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「さよならの朝に約束の花をかざろう(アニメ映画)」

総合得点
88.9
感想・評価
650
棚に入れた
3470
ランキング
93
★★★★★ 4.2 (650)
物語
4.2
作画
4.5
声優
4.2
音楽
4.1
キャラ
4.1

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☆の総合評価
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さよならの朝に約束の花をかざろうの感想・評価はどうでしたか?

老倉育 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

アニメ観てここまでガチ泣きしたの初めて

私は本当はこの作品を観に行くつもりはありませんでした。でも、あにこれで上位になってて、(へええ、そんなに)と思い、衝動的に友達に声をかけて行くことになりました。
観に行くつもりでなかった理由としては2つ。
1つに、「あのはな」が大好きでとても感動した私は岡田さんの脚本作品、「ここさけ」を観に行き、「?」となりました。確かに、「ここさけ」は面白かったんですけど、私的には「あのはな」には勝てないなと思いましたし、正直期待しすぎたかなとも思いました。でも面白かったのは確かです。だからまたこうなのではないかと思ったからです。
2つ目に、キャラデザがあまり好みではなかったからです。

きっと私みたいに観るのを躊躇している人がいるのではないでしょうか?

でも、観に行って後悔はしないと思います。涙なしではいられないです。大号泣です。

この作品は「愛」がテーマだと思います。
数百年の寿命をもつ種族の少女、マキアは"ひとりぼっち"を感じていた。そんなマキアが出会ったのは同じく"ひとりぼっち"の赤ん坊。母とは何か。人生とは何か。愛とは何か。私達にそのことを教えてくれる物語です。
「おおかみこどもの雨と雪」と似ている感じな話です。

声優陣、作画、キャラデザ、ストーリー、音楽…全てにおいて文句なしの完璧です。
もっともっと宣伝していればいいのにと本当にもったいないなと思います。「君の名は。」よりも面白かったですし、泣きました。(個人の意見です)

『私の中の順位~誰かの参考になればと思って書くよ~』
あのはな/さよならの朝に~(あのはなと同じもしくはあのはな以上)

凪あす/言の葉の庭

秒速5

ここさけ/君の名は。

岡田監督が、天下の京アニ(と友達が言っていました)を越える日も夢じゃないなと思いました。

投稿 : 2018/03/29
閲覧 : 240
サンキュー:

24

ネタバレ

こたろう さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

いい映画だった…

長命な種族のイオルフ
人里離れた所で平和に静かに暮らしていたがある日そのイオルフの里が襲われた。

そこからなんとか逃げ出した少女マキアは彷徨う森の中で赤ん坊と出会う。
この赤ん坊は親が賊に襲われ、独り泣いていた。
マキアはこの赤ん坊を拾い上げ育てる決心をする。
初めは独りぼっち同士の同情からかも知れないが次第に母としての自覚と決意が強まるマキア
赤ん坊はエリアルと名付けられ成長していく。
だが母マキアは長寿の一族であるため姿は10代半ばのまま。
成長し年頃になったエリアルはマキアを母と呼べなくなる。

また一方でイオルフの里から連れ去られたレイリアはその長寿の血族を目的に王族の子を宿され、産むがその娘とは隔離され会うことも出来ない。

育ての親のマキアと産みの親のレイリア


子を持つ親なら是非観ていただきたい作品です。
私は嫁に黙って独りで観に行って号泣して帰って来ましたww
今度は嫁と一緒に行きたいですね!

この作品は他とは違うのは寿命の違うが故の時間軸の違いですね。そしてその関係が親子であること。
時間軸というと語弊かもしれませんが…
同じ時を過ごしているわけですからね。
ただエリアルが赤ん坊から成長し大人になって、子を持ち、生涯を終える
母マキアは自分の子供の最期を変わらぬ少女の姿のまま看取る
マキアとエリアルの別れは悲しみだけではない。

…もうね、こんなん絶対泣きます。
映画館でソロで号泣でした。周りはカップル多数。完全アウェーでも涙がとまりませんでした。
完全に不審者です。はい。

素晴らしいのですが欲を言えば壮大なストーリーなんでかなり早足ですのでそこだけが残念。
あと1時間追加してもっと深く描いて欲しい!!


マキア役の石見舞菜香さんはゲーマーズの星乃守千秋役でお気に入りでしたが、見事なハマり役だと思います。
ちょっと幼くて弱々しくて頑張り屋で芯は強い-そんなマキアのイメージに、ピッタリでした。

投稿 : 2018/03/28
閲覧 : 240
サンキュー:

20

ごる さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

せつな感動!

特にメディアでのアピールも少なかったので、友人に言われるまでノーマークでしたw
正直、話のテンポも早いのでじっくり見るか、二回見るかの方が内容も分かりやすく、伏線なども気づくと思います。
想像を掻き立てるような部分も多いです。
友人は二回目、自分は初見で映画のあと答え合わせ的な事をやりましたw

でも、これはもっと色々な人達にも勧められる映画だと思います(*´-`)

投稿 : 2018/03/28
閲覧 : 185
サンキュー:

9

しこりん さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

岡田麿里にしてやられた

映画館で泣いたのは人生で初めて

投稿 : 2018/03/27
閲覧 : 169
サンキュー:

2

ネタバレ

SK-046(しろ) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

母親と子ども

この映画は絶対観ると決めていた作品

理由1:岡田麿里さんの初監督作品ということ

「あの花」「ここさけ」「花咲くいろは」「凪のあすから」等、僕のこれまで観てきたお気に入り作品に携わっていたのを知ったからです

理由2:P.A.WORKSさんが制作したこと

僕の一番好きな制作会社です、とにかく作画が素晴らしい


{netabare}長寿の一族 マキアがエリアルと名付けた赤ん坊を育てていくお話し

血が繋がってなくても母として育てる、変わらないものと変わっていくもの、そして悩みや葛藤が時にあっても紡いでいく母子の時間・絆

そして観る前からある程度想定出来ていた、訪れる別れ

最後の方は泣けるシーンが複数ありました

wikiのあらすじを鑑賞後拝見して「数十年後、マキアが老いたエリアルの家に (中略) 彼が赤ちゃんの時に包まれていた布をかける」の文章を観ただけで再度泣けてきました{/netabare}


世界観、背景、表現等どれもとても良かったです

親世代にも薦められますし、万人受けしてもらえる作品かと

泣ける作品、愛情っていいなって改めて思いました


EDの「ウィアートル」の曲調も大好きです

岡田麿里さんを今後も気に留めて応援していきたいです^^

投稿 : 2018/03/27
閲覧 : 246
サンキュー:

21

Takaya さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

"愛"で溢れている作品

ツイッターのタイムラインにふと流れてきたこの作品。 空の描写に惹かれ、前知識ほぼゼロの状態での視聴

結果、最後のシーンで思わず泣いてしまいました…
一度見た方なら共感できるかもしれないのですが、ポスターやPVに(いい意味で)騙されました笑。

ストーリーとしてはファンタジー色が強かったような気がします。やはり空の描写は今まで見てきた作品の中でも群を抜いて綺麗でした。全体的に背景に色々な意味が込められてるシーンがたくさんあったと思います。

この作品を一言で表すなら"愛"がふさわしいと思いました。それは物語の面でも作品制作の面から見てもです。どうやら出来上がった作画を映画館と同じ状況で流してさらに色の調節などを行ったようです。(カラーグレーディングというそうです)
また収録の際には声優のみなさんも涙を流しながらの収録だったとか…

公開からすでに1ヶ月。そろそろ上映の数も減ってくる頃かと思います。劇場が遠くて見ようか悩んでいる人、まだ見てない人、この作品は映画館で見るべき作品です。そして一度見たらずっと心に残り続ける作品です。

一度見ればきっとあなたの心にも"愛"が伝わってくるはずです。

投稿 : 2018/03/25
閲覧 : 144
サンキュー:

14

ラーズグリーズ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

もう一度観たい。そういう作品。

岡田さんが初監督ということで、戦々恐々としながら観ました。
P.A.全力と聞いていた通り、作画は当然の超クオリティー!すごかったです。
物語は…
これは観る人により、という感じとしか。自分も、友人と感想が違うということで、久しぶりに白熱した映画談義が出来たのは嬉しい誤算(?)でしたね~。

登場人物の誰に感情移入するかにより、シーン毎の感じ方が全く違ってきます。同好の士と連れだって観るのに最適カモ知れません。

投稿 : 2018/03/23
閲覧 : 206
サンキュー:

9

ネタバレ

curly さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

すげえよマリーは

すばらしい。
岡田麿里さん初監督ということで正直期待半分不安半分で見に行きましたが、想像をはるかに越える面白さでした。
全然情報を仕入れずにいたためか勝手に恋愛ものだと思い込んでいたので、マキアが赤ん坊のエリアルを見つけたシーンで「そっからか!」ってなりましたが、そっち(親子もの)で本当によかった…(恋愛ものをdisっている訳ではないです)
エリアル(とマキア)の成長過程はいくつかのパートに分かれていますが、そのパート1つ1つに無駄がなく、かといって描写不足でもなく、まさに必要十分。カットの仕方もうまく初見でも自然に物語に入って行けました。
そしてそれらがうまく機能しているからこそのあのラストシーン。泣かざるを得ないです。周りの席のオッサンたちも鼻すすりまくりでした。

当然のごとくリピートしたんですが、2回目はさらに楽しめました。
最初のほうでレイリアとクリムが夜イチャイチャしてるシーン、初回は爆発しろとか思ってましたが、展開を知っているとなんとも儚く、そのまま2人でどっか逃げてくれって念じてました…
クリムかわいそう。最後、娘も一緒に助けてやるって言えればなぁ…
マキアとエリアルに関しても、事あるごとにラストを思い浮かべて泣きそうになれます。2時間涙腺が攻撃され続けます。特にあの約束のとことか、エリアルが1人立ちする際にマキアが涙をこらえてるとことかヤバいです。
はい、これは最低でも2回いくべきですね。
2回目だと固有名詞とかもよりスッと入って来ますし、この映画前半の脇役が成長して(あるいは成長せずに)再登場し物語に関わるケースが多いので、そういうキャラの成長前をじっくり見ることもできますし。

とにかく、最高の映画でした。もっと評価されて(売れて)もいい。長文失礼しました。

投稿 : 2018/03/23
閲覧 : 178
サンキュー:

6

shonekun さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

お母さんのアニメ。

母の愛は素晴らしい!ただそれのみ!
あとは劇場で。

投稿 : 2018/03/21
閲覧 : 164
サンキュー:

4

ネタバレ

Mikan さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

いつかもう一度見たら違って見えるのかもしれない。

作画も声優も物語も文句なし。キャラの心情もそれぞれが丁寧に描かれているなど、全体的に素晴らしかったです。
ただ、ストーリーのテーマのひとつであると感じた「愛」ということに関しては人の心情が理解し難い点もありました。
でもそれはおそらく自分が「愛」というものにあまり触れていない未熟な人間だから。
私は、自身と親との関係に対する大きな変化をまだ経験していなければ、誰かをまともに好きになったこともありません。
そう考えると人としての重要な部分を担うものを知らない自分の未熟さを知って、少し恥ずかしくなります。
だからいつかそれを知ることができたらもう一度この作品を見てみたいです、そのときにはきっと何か得るものがあるはずですから。

理解しがたいとは言っても感じることができたところももちろんありました。
ここまで育ててくれた親には感謝してもしきれません。
どの辺りを見てそう思ったのかは分かりませんが、見たあとはそういう気持ちでいっぱいになりました。

私はこれから親元を離れて新たな生活を始めますが、この気持ちを忘れずに、いつか「守れる」存在になれたらなと思います。

投稿 : 2018/03/20
閲覧 : 207
サンキュー:

13

takky さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

心に残る作品

とにかく感動します。女性におすすめの作品かなとも思いました。物語に音楽が混ざって涙腺を刺激してくるので、涙無しでは見れないでしょう。アニメに偏見がある方などにはこういった作品を見て欲しいです。

投稿 : 2018/03/18
閲覧 : 234
サンキュー:

5

ネタバレ

麻婆 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

なんともいえない。

岡田麿里初監督ということで、興味が湧き見に行きました。
尺の関係上仕方のないことかもしれないが、時間のぶっ飛び具合が引っかかり泣くに泣けない所も多々ありました。
最後の畳み掛けまで、見てるのが辛かったです。

それでもP.A.WORKSさんの描く背景は本当に素晴らしかったです。

投稿 : 2018/03/18
閲覧 : 193
サンキュー:

2

ネタバレ

ヤマチャ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

真心の愛、別れ...

気づいたら自然と涙が溢れていました。


胸を締め付けられるような、見ていられないシーンもあったけど、
{netabare} レイリア関連のシーン {/netabare}

見終わってみると、ただただ清々しい。


素晴らしい作品をありがとう。

投稿 : 2018/03/17
閲覧 : 202
サンキュー:

7

ニシ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

最高でした!

ものすごく泣ける話で作画も最高でした!
普段感動系では泣けないのですが、これは本当に涙が出ました。

投稿 : 2018/03/16
閲覧 : 161
サンキュー:

3

ミッチー さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

出会いと別れ 別れに出会う大切さ

ほんとに感動しました。

僕達がイオルフの民でなくても、時間の中を生きているのには変わりなく、出会いの数だけ別れがある。ありきたりで、わかりきっているような事でも、この作品はその出会いと別れの間に描かれた愛情や苦労をうまく表現することによって、別れの意味、出会いの尊さを僕に考えさせてくれました。

別れというのは、人が死んだり、チームを離れたり、卒業したりと色々あります。そういう事に直面した時に、「今までその人その集団と真剣に向き合って来れたかな」って振り返ることで、自分と向き合って成長出来るのかなって思いました。
別れを意識すると、それまでの中身をもっと充実しようともできます。

だからいつ別れが来ても、やり切ったと思えるように、自分のために、相手と真剣に関わっていきたいなと思いました。

投稿 : 2018/03/15
閲覧 : 192
サンキュー:

11

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

さよならの宿命を負った女性の揺れる心 愛は忘れじの花のごとく

2018年 公開中の劇場版アニメ 120分くらい

原作監督脚本 岡田摩里 副監督 篠原俊哉 キャラデザ総作画監督 石井百合子
音楽 川合憲次 制作 P.A.WORKS

凪のあすからの製作スタッフが再び集結したスチームバンク風ハイファンタジーアニメ。
実力派の人気脚本家岡田摩里女史が初監督ということで話題になっているようです。
長井龍雪氏や「花咲くいろは」の監督安藤真裕氏や「サイコパス」の監督塩谷直義氏、「プリンセスプリンシパル」の監督橘正紀氏、「TARITARI」の監督橋本昌和氏などが参加しています。
豪華というより岡田さんとのつながりが深い人たちの協力でしょう。

マキア CV石見舞菜香 長寿族イオルフの女性
エリアル CV入野自由 マキアに拾われた赤ん坊

美しい中世ヨーロッパ風世界を舞台に二人の生きざまが描かれます。
プロフェッショナルの集結した作品ということで声優も新人ベテランともに実力派揃いです。
茅野愛衣、梶裕貴、沢城みゆき、細谷佳正、佐藤利奈、日笠陽子、杉田智和、平田弘明

この作画は本当にすごいです。
ジブリ、サンライズ、ガイナックス、マッドハウス、京アニ、新海誠と比べても、
キャラの親しみやすさを上乗せすれば史上最高といってもいいくらいです。
石井百合子作監に長井氏を始めとする実力派たちの相性が非常に良いことが、
奇跡のようなアニメーションを生んだのだと思います。

「さよならの朝に約束の花をかざろう」
よく読むと非常にそっけない感覚のタイトルですが、
思いっきり泣かせようという趣旨はないようです。
なんだか岡田氏特有の斜め上なフェミ思想が根底に見えたような気がして、
物語評価は満点にはなりませんでした。
泣かせを狙わなかった分、物語はシリアスな大河ドラマ的広がりを見せ、
物凄い作画と相まって圧倒されてしまいました。
描かれていない世界観の広がりも空前絶後だと思いました。

スチームバンクと書きましたがモクモクと煙を上げる工場の描写は、
プリプリの橘氏のコンテでしょうが?
この描写の迫力も空前絶後です。
でもちょっと温泉街の湯煙っぽい感じにはニヤリとしました。
花咲くいろはの監督さんもいますから。

女性の半生記を描いた大河ドラマとして非常にすぐれた作品ですが、
それ以上に、岡田さんの半生で出会ったプロフェッショナル達の集大成に見えてしまったのは、
私がもう若くない証拠かもしれません。
素直に物語に感動できる人なら一生忘れられない体験となる名作アニメだと思います。

とにかく素晴らしい作画!絶対に劇場で見るべき逸品です。

投稿 : 2018/03/15
閲覧 : 669
サンキュー:

42

biEAa45024 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

素晴らしい

涙必死にこらえてたけど、我慢できなかった
是非たくさんの人に見てもらいたい作品です

投稿 : 2018/03/15
閲覧 : 145
サンキュー:

3

ネタバレ

ひらめ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

涙腺崩壊

脚本家が監督だと話だけのアニメに
なるんじゃないかーとか、

アニメオリジナルのファンタジーって
視聴者置いてきぼりになるんじゃねとか、

良くないイメージばかり
思ってましたが、
いざ見てみると、
ぜんぜんそんなことありませんでした。

よく動くアニメーション
綺麗な背景
引き込まれる音楽
どれを見ても最高です

お話のほうは
確かにファンタジーなんだけれど
母子関係の話なので置いてかれることはありませんでした。
ファンタジーなのに現実味があるってのはやはり脚本の力あってこそ
なんでしょうね。

そして凄く泣ける話でした。
劇場でも鼻をすする音がけっこう聴こえてました。

最近泣いてない方はぜひ。
きっと泣けます。
ちなみに僕は{netabare}だれとかさんが何かをやぶっちゃうシーンで涙腺崩壊しました。
…あたりまえか。{/netabare}


(おまけ)
あの花、ここさけの岡田麿里が送る…って
言ってるからあの花スタッフの映画かと
思いきや、制作スタッフは凪あすに近いのね
パンフ読むまで気づかなかった
そういや凪あすも現実味のあるファンタジーだったね。

投稿 : 2018/03/15
閲覧 : 195
サンキュー:

14

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

すごい 泣ける 映画

物語の中心にいるマキアとエリアルに自然と感情移入してしまう。冷静になってみると、あえて描かれていない部分も結構あることに気付くけれど、二時間で上手くまとまっていて見応えがある。
(自分が10代の頃これを観たとして、泣けただろうか……)

投稿 : 2018/03/15
閲覧 : 169

まな。 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

2回見たけど、3回目も見たい!

私は、大好き!!
アニメ好きなら、この映画は歴代最高傑作だというと思う。

『君の名は。』を超える程に泣けると思う!!

投稿 : 2018/03/14
閲覧 : 142
サンキュー:

1

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

母親になるとは。永遠をいきるとは。

さよならの朝に約束の花をかざろう

良い映画だと感じた。

永遠の命を持つ一族の女の子が、孤児の男の子を拾い上げ、母になろうと懸命に生きていく。

血の繋がりもなく、同じように歳をとっていけないにもかかわらず男の子を育てる。

孤独が孤独と出会い、子どもが子どもを育てる。

有限の命をどう使うか。孤独という絶望からどう戦うか。人を育てる、育てられるとはどういうことか。なかなか良いテーマだと感じた。

投稿 : 2018/03/11
閲覧 : 192
ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

EDクレジット豪華すぎでしょー!

スタッフ
<wikipedhiaより抜粋>
監督・脚本 - 岡田麿里
↑あの花・凪あす・とらドラ・花咲くいろはなどを手掛けた有名脚本家です。感動ものが強いイメージがあります。ヤンデレ男子が好きなんでしょうか良く登場しますね。

副監督 - 篠原俊哉
↑凪あす、RDG、黒執事1期を手掛けた監督です。しっとり雰囲気づくりの良い作品が多いです。

コア・ディレクター - 平松禎史
↑寄生獣・ユーリ!!!onICEではキャラクターデザインを務めています。
アニメーターMADが作られてしまう程、とても有名で上手いアニメーターですが、演出としても活躍されていますね。

演出 -
篠原俊哉、
平松禎史、
長井龍雪、←あの花、ここさけ、とらドラ、オルフェンズを手掛けた監督です。
許琮、
橋本昌和←TARITARI、クレしん劇場版の監督です。真面目な日常系のアニメが多い気がします。

キャラクター原案 - 吉田明彦
↑ニーアオートマタの2Bちゃんデザインの人です。

キャラクターデザイン・総作画監督 - 石井百合子
↑P.A.Worksらしい絵柄といえばこの方。凪のあすから、クロムクロでキャラクターデザインをしています。

メインアニメーター - 井上俊之
↑走ったり転んだりジャンプしたり。そういった動作で非常に目を引き付けられる動きを付けるお方です。カリスマという愛称が相応しいカリスマアニメーターです。


P.A.Worksさんの企画力凄すぎます…
どうやったらこんな一流売れっ子アニメーターを一作品に投入できるんですか…

間違いなく社運を賭けた作品だったと思いますし、実際ハイクオリティです。同時期のアニメ映画なんてなんのその。間違いなく今年を代表するアニメ映画です。
なぜ、君の名は。ほどバズらないんでしょうか。宣伝下手ですか。若者人気のバンドが主題歌を担当していないからですか。
主題歌は良いじゃないですか。こちらだって十分作品の雰囲気を組んでいるんです。これ以上のものはありません。

ストーリーも良かったですね。岡田磨里さん脚本の作品全てが好きな訳でもないのですが、今作は其方も非常に楽しめました。

年を取らない少女が普通の子を育てて一生を見守る中で、楽しいだけでは暮らしていけない母の悩みや、思春期の子供と接する難しさを丁寧に描いていましたし、二人の少女を登場させて、血のつながらない親子・血のつながった親子を対比させていて、テーマ性も見受けられました。

親子の一生に対し、これだけ世界観を膨らませたことも凄いのですが、これだけの物量を一つの映画に纏める構成力は流石は有名脚本家です。
ですが、観ていておや?と思った部分もありました。
上手く纏まってはいるのですが、描かれていない部分にもかなりストーリーがありそうなんですよね。
物量的には4クール全然いけると思います。もうちょっと少女と息子の話が観たかったです。亜人商法も全然アリなんですが、SHIROBAKOも控えたP.A.Worksさんはおそらくやってくれないですよね。
んー、勿体ないです。

投稿 : 2018/03/11
閲覧 : 230
サンキュー:

23

lumy さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

劇場で観ることをお勧めします。

あにこれレビュワーの評価が高ければ観に行こう、
と思っていたのですが、みなさん高評価だったので
車で1時間かけて観に行きました。

私の岡田氏に対する印象は、
極端に暗かったり(迷家)、
極端にバッドエンドだったり(鉄血のオルフェンズ)、
極端に泣かせにきたり(あの花)という
極端な作品を作る人というイメージですw

でも、その極端さをマイルドにする製作会社、
それがP.A.WORKSです。
凪のあすからや、花咲くいろはなどは、
岡田脚本の暗さを持ち合わせながらも、
P.A.WORKSが得意とするキャラの可愛さが
上手にマッチングしている私の中でも高評価な作品です。

本作は、このタッグが劇場版を作ったらどうなるか、
ということだったのですが、
いやはや良かったですよ。はいw
導入部および前半のつかみはバッチリでした。
ノゲノラゼロの美術も素晴らしかったのですが、
さよ朝も引けをとらないほど美しいかったです。
(前者はディストピア、後者は中世ですが)

中盤の展開が長井監督のようにたたみ掛けてくるので、
ちょっと置いていかれそうになったのですが、
最後のワンシーンでの回収はさすがに感動しました。
脚本では作品の色を決めることができませんが、
監督は当然、その作品の色を決めるのが仕事です。
制作陣が充実していたとは言え、
監督としての岡田麿里は、十分な才能があると感じました。

投稿 : 2018/03/11
閲覧 : 529
サンキュー:

36

ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

それは、幼い少女と赤ん坊の出会いと別れの物語 +

  初日、見てきたです。故郷を離れる羽目にあった少女が、死んだ母親に守られながら、生きていた赤ん坊と出会うです。ともに生き、成長した赤ん坊と離れても、最後の瞬間に再会し別れを描いた感動の物語だったです。

 長寿と見た目がさほど変化しないイオルフの民が、ヒビオルという日々の出来事など、記す織物を織り続ける暮らしを送っていたです。また、彼らは「別れの民」とも呼ばれているです。その意味は、物語の最初を通して最後になるところで分かる気がするです。
 長老も話していた、「もし、イオロフを出る事があれば、外の世界で誰も愛してはいけない。愛すれば、本当の一人になってしまう」それは、事実なのか?そうでないのか?それも、この物語の終わりに明らかになると思うです。

 平和に暮らしていた、少女マキア、友達のレイリア、クリムらとともにイオルフの民は、過ごしていた{netabare}けど、権力をわがものにする国の兵隊による襲撃に会い、村は崩壊するです。
 そのさなかに思わぬ出来事によりマキナだけが、村を離れることになってしまい離れた村を見ることで、絶望に陥るです。
 偶然か?運命なのか?赤ん坊の泣き声が聞こえ、生きていた赤ん坊(後にエリアルと名付けられる)と出会うのです。最初は、同情もあったかもしれない、他人とも思えなかった赤ん坊と生きていくのです。
 これに限らず、{/netabare}偶然にしても出来すぎる切っ掛け、再会や、重要な場面での立会い、いつの間にこの場面にいるのかな?な多いマキアだったです。

{netabare} ある農場に迷い込むことから、物語は思わぬところへと進むのです。他から売られたビビオルを見たマキアは、レイリアの近況を知り、子供に成長したエリアルと共に旅に出るのです。その先で、クリムと再会し別れたり、レイリアも再開し別れたり、さらに成長したエリアルとも別れたりだったです。
 ここで注目するのが、思春期の少年にありがちなエリアルの心情が描かれている事、マキナに我が子として大切にされている反面、いつまでもこのままでいられないと思うもどかしさというのか?複雑な心情が描かれていたと思うです。

 数年後再び再開したとき、離れるマキアを傷ついたエリアルの本当の気持ちで叫ぶシーンは、どこか心に響くというのか?、どこか切ない感じがしたです。
 そして最後にマキアが、時を経てエリアルに会いに行った所は、名場面というに相応しいです。今までのマキアとエリアルの経過を一気に思い起こす、永遠の一瞬というのか?な感動があったです。マキアに反応するエリアルとのやり取りは、{/netabare}言い表しようのない涙もろくなる人が多いのでないのか?なシーンだったです。
 別れの民の宿命とでもいうのでしょう。{netabare}「あの子をを愛して良かったと思います」血の繋がりは関係ない、女性の無償の愛を見せてくれていたマキア。{/netabare}幼かったマキアが、成長した言葉だったです。

                        2018/02/25 3:25 +

 また見に行ったです。何度見ても最後のシーンは、やはり感動的だったです。

投稿 : 2018/03/09
閲覧 : 323
サンキュー:

25

ひふっち さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

親子愛

心を動かされました。シナリオは完璧だと思います。ただ、固有名詞が多く飛び交うために集中して見ないと置いていかれる可能性があります。先日2回目を観てきたのですが、ストーリーがある程度頭に入っている状態でもとても見応えがあります。劇場でぜひご覧になって下さい!

投稿 : 2018/03/07
閲覧 : 165
サンキュー:

8

てぃら さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

もっと評価されるべき

全く興味がない映画でしたが、友達に誘われてみました。初めはファンタジーに慣れてなく、独特の世界観についていくのに一苦労だったし、いつから面白くなるんだろう、と思いながら見ていました。しかし、後半は前半のつまらなさを忘れてずっと見入ってました。見終わった後もいろいろ考えさせられ友達と何時間も余韻に浸ってました。もう一度見たいとは思いませんが、この作品は一生忘れないだろうなと思います。それほど感動した映画です。

投稿 : 2018/03/07
閲覧 : 225
サンキュー:

7

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

【女性の半生記モノ】として邦洋、アニメ実写、問わずして傑作!家族や子供にも観せたい文字通り【一生モノの映画】!!大河ドラマを1年観終えた様な充実感!!!

10代半ばの姿のまま、数百年の長寿を生きる“イオルフ”と呼ばれる種族
いにしえの伝説として扱われてきたイオルフ達は外の世界の人々と交流してしまうとその長寿故に普通の人間とは最後に必ず道を隔ててしまう為、「別れの一族」と呼ばれ、外界とは隔絶して生活していた
イオルフは文字の変わりに“ヒビオル”という繊細な布を織り上げ、その織り方に日々のメッセージを込めており、それが長い年月を生きるイオルフにとっての記憶であり記録であった
イオルフの民でみなしごの少女、マキアは優しい長老や親友のレイリア、クリムに暖かく囲まれながらも、どこか寂しげで家族のいない自分の孤独にやり場を失っていた
しかしある日、イオルフの長寿を狙う強国、メザーテ軍がイオルフ達を襲った
運からがら逃げ切ったマキアだったが、偶然にも野党に襲われた流れ者の忘れ形見である赤ん坊を拾う
マキアは赤ん坊にエリアルという名前を与え、自分の子として育てる決意をする
こうして身寄りなし、結婚暦なし、出産暦なし、ワケアリ、見た目少女、の1人子育てが始まるのだった…


『とらドラ』『あのはな。』『ここさけ』『鉄血のオルフェンズ』といった話題作を送り出してきた脚本家、マリーこと岡田磨里がP.A.WORKSとタッグを組んでの初監督
ことのキッカケはもちろん『花咲くいろはHOME SWEET HOME』であったが、この時に堀川社長は「岡田を100%さらけ出した“女の一生モノ”が観たい」と口にした
それから時は経ち、岡田から堀川社長へのまさかの一言に現場は驚愕した
「監督をやらせて下さい」
それは岡田自身が“観たい”と思ってる作品を自らの手で生み出そうという挑戦だった
(そういう意味では今作、『HOME SWEET HOME』のデラックスバージョンと捉えることも出来ますね)


演出経験の無い人間が、アニメ映画の監督をする…正直前代未聞の事態です
が、ある種としては好感が持てるな、とオイラは第一報を聞いたときに感じました
と、いうのも日本の監督ってアニメに限らずあまり脚本を書ける人がいないんですよね
全部自分でやるのは宮崎駿か新海誠ぐらいなわけで、海外では監督が脚本書いたり、脚本家から監督に転向するケースは結構ある
ってことでこの岡田磨里の挑戦を温かく見守ってやろうじゃないか!という気持ちに公開前、オイラはなっていました


さて、なにもかもが初経験な監督を支える為に、日本のアニメ界の重鎮とも言える超豪華スタッフが信じられないぐらい揃いました
もはや奇跡と呼べるレベルです


直近でマリー監督を支えるのがチーフディレクターの篠原俊哉
その篠原と『凪のあすから』でタッグを組んだ東地和生が美監、大自然から繁栄著しい文明まで、場面がコロコロと変わるファンタジックな世界観を作り上げた
キャラクターデザインを『タクティクスオウガ』で知られる吉田明彦がシンプルかつ繊細なものに仕上げ、これを同じくP.A.作品ではお馴染みとなった石井百合子が纏め上げる
そして演出処理を買って出たのが『エヴァンゲリヲン』等で有名な平松禎史、『花咲くいろは』の安藤真裕、『キズナイーバー』の小林寛、『サイコパス』の塩谷直義、『プリンセス・プリンシパル』の橘正紀、言わずもがな岡田とは盟友の長井龍雪、『TARI TARI』の橋本昌和
とまあこれだけ名前を挙げれば解ると思いますが、普通に考えてこれだけの布陣が一同に会することなんてほぼほぼありませんw
脚本家だから演出家との接点は希薄かと思っていたのですが、逆に脚本家“だから”監督クラスの人達とは縁が深い、ということなのでしょう
恐れ入りましたw


さらに彼等の複雑な指示をこなしていくスーパーアニメタが幾人も参加してる上で特筆したいのはやはり、数々の劇場アニメに携わりジャパニメーションの代名詞といっても過言ではない存在といえる井上俊之がメインアニメタとして参加していることでしょう
氏の仕事ぶりとしては過去最大クラスと言える物量ではないでしょうか、歴史的にも非常に価値のあるフィルムになったと思います


また川井憲次の劇伴やrionosの手掛けた主題歌も印象的、かつ効果的に使われています
よくあるBGMがやたら五月蝿い映画ともやたら静かな映画とも違うと言えるでしょう


さて、長々と書き綴りましたがオイラがこの『さよ朝』を最も評価したいポイントなんですが、それはずばり“女性の半生記モノ”というジャンルに新しい回答を出したのが今作だということですかね
実は昨今の大河ドラマや朝ドラで、激動の時代を逞しく生きたパイオニアな女性をモデルにしたドラマが流行っている傾向にあります
コレ自体はなんら悪いことでは無いと思うのですが、主役に抜擢される女優がスケジュールや売り込みの関係もあってか芸能界が特にプッシュしたい年端も行かぬ20歳前後の若手に任せられる、というのが通例になっちゃってるんですね
年齢相応の役を演るのはともかく、主人公が結婚して子供産んで育てて孫が産まれ…なんてところまでいくと大概の場合観れたものではありません;
結婚も出産も経験してない若者に祖母の役を演れったってそりゃ限界がありますよね
この手のパティーンの作品は中盤以降ほとんどメチャクチャになってるんでいい加減ウンザリしていたところなんですわ
ところがマリーは素晴らしいアイデアをこの作品に残してくれました
“主人公が長寿で少女の姿から変わらない”なら無理に演者を変更したり芝居を強要しなくても良い、ということになるからです
しかもフレッシュな若手声優の初々しい演技をそのまま使えるのだからこれ以上は無いと言えるでしょう
これに応えてみせた本作でマキアを演じる石見舞菜香は今後特に注目したい素晴らしい役者になってくれることでしょう


また劇中では実に長い年月が経過していくにつれ、幾人もの登場人物たちの立ち位置が徐々に変化していく様が描かれることについては、「群像劇が下手」と言われていたマリーが心情変化を直接的に視点を変更して描写するのではなく時間と舞台が変われば人の気持ちも変わる、という形で表現出来るようになっているという点において賞賛したいです
ある者は恋仲から復讐者へ
ある者は敵兵から従者へ
ある者は家族から想い人へ
またある者は子供から大人へ…


こうして観ていくと僅か2時間の映画で全50話の大河ドラマを観終えた様な充実感に満たされます
とても満足度の追求がされた映画と言えるでしょう
マリー独特の毒っ気が上手いことオブラートに包まれており、特に“幸せな女の裏には必ず不幸せな女がいる”ってところに的が絞られていると感じつつも、決して家族と一緒に観ると気まずかったりするわけでもないし、子供に観せられないような過激な描画が含まれているわけでもありません
だから安心してオススメ出来ます
その点は細田守も見習って欲しいとすら感じますねw
歴史的傑作の誕生です

投稿 : 2018/03/06
閲覧 : 808
サンキュー:

37

双真 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

★★★★★☆

おもしろかった!

読めない展開に2時間が短く感じる。いい作品だった。

投稿 : 2018/03/05
閲覧 : 181
サンキュー:

2

ネタバレ

fuushin さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

対価代償を求めえぬ、見守りに徹する愛のかたち

公式ホームページより、岡田氏の初めての監督作品ということで関心を持ちましたので鑑賞してきました。

『ここさけ』は観ておりましたので、そこで見られた登場人物の感性や行動意識が、今作ではどのように表現されているのか楽しみでした。

ここからネタバレになるかもしれません。
{netabare}

●紡がれる物語。
{netabare}
舞台は、ファンタジー感がいっぱい詰まった美しい異世界です。
スクリーンから垣間見えるシーンは、微部・細部に至るまでしっかりと構築・表現されています。
感情的にも安心して導入部から自然に入り込める感じです。

主人公の住んでいる世界は、神秘的というより、どちらかというと、情緒感の溢れる女性的なたおやかさに包まれるような感じです。
とっても穏やかで、緩やかで、それでいて安心の気にゆたかに包まれているような世界です。

時間を長く過ごす種族の世界というのは、存外こういうものなのだろうと納得できるような流れがありやかに描かれています。

台詞は少なめで、ちょっと小声なので、それゆえに一言一言を聞き洩らさないように傾聴しました。それも説明臭いようなシーンはなかったです。
とてもナチュラルで、いよいよ物語に吸い込まれていく布石になっています。

それにしても、造形デザインがよく練り込まれています。曲線や色彩、織り上げられた布の動きなどがとっても綺麗で、一つ一つの質感が清らかさにおいて際立って優れています。きっと作画に力があるからでしょう。それがこころよく感性に訴えかけてくるのです。

冒頭の10分間はとても重要なファクターが重ねられている感じがします。ぜひ注意深く観ていただきたく思います。

そのあとの物語はテンポよく回ります。ほどよくリアルな世界観も表現されています。特に難しく考えるところはなかったように思います。

特徴的なのは、マキアや、周りの人たちがいい人ばかりなのです。
あまりにも優しい人たちなものですから、愛の豊かさを感じます。それだけに、マキアの母性本能から生じるいろんな感情が、ときに何の遠慮もなくストンと胸の深い部分に落ちてきてしまいます。それが応えます。震えます。

伏線、とまでは言えないのかもしれませんが、物語の前半部でマキアがみせる言葉や仕草によって、観ている人の感受性や母性のような感情がゆっくりとじんわりと絆され感化されていくので、物語の後半部に移っていくと、とりわけ情愛の深い人は胸の奥底がずしんと楔(くさび)を打ちこまれることになるかもしれません。

それがはっきりと分かるのは、最後の最後です。走馬燈どころではない、ナイアガラの滝のように、怒涛の打ち込みです。涙腺の緩くなっていた私は、完全に崩壊してしまいました。
{/netabare}

●見送る物語。
{netabare}
「逆縁」が初めから設定されてある物語は、とんでもなく儚いし、あまりにも切なく思えます。
時間の流れが違うということは、愛する者の命の移ろいを突き付けられるということ。
それを目の当たりにすることで、知ること、分かることの「残酷さ」があります。

でも、気を付けないと気付かないまま見落としてしまうのですが、「逆縁」だからとか「残酷」だからとか、そういうところからくる儚さや淋しさで流される作品ではないし、だからといって愛のかたちのひとつとして「見守る」ってことを理解できたんだろうか?とやるせない気持ちにもなっていました。(はっきりいって浅い人生しか送っていないような・・。)

避けることのできない出会いに交わってしまったとき、それでも定められた運命を受け入れるためには、どんな智慧を持ち合わせていれば「幸せな気持ちを持ち続けられる」のでしょうか。

ともに同じ時間を過ごし、暮らしを彩り、傍らを通り過ぎていった人たちを、どんなふうに受け止めればいいのでしょうか。
愛する人の語られた言葉の一つ一つを、どんなふうに思い留めればいいのでしょうか。
愛する人の感情や体温や表情を、どんなふうに心に刻めばいいのでしょうか。
愛する人のいた風景と光景を、どんなふうに胸に納めればいいのでしょうか。

そうして、どんな気持ちで見送ればいいのでしょうか。


今、巷では「〇〇ロス」がしばしば話題になっていますが、この作品は否応なくそこに目を向けることになります。
きっと、誰でもが向き合わなければならない、人生最大のストレスになるはずの決定的な要素なのです。

よくよく考えれば、ひとりぼっちが、ひとりぼっちに関わるということは、実は、私たち自身のことでもあるのですね。

私たちは、何も持たずにひとりぼっちで生まれ落ちてきました。
やがて、何も手に持たずにひとりぼっちで、ふたたび別れゆくのです。
それは必ず訪れることはわかっているはずだし、避けられない道理、決まり切った真理なのです。

この作品のマキアやレイリアらが常に心に感じていることは、物語のなかだけに収まることではなくて、私たちの心にとってみても、向き合う定めにある永遠の普遍的な真実なのです。

恐ろしい力を持った「喪失感」に、心が殺されないように、壊されないようにしなければなりません。自分自身が幸せでいられるために、そのためのヒントをこの作品から、感じ取りました。
{/netabare}

●気になったこと、ちょっと分かったこと。
{netabare}
物語の終盤で、マキアとレイリアがドラゴンに乗って故郷に向かって飛び立つシーンがありました。
マキアがエリアルと過ごした場所。レイリアがソドメルに会いたがった場所。そこから離れて、つまり、子どもたちとの離別が表わされるシーンです。
2人の表情、言葉のなかに、先立つだろう?子どもへの愛惜はあっても哀惜は含まれていなかったような気がしました。
愛惜は、母としての感情として理解できました。子どもを愛しく大切に思う気持ちです。強く生きていってほしいと願う気持ちです。
哀惜は、人の死を悼む気持ち(転じて死を迎えるだろう人への悲しみの気持ち)です。子どもたちは先に死んでいくことが分かっているのに、その感情が表現されていなかったような気がするのです。
そこに引っかかったのです。
ラシーヌの言っていた「愛を知れば独りぼっちになる」ということも気になります。

私は「さよ朝」のたくさんのレビューに目を通しながら、自分の咀嚼力のなさ加減に悶々としていたのですが、先日ちょっとした機会を得て少しだけ気づくことがありました。
むしろ、若い世代の方には身近なのでしょうが、坂本九さんの「心の瞳」という曲との出会いでした。そこでやっと少し分かりました。愛を渡すこと、送ることということが。

ラシーヌが話していた独りぼっちというのは、愛した人への執着心なのだと。あまりにも美しいその追憶に、あまりにも切ないその郷愁に、あまりにも楽しいその思い出に、自分自身の心を縛ってしまうことなんだと。
それはラシーヌの言う一つの真理ですが、ラシーヌの心理でもあります。
リーダーとして、マキアに同じ思いをしてほしくないという示唆であり、愛の形のひとつだったのでしょう。

「心の瞳」は坂本九さんが亡くなる直前に吹き込んだ最後の歌です。(坂本九さんは歌手です。「上を向いて歩こう(スキヤキソング)で有名ですね。 1985年8月12日、日本航空123便墜落事故でお亡くなりになったのです。群馬県多野郡上野村高天原山の山中(御巣鷹の尾根)に墜落し、520人の方がお亡くなりになりました。)

若い世代の方は学校で合唱曲として触れているみたいですが、その合唱曲を作られた方(学校の先生でした)は、たまたまこの曲をFMで聴いていたそうです。(この曲は、電波に乗って流れたのは2回しかなかったそうです。)当時なかなか歌ってくれない生徒さんがいらっしゃって悩んでいたところ、この曲なら歌えるかもって思って作られたそうです。

学校という場所は何かにつけ心が揺さぶられる場所です。処世術という智慧を身につける前の純粋無垢な感性をもつ生徒の集合地です。やがて迎える卒業というターニングポイントは、喜怒哀楽の心をそこに残さず、次のステージに向かう大切なタイミングです。「心の瞳」は卒業ソングとして王道にあり、送り出す人、送り出される人の関係性を、温かく、軽やかに、優しい気持ちにさせてくれる名曲として知られています。

それを聴いて、そしてマキアの心情に少しだけ近づけたような気がしました。彼女もまた、自分のいるべき場所、向かうべき場所があり、人間の世界から卒業していくのは自然なことなのだと理解しました。エリアルは結婚し子どももいましたからマキアも育ての母としての責任を果たしたという理解を私はしたのです。

でも、レイリアについては、違和感を持ちました。ソドメルに会いたいと強い執着を持っていたレイリアでしたが、マキアの誘いにのってソドメルと別れることを選んだのです。レイリアは娘とともに暮らせない苛立ちを実感していたから故郷に戻ることを選んだのでしょうか。それとも別の理由があったのでしょうか。私はよくわからなくて、どうしても唐突な別れのような印象をもってしまいました。(どなたか教えてください~。)

マキアとエリアルとの交流の中で生み出された喜怒哀楽のエナジーは、彼の死後、マキアの記憶のなかに別のエナジーに姿を変えて、生き続けていくんだろうなって思いました。彼とのエピソードは美しい文様と煌く彩になって機織られることになり、マキアを慰め、幸せに誘うのかもしれません。
{/netabare}

マキアの生きざまは、私たちの生き方にとても近しい。
私も「一瞬の今を1000秒に生きよう」と思います。確かに生きた証としての文様と彩を機に織り込んで自分なりの布を作っていこうと思います。
岡田氏の意図の糸の端っこを少しは掴めたのかなぁ?
{/netabare}

長文をお読みいただきありがとうございました。
この作品が皆に愛されますように。

投稿 : 2018/03/04
閲覧 : 319
サンキュー:

34

ネタバレ

しゃあろ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

賛否が分かれそうな作品

みておもしろくなかった、となる作品ではないとは思うが、ストーリーの中で気になる点は少なくなかった。

母の無償の愛のようなものをテーマに設定されているのか、あまりにもそれに従順に進めていきすぎて変な齟齬や、描かれない大切な場面などがあったように思える。

特にレイシアにまつわるものでは、そういった弊害があったように感じる。例としては、グリムに対して子どもがいるからと王宮からの脱出を断っているにもかかわらず、終盤では割とあっさり子どもに別れを告げていることが挙げられる。(しかもあの場面では、子どもは自殺以外の選択肢がないように感じる)

エリアルが父になるまでの葛藤ももう少しあってもよかったのでは、と感じてしまう。母であるマキアが好きだったが半ば喧嘩別れして、リタと結婚して子どもを授かったら無償の愛パワーでマキアよりリタ達を優先するようになる、というようなうがった捉え方もできてしまう。

子どもへの無償の愛との対比に恋人への愛を引き合いに出すことが逆効果だったように思える。無償の愛を引き立たせるあまり、グリムが闇落ちするのは本来の意図するところではないと思える。

あまりにもレイシア関係がバッドエンドすぎて救いがなかったことに尾を引いてこのような評価になってしまったが、マキア関係では涙が出る場面もあった。作画も非常に凝っており、作品に引き込まれるのは早かった。

投稿 : 2018/03/04
閲覧 : 182
サンキュー:

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さよならの朝に約束の花をかざろうのストーリー・あらすじ

一人ぼっちが 一人ぼっちと出会った

出会いと別れが紡ぐ永遠の一瞬

少女はその時 愛にふれた

『あの花』『ここさけ』の岡田麿里、初監督作品。(アニメ映画『さよならの朝に約束の花をかざろう』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2018年2月24日
制作会社
ピーエーワークス
主題歌
rionos『ウィアートル』

声優・キャラクター

石見舞菜香、入野自由、茅野愛衣、梶裕貴、沢城みゆき、細谷佳正、佐藤利奈、日笠陽子、久野美咲、杉田智和、平田広明

スタッフ

キャラクター原案:吉田明彦、監督:岡田麿里、副監督:篠原俊哉、キャラクターデザイン&総作画監督:石井百合子、メインアニメーター:井上俊之、コア・ディレクター:平松禎史、美術監督:東地和生、美術設定&コンセプトデザイン:岡田有章、音楽:川井憲次、音響監督:若林和弘

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