「ブギーポップは笑わない(TVアニメ動画)」

総合得点
68.1
感想・評価
283
棚に入れた
1116
ランキング
1262
★★★★☆ 3.4 (283)
物語
3.3
作画
3.4
声優
3.5
音楽
3.6
キャラ
3.2
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シワーる

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

この作品の世界に陶酔できるか否か

原作の小説は有名らしいが、私は未読。以下は知識ゼロが初見した感想です。

映画やアニメをみるときには、できるだけその世界にひたりたいのですが、この作品ではそれが難しかった。

登場人物が、「私の深い言い回しが理解できる?」とでも言いたげなセリフを連発するので、そんな自己陶酔はやめてくれよと反発してしまった。ワーグナーの音楽も、ただ気取るための道具にしかみえない。

精神科医が出てくる場面があるのですが、それをみて、もしかして登場人物がみんな壮大な中二病に疾患しているのでは、という考えが頭をよぎりました。そんなときに、ある人物が「われわれ人造人間は...」などと口走るので、おもわず爆笑してしまう時もありました。シリアスとコメディは紙一重です。

時系列が前後することもありますが、難解さはそれが主な理由ではないと思いました。過去から現在への直線的な時系列にしても、理解しづらいことに変わりないでしょう。

作画はあまり動きがなくカクカクしていてイマイチに思いましたが、アクションになると息を吹き返すときもある。キャラクターデザインは良かったと思います。

一昔前にXファイルという、FBI捜査官が超常現象を捜索するドラマがありました。ブギーポップは、その日本の高校版みたいにとらえて、超常・怪奇現象そのものを楽しむように観ればいいのかもしれません。

投稿 : 2019/06/28
閲覧 : 85
サンキュー:

3

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

原作未読だかとても面白かった。

原作未読、全話録画後に一気に視聴。このサイトでの評価は高くないようだけど、とても面白かったです。原作はかなり古い作品のようだけど、世界観や価値観に普遍性があって全く古びて無い。時系列が頻繁に前後したり、主観が切り替わりまくったりして少々混乱させられそうにもなりましたが、実際は人物描写や演出や展開構成がとても丁寧に作られていると思います。キャラデザが地味だと評してる方もいらっしゃいますが、地味だからこそこの作品のエキセントリックでSF混じりなキャラ設定を、作品の少々悠然とした日常的空気の中に溶け込ませられているのだと思います。数あるエピソードの中でも特に『夜明けのブギーポップ』の話は秀逸で、何度も視直してしまう程気に入ってます。是非とも原作を読んでみたい。あと、オープニング曲が素晴らしい神曲なんですが、新曲というわけではないようなんですが、今作オープニングの歌唱を担当されているアーティストの歌い方が一番好きです素晴らしい。

投稿 : 2019/05/28
閲覧 : 147
サンキュー:

4

ネタバレ

Bee@ぐーるぐる

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

自分用

夢が見られない未来を思えない、そんな世界は間違っている、でもそれと戦うのは残念ながら僕ではない君達自身なんだよ。世界は誤りで充ちているんだ。

投稿 : 2019/05/28
閲覧 : 67
サンキュー:

2

ゆずぼうず

★★★★☆ 3.2
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

君は謎めいてwww

時系列がめちゃくちゃな上に尻切れトンボ感がハンパないんですけど?
いやそんなにマジメに観ていたわけではないけれどw とうあきこう?どこ行ったw
ブギーの哲学者っぷりは嫌いではなかったけれど、最後までその存在は謎のまま。
最後のほうブギーの動きが眼で追えるようになったのはやっぱり人間だったんでしょうねw
ま、女の子キャラとop、edはいい線行ってたとは思う。
総論。もうちょっとオヤジにもわかるようにつくれと。

投稿 : 2019/05/25
閲覧 : 112
サンキュー:

5

衛狸庵

★★★☆☆ 2.4
物語 : 2.0 作画 : 2.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

誰?

思春期の心に住む魔物を退治する話。
そこに、世界の敵が表れて、人類を進化させようとしている。

なんか絵的に特徴の無いキャラが多く、物語も前後するので「誰?」って感じで解らんかった。
でも、末真ちゃんと委員長は可愛かった。

投稿 : 2019/05/08
閲覧 : 123
サンキュー:

3

ネタバレ

フィリップ

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

多様性から生まれる「金」の泡

アニメーション製作:マッドハウス、監督:夏目真悟、
シリーズ構成・脚本:鈴木智尋、音楽:牛尾憲輔
キャラクターデザイン、澤田英彦、原作:上遠野浩平

世界が危機に陥ったときに現れる
不気味な泡、ブギーポップという人格。
左右非対称の奇妙な表情をして
筒のような帽子とマントを身に着けている。
その存在は、ひとつの都市伝説のようなものだった。

1998年に発表された電撃小説大賞の大賞受賞作。
この作品に影響を受けたラノベ作家は多く、
西尾維新は作家を志望するきっかけになったと語り、
奈須きのこは『空の境界』の「矛盾螺旋」でのアイデアは、
この作品の『歪曲王』に登場する「ムーンテンプル」に
インスピレーションを得て考案したことを公言している。
ライトノベル作家に影響を与えたという意味では、
1984年から刊行された笹本祐一の『妖精作戦』シリーズに
匹敵する作品だろう。

原作については、アニメ化された作品は既読。
しかし、読んだのは10年以上前のことで、
アニメを観て、ようやく少しずつ思い出した。
ちなみに原作で好きだったのは、
『ブギーポップ・イン・ザ・ミラー パンドラ』と
『歪曲王』だったのは記憶している。
パンドラのほうは、残念ながらアニメ化されなかった。

そして今回のアニメ化を観て、まず感じたのは、
普通に一度観ただけでは、まず理解できないだろうと
いうことだった。私自身もそうだった。
原因は、登場人物が多すぎて覚えきれないことがひとつ。
ふたつ目は世界観が少しずつ明かされていき、
構造が複雑なため、展開に追い付いていけないことだ。
だから、この作品を1度で理解しようとするなら、
ウェブサイトなどで、登場人物や世界観を頭に入れてからの
視聴をおすすめする。その場合は、物語のあらすじを
観る前から、ある程度知ってしまうことになるが、
知ったからといって、魅力が薄れてしまう
種類の作品ではないと思う。
それを避けたい人は、2度観る覚悟が必要かもしれない。

もう20年も前の作品だが、個人的にはそれほど
古さを感じなかった。
そして原作をとても上手く映像化している。
世界の敵、統和機構、合成人間、世界の危機を回避する者、
人類の進化形であるMPLS。
これらを中心に哲学的、思春期特有の思考が重なり、
物語が展開していく。

1~3話『ブギーポップは笑わない』
4~9話『VSイマジネーター』
10~13話『夜明けのブギーポップ』
14~18話『オーバードライブ 歪曲王』
という4つの作品で構成されており、
多くの登場人物が錯綜しながら、
さまざまな伏線が回収されていく。
小説では『VSイマジネーター』が2冊分、
ほかは全て1冊で完結している。
シリーズ通しての主人公は、
ブギーポップになるのだが、視点をどこに定めれば
良いのかが分からないのも欠点だろう。
「正義」と「悪」という明確な概念がなく、
常に視聴者に哲学的な思考を強いるのも
観にくさにつながっている。

1~3話は登場人物や世界観の紹介と、
怪奇ミステリー的な要素が色濃く、
それほど特筆すべき点はないのだが、
4話からの展開は視聴者を引き込む。
時系列順に観たい人は、ブギーポップ誕生の
10~13話を先に観て、
そこから1話に戻るのも良いだろう。

四月に降る雪、落下する鳥、
扇動者のような存在であるイマジネーター、
心のなかにある薔薇、隠された心の歪み。
哲学的なイメージをエンターテインメントに
転化させる手法が鮮やかだ。
まるでポール・オースターの初期三部作を
初めて読んだときのような感覚。

物語の構成、音楽、声優は一級品。
悠木碧が上手いのは周知のことだろうが、
やはり抜群の仕事ぶり。
また『聲の形』や『リズと青い鳥』で知られる
牛尾憲輔の劇伴が世界観と完全にマッチしている。
作画も個人的には違和感がなかったし、
上手く描き分けている。

この作品を象徴しているのが
『オーバードライブ 歪曲王』編だ。
そもそも原作の上遠野浩平は、ここでシリーズを
終了させるつもりだったので、
これまでの要素が集約されている。
『VSイマジネーター』で表現された
心に薔薇があって、誰もが何かが欠けているという
表現とリンクしている部分もある。

{netabare}合成人間の天才建築家・寺月恭一郎が
統和機構に処分される前に多くのMPLS候補者を
一堂に集め、覚醒させるために建設したムーンテンプル。
その集まりに乗じて歪曲王が現れる。
歪曲王は、人間の心残りとして封じられた
多様性ともいえる願望を「金(きん)」に変えることが、
何かを突破するきっかけになると考え、実験を行う。
自身の問いに対して答えを探すための行動でもあった。
それは人にどのような効果をもたらすのか。

年を重ねるごとに私たちは、心の奥に何かを封じていく。
それは大人になるために必要なことだが、
人間の多様性を平坦にして
可能性を摘んでいくことにもつながっているのではないか。
まるで最近の企業が取り入れている
ダイバーシティを先取りしたような思考。{/netabare}

人類に未来や進化があるとするなら、
純粋な心の中に答えが示されているのかもしれない。
(2019年4月26日初投稿)

ブギーポップと時代性
(2019年4月27日追記)
{netabare}この小説が登場した90年代は、
ノストラダムスの大予言の影響から来る終末論や
バブル崩壊、阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件が
起こったことで、暗いイメージが付きまとう。
しかし、個人的には何かを突破することが
求められた時代とも感じている。
発想の転換ともいえる宮崎学の『突破者』という本がヒット。
そして音楽でいえば、生音のロックから端境期を超え、
より電子音を重視したドラムンベース、
全くの新しい音楽であるHIP HOPなどの
既存のスタイルを突破したジャンルが一気に登場した。
アニメ業界に変革をもたらした
エヴァンゲリオンの放映も90年代。
終身雇用制という働き手のあり方も変化した。
それまでの常識が覆された時代だった。
そして、純文学かミステリー、時代物しかない
小説のあり方を大きく変えたきっかけが
まさにこのブギーポップシリーズだった。
世界に「危機」が迫ったときに自動的に現れる泡。
このシリーズはそういう時代の流れを
象徴した作品といえるのだろう。{/netabare}

投稿 : 2019/05/03
閲覧 : 276
サンキュー:

47

yamaji1108

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:途中で断念した

いつかまた

登場人物が多すぎて初めは脳トレかな?と思いました。

だいぶ複雑な話(主観もころころ変わる?)なので、いつかまた腰を据えてしっかり観たいアニメです。

※OP, EDともに耳に残る名曲だと思います

投稿 : 2019/05/01
閲覧 : 70
サンキュー:

3

ネタバレ

BZ

★★★★☆ 3.1
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

哲学

3話までが非常に楽しめました。
時間軸が異なった感じは伊坂幸太郎の小説に良く使われるパターンで3話の最後の場面ではスッキリボタンを何度も押して期待を膨らませていたのですが、4話以降徐々に哲学的なストーリーになっていき、
キャラ多い&似ていて少しわかりずらい点も重なり、
霧間凪のパートが最後と結びつかず混乱するなど(MPLSはどこいっちゃったのかなぁ等)、
最後は理解不能な状態に。。
複数の主人公が物語を展開していく斬新なストーリーなど画期的な良いところがあるのですが、登場人物が多すぎるので、最後にスッキリボタンを押せませんでした。
非常に惜しい素材な気がしています。
化物語のように各パートをわけてもう少し丁寧に描いて、キャラをもう少し区別するなどしたら、すごい名作になったような気がします。

投稿 : 2019/04/30
閲覧 : 61
サンキュー:

3

Worker

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

こんな作品を待っていた

 私が考えるに、この作品は2019年の冬アニメの中で最も素晴らしい作品だと思っている。最終話を見終わった後は、書店に走り新装版の小説を買ったほどだ。しかし私の周りの人々は、一人としてこの作品を視聴していないのだ。さらに、彼らは口を開けば「五等分の花嫁」である。関係の無い話だが、私はその作品を観ていない。何故人々はそれを観てこれを観ないのか、甚だ疑問である。
 確かに話の内容は万人受けするものではない。ネタバレを防止するために、「それいけ!アンパンマン」と比較して話をするv。これは作品のどちらかを揶揄しているわけではない。悪を倒すというコンセプトが共通の、誰もが知る作品だからだ。
 初めに、「それいけ!アンパンマン」は、アンパンマンが正義の味方でばいきんまんが悪である。この段階で既に違いが生じている。「ブギーポップは笑わない」は、ブギーポップは「世界の敵の敵」でマンティコアなどが「世界の敵」である。即ち、ブギーポップは正義の味方ではないのだ。一般的な言い方をすれば「ダークヒーロー」。そのため、「困った時に助けに来てくれる」などと考えてはならない。私はそこを評価している。困ったことがあれば、多少は各自で対処しなければならなく、すると人々は頼るだけではなく自分で行動する。この作品では、ブギーポップは「世界の敵は敵」でそれを取り巻く人々がおそらく正義の味方なのだ。
 次に、「それいけ!アンパンマン」の世界は平和である。平和の状態から開幕し、悪役が登場、正義の味方が倒して閉幕する。多くの場合がこれだ。しかし、「ブギーポップは笑わない」はやはり異なる。何処か絶望的なのだ。悪を倒してもまだ脅威が存在する。当然のことのようで、それが視聴者に小さな恐怖と大きな興奮を与える。さらに、闘うことを強いられる登場人物に何か宿命のようなものを感じ、作品のというもの深く感じさせるのだ。
 最後に、「それいけ!アンパンマン」は子ども向けの作品である。それに対し、「ブギーポップは笑わない」」は、は大人少なくとも高校生以上に向けられた作品である。対象年齢の違いなど言うまでもないだろう。しかし、真意はそういうことではない。作品の舞台が高校であるから当然なのだが、「ブギーポップは笑わない」の登場人物の多くは高校生である。しかし、彼らの精神年齢は高校生を優に超えている。例えば、恋愛が純愛であったり、絵画に感動していたり、難しい本を読んでいたりだ。中でも素晴らしいのが行動力だ。その勇気や決断力は、私達も学ぶものがあるほどだ。ここでも「正義の味方」が生きてくる。
 私がこの作品を一言で表すなら「格好良い」だろう。登場人物も世界観も内容も全てが最高に格好良い。私はこんな作品を待っていたのだ。
 毎度のように描いていることだが、声優のことはよく分からない。例えば挿入歌を歌うなどすれば興味を持つが、そうでなければ私はその声優を知らないだろう。そのため声優の評価は☆3.0だが、特に問題は無い。

投稿 : 2019/04/28
閲覧 : 127
サンキュー:

8

クワル

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

もっとよくできたはず!

原作を10年以上追っている者です。

もうちょっと上手くできなかったかなぁ,というのが正直な感想。
ラノベの原作6冊?分を18話でまとめること自体難しいのだろうけど,原作既読者でも途中で眠くなってしまうところが何度も……。

脚本というか演出?の問題なんだろうか。あるいは,アニメ化に不向きな作品だったのかもしれない。

とはいえ,良い点もたくさんありました。
ブギーポップの半分の表情で笑うシーンを映像で見れたのは感動的でした。
原作の読後感と同じような見終わった後の心地よい喪失感を感じることもできました。

声優さんについては,細谷さんの飛鳥井仁と,花澤さんの水乃星透子がイメージどおりで素敵でした。
よく話題になるのが悠木さんのブギーポップ/宮下藤花ですが,個人的にはブギーポップはもっと無機質で機械的(自動的)な口調だったので,違和感を覚えてしまいました。
「謡うような」語り口という監督からの指示だったようで,仕方ないですけどね。

作画・音楽は,まあよかったんですけど,OPだけは不満です。
曲はとても良いのに,映像があまり合ってない。
宮下藤花を中心に映像を作ったのはちょっと違うと感じました。藤花自体が作品の中心ではないので。
一番最後の凪のアクションは格好よかったけどね。

1クールにしては珍しい18話構成だったり,2話同時放送だったり,色んな場面での宣伝など関わっているスタッフの作品愛を感じることはできました。
それだけに,アニメ自体がやや微妙な出来になってしまったことが残念でなりません。

BDは全部買うと思いますが,原作愛と過去の思い出のために買うようなものです。
「アニメ化に挑戦してくれてありがとう」という気持ちはあるので。


■なんか保存してた関連記事
福士裕一郎プロデューサーのインタビュー記事
https://rooftop.cc/interview/190210220000.php

先行上映イベントのイベントレポート
https://natalie.mu/comic/news/312458

ブギーポップ/宮下藤花役の悠木碧さんと霧間凪役の大西沙織さん対談インタビュー
https://www.animatetimes.com/details.php?id1547384013

田中翔プロデューサーのインタビュー記事
http://www.pashplus.jp/interview/122930/


■以下、2019年1月5日時点の感想
先行上映で3話まで観ましたが、「1話・2話で脱落する人多そうだな」という印象でした。3話まで観て何とかまとまるかなという感じで。
時間軸を何度も変えるのは、特に原作を知らない視聴者には置いてけぼり感が強いと思います。

作画・音楽・声優については、一応満足です。
というか、「ちゃんとアニメ化」してくれれば、10年来の原作ファンとしてはそれだけで満足なわけです。

4話以降はvsイマジネーター編になりますが、果してどうなるのか…。

投稿 : 2019/04/28
閲覧 : 180
サンキュー:

13

ネタバレ

ぺー

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

どっからどう見てもポップ・・・ではないよね

『これは猟奇サスペンスであり青春群像劇であるんだよ』 

相反しそうな言葉を同一の意味合いのものとしてキャラに語らせる。するとあら不思議!深淵なる哲学的ななにかに聞こえてきます。
『猟奇サスペンスである一方青春群像劇』 並列は×
『猟奇サスペンスである以上に青春群像劇』 序列も×
いずれもパンチが弱いため、ここではあくまであたかも相反するものが一体となってるような表現に努めねばなりません。
・レトリックのみでくどく、キャラをイタく感じてしまうのが “梅”
・レトリックがハマリ、キャラに魅力を感じてしまうのが “竹
・レトリックとストーリーがマッチし、作品に魅力を感じてしまうのが “松”
本作『ブギーポップは笑わない』はまごうことなき松!
抽象的な「世界の危機」という大問題を巡って登場人物たちの極めて主観的な台詞回しで進行していくサスペンスタッチの青春群像劇のようなものと言ってよいでしょう。猟奇性を帯びたキャラクターも複数登場するため、グロ描写も所々出てまいります。


1クールなのに全18話のお得感。トリッキーな放送スタイルのおかげで何話か飛ばしましたがなんとか視聴を完了しました。配信やタイムシフトのある時代で良かったです。
そんな便利なサービスの欠片もなく、ラノベという単語も浸透してなかった1998年に刊行されたヒット小説のアニメ化です。
元ネタの刊行年度を考えれば古典といって良いでしょう。私としては珍しく原作既読の作品です。作品の意義だったり影響等についてはgoogle先生あたりをご参照くださいませ。

実際に視聴してみて巷で言われるような “古臭さ” というのが実はよく分かりませんでした。
だいぶ原作の記憶が薄れているためほぼ初見のような新鮮さで堪能できてます。全18話を通してキーになる人物(人格)がブギーポップ。いくつかに別れたエピソードはこちら、

(1) 第1話 - 第3話 ブギーポップは笑わない
(2) 第4話 - 第9話 VSイマジネーター
(3) 第10話 - 第13話 夜明けのブギーポップ
(4) 第14話 - 第18話 オーバードライブ 歪曲王

計4つのエピソード。時系列は前後してたりするのでながら見は禁物です。時系列の掴みづらさと同様に、キャラ相関が難解、そして台詞回しが難解です。私は後者をあきらめました。
ただキャラ相関は小難しそうに見えて意外とシンプルなのではなかろうかと思ってます。ここが掴めてくるとテーマらしきものも見えてくる作品でした。


◆相関その1 二つの二項対立
・《世界の敵》 と 《世界の敵の敵》 の二項対立。
{netabare}《世界の敵の敵》はブギーポップ。前者はブギーポップに“自動的に殺される”人が目安でした。合成人間もいいセンいってますが、MPLSと呼ばれる元は普通の人間でふと異能に目覚めちゃったのが敵認定される場合が多かった気がします。{/netabare}
・《社会の敵》 と 《社会の敵の敵》 の二項対立。
{netabare}霧間お父さんの「社会の敵」というセリフに引っ掛かりを感じました。統和機構に殺されるのが《社会の敵》に見えます。ブギーポップは社会の敵は殺しません。{/netabare} 

《敵の敵》の主語は一つで《敵》はいろいろですが、《世界の敵》か《社会の敵》かに分けて整理するとスッキリします。《世界》と《社会》の違いはようわかりませんでした。
{netabare}強いて言えば
《世界の敵》はマジやばいやつ。世界を滅亡に陥れる者。
《社会の敵》はプチやばいやつ。世界を大混乱に陥れる者。{/netabare}

{netabare}ここでふと、《世界の敵》は超異能だけどスケールが小さいというか世界はさすが言い過ぎじゃね?と思ってみたり。
この作品でいう世界の規模感や質感が我々がイメージできるものならば、目立ってマークされてそのうち一個師団が出てきて壊滅させられる程度の異能ぶりです。おそらく煮詰まった上で殺される前といいますか勃興期のイケイケな時にブギーポップが登場するのかもしれません。だからこう噂されてるのかな。

{netabare}「その人が一番美しい時に、それ以上醜くなる前に殺す」{/netabare}{/netabare}


◆相関その2 宮下籐花はモブ
ブギーポップが主要人物であることはよいとして、肉体を間借り!?している籐花にも焦点をあてると混乱します。
先入観だと、ふつう主役はこの人だよって観る側に柱を作ってあげてから話を進めるとか、群像劇でもグループ(だいたい5名くらい)を作ってその囲いの中で話を進めるものだと思うのですが、それがありません。登場人物の母集団に大きな変動はないのにです。さらに4エピソードと分けてることでなおさらこんがらがります。
前のエピソードで主役を張ったかと思えば次のエピソードは台詞なしとか、ブギーポップに視点を置きたいけどなかなかもったいぶって出てこないとか。
{netabare}当初は、別人格に悩まされる少女(宮下籐花)と恋人竹田啓司との奮闘記を想像してしまったせいでとても混乱した私です。{/netabare}
{netabare}霧間凪も髪型変わってヴィジュアル判別が難しくなったりとかホント勘弁して~{/netabare}


対立の構図や人物相関が整理できたらあとは身を委ねて完走です。
こういった「世界の危機」といった抽象的な大問題をさも大事のように扱う作品って、外からだと馬鹿馬鹿しくつまらなく見えがちなのですが、中に入ってみるとけっこう陶酔できるものです。
作品が世に出た1998年あたりで例えれば、ヴィジュアル系バンドの歌詞世界とライブ模様みたいなものかと。「破滅」「追憶」「世界の果て」「彷徨」「闇」「孤独」「血」「薔薇」「憂鬱」「堕ちる」・・・とだんだん楽しくなってきちゃったのでこのへんで。あと「とりあえずフランス語」。

極めて私的で閉じた空間でのダークな物語。
きっと中学生や高校生くらいの思春期に出会ってたらドはまりしてたと思います。では思春期が遥か遠い大人の私はどうだったかというと、「とても楽しく鑑賞できました」になります。
毎度OPが楽しみだったのと、意外と大人がいい役回りをしてたことが理由としては大きいですね。語り部的な大人らしい大人もいれば、大人になりきれなくて身を滅ぼす大人と。
彼ら高校生が抱く未来への期待と不安を象徴するような大人ばかりでした。
子供ばかりだけだったら見られなかったような気がします。

思春期世代の抱える不穏さをファンタジーでふわりと包んだ良作です。

この作品に影響を受けた奈須きのこ氏の『空の境界』にドはまりした私にはとても相性の良い作風でした。

投稿 : 2019/04/27
閲覧 : 470
サンキュー:

41

ネタバレ

pister

★★★★☆ 3.2
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

ブギーバックは笑えない

ダンスフロア~に鮮やかな光~。
…。
ピエール瀧ぇ。
ってことで妙に薬物ネタが出てくるこの作品、もうちょっと時期遅かったら世間に「配慮」して放送できなかったってことは…無いか?大丈夫か?

{netabare}噂には聞きつつもどんな作品なのかは全然知らず、「よしこれで内容知れるぜ」と1話見てみたら全然意味分からなくて一旦脱落。
脱落したといっても妙に後ろ髪引かれる部分があって…まずOPカッコ良いよね。
爆発したビルをボケーっと見てたら何者かが空をスッ飛んでいってハっと白昼夢見て最後は再びハっとする所に戻ってという内容で、「しょうゆおいしいです」みたいな。
それとこれ結構重要だと思うんだけど、女性キャラをワザと絵的にブサイクに描いてない?
青ブタのように美女に生まれて大変って内容ならまだしも、意味も無く美少女に描かれてる限り媚びてる匂いってのはどうにも付きまとい、それでいて所謂「意識高い系」をやられるとな~~んか気持ち悪い。
意識高い系でないならどんなに媚びてても平気なんだけどねぇ。
新シリーズ版のなんとかの旅とかヴァイオレットなんとかとか…自分的には評価低いんだけどブサイクに描かれてたらまた違ってたんじゃないかなー?と最近思ってて。
また色づくなんちゃらはそこら辺考えて、ブサイクになりかけギリギリのラインを攻めてた気配を感じます。
ってことで、この作品はめっちゃ思い切ったことをしてるという認識で、1話で脱落したといっても録画溜めて後で見るつもり満々ではいました。
これがきゃろ~んとした美少女だったら1話で完全に切ってたと思う。
(小声:というかですね、「ワザとブサイクに描いてる」と言うと普段深夜アニメ見ない人の食いつきが良いゾ)

でもって全話見てみたところ…ナルホドそういうことねー。
自分はどうしてもSF的に(機械的にと言った方がいいのか?)処理しがちで、哲学的・情緒的に考えるのが苦手というか。
つまりはコトの発端はエコーズが地球にやってきた、もっと厳密には過剰に進化したことが東亜機構の設立も含めたキッカケなのかな?と思っちゃってて。
なので全てはエコーズが余計なことをしたせい(実際、カミキシロはエコーズに優しくしなければ死ななかっただろう)、観測者が観測対象に接触してしまったのが悪い(=ブギポの敵)と思ってしまったのだけど、そうではないみたい。
実際は「(人類が)影響受けるのはどうでもいい、進化したいのならどうぞお好きに、但しそれが間違った方向だと判断したら始末しまっせ」ってことみたい。
あ、ブギーポップのスタンスのことね。
正義・悪の基準が曖昧というか、ブギポは別に身近な人を助けるために出現するってことではない。
むしろ場合によっては身近な人には迷惑な存在にもなりえたり。
ここら辺、どんな選択をしようが主人公の選ぶことが正義と扱われたサクラダなんとかより全然好感が持てる、自分は。

とはいえ…今作最終章になる歪曲王編、能力の合わせ技かぁ…。
これやられると何が起きてるのか一気に分かりにくくなる。
何が幻覚で何が現実か、または幻覚のどこまでが現実に影響したのかとか、よく分かりませんでした。
ってか田中お前も能力者だったのか…。
改めて考えるとカミキシロに始まりカミキシロに終わる構成だったのかな?
とりあえず歪曲王編以外は実はそんなに難しい内容ではなかった、1話でかなり身構えてたのでホっとした感じ。
むしろ簡単な話を必死に難しそうに装った感じ?

進化についてはこちとら園芸(生き物)を趣味としてるので色々と思うところがあるのだけど(書き始めたら止まらなくなるので割愛)、ある意味真っ当な捉え方だと思います。
まぁ能動的じゃあないよね、と。
漠然としたものを漠然と流してて、「現象」を紹介したものに近いので地味だし感想も書きにくい。
実はそんな難しいこと考えずに各キャラが微妙なタイミングでニアミスするのを「フフッ」っとほくそ笑むのが正しい楽しみ方だったりして。
ナギが父親と、知らぬ間に助けてくれた黒田の仇(実行犯なだけで一番悪いのは命令下した奴だけど)だと知らずに佐々木と手を組んだり、委員長何度も巻き込まれて災難だなぁとか、先にも書いた通りカミキシロと付き合ってた田中がアレだったり、人間関係を追うだけでも面白いかと。
キスギ先生の元へ宮下藤花がかかりに来たのもナギとニアミスだったのを演出しただけで、世間で言われる二重人格そのものはあまり重要じゃないんじゃないかな、だってブギポはそれを超越した存在だろうし。
1話があんなんだったので身構えがちだけど、軽くダラーっと流し見でもOKな気がする。


余談
16話が恐竜の頭のデザインが妙に上手くて、またキャラの顔(特に目)の描き方が他の回と違って「リトルウィッチアカデミアみたいだなぁ」と思ったら作監が半田修平で大正解。
やったぜ、本編からスタッフ当てるのは自分にとっては稀なのでチト嬉しい。
もし「派手なアクションシーンだけ見たい、その回だけ教えろ」って方が居たら、16話お勧めでっせ…まぁトリガートリガーしたアクションですが。{/netabare}

追記{netabare}
例えばライオンが草食獣を狩るシーンを、ナレーションやBGM入れずにただ淡々と流す映像があったとします。
それを見て「ライオンかっけぇ」と思う人も居れば、逆に草食獣に感情移入して「草食獣可愛そう」と思う人も居るでしょう、中には「自然はなんて荒々しくも美しいんだ」と涙を流す人も居るかも知れない。
どう思おうともそれは間違ってはいない、↑で書いた「現象を紹介したもの」というのはそういうことになります。
ブギポでいえば「何が起こったのか」を理解するのは実はそんなに難しくない、歪曲王編は除いて。
但し「これで作者は何を伝えたかったのかを言え」と言われたら…それは非常に難しい。
現象映しただけなので…掴みどころがないというか、自己主張が無いというか。
自分は性格ヒネくれてるので「露悪趣味披露したかっんじゃね?」と答えちゃうけど、こういう場合って大抵鏡のようなものになるのでお察し。
(そうはいってもさ、織機の設定はちょっとチンピクしたぞ?)

──なんてことを思ったら、冒頭で書いたキャラをワザとブサイクにしてる意図が分かった気分。
キャラに感情移入させないためだったのかなー?、と。
キャラが魅力的じゃないっていうのは狙い通りなんだろうなぁ、と。{/netabare}

投稿 : 2019/04/27
閲覧 : 107
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23

ネタバレ

すがさ

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

…まどろっこしいよ!

雰囲気良し。ストーリーもまあ悪くはない。

しかし、重要そうな会話が悉く説明的で、哲学的すぎる。
原作者さんが考えて導き出した人生観なのかな?
言ってることはわからんでもないんだけども、もっとスマートに伝えてほしかったかなって。
(もしかしたら原作ではイイ感じになってるのかもだけど。)

作画は、輪郭と顔パーツのバランスがちょいちょい破綻していた印象。
イラストを描き慣れている人ならやらかしづらいミスな気がするし、そんなに時間無かったのかしら。

ともあれ、
"ひとつの事件を色んな人の視点からみる"
という面では、なかなか興味深い作品ではあった。

投稿 : 2019/04/25
閲覧 : 166
サンキュー:

33

イムラ

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

「ブギーポップは半笑い」

<2019/4/23 追記>
ようやく見終えました。
バタバタしててなかなか消化できず。

歪曲王まで見てなんとなく思い出してきました。

感想としては「アニメにしづらい原作だなぁ」とあらためてしみじみ。

敵を倒すとか
感動を催すとか
圧倒的に怖いとか

そういう話じゃなくて。
作者の伝えたいことが抽象的且つ主観的な話なので。
そういった事柄を感覚的に受け入れられないとつらいと思います。

まぁでもそうした感覚は歳を経ると得られていく部分でもあるので、「よくわかんなくて面白くなかったー。地味ー。」という方は10年後にあらためて視聴することをお勧めします。

決してわけわかんない話ではないと思いますよ。
寧ろ青臭くわかりやすい。

と、細かい考察が苦手で、本作も理解が適当な私の適当な感想でした( ・∇・)

あとOP曲は好き。


<2019/3/3 追記>
みなさん、Happyひなまつり♪

それはさておき、ブギーポップ危なかったですねえ。

何がって、10〜13話をいつもと違う時間帯で一挙放送て。
たまたま9話をオンタイムで観てて、一挙放送のテロップで気がついたから良かったけど。

なにしてくれんの( ̄Д ̄)ノ

さてはコアなファン以外に見せる気ないな


<2019/1/25 追記>
第5話観ました。
イマジネーター読んだはずだけどいろいろ忘れてる。
霧間凪に弟いたっけ?
いたような気もするけど
あれ?こんなホモォ・・・なエピソードあったっけ?
スプーキーEってこんなつぶらな瞳なの?
中年太りなのは記憶通りだけど
とかとか。

カメラが追いかける人物がコロコロ変わるのは確かにそんな感じだった。
初見のような気分で見られるのはある意味お得なのかもしれないですね。

<2019/1/14 初投稿>
見始めなので評価はデフォルトの3.0です。

原作はラノベ。
もう10年以上前になるのかな。
途中まで読みました。
なにせ既刊が多いので。
そしてかなりうろ覚え(´・_・`)

原作はラノベ界では有名な作品です。
ラノベをここまで流行らせたきっかけになった作品なんじゃないでしょうか(たぶん)

「ブギーポップは笑わない」
タイトルがキャッチーですね。

例えば「世界の中心で愛を叫ぶ」に通じるものを感じます。
これはエヴンゲリオン最終話「世界の中心でアイを叫んだケモノ」が元ネタで、
そのエヴァも大昔のSF小説「世界の中心で愛をさけんだけもの」が元ネタだったりしてますが、
要は意味はよくわかんないけどキャッチー

「ブギーポップは笑わない」もタイトル先行な気もしますが、書店の本棚に置いてあると目が行ってしまう、ついつい手に取ってしまいそうなナイスなタイトルだと思います。

ジャンルとしては「セカイ系」
1作目の発刊はエヴァのちょっと後ですし時代ですね。
つまりちょっと青臭い。
自分と世の中との関係性に悩む年頃に読むとピタッとハマる作品です。

主役のブギーポップさんは
「世界が危機にさらされると自動的に現れる」
そうです。
セカイ系だから、ね。
そういえば最近までグリッドマンさんもやたら
「裕太!世界の危機だ!」連呼してました。
親戚かな?

どんな危機かは見てのお楽しみです。

ただセカイ系というだけではなく、物語の展開や設定に工夫を懲らそうとチャレンジしている点は好感が持てます。

一見、敵と思える相手のことをブギーポップさんは実はそんなに相手にしておらず・・・とか。
ポイントをずらしてハッとさせる感じの作品。


アニメはまだ3話までしか見ていないですが、原作をうまく表現してます。
ただ原作読んでないと何が何やら(´・_・`)?という気も

雰囲気は一貫して暗いのでそういうの苦手な人にはさらに辛いかも。

あとブギーポップの表情。
原作では左右非対称の奇妙な表情とあります。
半分笑って、半分泣き顔でみたいな感じでしょうか。
それがアニメでは「半笑い」に見えてしまいました。
ここら辺を映像で表現するのは難しい。
文章なら一行なのに。

ものすごい好きかと言われると微妙だけど
懐かしさもあるのでたぶん最後まで見ます。


最後に

スポルディングのスポーツバッグ懐かしいなー
アニメではどうなってんだっけ?

投稿 : 2019/04/23
閲覧 : 318
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51

ぼーち

★★★★☆ 3.1
物語 : 2.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:途中で断念した

自分には合わなかった

opとedは良かった
11話で断念

各ストーリーの起承転結の結に至るまでが長くテンポが悪い、終わりは案外あっさりしている

漠然とした話が多い為、こっちが察して考えないと話として理解が深まらない。

考察したい人向けの話だなと思いました。

投稿 : 2019/04/23
閲覧 : 38
サンキュー:

2

dakiramk3

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

なぜ今再アニメ化した!?

 バトル学園系ハーレムとか異世界転生とかの欠片もない時代のラノベとしての、暗さというか小難しいこと言ってる的な心地よさは確かに存在していたが、なんかこう……正直言って結局アニメ向きの作品ではない気がしている。アクションに傾倒した作風ってわけでもないし、もちろん美少女メインでもないし……というあたりで。

投稿 : 2019/04/22
閲覧 : 71
サンキュー:

17

shoratio

★★★★★ 4.4
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

謎を残したまま消えていったブギーポップ

個人的感想ノート
注意ー音声入力のため誤字脱字が多いですがご了承ください。

全体の感想
4つに分けられた物語構成は個人的には好み。特に1話から2話、3話にかけての物語の視点の切り替えしで一気に物語に引き込まれる。イマジネーター、ブギーポップの過去、歪曲の王の話で出てくる各登場人物の物語が複雑に絡み合った群像劇となっており、楽しく視聴できた。その反面ストーリーの肝となっている「謎」の部分や伏線が残ったままであり、少しふに落ちないのが残念。続編を考えているためか? オープニング、エンディングは完璧。特にオープニングはお気に入りでミステリアスな曲ともよく合っていた。もう一つ好きなところを挙げるとすればブギーポップと宮下を演じた悠木碧の存在である。見事にブギーポップと宮下の二面性や謎めいた雰囲気を表現しており、引き込まれるものがある。かわいい役柄が多い悠木碧にはこーゆー不思議な役柄やオーバーロードで演じたクレマンティーヌのようないかれキャラが結構型にハマるので好きです。

投稿 : 2019/04/22
閲覧 : 37
サンキュー:

5

Ka-ZZ(★)

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ぼくは自動的なんだよ。名を「不気味な泡(ブギーポップ)」という…。

この作品の原作は未読です。

実は、ブギーポップは2000年に「ブギーポップは笑わない Boogiepop Phantom」というタイトルでアニメ化されています。
冬アニメで本作品の放送が決まった時に視聴しておいた方が良いか悩み、wiki先生に相談してみました。
すると、先に放送された作品はオリジナルストーリーで外伝的な位置付けとの事でした。
しかも、原作と同様に各話の語り手が異なり、全ての話を見ることで事件の全体像が浮かび上がってくる構成となっているが、小説本編を読んでいないと内容をほとんど理解できない、と堂々と書かれているんです。
これはこれでどんな作品かは気になりますが、内容を理解できない作品の視聴にどれだけ時間が割けるか…だと思います。

まぁ、直接的な繋がりが無ければ無理して視聴しなくても…と思い画面を閉じようとした時、記載されていたとあるコメントに目が留まりました。
「シリーズ構成の村井さだゆきは、テレビアニメ版が外伝的なオリジナルストーリーとなった理由として、原作がシリーズもののテレビアニメに向かない構成であることを挙げている。」

つまり、本作品のアニメ化は一度検討の遡上に上がったものの上記の理由から見送られた、という事が言えると思います。
過去に見送られた作品がアニメ化される…これって興味が湧きますよね。
しかもブギーポップ役を演じるのはあおちゃん…これで視聴に気合いが入らない訳がありません。

そういえば、wikiにあおちゃんがオーディションを受けた時のコメントが書かれていました。

悠木は「キノの旅」のキノを演じたことがあり、一人称を同じくする点などからブギーポップに近いところがあると考え、オーディションではキノをもとにした演技を行ったところ、そこまで淡々としなくてよいという指示が出された。
さらに「ブギーポップは無表情だけど、もっと口上みたいに、朗々と歌い上げるような感じのほうが嘘っぽくて不気味な異世界感が出ていい。でもアンニュイな印象は残してほしい」という指示が出された。
悠木はその時の様子について「ただ、その指示をオーディション中に言われたときは、もはや何を言われているのかよくわからなくて超やぶれかぶれで「こんな感じだろう」と思ってやってみたんです。でも結果受かっていたので、「受かったんですか? 本当に?」と疑いました(笑)。」とナタリーとのインタビューの中で振り返っている。

確かに…出された指示の意味がサッパリ分かりません^^;
この作品…声優さんに対しても厳しい作品だったんですね^^;

勇む気持ちを抑えて視聴を始めた訳ですが…なんかとても難しい作品だったと思います。
まずこの作品のジャンルですが、wikiでは「学園、セカイ系、SF、群像劇」と記載されています。
一方、公式HPのIntroductionには「アクションファンタジ-」と記載されているんです。

もちろん、捉え方に千差万別あるのは当然だと思います。
でも、上記のジャンルはあまりにも違い過ぎています。
視聴して異なるジャンルを視聴者にイメージ作品…と考えると、私もこの作品の本質が理解できてないんだなぁ…とつくづく思いました。

この作品は、以下の4つの物語で構成されています。
・ブギーポップは笑わない
・VSイマジネーター
・夜明けのブギーポップ
・オーバードライブ 歪曲王

物語はたった4つしかないのですが、とても裾野の大きな作品です。
「群像劇」というジャンルからも複数の物語が同時並行的に描かれていくのですが、ほぼ接点がないので、何だか別の作品を見ている感じでした。
それぞれの物語を繋いでいるのが「ブギーポップ」という単語だったと思います。

最初、ブギーポップは都市伝説かなにか…程度しか人々に認識されていませんでしたが、「ブギーポップは笑わない」の中で徐々に存在が色濃くなっていきます。

第2の物語である「VSイマジネーター」ですが、このサブタイトルだとイマジネーターが誰と…何と戦うのかが全く見当が付きません。
視聴者を理解から遠ざけるため…或いはミステリアスさを欠如させないためかと思っていましたが、どうやらその勘は大外れでした。
「書かない」のではなく「書けない」という表現がピッタリだと思います。

物語は第3の「夜明けのブギーポップ」に移っていきます。
話数で言うと10~13話に相当するのですが、この録画に失敗された方がいらっしゃるのではないでしょうか。
何故ならこの物語だけ日曜のゴールデンタイムに放送されましたから…
この作品が休日のゴールデンで放送されるとは中々想像できませんよね。

でも、10~13話を視聴していなくても、きっと話は通るんだと思います。
何故ならこの物語はブギーポップの人となりを知る物語でしたから…
でも視聴すると作品に対する深みを持てると思います。

こうして物語は最終段階である第4の「オーバードライブ 歪曲王」に突入します。
人々の…ブギーポップは一体何と対峙するのか…
何故「不気味な泡(ブギーポップ)」と呼ばれるのか…
そしてこの難解な物語はどこに向かっていくのか…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、MYTH & ROIDさんの「shadowgraph」
エンディングテーマは、安月名莉子さんの「Whiteout」
MYTH & ROIDさんの安定性は相も変わらず高いレベルで推移しています。
安月名さんは、これが2曲目の楽曲ですね。
「やがて君になる」OPである「君にふれて」からチェック済です。

1クール全18話の物語でした。
1.5クールの尺を1クールの放送枠におさめているのは、日曜のゴールデンを使ったから…
全ての伏線が回収された訳ではありません。
物語と共に存在が薄れていったキャラもいるので、その後が気になるキャラもゼロではありません。
でもそれを全てひっくるめてこの作品の魅力…と言って良いんだと思います。

投稿 : 2019/04/21
閲覧 : 56
サンキュー:

21

元毛玉

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

Can you see the meaning in your darkness?

原作は友達の家で少しだけ既読
…要は覚えてないっす。

絵が違うのは分かったのです。炎上とか色々あったみたいだけど
まぁそれも落ち着いて、無事アニメ化されて良かったです。

原作読んだ時もミステリアスな印象を持ったので
アニメでもちゃんとミステリアスな感じでいい感じです。
ただ自分の記憶がおかしいのか少しずつ記憶と違うので
それがスパイスとなって新鮮な感覚で楽しめてます。
…最近どんどん自分の記憶に自信がなくなってきました(苦笑)

OP映像も含めて凄い気に入ってます!

2019.04.21
見終わって

実は途中で少し見逃した話があります…
なんか変則的な放送だと録画追っかけるの辛いなぁ

時代を感じました。
平成初期の「なんか誰かが今の現実をぶっ壊してくれる」的な感覚の要素が
散りばめられてて、就職氷河期とかと合わせて、現実の閉塞感の中で苦悩や葛藤
それを壊してくれるような未知の存在への渇望そういったものが詰まっていて
令和の時代にブギーポップという作品が生まれたなら、
また全く別の話になった気がします。

色々と考察したいけど、ちょっと仕事が忙しいので見逃した回を回収できた時にでも追記しますー
(念願の令和という単語を使ったぞーー!な・何をするきさまらー)

投稿 : 2019/04/21
閲覧 : 138
サンキュー:

29

ネタバレ

teji

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

え!終わったのかなぁ

え!終わったのかなぁ 何回 断念しようか悩みながら・・結局欠かさず見てたなぁ
しかし ブギーポップのしゃべり方って スナフキンのパクリなんだろうか??
スナフキンにしか見えなくなってた

投稿 : 2019/04/20
閲覧 : 45
サンキュー:

5

ネタバレ

がぁべら♪

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

世界の危機が迫る時、彼は自動的に浮き上がってくる

"世界の敵"と戦うために一人の少女の中から浮かび上がってくるブギーポップと名乗る人格と、様々な夢や、希望や、あきらめや、悩みや、いろいろな思いを持っている少年少女達の物語デス。
-----------------------------------------------------------------

☆ブギーポップは笑わない<1話→3話>
☆VSイマジネーター<4話→9話>
☆夜明けのブギーポップ<10話→13話>
☆オーバードライブ 歪曲王<14話→18話>

絵は私好みではありませんが、まぁ普通に見れます。
キャラはある意味個性的だと思います。
毎回、話によって主要キャラが代わるので、分かりにくいカモです。
後、ブギーポップの話し方はかなり癖になります。
物語は独特かつミステリアスな雰囲気で、少し哲学的デス。
全体的に難しい話ではあるけれど、どういう結末になるか、とても展開が気になってしまう作品デス。
様々なキャラの視点で描かれており、複雑な構成デスがバラバラに見える登場人物たちの物語があちこちで繋がっていく、群像劇らしい気持ちよさが見所だと思います。

投稿 : 2019/04/20
閲覧 : 25
サンキュー:

5

ネタバレ

ノリノリメガネ

★★★☆☆ 2.8
物語 : 1.5 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

中二病な群像劇

夏目監督ということで期待して観たのだけど、あまりおもしろくなかった。

大きく分けて5つの物語で構成されている。
{netabare}
全体的な構成が独特で、かなりとがった内容になっている。
登場キャラや話自体も中二病をこじらせたようなものばかりで、なかなかついていくのが大変だった。
さらに、特定の人物に焦点を当て続けることをしない群像劇っぽい作りになっていて、逆に主人公が不在の作品になっている。まさに画竜点睛を欠いたような作品になっている。

一つひとつの物語もテンポが悪く、小難しいセリフを並べ立て、ブギーポップはいつも出てくるのが遅く、統和機構やエコーズとかの詳細も良く分からないまま。
なんでもかんでも説明すりゃいいってもんではないけれど、ここまで難解な内容では大衆には受けないでしょう。

良かったのは毎回のOP。OPだけは超絶かっこよかった。でもOPのワクワク感が全く本編に反映されてなかった。

あと私は青森に住んでいるのだけど、北に住んでる人間からしたら、四月に雪が降ることなんて何も特別なことではないよなぁ、と。
{/netabare}

投稿 : 2019/04/20
閲覧 : 50
サンキュー:

5

ネタバレ

fuushin

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

バブルクライシス vs. ブギーポップ

ちびっと難解な作品でしたね。

私は、キャッチさんの「ブギーポップは笑わない Boogiepop Phantom」のレビューを拝読させていただいたことをきっかけに、原作シリーズを読了、新旧アニメ作品の視聴を終えました。

個人的な印象ですが、私は本作に類する作品をほかに知りません。
それは、とても面白いということと、ちびっと怖いことと思います。
評価が定めにくいということもありますし、レビューするに日本人の負のアイデンティティに触れるということでもあります。

近しくは、日本近代文学の黎明期に傑出した、夏目漱石の心(1914)、井伏鱒二の蟹工船(1929)、島崎藤村の夜明け前(1929~35)、太宰治の人間失格(1948)など、日常のなかの人間の実存の価値や内面性の葛藤を鋭く問うた作品群に似ていると思います。

さて、このレビューでは、ブギーポップとは何か、ということと、彼が生みだされた時代背景を探ってみることで、本作品の理解が深まることを柱に位置付けてみたいと思います。よろしくお願いします。
相変わらずの長文ですので畳んでおきます。
もしよろしければ、お時間のあります時に開いてみてください。ペコリ。

{netabare}
ではまず、ブギーポップの印象を、私なりに述べてみたいと思います。

彼は「ボク」と名乗るように男性的な人格を思わせる意識性をもっていて、しかし、宮下藤花という女性の容姿を見せています。これは "性差に関わらない人間性それ自体" へのテーマ性を予感させていると感じます。
また、一定の道徳的な価値観を身につけている存在で、本質的には実体のないエネルギーの様態のように感じます。これは、肉体的・物質的なものばかりに幸福感や真諦を追求するのではなくて、精神的・教養的な方向性への訴求を示しているように思います。
くだいて言えば "生きがいの探索とその定着" ですね。

彼は、自身を「宮下の二重人格に近いもの」と評していますが、そうとも言えるしそうとも言えない感じです。
ちびっと鵜吞みにはできないのは、2人のパフォーマンスの差が大きすぎるからです。
でも、ブギーポップは、宮下にけがをさせたことを告白しています。
このあたりの演出で、視聴者は煙に巻かれそうですね。

宮下自身は、あくまでも学園のモブの1人として描かれ、特異な内面性をもつ人物でもなさそうです。
言ってみれば、宮下という実体(肉体)のバーターとして、つまり容姿を借り、似せて造形された別の存在、とでも表現すれば良いのでしょうか。
一時的な憑依によるディテールの擬似同化、まあ、焼き直しというか化身像といっても差し支えないでしょう。
しかも宮下の記憶を感知・把握したうえで他者との会話を自由自在に成り立たせており、かつ自身の正体を公言することで相手に認知させつつ、同時に宮下の記憶の補正操作も自動的に処理するというなかなか手の込んだ懐の深さを持っています。

ここで唐突に一例を出しますが、例えば、ウルトラマンです。
彼は普段はハヤタ隊員の陰の存在です。ベーターカプセルを天に掲げることで顕現します。ハヤタとウルトラマンの間には事前に意思疎通があり、かつ認め合っています。
一定の交換条件の下で両者の存在がバーターされ、それぞれの力が最大限に発揮されます。
これは、カプセルという分かりやすいアイテムを媒体にして成り立つ契約的な関係性とも言えます。
スイッチを押すことは、ヒーローという特異な立ち位置を場面場面で保証し、決定づけるために必要なお作法ということですね。

少し観点を変えれば、このお作法、サラリーマンの労働契約のようなものです。
タイムカードをレコーダーに差し込んでピカピカって光って認証されたら、人生の内のなんと8時間という時間をウルトラマンのように "大活躍する" わけです。
私も彼のようにできたらいいなって願うのですが、大活躍=労働力の提供という現実的な見方をすると、契約書の信用保証の重さ、労働法の遵守が当たり前であるし、憲法における基本的人権の尊重が大前提にあることが当然で、その上での協働(試行錯誤や切磋琢磨=内面性)と成果(課題達成と収入の歓び=外面性)が "大活躍" の実感と実相なのだろうと思います。

もう少し角度を変えれば、ヒーロー・ヒロインものは、お互いに助け合うことで努力はおおかた報われ、課題の全ては無理だけど少しずつ克服することはできるという "ウインウインの価値観" を、日本人のマインドに深く磨(す)りこみ、望ましいものとして一般化させることに一役も二役も買ったわけです。
ミクロ的には正しいことだと思います。

でもブギーポップはウルトラマンの立ち位置とは違いますね。
作風が違うことは当然のことですが、ではブギーポップの作品性とは何かということが気になりますね。ここがポイントの一つ目です。

さて、お話はさらに脱線しますが、「ジキル博士とハイド氏」という古典的な作品があります。二重人格をテーマにした作品で、ジキル博士は社会進歩の先鋭的研究者、ハイド氏は底辺社会に蠢く隠者という設定です。
同一人物でありながら、全く違う人格を持つことの精神性の異様さと苦悩するさまが丁寧に描かれています。
もう一つに、彼ら二人に翻弄される "社会のさま" が興味深いのです。

これに比べると、宮下とブギーポップは少し異質です。
ジキル博士とハイド氏の肉体的存在は同一、社会性価値観や目的意識性は全く別。
ハヤタ隊員とウルトラマンの目的意識性は同一性があり、実存性は全く別です。
宮下藤花とブギーポップは、目的意識性も、肉体的存在も同一性はありません。
ブギーポップは都市伝説の中心人物、宮下はそこから最も縁遠い場所にいる普通の女子高生という設定です。

この三者の設定の違いを一言で言えば "時代性" です。
でも、その前に、ブギーポップの人となりからアプローチをかけてみたいと思います。
それでは作品を眺めてみます。


★ ブギーポップは、"世界の危機" に対応するべく "自動的" に現われ、さまざまな人の運命に関わってきます。

{netabare}
"世界"、"危機" という言葉は、ケースバイケースで幅広く解釈ができる曖昧さを含んでいますので、それを視聴者が受け取った瞬間に、すっかり委ねられ、如何ようにも加工され、再構築されていきます。

"世界の危機" を連発する彼の意図に意識を注意深く向けてみると気がつくことなのですが、敵の属性や立場性がようとして知れず、これっぽっちも明らかにされないことに愕然とします。
しかも、対決の構図や内容が謎めいたままにお話がどんどん進んでいくし、時間軸の奇妙な交錯や重複の不思議さに巻き込まれるし、辻褄を合わそうとしても不可解な平衡性や乖離性を感じます。
分からないままに物語の解釈に自由度が持ち込まれ、同時に、齟齬と混沌も生まれます。
こんな曖昧なままのカオス感は、今どきのアニメとしてはちびっと珍しい。

さて、彼のいう "世界" ですが、身の回りのことから別次元界まで、かなり幅があるようです。
ところが、彼が関知している範囲や、関与する対象人数はかなり限定的のようです。
危機を感知しない人、気にしていない人たちは、目鼻のないひと固まりのモブ、魂のないマネキン像のように没個性化されています。
このビジュアルが一体誰からの視点で見られているものなのか、そのあたりの "複数の視点と意識のスライド" も興味深いですね。

彼は、直接、怒りを口にしてぶつけることもあれば、解決を先延ばししたり、課題を放置することもあります。
また、すべての人に平等に対処するわけでもないようです。

彼は、さまざまな次元世界に、忽然と現われます。
気がつけば、最初からそこにいたかのように佇んでいます。
それは自動的で、彼の意思とは関係なく、誰かの意志で決められてしまうようです。

彼は、身の周りの状況をいくらかは理解しているように振る舞っています。
でも、自問自答することもあるし、周りの人に「どういうことなんだい?」と尋ねることもあります。
実は、その場その時に初めて気づくことも多いみたいです。

誰とも語らないときもあるし、そこにいる誰とも忌憚なく語れるのです。
ときに親交を楽しむときもあれば、無関心を装い、一瞥することもなく姿を消すこともあるのです。

ブギーポップの人となりを、いくらか抽出してみました。

やはり、ヒーローやヒロインとは言えない微妙な立ち位置。
むしろ、主体性が乏しく、ひどく世俗的で、一過性な存在です。

もう一度、確認しますね。
彼の主体性は、"世界の危機" です。つまり "環境要因" ですね。
とある特定の事象に関わる、とある特定の人物の周辺に、彼は出現するのですね。
この "とある" がポイントなような気がいたします。
なぜなら、"とある" と同じような立ち位置の方が、日本には大勢いらっしゃると、私は感じているからです。(後述いたします。)

そのあたりを、三つの側面から申し述べてみます。
{/netabare}

★ 一つめは、フィクションとしての作品性です。
{netabare}
私は、本作は、単純に娯楽的に読むものとか、どこかのセカイのダレカの物語として視聴するものではないだろうと捉えています。

原作は、"ライトノベルの世界を変えた作品" として評価されていますが、では、いったいぜんたい、どういう理由でそのように評価されているのか、ストーリーやシナリオに含まれている要素をどのように捉えれば自分なりに深く理解したり楽しめるのか、この作品っていったいどういう作品なの?っていう素朴な疑問について、少し明るくなっておくことは、案外大切なことのように思えます。

それほどにブギーポップという作品には、ライトノベルにしてもアニメ作品にしても、特異な作品性があるような気がしています。


本作はもとより、原作シリーズでは、出口の見えない閉塞された世界が描かれています。
誰もが、喘ぎながら抗い、もがきながら彷徨い、それぞれに生きてきた歴史と文化を支えにして、それぞれの価値観で望ましい未来を創ろうとします。
でも、誰にでも頼れない世界があることを知り、その歪みがどこから来ているのか分からないし、正すこともできないし、応えられないでいます。
誰かに質(ただ)しても、だれも正しい答えが出せないで、ジリジリと灼けるような鬱屈した精神世界が描かれています。
読み進めていくうちに、一度の失敗だけで、あるいは一方的な理不尽さで、人生が台無しになってしまうような救われようのないホラー的な状況が重々しく敷かれていることが少しずつ理解できるのです。

もう一つ、原作の特徴として感じたのは、その筆致の飄々とした表現性です。
まるで水面をなでるような風のように軽さをもった文章であり、それゆえに物語は淡々と進行していくように体になじむのです。
それだから、といっていいのかどうか、一話ごとのエピソードは寓話的で、象徴的です。
テーマの設定の垣根はとても低くて、なんだかありきたりのような、陳腐とも思えるような手合いなのです。
そのストーリーの解釈を読者の自由な思考に委ねていて、教示性を避け、教訓性も薄めています。
本質的には、共時性(読者との同時代性)を感じさせるのですが、しかし同時に、共感性はそれほどには求めていないのです。

むしろ、作品の雰囲気を肌で感じさせながら、同時にチクチクとする違和感を与え、その集積によってリアルな現実を突破する力を脳の中に囁こうとするかのように感じます。
読者が知るべきは、形がはっきりと見える既成の価値観=模範解答ではなく、形になる前の未知のイメージを重ね合わせ、縒り合わせていく作業が必要なことでしょう。
ダメですね。上手く書けません。
どなたか助けてくださいませ。ペコリペコリ。


原作の挿絵については、線描写が主で、止め絵的です。
ブギーポップら登場するキャラは表情を落とし、まるで存在自体が儚げです。
その印象はアニメ以上に淡くて朧げなイメージを醸し出しています。
セカイ系の作品に必要不可欠なヒーローやヒロインはあたかも不要といわんばかりに、敢えて前面に打ち出さない造形で、またそのように見せている絵師の素晴らしいデザインなのです。

旧アニメ作品については、ネット配信がありましたから、ご覧になられた方もいらっしゃるかと思います。
アニメ画は、煮詰めて煮しめたようなコテコテの映像表現でした。
人物の描写も陰影が深くて、どことなく排他的で刹那的な雰囲気です。
ストーリーもゲンナリするほどに気の滅入る作品、というのが正直な感想です。

原作の持つ雰囲気と、旧アニメ作品のそれにあるギャップ感が凄くて、この作品のコアには、いったいどんな共通点が存在しているのかな、と考え込んでしまいました。
そんな不思議な感覚があったものですから、本作にちびっと入れ込んだ、と言えるのかもしれません。

私は、今回の放送作品は、旧作品よりはいくらか分かりやすいと思いました。
ときに時系列が飛んだり、物語が唐突に繋がったりするのはなかなか厄介ですが、原作を読んでいれば、ある程度は補正できます。
(未読の方には非常に分かりにくかったと思うと少し残念です。)

画が古くさく感じられたり、キャラクター像が似通っていたり、放送回が不定期であったことに評価をつけていらっしゃる方もみえます。
確かに、唐突な始まりと、意味不明な展開と結末は、今風な説明を尽くす作品ではなかったし、合理的配慮などへったくれもないと言えるかもしれません。
その意味や観点では、ほかのアニメ作品と比べると?マークがいくつ付いても仕方のないことなのかもしれません。

無理もないことと思います。
ブギーポップの描く世界観は、ほかの作品には見られないと思います。
目で観ようとしても見えにくい世界を描いています。
心眼で読み取ろうとしても理解しにくい世界を描いています。
まるでそれを意図したかのような作品性です。
敢えてそうした、そうする必要性のある作品だったということでしょうか。
私は、これらの要素は、原作と制作と製作との意図的な演出だと思っています。

敢えて申し上げれば「よく分からなかったけど、良いんじゃないの、たかだかアニメなんだし。」と納得してほしくはありません。
納得してはいけない必然が織り込まれている作品性だと思えるのです。
もしできましたら、ブギーポップを気取って「いったいどうしたんだい?」と "あなた自身の世界の危機" に問いかけてみていただきたいと思います。

とは言いましても、危機を感じることに必要性のない方は、ちびっと難しいかもしれません。
そのときは、本作の物語のメッセージ性、面白さは、それぞれの感性の受け止めで構わないと私は思います。
ただ、考察の手がかりがなければ、苛立ちさえも感じられたのではないかとも感じます。
なので、もう少し広げてみます。
{/netabare}

★ 二つめは、もう少しリアルな現実に寄せてみてレビューしてみます。
{netabare}
"ブギーポップは笑わない" が出版された時代(1998年より発刊)、もっとリアルに言えば、バブル崩壊後の社会(1991~1993年)ということなのですが、私は、ここを境にして、世代が違うとか、時代が変わったとか、そんなのものでは言い表わせないような社会・経済・文化の構造そのものが劇的に変化した、というよりも悪化したと感じています。

この作品性にシンクロする一番の世代は、約20年前の思春期の入口〜青年期にいた方々だろうと思います。
今の年齢でしたら、おおよそ41〜52歳あたりでしょうか。
この世代の人口は、約2178万人ほど。(平成29年度総務省統計局調査)
全世代の約17%ほどを占めています。

この年代の方は、就職の超氷河期という難局に直面し、翻弄され、物理的にも精神的にも、人生観そのもの=世界観が720度くらいぐるぐる回ってしまった世代だと感じます。
もっと言えば、日本国の経済政策、特に雇用政策に対する信頼性が保てなくなったのではないかと思います。
譬(たと)えるなら、100メートル走のスタート位置が、50メートルくらい下げられて、ゴールの位置も50メートルくらい先まで延ばされて、しかも評価は正規の100メートルと同じ。
そんな無茶苦茶な競技に、2000万人を超える方々が参加した、参加せざるを得なかったという受け止めです。

バブル経済以前は、国民の誰もが、いわゆる、正社員で、月給制で、福利厚生もあって、ボーナスもそれなりにあって、マイカーとかを買って、恋愛して、結婚して、家庭を持って、夢と希望と責任を背負って、社会人としても地域の行事に参加して、人生を着実に作り上げていこうとするイメージが、疑いようのない人生のシナリオとして存在していたと思います。

それが当たり前で、普通で、横並びで、中流で、何十年先も変わらない人生なんだという漠然とした考え方であったような気がしますし、ほぼ全ての日本人の人生観の根底を成していたと思うのです。
なぜなら、国策としてそういう日本を目指して、国造り、人作りをしてきたし、平和と自由と安心を享受することのあるべき原則的な姿だったからです。

バブル期は異常でした。
「24時間働けますか?ジャパニーズビジネスマン!」とか、「奴隷のように働き、王様のように遊ぶ!」などというキャッチコピーがコマーシャルのなかに氾濫し、それがさも当たり前のように宣伝され、喧伝されまくりました。
でも、そのファンファーレの響きは、当時の膨らみすぎた実体の伴わない経済活動で成り立っていた日本の産業構造が、崩壊しないことが大前提でした。

そんな異常事態ともいえるバブルの景気が弾け飛んで、日本人の経済観念と人生観がガラリと変わりました。
喩えて言えば、現実の世界のなかに異質なセカイ系が一夜にして生み出されたようなものです。
バブルという似非(えせ)リアルに隠されていたクライシスがマジリアルとなって牙を剥き、特異で歴史的ともいえる相転移の節目に爪を立てたのです。

経済活動というものは、人間の体にたとえると "血液の循環" です。
その流れ自体が、バブルと称されるほどに呆気なく目の前から消失したことは、大動脈を噛みちぎられ失血死するほどになってしまったということと同じです。
バブルに沸いていた経済は、血管に空気を混ぜたことと同じです。
血管が破られれば血しぶきをあげて血泡だけが残るのも必定です。

まだ出血が小さなうちは瘡蓋(かさぶた)ができて止血することはできます。
ブギーポップが "自動的" と語る由縁の一つですね。

バブルの崩壊によって消失したのは何かというと、雇用の機会が狭まり(経済活動の縮小、就職氷河期)、労働者性が変容し(非正規雇用、派遣業の推進、短時間雇用の拡大、短期間での成果主義の導入・強化)、賃金制度が見直され(年功序列性の弱体化、月給制から日給月給制への移行)、身分保障の空洞化が進みました(有期雇用化、買い手市場の理論)。
そのほかにもあまたの変化が生まれ、日本政府もその対応に追われながら、弱肉強食と弱者切り捨ての道理が大手を振ってまかり通るようになりました。

その結果の一つとして、バブル崩壊後10年くらいたってから出所の分からない流言が跋扈しだしました。
「勝ち組、負け組」という言葉です。
実は、太平洋戦争の終戦後も、似たような状況は生まれていました。でも、国土の再生や社会インフラの再構築に邁進する志向が国民の意識の根底にありましたし、まだ道徳的な規範性が強かったことや、平和護憲や民主的教育と呼称される動きもあって、労働内容に対する平等意識と、等しく努力することへの誇りを持ち合わせていたのではないかと思います。

ところが「勝ち組、負け組」という言葉は「労働に貴賤はない」という不文律をひっくり返し、労働者性の属性でもある平等性の概念を著しく損ねたと思います。
この影響は、当時の若年層に労働に対する見方を変えたと思います。
学校間格差や学年内の学力差のランキングは受忍していたとしても、卒業し就職したとしても "負け組と言われかねないレッテル" を40年以上にわたって貼られたり言われたりすることは心外なことだと思うのです。

何時しか仕事や労働という人間の属性そのものへの疎外や圧力が、タガが外れたように公然と語られ、流行り病のような時代性で全国に広まり、うたかたのように一世を風靡した時期が、ブギーポップが生み出された時代背景とぴったり重なっていたと感じます。
(ちなみに、うたかたとは "泡沫" と書きます)

私は、労働者性に勝ち負けをつけるような言い方は嫌いです。
表面をなぞるだけでも決して手放しでは笑えないし、また心の底から睥睨して笑いとばすしかありません。
ブギーポップは笑わないようですが、それはなぜでしょう。

原作者は上遠野浩平氏です。"かどの" と読みます。

本作が生まれる時代背景には、上遠野氏の生い立ちが強く反映されているように感じます。
氏は50歳になられますが、大学卒業時に、バブル崩壊という経済的ダメージの直撃弾を受けた世代になると思います。

戦争の直撃は国土を荒廃させましたが、終戦によって故郷の山河に安堵が残り、産業の復興に希望が生まれました。
戦争は、鍋や釜が供出されれば武器などの部品になります。爆撃機が通り過ぎれば空襲は避けられます。戦争終結の詔(みことのり)はラジオ放送されましたし、日米講和条約の手順も公開されていました。
従軍が終われば労働者が生み出され、社会復興の道筋がそれなりに理解しやすかったです。
こうした現象は、視覚可能で、直接的な変化があり、1945年8月15日以降、平和な暮らしが手の届く身近さとして実感できました。つまり原因と結果の関係が明瞭でした。

しかし、バブル崩壊は人心を荒廃させ、土地と国土に不信感を、産業構造に猜疑心を生み出してしまったのです。
一旦生み出された負の想念は、消しても消しても次々に泡のように浮かび上がってきます。その実相は "後悔と怨嗟" の思いです。

事実、若者は大学に進学して知識や技術を身につけても、就職口がありません。
現役社会世代の雇用も極めて不安定で、常にリストラクチャリングによる人員整理=解雇の心配がありました。
雇止めにされれば住居の喪失の不安さえも現実のものとなり、衣食住全般と生存権への強迫すら突き付けられるようになりました。
何よりもその因果律が非常に分かりにくかったのです。
これがまさにバブルと言われる所以です。

そんな時代背景があっての前作(2000年~、12話)なのです。
アニメとは言え "世界の危機" を謳い、ましてや "世界を救う" とかの設定は、流石に "セカイ系" の作品とはいえ、いわゆる右肩上がりの "やればできる、やってみたらできちゃった" みたいなイケイケなシナリオは創りにくいものだったと思います。

いつも脱線して申し訳のないことですが、例えば、ほぼ同時期の "もののけ姫" (1997年)も、生き方の多様性を謳った作品として有名です。
"生きろ。" というキャッチコピーにも、身の周りの全方位を見やりながら自分の足で踏みしめて歩いて行くことや、各地のお国柄の "価値観の多様性" にじかに触れたり人と語り合うことや、シシ神やタタリ神という存在のなかに "生死" を身近に感じることが、どれほどに大事なことかが、各シーンに落とし込まれています。
さらに "曇りなき眼(まなこ)で見定め、決める。" とアシタカに言わしめたことは、バイアスのかかった古い価値観に縛られることなく、地球全体を俯瞰した多角的で広範囲な視点を持って対応していくことが、人間にとっての責務であることの "萌芽" を示そうとした時代性のある言霊だったと思います。
アシタカやサンからのメッセージは、バブルに塗れ、弾けて飛び散ってしまった日本人の心に、なお懸命に "世界の再生" に目を向けさせようとしています。
その強烈な教示性の大なるがゆえに、大ヒットに至る評価が与えられたのではないかと思うのです。

しかし、そうは言っても当時の日本国の総力をあげても対処しきれない古今未曾有の不況の只中でした。
多くの若い人たちの現実に、激烈な血泡を吹かせ、泡沫の夢となる醜い後遺症を残したのも確かです。
それ故に、せめてもののこととして、精神的な内向世界に向かうトレンドが文化芸術に芽生えたのも確かです。
苦々しい現実から一時的にでも逃れ、"セカイ" の内側で、泡沫のように漂う浮遊感に身を委ねることで癒しを求め、自らの閉ざされた内面セカイで安寧を追った結果としての "心から笑うことのできない怪しげな泡" のような存在としての営みが、一人一人の心になかに励起したのではないだろうかと思うのです。

本作の作品性には、こうしたリアル世界の翳が深く反映されています。
ですから、"世界の危機" に対応するブギーポップが、解決策のシナリオを鮮やかに見いだすことは難しいのです。
彼が自動的に浮き上がるのは、そうしたリアルな翳を反映している個々人の内面の精神世界の危機に対しての範疇がせいぜいなのです。
現実世界の苦さをそのままを取り込んだ精神世界は、対人関係も危うげで混沌として、敵味方の属性もよく分からないまま、シナリオの因果関係も見通せず、時間軸さえ不確かなままに、右往左往するしかないのです。

"ブギーポップ" には重々しいニヒリズムが見られます。
旧態の家父長制を規定してきた道徳的な観念と、外来の新自由主義の理念とが激しくぶつかり合い、旧知・衆知 VS 未知・無知とがシノギを削りあった時代がそれを生み出したと感じます。
グローバルな競争原理に少しずつ屈し、日本人の精神性が緩やかに崩されていくこと (=セカイの危機) への "嘆息と諦観" とが作品の中に表現されていたようにも思います。
ニヒリズムは、歴史に裏打ちされた普遍的な真理や真諦、既存の人間性の価値観を、受け止めることなく否定する哲学的な立場性を意味するものです。
虚無主義ともいわれ、冷笑と皮肉をもって、セカイを斜めに眺める態度ともいえるでしょう。

上遠野氏のリアルな時代性が、そのままにブギーポップのセカイ観を生み出しています。
そこにはかつて日本近代文学に登場していたあまたの主人公らの呻吟する息遣いに潜むニヒリズムが、密かに、しかし揺るぎなく再生産されて描き出されているように思えてなりません。
その直接的な理由は、バブル崩壊後の労働環境の変化に蹂躙されたリアルな生活実態から生まれる喘ぎであり、その間接的な背景には、政治への関心の低さや暮らしへの主体性の弱さが招いてしまった社会の閉塞性への痛烈な批判があるような気がしてなりません。
{/netabare}

★ 三つめは、いつも通りのファンタジーなレビューです。
(ここからはオカシナ話なのでスルーしていただいて結構です)
{netabare}
アニマについて、少しだけ申し述べてみたいと思います。
西洋ではフェアリーとか妖精、東洋では精気とか魂魄と言われています。
(アニマについての背景は、拙レビュー "モンスター娘のいる日常" を参照してネ)

薔薇の花には、薔薇のアニマが宿っています。
薔薇の妖精はピーマンに宿ることはありません。
ピーマンの精気はリンゴには宿りません。(味が変わっちゃう!)
アニマも十人十色。それぞれ特有の個性があります。
ですから、花の色や形、香りや味、サイズや開花の時期や種の保存の仕方にも違いが現われます。

アニマは、DNAに書き込まれた設計図(=シナリオ、指示書) を具体化、具現化する働きをする者たちです。
そうと見立てれば、アニマは自然の摂理に組み込まれ、人間とともに進化の道を辿ってきた、同じ地球の子どもたちと理解することができます。
幼く、健気で、不完全で、そして自動的で能動的であり、永い時間を生き延びてきた歴史がそのまま詰まって、今の姿かたちができあがっているものだと言えるでしょう。

人間の目には見えないミクロの世界には、アニマが司る膨大な記憶と記録が厳然とあって、それぞれのタイミングで人と関わることで、絆を結び、縁(えにし)をつなげることで、具象化、実体化の現実の世界に姿を見せるに至るわけですね。
四季の移り変わりは太陽と地球と月にも依拠し、生産は大地と水を頼りとし、生活文化は人の智慧と技術で高められてきました。
こちらはいずれもマクロの世界の働きと言ってもいいでしょう。

ブギーポップは、宇宙や地球に常駐しているエネルギー体のようなものだと見立てれば、彼もまたアニマの一つと理解してもよさそうなものです。
彼は、とある人間の生きている世界の危機=生命の存在と精神の価値が損なわれるタイミングで、便宜上、宮下の姿かたちで顕現する存在です。
この仮説で進めれば、彼が人間の姿を取るのは、いずれの人間にも内在する精神性に、いくらかでも関与し、その人が幸福な人生を構築するプロセスの守り人の役割を持って働いているものと理解してもいいのではないでしょうか。

彼は自らを「ボクは実体がないんだ」と称しています。
これを偶像崇拝のない神道の側面から見立てれば、どうでしょうか。
神道では、直毘(なおび)という概念があり、御魂の宣(の)り直しというお作法があります。
直毘とは、心身の悪い状態、尋常でない状態などを、元の良い状態にもどすという意味があります。
御魂の宣り直しとは、平易簡便に言えば反省ということです。
仏の顔も三度までと言われるように、ある程度失敗を繰り返すことで乗り越え方を習得すると捉えれば、一度の過ちも許せないということではないと思います。

自分も他の人も、三度と言わず、五度、十度と誤るかもしれませんが、成果主義一辺倒に偏ることなく、忍耐と寛容によって受け止める必要もあると思います。
この世に初めて生を得て、全てが初めての体験で、人生において失敗や誤りが一度もないということは、それこそブギー(奇妙)なことです。
ポップ(泡)に過ぎる人生かもしれませんが、ブギーポップの言霊のように、いかにもブギウギウキウキとして、ライトでポップな楽し気さで過ごし、柔軟に変化(へんげ)し、中庸を取りつつ、少し謙虚で、少し勇気をもって生きていければ幸せなことだと思うです。

そんな視点で、古神道と明治と平成とをミックスさせて、令和を迎えるに意義のある作品として捉えてみようかなと思いながら筆を置きたいと思います。
間もなくの令和が、皆さまにとって良い時代になること心から願うばかりです。
{/netabare}

★ おまけ。
{netabare}
前述のブギーポップの人となりですが、派遣労働に勤しむ方の労働の実態に似ていると思いますが、いかがでしょうか。
{/netabare}
{/netabare}

長文を最後までお読みいただき、ありがとうございました。
本作品が、皆さまに愛されますように。

投稿 : 2019/04/15
閲覧 : 95
サンキュー:

20

ネタバレ

STONE

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

とりあえずの簡単な感想

 原作は未読。
 最近、古い原作のアニメ化作品がとみに増えてきた感があるが、そのおかげで名前こそ以前から
知っていたものの中身を知らなかった作品がどんなものか知ることができたりする。
 最近だと「BANANA FISH」、「フルーツバスケット」がそれに該当するもので、本作もそう。

 まず印象的だったのはSF的な設定や世界観で、緻密で相当練られているようではないし、かと
言って雰囲気やノリ重視というわけでもなく、なんとも不思議な感じでその独特さに惹かれた。
 演出と言うか話の持って行き方は群像劇スタイルで、更に最初の「ブギーポップは笑わない」に
至っては時系列ではなく、一つの事件を違った視点から見ていくスタイルになっており、それらが
組み合わさった時はパズルのピースが合致したような心地良さがあった。
 同クール放映の「ケムリクサ」のレビューで「再視聴すると違った面白さが味わえるタイプの
作品」と書いたが、本作も同じことが言える。

 その後も群像劇スタイルは続くが、それにより各事件、もしくは各話ごとに中心となるキャラが
主人公扱いになるイメージ。
 一応、全体を貫く主人公はブギーポップなんだろうけど、ブギーポップ自体はそれほど出番が多い
わけではなかったりする。
 よくミステリーで話の中心にいるのは探偵以外で、探偵はあくまで終盤に事件を解決する
幕引き役に徹しているような小説があるが、ブギーポップの役回りはその探偵役に近い感じ。
 まあ本作自体、話の作り方でジャンル分けするとミステリーの範疇に入りそうだし。

 前述の毎回変わる主人公格のキャラだが、多くは特別な力を持たない人で、それゆえに普通の人が
持つ勇気のようなものが印象的だった。普通の人々なのでキャラの印象度自体は地味めだったけど。
 逆に出番の割合以上に印象度が強かったのはブギーポップで、独特の風貌や口調が輪を掛けている
感じ。この口調という部分に関してはそのセリフもそうだが、悠木 碧氏も演技も大きかった
ような。

2019/04/15

投稿 : 2019/04/15
閲覧 : 73
サンキュー:

9

ネタバレ

ごー

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

タイトルなし

少し難しかったが個人的には好み。考えさせられる。進化で手に入れた特殊な能力で世界を滅ぼすような企みをした時、ブギーポップは現れる。ブギーポップがどこから来たのか、や統和機構の実態などは明かされず終わってしまったので掘り下げた続編求む。

投稿 : 2019/04/14
閲覧 : 35
サンキュー:

5

順順

★★★☆☆ 2.3
物語 : 1.5 作画 : 2.5 声優 : 3.0 音楽 : 2.0 キャラ : 2.5 状態:観終わった

面白いのか分からない

わざわざ難しい表現の仕方をしてる感じ
時間の流れやキャラの過去の紹介の仕方も

広く薄い印象を受けた。

投稿 : 2019/04/12
閲覧 : 62
サンキュー:

3

ジパミィナ

★★★☆☆ 2.7
物語 : 2.0 作画 : 2.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 2.5 状態:観終わった

過去の話題作らしいけど 58点

一応完走はしたけど、全18話の中で面白かった回はありませんでした。
1話を視聴した時は何話か視聴していれば、作品に入り込めるかと多少は期待していたのですが、入り込む隙間は無かったです。

キャラに面白味が無い為、ブギーポップ以外のキャラがモブにしか見えませんでした。

数話毎のオムニバスでストーリーは進行してはいきますが、盛り上がりが無いというか、盛り上がりが感じられないので、次が全く気にならなかったです。
本来、ストーリーを楽しむタイプだと思いますので、致命傷です。

文字だと楽しめるのかもしれませんが、アニメとしては赤点です。

投稿 : 2019/04/10
閲覧 : 109
サンキュー:

6

rie-ru.2

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

わたしたちは救われない

この物語に主人公はいない。



世界の敵と戦うのは、ブギーポップと炎の魔女だ。わたしたちではない。
わたしたちはただ、彼女たちを垣間見るだけ。
その流れの中で、何かを見つけて何かと向き合うだけ。

それは日常に潜む常識、イマジネーターであり、
怖れる心に巣食い自壊する恐怖喰い、フィアー・グールであり、
歪曲王の映しだす過去の残留物なのだろう。

ブギーポップは何ももたらさない。世界の敵に死を与えるだけ。
世界の敵にならない限り、ブギーポップはわたしたちを救ってくれない。殺してくれない。
それは希望があるという呪いであり、絶望の中でも簡単に死ねないという祝福でもある。

イマジネーターになれなかった「もどき」だって、世界の敵ではなく社会の敵だった。
半端な力しか持たなかった彼は、だから殺してもらえなかった。
「君の絶望に死ぬ価値はないよ」と無感情な宣告を受けただけだ。
彼は結局イマジネーターになろうとして、イマジネーターに負けてしまった。
半端ものの彼もまた、わたしたちと同じように世界でなく自他の欠落と対峙せざるを得ないのだ。



こんな現実を見せつけられて、わたしたちはそれでも生き続けないといけないんだろうか。
ブギーポップに聞いたって、「そう思えるほど懸命に生きたのかい」と皮肉に言われるだけだろう。

それなら、わたしたちはどうすればいいんだろう?
弱く、醜く、脆いわたしたちは?



それは結局のところ…わたしたち次第なんだろうね。

投稿 : 2019/04/10
閲覧 : 86
サンキュー:

10

rFXEy91979

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

タイトルなし

「ブギーポップは笑わない」
第1話
第2話
第3話

「VSイマジネーター」
第4話
第5話
第6話
第7話
第8話
第9話

「夜明けのブギー・ポップ」
第10話
第11話
第12話
第13話

「オーバードライブ 歪曲王」
第14話
第15話
第16話
第17話
第18話

投稿 : 2019/04/09
閲覧 : 57
サンキュー:

1

三毛猫メリー

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ブギーポップ

2019.4.9視聴完了。

前作のファントムがわけわからん感じだったので
週1ではなく、ためておいて続けて見ました。

序盤はおっかなびっくり
中盤はちょっと面白い
終盤は最後までいけそう
って感じで見終わりました。

不思議な雰囲気だけど、この世界観は好きかもしれない。
内容的には4部作でイマジネーターの回が面白かった。
いろいろな場面で出てくる辛辣な言葉はけっこう刺さります。

投稿 : 2019/04/09
閲覧 : 69
サンキュー:

11

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ブギーポップは笑わないのストーリー・あらすじ

竹田啓司は、同じ学校の後輩でもある恋人の宮下藤花を待っていた。しかし約束の時間が過ぎても彼女は現れず、連絡も通じない。日も暮れ始め、あきらめて帰ろうとした竹田の視界に涙を流しながらふらふらと歩く男の姿が映る。どう見ても普通ではない男の姿に、竹田自身も、そして周囲の人間たちも我関せずを決め込んだそのとき、不思議な人物が男に駆け寄ってくる。大きなマントに身を包み、奇妙な帽子を被った不思議な人物。ソレは竹田との待ち合わせをすっぽかした宮下藤花と同じ顔をしていて……。(TVアニメ動画『ブギーポップは笑わない』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2019年冬アニメ
制作会社
マッドハウス
公式サイト
boogiepop-anime.com
主題歌
【OP】MYTH & ROID「shadowgraph」【ED】安月名莉子「Whiteout」

声優・キャラクター

悠木碧、大西沙織、近藤玲奈、小林千晃、下地紫野、諏訪彩花、榎木淳弥、市川蒼、竹達彩奈、宮田幸季、八代拓、市ノ瀬加那、細谷佳正、長谷川芳明、阿澄佳奈、上田燿司、花澤香菜

スタッフ

原作:上遠野浩平(電撃文庫 刊)、原作イラスト:緒方剛志
監督:夏目真悟、副監督:八田洋介、シリーズ構成・脚本:鈴木智尋、キャラクターデザイン:澤田英彦、総作画監督:筱雅律/土屋圭、美術監督:池田繁美/丸山由紀子、色彩設計:橋本賢、3DCG監督:廣住茂徳、撮影監督:伏原あかね、編集:木村佳史子、音響監督:はたしょう二、音楽:牛尾憲輔、音楽制作:KADOKAWA

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