「リズと青い鳥(アニメ映画)」

総合得点
72.1
感想・評価
220
棚に入れた
969
ランキング
521
★★★★★ 4.2 (220)
物語
4.0
作画
4.4
声優
4.1
音楽
4.3
キャラ
4.1
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ネタバレ

フィリップ

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

山田尚子監督が目指していたものをやり切った、実写的表現の到達点(コメンタリー分の追記)

揺れるポニーテール、廊下を歩く足、瞬く瞳。
静かな劇伴が流れるところで、そんな情景が映し出される。
絵柄は少し滲んだブルーを基調とし、透明感を表現した色彩。
響く足音、キャップを開ける音、楽器を組み立てる音。
様々な生活音を拾い上げていく。
細部まで徹底的なこだわりを感じさせる作品が「リズと青い鳥」だ。
思わず息を詰めて観てしまうような静謐感が作品全体に流れている。

私は冒頭のシーンを観たときに、この感覚はどこかで味わったような気がすると、
鑑賞中にずっと考えていたのだが、
それは岩井俊二監督の「花とアリス」だった。
岩井俊二監督のなかでいちばん好きな作品だが、
それを初めて観たときのような鮮烈な印象を受けた。
眩いばかりの透明感を重視した絵作りだ。

「リズと青い鳥」は「響け!ユーフォニアム」シリーズの続編に位置づけられる。
田中あすかや小笠原晴香たち3年生が引退した後の
春から夏にかけての一部分を切り取った物語。
しかし、シリーズ名がタイトルに入っておらず、
単体で観られることも意識して製作されている。
私は原作を全巻既読で、TVアニメも映画も過去作品は全て鑑賞済みなので
断言はできないが、初見の人でも十分に楽しめるのではないかと感じた。
人間関係は観ていれば、ほとんど理解できると思うし、
基本的には鎧塚みぞれと傘木希美の関係性についてのストーリーのため、
それほど分かりにくくはないと思う。
ただ、もしかするとみぞれと希美の依存といえる関係性が理解できず、
物語に入り込めない人がいるかもしれないが、
そんな友人同士の繋がりもあると考えてもらうしかない。
これは、いびつな形ですれ違い続ける愛と嫉妬の物語だ。

アニメ的な手法よりも実写的なカメラワークを
意識しているシーンが多く見られる。
足の動きや手の動き、会話の「間」などで、心情を表現している。
また、感情を表すような目元のアップシーンが多い。
アニメではなく、実写ではよく使われる手法だが、
この作品では重視されている。
そして、被写界深度を意識した絵作り、
つまりカメラの焦点とボケを意識している点はシリーズと同様だ。
物語にはそれほど大きな起伏がないため、
好き嫌いが分かれるタイプの作風だが、
映画としての完成度はかなり高いと思う。

{netabare} 特に素晴らしいと感じたのは冒頭のシーン。
何かの始まりを予感させる童話の世界から現代の世界へ。
まだ人があまりいない早い時間の学校に鎧塚みぞれが到着して、
階段に座り、誰かを待っている。自分の足を見る。不安げな瞳。
誰かがやってくる。
視線を向けるが、期待した人ではない。
そして、待ち人がやってくる。いかにも楽しそうで快活な表情、
軽快なテンポの歩様、揺れるポニーテール。
それに合わせて流れる明るいメロディ。
フルートのパートリーダーである傘木希美だ。
鎧塚みぞれは、それとは逆に表情が乏しく、口数も少ない。
彼女なりに喜びを表現して希美と一緒に音楽室へと向かう。
途中で綺麗な青い羽根を拾った希美はそれをみぞれへと渡す。
戸惑いながらも希美からもらったものを嬉しく感じるみぞれ。
廊下に彼女たちの足音が響くが、その音のテンポは全く合わない。
完全な不協和音。ふたりの関係性が垣間見える。
みぞれは少し距離を置いて、希美の後に付いていく。
教室に着いて鍵を開け、椅子と譜面台の並んだ誰もいない室内に
2人だけが入っていく。
吹奏楽コンクールの自由曲は、「リズと青い鳥」。
この曲を希美は好きだという。
そして、ふたりで曲を合わせてみるところで、
タイトルが映し出される。
この一連のシーンだけで気持ちを持っていかれるだけのインパクトがある。
とても丁寧で実写的で挑戦的な作風だと感じ、
私は思わず映画館でニヤついてしまった。

物語はみぞれと希美のすれ違いを中心にしながら、
それに劇中曲である「リズと青い鳥」の物語がリンクしていく。
童話のほうの声優にちょっと違和感がある。
ジブリ作品を見ているような感覚だ。
みぞれがリズ、希美が青い鳥という関係性として観客は見ているが、
最後にふたりの立場が逆になる。
みぞれの才能が周りをなぎ倒すようにして解放され、
美しいメロディを奏でる。
同じように音楽に真摯に取り組んでいたみぞれと希美の差が
明らかになる瞬間だ。

二羽の鳥がつかず離れずに飛んでいくシーンが映る。
そして、ふたりの色は青と赤。
心があまり動かずしんとした雰囲気のみぞれが青、
情熱的で人の中心になれる希美が赤だろうか。
このふたつの色が分離せずに混ざり合っていく。

みぞれが水槽に入ったふぐを見つめるシーンが度々出てくる。
おそらくみぞれは、水槽のなかのふぐをある意味羨ましいと思っている。
仲間だけでいられる閉じられた世界。
そこが幸せで、ほかは必要ないと考えている。

たくさんある印象的な場面でいちばん好きなのは、
向かいの校舎にいる希美がみぞれに気づいて手を振り、
みぞれも小さく手を振って応えるシーン。
そのとき、希美のフルートが太陽に反射して、
みぞれのセーラー服に光を映す。
それを見てふたりがお互いに笑う。
言葉はないが、優しく穏やかな音楽が流れるなかで、
(サントラに入っている「reflexion, allegretto, you」
という曲で、1分20秒と短いがとても美しい)
何気ない日常の幸せをいとおしく感じさせる。

ラストシーン。歩く足のアップ。
一方は左へ、一方は右へと進んでいく。
希美は一般の大学受験の準備ために図書室で勉強を、
みぞれはいつものように音楽室へと向かう。
帰りに待ち合わせたふたりが歩く。
足音が響く。
ふたりの足音のリズムはしっかりと合っているように聞こえる。
お互いに別の道を歩くことを決め、そこでようやく何かが重なり始めたのだ。
ふたりの関係がこれからどうなるかは分からない。
しかし、最後に「dis」の文字を消したところに、
いつまでも関係がつながっていて欲しいという作り手の願いがこめられている。 {/netabare}
(2018年4月初投稿)

大好きのハグから続くラストシーンについて
(2018年5月11日追記・2019年3月15日修正)
{netabare}みぞれは希美の笑い方やリーダーシップなど、
希美自身のことを好きだと告白するが、
それに対して希美は「みぞれのオーボエが好き」だと言い放つ。
このやり取りは一見、ふたりの想いのすれ違いだけを
表現しているように感じるが、実はそれだけではない。

友人として以上に希美のことが大好きなみぞれにとって、
とても厳しく感じる言葉だが、これは希美自身にとってもキツイ言葉。
みぞれの才能を見せつけられて、ショックを受けているときだから尚更だ。
それなのに、敢えて言ったのはなぜか。
この言葉には、自分は音大には行けないが、
みぞれには、音大に行ってオーボエを続けて欲しいという
願いがこめられているのだ。
「みぞれのオーボエが好き」という希美の言葉がみぞれに対して
どれだけ大きな影響を及ぼすのかを希美自身は自覚している。
単に希美が自分の想いを吐露しただけではない。
「みぞれのオーボエが好き」は童話における、
一方的とも思えるリズから青い鳥への
「広い空へと飛び立って欲しい」と言った想いと同じ意味を持っている。

それは、帰り道に希美が「コンクールでみぞれのオーボエを支える」と
言ったことからも分かるし、それに対して、
みぞれが「私もオーボエを続ける」と宣言をしていることからも明らかだ。
しかし、このやりとりはどう考えても違和感がある。
つまり、希美はコンクールの話をしているのに、
みぞれは、コンクール後のことについて語っているからだ。
会話がすれ違っているように聞こえる。
ところが、そうではない。
つまり、ここでは希美が音大に行かず、
フルートを続けなかったとしても、
みぞれは音大に行く決意をしていることを示している。
これは希美の「みぞれのオーボエが好き」に対して
みぞれの出した答えなのだ。

実は原作では、音大を受験するかどうかの話を
みぞれが希美に問い詰めるシーンがあるのだが、
映画では、完全にカットしている。
その代わりに、左右に分かれていく足の方向と
図書館での本の借り出し、楽譜への書き込み、
最後の会話によって表現している。
「みぞれのオーボエが好き」という言葉が
みぞれの背中を押したという、別の意味を持たせているのだ。
そのあとの「ハッピーアイスクリーム」で
ふたりの感覚が足音のリズムとともに、ようやく一致したことを描いている。
また、みぞれが校門を出るときに希美の前を歩いたり、横に並んだりする。
切なさはあるが、やはりこれはハッピーエンドといえるのではないだろうか。

音楽については、フルートが反射する「reflexion, allegretto, you」と
ラストシーンで流れる静かだが心地良いリズム感の「wind,glass,girl」、
そして、字幕の時の「girls.dance,staircase」、
「リズと青い鳥」、Homecomingの「Songbirds」が印象的だ。
最近はこれら5曲をよくリピートしている。 {/netabare}

コメンタリーを視聴して(2019年2月14日追記)
{netabare}昨年発売された脚本付きBDを購入して、
本編とインタビューは手に入れてすぐに観たのだが、
脚本やコメンタリーは後回しになってしまっていた。
脚本を読んでみると、「リアルな速度の目パチ」など、
とても細かい指示がなされていて驚いた。
目を閉じ切らないまばたきも指示されている。
また、作画については「ガラスの底を覗いたような世界観」という
指南書が配られていたという。
映像では山田尚子監督の意図を確実に実現している。

そしてこの作品には3つの世界観が表現されている。
学校、絵本、そしてみぞれ(希美)の心象風景だ。
絵本は古き良きアニメを再現させるよう
線がとぎれる処理を行っている。
心象風景は、よりイメージ感の強い絵作りを意識したという。
希美が走る水彩画のようなタッチ。
左右対称の滲んだ色の青い鳥など。
これら3つの世界観が上手く活かされていて、
物語に彩りを与えている。

それに加えて、BDで解説を聞かないと気付けないのが、
生物学室のみぞれと希美のシーン。
最初から何段階かに分けて色合いを変化させている。
夕方の時間の経過とともに初めは緑っぽかった室内から
オレンジ系に少しずつ色を変えるのと、
カットごとに順光、逆光でも変化させている。
確かに言われてみて確認すると、
生物学室での色合いはとても繊細だ。

髪を触る仕種については山田尚子監督自らの発案。
曰く、みぞれがそうやりたいと言っていたから。
キャラが監督に下りてきていたそうだ。
また、「ダブル・ルー・リード」も監督のアイデア。
これは映画館で観ていたときから、
洋楽好きな監督が考えたことだろうと予想していたので、
インタビューを観たときは、あまりにもそのままで可笑しかった。
印象に残ったのが、スタッフのいわば暴露話で、
内面を描くよりも映像(ビジュアル)で見せたいと
昔に語っていたことがあったそうだ。
監督は昔の話だと恥ずかしがっていたが、
まさにこの作品はその方向性を貫いたといえるだろう。{/netabare}

投稿 : 2019/03/15
閲覧 : 467
サンキュー:

78

ネタバレ

FfdMp96875

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

従属・依存、そして解放・自立。

とてもとても面白かったです。

まず画ですが、描写が細かく丁寧で
登場人物の感情が、髪をいじる仕草や
足の向き、指の動かし方などで表現されており、
それはもう実写化は無理だろうなレベルです。
アニメだからこそ伝わってくる描写です。

画面の中での登場人物の配置、
足元だけや下半身だけの描写、
キモのシーンでの希美の瞬き、眼の動き等々
描写がスゴ過ぎて、息をするのを忘れるほど。

そして内容です。

どちらかというと友情を超えた片想い。
コミュ障なみぞれと、闊達な希美の
関係性がテーマです。

みぞれは唯一心を許せる希美に
自分の行動理論を丸投げしています。
希美は意図してコントロールしている訳では
ないのですが、みぞれは徹底して希美に依存
しています。(全肯定しています)

希美にとっては友人の一人に過ぎないのですが、
みぞれにとって希美はオンリーワンなのです。
そんな気持ちを知ってか知らずか
希美はみぞれをいろんな形でヘルプします。
みぞれにとってそれはとても心地良いもので
ますます希美に従属するようになります。

しかし、才能の有無を突き付けられる辺りから
今まで何事も如才なくこなせていた自分の方が、
こと音楽のセンスでは下と認めざるを得ない?
希美の中に葛藤が生じます。

優越感と劣等感は背中合わせ?

終盤、自分はバカだったと潔く嘆く希美に
堰を切ったように、「希美の全てが好き!」
みぞれは希美を抱きしめながら訴えます。
自分を貶さないでと。
そんなに言ってくれる私の今は
希美のお陰なんだからと。

しかし、希美はそれに応えません。

「私はみぞれの・・・オーボエが好き。」

とだけ。

そりゃあ、引くよなぁ・・・

進む方向が別れるシーンが流れます。

青い鳥は飛び去ったか・・・

と思ったら、
最初はみぞれが希美を待つシーンでしたが
今度は希美がみぞれを待っていました。

「みぞれを支えられるよう頑張る。」

これは、
自分の事を大切な存在と想ってくれている
みぞれに対するアンサーでしょう、
相応しい存在になれるように頑張ると。

支え合う平等な関係が出来ていました。

ラストは「本番頑張ろう!」とハモってからの
「ハッピーアイスクリーム!」でテレが入り
明るく吹っ切れたように振り返る希美。

多分、あの後はハグだったと思います、
希美からの。

繰り返して観ると、カット割りや描写のそれぞれに
新しい発見が出来そうで、多分あと数回は
リピートしそうです。

第3楽章のシーンは、涙が出ました。

おススメのアニメ映画です。

追記

好きな人からフルートのキラキラ反射
(それも、離れた校舎から)されたら
誰だってイチコロでしょ?

希美は義理チョコのつもりでも、みぞれにとっては
ド本命チョコくらいの破壊力有りますって。

終盤、希美が堪らず発する「ありがとう!」3連発は
「みぞれ、重いよ・・・」というブレーキなのでしょうが、
みぞれと自分の才能差を本心から受け入れた瞬間、
みぞれの想いを受け止める余裕が出来たからこそ
出たフレーズのようにも感じます。

追記増えそう・・・

投稿 : 2019/03/12
閲覧 : 15
サンキュー:

4

ネタバレ

プクミン

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

えぇぇ…

鎧塚先輩は好きなんですよ。
まず、作品紹介を軽く。
『響け!ユーフォニアム』のスピンオフ作品です。
主役は、本編(2期)で出て来た、鎧塚みぞれ+傘木希美です。
二人の関係性を『リズと青い鳥』という物語に照らし合わせ描いたような物語??

まず最初に思った事は、
「本編(テレビアニメでやってた1期2期)と、別アニメ!?」
でした。
次に思った事が【首が長い!!】これですっ!!
それをきっかけに、違和感が増し増しになっていって「作画の人が変わったのかな??」と思いました(調べてません)。
実際変わりすぎていて本編の主人公の久美子が後半まで分かりませんでした。
寝癖が酷い!というレベル。

あ、そろそろ内容に移ります。

{netabare}
『リズと青い鳥』曲と本(絵本?)があり、鎧塚先輩が本を読むんで、それに自分を照らし合わせています。
それはいいんですけど、その絵本のような世界が長い!!長すぎる!!
全く別アニメを観ている感じでした。

後は、鎧塚先輩が希美さんに依存しまくっているのを、ただ眺めているだけでした。
最後の方は、鎧塚先輩が希美さんの実力に合わせて演奏していただけで、本気を出せば凄いんだよっ!?というのも分かりましたけど、
「リズと青い鳥、結局何だったんだろう?そこまで強くこだわる理由あったのかな?」
というのが主な感想です。

追記.あんな口うるさい図書委員っているのかな?
{/netabare}
映画特有の『芸術作品』感が凄い出ています。

作品としては独立している感じで、成り立っていましたけど、本編との差が激しくて、個人的には微妙でした。

投稿 : 2019/03/11
閲覧 : 223
サンキュー:

11

ネタバレ

scandalsho

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ムムッ!出たな、怪人シロ眼鏡!

原作は未読だけど、TVアニメ版は第1期、第2期とも視聴済み。

何やかんやで映画館には見に行けなかったけど、BDを購入して、ようやく視聴できました。
そして、比喩と対比に秀でた演出を少しも見逃したくなくて、何度も何度も視聴しています。

チョット熱めのレビューになりそうだったので、タイトル”だけ”は遊んでみました(笑)。
本当は《比喩と対比に秀でた作品》とかにしようとも思ったんですけどね。

『響け!ユーフォニアム』の劇場版第3弾。
ただし、完全新作としては初めての作品となります。
(劇場版の第1作と第2作は、総集編みたいな作品でしたからね)

【今作の主役は・・・】
{netabare}TVアニメ版で描かれた北宇治高校吹奏楽部には、3人のエースがいました。
ユーフォ担当のあすかとトランペット担当の麗奈、そしてオーボエ担当のみぞれ。
全国大会出場を果たしたのも、この3人の力によるものと言っても過言ではないと思います。
強気なエースのあすかと麗奈とは対照的に、無口でおとなしいみぞれが今作の主人公です。{/netabare}

【驚くほど男性が登場しない作品】
{netabare}男女共学なのに、男性部員もいるのに、ほとんど男性を見かけない、不思議な作品。
滝先生と橋本先生、担任の先生以外、男性の声を聞くことも無い、不思議な作品。
(恐らく)男性なんて眼中にない、『みぞれ目線で描かれている作品』であることがうかがえます。{/netabare}

【そして、もう1人の主人公・・・】
{netabare}もう1人の主人公は、南中時代にみぞれを吹奏楽部に誘った、フルート担当の希美。
彼女は、みぞれとは対照的に、明るく人付き合いの良い性格です。

そんな希美が、みぞれにとって『何よりも大事な心の拠り所』というのが本作の重要なポイントになります。{/netabare}

【2人の関係を関係性を、分かりやすく表現した導入部の演出は見事!】
{netabare}本作の冒頭。
一足早く学校に着いたみぞれが、階段に座って希美を待っているシーン。
すぐに靴音が聞こえてきますがみぞれは無反応。
やってきたのは希美ではなく別な生徒。
さらに、その後、別な靴音が聞こえてきます。
大きく目を見開いたみぞれは、靴音の方へ振り返ります。
そこには、さっそうと歩いてくる希美の姿が!

昇降口で下駄箱から上履きを取り出すシーン。
上履きを無造作に足元に放り投げる希美と、対照的にそっと足元に置くみぞれ。
ところが、希美が下駄箱の角を触りながら通り過ぎると、同じところを同じように触りながら通るみぞれ。

廊下を、背筋をピンと伸ばし、手を振りながら跳ねるように歩く希美と、あまり手を振らず静かに歩くみぞれ。
一見、2人の歩くペースは全く違って見えるけど、2人の差はほとんど広がらない。

開始数分の、この冒頭のシーンを見るだけで、みぞれと希美の性格や2人の関係性が、よく分かります。{/netabare}

【まあ、本当は{netabare}絵本の中の{/netabare}シーンから始まるんだけどね(笑)】
{netabare}絵本のような色鮮やかで優しいタッチの絵本の中の世界。
まさか『BDの中身が違う!』とまでは思いませんでしたけどね(笑){/netabare}

【TVアニメ版の1、2年生が進級して、新1年生が入部して・・・】
{netabare}本作において一番大きいのは、オーボエ担当のみぞれに後輩が出来たことでしょうか?
剣崎梨々花。
彼女の人懐っこさと根気強さが、みぞれの成長を促していきます。
本作の序盤から中盤の立役者です。
みぞれと梨々花のオーボエのアンサンブルのシーン以降、物語が大きく動き始めます。{/netabare}

【みぞれにまつわるTVアニメ版の第2期第5話との対比】
{netabare}『(コンクールのことを)たった今、好きになった』
第2期の第5話のエンディング。みぞれが満面の笑みを浮かべながら言った言葉。
しかし、この作品の序盤。みぞれは全く真逆の言葉を呟きます。
『本番なんて、一生、来なくていい』

みぞれにとって、希美に聞いてもらうことを想像しながらする練習こそが至福の時、というせいもあるでしょう。
第2期の第1話で紹介されたように、みぞれはいつも音楽室に一番乗りするほど練習好きです。

しかし、最大の理由は別にあると思います。
『本番の終わり』は『卒部』を意味し、『希美との別れ』を連想させるせい、というのが一番の理由?

今年のコンクールの自由曲の見どころは、オーボエとフルートのソロの掛け合い。
言うまでもなく、担当はみぞれと希美。

ところが、2人のアンサンブルは、滝先生のみならず、周囲からも心配される程、上手くいかない。
一番の原因は、いまいち乗り切らないみぞれと希美の心の中にあるようです。{/netabare}

【希美サイドの物語を大きく動かす、「後輩」と「スカウト」!?】
{netabare}みぞれをプールに誘う希美。
「ねえ、希美。他の娘も誘っていい?」
みぞれの申し出に、希美は『珍しい』って言ったけど、本当は初めてだったのでは?
みぞれに自分以外に大切な人が現れたことに対する、希美の『嫉妬』がうかがえます。
もっとも、希美自身は全く気付いていないようですけど・・・(笑)。
だから希美は、『みぞれが自分によそよそしい』って感じてしまう。
『1年生の時に1回吹奏楽部を辞めたこと』
これは希美にとっても大きなトラウマ。
「これが原因で、みぞれがよそよそしいんだ」と勘違いしてしまう。
本当は、知らず知らずのうちに、自分の方が距離をとっていることに気付かずに。

もう一つの大きな出来事は、新山先生によってもたらされます。
みぞれが新山先生から音大に『スカウト』されます。
初めて聞かされた時、希美が『スカウト』の重みを計り知れなかったは致し方なかったと思います。
だから、みぞれに対して『私も音大に行こうかな?』なんて、軽々しく言ってしまう。

「私、音大受けようと思っていて」
「あら、そう。頑張ってね」
新山先生の、当たり障りのない社交辞令な返事。
みぞれにマンツーマンで指導する新山先生。
それを見つめる希美の心中には、今度は希美にもはっきりと感じられる『嫉妬と羨望』の感情が・・・。{/netabare}

【物語を大きく動かすのは、北宇治高校吹奏楽部のもう1人のエース】
{netabare}この状況を黙って見逃せないのが、新生・北宇治高校吹奏楽部のもう一人のエース、麗奈。
「すみません。実は自由曲のオーボエソロがずっと気になっていて」
「先輩、希美先輩と相性悪くないですか?」
「なんか、先輩の今の音、凄く窮屈そうに聞こえるんです。わざとブレーキ掛けているみたいな」
麗奈ならではの表現で、みぞれに問題点を伝える麗奈。
「でも、私は先輩の本気の音が聞きたいんです」
みぞれの抱える問題点はみぞれ自身で乗り越えるしかない問題点。
麗奈は、自分の希望を伝えることで、それを促そうとする。

麗奈の行動はこれだけでは終わらない。

麗奈は、ユーフォニアムの久美子を誘って、校舎裏でみぞれと希美のソロパートを演奏します。
この演奏をみぞれと希美が聞いていたのは偶然ではないでしょう。
肝心なことを言葉で伝えることが苦手な麗奈ならではの伝達方法。{/netabare}

【誰がリズ?誰が青い鳥?】
{netabare}みぞれと希美。
初めは、2人とも同じことを感じていた。
『みぞれがリズで、希美が青い鳥』
ところが、そうじゃないってことに気付いた2人。
さて、この作品の中で2人が導き出した回答は・・・???

実は、この結論って、作品のなかではキチンと描かれていませんよね。
視聴者に委ねられているというか・・・。

私なりの解釈は・・・、
{netabare}みぞれにとっては、リズも青い鳥も、どちらもみぞれ。
希美にとっては、リズも青い鳥も、どちらも希美。
絵本の中のリズと青い鳥を、どちらも本田望結ちゃんが演じたのは、その象徴なのでは?って。{/netabare}

きっと、色々な解釈があると思うんですよね。
あえて正解を描かない演出って、素敵だと思います。{/netabare}

【圧巻のオーボエソロ】
{netabare}いよいよ、『怪人シロ眼鏡』登場ですね(笑)。
私のような素人が聞いていても感じることの出来る迫力ある演奏。
言うまでもなく、本作の見どころの一つです。

演奏終了後の先生たちや部員の姿からも、圧巻の演奏であったことがうかがえます。

演奏中、思わず涙を零す希美。
これは寂しさからくる涙だったのでしょうか?
これは悔し涙だったのでしょうか?
どちらにしても、周囲の人たちとは違って、ただの感動の涙ではなかったことだけは間違いないと思います。

覚醒したみぞれの演奏を聴いて、初めてみぞれの旅立ちを悟った希美。
自分では辿り着けない表現力を見せたみぞれに抱いた、希美の思い。{/netabare}

【山田尚子監督の真骨頂:随所に散りばめられた比喩と対比】
{netabare}今作も、足を使った感情表現の手法は、完璧でしたね。
それとともに、作品の中の至る所に散りばめられた比喩と対比の表現も完璧。
視聴を繰り返すほどに、新たな発見があるほどです。
このきめ細やかさ、丁寧さは、さすが京アニ、さすが山田尚子監督です。{/netabare}

【らしさを見せた他の登場人物。ただし久美子以外は・・・(笑)】
{netabare}デカリボン優子とポニテ夏紀は、みぞれや希美と同じ3年生で同じ南中出身。
2人とも、良い味を出してましたよね。

北宇治カルテッドの麗奈も強気キャラ全開だったし、葉月とサファイヤも癒しキャラ全開!

だけど、久美子だけは影が薄かったような・・・(笑)。{/netabare}

【キャラデザについて】
{netabare}この作品を見た後でTVアニメ版を見ると、TVアニメ版のキャラデザは少し子供っぽいように感じました。
そう思うと、本作のキャラデザは大人っぽいのかなぁ・・・と。
少女から大人への成長を描く本作では、このキャラデザで良かったと思います。
少なくとも、誰が誰だか分からないようなレベルでは無かったし(笑)。{/netabare}

【最後に】
こうやってレビューを書いた後も、繰り返し視聴が止まりません。
『響け!ユーフォニアム』という作品は、本当に奥深く、中毒性のある作品です。
来年、更にもう2作品、完全新作が公開予定ですね。
{netabare}本作でもちょこっとでできた低音パートの練習場所のシーン。
コントラバスは2本置いてあるし、チューバは4本見える!
何より、一人だけ窓の外を眺めている娘もいるし!!{/netabare}
とても楽しみです!

投稿 : 2019/03/06
閲覧 : 176
サンキュー:

35

ネタバレ

けいぴぃ

★★★★★ 4.6
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

のぞみはみぞれを見下していた

この映画を視て思い出したテレビドラマがある。

それは世にも奇妙な物語の確かレギュラー放送でやってた話で、明るくて美人でクラスの人気者だった女の子がいるクラスにその子(以下A子とする)と同姓同名の女の子が転校してきたけど、その子は地味で大人しくドジな感じで(以下B子とする)同じ名前でも全然違うなとクラスメートにからかわれていた。そこでA子はB子に自信つけさせようと自分の彼氏にB子とデートしてやってとお願いしB子とデートさせたが、B子は次の日に別人のようにイメチェンし、どうしたのと聞いたらA子の彼氏にそっちの方が良いと言われたらしい。その後もA子の彼氏とB子のキスシーンを目撃したり、A子は体調を崩してしばらく学校を休んでしまう。
久しぶりに登校したらB子がクラスメートの中心にいてA子の居場所がなくなっていた。どういう事だと問い詰めると、
B子「あなたは親切そうにしてたけど結局あたしの事見下してたんだよ。普通自分の彼氏を他の人とデートさせないでしょ。」

前置きが長くなりましたが。のぞみはみぞれの事を下に見てたんじゃないかな。
「あんたみたいな暗い女に私が負けるはずがない」と心の中にどこかで。
もしかしたら、
「{netabare}あなたを吹奏楽部に誘ったのは私なのに、 {/netabare}なに私より上手くなってるのよ!」
ていう気持ちもあったのかも。

{netabare}でも最後にはみぞれに負けたくない気持ちがあることをのぞみは認めみぞれに伝えた{/netabare}

めでたしめでたし?

響け!ユーフォニアムの中でも今後二人の関係もどうなっていくか楽しみですね。

投稿 : 2019/03/04
閲覧 : 75
サンキュー:

11

ネタバレ

dbman

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

なにこれすごい

『響け!ユーフォニアム』スピンオフ/上映時間:90分/制作:京都アニメーション

この作品が素晴らしいというのは、“観れば解る”ので何を綴るべきか迷ったけれど、特筆すべき点のひとつとして目を見張るほどに凄まじかった演出面についてのレビューとなります。

見どころは多かったけれど、{netabare}作品テーマのひとつである演奏シーンを発表会といった大舞台でなく、練習シーンにもってきた点も評価したい。それまであった葛藤がスパイスとして十分に効いていることも含めて、吹奏楽に明るくない自分からしても目に見えて解るみぞれの演奏は「すげえw」としか言いようがなく、そう感じさせる数々の細かな演出に感服。スナック菓子ボリボリ食いながら観ていたけれど「菓子食ってる場合じゃねえ!」とばかりに手が止まって魅入っちゃいましたw

さらにこの演奏シーンを終えたあと皆から絶賛されるみぞれを尻目に理科室で一人佇む希美。このシーンでの彼女の物言わぬ目だけで感情を表現した描写による演出は身震いしてしまうほどでした。アニメの可能性をこれでもかってくらいに見せ付けてくれた京アニ恐ロシア。

また、ユーフォ本編で一番のお気に入りキャラだった葉月も一瞬だったが登場しており、その葉月と緑輝のちょっとした会話(ハッピーアイスクリーム)を伏線として、ラストの絞めに持ってきたのも良かったですw

正直なところ、物語序盤はリズ役の棒演技や、みぞれのコミュ症っぷりが激しさを増していたので、「大丈夫か? この作品」なんて心配しながらスナック菓子に手を伸ばし視聴していたけれど、よくよく思い出してみると前半からして物言わぬ演出が散りばめられていたことに気づきました。そして、中盤以降はどこを取っても神懸かっているレベルw 大変素敵なものを見させて頂きました。


▼キャスト
鎧塚みぞれ:種﨑敦美
傘木希美:東山奈央
リズ:本田望結
中川夏紀:藤村鼓乃美
吉川優子:山岡ゆり
剣崎梨々花:杉浦しおり
黄前久美子:黒沢ともよ
加藤葉月:朝井彩加
川島緑輝:豊田萌絵
高坂麗奈:安済知佳
新山聡美:桑島法子
{/netabare}

投稿 : 2019/03/03
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41

ネタバレ

不如帰

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

見どころはみぞれの覚醒シーン

ゆったりと話が進むのがとても心地よく、それでいて個々の感情の動きが激しいこの感じは他のアニメではなかなかみられないタイプかと思います。
特別な特徴もなくあくまで日常的な学園系アニメですが、それでもここまで興行収益をあげられた背景には元の作品の存在はもちろん、この作品の些細なセンスの良さが至る所で光っていたからではないかと思います。

驚いたのは作画が少し変わっていたことでした。
はじめは慣れるのに時間を要しますが、それもすぐに解消されます。
次第にそのゆったりとしたストーリーに寄りかかり、ただぼーっと彼女たちの行く末を見守るように視聴していることでしょう。

その矢先に訪れるみぞれの覚醒シーンは多くの方が心を打たれるはずです。
それまでゆったりしていた自分がいきなり奮い立たされるようなあの感覚こそがこの作品の一番のウリになるでしょう。
逆にここで反応が無いとおそらくこのアニメの評価は落ちると思います。

ハッキリいって私はこういうアニメは好きです。
退屈することもありますが、覚醒シーンのようにきちんとヤマを設けているなら楽しめる自信があります。

あと、選曲とその元になった物語を絡めていたのが素晴らしかったです。

投稿 : 2019/03/01
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8

ネタバレ

順順

★★★☆☆ 3.0
物語 : 2.5 作画 : 4.0 声優 : 2.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

退屈に感じた内容

退屈で30分程で寝てしまい、
結局3回に分けて見直した。
盛り上がりに欠け、見る気が削がれる。

投稿 : 2019/02/25
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3

ネタバレ

ぺー

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

Agree to disagree

2018.11.11記


本作鑑賞にあたりTV版1.2期を視聴済


あにこれでも評価の高い、吹奏楽部員らの青春を描いた【響け!ユーフォニアム】のスピンオフ劇場版。TV版にも登場した傘木希美(フルート)と鎧塚みぞれ(オーボエ)の二人の関係に焦点を絞った物語です。
実はユーフォシリーズの出会いは本作がきっかけ。リアルでの飲み友達(非ヲタ)の職場同僚が劇中歌「girls,dance,staircase」{netabare}(Homecomings手前に流れるボーイソプラノのやつ){/netabare}を歌っている方のご家族だったから。…遠い(笑)

事前準備のつもりで観たTV版にドはまりし、本作に関しては、訳知り顔で「キャラのデザイン変わってんじゃん。なんだよー」と知ったかモードで公開から少し日の経った時期に劇場で鑑賞しました。結局・・・


 『間髪入れずに2回め行きました』 余韻忘れられず 『3週間後に3回目行きました』


2回目はひっかかりの解消を目的に、3回目は「みぞれのオーボエが好き」でもう一度劇場で音色を堪能したかったからが理由。当たり前ですが駄作と感じてればリピートはしません。
90分とやや短めの上映時間ながら濃ゆい時間が流れる至福のひと時。「ながら見、ダメ、ゼッタイ」良い意味で観客に緊張を強いる作品です。

TV版の視聴が必須か?は微妙なところです。理解に幅を持たせるためにTV版を観るに越したことないですが、本作は2人の少女の物語としてTV版と独立した作りになってますので単独での視聴も可能です。事前準備するなら、松:TV版コンプしてどうぞ、竹:2期1~5話を押さえてどうぞ、梅:YOUTUBEでそれっぽいの探してどうぞ、といったところでしょうか。
元からのファンはもちろんのこと、TV版がイマイチだった人、TV版観てない人もと間口広めです。タイトルに〝ユーフォ”を持ってこなかったことから意図は明白だと思います。


ざっとあらすじは、
少女(リズ)と青い鳥との出会いと別れを描いた童話「リズと青い鳥」を題材とした同名の楽曲をコンクールの自由曲に選んだ北宇治高校吹奏楽部。その曲中、オーボエとフルートの掛け合いパート、なかなか二人の息が合わなくて、、、
奇しくも掛け合いパートは少女と青い鳥の心情を表現しているとされる箇所。「出会い」「別れ」「リズの気持ち」「青い鳥の気持ち」曲の解釈に懊悩しながら、折しもリアルでは三年生が直面する「進路の選択」なども重なって、希美とみぞれの関係にも変化が生じていく。。。


山田監督の作風まさに真骨頂だと思うのですが、セリフ外の情報が極めて多いです。
背景絵、音、光の表現、表情だけではないキャラの仕草(足や手の動き、目線)、目にうつる全てのことは メッセージになってます。あ!耳もね。観客に緊張を強いる作品たる所以です。
わかりやすくてわかりづらい、解釈を観客に委ねてる分捉え方に幅があり、皆さんの感想読むのが楽しみでもあったりします。
少なくても進級、進学と環境が変わることを控えた局面、今までの関係がそのまま続くことはないことが見えてきたところでの各々の選択と決定に至るまでの葛藤など、時間が有限だからこそ輝きを増す青春というものに抵抗がなければ視聴をお勧めいたします。



以下、鑑賞済みの方向けのネタバレ感想です。

■合意できないことに合意する

{netabare}「disjoint」から「joint」までを見てね、冒頭と終幕の1カットに挟んだ監督からのメッセージはわかりやすいです。
「disjoint」数学用語で〝互いに素”互いに共通の公約数を持たない数の関係性を言うようです。一方「joint」は繋ぎ目や接合部とイメージしやすい単語ですね。
二人で一組、優子先輩もその境地には達することができなかった希美とみぞれの間に横たわる強い関係(とTV視聴組の私は思ってた)が実は混じることない別物で、って展開でした。

これ希美ファンにはしんどいかもしれない。2期1話宇治川のほとりで花火を見ながら高坂麗奈から弱さを理由にいったん逃げたと評された希美の弱い部分、みぞれの才能への嫉妬がはっきりと出てるから。ブランクはやはり大きかったのか?元々の才能の限界なのか?再入部前、〝韃靼人の踊り”の音色に誘われてやって来た黄前久美子に「フルートが好き」と笑顔を見せた希美を私たちは知っています。

一方みぞれファンにもしんどいかもしれない。せっかく2期4話で取り戻したみぞれの情緒がまた不安定になるから。みぞれの病的なまでの希美への依存は強いままだった。希美に拒否されることが何より怖い。希美がいれば羽ばたける。希美のために吹いた関西大会みぞれの〝三日月の舞”エモいオーボエソロ、舞台袖で見守る希美の1カットとともにホッと胸を撫で下ろしたことが昨日のことのようです。

自分にとって大事なものが、希美は『フルートが大好きな自分』、みぞれは『希美と一緒にいられる自分』。演奏にベクトルが向いてる希美と、その人そのものに向いてるみぞれで齟齬が生じてくるのは避けられませんでした。お互い求めるものが微妙にズレていて、その行き違いが切ないったらありゃしないのです。

それが顕著に表れたのがハグしてお互い好きなものを言い合うシーン。観た人には説明不要かもですが、、、
あそこでみぞれが「希美のフルートが好き!」って言えてれば万事解決、オールオッケーだったんでしょうがそうならない。お互いを大切に想っていてもどうしても相手が求めてるものを供給できないもどかしさ。全編通してそんな感じです。{/netabare}

{netabare}じゃあ「joint」とは何ぞや?
融合して一つになった、、、ってことではないですね。またそれがいいんだと思います。
あくまで繋ぎ目や接合部。お互い交わらないことを自覚して、それでもお互いを大切に想う気持ちを大事にしようという一点で繋がった二人。関係性の変化をこれまた冒頭とラストの二人の描写で表現しています。詳しくは言わんよ。

お互いが大事に思ってたはずの『フルートが大好きな自分』『希美と一緒にいられる自分』を相手に求めることを諦め、それでも

『自分を大事に思ってくれているみぞれ』(希美視点)
『自分のオーボエを好きと言ってくれている希美』(みぞれ視点)

を大事にしようと相手を思っての気持ちへと深化した(そう思いたい)、まさに希美とみぞれのためにある物語でした。諦めをともなって痛みに向き合って二人とも大人の階段を一段登りましたね。{/netabare}

{netabare}当初二人に対して感じた“しんどい”思いは、エンドロールが流れる頃には観る側にほろ苦さを残しながらも、今まで以上に希美とみぞれへの愛着を持たせる前奏となったのです。{/netabare}


主役を演じた種﨑敦美さん東山奈央さん。間や空気感を大事にする作品で、行間や吐息ひとつに想いを込める演技は素晴らしかった。特に希美役東山さんは本作のMVP、明るさとカラ元気、嫉妬と焦り、強がりと繊細さをないまぜたとても人間くさい希美を好演されてたと思います。
本職ではない本田望結ちゃんも及第点です。童話パートでの二役、本職でない女優を配置することで本編ストーリーと別物感が出てました。ジ○リっぽかったですね。あえて別物感を出しているけれど“少女と青い鳥”“希美とみぞれ”の心情はリンクはしていてっていう仕掛けは良かったです。{netabare}監督は望結ちゃんに演じ分けをしないよう指導してたとのこと、物語の筋を考えれば納得です。{/netabare}



「切ない真実に、あなたは涙する——」

本作のキャッチコピーです。ネタバレ畳んだとこの骨子に沿うと、{netabare}童話パートと現実パートの意味合い、麗奈と久美子の煽り、楽器に太陽光を反射させ合うシーン、進路で悩む二人、新山先生とみぞれ、みぞれのオーボエソロ、その他諸々、{/netabare}劇中一つ一つのシーンが二人の心情をよく表す計算しつくされた丁寧な仕事のように私には映りました。
劇場版にありがちな尺不足、説明不足を感じなかった、という点をもって高く評価するものであります。



■蛇足

女子ウケ良さそう

萌え萌えしてないし、思春期女子の考えそうなことと大きく脱線してない気もするので、敷居は低いです。女性監督というのも大きいかもしれません。

話のとっかかりとして、お薦め作品聞かれた時の回答として、使えるシーンはありそうです(無責任)。
相手が視聴済の場合には、男性諸氏は希美とみぞれの行動や言動についての共感、非共感を聞いてみると面白いと思いますよ。リアル寄りのキャラ設定ということで、一歩引いての客観的な感想というよりも自身の経験や考えを反映したものを披露してくれそうです。

意中の子だったらなおさら。
相手の考え方が良く分かる試金石になるやもです。その結果、「あ、これ脈ないや」との切ない真実に、あなたは涙するかもしれませんが、それもまた一興です。



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2019.02.22追記
《配点を修正》

投稿 : 2019/02/22
閲覧 : 340
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70

ネタバレ

pop22

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

百合失恋もの

俺の百合センサーは失恋と判断した。
希美×みぞれは不幸になる組み合わせだと感じていた疑問が解決されてよかった。

キャラデザは目が小さくなり、頭身が海外プロバレーボーラー級になり、
足がやたら細い作画が多かったので違和感が最初ある。
しかし、今はユーフォニアムとは別ものなんだよ、
というメッセージに捉えている。
実際、中身というかメインテーマが違う。


久美子×麗奈のシーンはわずかだったが興奮しました。
ありがとうございました。

投稿 : 2019/02/18
閲覧 : 37
サンキュー:

4

ネタバレ

ドリア戦記

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

愛なんですかね

百合ドラマと言われてますが、「愛」について語ってるような気もします。
山田さんはロマンチストですね

至上の愛は感情よりも現実に結び付く
相手の為を思うなら、時に離れることも厭わず相手にとって最も良い選択をする
たとえ相手から離れても、相手が強くなり自立することを欲する

リズが青い鳥を大空に放ったのは、青い鳥の幸せの為
{netabare} 希美がみぞれと別々の道を選択するよう背中を押したのもみぞれの幸せの為{/netabare}

友情モノのような濃い恋愛もののような視聴後の余韻は
内包するテーマからでしょう

しかし尖った演出のアニメです。
既存のアニメの「文法」に則っていない。
賛否があるのも分かります。


※リーダーシップを執る子って良くも悪くも自分の他人に対する好悪の感情を日頃からあまり出さないんですね
他人への好悪の感情を出すとまとまるものも纏まらなくなりますから
自分が誰が好きで誰を特別扱いしているかも周りに見せないようにする
集団を目標に導くために公平に浅く広く付き合うからでしょう
こういう子に「惚れちゃった」みぞれは大変だったでしょうね

投稿 : 2019/02/18
閲覧 : 41
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7

ネタバレ

SHOT

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

人を選ぶ上品な作品

これを面白いと思える人は、
・そもそも涙脆い感動しやすい人
・百合として解釈して楽しめる人
・物語の深い意味まで集中して読み取れる人
の3通りだと思いました。

映画化された直後はあまりに評価が高すぎると思いました。物語は特に何が起きるわけでもなく、驚くべき展開もなく終わります。静かなアニメです。どちらかといえば、単調に感じます。せめて最後に1曲通しでリズと青い鳥を聞かして盛り上げて終わってよと1回目は感じました。

しかし、そういう大衆向けの作品じゃないのです。リズと青い鳥、剣と鎧、互いに素、など解釈を要するアニメで、説明がかなり少ないのです。言葉も少ないし、表面的な会話が心を表しているわけでもない。目の動き、足の描写など、行動描写から心理を解釈しなければ、理解できない作品となっています。かくゆう私もよくわかっていません。アンテナが足りていない人には理解できないようなすごい作品だと感じただけです。

物語の終わり、希美とみぞれの表面上理解しあうようにも見えるところ。みぞれは希美の全部を好きというのに対して希美はみぞれのオーボエの音が好きというだけ。あまりに不釣り合いなのに、希美はみぞれから本当に聞きたい言葉だった希望のフルートが好きとは言ってもらえない。しまいにはありがとう(もういいよ)という。なんとも切ない話ですが、希美の諦めとその酸っぱい思いを切り返して前向きに進んでいこうという現実的なハッピーエンドは僕好みです。希美役の東山奈央さんの声の演技が本当にいいですね。

投稿 : 2019/02/11
閲覧 : 52
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6

ニワカオヤジ

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

お〜毎日 希美希美希美 みぞれの世界〜

格調高い、純文学のようなアニメ映画でした。
内容は、上記レビュータイトルの通り(井上陽水の「氷の世界」のメロディで歌ってください)で、これ以上でも以下でもありません。

・絵柄が違う、という批判について
うがった見方をすれば、「君の名は」の大ヒットで宮崎駿じゃなくてもアニメ映画で一般受けが可能であることが明らかになり、京アニも二匹目のドジョウを狙って深夜アニメっぽい絵柄を止めた、と捉えることができます。事実、そのような打算もあったとは思います。
しかし、この絵柄変更は、「他人の見ている世界は、自分が見ている世界とは全く違うものかもしれない」というSF的には定番のテーマに沿っていると考えることができます。つまり、ユーフォ本編は(冷めた目線の)黄前ちゃんの視点で描かれており、部員全員がキラキラ・ギラギラしているけど、本作ではみぞれの目を通した世界であるということです。
みぞれは基本、希美しか見ていません。他の吹奏楽部メンバーでは同級生や同パート後輩の剣崎さんはかろうじて認識しているようですが、黄前ちゃんとか顔もぼんやりしていて、後半のオーボエソロの後では珍しく興奮して話しかけてきたというのに、ほぼ無視状態です。「この話しかけてきてる人は確か低音の後輩?」という程度の認識なのかもしれません。黄前ちゃんファンの私としては不憫でなりません(そこが黄前ちゃんぽくて良いのですが(よろしければユーフォ2のレビュー参照してください))。他の2年生メンバーに至っては、顔が見切れていたりして、全く眼中にないようです。葉月ちゃんとか完全モブでした。

そもそも希美の次に出番が多くて、輪郭がはっきり描かれているのがフグ(笑)


・絵本の中の少女とリズが棒読み
これも気になるところですが、みぞれが本を読んで想像している世界を描写しているものなので、わざと声優以外をキャスティングしたのではないでしょうか。みぞれの想像の世界で普通のアニメのようなしゃべり方をする女の子が出てきたら、みぞれにアニオタ疑惑が持ち上がり、それはそれでいかがなものかと。

投稿 : 2019/02/01
閲覧 : 170
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25

ネタバレ

あぅ

★★★★★ 4.9
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

青春の残酷さと美しさが素敵な作品

この作品の感想としてまず、とても素晴らしいです!
今後、この作品と似たような作品が出てもこれを越えられないと考えています。(京アニの作画、監督の力を含めて)私はなんだかんだ4回行きました…

実際に出来れば…上映期間も少なく場所も限られていますが劇場で見て欲しいです。ネタバレがあまり意味のない作品かもしれませんね…見ない方がいいですが、あまり伝わらないかもしれません。
セリフだけではなく仕草や音、表情、風景、机や窓にも感情が込められていて90分目を離せない。緊張感あります。ただただ青春を感じて欲しい。高校にいるあの感じを劇場で味わって欲しいと感じました。

内容はエンタメ性に溢れたものではないので、向かない人はいるかもしれません。静かな作品です。
心理描写が上手いです。最高です。
今作は少女漫画ような作品で、ユーフォの方は少年漫画のような。

原作、監督、脚本家が女性ともあり、女性にしか作れない繊細で上質な作品だったと思います。切なくて、でも優しかったです。

見た直後の感想は表すのが難しいです。2、3回見ると見方が変わったり、色々な点に気づいたりします。

あと、この作品は人によって解釈が異なっていたりするので感想を見るのが面白いです。

劇場の年齢層は幅広い感じでした。吹奏楽部かな?女子高生グループもたくさんいましたし、おじさんやご年配の夫婦なども。

今回の映画では、テレビシリーズでは陽気で鈍感な希美の内面が少し描かれていました。良かったです。さらに、好きになりました!

特にここ良かったです。
{netabare} 演奏シーンと生物学室はヤバかったですね…圧巻です。感動しました。2回目ではみぞれとの出会いも覚えていたところ!私は泣きそうでした。個人的には、希美のフルートの反射のシーンも好きです。みぞれの嬉しそうな笑顔が可愛くて、そして切なくて。そこの流れる音楽も好きです。{/netabare}皆さんはみぞれ、希美どっちに感情移入しましたか?


正直、私はアニメシリーズを見ていたのですが、初見の方はどう言った感想を思ったのか気になります。
他の感想を見るとテレビシリーズを見てる方が多いので。誘った友人は感動してくれました。あとその後、響けに興味持ってくれて、完走したらしいですw


見終わるとテレビシリーズの2人とは全く違う印象でした。3年の卒業から時系列的には2カ月?後の話ですよね。特に{netabare} 希美 {/netabare}の印象が全然変わります。でもより、好きなキャラクターになったかなと感じます。


本編の私の解釈だいたい 総括 ネタバレ含みます。
少し長いですw

{netabare}
2人が学校に入るシーンでは青い鳥が2羽窓に映ります。
そして、2人が勉強練習と別々のシーンでは2羽の青い鳥はお互い逆方向に飛び立ちます。そして、2人が学校を出ていって終わります。

どちらも青い鳥であることがわかります。最後の2羽の白い鳥は2人の未来の暗示かこれからの希望を思わせる描写でした。結果的に、離れる時間が増えてしまったけど、それでも前よりも互いに確かなものが築き始めた思います。まだまだすれ違いや大きな何かが解決したわけではないが、2人なら大丈夫だと感じられました。
バットにも見えますが、でもハッピーエンドではなくハッピーエンドの予感エンドでした。


 

人間関係ではリズ→みぞれ 青い鳥→希美 でしたが
音楽の才能ではリズ→希美 青い鳥→みぞれでしたね。
初めて見た時は、この展開になるとは驚きました。

みぞれにとっての希美の好きは、恋に近い友愛だと考えていて
その感情には感謝、尊敬、憧れも含んでいると思います。
希美が世界の全てで彼女の行動が全部、特別なのを感じました。
映画の冒頭で希美の足音を識別してるぐらいですからね。
希美がまた自分の前からいなくなるのではないか、希美に慕う周りの人を嫉妬しています。一途で切ないです。かなり依存しています。



みぞれは、ただ希美のそばに居たいんだと思います。好きって言って欲しいだとか好きになって欲しいとか、そんなの望んではいなくて。希美にっとって私は友達にしかすぎないと思っているからこそ、どんな形でも希美のそばに一生居たい。その許可が確証が欲しかったんだと思います。生物学室のシーンでは、許可が貰いたかった。でも返ってきた言葉は確証できるものではないけど、離れていても希美が愛してくれるそんな言葉として彼女は認識し、オーボエを希美のために続けていくのだと思います。


剣崎後輩との関わりで少し心を開き、新山先生との会話で覚醒し希美のために吹くソロのシーンは自然と涙が出ました。告白シーンも良かったです。やっとこれまでの想いが伝えられて。「希美にとって違くても…」ここ切なかったです。





希美にとってのみぞれの好きは奏者としての尊敬と愛の2つ存在してると思います。
音楽が好きな希美にとって、みぞれのオーボエは好きですし、その才能に尊敬しています。映画の序盤では「ソロ嬉しい…だって…練習頑張ろうね!」とありますが、だっての後に続くのはみぞれのオーボエと演奏できるからだと考えられます。またそれと同時にその才能に嫉妬しています。TV版のプールシーンや演奏音大の件など

それとはまた別にみぞれを大切にしています。みぞれにとって私しかいないというのを理解しています。歩くシーンからも彼女が必ず私の後ろをついてきてくれると思っています。だから、わざと祭り誘ったときも他に誘う人がいないと知っていて、いるか確認しています。


みぞれには、私しかいないから。
私がみぞれを支えて上げないとと思っていたのでしょう。だから上手くなって、みぞれを導いてあげたいと…

彼女も彼女でみぞれに依存していることが分かります。
プールに他の人を誘ったときの動揺、後輩と練習しているのを聞いて嫉妬し、また寂しい、悲しいと希美の中でみぞれがたくさんいる友達の中の一人ではないと思えます。みぞれとの出会いもしっかりと憶えていましたし。



後輩の剣崎ちゃんの登場はみぞれを成長させましたね。
剣と鎧とだけに正反対の2人でした。最初は、のぞみぞの方が正反対のように考えていましたが、元を辿るとこの2人は相手に本音で話していない。希美は広く浅く友達がたくさんいるけど、本音が言えない点では一人とも言えます。だから、この2人は元は似ている属性?だと感じました。
剣崎ちゃんは、本音でグイグイくるタイプぽいので、みぞれとは正反対ですね。

鷲?学校の周りを徘徊しているシーンが何回かあります。どれも剣崎とみぞれ関連で登場します。なので、剣崎=鷲?それとも、みぞれの成長を表しているのかもしれません。
作中の中で鳥がいろんなところに飛んでいました。
ペン図やjointの話もありますよね。
2人の歩く距離や足音など
カラフル傘のシーンも興味深かったです。雨→みぞれ、傘→希美かな?



{/netabare}

希美の解釈がこの作品の意見の分かれ目になっていますよね。
{netabare}
実際どれだけみぞれのことが好きなのか、声優さん?は監督に聞いたと書いている記事がありましたね。

原作者は2つの好きを書いたと言ってたので、希美も好きでしょうが意味は違う好きですよね。


みぞれはピュアだけど。希美は仮面が厚い。広く浅く交友関係を築いていて本心を見せてこない。
みぞれは想いを話せないで、希美は話さないだと思う。
みぞれが髪を撫でるのは言いたいことを言えない仕草で、希美は知ってて知らないふりをしたり、本心か建前なのか迷うところ。

希美の行動は無意識なのか自覚ありなのかで人によって解釈が変わると思います。


その感情を本人はいつから自覚しているのかが気になる。本人はみぞれとの出会いは覚えていないと言ってたけど、しっかりと覚えていた。

その時から特別なのかもしれない。中学の時からだとするとみぞれから消えた後、みぞれのことを実は気にかけていたかも。響け2期では鈍感のふりをして謝っていたのかもしれない。2期の見方が変わるかも。 
そう見ると、序盤の近づいてみぞれから離れたり、ハッピーアイスクリームの意味を聞かなかったり、フルートの光の反射を当てたのもわざとかもと考えてしまう。

つまり希美の行動は無意識とも、自覚があるともとれますよね。
考えすぎなだけかも知れませんけど。




物語後半ではみぞれは青い鳥の気持ちを知り覚醒、希美はリズの気持ちを知りみぞれを手放す決心をする。希美はこの場面で「なぜ私に青い鳥を逃がす方法を教えたのですか」と言っていて、この時すでに「私はみぞれの、、」を言うつもりだったと…考えています。

希美にとって辛い選択だったことがわかる。オーボエが好きなのは本当だけど、それだけではない部分が切ないです。

自分の才能に向き合い認めること。みぞれを導くことができる人間ではないこと。共存関係からの解放すること。そして、彼女を羽ばたかせること。
みぞれの楽譜に羽ばたけ!と書いていて、希美の優しさが溢れていました(´;ω;`)


前の関係の方が近く、お互い需要と供給された関係でした。
お互いに相手の幸せを願い相手から離れ自分の道を別々に歩み始め、遠くなったように見え、でも確実に信頼関係が形成されつつある感じでしたね。

最後一瞬だけ重なる瞬間、お互いに肯定的な意味になっていて良かった。
変わったようであまり変わっていないような、まだまだ噛み合っていないことばかりですが、ほんの少しだけ変化しました。
みぞれに向き合って最後、振り返った希美の笑顔きっとは1番の笑顔だったんだと思います。

{/netabare}

その他にも、監督や原作者の対談など見てください。
色んな事が書いてあって面白いです。

本編の唯一の欠点だと思っているのは、完全な初見さんがみるのには厳しいかなという点です。あらすじなど読むか勘の鋭い人は大丈夫かもしれません。童話の少女の声は童話の演出として何も問題はないと感じました。子供ぽい感じ、2人1役というのも。



京アニさん、ありがとう…見れてとても良かった。
上映場所がかなり限られていて残念ですが、観れる方は是非!

投稿 : 2019/01/28
閲覧 : 223
サンキュー:

34

かみちゅん

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

美しい作品だった…けど

響けユーフォニアム1期と2期から1年後のお話。

みぞれと希美の二人に焦点を当てたストーリー。

劇中の童話と二人の心理描写が何と美しいことか…。

演奏シーンでは涙が出そうになりました。


…ただ一つだけ言いたい事があります。

アニメの映画ってなるといきなり女優とかアイドルとかが声優に起用されるというのは「あるある」だと思うのですが、個人的には辞めてもらいたいんですよね。(中には声の演技が上手い俳優さんも居たりしますが…)

今作では本田望結という子役が劇中の童話に出てくるキーパーソンを担当しているのですが、周りが上手い声優陣で固められているのもあって演技が「浮いてしまっていた」のが残念だったかな。

投稿 : 2019/01/27
閲覧 : 67
サンキュー:

3

ネタバレ

なり

★★★★★ 4.9
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

寂しさを残す美しい作品

何も考えずに見れば静かな百合アニメです。

凄く良かったです。
タイトルも作画も違うのでユーフォとは別物ですが、ある程度の前提があってこそなので、アニメシリーズを知らないとわからない、楽しめないかもしれません。

すれ違い揺れ動く、繊細で複雑な心情を
多くを語らず、主に表情や仕草で表現する。
京アニの作画クオリティ素晴らしい。
声優陣も絶妙でした。

見終わりは少し物足りなさを感じましたが
これは物足りなさではなく、重ならない二人の世界の寂しさなのかなと。

言葉では言い表わせない美しい作品です。

投稿 : 2019/01/20
閲覧 : 62
サンキュー:

15

ネタバレ

shino73

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

あの子は青い鳥

山田尚子監督作品、脚本吉田玲子。

群像劇としてのユーフォニアムから、
思春期の少女2人の機敏な心情に焦点を当て、
より先鋭化した形で描写され提示される。
あまりにも美しく儚い旅立ちの物語。

冒頭から足音の効果音が印象的に導入され、
2人の未来を象徴するかのように、
違う歩幅で、そしてリズムで共に歩いて行く。
{netabare}ここでは大きな「物語」は徹底的に排除され、
日々の練習風景と少女の心情のみが反復される。{/netabare}
少女たちの所作の1つ1つがあまりにも美しく、
その機敏な運動の中に僕は「身体の美」を見ました。
優雅であること、偉大であること。

内向的なみぞれと明るく社交的な希美。
{netabare}童話「リズと青い鳥」が詩的に象徴するかのように、
それぞれの現状と未来に不安を覚え始める。
微妙な距離を生む対比された2人の感情。
上手くかみ合わないオーボエとフルート。{/netabare}
広い空を自由に飛び回ること、いつも傍にいること。
小さな「青い鳥」の幸せとは何だろうか。
ここにあるのは少なからず誰もが通過する、
イニシエーションではないのだろうか。
それはあまりにも透明で繊細で人間的なもの。

少女の美しさと儚さの一瞬を切り取り、
その残酷さまでもドキュメントした記念碑的作品。
それでも前途ある未来を輝き解き放って欲しい。
Songbirdsの美しい詩も素敵ですね。

僕の大切な宝物となりました。

投稿 : 2019/01/19
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79

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ミュラー

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

音楽って本当に素晴らしいですね

ようやく見れた!
「響け!ユーフォニアム」の続編の位置づけにある本作品だが、見た感じはほんとに別物。これだけで完結した、恐ろしく完成度の高い、珠玉の名作であった。ナレーションは無く、全編に音楽が流れ、全体で1つの曲を奏でているイメージ。本編のユーフォニアムシリーズの中の世界でありながら、全く別の世界を描き出していた。
PV等を見たときには、キャラデザインが全然ちがうじゃん!と思っていたが、これは完全にリズと青い鳥のお話。キャラが違うのはワザとだろう。水彩画のような画面イメージにぴったりで、すごく良かった。鎧塚さん、かわいい!
対照的に、楽器はあくまでもリアリスティックに描かれ、影の主役としての存在感を示していた。
ユーフォのシリーズでいつも感心するのは、音楽の表現の素晴らしさ。鎧塚さんが、青い鳥を認識して覚醒したあとのオーボエソロは、本当に鳥肌もの。知らずに涙があふれてしまった。
クラリネットとオーボエの掛け合いを、トランペットとユーフォで表現するとか、鎧塚さんと傘木さんの演奏のうまさを途中で逆転させるとか、本当に吹奏楽をよく知らなければできない演出には舌を巻いてしまう。演出がうまいのだろうが、楽器をよく知らない人でも、うーんそうだなあと思わせてしまうところがまたすごい。
最初から終わりまで、息つく暇も無く見てしまった。こんな素晴らしい作品を作ってくれて、感謝しかない。本編の響け!ユーフォニアムに比べたら、全体に静かすぎて、退屈に思う人もいるかもしれないと危惧するが、私はこういう映画こそ評価されるべきと思う。個人的には、本編よりもこちらの方が作品としての完成度がはるかに上だと思っている。
本当に見てよかったと思える作品だ。

蛇足ながら、ユーフォニアムの世界なので、登場人物につき、簡単な感想を

・デカリボンちゃん(吉川優子)
⇒あなたが部長とは!しかも責任感もってりっぱに部長をやっているとは!一番成長したんじゃないかな。
・夏紀先輩(中川夏紀)
⇒やる気の無かった部員の一人だったのに、立派に副部長をやっている!コミュニケーションは得意そうだったので、部のまとめ役にぴったりかな。
・黄前ちゃん(黄前久美子)
⇒声を聴くだけで安心します。本編の主人公もこの映画ではほとんど出番なく。きっと低音パートを持ち前の性格で支えているのでしょう。
・高坂麗奈
⇒あいかわらずのセンス。鎧塚さんの欠点を指摘し、覚醒のきっかけを与えた。
・新山先生
⇒本編では影が薄かったが、この映画では主人公に次ぐ重要な役割。鎧塚さんを覚醒させた人物
・瀧先生
⇒本映画ではフォーカスが当たらない位置。相変わらずの手の演技は素晴らしかったが、楽器の演奏には勝てないね。
・北宇治高校吹奏楽部
⇒本編での優秀な上級生が居なくなったが、高坂さんや鎧塚さんのような全国レベルプレーヤーがおり、レベル的には全国に行けるだろう。しかし金賞をとるには、何かもう一歩足りない気がする。

すっかり鎧塚さんのファンになってしまったが、傘木さんも憎めないのは事実。共に未来に羽ばたいて欲しい。
何回でも見返したい、そんな作品でした。


追加したいキャラがあったので、追記
・剣崎梨々花
⇒鎧塚さんのオーボエパートに入ってきた1年生。この映画で初出だと思う。寡黙な鎧塚さんをダブルルードの会に誘い、心を開かせた新人。容姿や言動に似合わず、とてもクレバーな子だと思う。じゃなきゃダブルリードの会のリーダーやらないよね。こういう子、好きだなあ。
・図書館委員
⇒エンドロールに載っていないので、誰が演じているのかわからないが、人の神経を逆なでするような単調で淡々とした話し方をして、うまいなあと思った。

レビューをいくつか見ていたら、百合作品と評する方が多かったが、私はこの作品は、決して百合ではないと思っています。

投稿 : 2019/01/11
閲覧 : 109
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22

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RFC

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

本編の1年後 Ob.みぞれとFl.希美の心情にフォーカスを当てたスピンオフ

ユーフォ大ファンとしては視聴は必至でした。

【作品概要】
 ユーフォ1,2の1年後の物語。
 本編の主人公はユーフォの大前久美子でしたが、
 今作は2の前半で登場した
 Ob.鎧塚みぞれ と Fl.傘木希美にフォーカスを当てた作品です。

【作品に対する感想】
 ユーフォ本編が熱い青春物語だったのに対し、今作は二人の心情描写に
 特化した作品で、かなり静かにトーンを落として描かれています。
 コンクールの結果とか、外界の事は描かれていません。

 コンクールの自由曲「リズと青い鳥」の物語にかぶってしまう二人の関係。
 曲を完成させていく過程でみぞれの成長を描いています。
 みぞれが精神的にあまりに自立できていないところにさすがにイラッとしました。
 最後はスタートラインに立ったものの、前半のイライラが解消し切れず
 いまいち感動できなかったです。
 
 音楽に関してはさすがで、言うことないです。

 本編ユーフォのような熱血アニメを期待している人は拍子抜けかもしれません。
 ただ、吹奏楽部を織りなす物語は常に熱いものだけとは限りませんので、
 こういう物語もありましたという点ではリアリティがあると思います。

 
1)物語
 童話と二人の関係を関連付けて進めていくというのはなかなか面白かったです。
  
 みぞれの世界の全てである希美を手放す意味が分からない。
 彼女の考え方(希美の存在がすべて)なら仕方ないでしょう。
 新山先生とそれを一つずつ解きほどいていき、みぞれが依存から
 一歩を踏み出したところは良かったと思います。
 
 ただ、ちょっと疑問があります。
 童話と現実の関連について。
 一人のリズ ⇒ 孤独なみぞれ
 リズのもとにやってきた青い鳥 ⇒ みぞれを吹奏楽に誘った希美

 孤独を満たされ幸せなリズ ⇒ 希美の存在が全てとなり安心できるみぞれ

 に対して最後、
 「翼の枷になっていたと気付いたリズが青い鳥を解き放つ」
 というのは逆の立場になっていて、
 「翼を持つみぞれ(=音大に行けるほどの力を持つみぞれ)の
 ソロの掛け合いの枷になっていたのは希美」でした。
 さらに言うとみぞれが翼を持ちながら解き放たれてなかったのは
 希美を依存した自分自身が原因であり、
 希美がみぞれに枷をかけたわけではありません。

 ということで、いまいちリズと青い鳥をなぞらえた展開から
 外れてたなと感じているのですが、
 このあたりうまく噛み砕けなかったので、ご意見頂けたら嬉しいです。


2)作画
 リズと青い鳥の絵本の絵とリアルの方と描き分けられてました。
 絵本の方は足が異様に長く描かれてあるのがやや気になりました。


3)声優
 全体的にかなりトーンを落として話していたので、作品全体的に
 暗い雰囲気になってしまいました。

 童話の方はあえて棒読みな感じにして
 昔のアニメっぽい雰囲気にしてたのかと思います。

4)音楽
 吹奏楽の曲が非常に多かった印象です。
 おそらく「リズと青い鳥」の一部を
 シーンに応じて使っているのではと想像しています。

5)キャラ
 ①鎧塚みぞれ
  「またウジウジ引きこもりかよ」が最初の感想でした。
  去年の関西大会でのあの生き生きしたみぞれはどこへ行った!?
  
  ただよく思い出したら、みぞれが本来の演奏を取り戻したのは
  希美との間の誤解が解け、希美の為に演奏することを
  肯定できるようになったからだったんですよね。
  最後のコンクール、そして卒業…大切な希美と離れる刻が迫っている
  事が彼女を追いこんでるんですね。
  
  2のレビューでも描きましたが、「自分の為に」と思えるようには
  1年経ってもなっていなかったということでした。

  みぞれの希美への依存はまあ酷いレベルで{netabare}
  希美の後をついて回ったり、希美が音大に行こうかなと言えば
  自分も行くと言ったり…。{/netabare}自分の意思は無いんかいっ!って。

  自分のことで手いっぱいなものだから後輩に気を使わせたり泣かせたり。
  中学の時は後輩の指導とかどうしてたんだろうか?

  

 ②傘木希美
  1年経ってちょっとパワーが弱くなったかなという気がします。
  あすかに猛反対されてもめげなかったバイタリティーが感じられません。

  彼女は進路を音大から普通の大学に変更した件で、リボンちゃんから
  咎められますが、あれはちょっと不条理かなと。
  進路なんて自分で選ぶべきで、人が変わったから自分も…
  なんてありえないからです。
  

6)印象深いシーン
{netabare}
 ①高坂麗奈 みぞれに苦言を呈す
  麗奈の成長が凄く感じ取れます。
  1年前の麗奈なら突き放すような言い方しかできず、
  部内のぎくしゃくの間接要因になってたと思います。
  でも今回は自分の想いを述べつつ、ちゃんと後輩としての立場を
  考えながら言葉を選んでいたと思います。

 ②麗奈&久美子 信頼の掛け合い
  この二人の信頼を絶対的なものと示していたと思うこのシーン。
  おそらくみぞれと希美に目を覚ましてくれという
  メッセージを乗せていたのではないかと想像します。

  こんなことまで後輩にさせるな!
  希美とみぞれは反省しなさい!

  ただ他のパートの演奏なんかしてたら
  「自分のパートをもっと昇華させろ」と
  めちゃくちゃ怒られるとは思いますが…。まあそれはそれで。

 ③新山先生 希美に対して「え?あなたも?」といった反応
  これ、リアリティの面でいいシーンだなと。
  全国レベルの吹奏楽部でも音大というハードルがどれだけ高いかを
  示しています。
  部内の1学年で2,3人ってところじゃないでしょうか。
  もちろん部のレベルによると思いますが。
  希美も部の中では上位の実力者でしょうが、
  高い金をかけて音大に行ってさらに
  プロとして生きていくのがどれだけ狭い門か…という話です。
  2年でも音大行きとなると麗奈くらいかなと。
  甲子園出場者の中からドラフトに名前が挙がるのが何人かを
  イメージして頂ければなんとなくわかるかも。

 ④希美と違う方に歩いていくみぞれ
  みぞれがやっと自分の意思で歩き始めたと象徴するシーン。
  ただ、「やっとですか」…という気はしました。
 
 
{/netabare} 
 

投稿 : 2019/01/03
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17

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こたろう

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

八方美人と一方美人

ユーフォ1期2期共に視聴済み

大好きなユーフォのスピンオフということで劇場で観たかったのですが叶わず後悔です

さて、この作品の主人公は隠れた天才鎧塚みぞれ。

タイトルの一方美人で希美大好きっ子ですね。
というか二期の頃よりコミュ障と希美愛が重くなってませんか???

希美は八方美人で後輩とも仲良く誰にでも優しい
輪の中心にいる人自由奔放で良くも悪くもサッパリして自分勝手
みぞれとも勿論仲は良いがオンリーワンではない。
自分の勧めで吹奏楽を始めたみぞれの才能が開花し、自分との差を感じ嫉妬と苛立ちを感じるなど1番人間臭くて良いなと思いました。私も希美と似た人種なので重なる部分を見て多少の嫌悪もありました。

「あぁ神さま 何故私に籠の開け方を教えたのですか?」

この台詞はグサーーーっときました
私自身仲間内で1番早くバスケを始め友達を誘い、小中高と続けていましたが中学の頃から身体能力の差や意識の差で差が生まれ、友人は有名校へ。私は三流高。今ではただただ後悔です。先に始めたという変なプライドと周りとの差を誤魔化す半端な技術のせいで怠慢になり意識の差で落ちぶれました。
そんな黒歴史がフラッシュバックしました。


そんな希美が前へ踏み出したのはみぞれの重過ぎる愛ですね。
みぞれは何故そこまで希美を?とは思いますが;
昔は希美のお陰でという所はあるかと思いますが今は部活の仲間達もいるし、居場所もあるしそこまで固執しなくても…と思っちゃいますね。
周りの気遣いや優しさに気付いてない?希美のみに好意を見せる一方美人というか最早一方通行。アクセラレータさんですね。

そんなアクセラレータさんは童話リズと青い鳥のリズと自身を重ね、大好きな青い鳥=希美を逃したくない。それを逃したリズの気持ちを理解出来ないと言ってましたが実際縛られていたのはみぞれ=青い鳥だった
このシーンも素敵でした。
随所で熱い女デカリボン先輩や気遣いの夏希先輩の活躍も嬉しいですね♪

ユーフォ特有の演奏シーンも美しく良い作品です。

黄前ちゃんの絡みが少ないのが残念でしたが^^;
また巻き込まれるのかなーと楽しみにしてたのに´д` ;

投稿 : 2019/01/03
閲覧 : 69
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22

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たわし(フレディ)

★★★★☆ 3.5
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

京アニらしい繊細なアニメーション

どちらかといえば、少女漫画好きな文化系の人たちなら共感できるであろうが、独特の同性愛的雰囲気が観る人を選ぶ。

BLや百合は実際、趣味でもない限り。。いや同性愛者本人でない限り本当の意味でのマイノリティの気持ちはわからない。

海外では、マイノリティに対する擁護の声が大きいため、コミック業界やアート業界ではゲイを公表する人は少なくなく、ゲイコミュニティならではの映画や音楽、アートがオープンである。

しかし、保守的で頭の固い日本の社会状況からするとこの映画を見てもまだまだ海外の映画と比べると表現として甘い。。。というか。。。

果たしてこの感情は恋愛感情なのか。。。友情関係なのかが曖昧なところが非常に日本らしく、恐らくどちらでもないだろう。

そういった微妙で繊細な表現は少女漫画あるいは女性独特の感性であり、女性の思春期そのものでもあるだろうが、本当の意味での同性愛向けの映画ではない。

従って、黒人の同性愛の苦悩を描いた「ムーンライト」や、少年と青年の危険な恋愛を描いた「君の名前で僕を呼んで」などの海外の本当のマイノリティを観ているような映画好きの大人からすると、少し物足りなくなってしまう。

アニメーション技術としてはやはりレベルは高いと思います。

投稿 : 2018/12/29
閲覧 : 66
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11

ネタバレ

BZ

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

繊細な心の動き

シリーズなど一切未視聴でしたが、全然違和感なく鑑賞でしました。繊細な心の動きや日常生活の気遣いを微妙な動作などで表現されていて、とても好感が持てる作品でした。レンタル視聴の方は最後までみてから、最初を見直すと、音に関する新たな発見があると思います。

投稿 : 2018/12/26
閲覧 : 30
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5

エヴァ7

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

山田さん作はきめ細かいよね

ユーフォニアムのスピンオフ的作品ですが、響けの中でも努力家で隠れた天才鎧塚さん、解放した演奏部分は本当に感動的です。
この後本流がどう流れるのか?北宇治が全国でどうなるのか?など興味が尽きません。
まだ見てない方は、是非響けユーフォニアムから見て頂ければと思います。

投稿 : 2018/12/22
閲覧 : 41
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5

えたんだーる

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

「人間ドラマ」のみで勝負、「スポ根」要素は捨ててみた!

※作画の評価を5にしていますけど、一般的な「アニメの作画」という意味ではなく演出も込みの画作りとしての5です。「現実」パートはすごく実写映画っぽい一方で、「物語」パートがアニメならではな感じの画作りで面白い試みです。

原作は<響け!ユーフォニアム>シリーズ(以下、「ユーフォ」)の『北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章』(前後編2巻に分かれていますが、映画『リズと青い鳥』は主に後編の話)です。

ということではあるんですけど、原作での「鎧塚みぞれと傘木希美の関係性」という一点特化型の映像化ということで、作中で発生するイベントや登場キャラクターとしては原作の通りではあるんですが、原作の時系列を違った切り口で見ているのである意味原作とは(良い意味で)全く違う作品になっています。

ということで、原作既読で映画を観たわけですが、私は観ている最中は原作のストーリーを特に意識することもなく楽しむことができました。また、この切り口で迫るのであればTVシリーズや以前の劇場版を観ていなくても本作を独立に楽しむことができるだろうとも思いました。


ユーフォは原作時点で元々「競技としての吹奏楽」(全日本吹奏楽コンクールを地方大会から勝ち上がっていく)の要素(スポ根要素)と、「大所帯である部活としての吹奏楽部」(部員同士の関係性など)の要素(人間ドラマ要素)が両輪になってストーリー全体が構成されています。

アニメ化にあたってもどちらか一方の要素にしかフォーカスが当たらないということはなくて、ただ両要素のウエイトのかかり方はそれぞれ違うという感じでした。

私個人の印象ですがTVシリーズ1期目とその総集編ともいえる劇場版第1作目はスポ根要素が気持ち重め、TVシリーズ2期目は人間ドラマ要素が気持ち重めでしょうか。

劇場版2作目だった『届けたいメロディ』では久美子とあすかの関係性がメインになって人間ドラマ要素にフォーカスされるも二人の関係性を作る動機が「うまくなりたい」というスポ根要素ということで、人間ドラマ要素がかなり重めであるもののスポ根要素がスッパリとなくなる脚本にはなっていませんでした。

翻って本作では「部員が演奏者として向上するために熱心に練習する」という場面はまったく出てきません。特に鎧塚みぞれについて言えば演奏技術そのものは既に一高校生としては普通でないくらいに高いのであり、演奏が変わるきっかけは完全に精神面(作中作『リズと青い鳥』という物語に対する理解度)によるものなのです。
(もちろんユーフォのお約束で、演奏の質そのものはバッチリと変わります。)

スポ根要素はザックリと排されていると言えます。

時系列的には作中で同時期に重なっているもう一作の映画のストーリーで明らかになるであろうコンクールの具体的な成績も描かれませんので、スポ根要素を排すると同時にネタバレも回避しているわけで、ここら辺の脚本・演出は巧みでした。

この構成であればTVシリーズとは別のスタッフで制作に当たるのは妥当ですね。なるほどという感じでした。タイトルについてもあえて「響け!ユーフォニアム」を含めないのは納得ですね。

もちろん、コンクールでの演奏曲である『リズと青い鳥』は、2018年中に公開予定のもう1本の劇場版でも使用されることと思います。

なかなか新鮮な作りで面白かかったので、観に行って良かったです。

2018.12.19追記:
『誓いのフィナーレ』公開は2019年になってしまいましたが、それはさておき…。

本作品の演奏とか、スポーツ競技における身体操作や反応速度など「ある程度上達はできたけど凡人」が才能の壁みたいなものにぶち当たって一流の競技者を目指すのを諦める的な話は世の中に数多ありまして、そこに共感する向きにはストレートに突き刺さる作品なんだろうと思います。

ただ、得意なことを突き詰めた人には意味不明なのかも?

例えばですがカポエイラを10年もやったら師範、師範代レベルになる人もいれば一生ただのインストラクター止まりな感じの人もいます。

もちろん続ける中での努力や自分に合った指導者に恵まれるかといった問題もあるんですが、好きと得意は必ずしも一致しません。切ないですよね…。

余談: 数多の凡人が天才である鮎喰響(あぐい ひびき)に振り回され、打ちのめされて己と向き合っていくマンガ『響 ~小説家になる方法~』はお薦めです。なお、「マンガ大賞2017大賞」受賞作のわりには知名度も評価も高くない模様…。

投稿 : 2018/12/19
閲覧 : 280
サンキュー:

66

oxPGx85958

★★★★☆ 3.1
物語 : 2.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 2.5 状態:観終わった

アニメ・シリーズ1期の良さを再確認させる小品

『響け! ユーフォニアム』の第1期は大傑作でしたが、第2期で「あれっ?」となった部分をさらに推し進めたのがこれ、という感じでした。第1期の何が良かったかというと、ひたすら音楽を中心に話を進め、クライマックスの演奏シーンでそこまでのプロットのすべてに説得力を持たせたこと。こういう趣向を成功させているものは、実写映画でもめったに見たことがありません。

でもそれじゃ「文芸作品」にはならないわけですね。小説の段階でも、アニメ化したものでも。だからプロットに文学性を持たせようとする。それをやって変になったのがシリーズ2期で、『リズと青い鳥』はそれをさらに純粋培養しようとしたわけです。その結果、他メディアに山ほどある「文芸作品」の中に置いたら凡庸というしかない作品が出来上がった。

以下、良かった点:

● 二人が登校する姿を描くオープニング・シーンが素晴らしかった。アニメ表現の可能性を感じさせる名シーンだと思います。

● 希美を演じる東山奈央が良かった。この人のこの路線の抑えた演技を聴ける作品はとてもありがたい。

● 夏紀先輩と優子先輩のキャラクター・デザインはTVシリーズのときよりもこちらの方がそれぞれのキャラクターに合っているように感じました。葉月とさふぁいあも良かったのかもしれないが、出番が少ないのでよくわからなかった。

● 男子生徒を消すという方針は、大胆な発想で面白かった。結果としていい効果が得られていたかどうかは別として、それを思いつき、実行したのが凄い。

投稿 : 2018/12/18
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7

白猫

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観たい

良かった。でもコレじゃない感

やっと観ましたので感想を。
正直評価や感想が難しいのですが、素直な感想を言えば

「凄く良くできていた。良い作品だった。でも観たかったのはコレじゃない。」

小説では本編の続編ですが、アニメではスピンオフの扱いなのでコレもアリかなとは思います。
実際作品としては凄く良かったし、「響け!ユーフォニアム」が好きだった人は是非観た方が良いと思います。

ただ、自分が石原監督の作った「響け!ユーフォニアム」が好き過ぎたんでしょうね。
山田監督が作るユーフォを観れた事に感動すべきなのか、
石原監督の作品が観れなかった事を嘆くべきなのか微妙な気持ちです。

最近の山田監督の空気感や間は嫌いじゃありませんが、
個人的には石原監督のテンポの良いアニメ作品の王道的な演出のが好みではありますね。

絶対あり得ないのですが、石原監督が作る「波乱の第二楽章 前編」も観たいですね。

残念な感想の全てが私個人の石原監督推し?に寄るもので、作品自体は凄く良かったですね。
気になったキャラデザインの変化も作品にマッチしていました。

なので、作品単体で考えれば☆5つ。
石原ユーフォのファンとしては☆4つって感じでしょうか。
次の石原ユーフォを楽しみにしています。


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期待してたのですがキャラデザインが変わり過ぎてる・・・。
ファンとしてはかなり残念。
私は池田晶子の健康的で均整の取れたかわいいキャラデザインが好きでした。

文学作品的イメージにはなっていますけどね。それが狙いかな?
あえて「響け!ユーフォニアム」を冠さないのもマーケティング上の理由なのかな。

ストーリーは『響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章』が原作になるはずですので、そちらは不安なく期待していますが、「聲の形」の演出やテンポが合わず入り込めなかった私としては変わり過ぎたデザインに入れ込めるか不安。

次の作品は元に戻してくれるとうれしいなぁ。
ガンダムUCを見た時は安彦良和の絵にコレだよコレ!って思ったからなぁ。
どうしても最初の作品からキャラデザインや演出が変わってしまうのは改悪に感じる事が多い。
なんだか、そうなる予感がしています。

予想を裏切ってくれる事を期待しています。

投稿 : 2018/12/16
閲覧 : 134
サンキュー:

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のんちくん

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

4/12札幌行ってきた。ので、小出しに感想。

泊りがけで行ってきました。
泊まったかいあった。
4/21の公開が楽しみですね。
繰り返し見たい作品です。

一般公開されたので、感想その一
{netabare}
絵本パートと、本編と、「どっちがリズなの?」と、思わせるシーンが、あるんですよ。注意してみたほうがいいですよ。
{/netabare}

全体を見た感想は、まだ書かないけど、すごくいい話だったよ。
もしかしたら、新しい映画なのかもしれない。と、思ってしまった。

2回目を観てきた。
小さなエピソードでつづられた、小気味いいストーリー展開。
{netabare}
伏線だったというとあれなのですが、そのエピソードが何に向かっていったのかってことで。京アニ自らがネタばらしを番宣でしてしまうほど。ジャンルは青春グラフィティーとかになるのかな?
{/netabare}

9/4追記
{netabare}
いやはや、感想はひとそれぞれなので、あらためて、山田尚子は偉大だと。
今書けば、最後のシーンで、帰り何食べる?って話で、希美とみぞれの食べたいものが一致しなくて、まだ引きずってるのか、と思いはしませんでしたけど、ハッピーアイスクリームとみぞれが、聞きかじったことを言って、やはり、「なにそれ」というんですが、そこがまた、何の共感もなくて。画が固まってて。でも、すぐに、「通じ合ってるわけでも」とか、「いやいや、仲直りしたんだよ。」とか、考えるより、「この二人でなにかサプライズでもやるんじゃないか?本番まで、打ち合わせを秘密裏にするんじゃないか?」とか、そっちの考え方するようになりました。時は止まってるんですけど。想像力を、妄想かもしれません、そういう線を断ち切って作品と呼ぶ、という山田尚子のセカンドシーズンか?というのもありですかね?作品としては、生物室の水槽をイメージしたのでしょうか?真相はわかりません。
{/netabare}
構成が綿密なのは、わかるので、それを紐解くのは、BD買ってからのお楽しみです。


12/6追記
う~ん、数ヶ月待ち焦がれたあとだというせいなのか、あれ、こんなに淡白だった?というのが、感想です。もっと、伏線あったと思ってたら、なにもない。もしかして、滑らせてる?と思うほど、印象が違います。ほんとに、女性向けに修正してるんじゃないでしょうかね?
 興行収入に見合った作品レベルに見えてくる。ああいう話は好きな方なのですが、映画館で見たほうがよかったかな?
 (ちなみに、何ヶ月も待ち続け、ギブアップしてアマゾンで予約してしまいました。)
 今回は、「リズと青い鳥」の曲が、また違ってよかったので、よしとしましょう。そういえば、いろいろきれてるしーんがあったなぁ。

12/13追記
2回目を飛ばしながら観ていたのだが、楽器の演技がフルートとオーボエのは感情まで読み取れてよかった。あと、曲が聞き取りやすくなってたね。サントラすぐ飽きてたけど、もう1回聴いてみようと思ったほど。サントラのは、やっぱ好きじゃないけど。それだけ、音の入りがよく修正されてた。少なくとも、自分には。で、あの水彩画はうまいのかな?映画版にないし、「声の形」の感情が続いてるとか?それとも、女の子シグナルだろうか?長期にわたった分、内容が細切れですいません。とくに、音の響きがとてもよかったです。

投稿 : 2018/12/13
閲覧 : 103
サンキュー:

21

ルカルカ

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

やはり期待以上の作品だった。

2018年4月21日劇場公開され、公開されている映画館が遠く往復でDVD1本分の費用がかかるので、DVD発売まで待ち本日(2018年12月12日)届き視聴しました。

公開されたときから絶対に面白い作品だと確信していました。
なぜ映画館に行かなかったかというと、面白いのが分かっていたから1回観たらまた必ず行きたくなると思いその分出費もかさむ、ならDVDが出るまで待って繰り返し観ようと。

本日DVDが届き、期待して観ました。

特に後半は圧巻としか言いようがないくらい何か心に来るものがありました。
観終わった後、何とも良い気持ちになりました。

まだ1回しか観ていないのでこの作品の本質は理解できていないけど、これから何回も観てもっとこの作品を好きになるのだと思います。

この作品は響けユーフォニアム2期の後の話ですけど、響けユーフォニアムを観ていなくても、この作品単体でも十分に楽しめると思います。

ぜひこの感動をあなたの心の中に。

投稿 : 2018/12/12
閲覧 : 156
サンキュー:

12

ネタバレ

Jun

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

人の気持ちの交錯をわかりやすく映像音声化

極端な設定のアニメが多い中、エログロナンセンスを訴求せずに平常心で音声と映像の技術を堪能できます。違うんだけど、ちょっと小津調を感じる。絵本の中に対象があって、比較的短い尺で、繊細ななんだけど、わかりやすかった。鳥役とカゴ役がスッと入れ替わるのは、人間関係の中で実際時々起きるけれど、表現が秀悦。続く第三楽章では台詞(こころのこえ)なし演奏だけで完璧に何が起きたか伝わる。エログロナンセンス腐海に沈んでいたが、少し冴えてきた。つくってくれてありがとうございます。

(蛇足: 鳥の多い学校だって思いました。今の高校生ってスタイルいいですよね。部長、副部長がほとんどギリギリ美形じゃないのがすごく良かった。美人ばかりだと緊張する。)

投稿 : 2018/12/12
閲覧 : 41
サンキュー:

15

Ka-ZZ(★)

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ずっとずっと、一緒だと思っていた。

この作品は「響け! ユーフォニアム」のスピンオフに位置付けられた作品です。
完走後にwikiをチラ見したところ、本作品は1本の独立した映画としても成立するよう制作されたと記載がありましたが、登場人物の紹介などは一切ないので私は一見さんお断りの作品だと思いました。
そのため、本作を視聴する前にテレビアニメ本編の視聴をお勧めします。

これまで本編である「響け! ユーフォニアム」では、主人公である黄前 久美子が北宇治高校に入学し、小さいに始めたユーフォニアムを続ける事を決め、高坂 麗奈を始めとする同級生4人組と、吹奏楽部のみんなで京都府大会…そして全国大会を目指して切磋琢磨する様が描かれてきました。

「全国を目指す!」とはどういう事なのか…
徹底的に非情にならなければ目指すことを許してもらえない目標であり、実力が伴わないと、どれだけ努力をしようがバッサリ切り捨てられる…
久美子たちは身をもって知る事になります。
流れる大粒の涙…悲痛な叫び声…そんな産みの苦しみを味わいながらも彼女たちは一歩ずつ階段を上っていきました。

この「リズと青い鳥」は紆余曲折ありながらも目標に向かってしがみついたオーボエ担当の鎧塚みぞれ(CV:種崎さん)と、一度は心が折れましたが吹奏楽部に復帰した傘木希美(CV:奈央ぼう)が紡ぐ物語です。

オーボエ担当の鎧塚みぞれといえば、毎日黙々と練習に打ち込む姿が印象的でしたが、一歩踏み出した先で奏でた学校に響き渡る音色は涙が出るほど綺麗でした…
リードを咥えながらちょっと首を傾げた真正面の笑顔も大好きですが、アニメ流行語大賞2016の金賞を受賞した台詞「たった今、好きになった」が今も頭にしっかりと焼き付いています。

そんなみぞれが唯一心を許しているのが希美なんです。
何も無かった自分に吹奏楽を教えてくれたのが希美…
自分がここまでこれたのも希美のおかげ…
みぞれはいつも希美の後を追いかけてばかり…
きっとお互いにその立ち位置は悪くなかったんだと思います。

この作品のタイトルが何故「リズと青い鳥」なのか…
それは今度のコンクールに向けた自由曲が「リズと青い鳥」だったから、というのもありますが、一番はきっと希美とみぞれの立ち位置が被るから…
自信に満ち溢れ、周りからの人気も高い希美が青い鳥で、そこから動けずに日々を過ごしているリズがみぞれ…

そういえば、「リズと青い鳥」という曲は、オーボエとフルートの掛け合いがとても綺麗な曲なんです。
オーボエとフルートといえば、みぞれと希美が演奏する楽器…
しかもお互いが楽器のリーダーなので、最大の見せ場が二人の共演という形になるんです。
きっとみぞれも希美も嬉しかったと思います。
だから演奏にも当然気合いが入りますよね…

ところが、いざ合わせてみると突きつけられるのは予想に反した結果ばかり…
だって物語の登場人物の心が分からない…
自分には真似出来ない…理解できない…どうしてそれが幸せなの?

そんな葛藤がもたらしたのは一筋の光である気付き…
この一筋の光がこの作品の展開を大きく動かす事になるのですが、気になる方は本編で確認頂ければと思います。

このレビューのタイトルである「ずっとずっと、一緒だと思っていた。」は、公式HPのTOPページに記載されている一言です。
視聴する前は、この言葉の意味が皆目理解できませんでした。
でも視聴すれば、言葉の深さが感じられると思います。

言葉だけじゃありません。
本分である演奏も半端ありません。
特に終盤…響き渡る楽器の音色は私の涙腺に直撃でした。
上映時間90分の作品で尺も短いため、あれもこれも詰め込むことはできません。
そのため、アニメ本編よりはこじんまりした印象はありましたが、必要なモノは全部入っていたと思います。

2019年の春には完全新作の映画が上映される予定ですが、そちらを視聴する前に是非こちらの視聴をお勧めします。

投稿 : 2018/12/09
閲覧 : 196
サンキュー:

31

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