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「天気の子(アニメ映画)」

総合得点
83.9
感想・評価
701
棚に入れた
3010
ランキング
298
★★★★☆ 3.9 (701)
物語
3.7
作画
4.5
声優
3.7
音楽
4.0
キャラ
3.7

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天気の子の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

いさ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

地方から

東京に家出してきた貧乏少年がでてくると
東京て金ないといかにきついか知ってるだけに
なんででてくんだろ?、て考えがつねに頭を過ぎるため
作品に没入できない

投稿 : 2024/01/25
閲覧 : 26
サンキュー:

0

ネタバレ

ぴかちゅう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

商業的成功を意図したエンタメ作品

たまたま最近、「君の名は」(2回目の視聴)から時を置かずに視聴する機会がありました。エンタメとしては楽しめましたが、とにかく作りが雑な印象を受けました。全体としては、コミカルな前半とシリアスな後半、ヒロインの一時的消滅、ヒロイン救出のために犯罪的行動も厭わない、救出後ヒロインとは会えないが最終盤で再開、など、「君の名は」とのパラレルが多いです。

ただ、作品の前提となる部分で、あまりにも偶然の要素に頼っています。主人公二人の出会い方が完全に偶然、 帆高が住み込みの仕事を見つけるのも偶然(たまたま一度会っただけの人が住み込みのバイトとして雇ってくれるなんてほぼありえないでしょう)、歌舞伎町とはいえ偶然に銃が落ちている、などが挙げられます。また、雑な部分としては、帆高の家出の契機も曖昧で、家出の計画性もほぼゼロな点が挙げられます。

「君の名は」だと、二人は神様に結び付けられた存在として、SF世界観のなかで説明がつくのですが。。。陽菜のバイト先がモスだったらこの作品は成立しなかったというのもどうなのかと。

さらに、自分が惹かれている一人の女性を救うのか、東京の天気を救うのか、という一人の絶対的不幸vs多数のそれなりの幸福という、サンデル先生で出てきそうな哲学的な問いを提示しておきながら、一人の女性を救う方に決めました、という単純な回答しか出てこないのは、うーんという感じです。私自身はその回答に対して否定的ではないのですが、やはりあえてそういった問題を持ち出すのであれば、もう少しクリエイティブな回答がほしいです。

全体的には、「君の名は」の成功に基づいて、商業的な成功を意図したエンタメ作品だと感じました。アニメ業界もニッチな世界ですので、稼げるときに稼いでおく、という考え方は間違っていないと思いますし、大作家だって大衆的な小説を書くこともあるので、こういった作品が出ること自体を否定するつもりはないですが、レビューとしては少し辛口にならざるをえないです。

[2023年12月追記]
完走した作品のみをレビューしているため、とりあえず完走できる質だったということで、これまで、レビュー点数は3.0以上としてきました。しかし、レビュー内容が辛口になっている場合でも3点台をつけているため、他の方の同じ程度の辛口レビューと比べて、点数がかなり高めになっていました。そのため、レビュー点数の下限を2.5点に変更し、この変更に合わせ、このレビューの点数も変更しています。

投稿 : 2023/12/15
閲覧 : 244
サンキュー:

7

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

もっと気楽に生きよう

 最近中国とインドで話題沸騰中のすずめの戸締まりはまだ未視聴ですが、これは映画館とその後に地上波で見返しました。

 新海誠さんなので相変わらず映像が綺麗で鮮やかに表現されています。まず視聴対象ですが、見方によって子ども向けになったり大人向けになったりします。ですが、一般的な視点で判断すると「思春期の学生向け」でしょう。ただそこは内容も含めて視聴者のご想像に委ねている点が多いようにも見えましたから対象年齢や性別自体を考えるのは野暮でしょう。
 要は舞台と設定はこちらで完璧に再現したから後は観ていらっしゃる方々で自由に楽しんでくださいみたいなものです。つまり、これを観てつまらんと感じた人にとってはつまらん、面白い感じた人にとっては面白い以上の感情や感想は湧いてこない訳です。
 また、今作君の名は。との繋がりもあるので視聴済みの方はその点チェックし考察を自分でしてみると面白いかもしれませんね。

 ここから先は書くとかなり長くなるので登場人物の詳細やあらすじなどは省かせてください。自分なりに感想を書いてみます。恐らくかなり自分語りをする妙なレビューになり、タイトルでもう言いたいことは済んでいるので読むのがきついと感じたらこの画面から離れてください。



 家出した少年・帆高は突如出会った少女・陽菜の影響で様々な現象に巻き込まれていきます。
その他の登場人物は今回の感想では取り上げません。そこは他の方のコメントを参考にしてください。あくまで二人とその間に起こった出来事で話を何とかまとめます。
 観ていれば分かると思いますが、陽菜の感情の変化によって天候も変化していきます。断定表現が好きではないので先入観を持たずに漠然と作品を観ていたのですが、物語の中盤辺りで陽菜自身が帆高の案でやってみようと思って好きな時に天気を晴れにする商売を始めた結果、恐らく人の役に立てている、自分は認められたんだという喜びを天気で示していたのではないかなと。最初晴れになるのが遅かったのは心の底に不安があったからでその期待に応えようとした結果晴れにさせたと。その後も順調に依頼をこなしていましたが、そんな陽菜もやがて依頼を受け続けているうちにだんだんその先を考え始めて不安になる気持ちが抑えられなくなり晴れにするのに時間が掛かったり、元気がなくなったりして暴走してしまった…。(最終的には水没しましたが、それでもその世界の人々なりに日常生活を送っていました。)つまりは人間は(何か特別な能力を持っていたとしても)もっと縛られずに生きていくべきだというメッセージがここにも繋がっているのかなと。
また順調だからって調子にも乗ってはいけない、初心忘れるべからず。きっと私の見方は製作者が伝えたかった本質とはズレていますが、これが私なりの楽しみ方であります。例えば他者様の評価を見て納得してしまえばその作品を視聴すると先入観からその通りだとか、確かにという枠から抜け出せなくなる可能性が僅かに出てきます。それが悪いという話ではありません。見方は自由なので。私は基本原作者が意図したメッセージとは、反するあるいは見当違いな感情を抱く事によって(気に入った)原作者の物語や世界観を勝手に自分好みにアレンジして愉しむという変な趣味を持っています。もちろん純粋にそのまま楽しめる作品もありますが、基本的には一部素材は良いのに話が陳腐だったり作画、コマ割りが劣っていたりするものばかりですので、その場合私なりの理想的な妄想に置き換えています。これはアニメに限らず小説もです。だからでしょうか、見終わったあとにあれ?元はどんな話だったっけ?とつい忘れてしまうこともあります(笑)何を訳のわからない事を言っているのかと思ったらスルーしてください。
結局何が言いたいのかと言いますと、今私が述べたように作品の楽しみ方など十人十色なのです。世間的にどうだという視点は重要ですが、そればかりだとフィクション特有の良さであります自由な解釈、発想力が欠落してしまい、面白みが無くなるように思います。単に美男美女を投下しても何も楽しめませんし、そこに何かしら物語があるから面白みが増すのです。もちろん、これは私の考え方の問題でありまして、あくまで現実は現実、作品は作品なのですから私は私が視聴(体験)するものに関しては楽しまないともったいないと思い、そのように心に留めている次第であります。それでも合わない作品(失敗すること)だってあるのです。その場合はもう何でもいいやって、どうでもいいか、つまらない、時間を無駄にしたとボロクソ言って今までの過程を全無視しながら自分勝手に振る舞うのです、今後は同じ失態を起こさないと。
そうした自由があれば細かい事を気にせず気楽に生きられて良いんですけどね。
何でこんなことを言ったのか自分でも分かりませんが、何故だか天気の子を観た後、こんなことを考えていたっけなと思い出したため、書き出してみました。ここまで読んでくださった方がいるならば意味不明な事を言って申し訳ございませんでした。

そもそもこの作品では世間的に非常識な行動を多く目にしますね。それは全て突発的な衝動に駆られた自分が見つけた野望を叶えるためであり、そこが余裕のない人間らしいなって思いました。
余裕のなさから帆高が諦めかけたその時、一点の光が差し掛かります、それが陽菜というわけです。私自身この作品は完全に理解しきれていませんが、それが正解なのかもしれません。未来は分からない…だからこそ、主にセンシティブな若者に向けてもっと気楽に生きようよ!と…何かやりたいことがあれば挑戦してみようよ!と…そんな勇気付けをしている作品なのではないかなぁと私は推察しました。曖昧な世界は曖昧に楽しめれば十分なのです。完全に後付けになりますが、RADWIMPSの音楽も作品にマッチしていて良かったです。

投稿 : 2023/05/01
閲覧 : 113
ネタバレ

tinzei さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

主人公が島を出たくなるような描写が欲しかった

この作品も合わせて新海作品を面白かった順に並べると
『言の葉の庭』>『天気の子』>『雲の向こう』>『星を追う子ども』>『君の名は』>『秒速』>『ほしのこえ』


一つ疑問として、そもそも主人公は何で家出までして島を出ようとしたの?「ただ景色を変えたかった」だけだと弱いし、せめてそれを阻む要素(学校とか親)を描かないと、主人公があそこまで一生懸命になる理由が分からない。後半に描かれるかと期待してたんだけど結局何もなく終わった。個人的には行きの船乗ってるときに怪我してたから、喧嘩したか虐められてたのかと思った。


それとどうでもいいことだけど、何で神津島ってこんなにアニメの舞台になるの?最近だとラブライブもそうだし他にもあったはず。許可が取りやすいとかあるのかな?

投稿 : 2023/04/02
閲覧 : 56
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1

ネタバレ

ふひょー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

世界が狂っても・・・

大好きな人が突然いなくなったら、それは生きていけませんよね。
ずっと一緒にいれるなら、例え全世界が永遠に雨の日になっても構わない主人公の覚悟と心意気に胸を打たれました。

君の名は。と同じくらいの名作だと思いました。

投稿 : 2022/12/24
閲覧 : 74
サンキュー:

3

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:----

オンリーロンリーグローリー

日本を代表するアニメクリエイターにライジングした新海誠。
地位など気にせず一貫した作家性を貫く姿勢はまさにロックスター。
野崎まど同様に傑作orゴミって感じでしょうか。

物語・いつものピュアでナイーブなジュブナイル
作画・グレイト過ぎる
声優・アニメアニメしてないのが効いている
音楽・一生分聞かされておなかいっぱい
キャラ・いつもの

うんまあエロゲアニメを薄く軽く浅くしたいつものやつといえばいつものやつ。社会はクソで大人は悪者でぼくたち可哀想。ただこのままでいたいだけのに─どうしてほっといてくれないんだ!みたいな。一般向けに薄めにしてるので界隈での神作みたいなキモさはあまりないがアニメ嫌い実写厨には耐えられないと思う。でもそれでいいそれがいいと貫くのが新海誠という漢。正直ここまで振り切ってくれたら絶賛する他ない。ちゃんとした真っ当なオトナには理解し難いお花畑のキラキラ夢物語。この二人の都合の良い物語にイチャモンをつけ始めた時、ツッコミが止まらなくなった時、僕たちはもうオトナになってしまったっていうことなんでしょう。

隅を突いて腐すのは簡単だが監督はそんなことは百も承知で作っているはず。社会生活を営んでいる大人が見れば「なんで?」と思わずにはいられない構成は最初から最後まで一貫している。氏の描きたい物語にとって、そんな社会の常識や世界の正解や世間の普通なんてノイズでしかない。そんなものは画面外のリアルで嫌になる程見てるはずだし現実逃避と笑うものは笑えばいいという精神。画面に映し出されるものは皆誰もが願っているはずで欲していているはずで、でもどこかに置いてきてしまったすっかり忘れ去られてしまった、でもけして社会には、世界には届かないだろう内なる叫び。

流されるままに生きてきた15歳の少年少女にとって、自身の感情を発露し自らの意思で前に進まんとする態度を表明することは、世界の全てを破壊することに他ならない。大人が見ればもちろん彼らから見えているだけの小さな範囲の世界でしかない。未熟な個体が発する上手く言語化さえ出来ていない微かな意思の言葉はオトナの都合で叩き潰されるのが世の常。裕福な上級国民はもちろんレールから落ちずに済んできた恵まれた方々は社会ってそんなに悪くないだろって思うでしょう。もっと過酷な状況で生き抜いてきたサバイバーからすれば、こんな生ぬるい甘えた話なんて観れたもんじゃないでしょうが彼らは新海の客ではないってだけ。地元最高でも読んでろ。

君の名は、はギミックに頼りすぎた感はあったが、今作はストレートな深海節でもありつつ、しっかり進化してるのを感じる。昔は切ない…みたいな可哀想ポルノがメインだったが、今作は悶々としてる若者たちを華麗にナッジする自立と成長の物語。例によって親がいないのは一緒だが、穂高の動機に一切触れていないのは確実に意図した構成だと思う。これが過去作だったら可哀想な過去でお涙頂戴でうんうんそりゃそうなるよねみたいにやるところだが、客層広がった現状では万人に納得感を持たせる演出は到底不可能。なのでオタ向けではない一般向け作品ではそこらへんのディティールはぼかすことが多いわけだが、今作に関しては多分「お前全然不幸じゃないじゃん甘えんなよ」って誰もが思うでしょう。でもそこはあえて描かなかったんだと思う。監督は若者たちにこう伝えたいんだと思う。大人が納得する理由なんてなくていい。これは反抗期を迎える年頃の思春期の若者にこそ観て欲しい作品。でもそれならバーニラバニラとかラブホとかの描写っていらなくね?とも思うでしょうが、それこそ若者を舐めんなってことなんだと思う。

薄くて軽くて浅くて理屈通ってなくて自分勝手。正にその通りだと思う。
こっちがケツ拭いてやるから心配すんな、自分が思った通りにやれ。
子供たちにこう言えるようなオトナでありたい。そう思わされた作品でした。

投稿 : 2022/12/05
閲覧 : 84
ネタバレ

たま。 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

傑作

新海誠監督作品。

ヒロインの母の死以降東京では雨天気が続いていた。そんな中、晴れを呼ぶ晴れ女のヒロインは家出少年と儲け話を通じて恋に落ちていく。一方でヒロインは晴れ天気を呼ぶことによる代償も支払っていた。東京の雨天気と引き換えに生贄となったヒロインを家出少年の主人公は空まで迎えに行く。

新海誠監督作品で1番好きかも・・・。
主人公の家出少年が最後ヒロインを迎えに行く際掛けられる言葉『世界なんてもともと狂ってたんだから』も凄く良かったです。
ヒロインを空から助けた代償として東京は水没してしまったけど・・・。

この作品は、広くお勧め出来ます。アニメが好きな方はぜひご視聴下さい。

投稿 : 2022/11/30
閲覧 : 78
サンキュー:

3

ネタバレ

ハニワピンコ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

ベタベタなセカイ系を一般層にも突きつけた作品

新海リバイバルにて3年振りに鑑賞
前はIMAXだったかは忘れたけれど、前作よりは音や迫力のある画というのはそこまで重要じゃなかった

内容はド直球のセカイ系で、少年少女と世界(東京)の終わりという作用を、好きだからという理由で選択をする実に単純でありながら「まぁそれも良いよね」と観れる様に仕上がっているのは、そういう「セカイ系」というジャンルの持つ力というよりはむしろ、創作の主人公には多少なりとも悪漢的要素を持って欲しいといういわば憧れと、東京沈没という魅力的な響きが合わさったためである
選択に対しても、元々東京は滅ぶという運命でありながら、突然力を与えられた少女を犠牲にして滅亡を止めることも出来るのであり、一人の犠牲で大多数が救われるという物に反発して動き、そして救い出すまでに至るというのが寧ろ面白いのであり、もちろん一切の責任が無いわけではないが、その責任を二人で負う事が更に良いんじゃないか

大筋としてのプロットは楽しめたが、全体的なキャラやそもそもの原因描写という部分では、穂高がそこまでして島から出て来た理由も、陽奈と凪が施設などではなく二人で生活している理由も完全に不足していた
前者はなんとなくの憧れや息苦しさという部分が示されていたし、そもそもインタビューで直接的な原因よりただ走る姿を見てほしいという事が言われているので、考察の域を出ないのでいいとして
後者は本当になんで?二人が一緒に居たいからとか?そもそも母親が死んで父親はしらないがそういう状態を警察は放置するのか

ここら辺は普通にキャラ描写という観点から描かれないのは疑問

映像は相変わらず凄い。今作は前作よりも東京という都会の花形的部分から路地裏までを繊細に描いており、それを見ているだけでもワクワクする
特に警察から逃げるシーンは10年代ベストと言って良いほどちゃんとカーレースしており、映像に関しては見たいものがたくさん見れて満足

音楽もRADが好きなのもあるけれど、今作もやっぱり凄い
前作とは対照的に抑えめの曲が多いけれど、盛り上がるところでしっかりと上げられる曲になっており、曲も含めて没入できる

セカイ系×ジュブナイル というゼロ年代を彷彿とさせる作品を19年に公開して大ヒットしたという事は、物語の主人公らが持つ要素や憧れに関してはやっぱり昔から変わってないのかもしれないと思わされた
それは良い事だと単純だが思う

新作も観に行きます

投稿 : 2022/11/12
閲覧 : 141
サンキュー:

7

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

すずめの戸締まりも観たい

オタクとして恥ずかしながら、最近ようやく視聴しました。
帆高と陽菜さんが仲良くなったタイミングで、陽菜さんが人柱となって消えちゃう話のところなんかは、あっ“新海誠”だと思ってニチャアってなりましたね。
それでも、天気を犠牲にしても陽菜を取り戻すことができたことは感動でしたね。
環境も犠牲にしてしまったわけですけど、それよりも大切なものがあるわけですよね。

現代は色んな社会のルールにがんじがらめになっていて息苦しいです。
ルールというのは、法律というのもありますが、それだけではありません。
経済活動に参画するために仕事へのやる気と企業への誠意がある演技をしなくてはならない。
社会参加するためには身分証明書をことあるごとに提示しなくてはならない。
子供は大人に育てられ、守られなくてはならない。
もちろん、法律を守らなければ、就労を含め将来の活動に影響が出る。

特にこの数年は、ルールを守ることだけが正義で、それが最重要であるという雰囲気が漂っているように感じます。
でもね、そんな社会のルールよりも重要なことってあると思うんですよ。
大人たちのルールに縛られながらも必死に生きる若者たちが、ルールを破ってでも、愛を優先して、手に入れたってのが、個人的にはスカッとしましたね。
手錠を手首につけながら繋いだ手が印象的でした。

あと余談ですが、どっかで気候変動に対する風刺だとかという感想を目にした気がしたんですけど、それはどうかなと思いましたね。
気候変動の一番よくないところは、産業によって先進国は恩恵を受けたが、恩恵を受けてない発展途上国ほど気候の影響を受けやすいってところだと思うんですよね。
年長者や強者は得をして、年少者や弱者は損をするという構造です。
それなのに、長いスパンで考えれば元々海に沈んでいたからしょうがないだとか、気候を正常にするために犠牲が必要だ、みたいな考え方ってどうかと思うんですよね。
まるで気候変動は神や自然の力によるもので人為的なものではないと言いたげな、そう考える人もたくさんいますが。
まぁ沈んだのが東京ということで、開発を進めたところで自然には抗えないよというメッセージならばわかる気もしますが。

投稿 : 2022/11/12
閲覧 : 90
ネタバレ

waon.n さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

大丈夫、なんて言葉いわせて申し訳ない。

【First impression】

 最初にみた感想なので、雑多に書きなぐります。

 これは子供から大人への独立宣言で、この気持ちに子供達が乗っかってしまている事に憂いた方が良い。

 視聴していて、終盤は少しイラっとする言葉が多くなってくる。それは、彼らにそれを言わせている大人達への怒りである。
 「足すことも引くこともしないでくれ」
 こんなこと子供に言われてどうするんだ。悲しくなるし大人の一人としてめっちゃツライ。
 でもきっとそんな大人も今は辛いんだ。それも分かるんだが…。

 曇りは今の日本の空気感のメタファーで晴れを祈っている個人がこれほどいるんだって事。そして、一時的な晴れであれだけの人の心を動かせるんだよ。って見せてくれている。そんな仕事が好きだって言う。
 他人から規定されて湧き上がる自己肯定感こそ今の日本人に必要なのかもしれないし、それは繋がりがなければ生まれないのは、ボーイミーツガールのこの作品のひとつの肝でもあるのかもしれない。

 この作品は世相を表しているし、風刺もしている。だから見ていて辛くなる。この作品をみて何かが心に刺さったなと思ったらちゃんと彼ら(子供)の言葉を拾ってあげればその何かがきっと分かるし、分かってあげられる大人がもっともっともっと増えてくれることを祈っている。

 子供には銃を向けるんじゃなくて、その前に視線を向けて目をみて話をきいてあげてくれないか。そう私も祈っています。

投稿 : 2022/11/12
閲覧 : 102
サンキュー:

9

ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

私も家出して、白いノースリーブパーカーの少女と出会いたくなりました。<追記;地上波初放送、こんな時代だからこそ><追記;地上波第2回目放送>

思い立ったが吉日。
残暑厳しいとある秋の昼下がりに「天気の子」を観ました。
いつぐらいぶりの映画だろう。
あれはたしか「君の名は。」以来。

期待値が高かった分だけ不安でした。
が、それを上回る出来。
新海節が全力全開です。
雨、雪、雲間からの陽光、猫、拳銃、電車、ビル群、そしてボーイミーツガール。

私的にもっとも感じたのは美東京です。
実写的俯瞰的風景。
全身で東京を感じることができました。
圧巻が外苑花火、あの視点で花火を表現するなんて初めてです。

代々木の廃ビルから始まった一人の少女の想いが世界の形を変えるなんて。
離島出の少年との出会いが世界の理を揺るがすなんて。
少年の想いがすべてを振り切り、少女に届くなんて。
少女がその想いをすべて受け入れるなんて。

ストーリーはストレート。
だから、映像の中に没入できたのかな。
ラストは意外?にも超ハッピー。
新海監督、私は決して怒ってはいませんよ。

最後に声優さん。
心配したけど、違和感がありませんでした。
それにしても、香菜嬢とあやねるが恋敵なんて。
ちょっとした小ネタに口元が緩みました。

<追記;地上波初放送、こんな時代だからこそ>
{netabare}この世の中は狂ってるんだ。
私はこれが当たり前だと思っています。

地球に生命が誕生して38億年。
環境の変化は常に生命を翻弄してきました。
人類文明の歴史はたかだか数千年。
まだまだ、よちよち歩きの赤ん坊なのです。
人知を超える異常な世の中。
これが正常なんてわからない。

「あっと言う間に世界は変わってしまった。」
これもまた当たり前のこと。
ありのままを受け入れ、前を向いて進んでいく。
今我々が求められていることだと思います。{/netabare}

<追記;地上波第2回目放送>
{netabare}約2年ぶりの視聴です。
あれからいろいろありました。
コロナは収束したのかしないのか。
戦争だって始まりました。
そして相変わらずの温暖化・・・

50年に一度の云々かんぬん。
今まで経験したことのない台風。
危機喚起の決まり文句にはもう飽き飽き。
何故そんないい方なのか、本当のところを教えて欲しいものです。

人間の目から見れば地球は狂っているんでしょう。
一方、それは地球からみれば平常運転。
誕生後荒れに荒れた地球が落ち着いたのはここ6億年来。
でも、それ以降でさえもカタストロフィはありました。
近隣超新星の爆発・巨大隕石の衝突・スーパー超巨大噴火・氷河期・・・
人知では計り知れない出来事をこの地球は幾度も体験したのです。

地球と人類の相対。
爽やかなラストシーン後、いつもそんな言葉を思い出します。{/netabare}

投稿 : 2022/11/12
閲覧 : 388
サンキュー:

35

ネタバレ

haruto さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

2022.11.10

2022.11.10

投稿 : 2022/11/10
閲覧 : 85
サンキュー:

0

ネタバレ

マーティ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 2.0 作画 : 5.0 声優 : 2.0 音楽 : 5.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

んにゃぴ・・・やっぱり、世界より女の子・・・の方が一番いいですよね

 全114分。

 酷評気味なのでご注意を。

 うーん、題材としては好きなんですけど、物語としてはちょっとな、、、と見てて思いました。

 まずはいいところから。言わずもがな作画と曲はスゴく良かったです。特に雨や空などの天気の描写は好きです。また今回もRADWIMPSが主題歌を担当。曲も好きでカラオケで歌ったり、僕の友達もよく聞いてる人もいます。

 で、良くなかった点なんですけど、、、
{netabare}
 やはり話の内容の薄さにあると思います。
 そもそもセカイ系って、世界の運命と大切な人を天秤にかける、というものがあります。この作品は、最終的に主人公はヒロインを救うことを選択しましたが、その後の世界がヤバい、という描写が特になかったのが問題でした。「ヒロインを救った結果、世界が滅ぶ」、「世界は救われたけど、ヒロインがいなくて悲しい」、こういう話ってどちらかの結末になると思います。でも最後は東京が水に沈みかけても皆普通に過ごしてましたし、あっさりしすぎてあれ!?と思いましたね。。。
{/netabare}

 まあでも迫力はあったのでいい映画だとは思います。

 これにて感想を終わります。ここまで読んでくださりありがとうございました。

投稿 : 2022/09/01
閲覧 : 463
サンキュー:

33

ネタバレ

栞織 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

自然の前に人は無力 そして家出

公開当時は見なかったです。このほどやっと見終えました。公開当時は噂でラストが終末未来みたいに言われていたのですが、実際見たところ地質学的に江戸時代のはじめに戻ったみたいな話で、長い地球年代ではそういうこともありえるのではないかというお話で、特に終末論的な作品ではなかったと思います。こういう天体観測史上でのifのとらえ方は前作の「君の名は」の流星墜落と同じで、新海監督の追っているテーマのひとつではないかと思います。しかし最初は雑誌ムーの晴れ女ルポみたいなところから始まっていて、都市伝説みたいなところから振っているのは面白いと思いました。

そういう都市伝説と民間伝承の人柱の話が重ねられていて、そこはうまいと思いましたが、家出少年少女たちの話の方が、今ひとつリアル感が少なくて、そういう風にうまく身を隠して暮らせるだろうかみたいにまず思いました。そこが少し減点というか、惜しいなと思ったところです。また地方住みの人たちの東京へのあこがれや反発があまりうまく表現されていなくて、ほとんど東京住みの地元の人と変わらない描写が続いたのが見ていてちょっと残念に思いました。そのあたりは、「雲の向こう 約束の場所」の方がうまく出ていたような気がします。しかし主人公たちを気性がまっすぐな若者として描きたかったという意図ならば、そのような描写はなかった方がよかったのかもと思ったりもしました。ただうまく言えないのですが、そのあたりが平板に思えた理由ではないかと思います。つまり言うならば、主人公たちの生身感が少なく思えた理由ではないかと思いました。

しかしシナリオはよく練られていたと思います。最後までどうなるかわからない話でしたので、ラストまで飽きずに見ることができました。廃ビルのロケーションをCGで作りこんだりしている部分は、さすがと思いましたです。他にも自然な感じでCGをうまく使っている場面が多かったです。雨の描写は特にリアル感がありました。

ただ声優さんでおじさんキャラの方の声が聴きとりにくかったです。そこも減点させていただきました。ぼそぼそしゃべりすぎだったかなあと思います。キャラ作りしすぎだったのではないでしょうか。

しかし今年の夏も暑いので、同じ異常気象でも8月に雪が降るなんてロマンチックに思えてしまいました。東京では今の温暖化現象では、水没よりも砂漠化がありえそうに思いました。それも九州などの地方の方の、今頻発している水害被害の思いが結実した作品だったのかもしれません。東京も一度水没してみろというか、その地方の警戒警報中に政治家たちが宴会を開いていたという話なども、この作品を作る上での理由のひとつだったのかもしれません。

投稿 : 2022/07/30
閲覧 : 184
サンキュー:

13

ネタバレ

ひろたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

現代日本を舞台にここまでの”日本神話”を新たにつくりあげるなんて正直すごい!

ネタバレ前提で書きます。
長いのでお暇があればお付き合い頂ければ幸いです。

この物語は、最後、異常気象により東京が水浸しのまま終わります。
普通は、最後、主人公もヒロインも助かり、異常気象も収まることを期待します。
しかし、それでは、ダメなのです。
と、言うのは、この物語は、現代日本を舞台にした”日本神話”だからです。
それについて、まったりと好きなように書いていきたいと思います。


この作品は、当時、劇場に観に行った後輩が「微妙でしたよ」って言っていました。
私は、それだったらと思い劇場に行くのをやめて放置した作品です。
当時は、自分の目で確かめるというモチベーションまでは湧きませんでした。
しかし、今回、視聴してみて、言われるほど悪くないんじゃないかと思いました。
むしろ、劇場に観に行っておけば良かったと思えるほど面白かったです。

どうやら私は、”日本神話(おとぎ話)”が好きなようです。


この物語の舞台は、昔々あるところでも、未来でもありません。
ましてや、時空を超えたどこかの異世界でもありません。
今、この作品を観ている私たちがいる現代日本です。
その中で、ここまでの”日本神話”をつくり上げるなんて正直すごいと思いました。
これほどまでに現代社会のリアリティの延長線上にガチな神話を創ったのです。


山や海でよく見かける雲の切れ間から地上に差し込む光。とても神々しいです。
「神々しい」と言っている時点で実は”おとぎ話”です。神様ですから。
光が差し込む一面の雲の上は、高天原が広がっているのかなんて想像します。
この作品も、そんな神々しさをヒロインが感じるところから始まります。


この作品は、登場人物の背景があまり語られません。
そのため、行動の動機等が分からない部分が多くあります。
人間ドラマとしてみると感情移入しにくいかもしれません。

しかし、逆の視点で考えてみます。
あえて登場人物の過去にはこだわらないのです。
視聴者が今観ている出来事の中でどれだけのことを見せられるかと言うことです。
主人公は、すべてを捨てて家出し、そして、それについては何も語りません。
これは、視聴者も過去のことについては、考えなくてもよいと言う意思表示です。
ここからが物語の始まりなんだと言う視点で観てほしいのです。
つまり、今、目の前の”神話”の始まりを一緒に見届けてほしいと言うことです。


人間ドラマは、登場人物の背景や心情を順序立て、論理立てて説明します。
そして、いまの登場人物の行動の動機を説明していきます。極めてロジカルです。
しかし、この説明によって、作品の時間軸が今ではなく過去に引き戻されます。
主人公に複雑な過去があるなら、回想にかなりの時間がさかれるでしょう。
それにより、視聴者と共有している”今”ではない時間が入り込みます。
すると、今から始まろうとする目の前の壮大な”おとぎ話”が途切れてしまいます。

一方、この作品は、視聴者が観ている”今”このときを軸として動いています。
そして、ひたすら未来へ、未来へと向かっていくのです。
そのためには、できるだけ過去を捨て去る必要がありました。
主人公は家出、ヒロインは家族との死別により、一切の過去を切り捨てています。
この作品で過去の事がでてくるのは、ヒロインが空とつながった経緯ぐらいです。
それも数分で、必要最小限です。この潔さがとてもよいと思います。

もし、登場人物の背景説明のために、過去の回想をくどくど見せられたら?
もし、この物語が、主人公の家出前のエピソードから始まっていたら?
はたして、この作品は面白くなっていたでしょうか?
私は、この作品のもつ良さが逆に削がれてしまうように感じます。
それは、つまり、目の前で今から次々と起こることを一緒に見届けるライブ感です。

また、16歳の家出少年なんて理屈や倫理よりも感情で動くほうがむしろ自然です。
拳銃拾ったら警察に届けましょう。夜8時以降は外出を控えましょう。
警察の取り調べには素直に応じましょう。
それって面白いのでしょうか?それって物語になるのでしょうか?そう思うのです。


実は、この作品にとって、登場人物の過去なんてどうでもいいことなんです。
ましてや細かい行動心理や動機なんてものは重要度で言ったら二の次です。
それは、今から起きる”神話”を見せることが最大の目的だからです。

この物語は、3年間やまずに降り続いた雨により東京が水浸しのまま終わります。
視聴者は、主人公もヒロインも助かることを願います。
それと同時にこの異常気象もまるく収まることを期待したはずです。
しかし、それでは、”神話”にはならないのです。

”神話”とは、今の状況を説明するために作られた”おとぎ話”です。
神話には、地形や天候にかかわるものが多くあります。
八ヶ岳の頂上が割れているのは富士山との背くらべが原因です。
負けた富士山の女神が怒って八ヶ岳の男神を蹴ったからです。
日照不足により食べ物が育たなくなったり病気になったりと大変なことが起きます。
その理由は、天照大御神が怒って天岩戸に隠れてしまったからです。
この作品も、それらの神話と考え方はまったく同じです。
つまり、今のこの東京が水浸しになったのは、龍神様が怒ったからと言うわけです。
怒った理由は、生贄になるはずだった巫女を男が助けて連れ去ったからです。

神話は、所詮”おとぎ話”です。
天変地異も実際は自然現象の一種です。
この作品は、そのことにもちゃんと触れています。
八ヶ岳の件は、地殻変動の一種です。
天岩戸の件は、気候変動の一種です。
この作品の降りやまない長雨もあくまでも気候変動の一種です。
それに対して、“神話”と言う意味付けをしたのが最大の特徴です。

主人公は、ヒロインを救う代わりに、東京を水浸しにしました。
そう思っているのは、主人公とヒロインだけです。
実際は、ただの異常気象です。
しかし、”異常”と言ってもたかだか100年ぐらいの観測データ上の話です。
地球は、氷河期と呼ばれる氷におおわれていた時期もありました。
雨が降り続く時期だってあったかもしれません。
そもそも海が出来たのだって、地上に”雨が降り続いた”からです。
地軸が少しでも傾けば、気候は大変動しますし、地磁気だって逆転します。
地球の46億年と言う歴史の上では、長雨も変動の範囲内です。
そんな人間の手に負えない、どうしようもできないことが神話になってきました。
日本国だって、地殻変動ではなく、高天原から降りてきた神様達が作りました。
人間ができることは、せいぜい山を削り海岸線の埋め立てることぐらい。
レベルが違うのです。

この物語は、人間にはどうしようもできない気候変動を”神話”としたのです。
そして、過去の神話の成り立ちとまったく同じ原理で描いて見せたのです。


物語の中で、巫女は、神隠しにあって消えてしまうと言われていました。
「神隠し」と言っている時点で神話の一部です。
龍神と生贄と神隠しは、昔からつながりがあるようです。
龍神と神隠しをモチーフにした作品には、「千と千尋の神隠し」があります。
龍神(海神)と生贄、気候変動を結び付けた作品には「凪のあすから」があります。


この物語は、現代日本を舞台にした新しい”日本神話”の創造です。
例えば、今から1000年後の水浸しになった日本に住む人たちがいたとします。
その理由を科学ではなく、昔々あるところにとおとぎ話に求めたとします。
それは、1000年前に龍神様がお怒りになったからと言うわけです。
そう言う神話を今のこの科学が発達した現代社会で創って残せるのかと言うことです。
1000年前の人たちが、その時の状況を神話を創って残したのと同じように・・・。

神話は、何百年、年千年と受け継がれていくものです。
そして、今、その神話が1つ生まれようとしているところを見せたかったのです。
その引き金になった登場人物達の過去数年のドラマなんて微々たるものです。
そんなスケールの小さなものは、神話には残りません。
神話に残るのは巫女を愛している男が救ったという事実だけです。
だからこの作品は、登場人物達の過去を潔く切り捨てたと思うのです。
考えてみください。まさに今から壮大な”神話”を見せようとしているのです。
そんな状況で、登場人物のちっぽけな過去の説明なんていらないのです。
学校生活、友達、思春期、成長、これらは何千年と残る神話には不要な要素です。


降りしきる雨の中、最後にヒロインが祈っています。
それはおそらく「晴れ」になれということです。
こう言う祈りが後に祭り(祀り)として伝承されていきます。
また、日本人にとって、「ハレ」とは、特別な意味を持ちます。
この物語は、神話と結び付きが強い儀式の始まりまでも描いたのです。

また、同時に水浸しの東京で普通に暮らす人々も描かれています。
現代社会で神話をつくるには、科学で説明できない大規模な自然災害が必要です。
かと言って人類が滅亡するようでは、神話や祭り(祀り)は残っていきません。
天変地異の後でも人々が生き続けていくと言うシチュエーションが必要なのです。
この作品は、そこまで考えて描いて見せたところがすごいと思うのです。


【まとめ】

この物語は、現代日本を舞台にした”日本神話”が生まれる瞬間を描きました。
神話と言うと、過去のイメージが強いです。つまり、昔話です。
しかし、この作品がすごいのは、現代を舞台に新たな神話を創ろうとしたことです。
昔々…の話ではありません。今々…の話としてなのです。
科学が発達した現代においては、たいていの自然現象なら説明できてしまいます。
そんな中でも、新たな”神話”を創ることができるのかと言うのは”挑戦”です。

また、神話をモチーフに使った作品は数多くあります。
「千と千尋の神隠し」、「凪のあすから」。
この2つは、どちらかと言うと神話を”使った”人間ドラマ作品です。
一方、この作品は、大きく俯瞰して新たな神話そのものを”創った”作品です。
そういう意味では、今までには無かった作品です。
「風の谷のナウシカ」のように後に”神話”になって語り継がれる話もあります。
しかし、これは、神話に主人公、つまり、実在の人物がいる想定の話です。
一方、この作品は、あくまでも自然現象を神話ととらえていることに違いがあります。

神話は既にあるものであり、それが当然かと思っていました。
それは現在、大きな地殻変動も気候変動もないので創られる必然性がないからです。
現代人は、“神話”が生まれる瞬間には立ち会えないのです。
昔の人達が“神話”を創ったように、自分たちも“神話”を創れないか?
それはたぶんクリエイター魂に火をつけるものです。
なぜなら、”神話”とは、何千年と語り継がれる”おとぎ話”です。
1年後には見向きもされない、その辺の”おとぎ話”とは次元が違います。
昔の人にできたなら、自分達も永遠(とわ)な話を作りたいと思うのは当然です。
それをファンタジーと言う力を借り、仮想的な未来を作り出して実現したのです。
そう言う意味で、とてもダイナミックでスケールの大きな物語だったと思います。

投稿 : 2021/11/24
閲覧 : 289
サンキュー:

29

ネタバレ

蒼い星 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 2.5 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

ピュアハートな物語ですか?

【概要】

アニメーション制作:コミックス・ウェーブ・フィルム
2019年7月19日に公開された114分間の劇場版作品。
監督は、新海誠。

【あらすじ】

父親との関係悪化で家出をして、
伊豆諸島にある故郷の離島から東京の都心にやってきた高校一年生の森嶋帆高。
東京はいつも雨が降り続いていて、晴れることのない薄暗い空に覆われていた。

家出をした未成年の帆高をアルバイトでも雇ってくれるところはなく、
新宿のネットカフェで寝泊まりしているうちに所持金も尽きようとしていた。

帆高は、ハンバーガーチェーン店で腹をすかせていたところ、
そこれアルバイトをしていた天野陽菜と知り合ったり、
家出時のフェリーで縁を持ったオカルトルポライターのところで住み込みで働いたりする。

陽菜には不思議な能力があり、祈ると雨空に数時間の晴れ間を作ることができる。
帆高と陽菜は仲良くなって、晴れ女業者を立ち上げてネット広告を出すのだった。

【感想】

「君の名は。」から3年ぶりの新作の監督を務めた新海誠という人は、
他人の作った作品に素直に感動して賛辞の声を送ることができるのが、
人間としての美点なのかな。「聲の形」の将也の涙の表現が頭に残ってて、
それを帆高の号泣シーンの作る参考にしてみたりで、
映像作家として進化に貪欲なクリエイターであるとは思います。

いっぽうで新海氏は自分でよくオリジナル映画の脚本を書いたりもしているのですが、

・なにかの代償の呪いで消える(死ぬ)ヒロイン。
・悲劇性を高めるために前段階で日常描写に時間を割く。
・ヒロインが消えないハッピーエンドを求める主人公。

今回は、「AIR」「kanon」「CLANNAD」などでkeyによって散々使い古されたシナリオをより単純化。
新海誠氏にはエロゲ会社でOP映像を作ってきた職歴があったことからこそ、
その手の物語が美しくて価値のあるものであると、
感化されているのではないでしょうか?

その単純に文章化したら青臭さが強い筋書きを、
新海誠監督作品の武器である空を意識した演出と映像と音楽で目一杯盛り上げている。

絵作り・演出にかなり頼ってはいますが、その事自体は批判されることではないでしょうね。

例えば、「ドラえもん」の「のび太の結婚前夜」は何度も映像化されていますが、
登場人物の解釈、シナリオの再構成、作画など、それぞれの違いで別物となっていますね。

同じ原作・同じ内容でも作品を効果的に面白くもつまらなくもするのが演出であって、
映像コンテンツを作るアニメ制作会社がやりたいことを出来ないではなくやれるように、
作画や演出を磨く技術本位を志向するのは惰性でなければ至極あたり前のことなのです。

今回のお話のポイントは、帆高少年の心を理解して展開に納得できるか?でしょうか。
帆高少年が家出した経緯は殴られた顔以外の描写や説明が映画では一切ないですし、
生い立ち、家族構成や島の生活などの情報も皆無。

新海誠監督は視聴者各々の想像での補完に任せて感情移入させるために、
帆高少年のバックグラウンドをアニメでは敢えてやらなかったと言っています。

初めての都会への戸惑いと不安。冷たく怖い都会で人の心の優しさに触れた嬉しさ。
『何も知らないくせに!』と叫んで大人の理屈への反抗心。
好きな女の子一人への感情より大事なものは自分には存在しない。

敢えて説明を少なくして視聴者と帆高少年を同じ視野で世界を見せていることで、
それは映像の中の出来事を体験してるかのようであり、
ひとつひとつの情動のドラマがライブ感覚で扱われています。

それらをイチイチ肯定的に捉えれば、共感で帆高少年を応援する気になって、
物語に感動して泣けるでしょうし、

シンクロできなければ、迷惑な家出少年が感情のままに動いて、
彼にとっても好ましくない、例えば警察等を悪者にして、
それらの障害をぶちやぶって自分の願いを叶える。
ただ、それだけの話であると感じられてしまいますね。

尾崎豊の「15の夜」の歌詞みたいな、“若気の至り”のノリだけの展開に終始している作品ですので、
大人の理屈では、帆高少年の心や行動の幼さに?マークを入れたくなったり、
帆高少年の助けになる登場人物らが、「こうしたいからこうした」ではなくて、
ただ話の流れで動かされてると思える部分が多々ありますよね。

しょせん創作はファンタジーで作り物ですが、その突っ込みたくなる気持ちを、
映画を見ている間は忘れさせてくれるだけの話の力を自分は感じ取れなかったですね。

特に、常に気分だけで行動している帆高少年に関しては、
それを若さゆえのエネルギーで肯定して片付けるには、
癇癪を起こしやすくて無分別で身勝手な人格に基づいた犯罪行為が目立ち過ぎることから、
自分は帆高少年の気持ちや行動から共感や感動が得られなかったですし、
未熟な未成年であることを免罪符にしたような結末についても思うところがありました。
常に帆高少年に対しては冷めた観察者にしかなり得なかったことで、
このアニメに対してもそれなりの作品評価にしかならなかったのが正直なところでした。

多少シナリオに無理があっても演出の力で気にならなくなる作品も存在しますが、
これはそういうアニメではなかったですね。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2021/10/17
閲覧 : 324
サンキュー:

48

ネタバレ

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

「ラスト」が頂けない

アニメ界を揺るがせた凄惨な事件から一夜明けまして、今回は一部の関係者以外の試写会がなかったのですが、一応公開日ということで上げます。

新海誠監督は今回はかなり「作家性」を意識して前半物語を作っているようで、結構、世間批判的な側面が強く出ているようでした。日常描写の細かさは前作「君の名は」以上で、非常に生活感のある空気が印象に残る感じでした。

しかし、物語の核心に迫る「天気の子」に関しての設定や、ロジックは「君の名は」よりも若干薄いように感じられるのと、なによりもラストシーンは非常に賛否両論が巻き起こりそうなほど考えが浅い気がします。

おそらくプロデューサーがラストシーンの変更をしたのかもしれませんが、拍子が抜けるほど普通に収まりすぎて、序盤の伏線や世間批判はどっかに行ってしまった感じです。

多くの人に注目される作品作りとはえてしてそういうものですが、なかなかこれでは作品の方向性が定まらない作り方で、細田守さんのごとく迷走してしまいそうな気がかりがありました。

しかし、アニメーションにおける演出やその他作画は日本ならではの表現で、宮崎駿や押井守、庵野秀明さんとは全く違った独自の「明るさ」や「現代的視線」があり、オリジナリティは以前にも増しているので方向性は間違っていないと思います。

投稿 : 2021/10/10
閲覧 : 513
サンキュー:

32

ネタバレ

weoikoiji さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

感想

背景美術が大きな魅力の一つの新海作品
雨天曇天と晴れ間の描写は他のアニメ作品では抜きん出ている

キャラデザから安藤雅司が外れ田中正賀が残ってより柔らかいデフォルメのキャラクターであった。

君の名はでは東日本大震災とSNS(特にLINE的なもの)の描写がすごく印象に残っている2016年当時は、原作とのタイムラグでまだメールやSNSなど個人間をつなげるツールの描写が作品によってまちまちだった。
その中で、作品の一つの重要なアイテムとして効果的に使用されたのが君の名はの特徴だと当時は思っていた。

今回は、豪雨災害と浸透しきった旧世界のQ&A型ウェブサイトと仕事の受注をするクラウドソーシング的なネット利用について描かれていた。
君の名は程効果的に使われていたとは個人的に思わなかったが、

今回の天気の子で、君の名はと大きく違うのは象徴となる晴れの子が、人間にあるということである。
君の名はでは圧倒的な自然と対峙する人間という災害が完全に客観されたものとして独立して描かれていたのに対し
天気の子では、むしろ人間の代表として晴れの子こそが自然災害として描かれている。
これは地球温暖化という人間由来のものが自然に対して介入しているという意識の象徴かもしれない新海監督の
選択権が晴れの子という人間側に生じているのである(セカイ系的な

最後の帆高と陽菜との出会いは君の名はのラストを彷彿とさせるような個人の世界の物語であったが
それまでの過程の部分が必ずしもそうではなかったように感じた
主人公帆高が、周囲に対して翻弄されるのは君の名はと似たストーリーだが違う部分は自然との対峙ということではなく、より人間社会での対立が多かったということである。
君の名はではみつはが父親である、自治体の長(町長?)と対峙する描写があったが、基本的には圧倒的な隕石という破壊とみつはと滝の個人の物語それ以外はおまけの扱いであり、より鮮明である意味で単調と評する人もいたかもしれない
それと比べると今回は陽菜と師匠の家族関係、家出、未成年、貧困、親権、警察、職、生活、金銭など自然だけではなく社会との対峙もより多く描かれていた。
今回の天気の子は、自然と社会と個人という三項対立の映画というように言っていいかもしれない。
(※追記晴れと雨曇りの二つの背景がこの作品の肝の一つだがある意味社会的問題をこの二つの象徴の雨曇り、愛と個人の部分を晴れとして演出として描きたかったのではと思った)
象徴的なシーンとして須賀圭介と帆高が対峙するシーンそして警察が対峙するシーンは完全に自然の問題は蚊帳の外に置かれ、個人と社会の対峙が描かれ、帆高が個人の物語を選択し、最後に警察と帆高が対峙したときに須賀が帆高を助けることにより映画のストーリーとして個人の物語が選択されストーリーが進行していく。
その後超常的な自然に対し、社会か個人かを問われ選択した帆高だったがそこでご都合主義的な展開に行くわけではなく東京は大水害に見舞われる
そしてラストのシーンである、帆高は自分の選択が正しかったのか自問自答する、いくつかの葛藤的なシーンのあと陽菜と再会し、自分の選択を確信し物語は個人の幸せの物語として完結する。
冒頭言った通り最後に個人の物語がある意味運命=再開という形で描かれ
演出と音楽によりより強調され作品としての最後の部分を彩るという点では君の名はと同じだが、
君の名はほどあまりすっきりしないと感じたのはなぜだろう
諸々の事情を置いておいて個人の物語が選択される様はセカイ系的な愛の象徴でありとてもカタルシスを感じるとても魅力的な部分なのだが
なぜすっきりしなかったのか
やはり答えは三項対立の社会の部分である。
圧倒的破壊の自然というものが死者が0人ということで解消された君の名はに対し(個人の物語のご都合主義展開かもしれないが)
天気の子ではあまりにも放置された社会的な部分が多すぎること
それぞれの事情がありつつ運命=再開により収まるには少し強引であった。
再開さえすれば運命が決着する君の名はの最後のシーンの前の状態に対し
再開しても完全に全てが丸く収まるわけではないのは帆高の再開前の葛藤のシーンでも描かれている。
まあ映画なんてきれいに終わればいいものではないというのは考え方の問題であり、実際君の名はのきれいなストーリーラインは映画通の人々から批評の的として多く消費された
その意識があったのかなとちょっと思ったりもする
実際新海監督の年上趣味的な性的趣向も今回の作品では出ていたりするし

個人的にはやはり君の名はの方が好きかなと思う
カタルシス的に?でも良かったですよ、背景描写も相変わらず綺麗だし帆高が非常階段を駆け上がるシーンは作画的な破綻がなく難しいシーンだろうに違和感なく見ることができた
音楽の使い方演出もやはりそこらへんの映画と比べると感情がよく揺さぶられる
取り合えず一回目みた感じとしてはこんなものかな

投稿 : 2021/08/29
閲覧 : 178
サンキュー:

4

ネタバレ

HmFDB75691 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

シンプルでとても奥深いストーリー

録画したものをようやく見た。作画がすばらしいのは今更なので省略。雨が地面に落ちて水が跳ねる描写がとくによかった。ストーリーはとてもシンプルだけど奥深い。その点を述べてみたい。

{netabare}
雲の上の陽菜を帆高が連れ戻すシーン。帆高があっさりと雲の上に行くのは、ご都合主義的に見えるが、ここに深い意味がある。

哲学的な話になるが、相手の物の見方や考え方を理解し、自分のなかに取り込むと、その人が見ている世界が見えるようになる。例えば、妖精が見えると言う人を理解すれば、同じように妖精が見える(かわいそうな人だから理解してあげようではない)。

一回しか見てないので間違っているかもしれないが、陽菜の体の異変を見たのは帆高だけだった気がする。陽菜を理解している帆高にはその異変が見える。
病院に連れて行って医者に見せたら「どこも異常はありませんよ」と言われるはず。そういう現実的なシーンは意図的に描かないようにしている気もする。
陽菜がホテルから消えて、雲の上に行ってしまうのも、もし、刑事が尾行したら、陽菜がホテルを出て鳥居に向かったのを見たはず。

重要だと思うのは、『子供だから見えるのではなく、大人も理解すれば見える』ということ。

鳥居に向かおうとする帆高を、最後の最後で須賀が協力する。帆高を理解したから、須賀も消えた帆高を見ることができた。おそらく、刑事の眼には帆高は消えてはいない。ファンタジーとは真逆な、刑事というとても現実的な存在も興味深い。刑事の視点からこの作品を描いたら、おかしなことを言う子供たちが、鳥居のそばで気絶しているだけの話になる。

陽菜の物の見方や考え方を理解した帆高だけが、陽菜の世界に行くことができた。夏美が余計なことを吹き込まなければ、陽菜が雲の上に行くこともなかった気がするが。

陽菜と帆高が見た雲の世界も、大人たちがそんなものはないと言う世界のどちらも現実。この作品はファンタジーに見えるけど、リアルという解釈もできると思う。
{/netabare}

投稿 : 2021/08/23
閲覧 : 162
サンキュー:

4

ネタバレ

かしろん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

3年という月日

【3年という月日】
令和3年正月のTV放送を見て。

君の名は。2016年8月26日公開
天気の子 2019年7月19日公開
3年という月日に込めた思い。

{netabare}ラスト、主人公の森嶋帆高が天野陽菜を天界から連れ戻し、
3年の月日が流れた後の再会を描く。
正確なセリフは覚えてないが、こんな感じのセリフがある。
須賀圭介は帆高にいう。「自分が世界を変えてしまったとか自惚れるな」
立花冨美は帆高にいう。「東京は元に戻っただけ」

新海誠監督。
元々評価は高かったものの、それは非常に狭いコアな範囲だったと思う。
だが、前作「君の名は。」で世界は一変した。
興行収入250億超え。
細田だ、誰だ、と言われていたポスト宮崎駿レースのトップに躍り出る快進撃。
アニメーション映画の業界世界を一変させてしまったのだ。

そんな監督が描いた本作のラスト。
アニメ映画業界を一変させたとか自惚れはありませんよ。
売れたとか言われても僕はただの一アニメ映画監督でそれに戻るだけですよ。
そして、この世界でこれからもアニメを作り続けますよ。

素晴らしい決意宣言な締め方だった。

ただ、これを見たのはつい先日。令和3年正月のTV放送を録画していたもの。
よりによってこのタイミングでこのオチを見るのか・・・と思わず苦笑。

何があったかというと、令和2年に公開された「鬼滅の刃 無限列車編」が
歴代興行収入1位となり、アニメーション映画の業界どころか映画業界を更に
一変させてしまった後なのだ。
新型コロナの影響で再度上映延期が決まったシン・エヴァンゲリオンもそのうち
公開される日がくるだろう。
そのあと、アニメーション映画業界がどういう流れになるのか。

個人的には、一度、川村元気プロデューサーから離れて、雨模様ドロドロな
深海節を響かせてほしい。


さて、内容の感想。
ボーイミーツガールとして描くべき内容。
世界を変えてでも君と居たいというセカイ系として描くべき内容。
前作君の名は。でやって評判が良かった内容のトレース。
同上だが、前作君の名は。のキャラを登場させるサービス。
{/netabare}
やるべきことを非常にしっかりとやっている良作だと思う。
お勧めです。

投稿 : 2021/01/19
閲覧 : 225
サンキュー:

9

ネタバレ

PeachFly さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

話のストーリー性は良いのだけれど、場面設定がいまひとつ

いつもの如く、物語のあらすじは他の方や作品の紹介にもあるので細かいところは省くとして、

ちょっと視点を変えてこの作品と前回の「君の名は」を比べると、最近の興行収入の資料では、「君の名は」が250億、「天気の子」が142億、ロードショー開始直後は「君の名は」を上回るかも…の勢いでしたが、アニメの記録の上位には入っているものの、ロングランとはならず、「君の名は」にやや及ばず。

やはり二度、三度、映画館に足を運ぶ人が少なかった ~ 内容として面白かったけど、それ以上ではなかった、…と思います。 少なくとも私の感じも「君の名は」と比べると、それはちょっとかわいそうかもしれませんが、やはり何度も何度も見ようか…とはなかなか思わなかったところがあります。


先日TVの地上波でも放映があったので感想をupdateしたいと思います。


「ちょっと… 」、の理由はいろいろあるかもですが、私が思うに基本の場面設定が、「いまひとつ」、だったのではないかと思います。
{netabare}
私が ??? と思ったのは、雲の上に別世界が存在しているとか、雨が降りすぎて東京が水に沈んでしまう、というところ。 原作から逸脱するのは難しいとしても、もうちょっと良い別の表現方法があったのではと思います。

アニメに使われるファンタジー的な要素は何があっても良いと思います。 私が観てきたものの中でファンタジー的な要素の世界観を持つものとして、例えば…

タイムトラベル : 時をかける少女、シュタインズケート、織田信奈の野望、等。
別世界 : ストライクウィチーズ、十二国記、進撃の巨人、ガールズ・アンド・パンツァー、等。
近未来 : SAOシリーズ、未来少年コナン、サイコパス、アクセルワールド、等。
超未来、または超過去 : 翠星のガルガンティア、楽園追放、銀河英雄伝説、等
魔法、超能力 : とある…シリーズ、魔法科高校の…、魔法少女…、等

もちろん、モチーフとする世界観は他にもいろいろありますし、いくつか複数のジャンルを取り入れた作品もあります。 でも、きっと難しいのは、設定を現代にしてある中に、ちょっとだけ「ファンタジー要素」を取り入れる作品ではないかと思います。


「君の名は」は上手くいったと思います。
携帯のデータがいきなり消えたり、それまではいかにも 「電話連絡ができていた」、ような設定からいきなり電話が出来なくなるとか、ちょっとアヤシイ所もあったにせよ、「お互いの時間」がずれていたというのは観ていく中でそれ程奇妙に思えなくもなかったです。 (あくまでファンタジー的な観点として)


一方で、「天気の子」の方は、現代におけるストーリー設定は良くて、スリリングな追跡劇も結構面白いと思いました。 ただ、雲の上の別世界や、東京が水没して人が住めなくなる…というのはちょっと「う~ん、どうかな…」と思ってしまいました。

今日ではたくさんの人が飛行機に乗り、雲の上にはそんな世界は無い事を自分の目で見て知っていますし、東京の水没もあれだけ水位が増えたら全世界の水位が上がるはずだけど、そんな説明はこれっぽっちも無く、あくまで「東京」のみに影響している事として表現されています。 また「昔はこの辺りまで海だった」というおばあさんの言葉にも、東京は埋め立てて陸地を広げた事実を知っている人から見ると、「ちょっとおかしくない?? 」と思ってしまうのです。 何らかの理由とか説明とかあればそうではないのかもしれませんが、いきなり 「xxxxx です」、と決めつけられてしまうと、ちょっと抵抗があると思います。 もちろん、これは私の感想ですが。
{/netabare}

ファンタジーなのでどのような表現もありだと思いますが、作品を見る受け手が ??? というような感情をできるだけ無くすことも良い作品を作る上で必要と思います。


<<PeachFlyの「また観るかな~」判定>> : 3 (※)

0:途中で挫折、 
1:もう観ない、
2:もしかしたらもう1回くらい観るかも、
3:たぶんもう1回は観るかな、
4:もう2~3回は観るつもり、
5:ベスト10に入る逸品!。きっとこの後何回も観ることでしょう^^


※前の判定は4だったけど、TVで観たから3かな。

[2021.01.13] 改定2 誤記修正
[2021.01.10] 改定1
[2020.09.13] 初回投稿

投稿 : 2021/01/13
閲覧 : 218
サンキュー:

5

ネタバレ

taka0512 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 2.0 作画 : 5.0 声優 : 2.0 音楽 : 4.0 キャラ : 2.5 状態:観終わった

まあまあ

映像は写実的でキレイです。 お金かかってるなぁって感じ。
音楽もキャッチーで映像とのシンクロも良かったです。
でもストーリーはいまいち。
何を伝えたかったのかよくわからない。
もし世界より愛を選択するというラブストーリーを描きたかったのなら、主人公はヒロインを助ける事で東京が水没するという事を分かってて葛藤する必要があったと思います。
ヒロインを助けたくて頑張ったら、あれ?何か東京水没しました!
→まぁでもヒロイン無事だから良いや
そんな感じがしました。

投稿 : 2021/01/10
閲覧 : 144
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6

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ValkyOarai さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

もう一つの「君の名は」 でも入れ替わないで謎に挑む 祈ると晴れる理由を...

もし瀧君と三葉が入れ替わっていた頃
全くの別次元(もう一つの地球)ではこんな話があったのだろう

もう一つの謎解きが...
これは時空を超える謎なのだろうか?

いやそうじゃない
雨が生きている...だと...?
そしてしれっとおった無印プリキュアのコスプレ...!(実際の映画では無かった模様)

世界は適当に作られているもんなのだろうか?
愛を取るか、世界を取るか
そんなもん、回答は決まっている...

警察から逃げるのは、三葉が走るのを思い出す...

投稿 : 2021/01/07
閲覧 : 218
サンキュー:

8

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トリプレット さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

ヒロインは生きていた!

それだけで十分、最後にハッピーエンドでほんとうによかった。

投稿 : 2021/01/04
閲覧 : 183
サンキュー:

2

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退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

オチが受け入れられるかどうか

今夜再放送しますね。
この映画は公開して少し経ってから観に行きました。内容としては君の名は。と大差ないと感じましたが東京を沈めたオチは釈然としなかったです。
それと主人公が最後までヒロインの年齢に気づかなかったのは違和感があったかも。

作画はすごく良いですね。新海作品って最終的にはどれも似た感想になってしまう…。

投稿 : 2021/01/03
閲覧 : 111
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こま さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

濡れてる方が惚れている。

これは大人になりきれなかった少年の恋物語。

不安に覆われた頭を持ち上げて、帆高の瞳に映るのは暗灰色の曇天。
降水確率100%東京は本日も雨。
なぜ雨は降るのか、いつまで雨は降り続けるのか、いつ雨は止むのか、その理由を知ることもなく順応し、無関心になった人々が行き交う街。
ここにくれば何かが変わると思っていた。
無味乾燥で、平々凡々で、どうということもない、ありきたりな日々の中で、世界の中心じゃないと知った時、物語の主人公じゃないと知った時、きっと帆高はそれでも名もない歯車の一つではない誰かになりたかったのだろう。
だから東京を目指した。現実から目を背けて逃げ出した。

そんな中で出会った一人の少女――陽菜
「ねぇ、今から晴れるよ」
彼女の祈りが通じた時、チャコールグレイの空に穴が空き、光明のような一筋の光が射し込む。
きっとこの瞬間、帆高の中で物語が動き出し、世界の中心が見えたに違いない。
けれど現実は残酷で、無慈悲な選択を彼に迫る。

『晴れ』か『陽菜』か

たとえ世界中の人々を敵に回しても、たとえ世界中の人々が間違いだと指摘しても、たとえ何度同じ選択を迫られても、大人にはなりきれなかった帆高はまっすぐに答えを出すのだろう。何を犠牲にしても守りたい人を助けるために。

――3年後。
降水確率100%東京は本日も雨。
あの頃よりも少しだけ大人になった帆高と陽菜。
二人で入るには小さな傘を差し、肩を並べてその街を歩いた時、その肩が濡れているのはきっと帆高の方なのだろう。

投稿 : 2020/12/25
閲覧 : 283
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24

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退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.5 作画 : 2.0 声優 : 2.5 音楽 : 5.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

多くを求めすぎた

前作の「君の名は。」以上の物を求めすぎてしまったので劇場で見た時は微妙で終わりました。
改めてレンタルで見てみるとやはり粗が強く見えてしまいました。
特にラストあたりがあまりにグダってた気がします。子供がレールを全力疾走しているのになぜ誰よりも止めないのかとか。。。
「君の名は。」の劣化版と言ってもいいと思います。
「天気の子」も神社、奇跡、引き裂かれる二人、お互いのために命がけになる、ラストはハッピーエンドなど「君の名は。」に似通った物が物凄くあるので劣化コピーと言っていいかなと思います。
また、作品の色合いというか、新海監督の作品っで風景がとても素晴らしく、あれを見るだけで心が洗われるような感じになります。秒速はピンク色、言の葉の庭は緑色で、君の名は。がブルーでしたて、今回も青い風景が壮大に出てくるのですが、正直色合いが強烈に印象に残る新海作品には多様なカラーの風景が見たかったと言うのが正直な所です。

投稿 : 2020/11/16
閲覧 : 160
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Fanatic さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 1.5 音楽 : 1.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

サラダに好きでもないドレッシングを勝手にかけられた気分

前作「君の名は。」から三年ぶりとなる新海誠監督の劇場アニメ。
空前の大ヒットタイトルの次回作ということで、いろいろ難しい点もあったんじゃないかなあ、とは想像していましたが、観終わった率直な感想としては『無難にまとまってる?』という感じ(偉そうですみません)。

良かった点としては、前作でも挙げましたが、作画。
とくに、東京の街並みを緻密に再現した、実写と見紛うほどの美術面ですね。

ただし、好きか嫌いかと言われると、微妙なところです。

本作を観ながら、まず思ったことは、色彩が暗いということ。
ヒロインの陽菜が消失する中盤まではほとんどが雨のシーン。
さらに、主人公は家出をしてきた少年帆高と、母親を亡くし弟と二人暮らしの少女陽菜という、結構ハードな境遇。
加えて、一向に帆高たちの心情に寄り添おうとしない大人たち。

そこに、綺麗なところも薄汚れたところも緻密に再現したリアルな東京の街並みが重なるので、観ていてどんどん気持ちが沈んでいくような気がしました。

これが、ハードボイルドやサスペンスドラマだというならいいと思うのですが、あくまでも描きたいのは、軽やかなボーイミーツガールアニメですよね?
技術の高さは十分に分かりましたが、表現手法の問題として、本作にこのタッチが合っていたのかな?と、個人的には考える部分がありました。
ここまでやるならもう、いっそ実写映画でいいじゃん!みたいな。

「君の名は。」で苦言を呈したCVに関しては、相変わらず本職声優をほとんど使わず俳優中心のキャスティングでしたが、帆高役の醍醐虎汰朗さんがかなり好演されていたおかげで、だいぶ安心感を持って観ていられました。
須賀圭介訳の小栗旬さんも、よく馴染んでましたね。

ただ、陽菜役の森七菜さんは、いまいちだったかな……。
質問するときなどの語尾の上げ方や抑揚に癖があって、若者らしいと言えばそうなんでしょうが、私はちょっと気になりました。
夏美役の本田翼さんも、キャラのイメージとはあまり合ってなかったような……。

特に女性声優さんの、いわゆる〝アニメ声〟に慣れてくると、どうしても本職以外の声がリアルすぎると言うか、生活感があり過ぎる気がします。
ジャンルにもよりますし、好みの違いもあるとは思いますが、アニメはそもそもキャラの造詣が実物とはかけ離れてますし、個人的には、声も含めてリアルよりメルヘンを求めているんですよね。

一番印象に残ったのは、安井刑事役の平泉成さん。
特徴がありすぎて、あの声を聞く度に平泉さんの顔しか浮かんできませんでした。
「ハウルの動く城」の木村拓也さんにも感じたことですが、折角のアニメ作品でキャラより声の主の顔がチラつくと、没入感が削がれる気はします。

そして今回も、ふんだんに使ってましたね、ボーカル曲。
「君の名は。」でも、四回もRADWIMPSの楽曲が流れて、映画作品としては音楽の主張が強すぎでは?と思いましたが、まさかそれ以上の物が出てくるとは思っていませんでした。
途中から数えていませんでしたが、多分、六回くらいは流れてましたよね?

もう、こういう方向性でいくということなんでしょうか……。
ファンの方には申し訳ないですが、なんか、サラダに好きでもないドレッシングをたっぷりかけられて提供されたような、そんな気分でした。
セリフのあるシーンにボーカル曲を被せるなんて、文字通りノイズでしかないと思うのですが……。

本当に、新海監督はこれがいいと思ってやっておられるのでしょうか?
何らかの大人の事情でもあるのかしら?

せっかく自分のタイミングで感動したいのに、音楽が流れる度にそれを押し付けられているようで、自覚できるくらい冷めていくのが分かりました。
ボーカル曲を畳み掛けられた終盤は、完全に真顔になてましたよ( ゚д゚)
この手法を続けられる限り、私が深海監督の作品で感動することはないと思います。

{netabare}クライマックスでは、自分たちのエゴと、東京の異常気象の回復、どちらを優先するかという、そこそこ重大な選択を迫られます。
ラストは驚くほど当たり前な幕引きでしたが、当たり前のボーイミーツガールを見せるのが目的の作品でしょうし、それで良かったと思います。

ただ、ラストシーン直前、「世界なんて、どうせ元々狂ってる」という須賀のセリフ、或いは「(東京は)元に戻っただけだと思ったりもする」という冨美のセリフから、エゴを優先した主人公たちを擁護するような意図も汲み取れます。

究極の選択を突きつけられた時にエゴを優先するというのは当たり前のことですが、純愛物語の結末としてそれを見せてしまうのはいかがなものか……という思いから、ああいったフォローが入ったのでしょう。
ただ、何となく取って付けた感も漂います。

エゴか超自我か……そういう重いテーマを正面から受け止めないのであれば、東京を水没させずに済むシナリオも考えられたような。
帆高も陽菜も東京も、みんなハッピーの大団円じゃダメだったんでしょうか?
もっとも、そこまで言うと、さすがに重箱の隅を突くような指摘ですけどね(;^_^A{/netabare}

結論として、RADWIMPSに邪魔をされたことも原因の一つですが、エモいシーンはまったくない映画でした。
しかし、映像作品としての完成度は非常に高く、現時点では恐らく最高峰のレベルとも思える作画を堪能するだけでも、観る価値はあるかと。
興行面でも結果を残されていますし、私に合わないというだけで、新海監督のキャリアの中で失点となるような出来ではありません。

音楽と声優で大きく評価点を落としてますが、その点が気にならないようであれば、普通に楽しめるエンターテイメント作品だと思います。

投稿 : 2020/11/14
閲覧 : 247
サンキュー:

13

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damian さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9
物語 : 2.0 作画 : 4.5 声優 : 2.5 音楽 : 3.5 キャラ : 2.0 状態:観終わった

残念

君の名と物語の進み方が似てる気がして、
新鮮味があんまり感じられず、
さわりの部分とPV映像だけで
物語のほとんどが想像出来てしまった。

一応恋愛要素もありますが、
キスシーンすらないピュアさで、
大人が見てもドキドキしません。

キャラクター達にも魅力がない。
というか、深堀りが全然されないので
感情移入が出来ない。

例えば主人公は
「高校生の少年が故郷を捨てて船で東京に一人で出てきた」
という、なかなかのハード設定なのに、
「なんでそうなった」って説明がないというのは、
ちょっと個人的にはありえない。

あと、キャラクターにつっこみを入れたいのは大人達。

子どもが中心のストーリーだと、
庇ってくれたり、守ってくれたり、理解してくれたり、
頼りになる大人っていると思うんですけど、
この映画にはそういう大人がほぼいません。

それどころか、
自分のために子どもを売る社長。
(最終的には庇ってくれるけどさ…)
聞く耳を持たない公僕感丸出しの刑事。
理解者っぽい良い雰囲気出してるのに
平気で拳銃向けて追い詰めてくる老刑事。

いやいや。
「見逃してやる。ただし30分だけだ。」
みたいな刑事とかさ、いるじゃん普通。

いや、いないよ?普通はね。
むしろリアルではいちゃダメだよ。

でもそれをやるのがドラマでありアニメであり、
フィクションだと思うんですよね。

なんで揃いも揃ってクズみたいなリアル思考の
面白くない大人ばっかりなの?

唯一、夏美さんだけは良かったけど。
というか夏美さんはヒロインより良かった。


映像の綺麗さは文句なしで素晴らしいけど、
内容は全然ダメでした。

投稿 : 2020/10/21
閲覧 : 229
サンキュー:

4

ネタバレ

nas さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

2回目からがもっと面白い

6回見ちゃったけど全然飽きが来なくてヤバい。ようやく見方が分かってきたというか今回挿入歌の歌詞とか映像での目線や声のトーンとかで演出してる箇所が多くて初回で全部受け止められない
「大丈夫」の歌詞を聴き取るかだけで最後のブーストがダンチだし、「祝祭」の歌詞がヒナさん側とか気づけないし、須賀さんが指輪2個つけてて涙流したりの理由とか煙草を吸ってるシーンの酒が角瓶からメーカーズマークで少しバリューアップしててやけ酒になってたりとか無理だわこれ
一度気づくと最初から最後まで凄まじい情報量の映画なのでまったく飽きずに何回も見れてしまって楽しい
「君の名は」とはまた違った角度で完成度の高い作品になってるな
情報量は多いのに必要ない部分については徹底的に外してたりとかでともかく最後の選択を描くという点に力が入ってるので一度ハマると気持ちよさが凄い映画になってる
アルバイトシーンのヒナの目線でホダカへの感情変化が表現されてるらしいと聞いたのでまだ見る(これは見たけど特にそういう描写は無い気がするな)
というか単純に見る気持ちよさがまだ薄れないので止め時が見えない
大抵は連日見ると流石に一旦飽きてくるんだけどなぁ

————-
2019/07/20 2回目

2回目、すげぇ良かった。初回は「君の名は」に囚われ過ぎてたな俺。もう一回見てみようかなって感覚を信じて良かった、曇りなき眼で見れたわ。最高でした。また見よ

————-
2019/07/19 初回

もう一回見ようかな?
もう一回見るのはどうかなと思ってたんだけど段々見たくなってきた、三人場所わからなかったところあるし。
東京の景色に空の景色が新海節全開でやっぱ映像で一気に持っていかれる力が凄い。

ただ、話は全体的に「君の名は」を連想させるシーンが多くて、悪くないんだけどこれをやられるとあの片割れ時の衝撃を期待してしまって正直それを越えるほどではなかったかなぁというところがある。
ただ結末を考えると狙ってここまで連想させてるシーンを入れてる気もして、結末が今時だなって感じで面白さもあるけど、それでいいのかってところに、前回「君の名は」の展開をやったことを考えると、受け入れる話としてこのタイミングが一番いい気もするなぁ、と。もう一本挟むとさすがに薄れちゃうし

とりあえずなんかもう一回みたいなという感じがしてきている
あと予告だと声がどうかなと思ってたんだけど本編だと良い感じに収まってて良かった

投稿 : 2020/10/11
閲覧 : 204
サンキュー:

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天気の子のストーリー・あらすじ

「あの光の中に、行ってみたかった」高1の夏。離島から家出し、東京にやってきた帆高。しかし生活はすぐに困窮し、孤独な日々の果てにようやく見つけた仕事は、怪しげなオカルト雑誌のライター業だった。彼のこれからを示唆するかのように、連日降り続ける雨。そんな中、雑踏ひしめく都会の片隅で、帆高は一人の少女に出会う。ある事情を抱え、弟とふたりで明るくたくましく暮らす少女・陽菜。彼女には、不思議な能力があった。「ねぇ、今から晴れるよ」少しずつ雨が止み、美しく光り出す街並み。それは祈るだけで、空を晴れに出来る力だった――(アニメ映画『天気の子』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2019年7月19日
制作会社
コミックス・ウェーブ・フィルム
公式サイト
www.tenkinoko.com/
主題歌
RADWIMPS『愛にできることはまだあるかい』

声優・キャラクター

醍醐虎汰朗、森七菜、本田翼、吉柳咲良、平泉成、梶裕貴、倍賞千恵子、小栗旬

スタッフ

原作:新海誠
監督:新海誠、脚本:新海誠、キャラクターデザイン:田中将賀、作画監督:田村篤、美術監督:滝口比呂志、制作プロデュース:STORY inc.、音楽:RADWIMPS

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