「そらのおとしもの(TVアニメ動画)」

総合得点
82.8
感想・評価
1992
棚に入れた
11667
ランキング
346
★★★★☆ 3.8 (1992)
物語
3.7
作画
3.8
声優
3.8
音楽
3.7
キャラ
4.0

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jethro さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

バランス感覚の妙技

桜井 智樹(さくらい ともき)はちょっとエッチな中学生
彼は、ある日、空から落ちてきた翼の少女イカロスと出会う
彼女との出会いが、平和だった彼の人生を一変させる

まったく期待せずに視聴しました。
そう、期せずしてとはこの事なのだなと
正直、こんなに楽しめる作品だとは思いもよりませんでした。
独特の世界観から描き出される
「恋話」「笑い」「友情」「エッチ」これらが神がかり的なバランスとなって
今まで感じたことのない最高の感動体験ができました。
この素晴らしさはちょっと文字で表現するのが難しいくらい
繊細とかピュアとか、うまいこと言葉がはまらない

まずは主人公 智ちゃん
エッチな設定の主人公は数あれど、派手な現象を引き起こしたりしていますが
その方面では、かわいいほうだと思います。(2期は全く違う性格になっていますが・・・)
「何事も平和が一番」が口癖、ごくありふれたこのセリフ
言葉だけでなく、体現して見せるのが彼の素晴らしいところ
相手のことを思いやるとか、気遣うとか
そういった全てがこの平和主義を根源としており
敵視してやって来るものに対し「誤解」という対応に陥ることは皆無に近い
それは言わずもがな彼の心理眼の鋭さにある
「疑う」という事を知らず(嫌っているのかも)
損得で言うと「損」は嫌いなくせに
素で、困った奴がいたら放っておけない性格をしている
彼の姿を見ていて一番好感を持てたのが
幼馴染の女の子 そはら への対応
毎回殺人的なチョップを食らっていながら
そのくせ、誰よりも彼女のことを大切に思い常に気持ちをくみ取る努力を惜しまない
エッチの視線の先も、ほぼ彼女である点からも彼女に対する「一途」さが伺える
「あいつら羽があんたぞ」とエンジェロイドとの恋愛感をキッパリ否定するあたりも
言い換えれば「お前のことが一番大事」と言っているようなもので
組み合わせ的に妙ではあるが好青年のイメージがある
その頼りがいのある姿は男気があり、主人公としての魅力は十二分
(このあたりも2期では大きく性格が異なるのだが・・・)

もっとたくさん書きたいことがあるけど
ちょっと長くなりすぎそうなので
イカロスまでにしときます。

本作の無表情のヒロイン、イカロス
この子は、もう単純にお人形なんです。
空から落ちてきた「お人形」
智ちゃんと出会ったことにより「魂」を宿す事になります。
純粋無垢な「魂」
そして、智ちゃんや そはら 達と生活していくうちに
やがて「感情」が生まれ
そして「感情」が「心」へと変化していきます。
そんな変化の様子は
「はじめてのお使い」だったり
「朝の挨拶」だったり
「食卓のマナー」だったり
ごくごくありふれた、なんでもない事なんですが
そこは、やはりヒロインの位置づけ
そんな単純な所にこそ、ゴロゴロと感動が転がっており
視聴者の心を温めてくれます。

ほかにも、たくさん、たくさん、良いとこがあります。
ヒドくお下劣な笑いもあります。
でも、繰り返しますが
本当に素晴らしいバランス感覚なんです。
泣き笑いできる作品の見本と言っても過言ではないと思います。
騙されたと思って御試聴いただくことを切に願います。

投稿 : 2013/12/01
閲覧 : 284
サンキュー:

11

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