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「さよならの朝に約束の花をかざろう(アニメ映画)」

総合得点
88.9
感想・評価
650
棚に入れた
3470
ランキング
93
★★★★★ 4.2 (650)
物語
4.2
作画
4.5
声優
4.2
音楽
4.1
キャラ
4.1

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さよならの朝に約束の花をかざろうの感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

ももたろす さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

悲しいだけが別れじゃない

長寿で老いない種族の女の子が、とある事件で里を離れ、そこで出会った人間の男の子を母親がわりに育てる話。

作品の裏では、血の繋がりや、いわゆるDNAを求めるストーリーが展開されているなか、マキアとエリアルの親子愛が形成されている様子からテーマの訴求が見受けられて良かった。
とある作品{netabare}(プラスティック・メモリーズ){/netabare}のように、世界観の設定から、ある程度オチというものは読めたりするけどこういうのはわかってても弱いタイプなので尚良かったりする。

好きなシーン
①{netabare}メザーテ陥落後、エリアルがマキアを最後に「母さん!!」て叫ぶシーンは涙ものやね… 思春期になったエリアルが思った以上にマキアに対しての当たりがキツくて見てて辛かった…; あれがあったからこそのこのセリフだったからより泣けた
マキアも最初はわからないの一点張りな子だったけど年月を重ねるにかけて母親としての振る舞いが濃く描かれてて良かった{/netabare}
②{netabare}やっぱりラスト、マキアがエリアルの死を看取って外で号泣するシーン 回想やセリフの入り方、声優さんの演技がとても良き。
血が繋がっていないけど、2人の「約束」があることで、親子の形を作っていたとも見れるからこそ、マキアが泣きながら「約束守れなかった」と言いながらたんぽぽの花が空に舞うシーンは完成度が高すぎる…さすがP.A{/netabare}

大満足でした。

投稿 : 2024/04/13
閲覧 : 16
サンキュー:

0

ネタバレ

ちゃんけー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

綺麗にまとまってます

評価は5.0が満点で個人的評価です。

{netabare}
ストーリー:3.8点
全体的に話はまとまっておりスラスラと見れました。
長編の一発勝負ということもあるためか、時間の進みが早いのが気になりました。
もう少し掘り下げてのストーリーがあると尚面白かったかと思います。
家族の在り方とは?母親とは?
と考えされられるものでした。

キャラクター:3.5点
可もなく不可もなくです。
ぶっ飛んだ個性的なキャラはいないため、好き嫌いはあまり出ない気がします。

声優:3.2点
好みはあるかと思いますが、特にインパクトはありません。

作画:4.0点
綺麗でした。

音楽:4.0
良かったです。

総評:3.7
のイメージです。
{/netabare}

投稿 : 2024/01/31
閲覧 : 33
サンキュー:

1

ネタバレ

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

70年代「少女漫画」+フランス革命期「ロマン主義」

「あの花」や「ここ叫け」でお馴染みの脚本家、岡田麻里による初アニメ監督作品。脚本家がアニメ監督になる例はほとんどありえないが、かなり思い切った判断だと思う。

以降ネタバレ含みますのでご注意頂きたい。


世界観が中世ヨーロッパを下敷きにしたファンタジー世界であり、昨今流行りの「ダークファンタジー」ではなく、どちらかといえばロードオブザリングやゲド戦記寄りの「ハイファンタジー」である。
ファンタジーブームもさる事ながら、流石に脚本歴が長く大御所に近い存在だけあって、プロットやお話全体の構造に一切の破綻がなく、テーマも一貫して通っている。岡田麻里脚本の特徴は所謂少女漫画に多く存在する「群像劇」や「人物の感情とその行動」に趣を置いた「叙情的」な話がほとんどであり、全体的な構造がいかにも女性らしい「感情の揺れ」をセンターに置いて作られている。

ちょうどフランス革命期の「ロマン主義」と言われる一連の小説や絵画の世界観がおそらく根底に有り、中世キリスト教が支配していた理性や禁欲からの脱却、身分や法律を超えた人々の絆や感性の世界観である。例を挙げれば、フランスの代表的な文筆家ヴィクトル・ユーゴーの「レ・ミゼラブル」があり、本作はそれに70年代少女漫画にあるファンタジーやSF作品にオマージュを捧げている。我々の「近代」からなる民主主義や自由恋愛などの概念が確立した時代であり「モダニズム」の始まりでもある。なので作品のスタンスが非常によく練られているし、登場人物に性格の破綻した人間が存在しない。

代表的なところで言えば萩尾望都の「ポーの一族」や「トーマの心臓」、竹宮恵子の「風と木の詩」や「地球へ」といった作品であり、その片鱗が作品内に漂う空気感になっている。

本作は特にこれから結婚する人や新婚の女性、あるいは「妊婦」や子育て経験のある女性には非常に訴求力が有り、ネタバレになってしまうのであまり書かないが、
10代半ばで外見の成長が止まり、数百年生き続けることから「別れの一族」と呼ばれるイオルフの民の少女であり、本作の主人公「マキア」に感情移入した途端に「母になる」とは「親になる」とは一体どう言うことなのかということに無条件に反応してしまう。それは一昨年前に公開されたSF映画、ドゥニヴィルヌーヴ監督の「メッセージ」と重なるテーマでもある。

初監督とは思えない成熟した世界への視点は、講談社少年マガジンで連載中の大今義時(「聲の形」の原作者)の「不滅のあなたへ」と共通したテーマであり、男性の漫画家やアニメ監督が「デビルマン」に影響受けたのと同様に、少女漫画界では萩尾望都の「ポーの一族」がやはり一線を超えた境地に達しているのだと思う。恐らく次回作は「不滅のあなたへ」になるのではないだろうか?

しかし、理性や合理主義といった「ルネサンス」から脱却した人の感情や個性に感化した「ロマン主義」の最大の欠点は、叙情的なお涙頂戴ものがほとんどになってしまうことだ。これは現代の少女漫画全般に当てはまる傾向でもあるが、本作も例によって主人公がよく感極まって「泣く」シーンが多い。あるいは主人公が育ててる血の繋がらない子供エリアルもよく言えば感情的で情熱的。悪く言えばオーソドックスなタイプである。現在は近代資本主義の原点である「モダニズム」から、虚無感や閉塞感の世界「ポストモダニズム」の時代なので若干の「擦れ」が生じている。

もう少し大人向けに感情を抑え「泣ける」を超えた感動を表現することができたら世紀の傑作と太鼓判をおせたかもしれない。そういう意味では、先ほど話した大今義時原作の「不滅のあなたへ」はちょうど良い素材なので、是非とも挑戦してもらいたい。

投稿 : 2023/09/18
閲覧 : 697
サンキュー:

30

ネタバレ

llil さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

大視点的ストーリー

もちろんのこと
メインキャラもいるものの、
そこまで深く背景を作るわけではなく、
大きな視点で進んでいく。

けれど登場人物それぞれの
心情は細かく写り、
物語の奥行、壮大さを感じる。
そして同時に
題材となるキャラ達の立ち位置を
強調させる。

そんな物語の中には、
奇麗な対比表現などの
整った構成がある。

作画は
白(明色)を基調としていて、
柔らかい線とマッチしており
滑らかなアニメーションと
ブレない作画がそれを支える。


この作品には、
ハイライトの行方を
見失う可能性を
抱くこともあった。

投稿 : 2023/06/18
閲覧 : 112
サンキュー:

1

ネタバレ

薄雪草 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

味わい深い作品です。

岡田麿里さんと言えば、お母さまとの関係性を抜きにしては語れない作家性をお持ちの方です。

本作の題名 "さよならの朝" は、お母さまに向けての言葉でありつつ、ご自身の初監督作品として自立する未来への光明を得たことを感じさせるように思えます。

また、"約束の花をかざろう" は、お母さまとの暮らしの中で織り伏せてきた思いを、手ずから紐解き、また、結い合わせた自らへの祝言だろうかとも感じます。

岡田さんは、本作の演出において、彼女なりの "赦し" をヒビオルのように織り上げようとしたのではないだろうか。
そして、そのための装置として、これほどに美しく、類を見ない濃密な世界観を必要としたのではないだろうか。

そう感じています。


~  ~  ~  ~  ~


どなたにも "母" がいらっしゃいます。

産みの母、育ての母。
代理の母、養護の母。
誇らしくある母、母とも呼べぬ母。

子どもにとっては、悲喜こもごもを織り交ぜるのも、愛憎に塗れるのも、母がいてこその感情なのだろうと思います。


本作では、3人の特異な母が登場します。

里の長老でもあるラシーヌは、人間への愛の儚さを説きます。その教えは彼女なりの経験則で培われたものなのかもしれません。彼女が愛した人は男性なのか女性なのか、あるいは子どものことなのかは想像の域を出ませんが、それもまた岡田さんに存在している歴史の蓋然性なのだろうと思います。

次に、主人公のマキアですが、彼女には生母の記憶がありません。しかも戦禍の中に赤子を養育することを選択します。これは長老ラシーヌの教えに背くものでもありますが、女性性としての一つの生き方の提唱であり、親子の関係性(ここでは養母)に対する岡田さんなりのアプローチでありアンサーでもあるのでしょう。

マキアが多くの方に受け入れられているのは、いわゆる里親という立場性における情の深さや愛の豊かさに強く感じ入るからでしょう。
たとえ血は繋がっていなくても "無償の愛" は紡げるもの、理屈抜きで分かち合えるものとのメッセージでしょう。

ですが、むしろ血を分けた子どもだからこそ、なおのことそんな愛があってほしかった。そういう底意があるようにも感じられます。

マキアは私たちのイメージする "母" たる器をはるかに超える立ち位置にいるキャラクターです。
逆縁の不幸を知りながら、だれとも知れぬ子を養育し、母離れにも耐え、ついに死まで看取るのです。

そんなことは普通は起こり得ません。そんな前提においても、マキアが息子エリアルとつづった日々が、連弾の回想シーンとなってスクリーンに打ちだされたとき、私のそんな矮小なバイアスはいとも容易く消し飛んでしまいました。

マキアの生きざまや行動原則は、本作の根幹をなす重要な問いかけになっています。
イオルフという特殊な設定によって、思春期の娘マキアから見える世界(恋しさ)と、養母マキアからの視点(愛おしさ)という "複眼二重のフレーム" を持ち合わせた演出になっているのです。

このため、これを観る方々は、いずれの立場性においても、また、幾星霜を経ても、それぞれの人生経験に嵌入してきます。
その意味で言うならば、血筋だとか生い立ちとかには関わらず、等しく命の尊厳に深く心を打ってくる普遍的な愛を訴求する作品と言えそうです。


~  ~  ~  ~  ~


そしてもう一人の母がレイリアです。
彼女は恋を知らぬままに敵国メザーテの兵士イゾルによって誘拐され、望まない形でメザーテ王子の子を身籠ります。
その子は娘メドメルと名付けられますが、レイリアはメドメルからは隔絶・幽閉されています。

ここにも岡田さんの母子関係が反映されています。
同じ建屋にいて同じ時間を過ごしながら、どうにも詰め切れない理不尽な壁。
思春期を迎え、自我への思索と女性性の実体感が進むほどに "家族の母性" よりも "自身のセクシャリティー" に生きるお母さまの姿。
岡田さんは複雑な思いをお持ちになられたのではないかと推察しています。

私が最も長く悩まされてきたのは、レイリアとメドメルの別れのシーン。二人の表情と振る舞い、言葉の意味するところでした。
劇場公開の初日に鑑賞して以来、3年の月日の間、悶々とし鬱々としてきたのですが(汗)、先日、ある方のレビューを読ませていただく機会を得て、目から鱗、まるで霧が晴れたかのような知見に至れたのです。

「お母さまはお綺麗な方」。
これは娘メドメルの言葉です。

「お綺麗な方」。生みの母と初めて言葉を交わしながら、情愛の一つも結べないままに生き別れするという今わの言葉としては、どうにも違和感だけが残りました。その意味するところは一体何でしょうか?

表面的には、ひどく場違いでぎこちなく、随分と他人行儀のように感じます。
でも、メドメルの思春期心理を鑑みると、精一杯の背伸びのようでもあり、愛憎への当てつけのようにも、愛着への言い訳のようにも感じられます。

一瞬のシーンではありましたが、私の心には鋭く刺さりましたし胸を深く抉られました。
その意味では、本作の核心の一つであり、岡田さんならではの神髄とも言える演出だったと捉えています。


~  ~  ~  ~  ~


加えて、レイリアの行動です。

彼女は城壁から飛び降りてメドメルの目の前から忽然と姿を消すのですが、着地したのは龍の背中です。そして一気に空を駆け上がり存在自体を遠い世界に消してしまうのです。

レイリアにとっては、その龍はかつては故郷のイオルフに攻め込んできた忌むべき仇敵であり、彼女に足枷をつけることになった憎むべき存在です。ところがレイリアはその龍を頼りにして跨るのです。

その実、龍を手なずけていたのはマキアであり、その龍はマキアとは心を通わせているように描かれていましたので、この逃避行するシーンの二人の心情の対比や、龍との関係性はとても興味深いものがあります。

龍は "男性性" の象徴でしょう。
さらに支配者層の男性性によって "支配される男性性" としての存在でもあります。
さらに死にゆく種族でありながら、なお "張りぼて" として活用される寂しい存在でもあります。

逆説的には、そこまでして武力や権威付けとして絞りつくさんとする "男性性" の浅ましさでもあり、おこがましさでもあるように感じます。

イオルフの種族にも龍と同じ扱いをしているように見えます。
どういうことかと言うと、女性性を支配するのはつまるところ男性性であり、生命を紡ぐ女性性に対する非平和性、非対等性、力に依存する社会構築を人倫の本とする都合よさです。

岡田さんが本作にそこまで込められたかどうかは分かりません。
でも、3人の母とメドメルの言葉と振る舞いには、男性性が見え隠れしています。
それゆえに岡田さんの人生観とか男性観が、それぞれの女性性に投影されているのは間違いないことだと思います。

それに触れるにつけ、わたしの心は、岡田さんの母への思いを超えて、男性性にしずかに震えてしまっています。
今もなお、その感情が一体何なのか、これ以上の言葉にはしがたい思いですし、また、女性性としてどのように担うべきかを模索するばかりです。


~  ~  ~  ~  ~


終わりに、マキアとレイリアの養育者としての立場性の相違についての所感です。

一見では、"養母" と "生母" ですね。

"子育ての辛苦をも歓喜とする無上" と "授乳もおむつ替えも許されない無常" という配置。

"男の子" と "女の子" のジェンダー観への母心の温度差。

"看取りへの責任" の捉え方。(レイリアは描かれてもいませんが。)

そして、イオルフと人間の間にある時差軸への整合性です。
これは、それぞれの母性から見た "愛する者の生と死への態度のとり方" と言いかえてもよさそうですね。

そんなことを羅針盤として、あらためて、岡田さんの作家性に触れてみようかと思っています。

投稿 : 2023/05/03
閲覧 : 358
サンキュー:

25

ネタバレ

てとてと さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

長命少女と人間息子の母子感動ドラマ。素晴らしい作品だけど、若干共感しづらい

岡田麿里作品のファンタジー映画。
※作品データベース様より転載

【良い点】
P.A.WORKS制作による良作画。ファンタジーで人々が息づく世界を美しく描いている。
特に目新しい世界観ではないが、丁寧な描写で映像的に引き込まれる。
音楽や声優陣も申し分ない高クオリティー。

寿命の差を活かした種族間のドラマ。ラブコメはよく見るが、これを母子関係に置き換えた着眼点の良さ。
本作の特徴は長い時(マキアにとっては短期間、人間にとっては一生分)を俯瞰して一代記を見るような視点。
これは珍しい作風と言え、他作品ならば短命な人間(の視聴者)視点や時間間隔から濃密に葛藤が描かれるケースが多いのに対し、本作はマキアの時間間隔で時がアッという間に流れていく渦中で、主に人間(の愚かな男達)が引き起こした動乱を生き抜く過程で、普遍的なメッセージを込める事に成功している。
(短命な人間視点では)いつまでも少女のままな女性が、人間の男どもが動乱する中でも普遍の在り方をピュアに見せてくれる、これぞ現実には出来ないファンタジーの特権であろう。

その動乱部分も普通に面白い。
身勝手な人間の王国やら、怨念に憑かれた長命種の男など、男達も頑張って生きているのだ…

もう一人の長命種の少女レイリアが、マキアに対するアンチテーゼ的な役回り、血の繋がった親子でも心が通ってなければダメという分かり易いキャラクターとして必要だった。
なのでレイリアが解き放たれて子供ほっぽって去ってしまうのは妥当。

【悪い点】
俯瞰し過ぎていて個別ドラマとしては分かり難い。
マキアの成長やエリアルの葛藤は十分描かれてはいるが、短い尺で一代記が流れていく為か、感情移入の暇があまりない。
マキアの成長は良いのだが、エリアル側の心情の変化や成長が一瞬で流れていって年老いてラスト。
二人の互いに対する想いは俯瞰して見れば尊いのは確実だが、あざとく強烈に互いを思い合っている積み重ねは足りてない。
よってラスト、あんまり泣けなかった。

徹底して女性的な母性重視、対応する男は戦乱ばかりやる愚か者という視点。
長命種の男クリムの描かれ方や末路を見てもそう感じる。
人間ヒロインがエリアルの子出産に、マキアが立ち会うシーンも名場面ではあるが、ここに父親であるエリアルの存在感は無い。
…これは必ずしも悪い点ではないかも知れないが、この視点は男性視聴者的には共感が難しい。

【総合評価】7~6点
大変独創的で普遍性の高い優れた作品…であろう事は(理屈では)分かる。
分かるが、共感できたかと言われれば正直微妙なところ。
岡田麿里氏という優れた女性脚本家が徹底的に女性視点で描いた、男には難しい内容。
評価はとても良いのかも知れないけれど、よく分からん故に「良い」
アニメーションや物語としては素晴らしいので、共感が難しいのを差し引いても良い作品だなぁとは思った。

投稿 : 2023/04/28
閲覧 : 107
サンキュー:

4

ネタバレ

これ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

なんとも切ない

親子愛 をテーマにしている作品になるのかな
寿命が違う血の繋がらない子供を
育てるアニメ
わかってはいるけどお母さんの方が長くいきるために
最後はどうなるかってのはわかるんだけども
それでも悲しく思える

ペットを飼ってる人とかにも通じるものはありそうな気もした

投稿 : 2023/03/06
閲覧 : 90
サンキュー:

3

ネタバレ

さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 1.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

圧倒的描写不足

本作は物語の中で何十年という歳月を描いている為、駆け足で話が進行しており展開や登場人物の気持ちに着いていけない部分が多々ある
特に気になったのがエリアルが主人公のマキアを守れる強さを手に入れる為に敢えて離れるのだが何故かその後、彼女の元へ戻ることも無く幼馴染と結婚して日常を生きている…何でマキア放置してんの?あの時の志はどこいったの?
次に気になったのはマキアが友人レイリアを敵から助けようとしたのに拒否された展開、既に敵国の王子にレ○プされ子供を身篭っているからとの事だがあのまま城に残っても絶望した未来しか見えんだろ、長く生きてる筈なのになんでそんな事も分からんの?
加えてレイリアの想い人であるクリムが助けに来てくれた時もクリムよりもレ○プされて生まされたメドメルが大事との事でクリムを拒否…なんでなんw
ならメドメルの傍にいる事を決心したのかと思いきや一目見たら飛び降り自殺…なんでなんw
結果的に主人公が助けてくれたけど、まあ結果論だし
あと自分の意思で城に残った癖に途中主人公に自分と同じ辛さを味あわせようとするのも意味分からん
材料は良いのに残念
詰め込みすぎ+エリアルとレイリアという主要キャラに全然共感出来ない、この点が駄作に感じる主な理由
もっとレイリア関連のエピソードカットしてエリアルの心境の変化をしっかり描けば面白くなったかな

結論
細かい事考えない人向け

投稿 : 2022/11/18
閲覧 : 191
サンキュー:

2

ネタバレ

パンデラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

やや異質な愛の物語

本作品の脚本された岡田さんの「○の花」はいい話でしたが泣きませんでした。しかしこの作品は自然と涙が流れて号泣モノ。
血の繋がりは無く、長寿命の種族と人間の親子愛。はたまた望んで産んだ子でもないがやはり我が子に会いたい一心で生きてきた母の愛。やや異質な親子愛ではあるがファンタジー世界の中で丁寧に描かれており、親子愛の本質が描かれていたと思います。
作画、音楽、声優さんの演技も素晴らしく..終盤の「母さん!」シーンからの怒涛の泣きシーンは画の美しさも合間って泣かずにはいられないでしょ

投稿 : 2022/05/06
閲覧 : 220
サンキュー:

2

ネタバレ

Prospero さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

泣ける作品、必見!

岡田麿里作品の中では、あの花より上だと思う。
美しく切ない作品。

投稿 : 2022/02/23
閲覧 : 170
サンキュー:

4

ネタバレ

pikotan さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

絆の物語

久しぶりに良質なファンタジーに出会えました。こういうファンタジーが観たかったのですよ。
異世界転生してチート能力を得てハーレム形成のような、チープなファンタジーは食傷気味です。

さて、本作は数百年の寿命を持つイオルフという種族と人間の出会いと別れの物語で、世間では泣ける作品として定着しているようです。
マキアが年老いたエリアルに会いに来た最後のシーンなど、私も切なくて泣きそうになりました。
これ以上にないであろう最良な結末だったと思います。

ところで作品全体としては大満足ですが、泣かせに行っているなあと感じることは少々ありました。
物語の分岐点で、登場人物が敢えて過酷なルートを選んでいるような感じがするというか。
自分が第三者として外から見ているから、そう感じるのかもしれませんが。
でも、素晴らしい作品であることは間違いないですね。
個人的にはヴァイオレットエヴァーガーデンほどではないものの、かなり感動した作品となりました。

最後にどうでもいい話。
先日BS12でこの作品が放送されましたが、私はその前日にDVDをレンタルしてきました。
で、返却日まで期間があるしそのうち観ようと思っていたら、翌朝新聞のTV欄を見た妻が「昨日借りたアニメ、きょうBSで放送されるよ」と。私「ええっ!マジで?」
レンタルの際、我が家が加入しているdアニメストアとアマプラで見放題配信になっていないことは確認したのですが、まさかBS12で翌日に放送されるとは…。タイミングの悪い自分にガッカリです。
これからはBS12も要チェックです。それにしてもBS12の日曜アニメ劇場は作品選定のセンスが良いですね。

投稿 : 2021/12/21
閲覧 : 207
サンキュー:

11

ネタバレ

コタロー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

切なさが・・・寂しい気持ちになりました。涙腺が・・・

意図として・・・
不老不死の発想から制作したのか
生命の寿命から発想したのか
生物の寿命の差から発想したのか

人間とは改めて不思議な生物だと感じてしまった。
楽しい作品
嬉しい作品
勇気・元気を貰える作品
鬱作品など

宗教や倫理をも超越している
もちろん正解も不正解もありません。
アニメですから・・・
好きか
嫌いかでは表現しにくいですが

息子や娘が親より先に亡くなることは
あります。
その心境からくる事も忘れては行けない。

生命の神秘と生かされたこの世界で
精一杯生きる
正解の不正解のない。
人としての最低限度のモラルは必要ですが、
今を最高に生きる力を持って
また、アニメの奥深さを知った限りです。

何を書いてんだ・・・・(笑)

投稿 : 2021/08/14
閲覧 : 210
サンキュー:

4

ネタバレ

よ! さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

演出が卑怯。

エンディングのウィアートルという曲をYouTubeで聴き、これ良い曲だねと興味を持ったのがこの作品を見たいと思ったきっかけです。なので、見る前から音楽の評価は星5です(笑)
鑑賞前から感動ものと知らされた上での鑑賞です。
ということで、絶対にどこかでお涙頂戴シーンが来るねと身構えながら観ました。
観終わった感想としては、設定は少し変わっているけど、割とどこにでもありそうな王道的ストーリー。
はっきり言って、公開されている設定から、展開も結末も読めました。
展開が読めるから見る価値が無いのかといえば、そうではない。寧ろこの感動ストーリーは多くの人に観て頂きたい。
物語が進む度に、こんな設定ならこうなるよね、まあこう来たらこうなるよね、まあ思った通りだね、割と普通かなぁ、こんなのどこで感動するんだろうと、我ながら嫌になるほど下衆な分析をしながら観てました。
なのに、物語が終わる頃には何故か涙が溢れる。
歳をとって、涙腺が緩くなってるのは否めないが、終盤の演出がズルい。あれは卑怯。
だが恐らく、そのシーンだけをいきなり見せられても何の感動も無いと思います。
割とありがちでありながら、この物語に説得力をつける上で欠かせない話の数々を記憶に紡いだ上で、この物語の締めとなるあの場面を見ると、もうダメ。
結局こうなるよねと、分かっていても涙が止まらない。
監督さんの演出が良いんでしょうね。監督さんの表現力に私は負けました。完敗です。
そんなお涙頂戴な演出になど負けない人も世の中には大勢居るでしょうが、私は言いたい。
俺は負けて良かったと。寧ろこんな演出に負ける人間であり続けたいと。


この先は、この作品を鑑賞済みの方向けのネタバレです。
{netabare}この作品は、ラストでエリアルが亡くなるシーンに全てが集約されていると思います。
物語の主人公であるマキアが長命種という設定であるから、人間であるエリアルが先に逝ってしまうのは最初から分かりきっています。それは物語の冒頭から呪われた種族という表現で伝えられています。
長命であるが故に、人と関われば親しくなった数だけ悲しみを経験してしまう。
心無い人々は彼らを化け物と呼ぶが、長命の種族である彼らには心があるからこそ、自分が常に残される側に立たされ、幾度となく悲しい思いをさせられる人生は呪われていると感じている。
それを理解出来ない者こそ化け物なのではないのか、という皮肉が込められています。

子育てには良い時もあれば悪い時もある。
可愛い盛りの頃などは特に、生きる為の糧を与えている側である親の方が、子供から多くの力を受け取っている。自分の生きる意味は子供の存在が全てと断言する人も居る。
良いお年頃な時には衝突もあれば分かりあえない時もある。この作品はファンタジーでありながら、人の感性や感覚、あらゆる感情が現実に沿っている。そういった部分から日常に重なる部分が多くあり、展開が読めてしまう。
この作品の凄いところは、そんなふうに物語がベタでバレバレな展開でも、エリアルの逝く場面では見る者の多くが心を強く大きく揺さぶられる所。思い出の数々が激流のように迫るあのシーン。どうにも他人事とは思えない。
マキアは当然堪えきれずに泣く。いつか約束をした、もう泣かないなんて決意など、その約束を結んだ本人であるエリアルを失った瞬間、花びらのように風に吹き飛ばされ、悲しみに覆われる。
この時、マキアの心情を痛いほど知る者が近くに一人居る。
そう、この物語を見てきたあなたです。
彼女がエリアルと積み重ねてきた思い出を知る身としては、もう他人事じゃない。
人の親となった人。
親や兄弟、又は友人や恋人を失ったことのある人。
日々生きる忙しさから、頭からほんの少し離れていたあなた自身の思い出が走馬灯のように脳裏に浮かんだかもしれない。
私は色々と浮かびました。

これは良作。
と、レビューを書いた後に知ったのですが、これを創ったの[あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない]の脚本家さんなんですね。なんだか妙に納得しました。この監督さんは俺の涙腺の天敵やな。
{/netabare}

投稿 : 2021/06/24
閲覧 : 220
サンキュー:

6

ネタバレ

アニメの感想 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

泣けそうな雰囲気ムンムンだけど泣けない

雰囲気はすごく良い作品だとは
思いますが
ストーリーにあまり乗れませんでしたね。

個人的に、クリムの扱いが哀れでしたね
彼、命懸けで頑張ってわりに
ことごとく空回りしてて
挙句に助けようとしたレイリアは
娘を一目みたら満足して
娘の目の前で飛び降り・・・
かと思ったら
龍に乗ってふるさとに帰りましたとさ
チャンチャン
えっ、なんじゃそりゃ、と
結構なツッコミを入れたくなりました。

投稿 : 2021/06/02
閲覧 : 204
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1

ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

1つの家族の形

この作品は見終われば凄く印象に残る気がします。
様々な気持ちをしっかり形にされていてメッセージ性も凄く感じられました。

主人公はヨルフの民…人より何百年も生きることが出来る少女マキア。
そして、友達のレイリア。
人里を離れ布を織って生きる一族。
彼女達は、さよならの一族

マキアには家族がいません。
だから、周りの家族を羨ましいと思ってしまう。
一人が寂しくて…家族が欲しくて…
それに気付いた長老が話をしてくれる自分達の事を。
でも、長老はこうも言う、「外の世界に出て外の人に出会ってしまうと独りぼっちになってしまう」

外の人は彼女達よりも寿命が短い。
だから、外で出会ってもその人達は先に命を失う
その夜…彼女達の里は王国から狙われて襲われてしまう。

そんな中、マキアは偶然にも外の世界へと出てしまう。
彼女は人里離れた森で子供の泣き声を耳にする。
そこには集落があったのですが、その集落は盗賊により全滅させられていた。
そこで、出会ったのは1つの命。

それが物語の始まり。
小さな少女がお母さんになった。
救われた赤ん坊が少女の子供になった。
優しい物語の始まり。

子供の名前はエリアル。
最初は、お母さんと言うには頼りなくて…子供が子供を育てる様な戸惑いばかりの毎日

彼女はとある民家に行き着く。
ラングとネロと言う兄弟の居る家
そこでは愛犬一匹とお母さんが一人で子育てしている家。
そこの家族に助けて貰いながらマキアは少しづつお母さんになっていく。
エリアルもすくすく成長して大きくなっていく。

そんなある日、レイリアが王国の王子と結婚する事になると偶然知ったマキアは彼女に会う為に旅に出る決意をする

そんな中、愛犬オノラが寿命を迎えてしまう。
多分、彼女は初めて命が尽きたのを目にしたのだと思います。
彼女はお母さんである前に一人の少女…死の別れが…自分の死が…怖くて悲しくて。
子供の頃は死がとても怖く感じました。

私は怪我をするたびに泣きながら「え?死ぬんじゃない?血がすごくでるよ」なんて怪我のたびに親に泣きついていた事があります。
実際にはカミソリで手の指を少し斬ったり擦り傷だったり、高熱の風邪だったりしたのですが…それだけ死が怖い存在だったのを覚えています。
だから、このシーンは少し昔の自分を思い出しちゃいました。

次の日、彼女は友に会う為に旅に出る。
そんな中、同郷のクリムに出会い彼らは同胞と共にレイリアを救い出す作戦を立てていた。
マキアはレイリアに会う事には成功するけど彼女のお腹の中には赤ちゃんが居て…一緒には行けないと言われてしまう。

そのあと、皆んなと別れてエリアルと2人で、また旅をする。
でも、どの街も店も2人を中々受け入れてくれる場所はなくて…
そんな状況をエリアルは他の人がマキアを虐めてると感じて守ろうとする。

でも、やっぱり子供だから、どうしてもそれを邪魔してるようにしかならなくて…
仕事も住む場所も見つけられない不安からエリアルに当たってしまう。

そうしてなんとか住む場所と働き口を見つけ生活は安定する。
数年後、エリアルも成長してエリアルも働きに出る。
仕事先で再開したのは昔お世話になった家の長男ラング

一方、レイリアの娘は成長するも母であるレーディアは幽閉され子供にも会わせてもらえない日々を送って居た。
娘はなんだか、世の中?自分の置かれてる環境?にウンザリしているような…なにかを諦めたかのように冷めた雰囲気がありました。
生きる事に楽しさを見出せないような。

そんな中、マキアを王国が探しているとラングから聞かされます。
そして、告白もしてもらいます。
でも、マキアは自分の子供のエリアルの事や自分の事で手一杯だからと断ります。

でも、そんな夜にお酒を飲んだエリアルが帰ってくるのですが…そこで人騒動があります。
エリアルがマキアに鬱憤を吐き出すのです…
エリアルはマキアを長寿体質のせいで周りから親子だと見られない事が不満で…
そして、もしかしたらエリアルはマキアに少し恋心もあったのかな?って感じたり。

ここから2人の道が少し外れて行く。

エリアルは王国の兵団に入り、マキアは同胞のヨルフの民に攫われレイリアを救出する為の戦争に巻き込まれていく。

クリムは最後おかしくなりましたね。
可笑しくもなるのかな…最愛の人を奪われたり否定されたりもらしたら…それでも最後は嫌な奴に感じました

実はエリアルは結婚をして奥さんのお腹の中には赤ちゃんが。
そうして、戦いの中子供が産まれるのですが、その場に居合わせたのがマキア
マキアはエリアルの妻の出産に立ち会い初めて命が産まれる瞬間を眼にする。

そうして、マキアは戦場で傷付いたエリアルの元へと向かう。
傷付いたエリアルを看病しながらエリアルとの出会いを話す。
でも、エリアルはそれを聞きたくなくて…だって、それでも育ててくれたのはマキアだから…でも、最後の最後でエリアルの本心からの「母さん!」それはマキアが本当の意味でお母さんになった証。

そうして、マキアは次にレイリアを救出にくる。
レイリアは最後に娘に会って言葉を交わせました…娘の笑顔がその時初めて見えましたね。

そして、凄く時間が流れてマキアの取り上げたエリアルの娘に子供が出来て…エリアルはもぅ寿命を付きそうになる。
そんな中、訪ねてきたのが母であるマキア…エリアルはマキアに「おかえり」と言い息を引き取る。

彼女はお母さんだから泣かないと約束したけど最後は泣いてしまった。
お母さんであった頃を思い出して…そこには確かに大切な絆と思い出があって。
辛い事や苦しい事もあったけど幸せだった時間。
だからこそ泣いてしまう。
本当に大切な時間だったのですから。


この作品は展開に無駄が無さすぎてポンポン物語が進む感じがしますが…
逆に少し加えて欲しいと思ったのはエリアルの成長が早くて、え?もぅ成長したの?ってなります(つд;)
数年後とか季節の変わりなどを解りやすくいれて欲しいとおもいました。

でも、母と子の絆の強さとか、お母さんの子供への気持ちとかをよく描けていました。
一方、エリアルの方も時には不貞腐れていたりお母さんに少し反抗してみたりお年頃に必ずある心の変化などを感じる気がします。

その後の後悔とかも子供の気持ちを汲んでる気がします。
「貴女の事、母親だなんて思っていないから」辛いだろうなぁ〜こんな事を言われたら…血が繋がってないからお母さんからしたら余計に痛いと思います。
そこはどうしても気になる部分だと思います。

でも、年頃の子って本心で辛く当たってしまう訳じゃなくて…
酷い事を口にして傷付けて…本心では、そんな事を口にした自分が許せなくて情けなくて…「ごめんなさい」なんて一言すら言えなくて、素直になれなくて嘘の言葉でまた辛く当たってしまう。

作中ではそうした後悔を吐くエリアルのセリフもありよく出来てるなぁーと感心しました。

逆にマキアの母としての気持ちや苦悩、喜びもよく表れていました。

子育ての大変さ…中々上手く行かない事もある。
子育てをしながらだと、出来る仕事も限られる…住む場所も宿泊場所を探す大変さや早く子供に落ち着ける家も用意してあげたいと言う気持ちも感じました。

年頃の子供は自分の事を子供扱いをする事をウザがります、子供がくれたものは嬉しいからいつまでも残しておくのを見て恥ずかしく思ったりもします。

でも、親から見れば子供は何歳になろうと子供なのです。
別に子供扱いしてる訳ではなく親と子はいつまでも変わらないのだと思います。
子供から貰った物も大切な思い出だから嬉しいものなのです。

ラングに告白された時のエリアルの事で精一杯って話もお母さんが子供を大切にして第1に考えている部分をよく描けていた気がします。

作中で一番成長したのはマキア。
最初は凄く弱々して、でも、お母さんになろうと決意してから少し強くなって^ ^
エリアルからも好きになって貰える様な優しいお母さんになって成長した息子夫婦を助けて、友達を救い出す。
一番強くなったと思います。

後、素敵に感じたのはエリアルに出会う森のシーンで、マキアは多分崖から飛び降りようとしていました。
でも、エリアルの泣き声を聞いて思いとどまった。
マキアはエリアルを育てる決意をしエリアルの命を救う。

これはお互いがお互いの命を救ったのだと私は感じました。
この作品を通じて命の大切さや儚さ親子の絆の大切さ、など沢山の事を考えるきっかけにもなりました。
物語の展開は早いですが、しっかりメッセージ性は伝わった様な気がします。

作品全体を見て感じたのは1人の少女が1人で子供を育てるのは無理ですが、この作品に出て来た人達はマキアと赤ん坊に手助けをしてくれた。
酷い人も出ていたけど手を差し伸べてくれる人や事情を理解して雇ってくれた人など沢山の理解と助けとマキアとエリアルの頑張りの記録。
人は1人では生きていけないと聞きますが、この作品がまさにそれを感じます。

最後に静止画ですがマキアの幸せの形が描かれています。
これが彼女の掴んだ未来。
素敵な1シーンだと思います。

投稿 : 2021/05/02
閲覧 : 329
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Fanatic さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

散文的で焦点がぼやけている印象

いかにもなタイトルに、「あの花」「ここさけ」などで脚本を手がけた岡田麿里さんの初監督作品……となれば、間違いなく泣かせにくるのだろうと、ティッシュの箱をスタンバイして視聴開始。

冒頭からイオルフの里の美しい風景や、アニメではもっとも難しいと言われる水の表現の完成度に息を呑みます。
ヒビオルの塔で、マキアがレナト(ドラゴンのような生物)に追われるシーンも迫力抜群!劇場で観たらかなりの迫力だったでしょう。

王宮の石床の質感、奥行きを感じさせるスケール感たっぷりのパレード風景、画面の端まで意思を持って動く酒場の客たち。
作画には定評のあるP.A.WORKSですからそれなりの物を見せてくれるだろうとは思っていましたが、美術に関しては予想以上のクオリティで、思わず見惚れてしまいます。

で、肝心の内容はと言うと……。
ん? あれ? なかなか泣けないぞ?

十代半ばで成長が止まり、悠久の時を生きるイオルフの少女マキアが、人間の赤ん坊(エリアル)を拾い、育てていくというストーリー。
幼いエリアルを、母親として一生懸命育てようと頑張るマキア健気さに、思わずこちらも応援したくなります。
赤ちゃんから幼少期にかけて、エリアルもとても可愛らしく描けていて、この辺りまでは先の展開にワクワクしながら観ていました。

{netabare}しかし、成長するにつれてエリアルは、一向に外見の変わらないマキアが自分とは別の種族であると感付きます。
マキアとほぼ同年代にまで育った時点では、完全に自分とマキアの境遇を理解し、マキアへの接し方に戸惑いを見せるように。

そこまでの間、二人の間で様々な出来事や葛藤があったのだろうと想像はできますが、幼齢期から少年期へ至る、恐らく十年程度の描写が丸々カットされているため、かなり脳内補完が必要です。
ほんの数分前までは、目を輝かせながら「早く大きくなってお母さんを守りたい」と語っていたエリアルとあまりに落差が激しすぎて、頭を切り替えるのに苦労しました。

やがて、エリアルはマキアの元を離れて、イオルフの里を襲ったメザーテ軍に入隊します。
あれだけマキアを慕っていたはずのエリアルが、種族に違いに戸惑い、マキアの元を離れる決断を下したことには、どうも納得がいきませんでした。
それまでに培ってきた絆って、所詮そんなものだったのか?みたいな。

マキアから離れる決断に至るまで紆余曲折はあったのだろうと理解はできますが、その過程が一切描かれていないので、「なぜこうなった!?」と、モヤモヤしながら視聴を続けることに。
キャラへの感情移入しながら観るような物語ではなく、一歩引いたところから、淡々とマキアの叙事詩を見せられているような感覚でラストまで辿り着きました。{/netabare}

最後に、年老いたエリアルとマキアの再会のシーンで私が感じたのは、だいぶスケールは矮小化しますが、なんとなく飼い主とペットの関係に似ているな……と。

残念ながら私は「死ぬと可哀想だから」というストレート過ぎる理由で、子供の頃から大きなペットは飼わせてもらえませんでした。
ただ、子犬や子猫の頃から飼い始めたペットが、いずれ主人よりも年老いて亡くなっていく構図は、この作品のイオルフと人間の関係に似ているような気がします。

エリアルはペットじゃね――!と怒る方もいらっしゃるかもですが、飼われている方の様子を見ていると、まさに家族に対するのと同じような愛情を注いでらっしゃる方も少なくないですし、ペットを亡くした時の喪失感も相当なもののようです。

人間と動物という構図で世の中には数多くの物語がありますが、そういった物語の多くは、人間と動物の交流パートをじっくりと描き、また、動物側からの視点も多く取り入れて感情移入させながら、クライマックスの感動シーンに繋げる、という構成がテンプレートだと思います。

ところが本作の場合、マキアとエリアルの交流は幼少時代のものだけで終わり、視点もほとんどマキア側からの描写となっています。
感情移入しながら観れたのは序盤だけで、中盤以降は悠久の時を生きるイオルフの少女の、人間界での数十年の生活を俯瞰的に眺めるような、ドキュメンタリー作品のような心持ちで鑑賞することになりました。

なんとなく、癒し系の良い話っぽい雰囲気は漂っているのですが、親子愛を見せたいのか、もっと普遍的な愛の叙述詩を見せたいのか、或いは、神のような視点から人間を眺めた抒情詩のようなものを作りたかったのか……どこか散文的で、焦点がぼやけています。

最後に「長老様、私はエリアルを愛してよかったと思っています。愛してよかったと……」とマキアのモノローグで締めくくられるわけですが、なぜ愛してよかったと思えたのか、その理由が私にはよく分かりませんでした。

こういう作品は、右脳で感じるタイプの人はいいかもしれませんが、私のように左脳で観るタイプの人間にはあまり響かないのかもしれません。

投稿 : 2020/11/17
閲覧 : 306
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遊微々 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

出会いは別れ、別れは新たなる出会い

あの花等で知られる岡田磨里さんの初監督作品。
イオルフの少女マキアと人間の少年エリアルの2人が交わり成長していく異種族交流と親子愛を描いた内容。

色々な登場人物が様々な出会いと別れを経験していく中で、新たなる愛を育んでいく心温まるストーリーは素敵でした。
作画も綺麗でより物語を彩ってくれます。
個人的にはマキアの友人であったレイリアが一番印象に残っています。
愛する人々と引き離され望まぬカタチで娘を身籠り、挙句の果てにはその娘とさえ離れ離れで生活しなければならない状況。
そんな状態になりながらも、娘を想う母の愛だけは変えなかった彼女の姿には、母の強さを感じずにはいられませんでしたね。


高い評価を受けるのも納得の作品でしたが、個人的にはもう一つ刺さりませんでした。でも美しい物語だったと思います。

投稿 : 2020/07/30
閲覧 : 267
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202006いま さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 2.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 2.5 状態:観終わった

これが好きな男性は信用しない

『さよならの朝に約束の花をかざろう』
個人の愛と壮大な国家や種族の歴史を一緒にした物語なのだが
2つの側面がうまくかみあっているように見えない
女を母にしてその側面を強調しすぎ。レイプされて産まされた子にこだわって
元恋人が殺される事態を招くくだりは胸糞
全体的には、女に都合のいい夢を見すぎ
自称ロマンチストのエゴ男ならきっと好き

投稿 : 2020/06/24
閲覧 : 454
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うにおいくら さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

子育ては難しいもんだ

2018年公開のアニメ映画。

 オッサンつながり(勝手にオッサンつながりにして申し訳ありません)のぺーさんのレビューを見て、このアニメを観ていなかったのを思い出して慌てて観たという次第。

 何と言っても興味の中心は脚本家の岡田麿里が初めて監督を務めた作品という事だろう。

そう言いながら、ペーさんのレビューを読むまで忘れ果てていた。
制作は背景がとってもきれいな P.A.WORKS。

 劇場版という事で公開当時評価が高かったアニメだが、その割のは興行収入は3.5億と低めだった。

 上映数が76という数字を鑑みれば、頑張った方だろう。しかし評価の割には低すぎる様な気がするし、これでは製作費が出たのか心配だ。

内容は『異様に長寿な種族の娘の子育て』。それも普通の寿命の他人の子供。

 オジサンには安心して見れる内容だ。
手間暇かかる子育てに悪戦苦闘する主人公の姿は、それなりに子育て経験があるオッサンにも共感が持てる。

映像が文句なく綺麗だ。動きも良い。作画スタッフの執念を感じる。
一つ一つの動きがとってもリアルに感じる。
景色とか背景がとっても良い。


主演の石見舞菜香はこの作品で憧れの茅野愛衣と初共演している。

 彼女が声優になろうと思ったきっかけの一つが「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」の茅野愛衣の演技だったようだ。
そんな憧れの人との共演。
その上、「あの花」の脚本を書いたのは、監督の岡田麿里。

それを理解した上で見るとまた楽しみが一つ増えるかもしれない。

それにしても石見舞菜香の声は花澤香菜に似ているような気がする。

という事でこのアニメ、思った以上に涙腺は崩壊しないが
オジサンが見ても納得できるアニメ映画だと思う。
特に描写が綺麗でリアルだ。

投稿 : 2020/03/29
閲覧 : 196
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2

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ヴァッハ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

岡田麿里オリジナル映画の最高傑作

「あの花」や「ここさけ」がそこまで響かなかった自分は、これも響かないのではないかと見るのを躊躇していましたが杞憂でした。
寧ろ劇場に駆け込むべきだった。

個人的に岡田麿里さんの最高傑作は「花咲くいろは」で、ファンタジー色のない人間ドラマを展開してほしいと望んでいたのですが、今作はファンタジーであること、その設定が強く生きていた。
というかなければ成立しない話。

間違いなくファンタジーの超大作ではあるのだが、それは世界観が壮大だとか、ワクワクドキドキに溢れているとかではない。
あくまで岡田麿里の世界の拡大。
つまりはヒューマンドラマ。
親と子、成長と葛藤。
真骨頂がここにある。

投稿 : 2020/03/20
閲覧 : 228
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4

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リカタン さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

綺麗な映像でした。

寿命がない人と普通の寿命の人の話

映像がすごく綺麗でした。
もっと評価されてもいい作品だと思いました。

生地を織ることと生きること
気持ちを紡ぐこと

長生きする主人公がひとりぼっちになってしまう、
そこで1人の放っておいたら死んでしまう赤ちゃんに出会う
ひとりぼっちな赤ちゃんと自分を重ねてしまい赤ちゃんを育てることにする

長生きする人と普通の寿命の人の切ない母性愛の物語

投稿 : 2020/02/04
閲覧 : 222
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1

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退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

温かい心にしてくれます

ほんわかとした温かいイメージを作り出す為でしょうか、キャラデザインは好みではありませんでした。
ですが いざ視聴を始めると テーマが明確で物語が良質でした。エリアルという一人の人生が描かれ、中でも 幼い頃から親になる迄の マキアに対する感情の変化を丁寧に描き切った事は見事で、彼を見守るマキアの誠実な姿や母性愛が表情豊かに映しだされていました。
はなれた後にもエリアルの心に存在し続け、最期の再会の場面では こみ上げてくるものがありました。
また レイリアとマキアの対比が、お互いを より際立たせていました。
独身の若い方より 子育てが終わった年代の方こそ 心に響くかもしれません。愛されること 愛することが出来る人生っていいですね。心が清らかになり、温もりを憶える作品でした。

投稿 : 2020/01/10
閲覧 : 155
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tomledoru さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

日本でいうと「八百比丘尼」伝説のようなお話かな

西洋風ファンタジー版
歳をとらないエルフ?
のお話でしょうか。

日本でいうと「八百比丘尼」伝説のような
お話。

日本の不老不死の美しい娘の
お話・伝説も,何代も何代も,
戦争を体験して大切な人を
失ったり,夫を見送ったりする話がありますが…

「愛すれば本当の一人になってしまう」
というのは,テーマとしては同じでしょう。

岡田麿里(あの花・ここさけ関連)
さんが監督・脚本を務め,
TVシリーズで縁の多いP.A.WORKS
製作によるオリジナル作品です。
期待度はまあまあでしたね。

十代半ばで外見の成長が止まる
不老長寿の種族イオルフの
少女「マキア」と,

赤ん坊の時にマキアに拾われて,
育てられ成長していく

人間の少年エリアルの物語です。

最初は,赤ん坊,そして幼児から
子どもへ,そして少年へと進む中で

実の母でなく,一人の子を育てる大変さも
エリアルの実の母親ではないとわかっていく,
つらさもよくわかります。

「母さんを守る」という約束も

親子関係は親離れ,子離れを通じて
確実に変容していくものです。

そう考えると、マキアとエリアルの
関係性の変化に本来的な
違和感はありません。
しかし,マキアは,歳をとりません。

母子が,姉弟に,兄妹に変化していく
のも仕方がありません。

「君の名は」でも,同じようなシーンがありましたが
織物は,縦糸と横糸(時間と人とのつながり)が
ありますが,冒頭の布を織るシーンや赤ん坊を包んだ
布に象徴されているようです。

さらに,メザーテの敵対国の「戦い」(殺し合い)と
レイリアの妻で,幼馴染のディタの出産シーンは,

失われていく命と生まれてくる命のシーンが
対照的で,男の身勝手さと女性の偉大さを
表現しているようで複雑な気持ちでした。

あと,マキアとエリアルの生涯・ふれあいは
しっかりと描かれているのに対し,

クリムとレイリア,そして特にメルドルの
描写は少ないですね。

娘と再会しながらすぐに別れさせる
「思い切りの良さ」はどうなんでしょうか。
娘のメドメルについてのその後を描かなかったのは
時間の都合でしょうか。

最後に,
命や親子関係を描いた作品では,それでも
男性目線で描かれたものが多い中で,

エリアルの実母から指を折ってまで
赤ん坊のエリアルを,
取り上げるシーンや
ディタの嫉妬や出産のシーンなど,
女性目線で描かれると作風が変わるんだ
なと思わせるところがありました。

やっぱり日本の「八百比丘尼」と同様
女性目線で,人の生涯を見送るという
テーマは外せないところだと思います。

投稿 : 2019/11/25
閲覧 : 292
サンキュー:

10

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退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

ファンタジーな世界観で織り成す愛の意味を知る作品

人は元来、愛を与えられる事で育ち、いつしか愛を与える存在に変わり、愛を与えてくれた人を亡くす事で悲しみを知り、悲しみの果てにある感謝を覚え、より一層の愛を与えることに努める生き物です。
しかし時として、順序が狂う場合が生じ、その際は感謝を遥かに凌駕してしまう、絶望的な悲しみに押し寄せられてしまいます。

本作はファンタジーな世界観ならではの、シチュエーションで、愛を知りえない主人公が、愛を知る物語です。最終的には運命に抗えない悲しみを背負うんですが、ラストのシーンの台詞で
「また新たな別れに出会うために」
決して悲しいだけでは無く、経験を通して心に宿る大切な思い出こそが宝物と言う意味で捉えました。素晴らしいラストでした。

総評としても、映画と言う尺の中で、良く纏まり申し分ない満足感を得れました。
本作を映画ファンとしてからのアニメ映画で観る場合は少し評価が変わるかもしれませんが、アニメファンとしてのアニメ映画と言う観点からすると、個人的には単体のアニメ映画では本作が一番だと感じます。
良いアニメ映画を観させて頂きました。

投稿 : 2019/09/11
閲覧 : 245
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ポッチャマン さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

並行しない時の流れ

(超ネタバレなので注意。)

久しぶりに詳しくレビューを書きたくなった。それくらい個人的には、期待してた以上の作品でちょっとビックリしてます。公開前には知らなくて、終わるくらいの頃に大好きな「凪あす」のスタッフだということで知りました。11月になりやっとの一言で、ツタヤでレンタルして観ました。観終わった時の感想としてはすごい巧い作品だなって思いました。

ひとりぼっちのマキアは15歳という若さながら、拾い子を育てて成長していく物語なのですが、まずこの作品の設定の点から、中世ヨーロッパのような世界観に伝説上の生き物(=レナトというドラゴン)ともうひとつ、ファンタジーの設定をつけていますね。それは寿命400近くの一族の少女だということ。これが、後に重要になる物語の中心となる設定ですね。

物語冒頭に、マキアたちイオルフの一族はメザーテ王国に襲われるのですが、メザーテ王国という小国は、近隣諸国に対抗するためにイオルフからレイリアという少女を連れ去るとこから始まります。
そして、この作品のテーマは、わかりやすく親子愛や成長といった、主人公やその周りの人間との出会いと「別れ」までを描いたものだけでなく、特に明確に、「母性」を表現するという意味でも、だいぶこの作品を表せるのかなと思います。
そう思ったとこはいくつかあって、マキアの場合は、エリアルと二人で街に出て食堂で働いていた時に、ラングと再会する。そこで、村に戻るのを拒み、その理由として、母として本当の自分の子としてエリアルのことだけを考えてきたと言っています。
はたまた終盤ではレイリアも、クリムと会った時に、故郷に帰る前にせめて娘メドメルに会わせて欲しいと言っていたことからも、マキアとレイリア異なった境遇の両方ともが「母」として、子を第一に考えて生きていることから、女性的なテーマがこの作品から垣間見えるのではないかと思います。
ちなみに、マキアとレイリアは同じ故郷で生まれ育った同じ一族で、片方は連れ去られ、片方は迷い込み、ここまでは同じ不幸だったかもしれない。しかし、マキアは他人の子を愛を持って育て、レイリアは自分が不本意で産んだ子に会えずに充分な愛を与えることができなかった。この二人はなかなかの対比になっていて、この作品のテーマ「母性」を違う視点で描いてると思いました。

そして、もうひとつのキーワード、「成長」はマキアと拾い子のエリアルの親子の成長ともいえますが、私は前半はマキア、後半エリアルが大人になると途端にエリアルの内面の成長も垣間見えると思いました。

投稿 : 2019/07/18
閲覧 : 223
サンキュー:

8

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

一人ぼっちの意味

母性愛に負けて孤児を育ててしまった少女。

一人ぼっちの意味が分かった瞬間、その後のストーリーは切ない気持ちでいっぱいになりました。ラストを観るのがとても辛かった。

正直複雑な気持ちでいっぱいですが、良い作品なのは間違いありません。

投稿 : 2019/06/30
閲覧 : 161
ネタバレ

kawadev さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

この作品に出会えたことに感謝

PAワークスのHPで見つけた作品。本格的なアニメ映画は久しぶり。

人生ここまで人を愛したり、愛されたりしたことがあるか?を思い返せる作品。

PAワークスのアニメの好きな所は、親の気持ちもしっかり作品の中に込める事。

2時間弱の中に「愛情」が詰まっています。詰まりすぎて、目から零れ落ちたよ。

投稿 : 2019/06/27
閲覧 : 232
サンキュー:

10

ネタバレ

心静 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

切ないけど感動

主人公がとてもいい子で可愛くて、絵も綺麗で
見ているだけで癒される作品でした!

内容も感動しました。
2人の気持ちは理解できるけど、
どうしようもない、、というような感じでした。

だけど結果、さよならになっても
出会えてよかった、というところに
落ち着いたのがとても良かった。
後味もよく見終われました。

投稿 : 2019/06/10
閲覧 : 204
サンキュー:

3

ネタバレ

うめ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

最高でした!

最初は敬遠していましたが、いざ見てみるとすぐに世界観に引き込まれました。物語や構成、作画、魅せ方、今まで見てきた映画の中でもかなり作り込まれたものだと思います。物語の中で主人公は沢山の人達と出会い別れを繰り返し、切なく悲しい気持ちでいっぱいになりました…。大切な人との別れは悲しいですが悲しいだけじゃない。出会えた事で得られるものがある、そう思える映画でした。ラストもテーマにあった素晴らしい終わり方でした。楽しさや幸せ以外にも様々なことが描かれた作品なので人を選ぶと思います。

投稿 : 2019/05/25
閲覧 : 233
サンキュー:

7

ネタバレ

ロリルス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

内容はいたって普通だが

「母さんが育ててくれた俺は、お前を愛していく。
この子もきっと、誰と出会う」
と言うセリフを聞いて、俺は思った。

俺もいつか死ぬんだろうな、人生って短いもんだし、なのに、いまだに素敵な人に出会わなかった。あんな素敵な母さんも持ってないし、なんていう悲しいことだ。

さすがにダブル攻撃の下で、思い切り泣いてた

投稿 : 2019/05/14
閲覧 : 296
サンキュー:

1

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さよならの朝に約束の花をかざろうのストーリー・あらすじ

一人ぼっちが 一人ぼっちと出会った

出会いと別れが紡ぐ永遠の一瞬

少女はその時 愛にふれた

『あの花』『ここさけ』の岡田麿里、初監督作品。(アニメ映画『さよならの朝に約束の花をかざろう』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2018年2月24日
制作会社
ピーエーワークス
主題歌
rionos『ウィアートル』

声優・キャラクター

石見舞菜香、入野自由、茅野愛衣、梶裕貴、沢城みゆき、細谷佳正、佐藤利奈、日笠陽子、久野美咲、杉田智和、平田広明

スタッフ

キャラクター原案:吉田明彦、監督:岡田麿里、副監督:篠原俊哉、キャラクターデザイン&総作画監督:石井百合子、メインアニメーター:井上俊之、コア・ディレクター:平松禎史、美術監督:東地和生、美術設定&コンセプトデザイン:岡田有章、音楽:川井憲次、音響監督:若林和弘

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