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「ANEMONE / 交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション(アニメ映画)」

総合得点
70.1
感想・評価
83
棚に入れた
422
ランキング
1582
★★★★☆ 3.7 (83)
物語
3.6
作画
3.9
声優
3.8
音楽
3.8
キャラ
3.7

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ANEMONE / 交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューションの感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

しかしそれはアネモネである

ハイエボリューション2が出るかと思いきや

さて前回(ハイエボリューション1)のような改あk…テコ入れ済みの総集編、という訳ではありません
完全新作です
しかし、やはり本編は全て見なければならないでしょう
内容は全くもって本編と関係ないのですが、いやはやこれは紛うことなきエウレカセブンです。
何を言ってるか分からないと思いますが、正直これを完璧に理解できる人は制作してる当人ぐらいじゃないですかね。完全に制作側が勢い余って作った作品ですので(推測)、我々が正解にたどり着くには「1人でNGワードゲームをする」ぐらいキツいでしょう。多分。
感覚的に、ですが恐らく皆様も凡その推測はできると思います。その推測を元に評価していきます

少なくともポケ虹、AO、ハイエボ1よりかは面白いです。意味わかんなさで言ってしまえば割と同レベルもしくはそれ以上なのですが、やはり今までのような「ただただ世界線が違う話」とかいう感じじゃなさそうなんですよね。物語もあんだけ濃い内容にも関わらずうまく映画一本に収まったのは素晴らしいと言わざるを得ません。キャラもうまく活用しており、魅力を引き出しています。かなり好印象です。
しかし、やはり本編には勝てません。{netabare}夢を見ることを諦めて現実を呪いだしたエウレカなんてよく概念がわかりませんし、ドミニクプログラムもよくわかりませんでしたし。まぁ私の頭がよろしく無いというのも大きいのでしょうが。{/netabare}
本編は50話なので、そりゃそうだ、と言われてもしゃーないのですが、あの繊細な表現と濃密な人間関係や成長具合を見せられたらそうなるものです(悟り)
とはいえ、これは私の感想ですので、「ANEMONE面白いやろ!!!」という方がいてもなんらおかしくありません。ですので「エウレカ…かぁ…ハイエボリューションまでは見たんだけどなぁ」というそこのあなた、ぜひ見てください。多少は面白くなるかも??

果たして続きが存在するのか否か{netabare}(普通だったらあの終わり方だったら、ないわけないんですけど、エウレカセブンてすからね…なんとも){/netabare}

投稿 : 2022/08/01
閲覧 : 159
サンキュー:

3

ネタバレ

遊微々 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

問題児その2

ある意味最大の問題児であるハイエボ2こと「アネモネ」。その一番の理由はやっぱり今作で出てくるエウレカの存在。
今作見た上で受け取った感想を言わせてもらうと、エウレカは自身の力を暴走させてレントンを消滅させてしまっており、その再生のためにシルバーボックスの力を使い再生を試みており、それに失敗した世界線がスカブとなって現実に現れ、「エウレカ」と呼称される現象になっている、とのこと。
この失敗した世界線というのがエウレカセブンという作品を大きくややこしくしている一番の問題で、ようは今までのTV版やポケ虹の話も全てはエウレカが作り出した仮想だったみたいな扱いになってしまっており、この辺の関係性が非常に難解。
最後は恐らくハイエボ1の世界線とアネモネの現実世界がリンクした状態が描かれており、この続きがラストのハイエボ3である「エウレカ」で描かれることになるのだが、そうなると分からなくなってくるのがハイエボ1のレントンの所在。いや直で考えればハイエボ1のラストで「エウレカと再開するぞー」みたいなところで終わってたので、あれの後に再開して、その時エウレカの暴走に巻き込まれて消滅したってことになるんでしょうけど、本当にそんな結末でいんですか?と言いたくなる。あと最後に出てきたレントンは結局どのレントンなのよと・・・詳細省かれてるせいで肝心なことがなんも分かんねえよ!

評価点としてはまあ演出面ですかね。幼いアネモネを3Dアニメ、現実のアネモネを劇場用2Dアニメーション、エウレカ内部進入時のアネモネをTV版映像と映像を使い分けていたのは面白い試みでした。
あと素直にアネモネがクソ可愛い。多分ハイエボのアネモネがシリーズで最カワ。「私の勘は当たるのよー!」←ハイエボ3でも使われてて感心したぜ!

投稿 : 2021/12/06
閲覧 : 408
サンキュー:

10

ネタバレ

栞織 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

3のEUREKAとはまったく異なる映画

アマプラで拝見しましたが、シリーズ最終作の3の映画とはまったく異なる作品だと思います。この2は旧ソ連SFの「惑星ソラリス」オマージュみたいな地味な作品で、ラストはメタフィクションの世界に入ります。「動物農場」みたいな動物たちの群れの走りがメインとは驚きました。これは、劇場で見た人は非常にがっかりしたのではないでしょうか。ほんと3のEUREKAのハリウッド映画的世界観とはまったく別で、シンエヴァで言えばQのような作品です。しかし愛好家の人はいるだろうと思います。それは、未知なる異生物の意識世界へのダイブという、「ソラリス」などに見られる精神世界系SFの系譜に当たる作品だからです。

ただ、作画は非常によくないです。キャラの表情などは、キャラクター設計の方が監修しておられるのでよく整っていますが、メカシーンが古いアニメ作品を見ているようでした。おそらく予算があまりなかったのだと思います。そう考えると、最終作3のお金のかけ方は、ほとんど奇跡に近いと思われるものです。3の劇場ではあまり人が入っていなかったですが、それもこの2の作りのマニアックさが要因かと思うと、3のスタッフが気の毒になってきます。

投稿 : 2021/11/29
閲覧 : 210
サンキュー:

6

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

こんなややしい話

こんなややしい話にしてエウレカをわざわざやらないでも…な一言。京田監督ほどの方でも新しい企画が通りづらいのかなぁ~なんて余計な心配をしてしまう。


エヴァ後に無数に作られたロボアニメで、謎の敵というパターンの作品は無数にあるが、エウレカもその系列だけど、最終的には謎とかどうでもええわ!な青春恋愛ロボ作品になったところが良かった。


 それをエヴァ的なややしい話、かつテレビじゃなく劇場版の短い尺でやられても、それこそ釈然としない。ちなみにエヴァ後な作品で傑作はファフナー1択。

投稿 : 2021/11/26
閲覧 : 496
サンキュー:

11

ネタバレ

やん さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 2.5 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

🏖️の限界

エウレカセブン=ロボット+BMG+おしゃれ+音楽
のコンセプトを守るためできる限りのことをやった感はありました。バレエメカニック、⚡グルだったら教授のリミックスの仕事なんて絶対受けないと思いますが、🌊のひとは間違えて受けてしまいました。相対性さんは被害者と言えるでしょう。

投稿 : 2021/11/22
閲覧 : 254
サンキュー:

2

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

視点を変えると

エウレカセブンを放送してた時は「エウレカセブンって言葉の意味は…」「語源は…」とか言ってるやつらがいたんだけどwikiでは「エウレカはギリシャ語に由来する感嘆詞で、何かを発見・発明したことを喜ぶときに使われる。」って書いてあった。
アニメでは「致死量の終末生命体が浮遊する、防護服なしでは生きられない死の世界・人間の敵@エウレカ」だそうだ。

エウレカは敵(悪いやつ)だったのか!w

エウレカ1~6はすでに発生していて、7番目のエウレカの話ってことでエウレカセブンって題名だったんだね。
前作のエウレカセブンではエウレカが人の気持ちを理解しかけてた記憶があるのだけど…。
前回のアニメ・エウレカセブンではアネモネがいつも半狂乱で、乗ってる機体@ジ・エンドも目玉がギョロギョロして、いかにもアネモネサイドが悪役だったんだけどなぁ。


前回のエウレカセブンはレントン視点だったけど今回はアネモネ視点なのか。視点を変えると正義が変わる。なかなか考えさせられる。
結末は前作と結びつけるんだろうけど今後の展開が気になるね。

※今回のアネモネかわいいよ!w

投稿 : 2021/10/22
閲覧 : 178
ネタバレ

ソース さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:----

お?期待して良いっすか?

正直エウレカシリーズに関しては「2005年のTVアニメで終わらせておけば良かった」という意見を未だに持っている。これまでの派生作品はTVアニメの戦闘シーンを焼き増ししたようなものが多々あったり、キャラの設定が改悪されているなど新鮮味がなく不快で全然楽しめなかった。

しかし、今作を見てその焼き増し(特にハイエボ1の)を少し許すこと、そして意味を見出すことが出来た。アネモネのキャラ変も個人的には問題なかった。(エウレカは闇堕ちしてましたが)

内容は詰め込んでいて相変わらず難解である。正直理解しきれていない部分もある。

けれども、自分は今作から「複雑化していたエウレカセブンの各シリーズを1つに収束させますよ」という意志を感じた。この点を自分は評価したい。今作以外の全ての作品は魔女となったエウレカの夢?のようなものだったという衝撃展開を利用して今作が現実世界であるというのを示した。

これらの事や終盤の展開を考えると次回作では、綺麗に「エウレカセブン」という物語を閉めてくれるのではないか?という淡い期待を少し抱いてしまう。

というかよくよく考えれば今作でやっていることが結構シンエヴァンゲリオンと重なるものがあってここで終わっても別に異論はないが、やはりレントンとエウレカは再会してほしいので次回作でこの展開を強く期待する。

主に次回作への期待を込めての高評価だが、最初に述べた「TVアニメで終わらせておけばよかった」という自分の意見に疑問符が付く作品であった。

次回作でこの意見が完全に払拭されることを期待している。

投稿 : 2021/10/01
閲覧 : 214
サンキュー:

3

ネタバレ

カミタマン さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

Don't think, Feel !!

2021/06/08 投稿

ポケットが虹でいっぱい
AO
ハイエボリューション
と正直言って,期待外れや何か違う感が続きました。


しかし,ついに来ました!

そう!こういうのを待っていました!!

冒頭のアネモネが走っているシーンからもう
「そう!そう!!こういうの待ってたんだよ!!!」感がこみ上げてきました。{netabare}なんと!このシーン,終盤への伏線になっていました!!{/netabare}

とは言えストーリーは,相変わらず別世界ぽいです。

{netabare}アネモネのフルネームはなんと石井楓花アネモネ!父親は日本人で自衛官!!

東京はスカブによって滅んでいます。{/netabare}物理攻撃を受け付けないこのスカブ(エウレカセブン)と戦うため楓花は精神体としてスカブ世界にダイブして戦います。このダイブした先のスカブ世界がテレビシリーズのエウレカに近い世界みたいです(アスペクト比も4:3で中央部のみに画像を表示)。そこにはドミニクが居てアネモネに言います「考えるな!感じろ!!ここはゆめみたいな世界だ。」なるほどなるほど,ブルース・リーの有名なセリフを引用しつつ世界を簡潔に説明しています。楓花はテレビシリーズのアネモネと同様にぶら下がったような体勢でジ・エンドを操縦して戦います。基本的に楓花の部分は作画し直されていますが,何故か数カットテレビシリーズそのままなのか,非常に好戦的な表情のシーンがあり,違和感を感じました。

{netabare}この作品のエウレカは,レントンが死なない世界を求めいくつもの世界を渡り歩いている存在でした。
後半,エウレカを救い出すため(?)の,挿入歌Ballet Mécanique が流れている戦闘シーンは圧巻でした!{/netabare}

{netabare}最後までみると,意外にもこの作品はエウレカとアネモネの友情の物語でした。{/netabare}


なんとなくハイエボリューション3作目で,多くの異なった世界のエウレカワールドがつながりそうな気配をさせながら物語は終了しました。ハイエボ3が楽しみ!!


挿入歌Ballet Mécanique もたいへん良かったのですが,

エンディングのThere’s No Ending は神曲でした。連名ではありますが作詞作曲にもRUANNとクレジットされていて宇多田ヒカルクラスの逸材と感じますが,どうやら現在活動はしていない模様です。残念・・・

投稿 : 2021/06/09
閲覧 : 291
サンキュー:

11

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

どんなにつらくとも生きて、生きて…

交響詩篇エウレカ7のテレビ版を見たことがない人がこの映画を見ると全く支離滅裂に感じられると思います。だから先にテレビ版を見ることをお勧めします。

それではテレビ版を見られた方がこの映画を理解できるかというと、おそらく理解はできないと思います。
でも、感じるはずです。きっと何かを…

そう、この映画は頭で理解しようとしてはいけません。
心でしっかりと感じ取ってください。アネモネの心を、そしてエウレカの心を。

内容はテレビ版とも異なります。でも、登場人物はほぼ同じ。
今回はアネモネが主人公。もちろん、どんなときでもアネモネを守り続けるドミニクも登場します。
やはり、アネモネとドミニクの二人は、世界がどんなに違っていても強い絆で結ばれているのですね。

そして、エウレカとレントンも…


人間はいつか亡くなるときが来ます。
親や恋人もしくは妻や夫に先立たれる人は多いはずです。

親しい人が亡くなると、悲しみに明け暮れます。
そして、その後は愛する人がいない世界で生きてゆきます。
どんなにつらくとも生きてゆく。それが私たちに課せられた定めです。

もし、愛する人が決して死なない世界があったら、あなたはどうでしょうか?
但し、その世界には決して未来がやってこない。そんな世界だったら…

未来がやってこない世界。それは、死んでいるのと等しい空虚な世界だと思います。

だから私たちは、どんなにつらくとも生きていかねば…
そう感じさせてくれる映画です。

投稿 : 2021/05/04
閲覧 : 296
サンキュー:

12

つきひちゃん さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

こめんなさい

オークションサイトで高額でDVDを買って、何度もみた、私の大好きなエウレカ!
…私が知っているエウレカではありませんでした…(´ω`)

全く別物を見るくらいの気持ちで見ないとガッカリするかもです。

全く楽しくは見れずでした。

投稿 : 2021/03/04
閲覧 : 239
サンキュー:

2

TTSS さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

伝える事の難しさ

エウレカらしい伝えたいテーマは健在です。

しかしストーリーが複雑です。緻密に構成していますが、かえって分かり難くい。
多少設定が曖昧でも、それらを吹き飛ばすシンプルさを持った初期作と比べると空回り。

エウレカ独自の良さも少ないと感じました。
明るく陽気なサブカルを取り除き、必要ない特徴を伸ばして、他作品と似通った雰囲気になってしまったのが非常に残念です。
今回はオマージュと言うより二番煎じ。

次回作は期待しています!
皆を笑顔にする、爽やかなトラパーを流してくれ!

投稿 : 2020/11/28
閲覧 : 165
サンキュー:

1

ネタバレ

みつぽん さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2
物語 : 2.0 作画 : 2.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

タイトルなし

間違った

投稿 : 2020/10/09
閲覧 : 219
サンキュー:

0

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

「世界か、愛する人か―ひとりぼっちの少女たちの、究極の選択」。

この作品は、交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション全3部作のうち、第2部に相当します。
本編では正直アネモネは決して幸せと言えるキャラでは無かったので、逆転の展開を期待しながら視聴を始めました。


まだ幼かったあの日。
父、ケン は幼いアネモネを残して戦いに赴き、そして帰ってこなかった。
ちゃんとお別れを言うことができなかったアネモネの小さな胸に深く残る後悔。

7年が経過した。アネモネは父が散った戦場――東京にいた。
人類の敵、7番目のエウレカ=エウレカセブンと戦うための組織・アシッドの一員として、
アネモネには人類の希望が託されていた。
そして、アネモネはエウレカセブンの中へとその精神を送り込む。

アネモネがエウレカセブンの中で出会ったのは、ドミニクという青年と、エウレカという青緑の髪をした少女。
この出会いは何を意味するのか。そして、見え隠れするレントンという名の少年の姿。

アシッドに囚われていた謎の男・デューイは予言する。
「お前たちが見ているエウレカセブンはエウレカセブンではない。
偽りの神が創っては破棄した無数の不要な世界。いわばゴミの山だ」

アネモネとエウレカが出会った時、全ての真実が明らかとなり、新たな世界の扉が開く――。


公式HPのSTORYを引用させて頂きました。

視聴したらきっと皆さん気付くと思います。
もう過去作の設定云々を気にしている場合じゃなくなっていることを…

本作の主人公はアネモネ…
ですが、彼女にはもう一つの顔があるんです。
彼女は、石井風花という日本で暮らす女の子なんです。

東京に住む女の子がどうやってエウレカやレントンのいる世界に行くのか…
序盤からいきなり頭の中に?マークが浮かぶことになるのですが、視聴を進めるとちゃんとその謎も明らかになります。
エウレカの世界にアネモネが行く方法…結構画期的だと思いますよ^^

それと間違えてはいけないのが、この物語で万人に周知されている「エウレカ」は、私たちの知っている名塚佳織さん演じるエウレカでは無いということ…

この世界におけるエウレカは、世界各地で増殖し続けるスカブなんです。
そしてとうとう日本に7番目のスカブがやってきました。
7番目のスカブだから「エウレカセブン」と呼称されていましたけれど…

現実世界の「エウレカ」は物理攻撃の効かない存在…
そんなエウレカを撃退するため、アネモネも所属する国連の戦略部隊アシッドは、「ある特別な方法」を駆使しながら世界中のエウレカと対峙しているんです。

アネモネ…
いつも頭痛に悩まされ、大量の鎮静剤が欠かせなかった彼女…
エウレカと何かと比較され続け、激しい憎悪を剥き出しにしていた彼女…
ようやく自分の気持ちに気付いて大粒の涙をボロボロ流す彼女…
本編のアネモネに対する私の印象はこんなところです。

本作品での彼女は大量の鎮静剤が必要なわけでも、エウレカに憎悪を燃やすこともありません。
ですが、公式HPのSTORYに記載されている通り幼いころに最愛の父を亡くしていたので、寂し気な表情を見せていたり、一人でポツンと考え事をしていることが多い感じ…
決して自ら積極的に誰かと交友を深めようとすることはありませんでした。

物語が進み、やがてアネモネは究極の選択を迫られることになります。
もう周囲を顧みず、自分の事ばかり優先することなんてできません。
だって悲しみに沈む沢山の人の顔を見てきたから…
自分たちに向けられた視線に対する意味も分からない訳じゃないから…
これだけ色々周りが見えているにも関わらず選べない選択肢…
彼女がどう決断するのか…本作品の見どころだと思います。

この辺りまで視聴するとだいぶこの作品が面白く感じられると思います。
物語の内容も第1部との繋がりが見られるようになりますので…

そして終盤…
これで大団円でも良かったのでは…?
という展開が待ち受けていましたが、それは単なる通過点でしかありませんでした。
ここまで視聴すれば、何となくですが第3部の着地点は想像できると思います。
ですが、第3部の物語にアネモネがどう絡んでくるのかは気になるところです。

上映時間95分の物語でした。
第1部だけでこのシリーズを評価しなくて正解だったと思います。
第2部で格段に面白くなりましたし、アネモネとエウレカとの絡みは泣けるポイントが満載ですし、何より前作まで視聴を続けてきた人へのサービスカットも見れましたし…

第3部の上映は2021年とのことです。
今度はどんな物語が展開されるのか楽しみにしています。

投稿 : 2020/07/26
閲覧 : 349
サンキュー:

14

ネタバレ

あじかん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 2.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

ギャグかよ

エウレカセブンが好きで視聴しましたが、裏切られました
TV版後もアナザーワールドとして続編が作られてきましたが、今作にかぎっては別物、エウレカセブンの皮をかぶった何か

まず、キャラ崩壊してる
と言うのも外見のことではなく中身である
アネモネはツンデレではないし(アイデンティティじゃねの?)目がキラキラでパッチリしていて、もともとのムスッとした雰囲気とは異なる

気にしないようにしようとも思ったが
ダイブシーンで使われるTV版の映像と追加の映像で、全く別人格のアネモネが入れ替わり出てくるのは流石に違和感があり過ぎる


ミーシャが冒頭でアネモネが所属する部隊について説明してくれている「ASSID 私たちは人類最後の砦 私たちの敗北は人類の滅亡を意味する」

しかし、突如現れたニルヴァーシュによって同じ部隊の戦闘機や戦車が爆殺されている中、アネモネはスマホいじってるし操縦士は音楽かけてノリノリだし・・・
こいつら緊張感なさ過ぎだろ・・・
制作陣よ、Tiger Trackかけてファンを煽るのはいいけど演出雑すぎない?


物語については個人的に退屈に感じた
主要登場人物も少なく専門用語も多めで、薄暗く終始淡々としたイメージ
たまに出てくるレントンとエウレカの青春シーンもエウレカが闇落ちしていて盛り上がらない


これをどういう層の人に向けて作ろうと思ったのか分からない
作品を知らない人には話を理解するのに難しいと思うし、ファンからみても感情移入しづらい

次回作で完結となるらしい
終わりよければ全て良し!

ほんと頼むわ・・・

投稿 : 2020/05/10
閲覧 : 261
サンキュー:

3

ネタバレ

ダークフレイムマスオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 3.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ちっくしょー!音楽は評価ないが、それ以外で評価するしかないぜwそろそろまともなレビューせんと

はい!こんちわ~。貴方の心の窓口ダスオちゃんで~す。最近サンキューメッセしてないのですいません。((+_+))マヂでムリゲーな日常送ってますわ。

痛むかっビーナ?OK今治療してやるよ。(メタくそ酷評!)
な。何やってんだよ!彼は本気で受けを狙ってた!あんたのやったことはアニコレシオンだ!(ん?)
アニコレ言葉をしゃべれチキ―タ。ここはあにこれだぜw
過剰酷評だと言ってるんですミスター天地人(おいっ!)先を急ぎましょう。

寸劇終わり♪

というわけではございませんが、半年一度のマヂレビューやってやらいでか!

エウレカレビューは視てなかったら視てね!ってのがすべてでしたが、AO,ハイエボ1は、残念!もう続編視るなら50話観てからこっち観た方がええよ♪挿入歌もええ。ちょいと時間空いたがほんとの続編って感じですわ。

お楽しみはやっぱゆっくり視聴。うん。このネタしか書かないイロモノ担当wでさえ評価はマヂで評価できないわ。本来なら真っ先にレビューしたかったんですが書くのが悩んだ!荒乙やサイコパス、FAATE/ZEROも周回してからしか書けない作品です。多分同類です。時間できてそういやとっといたなで、何気なく視聴で一日で3周w今期や夏クールすっ飛ばしてみてましたw

ちはや3期や、サイコパス3期は言うこと多分ないのでトップレビュアーさんに託した!ので今更だが書いてみたい。小清水贔屓?な、何のことかなwそれ抜かしたって視る価値は大有りです♪

語ると長くなりそうですがうーん、良作ってとりあえず視て!ってしか言えないんですよー。エウレカは続編で3回挫折wガンダムにしろ何回も挫折味わった。続編おススメって本気で難しいですね。

まあ、これぐらいでまた更新して長文描きますわw

年末に向けてお忙しいいですが頑張っていきませう♪

更新


4月このいや、わしの好きなあの方が他界なさりまにた。

ほんと残念というかぽっかり穴が開いた、あんた一番父親
だぜ!わしのなかじゃ存在感は過去いい漢の3本に入ってる。

生きざまはかっこいいいよ。わしもこういう人んはなにもいえんわ。

投稿 : 2020/04/19
閲覧 : 216
サンキュー:

9

「ひろ。」 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3
物語 : 2.0 作画 : 2.0 声優 : 2.5 音楽 : 3.0 キャラ : 2.0 状態:途中で断念した

体感で20分くらい?超えたあたりで断念。

先日、ハイエボリューション1をアマゾンプライムで30分視聴断念し
そのままレビュー書いてしまってたのですが

もう少し観てみようかとアマゾンプライムのぞいてみたら
すでに1の無料期間は終了してました・・><。
(いつまでとか明記されてるのかな~?。わかりやすく明記してほしい)

2にあたる本作もいつまで無料で観れるかわからなかったので
観れるうちにチラっとだけでも観てみようと視聴開始。


はい。こちらも早々に断念してしまいました。。


う~ん、なぜ作っても作っても劣化??なのでしょうか?。
ポケット、AO、ハイエボ

もしかしたらあえて派生作品を劣化させて作ることで
初代のTV版の評価を高めさせる目的??!。
(パラレルだという逃げ道で、TV版にはダメージなしという)
(実際、自分は先日TV版を少し再視聴しただけでも
 その素晴らしさに大感激させられてしまいました!!)


実績ある作品名・登場キャラ名に頼りすぎなのでは・・?。
どうしても単なる商業目的臭しか・・。

何か高尚な狙いをもって意図的に作られた作品なのかもしれませんが
それっぽい風・・にしか感じられません><。

TV版で圧倒的に感じさせられていた
作り手側さんの愛情や熱量、アイデア・作る喜び・ワクワク感
みたいなものが、どうしても感じとれないのです。

音楽も、物語序盤で使用された”TV版での某名曲”も
ここぞという場面・ここぞという登場人物の場面で使用されず
とってつけた感・・・かえってむなしく聴こえてしまいました。


本作でも声優さんの無駄遣い感が・・(P5Sのゼンキチでは最高っ!♪・・なのに)


♪ballet mecaniqueは、原曲も大好きだったのですが
やくしまるえつこさん+砂原良徳さんバージョンは、某サブスクで知りよく聴いてました。
本作のために、お2人のバージョンが作られたのかな?。
願わくば、そのシーンまで観れたらよかったのですがそこまでもちませんでした。

投稿 : 2020/03/24
閲覧 : 239
サンキュー:

6

ネタバレ

ロボ子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

難しい

理解力が足らずよくわからない。
ラストの浜辺でアネモネとエウレカが対話するシーンで、漫画版・劇場版等これまで単なるスピンオフだと思っていた作品や、さらには本編のtv版までもがエウレカの見た夢、つまり彼女が作り出した世界だったということはわかった。
そしてその理由がレントンの死なない世界を探すためだったということも。
ただ、tv版や漫画版でレントンは死なないし、tv版に関してはハッピーエンドと言ってもいいような結末だったと思うのだが、なぜエウレカはそれでも新たな世界を作り続けたのだろうか。
色々と考察を拝見してもそこがよくわからない。

投稿 : 2020/03/23
閲覧 : 215
サンキュー:

2

ネタバレ

Jun さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8
物語 : 2.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

一種のファンサービスと思えば見れる

TV版を見ていないとなんのことかわからないだろうし、見ていたとしても世界観が違いすぎて楽しめない人が多いと思う。

アネモネの父の失踪とスカブとの関係、デューイのコピーが予言者のように、あっちの世界とかこっちの世界とかつぶやいて、最終決戦まではなんとか少し雰囲気は出ていなくもない。

ただ最後のアネモネとエウレカの決戦についてはパロディーだと思うようにしている。

まあ、一種のファンサービスだと思えば見れないことはないが。(もし当時劇場まで行ってみたとしたら、かなり失望していたと思う。)

投稿 : 2020/03/09
閲覧 : 234
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3

ma7 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ジブリ作品

いつからエウレカセブンは、ジブリ作になったのだろう・・・。
面白かったんですけどね、途中から「アキラ」及び大友作品ととジブリ作品が頭の中でぐるぐる回ってました(笑)なので集中が出来な出来ない(笑)
最近のアニメはすることがないのか、謎解きというか謎を引っ張りすぎて、内容を詰め込みすぎて物語が破綻する。そのような印象を覚えました。こんな話だったけかなエウレカセブンて。

投稿 : 2020/03/09
閲覧 : 199
サンキュー:

2

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

敵視点で見たエウレカ

作り直しハイエボリューション3部作の2作目。

敵のアネモネってこんなキャラだっけ・・
そっちから見るとエウレカはそんな存在なんだ・・

なんだか同じ世界の違うストーリーがあり過ぎて、もう何がナニやらw
ついでに虹がいっぱいの理由づけも兼ねてたり?

ただ意外とエウレカが出てきてエボリューション1よりはファンにとって嬉しいかな。キャラデザ的にアネモネの方がかわいいのはファンへの挑戦?いやさすがにそれはないかw

というよりエボリューションは1も2も、3作目の前フリでしかないような気がする。。

投稿 : 2020/01/05
閲覧 : 172
サンキュー:

8

バニラコーク さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ガリバー・ジ・エンドがカッコ悪い。

考えたことがある。
今自分が生きている世界が夢かもしれない。
寝て起きた世界が寝る前と違う世界かもしれない。
寝る前が夢かもしれないし
起きた後の世界が夢かもしれない
そもそも全てが夢でいまだ起きてないのかも。

ポケットが虹でいっぱいのくそったれな世界は誰の夢?現実?
AOの世界は?
大切な人を失くした事が受け入れられない
大切な人を失くした事を受け入れようともがく
悲しい、辛い事を忘れたい
悲しい、辛い事を乗り越えたい
楽しい思い出に浸りたい
楽しい思い出を忘れたくない
そう言う人が見る夢の世界のお話なのかも。

夢と現実
曖昧な境界

難解なテーマ。答えは出ない。

過去は変えられない
でも未来は変えられる。
そう言う事かな。

なんだか夢でも見ている感覚でした。

投稿 : 2019/11/10
閲覧 : 271
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5

pop22 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 1.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

わけが分からないよ

アネモネが可愛いので見れる。

投稿 : 2019/05/29
閲覧 : 266
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2

ネタバレ

Acacia さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

肯定すると言われても…。

かなり批判になります。吐き出します。

今まで作った全エウレカを肯定する。
といった作品ですが、どうも腑に落ちない。

∀ガンダムは心が浄化される程、感動しました。
あれは富野由悠季監督が作ったガンダムが
一人歩きし、様々な人物が関わり派生してしまい、

ファンの間では称賛、批判が繰り返されてきました。
自分が初めて観たSEED DESTINY から15年程経った今でもです。

(自分も別にガンダムファンではないです。
唯、スパロボをプレイしている時期に全部知っていた方が
思い入れがあると思って、1stから惰性でオルフェンズまでの
主要なタイトルを観ているくらいの感覚ですし)

今作。
正直今までのエウレカ。京田監督全て関わってます。
自分は1期の大ファンですが、ポケットが虹でいっぱいは
心躍らせ映画館に向かい
撃沈した2009年の悪夢として刻まれています。
(アニメの映画を観に行くなんてまだ初めてに近い様な年齢でした)

AOも期待して撃沈。前作、ハイエボIも
梅田ブルク7の監督、南社長。名塚女史の舞台挨拶に参加し、撃沈。

作品を派生させ尚且つエウレカというタイトルを
貶めているのは監督自身だともとれる気はするのです。
それを「肯定する」と言われても…。

ボンズも遂に露骨にキャラクターにCGを使い始めて
ちょっとショックでしたが、とりあえずほぼ新作で
映像を作ってくれた事は喜ぶ事だと思います。

映画3部作の報を聞き、興奮してたら、
Iの宣伝文句。「過去のエウレカを再構築」みたいな
文言見た時は一瞬で期待より不安が勝りましたし。

元々エウレカは様々な流行り物を本歌取りしながら
ハイセンスな音楽と感性、スタイリッシュなアクション
で魅せてくれる傑作だと思っていますが
ポケット以降の新作を幾ら観ても、
自分の感性に再フィットしません。

何度も期待を裏切られて来たので、
今のエウレカには正直もう期待も余りしていません。
とりあえず今年公開であろう、3作目は観てきます。

投稿 : 2019/01/05
閲覧 : 416
サンキュー:

10

ネタバレ

四畳半愛好家 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

エウレカの模造品じゃない”アネモネ”

冒険心溢れる、終始圧倒される作品でした。
(内容を理解しきれていない人の雑な感想です。的外れなことが書いてあるかも…。)


人気アニメ「交響詩篇エウレカセブン」の新劇場版リブート作品「交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション」3部作のうち2作目。

2作目なので、当然1作目を見ていることが期待されますが、物語の性質上、先に2作目を観てから1作目を鑑賞しても、なんら問題のない作品でした。

まるでホラー映画かのような始まりに、入る劇場間違えたかな?なんて心配しつつ、
本作の主人公は”石井・風花”アネモネの登場に一応の安堵。
(TV版で両親不明だったアネモネに姓が…!)

突如世界に現れ、数十億もの人々を死に追いやった”エウレカ”と戦うアネモネと、そのダイブした世界で出会う「エウレカ」という女の子。

スマホに入っている”AIアプリと化したドミニク…!”

””…なんじゃこら!!!意味がわからん!(特にドミニク!!)””

なんて完全に置いて行かれつつ、徐々に物語に飲み込まれていきます。

本作の一番の肝は、アネモネの立ち位置の変化でしょう。

TV版のアネモネは、エウレカの代わりとして作り上げられた疑似的なコーラリアンであり、エウレカに対して激しいコンプレックスを持ち、致死量の鎮痛薬を常薬とする元絶望病患者の酷く危なっかしい女の子でした。
ドミニクに対する暴力や暴言も多く、憎しみに飲み込まれそうな弱さを持つ女の子…。
(終盤でしっかり成長していくため、屈指の人気キャラになったのですが。)

それに比べて、本作のアネモネは、父から深い愛情を受けて育ったこともあり、周りにストレスをぶつけることもなく、責任感が強く、それでいて大胆な行動を起こす勇気を持った女の子となっております。(勇敢な点等、根本的な性格はTV版のアネモネと大きな差異があるとは思いませんが、父の影響もあって、より”強い”女の子になっているように感じられました。)

一方、本作のエウレカはレントンを救うためにシルバーボックスの力で世界をやり直し続けている(衝撃的な設定ですね)ため、一切の余裕がなく、妨害するアネモネらに酷く敵意を持っています。(彼女のアネモネに対する残酷な仕打ちは、恐ろしく、ある種新鮮なシーンでもありました。)

以上のような、まるでTV版と真逆な2人の関係性の中、ついには、自らを殺すことをお願いするエウレカの本心に共感し、アネモネはエウレカを救うために彼女の手を握ってみせます。その手に、エウレカはいつかレントンが握ってくれたことを思い出して…(泣)

エウレカの模造品として作られたアネモネじゃなく、父の愛情を受け、一人の人間として育ったアネモネ。無印から二大ヒロインでありながら、なかなか実現しなかった対等な関係としての2人の並び…。
2人が協力して、「真なる世界」への扉を開くシーンは、涙せずに見られない名シーンでした。(コミカル演出が目立ちましたが笑)


それと、作中の演出で、他の劇場版や漫画版だけでなく、TV版すらも”選ばれなかった世界の一つ”かのように描いていたようにも感じました(気のせいでしょうか??)が、どうでしょう。レントンが生きている限り、選ばれない世界にはならないはずですが…。
本作で、広がっていたエウレカセブンのパラレルワールドを、一つにまとめ上げる所存だとすれば…3作目も相当面白く美しくなければ納得できないでしょうね…。ハッピーエンドは当然としてね!!

アネモネも大好きですが、なんだかんだで、エウレカとレントンが占める本作の役割は特別なものなので、エウレカメインと予想される3作目の完結編には大きく期待しております!

また、1作目は設定を若干いじったTV版の焼き増しのような作品でしたが、改めてみると違って見えそうです。
しつこいほどに繰り返された「Play Forward」と「Play Back」の演出も、今思えば意味深だったような…。
ともかく、TV版と乖離の大きさから、好き嫌いは分かれるかもですが、非常に見応えのある作品だったのは間違いないかと思いますので、お勧めします!


以下、その他の気になった点 雑記

●作画…
 ついにエウレカにも3DCGが…。絵が動く方が大分格好いいとは思いますが、気にならずに見れました。進化してます。

●可哀想なドミニク…
 アネモネが主人公ってことは、ドミニクも半分主人公だろう!なんて観る前には思ってたんだけどさ…AIアプリ「ドミニク」だぜ…。
 エウレカの世界での実体化したドミニクだって、父の作戦執行のためのAIエージェントに過ぎず、AI”爆弾”でもあるんだぜ…トホホ。
 最終的にアネモネが選択した現実世界で、青年の姿で受肉に成功したとはいえ…恋愛描写が少ないじゃんか!
 ドミニクとアネモネは恋愛もミソだろうが!(個人の主観)

●アネモネの変化は許せるか?…
 個人的には、本作のような変化は許したいです。「まるで別人」とまでは思えないし、頭痛に悩まされるアネモネより、こっちの方が幸せになれそうじゃないですか!あとは、もっとドミニクと恋愛的なやつをお願いします。(しつこい)

●ガリバー・ジ・エンド…
 見た目がダサい!!次作で、格好いい感じに変形してくれ!!

投稿 : 2018/12/15
閲覧 : 361
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9

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

全シリーズ全作品全肯定!全シリーズ全作品全肯定!!全シリーズ全作品全肯定!!!

近未来の東京に突如として出現した未知の存在、七番目のエウレカ=エウレカセブン
強烈な毒素を放ち、謎の巨人ニルバーシュXで73の国と26億人を虐殺したその猛威を振るう
現代兵器では太刀打ちできないその存在に唯一対抗出来る手段として、人類に託された望みはただ1つ
わずか14歳の少女、石井・風花・アネモネをエウレカセブン内に電送、ダイブさせるのだ
7年前、実の父をエウレカセブンへのダイブで亡くしたアネモネは、そのトラウマと戦いながらも戦果をあげる
だが、ダイブした先の世界で出会った青緑色の髪の少女のことが気がかりになっていた…


『交響詩篇エウレカセブン』のリブート劇場版である『ハイエボリューション』3部作の2作目…ですが↑のあらすじを読んでいただくと分かるのですがぶっちゃけ【『ハイエボ1』は観なくていいです!】
世界観が完全にリセットされてるので今作だけで十分完成された映画になっているのでホント、『ハイエボ1』観てないから『ANEMONE』はやめとこ、とか【絶対に損してるのでやめてください!】


いや、厳密には『ハイエボ1』の中で話が分岐しており、実は今作に登場する“闇堕ちしてしまったエウレカ”の世界線と“ラストシーンに登場するレントン”の世界線は『ハイエボ1』の中で分岐してるので、今作をご覧になったあとで気になった方は『ハイエボ1』をチェックすればそれで十分補完出来るはずです


さて『ハイエボ』3部作ですが過去のエウレカセブンシリーズの映像を使った総集編…と思いきや当時の映像の中にいるはずの無い人物が違和感無く描き足されていたり、設定そのものがだいぶ変わっていたりと、どうやら過去作との直接的な繋がりは無いように観られていました


しかし今作で石井・風花・アネモネちゃんの暮らす世界からダイブインする、という形で過去作映像流用の世界が内宇宙として描かれます
これが今もなお“シリーズの聖典”として祀り上げられるTVシリーズ版『交響詩篇エウレカセブン』だけでなく、劇場版『ポケットが虹でいっぱい』や続編TVシリーズ『エウレカセブンAO』も含めて描かれるんです
もっと細かく観るとゲーム版やコミカライズ版も出てくるのでチェックしてみてください(笑)


劇中の中盤まではこれら過去作映像流用世界を否定していく形でアネモネちゃんは勝利を収めていきます
劇中では「偽りの神が作ったゴミの山」とか「ゴミ掃除」とまで言われてますw
しかしクライマックスでアネモネちゃんはエウレカセブンの中枢的存在であるエウレカがこれら過去作映像流用世界を「とある理由」で作り出してしまったことを“許す”のです


【これはつまりエウレカセブンシリーズ全てを“許す”ってことなんです!】


思えばエウレカセブンシリーズはファンを裏切り続けてきました
『ポケ虹』『AO』『ハイエボ1』…とにかくコアなファンであるほどオリジナルのTVシリーズの感動がひとしおに高く、故に蛇足で駄作な続編が増えていくことに一種のアレルギーの様になった人も少なくないでしょう
「エウレカセブンに続編なんかイラネェから!原点こそ原理だから!」とね
オイラがそうですから!w


だけどそんなシリーズ達の存在を“全て許した”のが今作です!
あまりにもこれまでのシリーズ達とはかけ離れた世界観を理解するだけで頭いっぱいになってしまうかもしれませんが、エウレカセブンシリーズに思い入れがある人ほどこの映画は好きになれること間違いありません!
とりあえずオイラは2回観ましたがなんとかしてもう1回観たいと思ってますw


過去作映像流用の部分では、あえて“アスペクト比”を当時のままにしてあるのでそれがスマホ画面→アナログTV→映画レターボックス→地上波デジタルなどと変化していくところにも注目して欲しいです
これはアネモネちゃんが真実に近づく事で変化していってることに気付くと思います!


アネモネちゃんの初陣であの「Tiger Track」が流れるのも素晴らしいですね
『ハイエボ1』の時、結局エウレカセブンシリーズの思い出って曲とセットになってるから曲の差し替えはよくないな…って思ってたんですよ
それがまさかあんなところで「Tiger Track」が流れるとはw
不意打ちにも程がありますw
それとクライマックスでも“凄い1曲”が流れます!!!
この曲は過去作で挿入歌だったというわけではありませんが、“あのネ申回”のサブタイの元ネタとなった楽曲です!
もう劇場で失禁しそうwなくらいはわわわ!!!ってなりましたよね
ニクい演出、いやエモい演出ですわ


そして『エウレカ』といえばロボ作画、ボンズといえばロボ作画、なワケですが今作ではあえて作画的な観どころのクライマックスとは別にグラフィニカによる3DCGで描かれるクライマックスがあり、2段階のクライマックスとなっております
これはもう世界観把握でいっぱいになった頭を破裂させるような展開でアッケに取られてしまうかもしれませんw
それがまた“映画らしくて”好きですね~
とにかく何回観ても「良い、好き」と言えるスルメの様な味わい深い作品なので、少しでもエウレカセブンシリーズに思い入れのある人は絶対に観た方がいいです!!!


最後になりましたが「Tiger Track」を手掛けたDJ KAGAMIことKAGAMIさんが2010年に、『ハイエボ1』までデューイ・ノヴァク役を務められた声優の辻谷耕史さんが今作収録期間中に、それぞれ急逝されています
謹んでご冥福をお祈りすると共に、エウレカセブンというシリーズの一端を氏らの素晴らしいお仕事で担っていただけたことに感謝の意を一ファンの身として表したいと思います

投稿 : 2018/12/09
閲覧 : 757
サンキュー:

10

waon.n さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

この物語を本気で語るには、あと2回は見ないといけないかもしれない

交響詩篇エウレカセブンは私の大好きな作品の一つです。
にもかかわらずそこまで期待していなかった・・・。
なぜか?
今までの劇場版やら続編やらがなんとも理解しがたい内容となってました。

そして今作!!ついにそれらが理解されようとしている・・・。
ポケ虹とAOとハイレボ1でもうエウレカはいいやとなった方これを見てからにしても遅くは無いでしょう。

そして続く最終章ハイレボ3は一体どうなるのか・・・気になるところです。
さらにはこのハイレボ2を見た後にまたハイレボ1をみたらやはり思うところありそうですな。

うん、いつか3部作続けて観たくなる、そういう予感しかしない。

好きだよ、アネモネ・。・

投稿 : 2018/12/06
閲覧 : 465
サンキュー:

8

デリダ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 5.0 作画 : 3.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:----

ファンは絶対の見たほうが良い

昨日劇場で見てきましたが今だに興奮冷めやらない...
驚きましたね、ハイエボ1の時は見て正直落胆しました。
その次がこれだっただけに不安を抱えながら劇場に入ったのですが、いやーびっくり!

少し話をそらして、エウレカシリーズ劇場版「ポケットが虹でいっぱい」は個人的には非常に評価している作品なのですが、あまり一般的な評価が低く納得がいかなかったのですが、
このハイエボ2アネモネの内容によって補完されることで、ポケットが虹でいっぱいの評価も見直される機運が高まるのではと思います。

非常に嬉しい、ファンはとても恵まれているシリーズだと思います。
こういった形で長い時間を経てなお作品を展開してくれる製作がいることに感謝します。

内容もそりゃもちろん良いの一言なのですが、編集がまた良い。
実写映画では「モンタージュ」という批評言語があるように、撮影の仕方が非常に工夫されています。いわゆる”長回し”とかもその一種なのですが
アニメーションの世界ではあまりそれをうまく利用した作品は少ないように感じられます。しかしこのアネモネは違う!旧フレームサイズを生かした細かいつなぎ操作、その意図を感じずにはいられないキャラクターのセリフ、この世界を成立させるための作画の振り分け....

ハイエボ1から監督変わったのでは?と思ってしまうほどの力量に唸らされる。エウレカに止まらず、アニメーション自体の未来に期待を抱いてしまうほどの挑戦的かつ刺激的な作品になっています。

エウレカの世界観をより鮮やかで豊かにしてくれた作品の評価は内心カンストのオール5にしたいのですが...
ここは次回作への期待と、客観的な作品成分別の評価として辛めにさせていただきました。

詳しいレビューはまた追記するとして、
とりあえずファンは必見の作品です(ほんとに)
制作の方々応援してます!

投稿 : 2018/11/24
閲覧 : 501
サンキュー:

9

ネタバレ

バンバン さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

”エボリューション”したエウレカセブン

「ハイエボリューション1」は、交響詩篇に近い世界で、交響詩篇と似たタイミングでエウレカと別れたレントンがさまよい、そして答えを得て再びエウレカのもとへ向かおうとする物語でした。

今作「ANEMONE」はその逆にレントンの帰りを待つエウレカを、別世界線のアネモネの視点から描く物語だと私は感じました。すなわち「ハイエボ1」の世界線と「ANEMONE」の世界線にクロスさせて描き出す物語です。ネタバレになりますので以下に考察をば。

{netabare}
アネモネがダイブした先の世界は、東京湾上のエウレカ#7(おそらくスカブコーラル?)内に存在する平行世界そのものだと思います(デューイが捨てられた世界、ゴミの山と述べていた)。交響詩篇でもスカブ内部を場として人の魂が存在し内部世界を形成していましたし、似たようなものでしょうか?
このデューイ・ノヴァクですが、「ハイエボ1」冒頭でシルバーボックスの暴走に巻き込まれたデューイと同一人物と見ていいと思います(アドロックのことを師匠と呼んでいましたし、「ハイエボ1」ではネクロシス作戦で生き残ったものの以降は出番無しだったので)。シルバーボックスの暴走とサマーオブラブによって開けた平行世界へ迷い込んだ結果のこの姿なのではないかなと。ただエウレカや当時まだ幼いレントンについてさえ知っているのはどういう経緯なのか不明です。
レントンについてですが、エウレカもデューイも死んだと言っていて、ここが作中で一番引っかかっていたところです。アネモネがダイブした時、一時的に「ハイエボ1」終盤の風景に飛んでレントンを見つけていましたから。そこで思ったのが、両者ともレントンが死んだと勘違いをしているのではないかと。デューイに関してはサマーオブラブの破局を見ていれば無理ないでしょうし、エウレカに関してはどうやら「ハイエボ1」のアクペリエンスに巻き込まれてレントンが死んだと思っているようです。ですので、

アクペリエンス発生

エウレカが溶ける

エウレカ回復→→→レントン家出

エウレカ、レントンが死んだと言われる(ホランドが言ったか?)

エウレカがサマーオブラブ爆心地のシルバーボックスをいじり、平行世界を回ってレントンを探す

「ANEMONE」世界へ

ということなのかなーと妄想。ただアクペリエンス後にレントンがいなかったなど辻褄の合わない所もあるので、ハイエボ1とは全く関係ない世界のエウレカである可能性も十分あります。ラストのレントンも「ハイエボ1」終了時とは比べ物にならないくらい漢の顔でしたし…ただシルバーボックスは引き続き重要なキーになりそうです。兎にも角にもハイエボリューション3を待つ他ないですね。 {/netabare}

本編については、ポセイドン号、トリトン号といったAOへのオマージュが少し嬉しかったですね。序盤に流れる交響詩篇のBGM「Tiger Track」もやはりカッコよくて、エウレカにとっての音楽の存在感の大きさを改めて実感。新規作画でエウレカもアネモネも前にも増して可愛くなってました。特にアネモネの主人公感がすごい。
来年の「ハイエボリューション3」へ期待大です。

投稿 : 2018/11/19
閲覧 : 421
サンキュー:

6

ネタバレ

TAKARU1996 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

少女の夢の終わり、迷える子羊が見た光

この歳になると、作品を見て驚くと言う事が中々出来なくなってきます。
これまで観た、読んだ、聴いた、体感したモノに左右されて、日常生活の中で「驚き」を感じると言う事は滅法少なくなってきました。
そんな退屈な日々を終始送っている私ですが……


久しぶりに映画館で仰天致しました。


この映画、端的に言って「凄い」です。
凄いとしか言いようがありません。
「観客を圧倒させる新しい物語を作ってやる!!」と言う製作側の熱意が一身に感じられます。
『交響詩篇エウレカセブン』と言うシリーズ自体、過去作のシーンを取り入れてはいても、決してそれ頼みにはしていなかった。
そんな事実を今回、『ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』を観て実感した次第でした。
人気だったシーンの二番煎じ
再構成でお茶を濁す、はたまた劣化になるアニメもとにかく多い。
昨今、決して否定出来ない事実と言えましょう。
しかし、本作にはそれらが全くありません。
特に、世間的に上記のような存在と思われていた前作『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1』に、ここまで新しき意図が隠されていた事を知れたのが、私としてはとにかく嬉しかったのです。

取り敢えず、観ていない方は今すぐ映画館に行った方が良い。
過去作品を観て来た人程、生じる「衝撃」が本作にはあります。
私はこれまでの作品「ほぼ」好き(例外が1つだけありますが、ここで話す内容ではありませんね)
と断言出来る程の「全肯定信者」ですが、過去作品を観て来た人程「衝撃」があるのですよ、本作は。
特に、過去作で何かしら不満に思うモノがあった方には、その見方がかなり変わる内容でしょう。
もしかすると、そういった方は本作でかなり救われるかもしれません。
何かしら「エウレカセブン」に触れてきた人には、是非とも観て欲しい映画だと強く感じました。


まだご覧になっていない方への忠言

私は前作も楽しんで観る事の出来た人間ですが、『ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』は『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1』が期待外れだった人程、楽しめる作品です。
前作はPLAY BACK/FORWARDを駆使した、初見の方には決して観やすくない構成でしたが、実を言うと、あれには明確な意図があります。
あそこまで複雑に前後した意味、『ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』を観ると解るでしょう。


『ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』は世界観をこれまでとガラッと変えてきました。
スカブコーラルの世界におけるボーイミーツガールを期待していた人からしたら、東京における脅威との戦いは肩透かしも良い所でしょう。
しかし実を言うと、それにも意図があります。
敢えて世界観を全く違うものとした意味、『ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』を観ると解るでしょう。

③『交響詩篇エウレカセブン』はProject EUREKAとして、様々に物語を展開してきました。
アニメ、映画、漫画、小説等で語られた彼等の物語、中には自分の好みに合わないと感じた作品もある事でしょう。
安心して下さい、そんな不満を抱いていた方は軒並み救済されます。
『ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』を観ると解るでしょう。


この映画を観る前には出来るだけ、本作以前の作品を体感しておいた方が宜しいかと思われます。
取り敢えず、本編『交響詩篇エウレカセブン』と劇場版『交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい』の視聴、そして漫画版『交響詩篇エウレカセブン』は予め読んでおくと、一部場面で悶死する程の衝撃を食らうでしょう。
しかし、必ず観なければいけないと言う訳ではありません。
本作だけでも十二分に満足できる出来でしょう。
あ、でも『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1』は観ておいた方が良いです。


そして最後に、観終わった際は何故本作が『ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』なのか?
何故『ハイエボリューション2』ではないのか?
ちょっと頭の隅に考えておく事を推奨します。





ここからは、まだ観ていない方は絶対読まないで下さい。
致命的なネタバレがあり、本作における「衝撃」を劇場で体感したい人は、この先を読まない事を強くオススメします。





いいですか?





では、更に数行空けてからカスタムタグ込みで語ると致します。





{netabare}
-----------------------------------------
…わたしは
わたしはあなたのいるこの世界を守りたかった
あなたがいなくなった世界に何の意味があるの?

『交響詩篇エウレカセブン ニュー・オーダー』エウレカの台詞より抜粋
-----------------------------------------
はい、正しくその通りでした。
彼女は、彼のいなくなった世界に意味を見出せていませんでした。
生きる事に意味を感じられなくなった彼女は、彼を取り戻す事だけに意味を求め続けました。
何度も、何度も、PLAY BACK/FORWARDを繰り返して……

大好きな人が生きている世界を夢の中で構築し続け、その度に何度も彼は死んでいきました。
TV版、漫画版、小説版、ゲーム版、劇場版『ポケットが虹でいっぱい』、続編『エウレカセブンAO』、新劇場版『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1』
生きている世界を生み出しても、絶対に彼女の前からいなくなってしまう絶望
結局、夢は夢でしかなかったのです。
どう足掻いても、彼は死んでいく。
どんなに頑張っても、彼は息絶える。
彼――レントンは死んでしまうのでした。


「物語」と言うモノは「視点」によって如何様にも変化を遂げるモノです。
藤子・F・不二雄先生の短編で「裏町裏通り名画館」と言う作品がございますが、アネモネと共にダイブしていく中で、私は自然とその内容を想起しておりました。
誰を主人公とするか?
誰からの視点で物語を紡ぐか?
「物語」とは言わば、無限に生み出す事の出来る創造物です。
その変化によって見方は変わるし、解釈も変わる。
本作『ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』も、その事を強く伝えてきた作品でした。

今回の主人公は「アネモネ」
彼女の視点から物語が綴られています。
アネモネが「エウレカセブン」内に精神を送ると、見えてきたのは正しく過去作品の映像
襲ってくるニルヴァーシュを何度も、何度もやっつける彼女
襲われたコックピットからは何度も、何度も負けていく少女の姿が見えました。
そして、その度に、彼女は叫ぶのです。

「レントン!!!」

アネモネは疑問を抱きます。
レントンとは誰だろう?
どうしてあそこまで悲しく叫ぶんだろう?
そんなモヤモヤとした感情を尻目に、彼女は人類を救う為「エウレカセブン」の中へ何度もダイブし、ニルヴァーシュを殺し続けます。

結局、アネモネが観ていた映像と言うのは全て、エウレカが生み出した過去作品の「夢」に他ありません。
死んでしまったレントンを取り戻す為に、エウレカは何度も何度も夢を見て、過去を繰り返して、彼を救う事の出来る世界を探し続けていたのです。
しかし、どうあっても彼は救えない。


彼女――アネモネが邪魔をする。


だから、エウレカは恨みと悲しみの慟哭を繰り返すのでした。
TV版のアネモネのように。

いやはや、唖然とするしかないでしょう、これは。
エウレカとアネモネの立ち位置が『交響詩篇エウレカセブン』と一気に逆転している!?
観ていたこちらも驚愕の一途です。
まあ、正確に言えば『交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい』でも、彼女達はTV版と正反対のキャラクター構造でしたが、本作はそれを更に衝撃的に上乗せした展開となっています。
エウレカがあそこまで「アネモネ」になるのかと感じた際には、私の心は切なさで張り裂けそうになりました。
彼がいなくなってしまったから、彼女もこうなってしまった訳で。
しかし、そのせいで20億人以上の人間が死んでしまった訳で。
その中には、アネモネの父親「石井賢」も含まれている訳で。
彼女達が互いに相手へ恨みを抱くのも、当然の話と言うモノなのです。
誰も救われません。
皆が皆、可哀想

しかし、そこで本シリーズが最初から伝えてきた事を改めて打ち立てたのがやっぱり「エウレカセブン」だと切に感じます。
互いの想いを否定せず、手を取り合って温かい息吹を作り出すシーンがそこにありました。
今回は、アネモネの方がエウレカに寄り添う形で……
第2の「バレエ・メカニック」を、私は此処に見つけたのです。
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「生きていたい。気付かなきゃよかった、こんな気持ち」

「生きて良いんだよ。生きちゃいけないなんて誰も言ってないんだよ」

「だって苦しいの! あの人がどこにもいないの! そんなの、そんなの……」

「きっと伝わるよ!」

『交響詩篇エウレカセブン』第48話「バレエ・メカニック」一部シーンより抜粋
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はっきり申し上げるに、12年経ってここまで「冒険」をしているアニメ映画と言うのは、私も観た事がありません。
「TV版と同じようにすれば、視聴者のウケも良いだろうし、例え劣化といわれたって、同じような展開をなぞれば良いでしょ!!」
新作として出す作品は、上記のような妥協が見え隠れするのが本当に多い。
正直、フロンティア・スピリットを持っていないそんな作品には、うんざりする事ばかりの始末でした。
しかし、本作を作っているスタッフは違います。
決して同じ世界観や展開でお茶を濁さず、新しい「物語」を創り続けています。
『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1』のPLAY BACK/FORWARDが死んでしまったレントンを取り戻す、エウレカの戦いの証明だったと言うのは思わず鳥肌が立ちました。
それは、決して「ハイエボリューション」と言う進化を無駄にしていない証拠でもあったから。
あれだけ酷評されていた前作を全く無駄にしていない「愛」
元を正せば、過去作品自体も全く無駄にしていない「愛」
そして、それらを踏まえた上で新しい『エウレカセブン』を見せてくれる「愛」
そう、本作もまたファンの間で賛否両論となる映画でしょうが、間違いなく「愛」に溢れた作品なのです。

新しき設定も増えています。
きちんと観なければ意味不明な展開も目白押し
何だこれは!?と憤慨する方もいらっしゃるかもしれません、好き過ぎる方は特に。
ある意味「夢」に固執し過ぎてしまう「夢追人」は絶対に楽しめない作品です。

しかし、そういった方はこれまで何を観て来たのかを、私は考えてみたくなります。
『交響詩篇エウレカセブン』を観て、一体何を学んだのかを問いかけたくなります。
あの作品で伝えられてきた事の1つには、変化に対する受容と肯定も含まれていた筈です。
エウレカは自らが変わっていく事に戸惑い、反発し、激昂し、落胆し、不安定になりながらも、最後には自分が変わった事を素直に喜ぶ事が出来ました。
アネモネもまた、自覚出来ていなかった変化に終盤で気が付き、自分の素直な気持ちを見つめ直して、結果として生まれた感情を自然に吐露出来ました。
彼女達は確かに変化を遂げましたが、しかしそれでも、その変移を肯定する事が出来たのです。

そして『エウレカセブン』の素晴らしい所は、例え変化を遂げていたとしても、根底自体はまるで変わっていないと言う事
エウレカだけを終始考え、想い、愛し続けたレントンのように、その根っこはまるで「変化」していないのです。
本作もまた、それが十二分に理解出来た産物でした。
エウレカの、レントンに対する真っ直ぐな愛
アネモネの、父親やドミニクに対する一途な感情
甘酸っぱい想いとか、恥ずかしくなる感情とか、悲しくなる気持ちとか、悔しくなる心とか、悶え殺してくる程の感動や興奮、葛藤や悲痛
TV版でずっと感じていた「思い」も、本作には容量充分に詰まっています。

「進化」とは、言ってしまえば「変化」の類語
新しき設定や世界観等、変化した概念もあるでしょう。
しかし、それを「進化」として、スタッフ達が紡ぎだす新しき物語として受け入れた先に、変化していない根底を見出す事が出来るのだと思います。
前作はレントンからエウレカへの熱き想い
本作はそれに対する返答とアネモネが齎した付加価値
変わっていないモノは確かに描かれています。
それを見出せるかどうかは等しく、貴方様の観方に懸かっていると言えましょう。

ただ、言ってしまえば本作はまだまだ「本番」じゃない。
全体の「幕間」に過ぎません。
『ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』が続編の「2」を冠していないのは、これが「アネモネ」の物語であると同時に、ここで一気に「新世界」へ引きずり込む意図があったからでしょう。
だとしたら「進化」の続きは一体何処に辿り着くのか?
『ハイエボリューション1』の続編「One World One Future」か、それとは全く異なったエウレカの物語か?
どちらにしても「夢」を凌駕した最高の「現実」を、彼女には見せてあげて欲しい。
その為には、彼の存在が必須
『ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』はレントンとエウレカが紡ぐ「2」番目の進化まで……
彼等と波に乗り続けようと思えた「進化過程」です。
{/netabare}





貴方にとって「エウレカセブン」とは何ですか?
何が備わっていれば、貴方の思う「エウレカセブン」になりますか?
回答を既に得ている私は、最後のエウレカが紡ぐ、最高の物語まで、彼等と波に乗り続けます。
取り敢えず今、スタッフの皆さんに言える一言

「愛と衝撃と、進化を与えてくれてありがとう」

レントンのように、最後まで思いっきり駆け抜けて下さい。
私も、最後まで思いっきり駆け抜けますから。

投稿 : 2018/11/17
閲覧 : 439
サンキュー:

7

ネタバレ

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

京田さんの作品は「考える」のではなくて、「感じる」タイプ

京田知己監督は非常にわかりやすいタイプのアニメ監督だと思う。一番影響を受けたアニメは「新世紀エヴァンゲリオン」だということで、冒頭から惜しげもなくオマージュを捧げる。一つはカットインの入り方。二つはフォントの表し方。三つは現実の兵器と架空兵器との戦闘シーンなど上げたらキリがないが、完全にオマージュだろう。

エヴァンゲリオンだけでなく、今敏監督作品にもヒロイン像に影響を受けているはずであり、今回のアネモネのキャラクター像にその片鱗が見え隠れする。

この間、虚淵玄脚本のゴジラアニメ作品が非常に整合性は取れているが窮屈で間口が狭い作品だと評したが、今回の「エウレカハイレボリューション」は全くの逆であり、「間口は広いが詰め込みすぎて脚本が散漫になっているとっちらかったアニメ」というふうに思った。

上記のアニメのオマージュの連続で、これも好きあれも好きと羅列し組み合わせているのは快感だが、お話自体の整合性や伏線などは全くと言っていいほど生かされていない。というよりも、監督本人がそういった整合性よりキャラクターの感情の揺れ動きに趣をおいているため、そういった細かいことはどうでも良いみたいである。一応はラストで前回の一作目と連結したが、半ば強引な力技でありあまり深く「考えて」はいけない。

そうではなくて、個々のキャラクターの心情。。例えば「アネモネ」や「エウレカ」や「レントン」の立場になってアニメを読み進めると、

おそらくは三作目で大きな感動が待っていることになるだろう。

投稿 : 2018/11/12
閲覧 : 282
サンキュー:

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ANEMONE / 交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューションのストーリー・あらすじ

まだ幼かったあの日。
父はアネモネを残して戦いに赴き、そして帰ってこなかった。
アネモネの小さな胸に深く残る後悔。彼女の心を支えたのは、ぬいぐるみのガリバーとAIコンシェルジュ・ドミニキッズ。
7年が経過し、アネモネは父が散った戦場――東京にいた。
アネモネは実験部隊アシッドが実行する作戦の要として、人類の敵「7番目のエウレカ=エウレカセブン」と戦わなくてはならないのだ。
エウレカセブンにより追い詰められた人類は、もはやアネモネに希望を託すしかなかった。
そしてアネモネは、エウレカセブンの内部へとダイブする――。(アニメ映画『ANEMONE / 交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2018年11月10日
制作会社
ボンズ
公式サイト
eurekaseven.jp/

声優・キャラクター

小清水亜美、名塚佳織、三瓶由布子、山崎樹範、沢海陽子、山口由里子、銀河万丈、三木眞一郎、内田夕夜、辻谷耕史、玉野るな

スタッフ

原作:BONES、監督:京田知己、脚本:佐藤大、キャラクターデザイン:吉田健一、メインメカニックデザイン:河森正治、コンセプチャルデザイン:宮武一貴、デザインワークス:武半慎吾/永井一男/出渕裕/齋藤将嗣/中田栄治/草彅琢人/片貝文洋/柳瀬敬之/コヤマシゲト、サブキャラクターデザイン・キャラクター総作画監督:藤田しげる/倉島亜由美、特技監督:村木靖、デザインワークス・メカニック作画監督:横屋健太、メインアニメーター:柿田英樹/金子秀一/大塚健/阿部慎吾/長野伸明、美術監督:永井一男/本庄雄志、色彩設計:水田信子、編集:坂本久美子、撮影監督:木村俊也、3D監督:篠原章郎、音響監督:若林和弘、音楽:佐藤直紀

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