食物連鎖おすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの食物連鎖成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月19日の時点で一番の食物連鎖おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

65.4 1 食物連鎖アニメランキング1位
おまえうまそうだな(アニメ映画)

2010年10月4日
★★★★☆ 3.8 (43)
169人が棚に入れました
草食恐竜・マイアサウラのお母さんはある日、川で流れてきた卵を拾い、家で自分の卵とともにいっしょに育てることにした。そして拾った卵の殻を破って出てきたのは肉食恐竜・ティラノサウルスの子供だった。お母さんはその子を「ハート」と名づけを自分の子「ライト」と同じように育てるが、ハートは「母と自分の姿が全然違う」とショックを受け家を飛び出してしまう。

声優・キャラクター
原田知世、加藤清史郎、山口勝平、別所哲也

ソーカー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

殿堂入り泣けるアニメ

絵本はかなり知名度高いですよね。
ファミリー向け・子供向けだけど侮れない感動作です。

食物連鎖の中で捕食者と被捕食者の愛情を描くのは元々無理があるけど、意外と普通に見れてしまうんです。勿論無理はあるんですが、食物連鎖・本能・自然の摂理から逃げようとはしてなかった点は大きかった。捕食者と被捕食者の関係はどう足掻こうが変えられないことだが、主人公のハートはそれを自覚した上で自身を受け容れようと努力していた。お子様でも見れるようにデフォルメはされているものの厳しい現実を隠さず見せた上で、段階を踏んで違いを違いとして個性を認めていく力強さと優しさに勇気づけられます。

感動のさせ方が卑怯、と思いつつ見てもホロリと来るんですよね。
親子が違う生き物って気づかされる時期や、自分と親を重ね合わせる時期って現実にもあるわけじゃないですか、そういう心の機微がとてもよく表現されているんです。そんな息子の立派な成長を悟り間違いではなかったと泣く母親(CV:原田知世)にもらい泣き。子供・父親・母親、どの視点でもキッチリ感動出来るように計算しつくされていて、その完成度の高さに驚いた。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 18
ネタバレ

チャチャ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

大ベストセラー絵本の映画化。

【あらすじ 】
川で卵を拾われ草食恐竜の子として育てられた肉食恐竜のハートと、その育ての親や兄弟である草食恐竜との絆を描いた心温まるお話。

【スタッフ&その他】
原作 :宮西達也。 
監督 :藤森雅也。
脚本 :村上修。 
時間 :89分。

【レビュー】
{netabare}原作の絵本は150万部を超えるかなり有名な作品で、私も読んだ事があります。私の同僚も知っていました。とてもいい話なんですよねー。ただ、映画化されているとは知りませんでした。


絵本が原作だからといってあなどってはいけません。大人でも油断してると泣いてしまうくらい楽しめます。わずか89分と短いですが色んなものが一杯つまっています。母親の愛の形、父親の愛の形、血の繋がりさえ乗り越えた家族愛など、受け取り側次第ですが私はこのようなものをこの作品から感じました。


作品の舞台は「平原」です。ちょうど「けものフレンズ」とよく似た感じだと想像してもらえばいいです。けものフレンズが好きな方は、きっとこの作品も楽しめるんじゃないかなと思います。


私としては、肉食恐竜のハートと草食恐竜のウマソウとの平原での親子関係が好きだったので、もう少し観たかったです。ハートの不器用で一生懸命な父親っぷりが心に染みわたりました。


この作品の内容とはほとんど関係のない2作目の映画「あなたをずっとあいしてる」が2015年に公開されていますが、内容がペラペラでつまらないのでそちらはあまりお勧め出来ません。 {/netabare}

投稿 : 2024/04/13
♥ : 7

NANA さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

キャラデザの子供っぽさで侮ってはいけない。隠れた名作

以前TVでやっていたのをたまたま見付けたのですが、最初はキャラデザといい誰向けなのだろうと不思議に思っていました。
でも、段々と魅きつけられて見終えた後はこの作品に出会えたことに感謝すら覚えました。
マイナー作品ですが隠れた名作だと思うので、もっと多くの人に知って欲しいです。

絵本が原作で、アニメから醸し出す独特な世界観と雰囲気が新鮮です。絵は漫画チックでキャラクターもコミカルな感じなのに、描かれている物語が深くて心に残る作品でした。

子役タレントの吹き替えって苦手なのですが、加藤 清史郎君の声はキャラクターのイメージに合っていたと思います。平原 綾香さんの主題歌も良かったです。

物語は、草食恐竜に育てられた肉食恐竜ハートの成長物語です。気が弱く心優しいハートはやがて自分が肉食恐竜だと知り酷く傷付きます。悩み苦しんで彼が選んだ道は…そして新たな出会い。家族のあり方を考えさせられるアニメです。ハートがとても格好良かったです。
このデフォルメなのにアニメーションの動きも良くて、戦闘シーンも意外と迫力がありました。魅せ方が上手いのでしょうね。

子供から大人まで楽しめて、すごくメッセージ性の高い作品です。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 3

計測不能 2 食物連鎖アニメランキング2位
大室家 dear sisters(アニメ映画)

2024年2月2日
★★★★★ 4.1 (9)
31人が棚に入れました
七森中学校ごらく部の女子たちとその周囲の日常を描いたアニメ『ゆるゆり』に登場する大室櫻子とその姉妹を中心にしたスピンオフ中編アニメ。クールな長女・撫子、お調子者の次女・櫻子、しっかり者の三女・花子の大室家三姉妹のゆるくておかしな日々を紡ぐ。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

劇場鑑賞モードの集中力や感性にも応えてくれる趣深い日常癒し系

『ゆるゆり!』にて、七森中学ごらく部に対抗する生徒会の一角として登場した大室櫻子の三姉妹を描いた同名スピンオフ漫画(未読)の中編劇場アニメ化全2作の前編。
アニメは『ゆるゆり!』1期のみ視聴。

【物語 4.0点】
内容自体は変哲もない日常アニメ。
短い尺をお姉ちゃんが冷蔵庫の食い物を勝手に食べたのどうのなど、
些細なことでゆる~く揉める大室家の日常描写に浪費する。

が、この日常アニメ映画、空間の描き方がとても味わい深くて惹き込まれます。
大室家の中では次女・櫻子中心にだらけている三姉妹も、
長女は高校、次女は中学、三女は小学校と、
各々の世代ならではの空気に外面を駆使して順応して日々を過ごしている。
そして、それら各学校と家庭の異なる空間は、お菓子の餌付けだの、犬だの、
小ネタを通じてゆる~く繋がり合って癒やしの世界を形成している。

人間は場に応じた仮面を使い分けつつ自己同一性を保っている。
大仰ですが、そんな着想が浮かぶ程、本作の世界観は繊細でした。


鑑賞者に心情を説明し過ぎず、さり気なくサインを送って伝えるスタンスもマニア向けですがニヤニヤさせられます。

例えば牛乳というアイテムがあります。
二次元空間では古より背の高さなど発育にコンプレックスがある少女らが、
成長を夢見てすがるドリンクとしてテンプレシナリオを形成するお馴染みの小道具。

大室家の中ではチビの末っ子として子供扱いされる花子が、
小学校では背も高くて大人な“花子様”として崇め奉られている。
この外面内面の描写についても、家庭内では櫻子が牛乳飲んどけよ!と花子をいじるくらいで済ませる。
これまで散々アニメ観てきたお前等なら牛乳出しとけばあとは分かるよな?
って感じで制作者と鑑賞者のサイン交換とキャッチボールが成立する瞬間がいくつもあって心地良いです。

テンプレを温め直して再提供するだけならマンネリで嘆かわしい限りですが、
ある種の枕詞として活用し、分かる人には趣が分かる“伝統芸能”として昇華させるならば好感に変わります。


そして、完成された家庭と学校の癒やし空間の上に示唆される、
長女・撫子が秘める百合の花園。
高校では普通の学生同士として“上手くやっている”彼女は誰なのか本作では正体は明かされず。
深夜アニメ脳の私は考察意欲まで掻き立てられて。
終盤示された{netabare} “月が綺麗”。{/netabare}
こちらは漱石以来のアイ・ラブ・ユーの定番サイン。
6月公開予定の後編でヒントとなるさらなるサインの提供と解答が待たれます。


日常百合アニメだから、心身をリセットするつもりで頭空っぽにして観ようと劇場に足を運んだのに、
終わってみれば結局、大河ドラマ並のガチ鑑賞モードで頭も感性も消耗させられた、凄く濃密な43分に(苦笑)

もちろん脱力しきって“脳死”で観て癒やされても全然OKな日常作品ではありますが、
どうせなら映画館という最高の環境で全集中して、スタッフからのサインを全部拾って、
脳も心も汗びっしょりになるワンランク上の癒やしで整うのもまた一興。

私などは日常百合アニメを数える程しか観ていない未熟者。
より履修歴が豊富な方の感想も是非聞いてみたいです。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・パッショーネ&スタジオリングス

やや乱調の懸念もあった組み合わせでしたが、
富山県高岡市などの舞台を堅実に再現した草薙(KUSANAGI)の背景美術に、
劇場スクリーンサイズでも相変わらず鼻が小さ過ぎて視認困難な萌えキャラを、
白目などのコミカル表現も交えて躍動させて無難に乗り切り作画は安定。

あくまで日常アニメなので派手さはありませんが、
例えば大室家リビングのフローリングの映り込みや、
あっち向いてホイで敗れ去った少女お頬にハラリと流れる一本の髪など、
制作が押すであろうテレビシリーズでは中々手が回りそうにない描き込みにもこだわり、
こんな表現誰得!?とマニア心をくすぐって来ます。

俺得を発見できれば高評価になり得る作画。
私のツボは{netabare} 不毛で煙たい黒板消しパンパン我慢比べを阻止した黒板消しクリーナー{/netabare} の詳述から感じた謎のノスタルジーw


【キャラ 4.0点】
家ではお調子者だが外ではまさかの生徒会。おバカだが家族想いな次女の中1・櫻子。
そんな櫻子の世話を焼くが、妹として可愛がっても欲しいし、頼りになると認めても欲しいしっかり者の三女の小2・花子。
クールで、ドSと目されているが、根は優しく、内には百合の炎が燃えている長女の高3・撫子。

性格も外面もバラバラだけど、ひとつ屋根の下では温かい大室家のリビング。
その室温は終盤{netabare} みんなでハグして笑い合うシーン{/netabare} で最高に達する。

シリーズ初めて声が付いた花子の小学校の級友たち。
特に“花子様”をライバル視して噛み付いてくる“みさきち”こと高崎みさきは、
撫で回したくなるくらい可愛らしいツンデレ属性。

あと存在感が薄過ぎるので注意してないと見落としてしまうでしょうが、
{netabare} 『ゆるゆり!』主役の赤座あかり{/netabare} もちゃんといましたw


【声優 4.0点】
大室櫻子役の加藤 英美里さんによる磨き上げられたダラダラボイスを筆頭に、
撫子役の斎藤 千和さん、花子役の日高 里菜さんら、
『ゆるゆり!』放送開始時の2011年は若手だったキャスト陣が中堅に差し掛かり円熟した癒やしボイスを提供。

小学生役として新規参戦したのが高崎 みさき役の古賀 葵さんら。
花子に対して、今日は{netabare} 身長{/netabare} の調子が悪いから勝負はまた今度
などとゆる過ぎるライバル属性開拓にも好対応し片鱗を見せる。

学生の頃『ゆるゆり!』観てました~♪と言って溶け込んで来た新規キャストという制作エピソードを聞くと、
次世代から中堅への無邪気、無自覚のプレッシャー?と言いましょうかw
シリーズの歴史を実感します。


【音楽 3.5点】
劇伴担当は白戸 佑輔氏。
アコースティックギターによる大室家の優しい空間の演出。
適当に笛の音程を外したコメディ対応など日常系の一式を揃えて作品を下支え。

それにしても、日常系のコミカルな場面転換でよく使用されるポ~ン♪と鳴る切り替え音。
劇場内だと一層よく響き渡ってシュールですw


OP主題歌は大室家三姉妹による「My Dear SiSTARS!」
軽快なリズムに乗って、パヤパヤ♪やっぱシスタ~♪などとゆる~く姉妹愛を語る、
安心安全な定番パターン。

ED主題歌で花子ら小学生4人組らのロリソングで脳を溶かしにかかるのもまた黄金パターン。
小川こころ役の倉知 玲鳳(れお)さんや、相馬 未来役の伊藤 彩沙さんは、
『バンドリ』など2.5次元での実績もある声優で、さらに糖度アップ。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 14
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