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「Yasuke -ヤスケ-(Webアニメ)」

総合得点
59.6
感想・評価
16
棚に入れた
63
ランキング
6061
★★★☆☆ 3.0 (16)
物語
2.6
作画
3.4
声優
2.8
音楽
3.1
キャラ
2.9

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Yasuke -ヤスケ-の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

てとてと さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

アメリカのトンデモサムライ。粗削りさも含めて嫌いじゃない

ネットフリックス独占配信のトンデモ戦国アニメ。全6話。
信長に仕えた黒人侍や異能持ちの女侍たちが、異能ミュータントやサイボーグやらゴッタ煮の敵集団とバトルする。
※作品データベース様より転載

【良い点】
アメリカ人制作のトンデモジャパン物なカオスな可笑しみ満載。
イエズス会がサイボーグ兵器だったり、戦国なのに黒幕が北条政子だったり、何かとシュール。
系統としては2007年の「アフロサムライ」に近いタイプ、日本アニメだと2004年の「サムライセブン」とか
異能やメカ文明やらなんでもアリな路線で、こういう路線と割り切ればパワーがあり中々面白い。

作画はハイレベル、キャラデザも申し分ない。
なんちゃって戦国ながら風俗描写は丁寧、それ故にトンデモシーンのシュールさが映える。
サムライらしい殺陣もトンデモ異能バトルの外連味もタップリ。
黒人音楽と和楽器融合させた独特な楽曲も雰囲気を盛り上げている。

ストイックに武士道に生き、主君信長への忠誠心と、外国人としての自由な視野もある主人公ヤスケが中々魅力的。
腕が立ち仁も義もあるナイスガイ、こういうサムライ像もクールじゃんと思わせる。
ヒロインのサキと夏丸もタイプの異なる可愛さで中々。

ストーリーも大筋は狙われるヒロイン守って戦う流れで分かりやすい。
テーマとして黒人や女性などのマイノリティーとそれを認めぬ旧守との対決なのも分かり易い。
また黒人差別はあくまでも保守的価値観であり、別に人種的嫌悪感は無さそう(日本人は元々人種に興味が無い)のも良かった気が。
少なくとも近年の異世界で主人公差別される系(精霊幻想記とか)よりは不快感が少ない。
そのためか案外説教臭さは薄かった。闇鍋バトルに忙しくてシュールさが勝っていたのもある。
ラストの御都合展開もハリウッド的な娯楽作品と見れば好意的。

【悪い点】
ヤスケがクールなのは良いが寡黙かつ状況に対し受動的になりがち、良キャラの割に地味だった。
もう一人の黒人や4人組やらでキャラの印象が散漫。
ヒロインふたりも可愛いんだけど交流深めているヒマが無く、他も敵含めて全般にキャラドラマが浅い。
折角のヤスケ主人公ならばもっと信長との関係掘り下げてほしかったが全6話で大半をヘンテコ集団との抗争に費やしてその余裕なし。
魅力的侍像は示せていただけに勿体無い。

トンデモ異能バトル加速する3話以降、ヤスケがあまり強くなくてフラストレーション溜まりがち。
3話以降延々ピンチ→土壇場で逆襲パターン多くてバトルのテンポが悪い。
本筋ストーリーの方は逆に終盤展開が早すぎ、忙しなかった。

娯楽アニメとしては、多少のアダルトさや萌えもほしかった。萌えが乏しい。

良い点とも裏腹だけど、テーマ性ではあまり見所が無い。
娯楽作品としても闇鍋っぷりで困惑気味。
シリアスと娯楽性が噛み合っていないというか。

不信心な自分は別に悪いとは思わんけれど、あからさまなキリスト教アンチな作風も気になる。
特に3話イエズス会悪者にして十字架で殺すシーンとか皮肉が痛烈すぎる。
海外向けのアニメで、キリスト教徒の視聴者が気分害さないか心配。
好意的に解釈すると、狂信は誤りで、神が天罰下した正しきシーンであって、別に反キリストじゃないとか?
不信心な自分にはよくわからん…

【総合評価】4点
「アフロサムライ」には遠く及ばないけれど、悪くはなかった。
評価はちょっと迷うところ、良いにちょっと足りない「普通」

投稿 : 2023/06/08
閲覧 : 67
サンキュー:

0

ネタバレ

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 2.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

黒人の侍

この話は実際にいたとされる黒人の侍の話

なんか調べたら本当にいたらしいですね。しかも信長の介錯を頼んだ相手だとか。でも歴史マンガとかアニメとかで一切覚えがないんですよね
かなり強い印象ですので、見たら忘れられないと思うのですが、全く記憶にないと言うことは出てこなかったということなんでしょうか。

ともかく本作を「YASUKEという人物に焦点を当てた史実ストーリー」と思ったら大間違い。「まぁ史実といっても解釈によって違うからね」というレベルではありません。
なんせ「魔術とロボット」が存在します。ロボットが普通にまぎれてますし、陰陽師とか霊能力者とか、そして獣人みたいな人外もいます。
史実なんて合ったものじゃありません。SFとも違います。単なるファンタジーなので、本作の要である「弥助という人物は本当にいた」ということは遥か遠くへ忘れ去られるでしょう。

まぁアニメの意義、という御大層なことを考えて作っているわけではないでしょうから、そこら辺は良いのでしょうが、ちょっとメインテーマが矛盾した結果になってしまっているのが残念というか、理解が難しいというか。

6話で終わります。ですので、あまり内容がなく、割とあっけなく終わります。
大したドラマもなく、史実はほんの一部ですので、誰向けなのか、誰に楽しんでほしいのかが不明確なまま終わってしまいます。なのであまりおすすめできないというのが正直なところです

{netabare}
弥助は信長の介錯をした後自暴自棄になっていた所、強い力を持った女の子のために川を下る。4人と戦闘。弥助負ける。女の子覚醒。弥助勝つ。他の強い力をもったおじさんと再会。明智光秀VS弥助、光秀増軍、光秀死ぬ、4人中3人死ぬ。ボスの北条政子を倒す

え?終わり?特に進展がなく、成長が合ったわけでもなく、信長にただただ未練たらたらの弥助が洗脳されたぐらいしか内容が無かった印象です。
北条政子が榊原良子さんなのは良かったですね。流石ハマーン様。はい。
{/netabare}

投稿 : 2022/08/01
閲覧 : 128
サンキュー:

1

オカ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7
物語 : 2.0 作画 : 3.5 声優 : 2.5 音楽 : 3.0 キャラ : 2.5 状態:観終わった

武士+アメコミ、、、

ヤスケについて、史実にある程度忠実な物語だと思ってみたら、ファンタジーだった、、
魔法みたいなのやらロボットやらが戦国の世に出て来ている。

ヤスケの棒読み感は日本人ではない役柄にわざと当てたものなのかな、、

ヤスケが主人公って所に興味を持って見たけど、コレは、、
やり過ぎではないだろうか。。

武士+アメコミ=、、、

投稿 : 2022/06/01
閲覧 : 153
サンキュー:

0

ネタバレ

tinzei さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3
物語 : 2.0 作画 : 2.5 声優 : 2.0 音楽 : 2.5 キャラ : 2.5 状態:観終わった

これなら、弥助の一生を描いた方が良かった

実在の人物で織田信長に仕えた黒人、弥助が主人公。
本能寺の変で信長が死んだ後、一人生き延びた弥助が謎の力を使う少女咲希と関わったことにより、闇の大名と戦うことになる。


弥助、信長、光秀のように実在の人物が出てきて年号も出てくるから時代劇と言えなくも無いけど、実際は魔法有りロボット有りミュータント有りの時代劇“風”の世界。


日本で作られた作品だけど、外国人監督が作った作品だから、多少クセがある。
キャラデザは日本海外半々ってとこ。咲希は日本っぽいなと思うけど、弥助や敵将は海外っぽく見える。ただ魔法を使う時、瞳だけじゃなくて目全体が光るとこは海外っぽい。


間違いなのか、わざとなのか知らないけど、ところどころ歴史がおかしい。闇の大名が北条政子だったり、伊賀の首領が服部半蔵だったり、年号は合ってたけどそのほかは史実に沿っていない。正直、もっと歴史を忠実に再現して欲しかった。


弥助を主人公っていうのは面白かったし、闇の大名や特殊能力云々を除けば設定自体は良い。
ただ、せっかく弥助を主人公にしたのなら、弥助の生涯を史実通りに描いた方が絶対面白かった。もちろんオリジナル要素はあって良いけど、魔法や闇の大名やミュータントみたいな世界そのものを捻じ曲げるようなものは受け入れられない。
一応弥助が信長に雇われるとこも回想であったけど、どうやって武士にまでなったとか、光秀以外の武将の反応とか、何だったら夏丸との恋愛を描いても良かった。


黒人に対する差別とか古い価値観と新しい価値観の対比をメインに描いているけど、今どきのアニメだと使い古されたネタだし、それを前面に押し出した作品ってよっぽど面白くない限り受け入れられないから、主張を作品に組み込んだ段階でアニメとしては失敗だったかな。
まあそれ以前に、一番最初の魔法戦争見た段階で色々察したけど(笑)


主人公の声を、黒人ハーフタレントの副島淳が演じてるけど、舞台とかをやるから肩書は俳優なんだろうけど、テレビで観てると食レポとかロケするタレントってイメージしかない。
後は信長と咲希を俳優女優が演じてる以外は普通の声優だけど、咲希の声の人、調べても名前がほとんど出てこなかったから子役か新人なのかな?
それと闇の大名に榊原さんを当てるならもう少しビジュアルを人間っぽく美しくして欲しかった。


それと回想で夏丸の弟が決闘した武士、太田牛一らしいけど、信長の第一人者とも言える太田牛一をやられモブで出したのは、信長公記に対するアンチテーゼなのかな?・・・・・・・いやさすがに考えすぎか(笑)





【各話あらすじ】
1→本能寺の変を生き延びた、武士を辞め村に住み船頭をしていた。ある日弥助に憧れる少年一郎が弥助に負けた後、咲希という病弱な少女のもとに遊びに行く。だが咲希が木刀を持った瞬間木刀が折れてしまう、その後咲希の母親一華が現れ、咲希の異変に気付く。一華を咲希を特別な医者に見せるため、弥助に船頭を頼むが、危険な旅になるため断る。その後弥助は信長に雇ってもらった時のことを思い出し、当時自分が助けた少年と女ながら武士になった女夏丸のことを思い出す。
一華が咲希を連れていく日、弥助が現れ船頭をする。だが途中、謎の四人組に会い、咲希を引き渡せと言う。弥助は二人を守るため戦うが、加勢した一華が負傷してしまう。すると咲希が自身の力を暴走させ辺り一面を吹っ飛ばす。

2→弥助が目を覚ますと一華が付けていた首飾り以外誰も見えなかった。その後弥助は二人を探し、咲希を見つけることはできるが一華は見つけられなかった。弥助は咲希が行く医者を知らないため仕方なく村に戻り、咲希には一華は死んだと言い聞かせた。一方四人組は神父の装いの男に弥助のことを報告し、再び娘を狙う。一華が死んだということにショックを受けた咲希は弥助のもとを離れてしまう。
その間に弥助はかつての伊賀攻めのことを思い出す。古きしきたりを好む明智光秀は弥助と夏丸のことを嫌っていたが、信長は伊賀への交渉に三人を差し向ける。伊賀は黒人と女を認めず、弥助と勝負するが悉く斬られる。結局伊賀は降伏せず、実力を示した弥助は信長に褒められたが喜べなかった。更に弥助を実の息子以上に可愛がる信長だったがそのせいで周囲の反感を買ってしまう。
今に戻り、弥助がいつもの酒場で飲んでいると例の四人組と神父に囲まれる。弥助は神父の誘いを断ったため戦闘になるが多勢に無勢でやられてしまう。

3→神父は弥助を村人たちの前に出し、弥助が一華を殺した犯人にでっち上げ村人に咲希を探させる。一郎は弥助を信じるが弥助の態度を見て咲希を探す。一方四人組の半分ロシア女とロボットは咲希を見つけるが、咲希は能力を使い二人から逃げる。その後一郎たちと合流するが、一郎が弥助が一華を殺したと言ったことにより、自分が力を解放し母を吹き飛ばしたことを思い出してしまう。その後力を暴走させてしまい一郎に怪我を負わせ、咲希はその場から逃げる。一方捕まっていた弥助はミュータントだった神父から拷問を受けていた。
その間にかつてのことを思い出す。伊賀侵攻当日、信長は弥助や夏丸を連れて、伊賀の首領服部半蔵と戦おうとしていた。半蔵の動きを読んだ弥助により伊賀の軍勢は壊滅するが、弥助が何故読めたかを夏丸は知る。実は夏丸は伊賀の忍びで半蔵の部下だった、弥助は以前戦った忍びが同じ首飾りをしていたため気付き、夏丸を使い半蔵をおびき寄せていた。夏丸は弥助と戦い、弥助が勝つが弥助は夏丸を抱きしめ泣く。
ロシア女たちは倒れている咲希を見つけるが、目覚めた咲希に逆に捕らえられ神父たちのもとへ連れていかれる。ミュータント神父と咲希の戦いに、神父が本性を現し、優勢だったが、捕まっていた弥助が目覚め形勢逆転、神父に十字架を刺し殺す。四人組はただの雇われだったため、神父から金を奪い、弥助たちを後にして去っていく。

4→咲希は医者の名前が守助だったことを思い出す。守助はかつて弥助と共に戦った武士で、咲希と同じような力を使っていた。どちらにせよこの村にはいれないと考え、弥助は咲希を連れ守助のもとを目指す。その時、自分の刀を持って行く。
闇の大名は部下の黒坂に命じ、神父の死体を調べさせ咲希の能力を知る。大名の命令で黒坂は部下を率いて、咲希を探す。弥助たちは裏道を進むが途中の村で黒坂は自分たちを探すために村人を脅してるのを見つけ、仕方なく黒坂と戦う。咲希の力のおかげで黒坂を追い払うことに成功し、再び守助がいる場所を目指す。ついに守助と会う。守助は咲希の力を目の当たりにして自分達の救世主が来たと喜び、咲希と同じような力を持つ子供達も咲希を快く迎える。役目を終えた弥助は守助に自分は戦わないと言い、去っていく。
一方黒坂は闇の大名に任務に失敗したため大名に殺され、別の部下闇の将軍が咲希を追う。守助と咲希のもとを去った弥助は闇の軍勢が迫っていることをする。

5→弥助はすぐに引き返し守助たちと共に闇の軍勢と戦おうとする。弥助は守助の軍隊の大将となり敵の大将闇の将軍と会い一騎打ちを申し込む。闇の将軍は何と明智光秀だった。光秀は弥助の申し出を受け一騎打ちを始めるが、弥助はそれを破り、横から弓隊に奇襲させる。一方咲希は闇の大名からの遠隔攻撃で幽界に囚われていた。守助は咲希を助けるため意識を幽界に飛ばし闇の大名と戦いながら咲希を助けようとする。だが咲希は力を目覚めさせ闇の大名を追い返し、さらに光秀の闇属性を解除し普通の人間に戻してしまう。さらに戦場に咲希に呼ばれた例の四人組が現れ弥助たちに加勢する。弥助は普通の人間となった光秀を討ち、闇の軍勢を倒す。
一件落着かと思いきや、闇の大軍勢が現れ守助たちの拠点を襲う。四人組も黒人の男を残してやられてしまい、守助は地下を通り弥助と咲希に闇の大名を討ちに行かせる。

6→弥助と咲希は闇の大名がいる安土城に着き、大名を探す。だが途中弥助が操られてしまい、闇の大名が死んだ信長に見え咲希が大名に見えてしまう。弥助は大名と思い、咲希に斬りかかるが咲希が付けていた首飾りのおかげで正気に戻り、本物の大名と戦う。
一方守助と四人組の生き残りは塔に籠城し結界を張り敵の猛攻から皆を守る。しかし敵が巨大な融合体になり籠っていた塔に襲い掛かる。四人組の生き残りで黒人の男は守助たちの力を使い、巨大な分身を召喚し時間を稼ぐが、すぐにやられてしまい、塔の結界も解けてしまう。
一方大名は本体を現し弥助と咲希に襲い掛かる。咲希が大名の触手にやられそうになった時弥助が身を挺して守り、大名が咲希を取り込もうとした瞬間、力を目覚めさせ大名を倒す。しかし弥助は死んでしまい、咲希は悲しむ。だが咲希の涙が弥助を蘇らせ、全てが終わる。
塔を襲っていた融合体も大名が倒れたことにより崩壊し、守助たちが勝利する。弥助たちは守助たちと合流し喜びを分かち合う。黒人の男は大量の報酬をもらって去り、弥助と咲希は自分達の村へ帰って皆と和解する。
弥助はその後、夏丸の墓へ行き夏丸の弟に剣を渡し去っていくのだった。

投稿 : 2021/09/18
閲覧 : 243
サンキュー:

0

ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 2.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

【評価辛目】ファンタスティック・ブラック・サムライ

蒙古襲来により人型AI巨大兵器の類が伝来するなど、
異能がひしめき合うパラレル戦国乱世を舞台に、
信長の家臣として実在したアフリカ出身の黒人侍・弥助を主人公にした、
Netflixオリジナルのアクション時代活劇(全6話)

【物語 2.0点】
原案・監督・製作総指揮・ラショーン・トーマス氏。
アメリカの黒人アニメーターで、
アメコミのTVアニメ化シリーズの脚本等を手がける。

超能力、ロボット、獣人化を戦国時代に設定することで、
過ぎた力を持ってしまったヒロインを通じた、
異能力者の悲哀と葛藤いうアメコミの王道が成立するホームグラウンドを整備。

その上で、黒人侍主人公を通じて、
迫害される能力者とマイノリティの心境をシンクロさせる昨今のトレンドも盛り込む。

本邦のエンタメ時代劇が育んだ武士の魂も、
"誉れ”という形で取り込もうとするが、今ひとつな誤訳感。


ここまでならまだ基準点ですが、
最終回の取って付けたような{netabare}主人公蘇生{/netabare}で0.5点底割れ。

加えて眉をひそめたのは、キリスト教に対する憎悪。
極東の島国が差別意識も蔓延る封建社会と、
少々誤解されつつエンタメ消費されるのはまだ
海洋越えの困難さと許容できます。

が、純朴な黒人のソウル等と対比された、
イエズス会の狂人司祭アブラハム(命名も含みがあって趣味が悪い)の暗躍ぶりと
{netabare}墓標代わりの?巨大十字架で貫通{/netabare}される末路。
あれはキリスト教嫌いな自分でもドン引きしました。

これも欧米のポリコレには受けが良いのでしょうか?
私は伝統文化をリスペクトしない彼らが進歩した先には
分断の闇しかないと憂慮します。0.5点続落……。


【作画 3.5点】
アニメーション制作・MAPPA(これが視聴動機の8割)

アメコミ風の能力バトルも、時代劇ならではの殺陣や合戦も
そつなくこなす非凡さで魅せる。
ただ両要素が融合できていたかと言えば、闇鍋感の方が勝りますが(苦笑)
それでも、出血多量も厭わず踏み込んだアクション映像自体は目を見張る物があり、
これは脚本の責任の方が大きいと感じます。

世界志向も強い同スタジオには今後、
アメコミのアニメ化オファー等も舞い込むのかもしれません。
ただ、私としてはMAPPAがガチで挑む本格時代劇アニメが見てみたいと思いました。
まぁ、ネトフリでは実現しないのでしょうね……。


【キャラ 3.0点】
広義の信長枠?とも取れる本作。

信長は黒人でも女でも面白ければ取り込む新しい価値観のリーダーとして。
光秀はしきたりを重んじて、黒人は侍にはなれぬと立ちはだかる古い人間の象徴としてキャラ消費。
光秀も、主張に一理ある?となりかけますが、短尺の中で、
闇の大名の側に堕ちてからは発狂し、議論は深まらず……。

それにしても、本能寺の変については、私も諸説、目にして来ましたが、
{netabare}北条政子{/netabare}黒幕説は、虚を突かれてツボにハマりましたw


黒人、マイノリティ、社会的弱者としての葛藤を表現するには、
実在した弥助だけでは足りぬとばかりに、
さらなるアフリカ出身術者や、女サムライなどの架空のサブキャラで補強。

私は弥助一人に集約した方がシンプルだったと思います。


【声優 3.0点】
日本語吹替版を視聴。

アフレコというより、英語オリジナル版に日本語音声を当てた、
ゲスト俳優、タレント陣も交えたTVロードショーの洋画吹替え風と捉えての基準点評価。

主人公・弥助役の副島 淳さんも日本人と黒人系アメリカ人ハーフのタレント、俳優で、
吹替えも本作が初挑戦。
たどたどしさはあるが、アフリカ出身の侍があまり流暢でも違和感があるので、マッチ度はまずまず。

ヒロインの能力者・咲希役は新人声優・田村 嬉子さん。
感情表現に可能性は見られるものの、
安定感の面では現状、初々しさの方が目立つか。

一方で闇の大名役の榊原 良子さんは流石の女ボスぶり。


【音楽 4.0点】
劇伴及び主題歌「Black Gold」は、
ロス出身の黒人アーティスト・フライング・ロータスが担当。

和太鼓や和風サウンドもアレンジするが、黒人のソウルがより上回る印象。

時代劇のBGMとしてはミスマッチだが、
本作自体がそもそも時代劇に合わせるつもりがないので、
この場合は適切。

むしろ、黒人のルーツを感じるサウンドが、
弥助らの半生を想起させるスケール感がありました。


【感想】
国境を越えて有名、実力派アーティストがコラボして完成させた曲が、
案外ビミョーな出来だった……。
私にとってはそんな感じで苦笑することも多い作品でした。

ネトフリオリジナルの混沌の闇の中から、
また逸品が飛び出すのを待ちわびてはいるのですが……。

但し、弥助のキャラに関しては、私が過去に目撃して来た
パワー担当として消費される大河ドラマの黒人侍などよりは、
心情に踏み込んでいて良かったと思います。

マニアックですが本作が今のところマイベスト弥助作品になりますw

投稿 : 2021/05/14
閲覧 : 558
サンキュー:

9

ネタバレ

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

実写版だとMARVELのブラックパンサー役の人が演じるはずでした

歴史上本当に存在した織田信長に仕えた黒人の侍こと「弥助」をテーマにしたファンタジーアニメ。

黒人が主人公の日本アニメは珍しいと思われていますが、サミュエルLジャクソンが主演の「アフロサムライ」がそうですね。

なので、そうも珍しいわけではなく。。。かといって出来が悪いのかといえばそうでもない。。ネットフリックスが国際向けの日本アニメを作ろうとなるとまあこうなりますよねって感じです。

実は同時にハリウッドの実写版の企画が存在していて、なんでもそちらの弥助の役はブラックパンサーことチャドウィックボーズマン氏でした。残念ながら癌によってなくなられてしまいましたが、実現していたら「ラストサムライ」以来の傑作になっていたかも。残念です。

投稿 : 2021/04/29
閲覧 : 242
サンキュー:

1

Ricky さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 2.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/02/26
閲覧 : 40

ぞろ さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 1.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

投稿 : 2021/08/17
閲覧 : 31

だー さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 1.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:途中で断念した

投稿 : 2021/08/06
閲覧 : 25

AKIRA777 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5
物語 : 2.0 作画 : 2.5 声優 : 2.5 音楽 : 3.0 キャラ : 2.5 状態:途中で断念した

投稿 : 2021/05/19
閲覧 : 25

kunka さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:今観てる

投稿 : 2021/04/30
閲覧 : 27

とらんせる さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:途中で断念した

投稿 : 2021/04/30
閲覧 : 17

takeo777 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2021/04/30
閲覧 : 26

kuronotuki さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4
物語 : 1.5 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 1.5 状態:観終わった

投稿 : 2021/04/29
閲覧 : 27

ルカ☆ルカ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:----

投稿 : 2021/03/21
閲覧 : 20

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Yasuke -ヤスケ-のストーリー・あらすじ

メカと魔法の入り交じる群雄割拠の戦国時代。一度は隠居の身となった浪人・弥助(ヤスケ)が邪悪な力によって命を狙われる不思議な子供を運ぶため、再び刀を取る。伝説の大名・織田信長に実際に仕えたという、初のアフリカ人侍・ヤスケの物語が、いま世界へ放たれる。(Webアニメ『Yasuke -ヤスケ-』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
Webアニメ
放送時期
2021年4月10日
制作会社
MAPPA
公式サイト
www.netflix.com/jp/title/80990863

声優・キャラクター

ラキース・スタンフィールド

スタッフ

監督:ラション・トーマス、制作・製作総指揮:ラション・トーマス、キャラクターデザイン:小池健、音楽&製作総指揮:フライング・ロータス

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