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「どうにかなる日々(アニメ映画)」

総合得点
69.0
感想・評価
40
棚に入れた
198
ランキング
1865
★★★★☆ 3.6 (40)
物語
3.5
作画
3.6
声優
3.7
音楽
3.4
キャラ
3.6

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どうにかなる日々の感想・評価はどうでしたか?

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

サブカル系マンガ文学のアニメ化は難しい。原作をお勧めします。

 太田出版でしかも志村貴子さんですからサブカルですね。つまり、マンガ文学ということです。
 志村貴子さんの作品は一番初めにこれを読みました。2巻にわたって読み切り短編集のような、連作のような感じの作品です。

 短編の良いところは1話1話で言いたい事を表現しきっているので、無理無駄がなく文学性を帯びるところでしょう。「青い花」が連載のせいで、よくわからないことになったのと対照的です。
 志村貴子さんの作品の中では、私はこの原作が一番面白いと思っています。

 原作は、ちょっと変わった状況なんだけど、一方で日常を切り取ったような場面で、どこにでも転がっている「性」を描いている感じです。
 作品の一部をほぼ原作をそのままアニメ化してはいますが、原作にあった露骨な性表現の場面がある話を無くしています。とくに原作の1話目がないので、性がテーマの連作だというのが分かりづらいのかもしれません。

 本作は、エンタメにも近く、一番マイルドで甘酸っぱいような作品をチョイスしています。また、原作の登場人物の中には複数回出てくる人物がいるので、本作だけだと分からない部分があります。その辺が伝わりづらいですね。

 話は、女女、男男、男女(思春期前)、男女(思春期後)とバランスはとっていましたね。作品の内容から言って対象は高校生くらいに見て欲しい作品なのかもしれません。あるいは高校時代を生々しく思い出せる20代前半くらい?みんな高校時代が絡んだ作品ばかりです。

 サブカル系のマンガ文学的な原作のアニメですから、当然盛り上がりはありません。このサブカル系マンガの作法を知らないと評価は低くなるでしょう。感性、感情で見るのか、行間を読むのか、テーマ性・思想性をくみ取るのかは視聴者に委ねられます。
 
 アニメとしての本作はちょっと中途半端ですね。少なくとも高校教師のお姉さん関連の話は入れた方が良かったと思います。
 志村貴子さんはキャラの描き分けがあまり上手じゃないので、そこが分かりやすかったのが良かったですけど。あと声優さんもゴージャスで良かったですね。

 ということで私は原作を知ってますので、アニメ作品というより原作の補完として楽しめました。が、アニメ作品としての本作の評価はあまり高くはできないですね。原作が素晴らしいので、そちらがお勧めです。

投稿 : 2022/12/04
閲覧 : 110
サンキュー:

5

ねるる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

言葉に出来ない繊細な心を描く、大人向けのオムニバスショート作品

原作漫画未読。劇場公開作品。約55分。
"様々なかたちの恋模様"を描いた短編4話構成のオムニバス作品。

LGBTの要素が含まれる、しっとりとした大人向けの恋愛作品でした。ちょっと切なく、でも切ないだけじゃない日々の生活を描く、なんとも言葉で表すのに難しいお話でした。
短編4話の登場人物皆それぞれ、抱えてるもの、内に秘めてるもの、求めてるものがあって、見えない部分言わない部分がとっても多いけど、表現するのが難しい繊細なその気持ちの部分を上手く描いてるなと思った。

性的なシーンもあって、必要なのかなって思ったけど、心と体の関係って、理性と本能の関係にも似てるし抗えない部分を表現するのには大切な描写なんだろなとも思った。
どうしようもないんだよな、どうしようもないよなあ、と切ない気持ちで見てました。

作画も声優さんの演技も雰囲気が抜群で、アニメーションだけどアニメっぽくなかったです。表面だけでは見えない想いを感じる演出演技が良かった。

この作品のために書き下ろしたというクリープハイプの「モノマネ」という楽曲の歌詞も中々に深く、切ない。

視聴して楽しい気分になる作品ではないけど、視聴後に作品のタイトルを振り返った時にもう一度エモい気持ちになれるのは確実です。

投稿 : 2022/11/23
閲覧 : 102
サンキュー:

8

ネタバレ

てとてと さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

志村貴子のちょいH(PG12指定)なオムニバス恋愛映画。50分弱で百合とBLとオネショタと幼い恋の詰め合わせ

【良い点】
適度な生々しさと、裏腹の透明感のある淡白で綺麗な空気感がある恋愛模様が良い感じ。
割と直接的な性描写を匂わせつつ、プラトニックで綺麗な(と錯覚させる)雰囲気が絶妙。
あまり葛藤が無く、極自然ななりゆきで描かれるためか、地味だけど心地良い視聴感。

エピソードの選択も、生臭すぎる話は避けて、比較的親しみやすい感じ。

1話シェアハウス?する成人女性の百合生活でいきなり百合えっち。
地味だが飾らないさりげない会話劇で、互いの距離感を繊細に描いていて良かった。

3話性に奔放?な女性たちに翻弄されるオネショタ萌え。
反発しつつも悶々と惹かれていくショタが可愛かった。
さくらんぼなどの暗喩(というか、あからさま)も。
続く4話と合わせて、男の子に対する女の子の冷静さを淡々と描いていて、そういうもんかなぁと。

4話、3話の続き。
少し成長したシンちゃんとミカちゃんの微笑ましいラブコメで一番良かった。
ミカちゃん可愛い。元カノが彼氏の初恋?憧れのお姉さんなのを意識しての微笑ましい言動行動が可愛かった。

キャラデザは地味だけど作風に合っているし、ミカちゃんは好み。
背景の美術が綺麗、またBGMが控え目で静かな雰囲気も良い。

豪華声優陣。

【悪い点】
短過ぎて過程が雑。
終わり方が物足りない。
雰囲気は良いけれど、逆に言うと雰囲気が良い以上の見所は少ない。

2話のBL回はちょっとよく分からなかった。

【総合評価】6~5点
ちょい過激でちょいアブノーマルなのに綺麗に見せてくれる良作短編ラブコメ。
評価は「良い」

原作の他のエピソードも見てみたい。
特に幽霊回。

投稿 : 2022/09/29
閲覧 : 133
サンキュー:

6

さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

恋愛をこじらせた人々のオムニバスストーリー

BL・百合・ノーマルと志村貴子さんの欲張りセット!みたいな構成の映画だった。一応、一貫しているのは過去の出来事をひきずって恋愛観がこじれてしまっている人々を描いているということで、そんな恋愛ばっかり書いてたら、そりゃどうにかなっておかしくないだろうなあという感想。尤も先生や、志村貴子ファンはそういう性癖であるので、既にどうしようもない。
“志村貴子作品のアニメ映画”を重点に置くなら、もう少し透明感が欲しいな。

投稿 : 2022/03/14
閲覧 : 187
サンキュー:

3

ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

匠の演出

楽天的なアニメタイトル。
ちょっと惹かれる。
実際そうなんだよね。
未来が見えなくてもなんとかなっちゃう。

淡々と日常を描く短編三編。
どれもこれも、屈折してるけどね。
でも、それも一つの愛の形では。
視聴後は得も言われぬほどの満足感。

感情って描くのが難しい。
それを穏やかなカットで表現って。
それも皆まで言わずに。
お見事。

豪華な声優陣の演技はさすが。
引き込まれてしまう。
最後に一言。
{netabare}早見さんの使い方が贅沢。{/netabare}

投稿 : 2021/12/11
閲覧 : 465
サンキュー:

12

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

一品料理というよりお香々。謎のキャスト対談つき。

 短編集の映画化で60分ほどしかない作品なので、一品料理としたボリュームとかは全然ないです。志村貴子さんらしく劇的な事とか、捻った展開とかもなく淡々とした内容で、いわゆる日常系というより英語で言うところのスライスオブライフ、人生を一部切り取った感じのサッパリしたもんです。


 しかし、志村貴子さんの作品の味である、世間の表舞台には絶対上がらないような、物凄く劇的でも世間ウケもしなそうな愛を描いた作品という点では一貫している。


 一話15分くらいの作品が4本という構成なので、色んなことはとてもやってられないので風景とキャラたちが織りなす雰囲気の味わいを楽しむ感じで、同時に同性愛やセックスについても大袈裟なことではなくサラッと描くところにらしさがある。


 本作の一番の謎だったのが、冒頭にキャスト対談が付いている点。そんなDVDの特典みたいなの付けるにしてもケツに付けたほうが良かったような…。


 正直一品で満足できるような濃さはないですけど、上品なお香々を料理の間に食べたような清々しさがあって良し!。あくまで小品なので、みんなにとは言いませんが志村貴子さんファンの方にはオススメです。

投稿 : 2021/11/21
閲覧 : 499
サンキュー:

23

みのるし さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

これが実はなかなか

おもしろかったんですよねー。ボク的には。

まあ毛色は相当に異なりますが、花房観音って作家さん。
あの人の小説まあまあ好きで(やっぱり変態さんだとゆわれそうですが)、あの人の話をもうちょっと…いやかなりマイルドにした感じがしてですね、結構いい感じでした。


原作の志村たか子氏といえば放浪息子ぐらいしか知らないのですが、いまホットワードで法案も可決されるとかされないとかで盛り上がったのか盛り上がらなかったのか、まあそれはどうでもいいんですがLGBTがらみの話を得意としてる(?)のか、そのたぐいの作品が多い人なんかなとゆう感じでして。


この作品もカテゴリでいえばまあそおゆう世界の物語なのですが、そこまでに至る過程が実に自然に描かれていて、なんか特に美しいとか汚らわしいとかゆう感情がみじんも湧きあがらなくて、こう、すっと入ってくる感じがすごい心地いいのであります。


ああ、この二人、そうなんだ。・・・みたいなね。


またおそらくそういったナニが行われたであろう後の描写もなんかまあ自然でして、うーんとうなってしまうこと必至なのであります。


そおゆうハナシの筋なんでありますが、キャラクター自体はなんともいえんやわらかい感じで、『ひとりぼっちの○○生活』みたいなアレだったのでてっきり同じキャラデザの人かと思ったら全然ちゃう人だったですが、とにかくそおゆうややエロのストーリーをやわらかいキャラで話を進めていくのですよ。

その、なんてゆうか世界観がまあなんとも心地よかったですのですよ。

面白かったですよ。


ときどーき、人間嫌いになったり、怒りにまかせて誰かのこと悪くいってしまって後悔したりして自己嫌悪に陥ってなんだかなーってなっちゃうときとかあるやないすか。

そんなときはこの作品をみることをお勧めします。
どんな人に対しても優しい気持ちになれること請け合いです。

と思います。

投稿 : 2021/07/29
閲覧 : 233
サンキュー:

7

ネタバレ

tinzei さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9
物語 : 2.5 作画 : 2.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

恋愛模様・・・・・って言っていいのか??

全4話から成るオムニバス作品。

各話それぞれ恋愛模様を描いている、一応オムニバスだが三話と四話は繋がっている。

【全体感想】
色んな恋模様をリアルに描いた作品って聞いたから『大人の女子アニメ』みたいに、セックスとか浮気・不倫・NTRがたくさんあるのかと思ったけど、思ったよりプラトニックだった。描かれ方見る限り原作自体にそういうシーンが少ないのかな?


【各話あらすじ&感想】※題名が正しいのかは分からない。
①『HAPPY』
主人公えっちゃんは高校時代の元カノ百合の結婚式に出る。トイレで泣いていると百合の短大時代の元カノあやさんと出会い意気投合する。二人はお互いの家に行きなし崩し的に関係を持つ、その後二人は百合の悪口と思い出に浸るのだった。

《クソ!何でレズセのシーン明確に描かないんだよ、せっかくザーさんの喘ぎ声聞けると思ったのに・・・・》


②『GO』
高校で教師をしている澤先生は素っ気ない卒業の日に矢ケ崎という生徒に告白される、だがそれから何事もなく一年が過ぎ想いだけが募っていった。
ある日、教師同士の飲み会の店で姉と遭遇、酔っぱらった先生は姉の彼氏の家で一夜を過ごし色々と考える。
今年の卒業の日、先生は生徒達に謝恩会をしないかと持ち掛ける

《話としてはこれが一番意味わからなかった、結局矢ケ崎とは何にもなかったっていう解釈でいいんだよね?しかも最後の卒業生たちを誘った意味も分からないし、4話の中で恋愛からは一番遠い話な気がした》


③『LUCKY』
小学生のシンちゃんにはAVに出た従姉小夜子がおり、幼馴染のミカとの仲を小夜子にからかわれながら過ごしていた。ある日ミカが小夜子の出たAVが観たいと言い一緒に観るがミカはショックで茫然とする。その後シンちゃんはミカに誘惑されるが小夜子を想い拒否する、その後は普通に過ごしていたが小夜子が家を出ていき寂しかったことをミカに白状する。

《小夜子のAVシーンをはっきり描いて欲しかったけど、まあないわな。
小夜子がAVに出た理由とか、シンちゃんと小夜子の進展とか明確にならない部分が多かったから評価のしようがない、しかも④も合わせて物語全体に抑揚がないから感情移入しづらい》


④『DAYS』
中学生になったミカはシンイチとの関係に悩んでいた、学祭が近づきミカは重要な役目を担いシンイチはミカが漏らしたAV出演の従姉によりからかわれていた。ある日準備で暗幕を取りに行ったときミカはおっぱいを触らせる、だがその帰り道ミカは小夜子結婚の報告を聞いたシンイチを見てまだシンイチが小夜子のことが好きだと言い想いをぶつける、すっきりしたミカは日記を描く、題名は「小夜子のアホ」

《今度はミカ視点の話、簡単に言えば元カノを忘れさせたい今カノってとこ。
小夜子が名前しか登場しなかったのは残念だな》

投稿 : 2021/02/28
閲覧 : 197
サンキュー:

3

ネタバレ

ふとさん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

万人には勧められないけど予想以上によかった

オムニバス形式でさらっとみれてよい
特にしんちゃんみかちゃんのお話は思春期特有の危ういバランス感が出ていて素敵でした
あと、みかちゃんがビデオをみた時の顔が好きすぎるw

投稿 : 2021/01/18
閲覧 : 194
サンキュー:

3

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 3.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

今だから言うけどさ…

視聴前 どうせ青春系なんだろうなぁ

視聴後 おぅ…

この話はとある結婚式で合った二人の話
ジャンルは青春
まぁタイトル、というかサムネというかでなんとなく「青春系だろうなぁ」という予想はしてました。実際青春系でした。しかし見終わった後に調べたところ「マンガ・エロティクス・エフ」という月刊漫画雑誌で掲載されていたそうです。うん。察してください。
具体的にそういうシーンは描かれていませんでしたが、それっぽいシーンは或ることにはありましたね。
いわゆるティーンズラブと呼ばれるものですが、ティーンズじゃない私でもストーリーは理解できるので偏見はよくないな、と実感しました。

基本的にというか四部構成になっています。まぁ3と4はつながっているので、実質3部構成と言ってもいいでしょう。
そして各部でジャンルが違います。レズゲイおねショタ中学生、と聴いてる分には過激そうな内容ですが、至って普通の恋愛ものとかわらない(はず)です。原作だと直接的な表現が多々見受けられるそうですが、本アニメではそこまででしたね。

結構軽い気持ちで見に行きましたけど、そこまで頭を使うほどでもなかったので帰宅途中にフラッと寄って正解でしたね。
どの作品も序破急がめちゃくちゃで非常にくだけた話でした。故にストーリーがあったもんじゃありませんが、逆にそこがリアルさを引き立て、まるで日常の青春の一ページを覗き込んでいるかのような一種の恥ずかしさに似た共感性を感じ取ることが出来ました。恋愛経験に疎い私ですら共感じみたことを行えるのでおそらく大半の方が共感できると思います。まぁその際には恋人と見ないことをオススメします。

キャラは好印象です。先程も言ったとおりリアルさを感じるくだけた展開と相まってとても穏やかな心でキャラたちを見ることが出来ます。共感してるはずなのにどこか他人視点のように感じる。まさしく「誰かの青春を覗き込んでいる」ような感覚に襲われます。あの感覚はすごいですね。珍しい体験だっと思います

皆様も暇があれば青春を覗き込んでみてください

原作は志村貴子さん。
監督は佐藤卓哉さん。朝顔と加瀬さんやフラグタイムなどの監督をされた方ですね
シリーズ構成は佐藤卓哉さんと井出安軌さんと冨田頼子さん。
キャラデザは佐川遥さん。
劇伴はクリープハイプさん。
アニメ制作はライデンフィルムさん。ロクでなしやあすかなどの制作をしたところですね

作画は普通でした。
主題歌はクリープハイプさんの「モノマネ」

総合評価 まぁ暇があれば

投稿 : 2020/12/31
閲覧 : 335
サンキュー:

8

ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

丹念な描写で風変わりな想いを日常に息づかせるオムニバス映画

単純な男女間とは限らない、ちょっぴり変わった人間関係やキモチを描いた
同名ショートストーリー集コミック(未読)の映画化作品。

【物語 3.5点】
構成はオムニバス形式。

{netabare}大人女性×大人女性(共通の"彼女”あり)

男性教師×男子高校生

小学生男子×小学生女子+AV出演歴がある男子の従姉
→中学生男子×中学生女子に成長した二人のその後

の三本立て(或いは三本目を二本と捉えれば実質四本立て){/netabare}

題材自体は禁断だが、刺激的な要素を強調するより、
日常の何気ないやり取りに多くの尺を割くことで、
そこにある関係や想いが鑑賞者と同一地平線上にあると伝え、
緩やかに共感を醸し出していく構成。

PG12指定要因はセクシャル表現であると思われるが、
そこも非日常感より普通の社会生活との連続性を重視し、
奇異に衆目を集めるより、繊細な心情に着目させる。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・ライデンフィルム京都スタジオ

佐藤 卓哉監督がジブリ出身の演出担当・有冨 興二氏と目指したのは、
高畑 勲監督の『おもひでぽろぽろ』

ややイラスト風味の背景美術、キャラデザ&人物作画共に、
温かいタッチの色彩で主張しすぎず、自然体の生活空間を彩る。

想いがフンワリと盛り上がるシーンでは、
背景もさらにほんのりと淡く、幻想的にホワイトアウトしたりして、
心情描写を下支え。


終始、浸りたくなる心地良い空間でした。


【キャラ 4.0点】
どの登場人物も、映画的な決め台詞より凡庸な日常会話をこぼし、
我々と同じ日常世界に確固たる存在感をゆる~く示す。

例えば、この部屋散らかってるなーとか、今の声でっけーなーとか、
華やかな映画の中のヒーローは気にも留めない瑣末事だけど、
鑑賞者は心の中で思ってしまいがちなしょーもない感想を、
登場人物が先回りして言ってしまう痒い所に手が届く感w


私の推し?は{netabare}小学生→中学生男子のしんちゃん。
従姉のAVという妙な角度からエロを受容してしまい、
変容していく幼馴染みとの関係に困惑してしまう心の動揺が、
不器用なパンツ手洗い(笑)に滲み出た共感度の高い思春期少年でしたw{/netabare}


あとは某生徒の影響で、
首筋の綺麗さを観察するフェチズムが目覚めつつありますw


【声優 4.0点】
一週目・花澤 香菜さん×小松 未可子さん
二週目・櫻井 孝宏さん×山下 誠一郎さん
三週目・木戸 衣吹さん×石原 夏織さん×ファイルーズあいさん

本編前にキャスト対談が上映されるのが貴重な本作(私は一週目を鑑賞)

ナチュラルな演技に注力する方針表明は、
日常重視の作品世界没入の一助にもなる好企画で、
鑑賞者との齟齬を防ぐためにも、秘かに広まって欲しいと思いました。


ただ、如何に日常がメインと言えども、
上記のキャストのあんな性癖やこんな気恥ずかしいセリフには、
やはり、そそられる物がありますw
{netabare}みかこしが「はい。バンザーイ♪」と、ざーさんを脱がしに絡んでいく痴態。
ゆる~くてプレミアムですw{/netabare}


【音楽 4.0点】
冒頭。街の環境音と人々の会話が交錯して始まり、
同様に雑踏の音で終わる本作の音響。
これから語る人間関係を何としても日常に固着させるとの
意志を強く感じる音響方針。

劇伴担当はクリープハイプ。
人気バンドの起用となれば、バンドを前面に押し出して、
シーンMV化で集客を!……とプロデュースしがちな昨今ですが、
クリープパイプの尾崎 世界観氏は上記の繊細な日常空間の演出方針を汲んで、
切れ端みたいな短尺の素材作成も厭わない献身ぶりで、
あくまでもバックグラウンドで作品を好アシスト。

ミュージシャンとして語りたいことは、
ED主題歌のクリープパイプ「モノマネ」だけで語る。

この姿勢。私はとても好きです。


【感想】
前年、劇場鑑賞した同じ佐藤 卓哉監督のOVA作品『フラグタイム』の次作
ということ以外は、ほぼ情報をシャットアウトし、
鑑賞前、原作が志村 貴子氏で、『マンガ・エロティックス・エフ』連載コミック
であることすら知らないまま、無謀にも劇場に突撃した私w

マニアックなエロスの提供に、みかちゃんの如く、
固まってしまった場面もありましたがw
想いを大切にする優しい日常空間という救済措置により?
無事、生還することができました。


『フラグタイム』原作は7年前のコミック。
本作の原作に至っては実に15年前のコミックの再発掘。

性的マイノリティがまだセンセーショナルだった頃に
世間一般から色物と敬遠された作品群の中には、
繊細な心情描写が光る、今の時代なら一般にも冷静に受け止めてもらえる。
そんな好素材がまだまだ埋まっているのかもしれません。

佐藤監督が次にどんな金鉱脈を掘り当てるのか。
今後も成果発表に注目して行きたいと思いました♪


尚、冒頭10分がYouTubeで公開されているので、
私みたいに固まりたくない方は、
作品空間との相性を確認してから挑むのも良いかもしれません。

投稿 : 2020/11/08
閲覧 : 535
サンキュー:

13

ネタバレ

褐色の猪 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

「加瀬さん」「フラグタイム」と続くLGBT作品三部作の集大成

年齢性別関係無く、日常となる性をポップに描いた短編四章からなる青春群像劇、

特に1.2章に色濃く
趣き変わる3.4章は超キュンキュン!

もう!のび太さんのえっちぃ!


作画では背景美術が素晴らしい。

全体のトーンを落とす事で淡い鮮やかさ浮かび上がる如し。

キャラは前2作同様やや細線に彩な塗り、原作少女漫画に準拠し軽やかな動き表す。

各々短編としてはパーフェクトな出来ではあるが、

オムニバスとしても全体で60分強ではちょっと物足りない、

各章で長編一本すつ観たい
良き作品でした( ^ω^)

投稿 : 2020/11/03
閲覧 : 222
サンキュー:

9

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

こんな事、起こり得るだろうか?なぁ

 小学生に見せるにはまだ早いと思える場面も出てくる、恋愛模様な感じのお話3本立てだったです。

 女性同士元カノきっかけの出会いから、進展するお話が1本目。
 男性同士、教師と生徒で告白から、教師の妄想におけるお話が2本目。
 幼馴染で小学生の思春期とから飛んで、高校生になっての異性同士のお話が三本目だったです。

 それぞれ、お話の背景が、なかなかありえない特殊な展開に思えるです。ちょっとというのか?過激に見えるスキンシップがあったりです。
 男性の方は、なんとなくな教え子の告白から、意識した教師の思わぬ身内の再開より、どこかぼんやりしたようなないようだったです。
 幼馴染はこれもなかなかありえない家庭事情から、性に興味を抱いた異性の過激になりそうでならない一歩手前で、止めているような印象だったです。

 なかなかありえない?恋愛模様ながら、それぞれなかなか共感するような展開かもしれないです。見ている人がその局面に実際にならないと、どうなのか?とも思えたです。特に三本目は?です。

投稿 : 2020/10/25
閲覧 : 307
サンキュー:

10

暴走インコ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2023/09/03
閲覧 : 6

weoikoiji さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2022/11/27
閲覧 : 7

TM さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2022/05/29
閲覧 : 19

nana さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2022/05/05
閲覧 : 17

ハルジオン さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2021/12/14
閲覧 : 22

ぷちぷち さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 2.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2021/10/06
閲覧 : 23

もっしーw さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2021/09/28
閲覧 : 21

ニャンキチ君 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2021/09/19
閲覧 : 23

tama さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2021/09/19
閲覧 : 24

クラーリィ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2021/06/28
閲覧 : 26

こたろ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2021/05/25
閲覧 : 24

UMILIN さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2021/03/30
閲覧 : 30

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

投稿 : 2021/03/09
閲覧 : 19

じぇ~むず さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2021/03/08
閲覧 : 28

AKIRA777 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2021/02/02
閲覧 : 27

よりより さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 1.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

投稿 : 2020/12/26
閲覧 : 20

れじぇんど さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 2.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2020/12/23
閲覧 : 33
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どうにかなる日々のストーリー・あらすじ

誰かを想う日常は、ときに甘くて、ときに痛い。そんな、なるようにしかならない日々も、きっと、いつか。青春群像劇の名手・志村貴子(「放浪息子」「青い花」)による、様々な恋模様を淡く繊細に描いたオムニバス漫画「どうにかなる日々」を、詩的な映像・音楽演出に定評のある佐藤卓哉監督(「あさがおと加瀬さん。」)がアニメ化。元恋人の結婚式、男子校の先生と生徒、心と身体の変化を迎える思春期の幼馴染。誰が相手でも、どんな形でも、全ての恋と生き方には同等の価値がある。そして、不器用に誰かを想った日々は、きっといつか愛しい思い出になる。そんな“誰かの恋"を優しく見守り、温かく描くオムニバスショートストーリー集。(アニメ映画『どうにかなる日々』のwikipedia・公式サイト等参照)

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放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2020年10月23日
制作会社
ライデンフィルム京都スタジオ
公式サイト
dounikanaruhibi.com/
主題歌
クリープハイプ『モノマネ』

声優・キャラクター

花澤香菜、小松未可子、櫻井孝宏、山下誠一郎、木戸衣吹、石原夏織、ファイルーズあい、早見沙織、島﨑信長、田村睦心、天﨑滉平、白石涼子

スタッフ

原作:志村貴子『どうにかなる日々』/太田出版
監督:佐藤卓哉、演出:有冨興二、脚本:佐藤卓哉/井出安軌/冨田頼子、キャラクターデザイン:佐川遥、色彩設計:仲村祐栄、美術コンセプト:伊藤豊、美術監督:齋藤幸洋、撮影監督:髙津純平、編集:長谷川舞、音楽:クリープハイプ

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