「風立ちぬ(アニメ映画)」

総合得点
71.7
感想・評価
811
棚に入れた
4277
ランキング
1248
★★★★☆ 3.8 (811)
物語
3.9
作画
4.3
声優
3.3
音楽
4.0
キャラ
3.7

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みかんとラッパ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

日本の旧き良き時代

宮崎駿監督の想いが詰まった最高傑作だと思いました。

人によって評価が真っ二つに分かれているようですが、

個人的に、この作品を見て何も感じるところがないのは

戦後、現代の営みに目を奪われ、
戦前の日本に目を向けたことがないからだと思います。

植民地支配の当たり前だった時代、
とにかく生き残っていくために列強の仲間入りを願った日本。

欧州ドイツを代表する先進国との差に打ちひしがれ、
関東大震災、点々と変わる首相、汚職事件に暗殺

まさに激動の時代ともいえるその時を
「いい時代だなぁ」と
戦後世代である私が感じるのはなぜでしょうか。

戦後、敗戦国として復興する際と比べると
これほど「自由に」「しがらみもなく」
頑張れた時は戦前を除いて日本には無いかもしれません。

戦後、客観的にみて
あれが間違いだったのか
と振り返ると、

時代を生きてきた人たちにとっては
精一杯当たり前のことをしただけであって
(当然、犯罪行為や不法行為は除く)

同じことをアメリカなんかは
いまだに続けている。

後世から「罪」だと言われていることが
現在、進行している場合、
普遍的に罪に問われるものを除いて

その真偽はわからないのです。

日本が軍国主義に向かっていった時代、
結果として最悪の事態を招いたのは事実であり、
末代までその原因分析にあたることは必至であるが

そのプロセスすべてが間違っていたかというと
決してそうではない。

そこには
純粋に飛行機を飛ばしたかった
少年がいただけかもしれない。

家族を想い
愛する人を想い
国を想い、

必死に努力した人がいただけかもしれない。

そうした姿をも
「罪」として忘れ去るのではなく
私たちの心にとどめておかねばならないのではなかろうか。

投稿 : 2016/02/01
閲覧 : 279
サンキュー:

3

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