リズと青い鳥(アニメ映画)の感想/評価、レビュー一覧

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「リズと青い鳥」のレビュー感想/評価

よみがな:りずとあおいとり

上映開始時期:2018年4月21日

このアニメの感想・評価 189

リズと青い鳥のみんなの評価
★★★★★ 4.2 5
物語:4.0 作画:4.4 声優:4.1 音楽:4.3 キャラ:4.2
  • 物語 ★★★★☆ 4.0 作品のシナリオやストーリーに対する評価です。
  • 作画 ★★★★☆ 4.4 作品の絵やイラスト・キャラクターデザインに対する評価です。
  • 声優 ★★★★☆ 4.1 出演している声優、または登場キャラクターの「声」に対する評価です。
  • 音楽 ★★★★☆ 4.3 OP・EDや挿入歌、バックミュージックなど、音楽全般に対する評価です。
  • キャラ ★★★★☆ 4.2 登場キャラクター全般の設定・性格・個性などに対する評価です。
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ネタバレ
2019.01.20 23:09 なりの評価 | 観終わった| 43が閲覧 ★★★★☆ 4.9 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 4.5  作画 : 5.0  声優 : 5.0  音楽 : 5.0  キャラ : 5.0

寂しさを残す美しい作品

何も考えずに見れば静かな百合アニメです。

凄く良かったです。
タイトルも作画も違うのでユーフォとは別物ですが、ある程度の前提があってこそなので、アニメシリーズを知らないとわからない、楽しめないかもしれません。

すれ違い揺れ動く、繊細で複雑な心情を
多くを語らず、主に表情や仕草で表現する。
京アニの作画クオリティ素晴らしい。
声優陣も絶妙でした。

見終わりは少し物足りなさを感じましたが
これは物足りなさではなく、重ならない二人の世界の寂しさなのかなと。

言葉では言い表わせない美しい作品です。

 サンキュー(13)
2019.01.19 23:09 shino73の評価 | 観終わった| 410が閲覧 ★★★★☆ 4.3 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 4.5  作画 : 4.5  声優 : 4.0  音楽 : 4.0  キャラ : 4.5

あの子は青い鳥

山田尚子監督作品、脚本吉田玲子。

群像劇としてのユーフォニアムから、
思春期の少女2人の機敏な心情に焦点を当て、
より先鋭化した形で描写され提示される。
あまりにも美しく儚い旅立ちの物語。

冒頭から足音の効果音が印象的に導入され、
2人の未来を象徴するかのように、
違う歩幅で、そしてリズムで共に歩いて行く。
{netabare}ここでは大きな「物語」は徹底的に排除され、
日々の練習風景と少女の心情のみが反復される。{/netabare}
少女たちの所作の1つ1つがあまりにも美しく、
その機敏な運動の中に僕は「身体の美」を見ました。
優雅であること、偉大であること。

内向的なみぞれと明るく社交的な希美。
{netabare}童話「リズと青い鳥」が詩的に象徴するかのように、
それぞれの現状と未来に不安を覚え始める。
微妙な距離を生む対比された2人の感情。
上手くかみ合わないオーボエとフルート。{/netabare}
広い空を自由に飛び回ること、いつも傍にいること。
小さな「青い鳥」の幸せとは何だろうか。
ここにあるのは少なからず誰もが通過する、
イニシエーションではないのだろうか。
それはあまりにも透明で繊細で人間的なもの。

少女の美しさと儚さの一瞬を切り取り、
その残酷さまでもドキュメントした記念碑的作品。
それでも前途ある未来を輝き解き放って欲しい。
Songbirdsの美しい詩も素敵ですね。

僕の大切な宝物となりました。

 サンキュー(76)
ネタバレ
2019.01.11 21:22 ミュラーの評価 | 観終わった| 94が閲覧 ★★★★☆ 4.4 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 4.0  作画 : 4.5  声優 : 4.0  音楽 : 5.0  キャラ : 4.5

音楽って本当に素晴らしいですね

ようやく見れた!
「響け!ユーフォニアム」の続編の位置づけにある本作品だが、見た感じはほんとに別物。これだけで完結した、恐ろしく完成度の高い、珠玉の名作であった。ナレーションは無く、全編に音楽が流れ、全体で1つの曲を奏でているイメージ。本編のユーフォニアムシリーズの中の世界でありながら、全く別の世界を描き出していた。
PV等を見たときには、キャラデザインが全然ちがうじゃん!と思っていたが、これは完全にリズと青い鳥のお話。キャラが違うのはワザとだろう。水彩画のような画面イメージにぴったりで、すごく良かった。鎧塚さん、かわいい!
対照的に、楽器はあくまでもリアリスティックに描かれ、影の主役としての存在感を示していた。
ユーフォのシリーズでいつも感心するのは、音楽の表現の素晴らしさ。鎧塚さんが、青い鳥を認識して覚醒したあとのオーボエソロは、本当に鳥肌もの。知らずに涙があふれてしまった。
クラリネットとオーボエの掛け合いを、トランペットとユーフォで表現するとか、鎧塚さんと傘木さんの演奏のうまさを途中で逆転させるとか、本当に吹奏楽をよく知らなければできない演出には舌を巻いてしまう。演出がうまいのだろうが、楽器をよく知らない人でも、うーんそうだなあと思わせてしまうところがまたすごい。
最初から終わりまで、息つく暇も無く見てしまった。こんな素晴らしい作品を作ってくれて、感謝しかない。本編の響け!ユーフォニアムに比べたら、全体に静かすぎて、退屈に思う人もいるかもしれないと危惧するが、私はこういう映画こそ評価されるべきと思う。個人的には、本編よりもこちらの方が作品としての完成度がはるかに上だと思っている。
本当に見てよかったと思える作品だ。

蛇足ながら、ユーフォニアムの世界なので、登場人物につき、簡単な感想を

・デカリボンちゃん(吉川優子)
⇒あなたが部長とは!しかも責任感もってりっぱに部長をやっているとは!一番成長したんじゃないかな。
・夏紀先輩(中川夏紀)
⇒やる気の無かった部員の一人だったのに、立派に副部長をやっている!コミュニケーションは得意そうだったので、部のまとめ役にぴったりかな。
・黄前ちゃん(黄前久美子)
⇒声を聴くだけで安心します。本編の主人公もこの映画ではほとんど出番なく。きっと低音パートを持ち前の性格で支えているのでしょう。
・高坂麗奈
⇒あいかわらずのセンス。鎧塚さんの欠点を指摘し、覚醒のきっかけを与えた。
・新山先生
⇒本編では影が薄かったが、この映画では主人公に次ぐ重要な役割。鎧塚さんを覚醒させた人物
・瀧先生
⇒本映画ではフォーカスが当たらない位置。相変わらずの手の演技は素晴らしかったが、楽器の演奏には勝てないね。
・北宇治高校吹奏楽部
⇒本編での優秀な上級生が居なくなったが、高坂さんや鎧塚さんのような全国レベルプレーヤーがおり、レベル的には全国に行けるだろう。しかし金賞をとるには、何かもう一歩足りない気がする。

すっかり鎧塚さんのファンになってしまったが、傘木さんも憎めないのは事実。共に未来に羽ばたいて欲しい。
何回でも見返したい、そんな作品でした。


追加したいキャラがあったので、追記
・剣崎梨々花
⇒鎧塚さんのオーボエパートに入ってきた1年生。この映画で初出だと思う。寡黙な鎧塚さんをダブルルードの会に誘い、心を開かせた新人。容姿や言動に似合わず、とてもクレバーな子だと思う。じゃなきゃダブルリードの会のリーダーやらないよね。こういう子、好きだなあ。
・図書館委員
⇒エンドロールに載っていないので、誰が演じているのかわからないが、人の神経を逆なでするような単調で淡々とした話し方をして、うまいなあと思った。

レビューをいくつか見ていたら、百合作品と評する方が多かったが、私はこの作品は、決して百合ではないと思っています。

 サンキュー(18)
ネタバレ
2019.01.03 22:51 RFCの評価 | 観終わった| 60が閲覧 ★★★★☆ 4.2 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 4.0  作画 : 4.5  声優 : 4.0  音楽 : 5.0  キャラ : 3.5

本編の1年後 Ob.みぞれとFl.希美の心情にフォーカスを当てたスピンオフ

ユーフォ大ファンとしては視聴は必至でした。

【作品概要】
 ユーフォ1,2の1年後の物語。
 本編の主人公はユーフォの大前久美子でしたが、
 今作は2の前半で登場した
 Ob.鎧塚みぞれ と Fl.傘木希美にフォーカスを当てた作品です。

【作品に対する感想】
 ユーフォ本編が熱い青春物語だったのに対し、今作は二人の心情描写に
 特化した作品で、かなり静かにトーンを落として描かれています。
 コンクールの結果とか、外界の事は描かれていません。

 コンクールの自由曲「リズと青い鳥」の物語にかぶってしまう二人の関係。
 曲を完成させていく過程でみぞれの成長を描いています。
 みぞれが精神的にあまりに自立できていないところにさすがにイラッとしました。
 最後はスタートラインに立ったものの、前半のイライラが解消し切れず
 いまいち感動できなかったです。
 
 音楽に関してはさすがで、言うことないです。

 本編ユーフォのような熱血アニメを期待している人は拍子抜けかもしれません。
 ただ、吹奏楽部を織りなす物語は常に熱いものだけとは限りませんので、
 こういう物語もありましたという点ではリアリティがあると思います。

 
1)物語
 童話と二人の関係を関連付けて進めていくというのはなかなか面白かったです。
  
 みぞれの世界の全てである希美を手放す意味が分からない。
 彼女の考え方(希美の存在がすべて)なら仕方ないでしょう。
 新山先生とそれを一つずつ解きほどいていき、みぞれが依存から
 一歩を踏み出したところは良かったと思います。
 
 ただ、ちょっと疑問があります。
 童話と現実の関連について。
 一人のリズ ⇒ 孤独なみぞれ
 リズのもとにやってきた青い鳥 ⇒ みぞれを吹奏楽に誘った希美

 孤独を満たされ幸せなリズ ⇒ 希美の存在が全てとなり安心できるみぞれ

 に対して最後、
 「翼の枷になっていたと気付いたリズが青い鳥を解き放つ」
 というのは逆の立場になっていて、
 「翼を持つみぞれ(=音大に行けるほどの力を持つみぞれ)の
 ソロの掛け合いの枷になっていたのは希美」でした。
 さらに言うとみぞれが翼を持ちながら解き放たれてなかったのは
 希美を依存した自分自身が原因であり、
 希美がみぞれに枷をかけたわけではありません。

 ということで、いまいちリズと青い鳥をなぞらえた展開から
 外れてたなと感じているのですが、
 このあたりうまく噛み砕けなかったので、ご意見頂けたら嬉しいです。


2)作画
 リズと青い鳥の絵本の絵とリアルの方と描き分けられてました。
 絵本の方は足が異様に長く描かれてあるのがやや気になりました。


3)声優
 全体的にかなりトーンを落として話していたので、作品全体的に
 暗い雰囲気になってしまいました。

 童話の方はあえて棒読みな感じにして
 昔のアニメっぽい雰囲気にしてたのかと思います。

4)音楽
 吹奏楽の曲が非常に多かった印象です。
 おそらく「リズと青い鳥」の一部を
 シーンに応じて使っているのではと想像しています。

5)キャラ
 ①鎧塚みぞれ
  「またウジウジ引きこもりかよ」が最初の感想でした。
  去年の関西大会でのあの生き生きしたみぞれはどこへ行った!?
  
  ただよく思い出したら、みぞれが本来の演奏を取り戻したのは
  希美との間の誤解が解け、希美の為に演奏することを
  肯定できるようになったからだったんですよね。
  最後のコンクール、そして卒業…大切な希美と離れる刻が迫っている
  事が彼女を追いこんでるんですね。
  
  2のレビューでも描きましたが、「自分の為に」と思えるようには
  1年経ってもなっていなかったということでした。

  みぞれの希美への依存はまあ酷いレベルで{netabare}
  希美の後をついて回ったり、希美が音大に行こうかなと言えば
  自分も行くと言ったり…。{/netabare}自分の意思は無いんかいっ!って。

  自分のことで手いっぱいなものだから後輩に気を使わせたり泣かせたり。
  中学の時は後輩の指導とかどうしてたんだろうか?

  

 ②傘木希美
  1年経ってちょっとパワーが弱くなったかなという気がします。
  あすかに猛反対されてもめげなかったバイタリティーが感じられません。

  彼女は進路を音大から普通の大学に変更した件で、リボンちゃんから
  咎められますが、あれはちょっと不条理かなと。
  進路なんて自分で選ぶべきで、人が変わったから自分も…
  なんてありえないからです。
  

6)印象深いシーン
{netabare}
 ①高坂麗奈 みぞれに苦言を呈す
  麗奈の成長が凄く感じ取れます。
  1年前の麗奈なら突き放すような言い方しかできず、
  部内のぎくしゃくの間接要因になってたと思います。
  でも今回は自分の想いを述べつつ、ちゃんと後輩としての立場を
  考えながら言葉を選んでいたと思います。

 ②麗奈&久美子 信頼の掛け合い
  この二人の信頼を絶対的なものと示していたと思うこのシーン。
  おそらくみぞれと希美に目を覚ましてくれという
  メッセージを乗せていたのではないかと想像します。

  こんなことまで後輩にさせるな!
  希美とみぞれは反省しなさい!

  ただ他のパートの演奏なんかしてたら
  「自分のパートをもっと昇華させろ」と
  めちゃくちゃ怒られるとは思いますが…。まあそれはそれで。

 ③新山先生 希美に対して「え?あなたも?」といった反応
  これ、リアリティの面でいいシーンだなと。
  全国レベルの吹奏楽部でも音大というハードルがどれだけ高いかを
  示しています。
  部内の1学年で2,3人ってところじゃないでしょうか。
  もちろん部のレベルによると思いますが。
  希美も部の中では上位の実力者でしょうが、
  高い金をかけて音大に行ってさらに
  プロとして生きていくのがどれだけ狭い門か…という話です。
  2年でも音大行きとなると麗奈くらいかなと。
  甲子園出場者の中からドラフトに名前が挙がるのが何人かを
  イメージして頂ければなんとなくわかるかも。

 ④希美と違う方に歩いていくみぞれ
  みぞれがやっと自分の意思で歩き始めたと象徴するシーン。
  ただ、「やっとですか」…という気はしました。
 
 
{/netabare} 
 

 サンキュー(16)
ネタバレ
2019.01.03 00:23 こたろうの評価 | 観終わった| 52が閲覧 ★★★★☆ 4.2 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 4.0  作画 : 4.5  声優 : 4.0  音楽 : 4.5  キャラ : 4.0

八方美人と一方美人

ユーフォ1期2期共に視聴済み

大好きなユーフォのスピンオフということで劇場で観たかったのですが叶わず後悔です

さて、この作品の主人公は隠れた天才鎧塚みぞれ。

タイトルの一方美人で希美大好きっ子ですね。
というか二期の頃よりコミュ障と希美愛が重くなってませんか???

希美は八方美人で後輩とも仲良く誰にでも優しい
輪の中心にいる人自由奔放で良くも悪くもサッパリして自分勝手
みぞれとも勿論仲は良いがオンリーワンではない。
自分の勧めで吹奏楽を始めたみぞれの才能が開花し、自分との差を感じ嫉妬と苛立ちを感じるなど1番人間臭くて良いなと思いました。私も希美と似た人種なので重なる部分を見て多少の嫌悪もありました。

「あぁ神さま 何故私に籠の開け方を教えたのですか?」

この台詞はグサーーーっときました
私自身仲間内で1番早くバスケを始め友達を誘い、小中高と続けていましたが中学の頃から身体能力の差や意識の差で差が生まれ、友人は有名校へ。私は三流高。今ではただただ後悔です。先に始めたという変なプライドと周りとの差を誤魔化す半端な技術のせいで怠慢になり意識の差で落ちぶれました。
そんな黒歴史がフラッシュバックしました。


そんな希美が前へ踏み出したのはみぞれの重過ぎる愛ですね。
みぞれは何故そこまで希美を?とは思いますが;
昔は希美のお陰でという所はあるかと思いますが今は部活の仲間達もいるし、居場所もあるしそこまで固執しなくても…と思っちゃいますね。
周りの気遣いや優しさに気付いてない?希美のみに好意を見せる一方美人というか最早一方通行。アクセラレータさんですね。

そんなアクセラレータさんは童話リズと青い鳥のリズと自身を重ね、大好きな青い鳥=希美を逃したくない。それを逃したリズの気持ちを理解出来ないと言ってましたが実際縛られていたのはみぞれ=青い鳥だった
このシーンも素敵でした。
随所で熱い女デカリボン先輩や気遣いの夏希先輩の活躍も嬉しいですね♪

ユーフォ特有の演奏シーンも美しく良い作品です。

黄前ちゃんの絡みが少ないのが残念でしたが^^;
また巻き込まれるのかなーと楽しみにしてたのに´д` ;

 サンキュー(18)
ネタバレ
2018.12.29 18:22 たわし(フレディ)の評価 | 観終わった| 53が閲覧 ★★★☆☆ 3.5 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 4.0  作画 : 4.0  声優 : 3.0  音楽 : 3.0  キャラ : 3.5

京アニらしい繊細なアニメーション

どちらかといえば、少女漫画好きな文化系の人たちなら共感できるであろうが、独特の同性愛的雰囲気が観る人を選ぶ。

BLや百合は実際、趣味でもない限り。。いや同性愛者本人でない限り本当の意味でのマイノリティの気持ちはわからない。

海外では、マイノリティに対する擁護の声が大きいため、コミック業界やアート業界ではゲイを公表する人は少なくなく、ゲイコミュニティならではの映画や音楽、アートがオープンである。

しかし、保守的で頭の固い日本の社会状況からするとこの映画を見てもまだまだ海外の映画と比べると表現として甘い。。。というか。。。

果たしてこの感情は恋愛感情なのか。。。友情関係なのかが曖昧なところが非常に日本らしく、恐らくどちらでもないだろう。

そういった微妙で繊細な表現は少女漫画あるいは女性独特の感性であり、女性の思春期そのものでもあるだろうが、本当の意味での同性愛向けの映画ではない。

従って、黒人の同性愛の苦悩を描いた「ムーンライト」や、少年と青年の危険な恋愛を描いた「君の名前で僕を呼んで」などの海外の本当のマイノリティを観ているような映画好きの大人からすると、少し物足りなくなってしまう。

アニメーション技術としてはやはりレベルは高いと思います。

 サンキュー(9)
ネタバレ
2018.12.26 22:15 BZの評価 | 観終わった| 22が閲覧 ★★★★☆ 4.4 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 4.5  作画 : 5.0  声優 : 4.0  音楽 : 4.0  キャラ : 4.5

繊細な心の動き

シリーズなど一切未視聴でしたが、全然違和感なく鑑賞でしました。繊細な心の動きや日常生活の気遣いを微妙な動作などで表現されていて、とても好感が持てる作品でした。レンタル視聴の方は最後までみてから、最初を見直すと、音に関する新たな発見があると思います。

 サンキュー(3)
2018.12.22 13:58 エヴァ7の評価 | 観終わった| 32が閲覧 ★★★☆☆ 3.0 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 3.0  作画 : 3.0  声優 : 3.0  音楽 : 3.0  キャラ : 3.0

山田さん作はきめ細かいよね

ユーフォニアムのスピンオフ的作品ですが、響けの中でも努力家で隠れた天才鎧塚さん、解放した演奏部分は本当に感動的です。
この後本流がどう流れるのか?北宇治が全国でどうなるのか?など興味が尽きません。
まだ見てない方は、是非響けユーフォニアムから見て頂ければと思います。

 サンキュー(3)
2018.12.19 13:14 えたんだーるの評価 | 観終わった| 259が閲覧 ★★★★★ 5.0 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 5.0  作画 : 5.0  声優 : 5.0  音楽 : 5.0  キャラ : 5.0

「人間ドラマ」のみで勝負、「スポ根」要素は捨ててみた!

※作画の評価を5にしていますけど、一般的な「アニメの作画」という意味ではなく演出も込みの画作りとしての5です。「現実」パートはすごく実写映画っぽい一方で、「物語」パートがアニメならではな感じの画作りで面白い試みです。

原作は<響け!ユーフォニアム>シリーズ(以下、「ユーフォ」)の『北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章』(前後編2巻に分かれていますが、映画『リズと青い鳥』は主に後編の話)です。

ということではあるんですけど、原作での「鎧塚みぞれと傘木希美の関係性」という一点特化型の映像化ということで、作中で発生するイベントや登場キャラクターとしては原作の通りではあるんですが、原作の時系列を違った切り口で見ているのである意味原作とは(良い意味で)全く違う作品になっています。

ということで、原作既読で映画を観たわけですが、私は観ている最中は原作のストーリーを特に意識することもなく楽しむことができました。また、この切り口で迫るのであればTVシリーズや以前の劇場版を観ていなくても本作を独立に楽しむことができるだろうとも思いました。


ユーフォは原作時点で元々「競技としての吹奏楽」(全日本吹奏楽コンクールを地方大会から勝ち上がっていく)の要素(スポ根要素)と、「大所帯である部活としての吹奏楽部」(部員同士の関係性など)の要素(人間ドラマ要素)が両輪になってストーリー全体が構成されています。

アニメ化にあたってもどちらか一方の要素にしかフォーカスが当たらないということはなくて、ただ両要素のウエイトのかかり方はそれぞれ違うという感じでした。

私個人の印象ですがTVシリーズ1期目とその総集編ともいえる劇場版第1作目はスポ根要素が気持ち重め、TVシリーズ2期目は人間ドラマ要素が気持ち重めでしょうか。

劇場版2作目だった『届けたいメロディ』では久美子とあすかの関係性がメインになって人間ドラマ要素にフォーカスされるも二人の関係性を作る動機が「うまくなりたい」というスポ根要素ということで、人間ドラマ要素がかなり重めであるもののスポ根要素がスッパリとなくなる脚本にはなっていませんでした。

翻って本作では「部員が演奏者として向上するために熱心に練習する」という場面はまったく出てきません。特に鎧塚みぞれについて言えば演奏技術そのものは既に一高校生としては普通でないくらいに高いのであり、演奏が変わるきっかけは完全に精神面(作中作『リズと青い鳥』という物語に対する理解度)によるものなのです。
(もちろんユーフォのお約束で、演奏の質そのものはバッチリと変わります。)

スポ根要素はザックリと排されていると言えます。

時系列的には作中で同時期に重なっているもう一作の映画のストーリーで明らかになるであろうコンクールの具体的な成績も描かれませんので、スポ根要素を排すると同時にネタバレも回避しているわけで、ここら辺の脚本・演出は巧みでした。

この構成であればTVシリーズとは別のスタッフで制作に当たるのは妥当ですね。なるほどという感じでした。タイトルについてもあえて「響け!ユーフォニアム」を含めないのは納得ですね。

もちろん、コンクールでの演奏曲である『リズと青い鳥』は、2018年中に公開予定のもう1本の劇場版でも使用されることと思います。

なかなか新鮮な作りで面白かかったので、観に行って良かったです。

2018.12.19追記:
『誓いのフィナーレ』公開は2019年になってしまいましたが、それはさておき…。

本作品の演奏とか、スポーツ競技における身体操作や反応速度など「ある程度上達はできたけど凡人」が才能の壁みたいなものにぶち当たって一流の競技者を目指すのを諦める的な話は世の中に数多ありまして、そこに共感する向きにはストレートに突き刺さる作品なんだろうと思います。

ただ、得意なことを突き詰めた人には意味不明なのかも?

例えばですがカポエイラを10年もやったら師範、師範代レベルになる人もいれば一生ただのインストラクター止まりな感じの人もいます。

もちろん続ける中での努力や自分に合った指導者に恵まれるかといった問題もあるんですが、好きと得意は必ずしも一致しません。切ないですよね…。

余談: 数多の凡人が天才である鮎喰響(あぐい ひびき)に振り回され、打ちのめされて己と向き合っていくマンガ『響 ~小説家になる方法~』はお薦めです。なお、「マンガ大賞2017大賞」受賞作のわりには知名度も評価も高くない模様…。

 サンキュー(62)
2018.12.18 08:06 oxPGx85958の評価 | 観終わった| 64が閲覧 ★★★☆☆ 3.1 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 2.0  作画 : 5.0  声優 : 3.0  音楽 : 3.0  キャラ : 2.5

アニメ・シリーズ1期の良さを再確認させる小品

『響け! ユーフォニアム』の第1期は大傑作でしたが、第2期で「あれっ?」となった部分をさらに推し進めたのがこれ、という感じでした。第1期の何が良かったかというと、ひたすら音楽を中心に話を進め、クライマックスの演奏シーンでそこまでのプロットのすべてに説得力を持たせたこと。こういう趣向を成功させているものは、実写映画でもめったに見たことがありません。

でもそれじゃ「文芸作品」にはならないわけですね。小説の段階でも、アニメ化したものでも。だからプロットに文学性を持たせようとする。それをやって変になったのがシリーズ2期で、『リズと青い鳥』はそれをさらに純粋培養しようとしたわけです。その結果、他メディアに山ほどある「文芸作品」の中に置いたら凡庸というしかない作品が出来上がった。

以下、良かった点:

● 二人が登校する姿を描くオープニング・シーンが素晴らしかった。アニメ表現の可能性を感じさせる名シーンだと思います。

● 希美を演じる東山奈央が良かった。この人のこの路線の抑えた演技を聴ける作品はとてもありがたい。

● 夏紀先輩と優子先輩のキャラクター・デザインはTVシリーズのときよりもこちらの方がそれぞれのキャラクターに合っているように感じました。葉月とさふぁいあも良かったのかもしれないが、出番が少ないのでよくわからなかった。

● 男子生徒を消すという方針は、大胆な発想で面白かった。結果としていい効果が得られていたかどうかは別として、それを思いつき、実行したのが凄い。

 サンキュー(5)
2018.12.16 15:55 白猫の評価 | 観たい| 120が閲覧 ★★★★☆ 4.3 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 4.0  作画 : 5.0  声優 : 4.0  音楽 : 4.5  キャラ : 4.0

良かった。でもコレじゃない感

やっと観ましたので感想を。
正直評価や感想が難しいのですが、素直な感想を言えば

「凄く良くできていた。良い作品だった。でも観たかったのはコレじゃない。」

小説では本編の続編ですが、アニメではスピンオフの扱いなのでコレもアリかなとは思います。
実際作品としては凄く良かったし、「響け!ユーフォニアム」が好きだった人は是非観た方が良いと思います。

ただ、自分が石原監督の作った「響け!ユーフォニアム」が好き過ぎたんでしょうね。
山田監督が作るユーフォを観れた事に感動すべきなのか、
石原監督の作品が観れなかった事を嘆くべきなのか微妙な気持ちです。

最近の山田監督の空気感や間は嫌いじゃありませんが、
個人的には石原監督のテンポの良いアニメ作品の王道的な演出のが好みではありますね。

絶対あり得ないのですが、石原監督が作る「波乱の第二楽章 前編」も観たいですね。

残念な感想の全てが私個人の石原監督推し?に寄るもので、作品自体は凄く良かったですね。
気になったキャラデザインの変化も作品にマッチしていました。

なので、作品単体で考えれば☆5つ。
石原ユーフォのファンとしては☆4つって感じでしょうか。
次の石原ユーフォを楽しみにしています。


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期待してたのですがキャラデザインが変わり過ぎてる・・・。
ファンとしてはかなり残念。
私は池田晶子の健康的で均整の取れたかわいいキャラデザインが好きでした。

文学作品的イメージにはなっていますけどね。それが狙いかな?
あえて「響け!ユーフォニアム」を冠さないのもマーケティング上の理由なのかな。

ストーリーは『響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章』が原作になるはずですので、そちらは不安なく期待していますが、「聲の形」の演出やテンポが合わず入り込めなかった私としては変わり過ぎたデザインに入れ込めるか不安。

次の作品は元に戻してくれるとうれしいなぁ。
ガンダムUCを見た時は安彦良和の絵にコレだよコレ!って思ったからなぁ。
どうしても最初の作品からキャラデザインや演出が変わってしまうのは改悪に感じる事が多い。
なんだか、そうなる予感がしています。

予想を裏切ってくれる事を期待しています。

 サンキュー(9)
ネタバレ
2018.12.13 19:30 のんちくんの評価 | 観終わった| 93が閲覧 ★★★★☆ 4.8 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 4.5  作画 : 4.5  声優 : 5.0  音楽 : 5.0  キャラ : 5.0

4/12札幌行ってきた。ので、小出しに感想。

泊りがけで行ってきました。
泊まったかいあった。
4/21の公開が楽しみですね。
繰り返し見たい作品です。

一般公開されたので、感想その一
{netabare}
絵本パートと、本編と、「どっちがリズなの?」と、思わせるシーンが、あるんですよ。注意してみたほうがいいですよ。
{/netabare}

全体を見た感想は、まだ書かないけど、すごくいい話だったよ。
もしかしたら、新しい映画なのかもしれない。と、思ってしまった。

2回目を観てきた。
小さなエピソードでつづられた、小気味いいストーリー展開。
{netabare}
伏線だったというとあれなのですが、そのエピソードが何に向かっていったのかってことで。京アニ自らがネタばらしを番宣でしてしまうほど。ジャンルは青春グラフィティーとかになるのかな?
{/netabare}

9/4追記
{netabare}
いやはや、感想はひとそれぞれなので、あらためて、山田尚子は偉大だと。
今書けば、最後のシーンで、帰り何食べる?って話で、希美とみぞれの食べたいものが一致しなくて、まだ引きずってるのか、と思いはしませんでしたけど、ハッピーアイスクリームとみぞれが、聞きかじったことを言って、やはり、「なにそれ」というんですが、そこがまた、何の共感もなくて。画が固まってて。でも、すぐに、「通じ合ってるわけでも」とか、「いやいや、仲直りしたんだよ。」とか、考えるより、「この二人でなにかサプライズでもやるんじゃないか?本番まで、打ち合わせを秘密裏にするんじゃないか?」とか、そっちの考え方するようになりました。時は止まってるんですけど。想像力を、妄想かもしれません、そういう線を断ち切って作品と呼ぶ、という山田尚子のセカンドシーズンか?というのもありですかね?作品としては、生物室の水槽をイメージしたのでしょうか?真相はわかりません。
{/netabare}
構成が綿密なのは、わかるので、それを紐解くのは、BD買ってからのお楽しみです。


12/6追記
う~ん、数ヶ月待ち焦がれたあとだというせいなのか、あれ、こんなに淡白だった?というのが、感想です。もっと、伏線あったと思ってたら、なにもない。もしかして、滑らせてる?と思うほど、印象が違います。ほんとに、女性向けに修正してるんじゃないでしょうかね?
 興行収入に見合った作品レベルに見えてくる。ああいう話は好きな方なのですが、映画館で見たほうがよかったかな?
 (ちなみに、何ヶ月も待ち続け、ギブアップしてアマゾンで予約してしまいました。)
 今回は、「リズと青い鳥」の曲が、また違ってよかったので、よしとしましょう。そういえば、いろいろきれてるしーんがあったなぁ。

12/13追記
2回目を飛ばしながら観ていたのだが、楽器の演技がフルートとオーボエのは感情まで読み取れてよかった。あと、曲が聞き取りやすくなってたね。サントラすぐ飽きてたけど、もう1回聴いてみようと思ったほど。サントラのは、やっぱ好きじゃないけど。それだけ、音の入りがよく修正されてた。少なくとも、自分には。で、あの水彩画はうまいのかな?映画版にないし、「声の形」の感情が続いてるとか?それとも、女の子シグナルだろうか?長期にわたった分、内容が細切れですいません。とくに、音の響きがとてもよかったです。

 サンキュー(20)
2018.12.12 11:19 ルカルカの評価 | 観終わった| 142が閲覧 ★★★★☆ 4.9 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 5.0  作画 : 5.0  声優 : 4.5  音楽 : 5.0  キャラ : 5.0

やはり期待以上の作品だった。

2018年4月21日劇場公開され、公開されている映画館が遠く往復でDVD1本分の費用がかかるので、DVD発売まで待ち本日(2018年12月12日)届き視聴しました。

公開されたときから絶対に面白い作品だと確信していました。
なぜ映画館に行かなかったかというと、面白いのが分かっていたから1回観たらまた必ず行きたくなると思いその分出費もかさむ、ならDVDが出るまで待って繰り返し観ようと。

本日DVDが届き、期待して観ました。

特に後半は圧巻としか言いようがないくらい何か心に来るものがありました。
観終わった後、何とも良い気持ちになりました。

まだ1回しか観ていないのでこの作品の本質は理解できていないけど、これから何回も観てもっとこの作品を好きになるのだと思います。

この作品は響けユーフォニアム2期の後の話ですけど、響けユーフォニアムを観ていなくても、この作品単体でも十分に楽しめると思います。

ぜひこの感動をあなたの心の中に。

 サンキュー(11)
ネタバレ
2018.12.12 10:52 Junの評価 | 観終わった| 27が閲覧 ★★★★☆ 4.9 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 5.0  作画 : 4.5  声優 : 5.0  音楽 : 5.0  キャラ : 5.0

人の気持ちの交錯をわかりやすく映像音声化

極端な設定のアニメが多い中、エログロナンセンスを訴求せずに平常心で音声と映像の技術を堪能できます。違うんだけど、ちょっと小津調を感じる。絵本の中に対象があって、比較的短い尺で、繊細ななんだけど、わかりやすかった。鳥役とカゴ役がスッと入れ替わるのは、人間関係の中で実際時々起きるけれど、表現が秀悦。続く第三楽章では台詞(こころのこえ)なし演奏だけで完璧に何が起きたか伝わる。エログロナンセンス腐海に沈んでいたが、少し冴えてきた。つくってくれてありがとうございます。

(蛇足: 鳥の多い学校だって思いました。今の高校生ってスタイルいいですよね。部長、副部長がほとんどギリギリ美形じゃないのがすごく良かった。美人ばかりだと緊張する。)

 サンキュー(12)
2018.12.11 22:41 scandalshoの評価 | 観終わった| 142が閲覧 ★★★★★ 5.0 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 5.0  作画 : 5.0  声優 : 5.0  音楽 : 5.0  キャラ : 5.0

ムムッ!出たな、怪人シロ眼鏡!

原作は未読だけど、TVアニメ版は第1期、第2期とも視聴済み。

何やかんやで映画館には見に行けなかったけど、BDを購入して、ようやく視聴できました。
そして、比喩と対比に秀でた演出を少しも見逃したくなくて、何度も何度も視聴しています。

チョット熱めのレビューになりそうだったので、タイトル”だけ”は遊んでみました(笑)。
本当は《比喩と対比に秀でた作品》とかにしようとも思ったんですけどね。

『響け!ユーフォニアム』の劇場版第3弾。
ただし、完全新作としては初めての作品となります。
(劇場版の第1作と第2作は、総集編みたいな作品でしたからね)

【今作の主役は・・・】
{netabare}TVアニメ版で描かれた北宇治高校吹奏楽部には、3人のエースがいました。
ユーフォ担当のあすかとトランペット担当の麗奈、そしてオーボエ担当のみぞれ。
全国大会出場を果たしたのも、この3人の力によるものと言っても過言ではないと思います。
強気なエースのあすかと麗奈とは対照的に、無口でおとなしいみぞれが今作の主人公です。{/netabare}

【驚くほど男性が登場しない作品】
{netabare}男女共学なのに、男性部員もいるのに、ほとんど男性を見かけない、不思議な作品。
滝先生と橋本先生、担任の先生以外、男性の声を聞くことも無い、不思議な作品。
(恐らく)男性なんて眼中にない、『みぞれ目線で描かれている作品』であることがうかがえます。{/netabare}

【そして、もう1人の主人公・・・】
{netabare}もう1人の主人公は、南中時代にみぞれを吹奏楽部に誘った、フルート担当の希美。
彼女は、みぞれとは対照的に、明るく人付き合いの良い性格です。

そんな希美が、みぞれにとって『何よりも大事な心の拠り所』というのが本作の重要なポイントになります。{/netabare}

【2人の関係を関係性を、分かりやすく表現した導入部の演出は見事!】
{netabare}本作の冒頭。
一足早く学校に着いたみぞれが、階段に座って希美を待っているシーン。
すぐに靴音が聞こえてきますがみぞれは無反応。
やってきたのは希美ではなく別な生徒。
さらに、その後、別な靴音が聞こえてきます。
大きく目を見開いたみぞれは、靴音の方へ振り返ります。
そこには、さっそうと歩いてくる希美の姿が!

昇降口で下駄箱から上履きを取り出すシーン。
上履きを無造作に足元に放り投げる希美と、対照的にそっと足元に置くみぞれ。
ところが、希美が下駄箱の角を触りながら通り過ぎると、同じところを同じように触りながら通るみぞれ。

廊下を、背筋をピンと伸ばし、手を振りながら跳ねるように歩く希美と、あまり手を振らず静かに歩くみぞれ。
一見、2人の歩くペースは全く違って見えるけど、2人の差はほとんど広がらない。

開始数分の、この冒頭のシーンを見るだけで、みぞれと希美の性格や2人の関係性が、よく分かります。{/netabare}

【まあ、本当は{netabare}絵本の中の{/netabare}シーンから始まるんだけどね(笑)】
{netabare}絵本のような色鮮やかで優しいタッチの絵本の中の世界。
まさか『BDの中身が違う!』とまでは思いませんでしたけどね(笑){/netabare}

【TVアニメ版の1、2年生が進級して、新1年生が入部して・・・】
{netabare}本作において一番大きいのは、オーボエ担当のみぞれに後輩が出来たことでしょうか?
剣崎梨々花。
彼女の人懐っこさと根気強さが、みぞれの成長を促していきます。
本作の序盤から中盤の立役者です。
みぞれと梨々花のオーボエのアンサンブルのシーン以降、物語が大きく動き始めます。{/netabare}

【みぞれにまつわるTVアニメ版の第2期第5話との対比】
{netabare}『(コンクールのことを)たった今、好きになった』
第2期の第5話のエンディング。みぞれが満面の笑みを浮かべながら言った言葉。
しかし、この作品の序盤。みぞれは全く真逆の言葉を呟きます。
『本番なんて、一生、来なくていい』

みぞれにとって、希美に聞いてもらうことを想像しながらする練習こそが至福の時、というせいもあるでしょう。
第2期の第1話で紹介されたように、みぞれはいつも音楽室に一番乗りするほど練習好きです。

しかし、最大の理由は別にあると思います。
『本番の終わり』は『卒部』を意味し、『希美との別れ』を連想させるせい、というのが一番の理由?

今年のコンクールの自由曲の見どころは、オーボエとフルートのソロの掛け合い。
言うまでもなく、担当はみぞれと希美。

ところが、2人のアンサンブルは、滝先生のみならず、周囲からも心配される程、上手くいかない。
一番の原因は、いまいち乗り切らないみぞれと希美の心の中にあるようです。{/netabare}

【希美サイドの物語を大きく動かす、「後輩」と「スカウト」!?】
{netabare}みぞれをプールに誘う希美。
「ねえ、希美。他の娘も誘っていい?」
みぞれの申し出に、希美は『珍しい』って言ったけど、本当は初めてだったのでは?
みぞれに自分以外に大切な人が現れたことに対する、希美の『嫉妬』がうかがえます。
もっとも、希美自身は全く気付いていないようですけど・・・(笑)。
だから希美は、『みぞれが自分によそよそしい』って感じてしまう。
『1年生の時に1回吹奏楽部を辞めたこと』
これは希美にとっても大きなトラウマ。
「これが原因で、みぞれがよそよそしいんだ」と勘違いしてしまう。
本当は、知らず知らずのうちに、自分の方が距離をとっていることに気付かずに。

もう一つの大きな出来事は、新山先生によってもたらされます。
みぞれが新山先生から音大に『スカウト』されます。
初めて聞かされた時、希美が『スカウト』の重みを計り知れなかったは致し方なかったと思います。
だから、みぞれに対して『私も音大に行こうかな?』なんて、軽々しく言ってしまう。

「私、音大受けようと思っていて」
「あら、そう。頑張ってね」
新山先生の、当たり障りのない社交辞令な返事。
みぞれにマンツーマンで指導する新山先生。
それを見つめる希美の心中には、今度は希美にもはっきりと感じられる『嫉妬と羨望』の感情が・・・。{/netabare}

【物語を大きく動かすのは、北宇治高校吹奏楽部のもう1人のエース】
{netabare}この状況を黙って見逃せないのが、新生・北宇治高校吹奏楽部のもう一人のエース、麗奈。
「すみません。実は自由曲のオーボエソロがずっと気になっていて」
「先輩、希美先輩と相性悪くないですか?」
「なんか、先輩の今の音、凄く窮屈そうに聞こえるんです。わざとブレーキ掛けているみたいな」
麗奈ならではの表現で、みぞれに問題点を伝える麗奈。
「でも、私は先輩の本気の音が聞きたいんです」
みぞれの抱える問題点はみぞれ自身で乗り越えるしかない問題点。
麗奈は、自分の希望を伝えることで、それを促そうとする。

麗奈の行動はこれだけでは終わらない。

麗奈は、ユーフォニアムの久美子を誘って、校舎裏でみぞれと希美のソロパートを演奏します。
この演奏をみぞれと希美が聞いていたのは偶然ではないでしょう。
肝心なことを言葉で伝えることが苦手な麗奈ならではの伝達方法。{/netabare}

【誰がリズ?誰が青い鳥?】
{netabare}みぞれと希美。
初めは、2人とも同じことを感じていた。
『みぞれがリズで、希美が青い鳥』
ところが、そうじゃないってことに気付いた2人。
さて、この作品の中で2人が導き出した回答は・・・???

実は、この結論って、作品のなかではキチンと描かれていませんよね。
視聴者に委ねられているというか・・・。

私なりの解釈は・・・、
{netabare}みぞれにとっては、リズも青い鳥も、どちらもみぞれ。
希美にとっては、リズも青い鳥も、どちらも希美。
絵本の中のリズと青い鳥を、どちらも本田望結ちゃんが演じたのは、その象徴なのでは?って。{/netabare}

きっと、色々な解釈があると思うんですよね。
あえて正解を描かない演出って、素敵だと思います。{/netabare}

【圧巻のオーボエソロ】
{netabare}いよいよ、『怪人シロ眼鏡』登場ですね(笑)。
私のような素人が聞いていても感じることの出来る迫力ある演奏。
言うまでもなく、本作の見どころの一つです。

演奏終了後の先生たちや部員の姿からも、圧巻の演奏であったことがうかがえます。

演奏中、思わず涙を零す希美。
これは寂しさからくる涙だったのでしょうか?
これは悔し涙だったのでしょうか?
どちらにしても、周囲の人たちとは違って、ただの感動の涙ではなかったことだけは間違いないと思います。

覚醒したみぞれの演奏を聴いて、初めてみぞれの旅立ちを悟った希美。
自分では辿り着けない表現力を見せたみぞれに抱いた、希美の思い。{/netabare}

【山田尚子監督の真骨頂:随所に散りばめられた比喩と対比】
{netabare}今作も、足を使った感情表現の手法は、完璧でしたね。
それとともに、作品の中の至る所に散りばめられた比喩と対比の表現も完璧。
視聴を繰り返すほどに、新たな発見があるほどです。
このきめ細やかさ、丁寧さは、さすが京アニ、さすが山田尚子監督です。{/netabare}

【らしさを見せた他の登場人物。ただし久美子以外は・・・(笑)】
{netabare}デカリボン優子とポニテ夏紀は、みぞれや希美と同じ3年生で同じ南中出身。
2人とも、良い味を出してましたよね。

北宇治カルテッドの麗奈も強気キャラ全開だったし、葉月とサファイヤも癒しキャラ全開!

だけど、久美子だけは影が薄かったような・・・(笑)。{/netabare}

【キャラデザについて】
{netabare}この作品を見た後でTVアニメ版を見ると、TVアニメ版のキャラデザは少し子供っぽいように感じました。
そう思うと、本作のキャラデザは大人っぽいのかなぁ・・・と。
少女から大人への成長を描く本作では、このキャラデザで良かったと思います。
少なくとも、誰が誰だか分からないようなレベルでは無かったし(笑)。{/netabare}

【最後に】
こうやってレビューを書いた後も、繰り返し視聴が止まりません。
『響け!ユーフォニアム』という作品は、本当に奥深く、中毒性のある作品です。
来年、更にもう2作品、完全新作が公開予定ですね。
{netabare}本作でもちょこっとでできた低音パートの練習場所のシーン。
コントラバスは2本置いてあるし、チューバは4本見える!
何より、一人だけ窓の外を眺めている娘もいるし!!{/netabare}
とても楽しみです!

 サンキュー(30)
2018.12.11 21:32 ビスケット1号の評価 | 観終わった| 242が閲覧 ★★★★★ 5.0 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 5.0  作画 : 5.0  声優 : 5.0  音楽 : 5.0  キャラ : 5.0

青い空、紅い瞳

 画面の隅から隅まで、時間のはじまりから終わりまで、すべての色と音、線と動きに気持ちを行き届かせ、ふたりの人間のちいさくて切ない想いの物語を伝えてくれる。
 この映画は、山田尚子監督と京都アニメーションが到達した日本のアニメーションの至高点のひとつ。一遍の宝石です。


 わたしの高校時代、現代国語の先生がある日の授業のはじめに「青い色って、どんな感じがする?」とひとりひとりに訊いてまわったことがありました。
 答える方は「青空の明るい感じ」とか「自由な感じ」「フレッシュな感じ」っていうような言葉が多かったんですが(若かったですね(^_^;))、実は先生の方は「憂鬱な感じ」「寂しい感じ」「寒々しい感じ」という答えを期待していて(その時の授業は萩原朔太郎の「青猫」だったので…)、確かに「青」って、どちらのイメージもあるなぁ。。なんて思ったことを思い出しました。

 この物語では、山田監督が「”ガラスを覗いたような画面”を目指した」と言っておられている「青」の色が、ある時間をその瞬間だけを切り取ったような静けさと、すべての不純物を取り除いたような透明な空気を作り出し、全編を満たしています。
 まだ何も決まらない、何も持たない時間の色。
 中立で、宙ぶらりんな色。


 フルートを吹く希美は、その世界の中で自由な水のような鮮やかな青い瞳を持っています。
 そしてオーボエを吹くみぞれの瞳は、濃く暗い紅色です。
 沈黙の色。想いの色。

 ふたりの心は、劇中曲「リズと青い鳥」のソロ同士の合奏パートのように、重なり合い、絡み合い、追いかけられ、追い抜かれ、でも二種類の違う楽器の音は混じり合い溶け込んでしまうことなく、昨日から今日へ、そして今日から明日へと流れていきます。
 そして物語は一歩一歩歩くように、ひとつひとつの窓で切り取るように、その流れを丁寧に追っていきます。

 このほんの短い時間ではあまりにも切ない色だった「青」は、いつか青い鳥が飛ぶ青空のような、自由でよろこびに満ちた「青」になるのでしょうか?

{netabare} 
 わたし達はいつも自由になりたくて、不自由な自分を忌み嫌い、
 何者にもなれず、何者かになりたくて、憧れ、焦り、恋い焦がれ、
 自分という小さな檻から出ていこうともがき、橋を渡し、言葉をかけ、
 でもやがて、本当に自由になるには、その”檻”の中で培ってきた自分のチカラが必要になることに気づき、苦しみます。

 もし神様が人間ひとりひとりに、違う自由になるチカラをお与えになっていたとしたら、神の前で等し並の人間同士は…互いに惹かれ合うふたりの人間は、どうやって橋を渡せばいいのでしょうか?

 ふたりの瞳の色を見ていて、「ないたあかおに」のお話を思い出しました。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B3%A3%E3%81%84%E3%81%9F%E8%B5%A4%E9%AC%BC
 いつかあの赤鬼と青鬼が再会したことを想像して、
 赤鬼はどんな言葉で呼びかけるのでしょうか?
 青鬼はどんな気持ちで話かけるのでしょうか?
 ふたりにとって互いへの思いは、たとえ痛みを伴うものであったとしても穢したくない大切なもののはずです。

 いつか青い鳥はリズのもとへ戻ってきます。
 たとえそれをハッピーエンドと呼ばなかったとしても。

 恋は愛に変わり、大切なきずなに変わります。
{/netabare}

 歩みは止まりません。
 ふたつの足音は、止まりません。


 そして、次の曲がはじまるのです。

 サンキュー(32)
2018.12.09 16:03 Ka-ZZ(★)の評価 | 観終わった| 179が閲覧 ★★★★☆ 4.2 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 4.0  作画 : 4.5  声優 : 4.0  音楽 : 4.5  キャラ : 4.0

ずっとずっと、一緒だと思っていた。

この作品は「響け! ユーフォニアム」のスピンオフに位置付けられた作品です。
完走後にwikiをチラ見したところ、本作品は1本の独立した映画としても成立するよう制作されたと記載がありましたが、登場人物の紹介などは一切ないので私は一見さんお断りの作品だと思いました。
そのため、本作を視聴する前にテレビアニメ本編の視聴をお勧めします。

これまで本編である「響け! ユーフォニアム」では、主人公である黄前 久美子が北宇治高校に入学し、小さいに始めたユーフォニアムを続ける事を決め、高坂 麗奈を始めとする同級生4人組と、吹奏楽部のみんなで京都府大会…そして全国大会を目指して切磋琢磨する様が描かれてきました。

「全国を目指す!」とはどういう事なのか…
徹底的に非情にならなければ目指すことを許してもらえない目標であり、実力が伴わないと、どれだけ努力をしようがバッサリ切り捨てられる…
久美子たちは身をもって知る事になります。
流れる大粒の涙…悲痛な叫び声…そんな産みの苦しみを味わいながらも彼女たちは一歩ずつ階段を上っていきました。

この「リズと青い鳥」は紆余曲折ありながらも目標に向かってしがみついたオーボエ担当の鎧塚みぞれ(CV:種崎さん)と、一度は心が折れましたが吹奏楽部に復帰した傘木希美(CV:奈央ぼう)が紡ぐ物語です。

オーボエ担当の鎧塚みぞれといえば、毎日黙々と練習に打ち込む姿が印象的でしたが、一歩踏み出した先で奏でた学校に響き渡る音色は涙が出るほど綺麗でした…
リードを咥えながらちょっと首を傾げた真正面の笑顔も大好きですが、アニメ流行語大賞2016の金賞を受賞した台詞「たった今、好きになった」が今も頭にしっかりと焼き付いています。

そんなみぞれが唯一心を許しているのが希美なんです。
何も無かった自分に吹奏楽を教えてくれたのが希美…
自分がここまでこれたのも希美のおかげ…
みぞれはいつも希美の後を追いかけてばかり…
きっとお互いにその立ち位置は悪くなかったんだと思います。

この作品のタイトルが何故「リズと青い鳥」なのか…
それは今度のコンクールに向けた自由曲が「リズと青い鳥」だったから、というのもありますが、一番はきっと希美とみぞれの立ち位置が被るから…
自信に満ち溢れ、周りからの人気も高い希美が青い鳥で、そこから動けずに日々を過ごしているリズがみぞれ…

そういえば、「リズと青い鳥」という曲は、オーボエとフルートの掛け合いがとても綺麗な曲なんです。
オーボエとフルートといえば、みぞれと希美が演奏する楽器…
しかもお互いが楽器のリーダーなので、最大の見せ場が二人の共演という形になるんです。
きっとみぞれも希美も嬉しかったと思います。
だから演奏にも当然気合いが入りますよね…

ところが、いざ合わせてみると突きつけられるのは予想に反した結果ばかり…
だって物語の登場人物の心が分からない…
自分には真似出来ない…理解できない…どうしてそれが幸せなの?

そんな葛藤がもたらしたのは一筋の光である気付き…
この一筋の光がこの作品の展開を大きく動かす事になるのですが、気になる方は本編で確認頂ければと思います。

このレビューのタイトルである「ずっとずっと、一緒だと思っていた。」は、公式HPのTOPページに記載されている一言です。
視聴する前は、この言葉の意味が皆目理解できませんでした。
でも視聴すれば、言葉の深さが感じられると思います。

言葉だけじゃありません。
本分である演奏も半端ありません。
特に終盤…響き渡る楽器の音色は私の涙腺に直撃でした。
上映時間90分の作品で尺も短いため、あれもこれも詰め込むことはできません。
そのため、アニメ本編よりはこじんまりした印象はありましたが、必要なモノは全部入っていたと思います。

2019年の春には完全新作の映画が上映される予定ですが、そちらを視聴する前に是非こちらの視聴をお勧めします。

 サンキュー(29)
2018.12.08 21:10 sugasaの評価 | 観終わった| 41が閲覧 ★★★★☆ 4.6 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 4.5  作画 : 5.0  声優 : 4.5  音楽 : 5.0  キャラ : 4.0

『ユーフォ』のスピンオフ/鎧塚みぞれ と 傘木希美 のお話

土曜日になってようやく観られた…。

意味深長なキャラの表情や演出に思考を巡らせながら観てました。
これはあれですね、2周目以降にまた違った見方ができるやつだ。
私は映画をあまり観ないので「映画とか何周もしてる人頭おか(ry」とか思ってたけど、ちょっとだけ気持ちが分かった気がします(笑)

細かい感想は…私の文章力では書けないので、
「Blu-ray買ってよかった。」
とだけ言って感想を締めたいと思います。


※TV版『響け!ユーフォニアム』を先に観ておくべきかって話に関しては、私はほぼ必須レベルだと考えます。
作画を抜きにしても本編とはまるで別物って感じでしたが、本編を知らないと何がなんだか分からなくなる可能性が高いです。おそらく私ならそうなります。
たとえそうならなくても、本編を観てからの方が断然面白いのは間違いないです。

 サンキュー(12)
ネタバレ
2018.12.08 18:32 けろっぴの評価 | 観終わった| 30が閲覧 ★★★★☆ 4.8 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 4.5  作画 : 5.0  声優 : 5.0  音楽 : 5.0  キャラ : 4.5

後からジワっときました

非常に良い映画でした。

映画が始まってからの感想はなんだか眠くなってしまいそう。
そして、エンディングは...あれ?終わった?今ので終わりなの?
「結局なんだったんだろう不思議な感覚だったなぁ」というのが見終わった時点の感想でした。
翌日ふと目が覚めるとなぜか映画の(覚えている限りの)内容が駆け巡っていました。
もう1度見てみたい。
もう一度映画館に足を向けようと思ったのは初めてです。

廊下に響く靴の音、楽しげに揺れるポニーテール、水槽のエアーポンプ音だけが聞こえる教室
なぜ後になって心を揺さぶられてくるのでしょう?不思議な感覚です。

対照的な2人、隠していた弱さを、自らの劣等感を...上手く言葉には出来ませんね。
なんだか胸が締め付けられるような、切なくノスタルジックな気持ちになる映画でした。

 サンキュー(12)
2018.12.06 02:09 u65の評価 | 観終わった| 55が閲覧 ★★★★★ 5.0 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 5.0  作画 : 5.0  声優 : 5.0  音楽 : 5.0  キャラ : 5.0

女子高生、成長の物語。

ともだちって難しくないですか?
恋人ならお互いがいちばん好き。
でもともだちは「自分にとっては数少ないともだちでも、
向こうにとっては、たくさんいるともだちの一人でしかない。」
という事例が存在し、私自身も同じジレンマを抱えていました。
この問題を主題にした作品は知る限り無くて、
とうとう出てきたな、そしてどうこの問題を着陸させるのか。
どう解決させるのか、そもそも解決できるのか、ずっと楽しみにしていました。
いち映画としての映像や心象描写は素晴らしく、
かつ自分では想像できなかった素晴らしい着陸でした。
「いっしょに居てくれた青い鳥をカゴに閉じ込めるだけでなく、
青い鳥に翼があるように、ひとりぼっちな私も翼があってみんな自由に羽ばたける。」
人生は出会いと卒業の繰り返しなのかもしれない。
そしてあのラストシーン。
素晴らしい映画でした。表現してくれて、映画にしてくれて、伝えてくれて、ありがとう。
「物語は、ハッピーエンドがいいよ。」

 サンキュー(8)
ネタバレ
2018.12.06 00:47 Takaさんの評価 | 観終わった| 47が閲覧 ★★☆☆☆ 2.6 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 1.0  作画 : 3.0  声優 : 3.0  音楽 : 3.0  キャラ : 3.0

本編は面白かったけど・・・

芸能人を声優に使うのは別にいいけど、
棒なのはね…しかも一人二役。

鎧塚の顔が、「けいおん!」の顔になっていたけど、
なんで???
あと、首が全体的に長いんだけど…

陰キャを主人公にしても大きな変化がないと面白くないよね。
最後も、俺たちの戦いはこれからだ!的だし。

 サンキュー(1)
2018.11.11 18:04 ぺーの評価 | 観終わった| 263が閲覧 ★★★★☆ 4.7 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 5.0  作画 : 4.5  声優 : 5.0  音楽 : 4.5  キャラ : 4.5

Agree to disagree

本作鑑賞にあたりTV版1.2期を視聴済


あにこれでも評価の高い、吹奏楽部員らの青春を描いた【響け!ユーフォニアム】のスピンオフ劇場版。TV版にも登場した傘木希美(フルート)と鎧塚みぞれ(オーボエ)の二人の関係に焦点を絞った物語です。
実はユーフォシリーズの出会いは本作がきっかけ。リアルでの飲み友達(非ヲタ)の職場同僚が劇中歌「girls,dance,staircase」{netabare}(Homecomings手前に流れるボーイソプラノのやつ){/netabare}を歌っている方のご家族だったから。…遠い(笑)

事前準備のつもりで観たTV版にドはまりし、本作に関しては、訳知り顔で「キャラのデザイン変わってんじゃん。なんだよー」と知ったかモードで公開から少し日の経った時期に劇場で鑑賞しました。結局・・・


 『間髪入れずに2回め行きました』 余韻忘れられず 『3週間後に3回目行きました』


2回目はひっかかりの解消を目的に、3回目は「みぞれのオーボエが好き」でもう一度劇場で音色を堪能したかったからが理由。当たり前ですが駄作と感じてればリピートはしません。
90分とやや短めの上映時間ながら濃ゆい時間が流れる至福のひと時。「ながら見、ダメ、ゼッタイ」良い意味で観客に緊張を強いる作品です。

TV版の視聴が必須か?は微妙なところです。理解に幅を持たせるためにTV版を観るに越したことないですが、本作は2人の少女の物語としてTV版と独立した作りになってますので単独での視聴も可能です。事前準備するなら、松:TV版コンプしてどうぞ、竹:2期1~5話を押さえてどうぞ、梅:YOUTUBEでそれっぽいの探してどうぞ、といったところでしょうか。
元からのファンはもちろんのこと、TV版がイマイチだった人、TV版観てない人もと間口広めです。タイトルに〝ユーフォ”を持ってこなかったことから意図は明白だと思います。


ざっとあらすじは、
少女(リズ)と青い鳥との出会いと別れを描いた童話「リズと青い鳥」を題材とした同名の楽曲をコンクールの自由曲に選んだ北宇治高校吹奏楽部。その曲中、オーボエとフルートの掛け合いパート、なかなか二人の息が合わなくて、、、
奇しくも掛け合いパートは少女と青い鳥の心情を表現しているとされる箇所。「出会い」「別れ」「リズの気持ち」「青い鳥の気持ち」曲の解釈に懊悩しながら、折しもリアルでは三年生が直面する「進路の選択」なども重なって、希美とみぞれの関係にも変化が生じていく。。。


山田監督の作風まさに真骨頂だと思うのですが、セリフ外の情報が極めて多いです。
背景絵、音、光の表現、表情だけではないキャラの仕草(足や手の動き、目線)、目にうつる全てのことは メッセージになってます。あ!耳もね。観客に緊張を強いる作品たる所以です。
わかりやすくてわかりづらい、解釈を観客に委ねてる分捉え方に幅があり、皆さんの感想読むのが楽しみでもあったりします。
少なくても進級、進学と環境が変わることを控えた局面、今までの関係がそのまま続くことはないことが見えてきたところでの各々の選択と決定に至るまでの葛藤など、時間が有限だからこそ輝きを増す青春というものに抵抗がなければ視聴をお勧めいたします。



以下、鑑賞済みの方向けのネタバレ感想です。

■合意できないことに合意する

{netabare}「disjoint」から「joint」までを見てね、冒頭と終幕の1カットに挟んだ監督からのメッセージはわかりやすいです。
「disjoint」数学用語で〝互いに素”互いに共通の公約数を持たない数の関係性を言うようです。一方「joint」は繋ぎ目や接合部とイメージしやすい単語ですね。
二人で一組、優子先輩もその境地には達することができなかった希美とみぞれの間に横たわる強い関係(とTV視聴組の私は思ってた)が実は混じることない別物で、って展開でした。

これ希美ファンにはしんどいかもしれない。2期1話宇治川のほとりで花火を見ながら高坂麗奈から弱さを理由にいったん逃げたと評された希美の弱い部分、みぞれの才能への嫉妬がはっきりと出てるから。ブランクはやはり大きかったのか?元々の才能の限界なのか?再入部前、〝韃靼人の踊り”の音色に誘われてやって来た黄前久美子に「フルートが好き」と笑顔を見せた希美を私たちは知っています。
一方みぞれファンにもしんどいかもしれない。せっかく2期4話で取り戻したみぞれの情緒がまた不安定になるから。みぞれの病的なまでの希美への依存は強いままだった。希美に拒否されることが何より怖い。希美がいれば羽ばたける。希美のために吹いた関西大会みぞれの〝三日月の舞”エモいオーボエソロ、舞台袖で見守る希美の1カットとともにホッと胸を撫で下ろしたことが昨日のことのようです。
自分にとって大事なものが、希美は『フルートが大好きな自分』、みぞれは『希美と一緒にいられる自分』。演奏にベクトルが向いてる希美と、その人そのものに向いてるみぞれで齟齬が生じてくるのは避けられませんでした。お互い求めるものが微妙にズレていて、その行き違いが切ないったらありゃしないのです。

それが顕著に表れたのがハグしてお互い好きなものを言い合うシーン。観た人には説明不要かもですが、、、
あそこでみぞれが「希美のフルートが好き!」って言えてれば万事解決、オールオッケーだったんでしょうがそうならない。お互いを大切に想っていてもどうしても相手が求めてるものを供給できないもどかしさ。全編通してそんな感じです。

じゃあ「joint」とは何ぞや?
融合して一つになった、、、ってことではないですね。またそれがいいんだと思います。
あくまで繋ぎ目や接合部。お互い交わらないことを自覚して、それでもお互いを大切に想う気持ちを大事にしようという一点で繋がった二人。関係性の変化をこれまた冒頭とラストの二人の描写で表現しています。詳しくは言わんよ。

お互いが大事に思ってたはずの『フルートが大好きな自分』『希美と一緒にいられる自分』を相手に求めることを諦め、それでも

『自分を大事に思ってくれているみぞれ』(希美視点)
『自分のオーボエを好きと言ってくれている希美』(みぞれ視点)

を大事にしようと相手を思っての気持ちへと深化した(そう思いたい)、まさに希美とみぞれのためにある物語でした。諦めをともなって痛みに向き合って二人とも大人の階段を一段登りましたね。{/netabare}

{netabare}当初二人に対して感じた“しんどい”思いは、エンドロールが流れる頃には観る側にほろ苦さを残しながらも、今まで以上に希美とみぞれへの愛着を持たせる前奏となったのです。{/netabare}

主役を演じた種﨑敦美さん東山奈央さん。間や空気感を大事にする作品で、行間や吐息ひとつに想いを込める演技は素晴らしかった。特に希美役東山さんは本作のMVP、明るさとカラ元気、嫉妬と焦り、強がりと繊細さをないまぜたとても人間くさい希美を好演されてたと思います。
本職ではない本田望結ちゃんも及第点です。童話パートでの二役、本職でない女優を配置することで本編ストーリーと別物感が出てました。ジ○リっぽかったですね。あえて別物感を出しているけれど“少女と青い鳥”“希美とみぞれ”の心情はリンクはしていてっていう仕掛けは良かったです。{netabare}監督は望結ちゃんに演じ分けをしないよう指導してたとのこと、物語の筋を考えれば納得です。{/netabare}



「切ない真実に、あなたは涙する——」

本作のキャッチコピーです。ネタバレ畳んだとこの骨子に沿うと、{netabare}童話パートと現実パートの意味合い、麗奈と久美子の煽り、楽器に太陽光を反射させ合うシーン、進路で悩む二人、新山先生とみぞれ、みぞれのオーボエソロ、その他諸々、{/netabare}劇中一つ一つのシーンが二人の心情をよく表す計算しつくされた丁寧な仕事のように私には映りました。
劇場版にありがちな尺不足、説明不足を感じなかった、という点をもって高く評価するものであります。



■蛇足

女子ウケ良さそう

萌え萌えしてないし、思春期女子の考えそうなことと大きく脱線してない気もするので、敷居は低いです。女性監督というのも大きいかもしれません。

話のとっかかりとして、お薦め作品聞かれた時の回答として、使えるシーンはありそうです(無責任)。
相手が視聴済の場合には、男性諸氏は希美とみぞれの行動や言動についての共感、非共感を聞いてみると面白いと思いますよ。リアル寄りのキャラ設定ということで、一歩引いての客観的な感想というよりも自身の経験や考えを反映したものを披露してくれそうです。

意中の子だったらなおさら。
相手の考え方が良く分かる試金石になるやもです。その結果、「あ、これ脈ないや」との切ない真実に、あなたは涙するかもしれませんが、それもまた一興です。

 サンキュー(60)
2018.10.14 12:02 北山アキの評価 | 観終わった| 51が閲覧 ★★★☆☆ 3.4 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 3.0  作画 : 5.0  声優 : 3.0  音楽 : 3.0  キャラ : 3.0

TV本編は大好きだけど…

作画は繊細なタッチで見惚れるけれど、
物語は言うほど繊細ではなかった。
それが口に出せないようなことなら納得できるんだけど、
そんなでもなくて、もどかしいだけでどちらの女の子にも共感できない作品だった。
大したことじゃないことが大したことに思えるお年頃ってことかもしれないけれど、高校生でそれは言い訳臭くて物語性に膨らみを感じさせないなあ。

 サンキュー(4)
2018.09.30 23:49 あぅの評価 | 観終わった| 183が閲覧 ★★★★☆ 4.9 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 4.5  作画 : 5.0  声優 : 5.0  音楽 : 5.0  キャラ : 5.0

青春の残酷さと美しさが素敵な作品

この作品の感想としてまず、とても素晴らしいです!
今後、この作品と似たような作品が出てもこれを越えられないと考えています。(京アニの作画、監督の力を含めて)私はなんだかんだ4回行きました…

実際に出来れば…上映期間も少なく場所も限られていますが劇場で見て欲しいです。ネタバレがあまり意味のない作品かもしれませんね…見ない方がいいですが、あまり伝わらないかもしれません。
セリフだけではなく仕草や音、表情、風景、机や窓にも感情が込められていて90分目を離せない。緊張感あります。ただただ青春を感じて欲しい。高校にいるあの感じを劇場で味わって欲しいと感じました。

内容はエンタメ性に溢れたものではないので、向かない人はいるかもしれません。静かな作品です。
心理描写が上手いです。最高です。
今作は少女漫画ような作品で、ユーフォの方は少年漫画のような。

原作、監督、脚本家が女性ともあり、女性にしか作れない繊細で上質な作品だったと思います。切なくて、でも優しかったです。

見た直後の感想は表すのが難しいです。2、3回見ると見方が変わったり、色々な点に気づいたりします。

あと、この作品は人によって解釈が異なっていたりするので感想を見るのが面白いです。

劇場の年齢層は幅広い感じでした。吹奏楽部かな?女子高生グループもたくさんいましたし、おじさんやご年配の夫婦なども。

今回の映画では、テレビシリーズでは陽気で鈍感な希美の内面が少し描かれていました。良かったです。さらに、好きになりました!

特にここ良かったです。
{netabare} 演奏シーンと生物学室はヤバかったですね…圧巻です。感動しました。2回目ではみぞれとの出会いも覚えていたところ!私は泣きそうでした。個人的には、希美のフルートの反射のシーンも好きです。みぞれの嬉しそうな笑顔が可愛くて、そして切なくて。そこの流れる音楽も好きです。{/netabare}皆さんはみぞれ、希美どっちに感情移入しましたか?


正直、私はアニメシリーズを見ていたのですが、初見の方はどう言った感想を思ったのか気になります。
他の感想を見るとテレビシリーズを見てる方が多いので。誘った友人は感動してくれました。あとその後、響けに興味持ってくれて、完走したらしいですw


見終わるとテレビシリーズの2人とは全く違う印象でした。3年の卒業から時系列的には2カ月?後の話ですよね。特に{netabare} 希美 {/netabare}の印象が全然変わります。でもより、好きなキャラクターになったかなと感じます。


本編の私の解釈だいたい 総括 ネタバレ含みます。
少し長いですw

{netabare}
2人が学校に入るシーンでは青い鳥が2羽窓に映ります。
そして、2人が勉強練習と別々のシーンでは2羽の青い鳥はお互い逆方向に飛び立ちます。そして、2人が学校を出ていって終わります。

どちらも青い鳥であることがわかります。最後の2羽の白い鳥は2人の未来の暗示かこれからの希望を思わせる描写でした。結果的に、離れる時間が増えてしまったけど、それでも前よりも互いに確かなものが築き始めた思います。まだまだすれ違いや大きな何かが解決したわけではないが、2人なら大丈夫だと感じられました。
バットにも見えますが、でもハッピーエンドではなくハッピーエンドの予感エンドでした。


 

人間関係ではリズ→みぞれ 青い鳥→希美 でしたが
音楽の才能ではリズ→希美 青い鳥→みぞれでしたね。
初めて見た時は、この展開になるとは驚きました。

みぞれにとっての希美の好きは、恋に近い友愛だと考えていて
その感情には感謝、尊敬、憧れも含んでいると思います。
希美が世界の全てで彼女の行動が全部、特別なのを感じました。
映画の冒頭で希美の足音を識別してるぐらいですからね。
希美がまた自分の前からいなくなるのではないか、希美に慕う周りの人を嫉妬しています。一途で切ないです。かなり依存しています。



みぞれは、ただ希美のそばに居たいんだと思います。好きって言って欲しいだとか好きになって欲しいとか、そんなの望んではいなくて。希美にっとって私は友達にしかすぎないと思っているからこそ、どんな形でも希美のそばに一生居たい。その許可が確証が欲しかったんだと思います。生物学室のシーンでは、許可が貰いたかった。でも返ってきた言葉は確証できるものではないけど、離れていても希美が愛してくれるそんな言葉として彼女は認識し、オーボエを希美のために続けていくのだと思います。


剣崎後輩との関わりで少し心を開き、新山先生との会話で覚醒し希美のために吹くソロのシーンは自然と涙が出ました。告白シーンも良かったです。やっとこれまでの想いが伝えられて。「希美にとって違くても…」ここ切なかったです。





希美にとってのみぞれの好きは奏者としての尊敬と愛の2つ存在してると思います。
音楽が好きな希美にとって、みぞれのオーボエは好きですし、その才能に尊敬しています。映画の序盤では「ソロ嬉しい…だって…練習頑張ろうね!」とありますが、だっての後に続くのはみぞれのオーボエと演奏できるからだと考えられます。またそれと同時にその才能に嫉妬しています。TV版のプールシーンや演奏音大の件など

それとはまた別にみぞれを大切にしています。みぞれにとって私しかいないというのを理解しています。歩くシーンからも彼女が必ず私の後ろをついてきてくれると思っています。だから、わざと祭り誘ったときも他に誘う人がいないと知っていて、いるか確認しています。


みぞれには、私しかいないから。
私がみぞれを支えて上げないとと思っていたのでしょう。だから上手くなって、みぞれを導いてあげたいと…

彼女も彼女でみぞれに依存していることが分かります。
プールに他の人を誘ったときの動揺、後輩と練習しているのを聞いて嫉妬し、また寂しい、悲しいと希美の中でみぞれがたくさんいる友達の中の一人ではないと思えます。みぞれとの出会いもしっかりと憶えていましたし。



後輩の剣崎ちゃんの登場はみぞれを成長させましたね。
剣と鎧とだけに正反対の2人でした。最初は、のぞみぞの方が正反対のように考えていましたが、元を辿るとこの2人は相手に本音で話していない。希美は広く浅く友達がたくさんいるけど、本音が言えない点では一人とも言えます。だから、この2人は元は似ている属性?だと感じました。
剣崎ちゃんは、本音でグイグイくるタイプぽいので、みぞれとは正反対ですね。

鷲?学校の周りを徘徊しているシーンが何回かあります。どれも剣崎とみぞれ関連で登場します。なので、剣崎=鷲?それとも、みぞれの成長を表しているのかもしれません。
作中の中で鳥がいろんなところに飛んでいました。
ペン図やjointの話もありますよね。
2人の歩く距離や足音など
カラフル傘のシーンも興味深かったです。雨→みぞれ、傘→希美かな?



{/netabare}

希美の解釈がこの作品の意見の分かれ目になっていますよね。
{netabare}
実際どれだけみぞれのことが好きなのか、声優さん?は監督に聞いたと書いている記事がありましたね。

原作者は2つの好きを書いたと言ってたので、希美も好きでしょうが意味は違う好きですよね。


みぞれはピュアだけど。希美は仮面が厚い。広く浅く交友関係を築いていて本心を見せてこない。
みぞれは想いを話せないで、希美は話さないだと思う。
みぞれが髪を撫でるのは言いたいことを言えない仕草で、希美は知ってて知らないふりをしたり、本心か建前なのか迷うところ。

希美の行動は無意識なのか自覚ありなのかで人によって解釈が変わると思います。


その感情を本人はいつから自覚しているのかが気になる。本人はみぞれとの出会いは覚えていないと言ってたけど、しっかりと覚えていた。

その時から特別なのかもしれない。中学の時からだとするとみぞれから消えた後、みぞれのことを実は気にかけていたかも。響け2期では鈍感のふりをして謝っていたのかもしれない。2期の見方が変わるかも。 
そう見ると、序盤の近づいてみぞれから離れたり、ハッピーアイスクリームの意味を聞かなかったり、フルートの光の反射を当てたのもわざとかもと考えてしまう。

つまり希美の行動は無意識とも、自覚があるともとれますよね。
考えすぎなだけかも知れませんけど。




物語後半ではみぞれは青い鳥の気持ちを知り覚醒、希美はリズの気持ちを知りみぞれを手放す決心をする。希美はこの場面で「なぜ私に青い鳥を逃がす方法を教えたのですか」と言っていて、この時すでに「私はみぞれの、、」を言うつもりだったと…考えています。

希美にとって辛い選択だったことがわかる。オーボエが好きなのは本当だけど、それだけではない部分が切ないです。

自分の才能に向き合い認めること。みぞれを導くことができる人間ではないこと。共存関係からの解放すること。そして、彼女を羽ばたかせること。
みぞれの楽譜に羽ばたけ!と書いていて、希美の優しさが溢れていました(´;ω;`)


前の関係の方が近く、お互い需要と供給された関係でした。
お互いに相手の幸せを願い相手から離れ自分の道を別々に歩み始め、遠くなったように見え、でも確実に信頼関係が形成されつつある感じでしたね。

最後一瞬だけ重なる瞬間、お互いに肯定的な意味になっていて良かった。
変わったようであまり変わっていないような、まだまだ噛み合っていないことばかりですが、ほんの少しだけ変化しました。
みぞれに向き合って最後、振り返った希美の笑顔きっとは1番の笑顔だったんだと思います。

{/netabare}

その他にも、監督や原作者の対談など見てください。
色んな事が書いてあって面白いです。

本編の唯一の欠点だと思っているのは、完全な初見さんがみるのには厳しいかなという点です。あらすじなど読むか勘の鋭い人は大丈夫かもしれません。童話の少女の声は童話の演出として何も問題はないと感じました。子供ぽい感じ、2人1役というのも。



京アニさん、ありがとう…見れてとても良かった。
上映場所がかなり限られていて残念ですが、観れる方は是非!

 サンキュー(33)
2018.09.24 16:36 プラたんの評価 | 観終わった| 34が閲覧 ★★★☆☆ 3.4 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 3.5  作画 : 4.5  声優 : 3.0  音楽 : 3.0  キャラ : 3.0

京アニすげえ・・・

セリフではなく、絵で語りかけてくる映画。

絵に見とれていたら、内容が頭に入ってこなかった・・・

 サンキュー(2)
ネタバレ
2018.09.17 15:15 Tomの評価 | 観終わった| 47が閲覧 ★★★★☆ 4.1 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 4.5  作画 : 4.5  声優 : 3.5  音楽 : 4.0  キャラ : 4.0

青い鳥

青い鳥は愛する人の傍に居る為に「偽って」人間の振りをしている。
時折、自身の本質である、「空を飛ぶ」ことから離れられずに。
そして見抜かれてしまう。

リズは多くの動物たちに囲まれているが、全ての生き物が、違う種の生き物だ。
彼女は、最終的には「ありまのままのあなたで居るべきだ」「それが私の愛だ」となるのではないだろうか。
あるべき。あってほしい。エゴイズム?

人間も、一人一人違う生き物だ。きっと彼女は、どんな存在と心を通わせても、
最後には、あなたがあなたらしく居る為には、と、最後には独りを選ぶのではないか。
だから彼女は森に、一人で暮らしているのではないか。

青い鳥は偽りを見抜かれ、人ではないからと、違う生き物だからと、共に生きれないと言われて。
リズを愛しているから、彼女の望みを叶え、空へと。

そこには、互いの「愛」があるのだ。
しかし、互いの「一緒にいたい」という想いが、「それ」に負けてしまうのは何故だろう。

そうある「べき」。そうあるべきものを、そうさせない「悪」。何故?



みぞれは「偽って」いる。のぞみの傍にいる為に。
偽りは、見抜かれてはいけない。カードは、一枚開くと、どんどん開いてしまう。
だから、彼女はカードを開かない。言葉数少なく、自分をさらけ出さない。それがリアルで共感出来る。

のぞみはとても人間的で、相手を操作する行為を行う。突き放すことで、結びつける。
自分がきっかけを与えたからこそ、悔しい。


オーボエの覚醒と言われるシーン。
「愛」を。みぞれは愛を鳴らしている。愛していると。
孤独だったのだ、青い鳥もまた。傍に居たいのだと。ただ、傍にいたいのだと。違う生き物だとしても。人間でないと知られてしまったとしても。
だけど、青い鳥は愛しているからこそ、飛び立ったのだと。それでも尚、愛していると。

こんなに強く愛を鳴らしているのに、のぞみには「自由」を望む声のように届くのだ。強く強く、自由を求める声として届くのだ。
何故?

──このシーンの泣けるレベルは半端ない。
楽器の演奏と、演者の表情、動き、それで表現されたシーン。京アニの泣かせ方のバリエーションが、最近本当におかしいと思う(褒めてる)。
ヴァイオレットエヴァーガーデン、響け…。本当にずっと泣かされてる。泣ける作品が好きな私としては心底喜ばしいことです。──

そして、のぞみは操作しようとする。自分より下の存在のままでいてほしいという思いもあるのかもしれない。
その存在を手放したくないと足掻く。結びつけようとする。元の関係を望む。
それに対して、みぞれは、ただただ、傍にいたいのだと。孤独だったのだと。それが今は違うのだと。だから、あの演奏が出来たのだと。
音のない口が「頑張ろうね」を縁取る。それに応えたかったのだと。そして、応えれたのだと思った。のに、のぞみは泣いている。
そして、カードをついに開く。

この時、やっと、お互いの「愛」や「べき」を通り越して、「好き」だけを伝え合う。

リズと青い鳥とのぞみとみぞれの違いは、そこだと思う。
そして、二人共が学校というシステム、カゴの中にいるからこそ、彼女たちは一緒にいることが出来たのだと。

ハッピーエンド?




──個人的には、青い鳥の偽って傍に居る心情が、とても共感出来てしまって。みぞれの口数少ないあの感じとかも。
私も、好きな人が居るけど、私という人間の生い立ちや、性質、そういったものがあまりにもヘヴィなので。
何も相手に自分のことを伝えれずに、それでも傍に居たくて。でも、一枚もカードを開くことが出来ず。
そうするとどうしても、言葉が出てこなくなってしまって。
あまりにも口下手というか、口数の少ない人間になってしまっていて。
私も歌でなら、愛を鳴らせる人間なので、オーボエで愛を鳴らすシーンが、余りにも、響いて。泣けて泣けて。余韻で更に泣けて。
帰りの車の中でひたすら泣いて。目をパンパンに腫らして帰りましたw

孤独でなくなった時の暖かさ。慕う喜び。傍に居たい。でも、居る「べき」でないという葛藤。その価値が、自分にないのだと。
ただ一緒に居たいから居る。ということが選べたら。どれだけ生きやすくなるだろうかと。
そう、私もあれたらと。飛び立ってしまいたくは無いなと。振り向いて、貰えたら、と。
…リズと青い鳥での飛び立つ、は愛しているからこそ、飛び立たなくては、と言われて、受け入れて飛び立っているので、
私の逃げ腰のそれとは、全然意味合いが違うのですがw

(個人的には、アールトがとても素敵に見えたので、いやいや、独りちゃうやん、「また明日ねアールト」とか声交わしてるやん最高やん!ってなってました←)──

※当時見た後書いた別のところのレビューをそのまま持ってきた

 サンキュー(10)
ネタバレ
2018.08.05 11:43 保見川の評価 | 観終わった| 77が閲覧 ★★★★☆ 4.0 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 4.0  作画 : 4.0  声優 : 4.0  音楽 : 4.0  キャラ : 4.0

【お気に入り】 もしもスマイルがヒーローになった世界で

~
 TV版では雑多な共学高だったはずなのに、今作では男子生徒が取り除かれている。汗臭さや甘酸っぱい恋愛模様が排除された学園は、まるで密やかな百合の花園。閑静な美術館を思わせる校舎の窓の外には、緑豊かな木漏れ日が映り込み、初夏の涼しさすら感じさせる爽やかな空間がどこまでも続く。鳥のさえずりと管楽器による環境音楽で構成された優しい世界は、まるで、主人公・みぞれの無垢を落とし込んだ真っ白なキャンパスのよう。そこで、みぞれの唯一の友達・希美(のぞみ)に対する「恋」が描かれる。ただし、一口で同性愛と言っても、この作品は単なる甘ったるい百合アニメではない。「恋」という字は「変」に似ているだなんてよく言われる常套句だけど、まさにみぞれの「恋」は、クラスメートからしてみれば「変」だった。それは、希美への甘やかな愛情ではなく、もはや全幅の依存だったから。希美を失いたくないとしがみつくみぞれの姿は、まるでカルガモの雛鳥。そんな希美への執着心は、一人ぼっちだった頃に戻りたくないという気持ちの裏返しなのかも知れない。みぞれも、心の奥底では「変わりたい」と願っていたはず。でも、自分ではどこに進めばいいのか分からない不安から、希美の後ろをついていくことしかできなかった。しかし、月日が流れ、希美以外の仲間と交流を深めていく中で、みぞれは成長し、心の中を占領していた希美への想いが「変」だったことに気付いていく。希美もまた、いつの間にかみぞれが羽ばたけるようになっていることを知り、そこから巣立ちを示唆させる親心のような感情が、あの楽譜のメッセージによって発露する一連の流れは残酷でありながらも美しい。そんな希美に励まされ、ある種の解放を得たみぞれのオーボエは、オオルリのように美しくさえずる青い鳥。その羽でどこまでも飛翔するみぞれの姿を、地上から見上げることしかできない希美がなんとも情感的。これから二人は、進む道も、高度も、大人になっていく過程の中でその距離は更に離れていくだろう。どんどん「普通」になっていくみぞれの姿を、寂しいと思うのは視聴者の身勝手なのかも知れない。でも、あのころ、一途に希美を追い求めていたみぞれの気持ち、誰しもが重ね合える経験があるはず。初めてが故の盲目。みぞれも、これからそういう初々しい経験を積んで大人になっていく。雛鳥のようだったみぞれは、たしかに愛おしく見えた。でも、実際はチグハグな人間関係だったことに気づかされたのはあのラストシーンだった。いつもは希美の後ろを歩いていたみぞれが、希美と肩を並べて、屈託なく笑っている。あの瞬間、二人は初めて本物の友達になれたような気がした。どこにでもありそうで、どこにもない、素晴らしい着目点。時を経ても色褪せることのない、エバーグリーンな青春劇だった。

個人的評価:★★★★☆(4.0点)

 サンキュー(13)
2018.07.20 21:46 フェイルンの評価 | 観終わった| 59が閲覧 ★★★★☆ 4.4 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 4.5  作画 : 5.0  声優 : 4.0  音楽 : 4.0  キャラ : 4.5

『響け!ユーフォニアム』の続編でありスピンオフであり百合

『響け!ユーフォニアム』の続編でありスピンオフなのだが、恐らく単体で観てもそれなりに分かるように出来ている。

吹奏楽部でオーボエを担当する鎧塚みぞれと、フルート担当する傘木希美がメインの話になっている。
この2人の百合作品と言ってしまうのは簡単だが、プラトニックな部分を繊細な作画や微妙な音の違いで作られている良作。

 サンキュー(5)
2018.07.14 03:16 でこぽんの評価 | 観終わった| 233が閲覧 ★★★☆☆ 3.1 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 3.0  作画 : 2.5  声優 : 3.5  音楽 : 3.0  キャラ : 3.5

良い映画というものは・・

この映画は、『響けユーフォニアム』を見たことがある人で、なおかつ 鎧塚みぞれに思い入れをしている人が見ると、それなりに感動します。

みぞれのたどたどしい話し方の中に、自分の思いを一生懸命伝えようとしているのがいじらしく、共感を呼びました。

私は、多くの人に、みぞれのことを知ってもらいたいと思っています。
みぞれのように、一つのものに真剣に取り組めば、みんなを感動させることができる。それを知ってもらいたい。
しかし、
残念ながら『響けユーフォニアム』を見たことが無い人が見ると、過去の経緯が分からないため、
みぞれのことを、『希美にべったりの主体性の無い根暗な少女』とだけ映るようです。

良い映画というものは、初めて見る人でも『内容を理解できて楽しめる、感動できる』ものだと思っています。
だから映画を見た人が口コミで映画の良さを伝え、来館者数がいつの間にか増えるものです。

作画が違う完全新作だからこそ、みぞれと希美の中学の頃とか高校一年の頃、高校二年の頃の説明を丁寧にしてほしかったです。
そうすれば、始めて見に来た人でも大いに感動したはずです。
「過去の経緯はユーフォのアニメを見てください」だと、ユーフォを見たことない来館者に不親切な映画であり、マニアだけを対象としているの?と尋ねたくなります。

また、残念だったのは、作画が『響けユーフォニアム』のときと違っていますし、黄前ちゃんの出演がほとんどないことです。

これが映画化された理由は、『響けユーフォニアム』の人気が凄かったからです。
それなのに、作画が『響けユーフォニアム』と違ったり、そのときの主人公である黄前ちゃんの出番をほとんどなくしたのは、ファンをないがしろにしたように感じられます。すごく残念です。

映画館に見に来る人の多くは、アニメの『響けユーフォニアム2』の続編を期待して見に来ているのに・・・。
京都アニメーションの人は、それをくみ取ってほしかったです。

長文ですみません。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

 サンキュー(41)
ネタバレ
2018.06.02 02:31 P_CUPの評価 | 観終わった| 106が閲覧 ★★★★★ 5.0 評価対象: リズと青い鳥(アニメ映画) 物語 : 5.0  作画 : 5.0  声優 : 5.0  音楽 : 5.0  キャラ : 5.0

俺はこの映画を観るためにユーフォシリーズを追いかけて来たのかも知れない

すでに3回も鑑賞しているが、観るたびに心に五寸釘サイズの何かを突き立てられる思いである。
しかも、これにはどうやら返しが付いてるようで、永遠に抜けそうにない。
ひょっとすると、このままリズと青い鳥のことだけを考えて生涯を終えるかも知れぬ。
そういうレベルでこの作品は我が精神に巨大な傷を残してくれやがった。
京都アニメーションと山田尚子に対して損害賠償請求を検討しなければなるまい。


・エンタメ性をかなぐり捨てて浮かび上がる映画的「美」

話が地味だとか、これまでのユーフォシリーズを見てなければ理解出来ないだとか、
絵柄は元の方が良かっただとか、やっぱコンクールでの演奏がなきゃ盛り上がらないとか、まあ、賛否が出るのは理解できる。
だが、他人がどう評価してようと、そんなものを忖度して評価を下げるほど愚かなことはない。
誰がなんと言おうと、これは自分の中では5点満点、いや、5億点の「映画」である。
ここまで、強く「美」を感じる作品に、少なくともここ数年、お目にかかったことがない。
この作品を見ると、実写・アニメ問わず、如何に「エンタメたるべし」と思うあまりに、設定を詰め込み、目まぐるしく展開させ、結果、映画的な「美」を損なってしまっているものが多いかを思い知らされる。


・多重的、多元的に重ね合わされる意味と表現

場面場面に対して、これでもかとばかりに意味が幾重にも重ね合わされている。
また、一応、映画の文脈に沿ってレイアウトなどが組まれている一方、従来の山田尚子作品で多用された「花言葉演出」みたいなものは、あまり見かけなかった。
あれは、意味を直接的に台詞などで語らせず、画面に描くものによって間接的に表す手法だったわけだが、今作は全くノーヒントな場面も多い。
よって、「このように見よう」という、鑑賞側の意思が介在しない限り、意味を1つに絞ることは出来ない。
そして鑑賞者側のそのような意思には、各自の経験なり価値観なりが反映される。
従って、見る人によって、この作品から何を見出すのかは大きく変わってくる。
事実、すでに一家言ある鑑賞者によって、はてブロやらなにやらに、リズ鳥を論じる文章が多数投稿されているが、その解釈は見事にバッラバラである。
仮に作り手が、「其処此処のシーンはこれこれの意図で作りました」と述べたとて、果たしてそれが唯一の正解であろうか?
表現しようとしたものと実際に表現されたものの間には大きな隔たりがある。
理を以ってこの映画を解釈しようとすれば、おそらくこの映画の本質から最も遠いところに立つことになるだろう。


・やまとごころとからごころ

源氏物語より1000年。物語は、また宇治から生まれた。
・・・などと言ってしまえば、さすがに大仰に過ぎるが、リズと青い鳥、或いはユーフォシリーズ全てに於いて、その底流・本質には「やまとごころ」が、ごく自然な形で存在しているように思えてならない。
少女たちの、あるがままの感情を、価値観や倫理観によるフィルターなど通さず、あるがままに見、聞き、そこから生ずる情趣に思いをいたす、すなわち「もののあはれ」である。
ならば、「からごころ」を以って、物語の善悪是非を問うのは、あまり勧められた見方ではないだろう。
価値観・倫理観に照らして、作品を解釈し、或いは断罪し、それで理解出来たと思うのであれば、「大罪を犯している。傲慢というやつだ」(by折木奉太郎)
作品をあるがままに見やったとき、その、言語化不可能な、ドロドロに煮えた感情の塊のようなものを耳目から流し込まれる感覚に陥る。そして、また心に刺さる釘が増えてしまうのだ。


・で、結局、リズ鳥はどうなのよ?

論ずるに術がござらん

disjoint


・余談、或いは小ネタ

「Dried Up Youthful Fame」という曲がある。Free!2期のOPのことだ。
「・・・は?なんでここでFree!が出てくるんだ?」
そう仰らず、ちょっと1番の歌詞を調べて読んでみてもらいたい。(ここに書くのは著作権的にアレなので)
この歌詞、Free!のイメージを廃した状態だと、なんというか、希美のことを歌ってるように思えて来ないだろうか?
自分は、リズ鳥を観て以降、希美の、あの朗らかな笑顔と、その裏に隠されている巨大な感情が思い浮かんで仕方がない。


・余談その2

この映画が公開されてから、ツイッターなどの反応を漁っていると、
ちょくちょく目にするのが「山田尚子は高畑勲の後継者だ」みたいな意見だ。
確かに、繊細な日常芝居などをみると、高畑イズムを継承しているようにも見えるが
どちらかというと、彼女のルーツは、小津安二郎とか、その辺りにある気がする。


・余談その3

希美が冒頭で羽を拾い、ちょくちょく窓の外を飛び回っている「青い鳥」は、おそらく「オオルリ」であろう。この鳥は渡り鳥でなので、冬には居なくなる。
そういえば、絵本パートの中で「もうじき冬が来るわ。リズはどこに行くの?」という、青い鳥の少女のセリフがあった。
ここから察するに、青い鳥の少女も渡り鳥であり、もしリズが彼女を放たず、籠の中に閉じ込めてしまっていたら、冬を越せなかったのだろう。
作中において「リズと青い鳥」は童話として読み継がれていることになっている。
そして童話というものには、なんらかの教訓が込められているのが常である。
それを踏まえて気になるのが、希美が読んでいたリズと青い鳥は絵本で、みぞれが読んだものは文庫本である点。
想像するに、みぞれが読んだものの方が、より、原書に近く、教訓めいた内容が書かれていたのかも知れない。
いったい、童話「リズと青い鳥」の原書には、何が書かれていたのか?大いに気になるので、武田先生、よろしくお願いしますw


・余談その4

「味ついてておいしいです」と、梨々花が希美に差し出すゆで卵。
この作品にあって、貴重な癒しでありコミカルなシーンだが、含まれてる暗喩に気付くと、緩んでられなくなった。
希美が手にするのはゆで卵。つまり「死んだ卵」であって、どれだけ大事に温めようとも、そこからは雛鳥は産まれてこない。
ただ、腐って行くだけ。
なんという辛辣な表現だろうか。つらい・・・


・余談その5

のぞみぞれ=律澪説。
「才能の有無」という視点で見ると、希美とみぞれの関係は、氷菓における、河内先輩(ナコルル先輩)と、転校して行った安城春菜(「夕べには骸に」の原作者)に近いと思っていたが、
視点を転じて「コミュ力の有無」に着目すると「持つ者」「持たざる者」の立場は逆転する。
その視点では、希美は田井中律に、みぞれは秋山澪に近い存在ということになる。
あの2人は、互いに相手が持つものを羨んだり妬んだりしない。
羨望や嫉妬を捨て去れたとき、2人の関係は、律と澪のように理想的な姿へと昇華されるのではなかろうか?
その可能性を信じてみたい気分でもある。


・余談その6

「flute,girls」
なんとも朗らかで気の抜けた会話を披露してくれるフルートパートの面々。
正直、あの会話部分は聞き流してた箇所だったが、今更ながら気づいたことがあったので追記。
生物研の男の子に言い寄られて水族館デートに行ったメガネちゃん。
「ふぐに似てて可愛い」と言われたことにショックを受けたってくだりに、実は「相手に好かれたとて、自分が好きになって欲しい部分を好きになってくれるとは限らない」という示唆が含まれている。
・・・なんという隙のない脚本だろうか。吉田玲子おそるべし。
ついでに、フルートパートにいる、カーディガンを着た三つ編みおさげちゃんだが、この娘、なんかずっと希美ばっか見つめてるような・・・?

 サンキュー(33)

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