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「オッドタクシー(TVアニメ動画)」

総合得点
85.6
感想・評価
510
棚に入れた
1615
ランキング
206
★★★★☆ 4.0 (510)
物語
4.3
作画
3.8
声優
3.9
音楽
3.9
キャラ
4.1

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オッドタクシーの感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

なばてあ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

キレイはキタナイ、キタナイはキレイ

ネタバレせずに見られた自分はとても幸せだったと思う。

とてつもなく出来の良い作品。クライムサスペンス+ハードボイルドなストーリーはきわめて上質で、1秒ごとにしっかりとした質料を積んでいく。伏線を丁寧に敷き詰めつつ、それらを最終話のとあるシーンですべて一気に回収する。良く出来たハリウッド映画的なウェルメイド感。

敢えて難をいえば、なぜスタッフはこのストーリーをアニメーションというメディアで再現しようと思ったのかという疑問がずっと脳内を回り続けることくらい。それはでも、1秒ごとに感動させられるということで、煩わしくもあり、嬉しくもあり、という感じ。

そのウェルメイドなストーリーを、このオフセット感あふれる、もしくはリミテッド味満載な作画で綴るからもうたまらない。たとえば『{netabare}攻殻機動隊{/netabare}』的な作画で仕上げることもできたと思うけれど、そうしなかったことが正解としか。なぜなら{netabare}このストーリーと作画のズレさえも伏線になっているから{/netabare}。

プレスコ特有のタイム感でセリフのいちいちが気持ちいい。なんとなく『{netabare}じゃりン子チエ{/netabare}』を想起したけれど、それはたぶんわたしだけではないだろう(理由は明白)。ともあれ、芸人さんの台詞回しが心地よくて気持ち良くなってしまって、ついついとお話が進んでしまうのに慌ててしまうほど。

劇伴もOP、EDも抜かりなく。とにかくどこを切り取っても破綻しないクオリティコントロールに舌を巻くほか、ない。とにかく{netabare}白川さんがかわいくて{/netabare}しかたなさすぎる。オトナなアニメ。ちゃんとこの作品がおもしろいと思える自分になれていて良かったなあと心の底から安堵する。なんだか褒めちぎってばっかりだけど、致し方なく。

衝撃:★★★★★
独創:★★★★★
洗練:★★★★☆
機微:★★★★☆
余韻:★★★★☆

投稿 : 2022/09/20
閲覧 : 24
サンキュー:

3

ネタバレ

たから さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

《感想》どんでん返し

《感想》
みなさんこんにちは\(^o^)/『オッドタクシー』について語ります☆第25回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門新人賞受賞。全13話。オリジナルアニメーション。

【作品概要】
{netabare}偏屈で無口なタクシー運転手・小戸川を主人公にしたミステリードラマ。小戸川が運ぶのは、バズりたい大学生や何かを隠す看護師、売出し中のアイドルなど、クセのある客ばかり。しかし無関係に思えた彼らの会話は、失踪した一人の少女へとつながっていく。マンガ家・脚本家の此元和津也による緻密な伏線やシニカルなムードと、監督も務める木下⻨によるキャラクターデザインは一見ミスマッチながら、擬人化した動物たちの奇妙な都市を存在感豊かに構築した。花江夏樹などの声優陣とともにミキ、ダイアンら芸人、ラッパーのMETEORも参加し、プレスコによる生きた掛け合いを披露。PUNPEE、VaVa、OMSBらによる個性的な劇伴音楽も物語を彩った。{/netabare}

【感想】
個人的に『オッドタクシー』はかなりオススメです。どんでん返しとパズルが最後に組み合わさる気持ちよさがとても良かったです。あと、クスッと笑えるギャグやパロディが要所要所にあるのも良かったです。

最初はミステリー仕掛けの動物擬人化アニメと思ってましたが、それで終わらないがこの作品の面白いところ。大どんでん返しが終盤にあります。つまりは伏線回収です。この、大どんでん返しがとても気持ちいいです。『オッドタクシー』は毎話異なるキャラクターが登場して、それぞれにストーリーがあり、それら全てが最終話まで進行していきますが、それが最後にいっきに繋がるという快感があって、より気持ちいい。一見全く関係ないと思われる事件が集約されていくのが感覚が最高です。

情報量が多いですが、セリフ回しも面白くて最高です。声優陣に芸人がかなり多いため、それも相まってセリフ回しの巧みさが増してるんじゃないでしょうか。花江夏樹さんの小戸川は全く花江夏樹感がなくてビックリしちゃいました。一番好きなのは、小戸川のセリフの「なんで白か黒で答えろという難題を突きつけられなきゃいけねぇんだよ、ミスチルかよ」ですね(笑)※柿花話してる時のセリフです。このセリフはミスチル好きの僕には最高ですね(笑)。曲は10年以上前の「GIFT」という曲です。「We Are the World」の件とかも、いいですね。僕はシンディ・ローパーがMVPです。新鮮さのあるアニメだと思いますので、こういったアニメは貴重ですね。

強いて言うなら、まだ続く雰囲気で終わらせなくてもいいんじゃないのかなと思いましたし、個人的には映画までやって欲しくなかったな〜と思ってます。ただ、それ以上に本編が本当に素晴らしいので、テレビアニメでひとつの作品として捉えれば何も悪いことはないです。

とにかく面白いアニメなのでぜひ観て下さい!!
感想読んで下さりありがとうございます☆

投稿 : 2022/09/18
閲覧 : 477
サンキュー:

38

IRON さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.5 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

名作です 怒涛の伏線回収系

かわいい見た目の動物キャラ達。漂いだす不穏な空気。芸人を起用したCV。これらが相まって不思議な雰囲気の作品に仕上がっている。ハードボイルド、クライムサスペンス、ビターな恋愛、そして主人公・小戸川の歩んだ人生。ぜひ予備知識無しで見て頂きたい。

一つだけ言うとすれば、アルパカかわいい。

投稿 : 2022/09/12
閲覧 : 42
サンキュー:

4

maako さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

私はなんの動物だろう

評価が良く見てみようと思ってたけど友達は面白くなかったと言っててまぁ放置してて、、、何となく見だしたら私は面白かった(*^^*)まぁ最初あたりは淡々としてて普通だったけど段々と話が繋がってきて世界に引き込まれて最後まで!
好みがわかれる!

投稿 : 2022/09/10
閲覧 : 25
サンキュー:

2

ネタバレ

maki3 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:----

良い感じにまとまったストーリー

色々なキャラが入り混じった群像劇のような作品
キャラの絡め方が上手く面白い
バッカーノとか好きなら見るといいかもしれない

いい味をしたキャラが多い
ドブとシラカワがお気に入り
キャラ同士の掛け合いも面白く特に「新大阪の喫煙所」がめちゃくちゃツボった
妙に高い語彙力&ボキャブラリーと突っ込み力のあるオドカワも面白い

何気に芸人二人の声優としてのスキルが高く非常に良かった

ストーリーとしては完全に解決はしておらず続きは劇場版で
といった終わり方をしてモヤっとするのが残念
配信されたら劇場版も是非見たい

投稿 : 2022/08/23
閲覧 : 55
サンキュー:

3

ネタバレ

マーティ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

どちらまで?

 アマプラで視聴。全13話。

 いや~思ってた以上に面白かったです!本格的なミステリー・サスペンスでしたね。可愛らしい動物のデザインに反して、中身は結構ダーク。ファンタジーの世界ではなくあくまで現実に即しています。

 一応主人公は小戸川さんなんですが、本作はいろんな人に焦点を当てた群像劇となります。色んな人がいますが、彼らに共通しているのが「承認欲求」ですね。いいねをとるために、バズるためにあらゆる手段を取る人、婚活アプリで出会った人に虚勢を張る人、皆に認められるために10万円の消しゴムを買おうとし(失敗しましたが)、アプリに500万円以上課金したり、、、人間の闇を垣間見たような気がしました。

 あとは駆け引きがスゴイです。小戸川さん、ヤクザに対しても物怖じず交渉を持ちかけてきて、的確に情報を引き立てる、、、一見平穏を望む男に見えて大胆なハートを持ち合わせてますね。

 最初色んな人が様々なことをしていますが、それが一つに繋がっているのがスゴイですね。最初に示された女子高生失踪事件から始まり、それから小戸川さん、アイドルたち、ヤクザ、柿花、剛力、白川さん、、、などなど、最後にすべてがつながる感じが爽快でした。そして爽快と共に恐怖や闇も増していくという、、、Σ(゚Д゚)

 最終話まで見て、、、最終話が素晴らしかった。これって実写のドラマでもいいんじゃね?って途中思ってましたけど、最終話まで見て、あ、これってアニメが一番いいわ、って思わせてくるあたりが素晴らしい。動物のデザインにも意味があったんですね。
 そして最後のシーンもグッド。一見平和に戻った、、、かと思いきや、、、?ゾッとしました。ああいう不穏なラスト、なかなかお目にかかれないです。一昔前のホラー、ミステリーの海外映画のような、含みを持たせたラスト、大好きです。

 本編も良いんですが、ラジオもおすすめです。本編をより一層深めてくれるので。

 これにて感想を終わります。ここまで読んでくださりありがとうございました。

投稿 : 2022/08/10
閲覧 : 337
サンキュー:

42

sttsk さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

絵本ポイ作風だなー(からの

>「妄想代理人」今敏監督アニメや、「街」複数主人公のゲーム
を楽しんだ記憶のある人なら楽しめる、はず(私は保証する)

【社会風刺味】★★
【サスペンス】★★★★(こんな真面目でいいん?ってなる)
【ユーモア度】★★★★★★(なんだかんだで小ネタが光るし、謎解きや社会風刺よりもこっちの面で物語を評価したい)
【ドンデン返し】★★★★
【最後の最後】-★1(嫌ミス的なのが個人的に嫌い)
【ケモナー向け度】★★★★(ええ、最後まで見ましたよ;;)

何度も繰り返し見るより、初見で脳みそぐるぐるさせながら必死に一気見するタイプのアニメです。心して視聴した。

「Z世代の愚かさ」みたいなものを表現してるのは個人的にはなんかなーっと思ったけど、社会派っぽい流れだからしゃーない。終盤のだましだまされ的なクライマックスと謎が解き明かされる場面は普通に◎。

こちら、ネタバレは厳禁なので「絵本っぽい作風だなー」なんて軽い気持ちで見ようとしている人ほど、真面目に楽しめる物語の作りになっている。

投稿 : 2022/08/10
閲覧 : 54
サンキュー:

3

どぅー少佐 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

傑作

キャラクター、ストーリー
全て最高の一作

投稿 : 2022/08/01
閲覧 : 50
サンキュー:

4

Keiner さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 2.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

キャラではなく脚本家がしゃべっている

非常に緻密な作品だな~という印象。見終わった感想としては、頭では面白いしすごい作品だと理解したけど、気持ちが付いてこなかった感じがある。

ある理由から、この作品はアニメである必要があるのは分かっているのですが、どうしても、これってアニメの必要ある?と思ってしまう。というか、アニメ的な動きの面白さみたいなものをほとんど活かせていないのかな、と感じる。

セリフも脚本家がしゃべってしまっている。明らかにキャラの設定に不釣り合いな極端に詩的、暗喩的、インテリチック、悪く言えばキザなセリフが多く、キャラが生きてこないように感じた。タクシー運転手と乗客の会話が、ハリウッド俳優の掛け合いみたいな内容でさすがに厳しい。

自分の中では、楽しみつつも、最後までどうしても好感度が上がってこなかった作品。

ただし!4話の田中革命は神。文句のつけようがない最高の単話だった。

ミステリーとしての出来は文句なしに高く、緻密なストーリーを好む人にはおススメしたいし、アニメオタク以外でも(むしろそういう人の方が)楽しめる作品だと思う。

投稿 : 2022/07/30
閲覧 : 72
サンキュー:

5

ネタバレ

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

春アニメのダークホースならぬ「ダークアニマル」枠。映画はいからんかった…。

 全く期待しないで見始めたが、しっかり立っている群像キャラ、会話の妙、犯罪を中心したサスペンスと謎で引っ張る力が充分にある良作でした!。隠れた良作として今後も語られるかも。


 伏線回収と謎の解明は尺をとられるが、1クールで収まるスケールにちゃんとなっているので大きな破綻はなく大成功とまでは言わないが、かなり上手に風呂敷を畳み、かつ全部畳まないでオープンエンドにする上手さがあるのは見事。なにより白川さん萌え。終盤スーパーウーマンになってきたような気もしないでないが。


 そしてこっからは謎になってた部分のネタバレの話と、こうだった方が良かったなぁ〜話です。


 正直謎の部分はあまりこちらの予想を超えてくるものはなかったので悪くはないが、まぁまぁという感じ。もっと捻りがある展開を期待してる気持ちもあったのだが…。殺人の犯人が和田垣さんなのはわかってたが、割とそのまんまな動機だった。それにしても、この部分は最後に持ってくるべきだったろうに。


 ラストも不安な後味エンドなら、「これからタクシーに乗るね」って言った後にタクシーに向かう和田垣さんの後ろ姿で終わる締め。逆に勧善懲悪ラストなら、知らずに乗ったタクシーが真犯人が和田垣さんだと知ってる小戸川で、ラストは振り向いて和田垣さんの方、ひいては画面のこちら側に向かって笑顔で「どちらまで?」と小戸川が言って締めた方がえがったような。


 それとボスのクロちゃんがなんで育英事業やってるのかと動機の部分が微妙な感じだったのがなぁ…。てっきり小戸川の両親と関わりがあるとかだと思ってたが。そして一番感じたのが、人間の姿にみんなが戻るのはラストの方で点景的に流していって、最後に小戸川の姿…とかの方が味わい深かったんじゃ。


 こうやって書いていくと不満ばかりのように思われるかもしれませんが、面白かった作品だからこその愛のムチであって、面白くない作品ならここまで書く気力は全然湧かないのだ。春アニメは期待して見始めた作品が、最後まで見たら正直ガッカリという傾向があったので本作は癒やしな存在であり続けてくれて感謝です。それにしても、不穏な形で終わるというのは「タクシードライバー」オマージュではあるな。

投稿 : 2022/07/22
閲覧 : 877
サンキュー:

42

ネタバレ

愛しのレイラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

都会の片隅で

都会の喧騒の中を流すタクシー
悲しい色の街灯と憎悪が入り混じった
空間に響き渡るエンジン音とラジオの声
いつものボヤキとウィットな会話は心地良い

そんな日常を送るタクシー運転手「小戸川」
そんな彼に関わるリアルな人間模様((´∀`))

何気ない些細な演出から関連する数々の伏線
それが一つの大きな物語へ収束するベクトルと
「ハッっ」と驚くラストの見せ方も抜かりはない

海外サスペンスで比較的、良く目にかかる様な
買収された警官、横流し、酒場、マフィアの一端など
従来から優れたプロットを上手く踏襲しながらも
洋式の良い部分を上手く日本流に再構築してる感が有り

ウェブで脚光を浴びたい人物、オークションで大金を払う人物
アイドルユニットの美人局から力量関係を巡る攻防に至るまで
現代の日本で関連する犯罪と上手く繋げる所は流石だなと思います

興味深いエピソードから成る物語は起伏に富み単調さは無く

また登場人物を擬人化させる事により、既存的な様々な要素
そういった感覚を上手く否定する事に成功してる気がしました。

◆「犯罪の匂い」
コナン・ドイルやアガザ・クリスティーの様な
本格的なミステリー、トリックとは趣は異なり

作品の雰囲気は哀愁に満ちたハードボイルド路線
ジェイムズ・エルロイの『L.A.四部作』の第3部である小説
それを原作とした映画『L.A.コンフィデンシャル』

リチャード・スタークの小説『悪党パーカー/人狩り』を
映画化したメル・ギブソン主演の『ペイバック』

ロバート・ラドラムのベストセラーの
スパイスリラー小説『暗殺者(英語版)』が原作で有る
マット・デイモン主演の『ボーン・アイデンティティー』など

この辺りの哀愁感の有る作品が何となく思い浮かびました。

◆「崩しの美学」
序章で登場人物の擬人化について少し触れましたが
既存感を初めとする、この作品の様々な要素を払拭すると同時に
各キャラクターの人物像をより深く掘り下げる事に一役買ってる

特にセイウチに扮する「小戸川」はドンピシャという趣で
ドラレコ動画という切り札を存分に活かした駆け引き
相手がマフィアで有ろうと淡々と優位に交渉を進めて行く様は
単なるタクシードライバーという枠に留まらず、太々しく
偏屈で無口な変わり者だが、まじめで情に厚い一面もある
そんな持ち味が存分に生かされており、声優さんの力量と相まって
視覚的には意外とこの姿がかなり功を奏してる気がしました。

ジブリの「紅の豚」で呪いを受け"豚"となった
ポルコ・ロッソとは一味違ったダンディズムを彷彿とさせる

◆「崩しの美学 #2」
舞台は東京だが、この物語には東京の持つCoolさは重要ではなく
よりディープな世界観を打ち出す事、随所で印象的な関西弁の掛け合いは
有る意味でミスマッチとも感じ取れ、良い意味で泥臭さを加速させる

深夜のタクシーからひっそり聞こえる関西弁のネタの掛け合い…
これは音楽で言えばブルース、小戸川トークは即興的なジャズっぽくも有る
そういった崩しの化学変化、相乗効果に一役買ってる気がしました。

◆「音楽」
OP曲は、少しダルな趣のR&Bに属するのでしょうか
哀愁感を醸しながらも、明るく前向きな、少し枯れた趣の良曲

ED曲は、作風で言えば「スローでブルージーな曲」という
個人的な思い込みとは裏腹な軽快なリズムとキュートなVoが印象的

6話ED曲「壁の向こうに笑い声は聞きましたか」
路上でアコギ1本で即興で歌った様な素朴さが心地良いナンバー
都会の片隅で葛藤する様を縮図にした様な雰囲気かな

◆「美人局」
自分のスペックを省みて、それ以上の女性が現れる
何らかの形で関係が発展すれば、男という生き物は馬鹿なので
恋は盲目とは言うが「君だけは」・・」と疑う事を躊躇う習性が勝る

結果的に騙され監禁される柿花、救出に向かう小戸川
特に腕っぷしに自信が有る方では無いが、自らの危険を冒してまで
旧来の友人を救出する姿は素直にカッコ良いなと思います。

◆「最終章 月夜のダイブ」
物語序盤から泥臭さ押しで、視覚的に相対した美を醸し出す
ゴスペル調の劇伴を背景に粉雪舞う空に、様々な人達とシンクロしながら
月夜を背景に札束を撒き散らしながらダイブするシーンは美しい

※映画「リーサルウェポン2」名シーンのオマージュ?
貨物船のクレーンで吊るされた大量の現金と車が積み込まれたコンテナ
そのコンテナから車で突破しダイブ、空中に札束が舞い散る名シーンを彷彿

◆「エンディング」
精神的な疾患を患い、多重人格を偽って欺いたという見解では
1996年公開のリチャード・ギア主演、映画「真実の行方」のラストを彷彿

◆「主観」
良い脚本と声優さん、じっくりと物語を堪能する
一見、女子ウケしそうに無いパッとしないルックスながら
随所で魅せる小戸川の内面から醸し出すオーラ、カッコ良さ
そういったところも、この作品の魅力なのかなとも感じました。

投稿 : 2022/07/20
閲覧 : 50
サンキュー:

6

ノエル さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

面白かった

最初は、そんなに面白いとは思えないアニメで、流し見するかなという感じでしたが、サスペンス系要素ありで、後半の伏線回収も素晴らしく、緻密なストーリーで、とてもよく出来た作品でした。リアルタイムだったら、途中で切ったかもしれませんが、劇場公開に合わせた再放送で見たので、とりあえず最後まで見ようと思って良かったです。芸人を多く声優に使ってましたが、作画のせいか、気にならずに楽しめました。

投稿 : 2022/07/11
閲覧 : 65
サンキュー:

0

ネタバレ

テングタケ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

もしリアルタイムで観ていたら、

多分数話で切っていたでしょう。
ふざけたような絵柄に、無愛想で共感できない主人公、どいつもこいつもクセがあって好感が持てないキャラたち、私の好みじゃないラップ系のOP&ED…。
それでも私が最後まで観れたのは、アニコレで本作が良くできたミステリーだと分かっていたから。ありがとう、アニコレ。
で、評判に違わぬ良い出来でした。あちこちで勝手に動いているキャラ達がうまく一つのストーリーに絡まってくる構成力の高さが見事です。
前述のようにキャラたちは皆クセが強く、客に対して常に無礼な主人公、承認欲求のウザいカバ、見え張って婚活するサル、職場から薬を盗むナース、売れないくせに態度デカい芸人、悪党とズブズブの警官、ぶっ壊れの廃課金野郎、美人局をする小娘、ラップがウザすぎる小悪党など、どいつもこいつも死んでどうぞという奴らばかりです。ですが、最後には皆落ち着くところに落ち着いて、ああ良かったねと素直に思えました。
そんな中で、ダブという悪党がかなりオイシイキャラでしたね。本作の面白さは彼に依っている部分が大かも。
ミステリーとしては、なんかすごい偶然が重なりすぎているような気がしますが、まあ面白かったからOKでしょう。本作最大のトリックは、本筋とあんまり関係ないような気がしますが、それも面白かったからOK。雑な感想でスミマセン。ストーリーの発端である女子高生殺人事件の真相が適当な感じだったのはちょっと残念。

投稿 : 2022/07/09
閲覧 : 79
サンキュー:

5

mucci さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

すごく良く出来たストーリー

久々にこんな綺麗に上手く纏まった物語を観たって感じでした!
様々な人物達が各々の問題を抱えていて、でもそれらが絡み合って1つの大きな問題に集結していく様は、観ていて気持ち良いぐらいでした。
最後にはただの演出ぐらいに思っていた事にまで、重大な意味があった上に解決までするという驚きもあって、現実的でドラマ仕立ての物語にアニメならではの表現を上手く合わせていて、本当に良く出来てたシナリオだと思いました!

投稿 : 2022/06/10
閲覧 : 106
サンキュー:

5

ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

背乗りタクシー

原作未読

相乗りじゃないよ。
来たよ来た来た!ネタバレ厳禁系。時間延長も使わず1クール全13話で美しくまとめた良作。
タクシーをテーマにすると乗客とのやりとりに様々な人生ドラマを垣間見る秀作ができやすい。フランス映画『TAXI』シリーズみたいにコメディに振るも良し。だが今回のそれはデニーロ主演のマッドでサイコな『タクシードライバー』に近い。

 ふわっとどんな作品か雰囲気だけ
 視聴ハードルとなりそうな先入観

これだけ書いときます。

■ふわっとどんな作品か雰囲気だけ

①オッドだけにオットセイかと思いきやセイウチでした
 ⇒心地よく裏切ってくれます
②あ!?CV花江夏樹さんだったね。納得の最終回
 ⇒演技の幅広げるための意欲作っぽい出だしからの花江節が映えるラスト

月並みですが点と線が繋がる心地よさに身を委ねる作品です。


■視聴ハードルとなりそうな先入観

ずばり動物デフォルメものからくる先入観ですね。あくまで私基準での3類型が以下

1.制作会社/アニメーターや“ノイタミナ”“+ultla”などブランド枠で視聴を決断するやつ
 ⇒『Beasters』『B.N.A』等かっこ良さやメッセージ出てる系。すんなり入りやすい。
2.ケモナー御用達
 ⇒萌え需要供給役。『けものフレンズ』『シートン学園』とかかしら。これもすんなり入りやすい。

1.2.ともに需要はあるのです。私自身2.は興味ないですけど求める層が一定数いることを知っております。そしてこれらグループに入ってすらこないのが

3.みるからに低予算そうな見向きもされないやつ
 ⇒『ビジネスフィッシュ』『アフリカのサラリーマン』等放送した事実すら記憶に残らない系。

この3.に該当しそうなのが本作ではないかと。主要キャラが軒並みアラフォーと巷にあふれてる作品の主人公らより年齢が高い。制作会社聞いたことないし、CVに芸人さん入っててバーター臭ぷんぷんだし、どちらかというと事前の期待はナシですね。
ところがどっこいと掌を返すことなるわけですけど、外形だけでは視聴ハードル高そうなとこあるよねってところご留意ください。

集中して視聴することをお勧めします。早送り厳禁。
そして抑揚のない主人公の発声に眠気との戦いになることも助言しておきます。



※ネタバレ所感

■何を得たのだろうか?

{netabare}ミステリーキッス三矢ユキ殺人事件の真犯人は和田垣さくらということでした。
三矢失踪と内々で処理されたのと並行して後釜に抜擢された娘さん。いかにもな二階堂ルイ逮捕でのびつくり展開だったわけですがちょっと待て。

 デビューご破算じゃないの?

スポットライト浴びる目的での殺人ならその後うまいことスターダムに乗れたのかどうか気になります。背乗り目的の動機で殺人起こしてバレそうになって罪被せただけといえなくもなく、スケールちっさと思えなくもない。{/netabare}


メインの小戸川ストーリーは唸れましたので総じて満足しております。



視聴時期:2021年4月~2021年6月 リアタイ

-----

2021.07.14 初稿
2022.05.29 修正

投稿 : 2022/05/29
閲覧 : 477
サンキュー:

51

まつまつ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

キャラに似合わず中身は骨太な良作でした

口コミの評価は高めだったのは知っていましたが、うっかりアマプラに登録してしまったので前情報一切無しで視聴。

擬人化した動物達のほのぼのとした生活を描く日常系だと勝手に思っていましたが、中身はかなりしっかりと作られたサスペンス。

セイウチのタクシー運転手、小戸川が事件に巻き込まれて行く訳ですが、毎回様々な登場人物の伏線が張り巡らされていくので続きが気になる。

ラストもお見事。

ネタバレ無しで観るのがオススメです。

最近、深い内容のシリアス系なアニメをあまり観なかったのですが久々に良作だと思える作品を観られました。

投稿 : 2022/05/12
閲覧 : 128
サンキュー:

10

るり さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 5.0 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

もう1周観たい!

これは絶対に絶対に前情報何も入れずに見てほしい作品。

めちゃくちゃ良かった!

動物キャラの日常アニメなのかと思いきや…内緒内緒。

とりあえず言えるのは、

1話から隅々まで、そして1言1句真剣に、見てみてー!!

絶対後悔しないから!

投稿 : 2022/05/11
閲覧 : 79
サンキュー:

6

atsu さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

意外と力づくな驚き

ミステリー的に良くできたどんでん返しを描いた
作品なのだと前情報から予想していましたが、
犯人には途中で気づけましたし、サプライズ展開もストーリー
に絡み合ったものではないので驚きは弱めだと感じました。
しかし、驚きはしましたし、終盤はいい作品ではあるだろうなと
思いました。作品イメージからはまさかの想像していなかった展開
ではあります。
絶対おすすめではないけれど、時間があり、興味があれば
見てみていいと思いました。

投稿 : 2022/05/07
閲覧 : 88
サンキュー:

4

大学生 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

オシャレ

オッドタクシーはオシャレなアニメだと思った。オープニングもPUNPEE氏を抜擢しアニメのOPでは中々ないHIPHOPな曲調になっている。キャラクターデザインも全員動物だけどキャラが立っているから皆んなカッコいい。かわいい動物のイラスト達で繰り広げられる現実的なストーリーは今までになくラストまで目が離せなかった。どうやら映画が酷いらしいがアニメシリーズのオッドタクシーは超面白かったし普段アニメを全く見ない人でも楽しめる良作だと思う。

投稿 : 2022/05/01
閲覧 : 65
サンキュー:

4

聖剣 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 3.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

えっ、何!?どゆこと!??

って、きっとなるはずだから
これ以上は言わない(ΦωΦ)フフフ…

オススメです!

投稿 : 2022/04/27
閲覧 : 88
サンキュー:

13

zeroone01 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

完璧なシナリオ、素晴らしい!!

アニメ好きの友達にめっちゃ面白いから観た方がいいって言われ、
最初は動物??本当に面白いの?と半信半疑で視聴開始。

少女失踪事件から始まり見た目の世界観に反しミステリーな内容で、
一見無駄のように思えるシーンでも後でちゃんと意味があったりと感心する。
小戸川のシュールなツッコミ、白川さんのカポエイラ等、シュールな中にも所々ちりばめられたコメディ要素がまたいい感じ。
気づけばこの作品にどっぷりハマっちゃってました。

いくつかのキャラのCVを芸人さん達が担当していて、凄く上手って訳では無いがこの世界観に合っていてとても良い味だしています。特にダイアンとミキはすっごく良い。あと小戸川のCVが花江夏樹さんだと知った時はびっくりしました。声優さんってやっぱり凄いなぁ。

そして後半、一気に始まる伏線回収・・・。
最終回では思考が追いつくのがやっとでした。
ネタバレになるので詳しくは書けませんが、もう完璧なシナリオで脱帽です。

とにかく面白い。まだ観てないって人は必ず最終回まで観てほしい。

投稿 : 2022/04/13
閲覧 : 72
サンキュー:

4

ネタバレ

エイ8 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

たくさんのミステリーとファンタジー

『オッドタクシー』(ODDTAXI)は、P.I.C.SとOLMの共同制作による日本のテレビアニメ作品。2021年4月から6月までテレビ東京ほかにて放送された
『映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ』のタイトルで2022年4月1日に劇場公開予定。配給はアスミック・エース。テレビシリーズのスタッフやキャストが再集結し全13話を小戸川に関わった登場人物の証言という形で再構成するほか、最終話の後日談も描かれる(wikipedia)

あにこれ2021年春のテレビアニメランキングで長らく一位だったVivyを抜きいつの間にか一位になっていた作品(2022年4月4日現在)。
本作品は伏線ものであり、一話から最終話まで完全にプロットを組み込まれた作りとなっている。舞台はやや箱庭でご都合主義的な展開も少なくないが、ここ最近の伏線ものの中ではかなり良くできた部類であると言える。

主人公の小戸川宏はセイウチのタクシードライバー(41歳)。舞台は概ね彼の視点を通して描かれることになるが、厳密に言うと彼の視点外のものも彼の視点に合わせられている。未視聴の方なら「何?その変な言い回し」と思われるだろうが視聴済みの方にはわかってもらえると思う。(ネタバレ扱いのレビューなので核心を避けるつもりは無いが、とりあえず今は婉曲的な表現に留めておこうと思う。)
個人的にはセイウチがオッド何とかとも呼ばれていることをうっすら知っていたため改めて調べてみるとodobenusというのがセイウチ科の標準属の名称のようだ。セイウチそのものの学名はOdobenus rosmarusで、小戸川が「odokawa」なのも彼がセイウチなのもこれに合わせられている……のだと思っていたら、終盤にoddの意味の方だという事が明らかになった。というかタイトルの時点でよくみたら「ODDTAXI」……ただまあ、全体の構成から言っても彼がセイウチなのは語呂合わせによるとは思う。

小戸川はかなり寡黙で孤独なタイプだが、それでも友人と呼べる人物がいる。その一人が医者の剛力歩……え?「あゆむ」って言うの?彼……ねえ君はもう~友達じゃな~い♪――いや、「友達だからだ!」。逆に言うと友達より大事な人でもない、そちらの方は白川さんに任せよう(願望)。
とは言いつつも剛力は親友レベルの行動力で小戸川を救おうと尽力するわけだが、一方でもう一人の友人である柿花の方は小戸川の方が助ける展開となるのだから面白い。友人の数自体は少ない小戸川だが、ちゃんと「持ちつ持たれつ」の関係性を築けている。
そのもう一人の友人である柿花英二の方は、まあわかりやすいうだつの上がらない中年で、考え方も実に短絡的。逆に言えばそれぐらい人生を追い込まれてると言っていいのかもしれない。マッチングアプリで自分を高めに設定する……というのはあるあるなのだろうが、虚像の自分で18歳相手にプロポーズしようと思える度胸はある意味中々のもの。結果的に借金をこさえて怖いお兄さん達に追い回されるわ、狙ってた子が美人局(つつもたせ)で命まで取られかけるわと散々な目に合う。それにしても美人局って命まで取られる展開になるの?怖すぎなんですけど。

この二人はともかくドブこと溝口恭平と小戸川が過去にどういった関係だったかは作中では(多分)明らかにされていない。今度映画化されるそうなのでその時に明らかになる可能性はある。かなりやり手のチンピラで警察ともパイプを持つわ銀行員すら従わせてるわのチートキャラ。相当のワルだが一方で最低限の筋は守るという憎み切れないキャラ設定でもある。白川さんがハマったのも正直わからなくもない。一方で何故彼が一匹狼を気取ってるのかよくわからない。ヤノなんかより遥かに人望ありそうなんだけどな。それにしてもドブの由来って、まさか溝(ミゾ)口から来てる?

登場人物達の関係性はかなり複雑に入り組んでいるのだが、その中でも田中一は作中のジョーカー役として場をひっかきまわすと同時に締めてもいる。彼はほんの些細な偶然の積み重ねで小戸川の命を狙うことになるのだが、彼の名前を見ても本質的にモブ属性のキャラでも何かを起こせる、ということが言いたかったのかもしれない(現実の田中一さんごめんなさい)。ただわからなかった点が二つ。一点は彼がどうやって三矢ユキ(唐揚げ)と関係性を築いたのかということ。もう一点は、どうやってお咎めなしで社会復帰できたのかということだ。この辺も映画で回収されたらいいなとは思う。

キャラによって名が体を表す場合とそうでない場合があるのは気になった。先述した田中一などはわざと特徴のない名前にしたのだと思うが主要キャラで言うなら柿花英二、これはちょっとわからなかった。柿とサルという事で「さるかに合戦」辺りと関係ありそうな気もしたけどあまり関連性を見つけられない。柿の花についても色々調べてみたが、存在が地味なことぐらいしか関連性があるようには見えない。そもそも何故わざわざ「シロテテナガザル」なのか。ただの猿ないしはテナガザルじゃダメだったのか、地味に気になるところではある。

ミステリーキッスの二階堂ルイ、市村しほ、三矢ユキ……順に2,1,3なのは単に立ち位置左から順にということなのだと思う。一方で和田垣さくら……さくらは所謂「やらせ」な感じがするが和田垣に意味はあるのだろうか、これも少し気になるところではある。

他の樺沢太一は明確に「カバ」だろうし、警察の大門兄弟はまあ、過去の名作刑事ドラマの大門刑事から来てると思われる。白川美保は白衣ナース兼アルパカだろうし剛力歩はゴリラ(場合によっては本当に例の歌の歌詞をオマージュしてる可能性もある)だろうが、残りはほとんど関連性が見当たらない。原田タエ子、今井旬、山本冬樹、関口東吾それにホモサピエンスの二人……ちょっと自分ではわからなかった。ひょっとしたら大門のように何かの作品のオマージュなのだろうか?ヤノは何となくハリ(彼はヤマアラシ)と矢がかかってる感じがするが……

登場人物が皆動物の姿で描かれているのは最初は作品をマイルドに見せるためだと思っていたのだが、実はちゃんとした理由があったことは素直に驚いた。確かに作品を見ていると何故柿花の後姿がわからないのだとか、親子で種族が違うのは何故かといった謎描写は仕込まれていた。白川にアルパカはあんただけと指摘した時もスルーされていたとか色々あった。お笑いコンビ名が「ホモサピエンス」なのも人間がいない世界だからと思い込ませるミスリードも大したものだと思った。

本作では声優としてお笑い芸人が多数採用されているが、個人的に発見だったのはお笑いコンビ「ホモサピエンス」役のダイアンがやけに上手だったことだ。津田の方はアニメに向く声だなというのは元から思っていたが、むしろ西澤の方がハマッていたのは意外だった。技術的な事云々より声質や間の取り方がちゃんとサマになっていたのだ。古くで言うと「じゃりン子チエ」のテツ役をしていた西川のりおのような奇妙なハマり役だった。一方で樺沢太一役のトレンディエンジェルたかしや原田タエ子役の森三中村上はよくある芸能人が声役やってみました的で、ある種の味があったと言えなくもないが正直作品としてはマイナス要素。もっとも彼等芸人からしたら声優として貶されても痛くもかゆくもないというか、むしろ褒められる方が屈辱ぐらい思ってそうではあるが。

本作品はたくさんのミステリーとファンタジーに彩られている。場合によっては、公園を掘って銃を発見する人もいるかもしれない。10億当たる人やカリスマインフルエンサーになってモテる人もいるかもしれない。ずっと韻を踏むことに執心するヤクザもいるかもしれないし、本当に人間が動物に見えてる人だっているかもしれない。ただ一つだけ、しがない40代のおっさんのために命懸けで助けてくれる20代美女ナース、これだけはぜ~~~ったいにありえないことだからおじさん達は期待しちゃダメだよ!あるとしてもそれは美人局だからね!

投稿 : 2022/04/04
閲覧 : 109
サンキュー:

7

だんだだん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

動物アニメ…じゃないじゃん!w

いろいろな所で「意外に良かった」と好評の本作。
種類としては、ミステリーの部類だそう。
2021年のアニメとしては上位グループに置いても良いレベル。

最初は動物モチーフでの裏社会ストーリーかな、と思わせて、
徐々に線を紡いでいく手法素晴らしい。
音楽も絵柄も実にこの退廃的なストーリーにマッチしている。

11, 12話で一気に話が動いて、なぜ動物なのか、も解明される。
このストーリー、動物じゃないとちょっとキツかったよな。
設定の妙というかなんというか。

主体となっている個人タクシーの描かれ方も実に良かった。
客との会話、分かる分かるってなw

投稿 : 2022/03/16
閲覧 : 143
サンキュー:

7

ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

しっかりと交錯した人間関係から事件が起こる一級品のミステリー

人間社会の”ジャンクション”であるタクシーと運転手。
そこを起点に世間の闇や、起因する事件を暴きつつ巻き込まれて行く、
ミステリー要素を盛り込んだ1クールのオリジナル群像劇。


【物語 5.0点】
事件は社会を映す鏡である。
よくニュースのコメンテーターが不可解な事件の解説でお茶を濁す時のセリフ。
が、本作の事件は本当に社会を映し出すような説得力がある。


社会にひしめく他者と折り合い、
呼吸するために吐き出したどーでもよい掛け合いに込められた皮肉など、
ホントあるわwと共感してしまうセリフ回し。
これを接着剤に構築した人間関係に惹きつけられるハイセンスな脚本。

事件の法的責任は確かに犯人にある。
だが無関係に思われる市民が支持したお笑いやアイドルのトレンドとか、
スマホゲームとか出会い系とか。
時代が孕んだ空気が巡り巡って事件発生の土壌を形成する様に何度も首肯させられる。

たった1人の狂人のみで事件が完結するはずはないが、
時代は悪を一手に引き受けるヒールという単純な勧善懲悪ストーリーを渇望する。
本作はネット動画やSNSを通じて、スケープゴートを求める集団心理や、
それを焚きつけるSNSの承認欲求依存までも事件の背景に組み込んで来る。

時代を映しとる。その解像度の高さに目を見張る。


【作画 4.0点】
アニメーション制作はP.I.C.S.とOLMの共同。

細密でリアル志向のシナリオとは対照的に、背景、作画はデフォルメ重視。
混線しがちなミステリー人物相関図を把握するには、
記号として有用なアニマル顔のキャラデザは鉄板。
例え人名把握が追いつかなくても、性格含めてスルスル入って来ます。
ホントこれで皆なんで人探すのが苦手なのか不思議ですw

これは密度を抑えた背景から整理しやすい日時や場所、
デザイン簡略化された小物から発見しやすいキーアイテムも同様。

それでいて表情描写は心情を深く反映し、
アニマル顔が単純な記号に留まらないことを証明。
最終話のキャラ描き分けについては、私は驚きよりも、
内面から人物描写していたんだなと確認できた納得と喜びが上回りました。

一方、CGで構築されたタクシーはチェイスシーン含めて凡庸。
但しクライマックス{netabare}満月の中に舞うタクシー{/netabare}は中々のインパクトw


【キャラ 4.5点】
主人公のタクシー運転手・小戸川。
デ・ニーロの『タクシードライバー』ほどやさぐれてはいないが、
偏屈で他人と関わりを持ちたくない人物。
が、社会に出ていれば、ましてタクシーなどという交差路にいれば、
何気ない言動が事件に関わったりするし、
思いがけず、誰かを不幸にしたり、幸福にしたいあの人を想ったりもする。
小戸川自体にも謎が多く、その興味も視聴動機となる。


緻密な人間関係の描写から、
これは一人ひとり掘り下げたら相当深い人間心理を見せてくれるのではないか?
その手応えは「田中革命」、ある人物の半生深堀りで確信に変わる。
この一撃があったことで、ますます人物の掛け合いに実在感が増す好循環。
事件のアリバイやトリックよりも、そのキャラの動機や真意を知りたい。
振り返れば、この時すでに、タガは外れていたんだと思うw


【声優 4.5点】
揃いも揃って特徴的。
主人公・小戸川役の花江 夏樹さんの屈折を含んだおっさんボイスなど、
中毒性が高い声が飛び交う。

想定以上の作品好評を受け、YouTube公式にアップされた幕間ボイスドラマ。
そこで声を聞いただけで、セイウチやらイノシシやらの顔が浮かんで来るのはお見事w

キャストは基本声優陣だが、
漫才コンビの「ホモサピエンス」役には実際にM-1に挑んだお笑いコンビ・ダイアンを起用するなど、
適宜、本物の声にこだわる。

その流れで変化球だったのはラッパー・METEOR(メテオ)の参加。
軽快に韻を踏み、自己を押し通す危険なヤマアラシ・ヤノ役を熱演。


【音楽 4.0点】
劇伴はPUNPEE氏らHIP HOPシーンのアーティストが担当。
普段は会話劇を邪魔にならないフレーズの繰り返しで下支えする、
ミニマル・ミュージックに徹する。
が、ヤノが韻を踏んだり、アルパカがカポエイラを披露するシーンでは前に出てノッテくるw

OP主題歌もPUNPEE氏が澤部 渡氏のソロプロフェクト・スカートとコラボして制作した「ODD TAXY」
HIP HOPにアコースティックギターやサックスも絡んだ、猥雑な夜の街を思わせる、混沌とした構成に、
哀愁漂うハイトーン男性ボーカル。
OPアニメのチョークのかすれ字の如きテロップと合わせて何とも言えない渋味を醸し出す。

ED主題歌は作中で地下アイドル「ミステリーキッス」センターも演じた三森 すずこさんの「シュガーレス・キッス」
みもりんも、どうやって歌い分けているのか不思議なくらい多彩なボーカルを発する声優アーティストですが、
本作ではポップなナンバーに合わせて“甘い嘘はいらないわ”などと萌える高音の虚像を飛ばして視聴者を幻惑。


【感想】
今春4月1日に公開予定の劇場版『オッドタクシー・イン・ザ・ウッズ』
鑑賞者は何を目撃させられるのか?
この濃厚な人間描写ならTVアニメ版を別角度で描いても、
その上で新展開を続けても、例え、大嘘を見せられても面白そう。

今年のエイプリルフールは楽しくなりそうです♪

投稿 : 2022/03/14
閲覧 : 339
サンキュー:

43

やまだいす さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 5.0 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

エンディングまで切るんじゃない

待ってほしい。オープニングで切るには早い。
確かに最初に見た時は、なんだこの動物アニメは? 謎アニメ化作か? と思うかもしれないがそうではない。

主人公は人間のタクシー運転手。見た目動物なのは主人公がそういう精神的な疾患を抱えているからそう見えるという理由がある。
それを絡めながらも、メインとなるのはクライムサスペンスとでも言うべき悪人達を交えての金を巡る攻防戦だ。
複雑に張り巡らされた伏線に、大勢の思惑が交錯する人間ドラマ。主人公の人が動物に見える疾患も単純なデメリットではなくメリットになることもあるのが楽しい。
次回への引きも強く、早く次を見たくなってくる。

完成度も高く、最後まで崩れない。お勧めの作品です。

投稿 : 2022/02/19
閲覧 : 163
サンキュー:

7

ネタバレ

N0TT0N さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 5.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

こんなセイウチと友達になりたい。

【作品を観る前に】

パッと見、大人のキャラアニメ
入口は、おしゃれopとかタクシーのラジオ、主人公の小戸川の風貌、話し方もあって冴えない(いい意味で)探偵モノの雰囲気。
どちらかと言うと実写で良くないか?という思いがよぎったりはする感じ。
ストーリーは1話ごとの結論みたいなものはほとんど無く、淡々と進んでいく。
裏社会や身近な人々、タクシーの客、sns、エンタメ界などの群像を絡めながらミステリアスな犯罪モノとして進行していく。
そして最終的には秀逸なミステリー、人間?ドラマとして結実する。
大人におすすめしたい傑作アニメです。
子供が観るには黒目が点すぎる。

【個人的関連作品】
まほろ駅前多田便利軒、シュタインズゲート、アヒルと鴨のコインロッカー、デュラララ

【感想】

 《注》視聴後推奨

{netabare}
一番思ったのは『実写でもよくないか?』と言う想いを完全に論破されたような気持ち良さです。
“アニメにした”という構造をこれだけナチュラルに伏線にされて、もうね…もろ手で白旗あげざるをえませんでした。
あと、1話完結を全くやらないで、しかも淡々と1クールやるとか商業アニメとして正気の沙汰ではないのですが、そこが寧ろ自信の裏返しみたいで「じゃぁ、最後まで観てやるよ?」となりました。

まぁ、もちろんそれだけではなく、オフビートな会話劇が心地よかったり、各キャラクターが魅力的だったり、名前のつけ方のナチュラル感が好感もてたり、ヒントと疑問を小出しにしていく感じが良かったり、ミスチルだったり、カポエラだったりと、ユルい作画の中に興味を引き続ける要素がてんこ盛り盛りだったのは間違いないと思います。

あと、いいなと思った点を書かせていただくと、小戸川のモチベーションだったり判断に軽く(あくまでも軽く)引っかかる点があるのが、ミステリーの回収と同時に回収されてる点です。
こういう展開で解りやすくモチベーションを与えられるのが、巻き込まれて否応なく…パターンとか、金のため借金返済のため、愛する人のため、プロとして(ファブル)、或いはリベンジとか。でもこのパターンで1クールじゃたぶん面白い物語しか作れない。
小戸川のモチベーションの低温火傷みたいな静かな感じが核心のようで、狂気のようでこの作品をスゴい作品(全主観)にした…少なくとも一助であると思います。

あと、探偵モノのようで探偵が出てこない(小戸川が依頼を受けて報酬を得るのを生業としていない点)のがね、ゴールテープがない感じでとても良かった。ボスの知り合いの娘探しがあるにはあるけど、そこがゴールかというとなんか違うぽい。不完全そうな着地点が点在し、これら全部フェイクなのかなとは思うものの、事態はいたる所で拡がったり収束したりしつつある。
おいおい?いったいどこに着地する気だい?とヤキモキさせてからの、「全ての乗客の命を届けるのが私の仕事です。当然のことをしたまでです。」と言わんばかりの見事なランディング。

マジですか機長…機長マジですか?

そして取り戻された、
フィルターの無くなった日常。


本当に良い物語だったなぁ。
ほんと心から小戸川の幸せを願いたくなる。

からの、まるで2部か映画が決まったかのような犯人コメ。

もう…
不安と期待が入り混じるわ!

あと、op良かった。自分の嗜好に近い音楽プロデュースで楽しめた。
小戸川の声、合うかどうかを超越してた感じあったな。
何気に色っぽいのがよかった。
リアル白川さん、アルパカのせいか首みじか!感あった。(同意求む
猫の件見て、小戸川っていつ動物viewなの気付いたんだろうという疑問持った。
そんなとこかな。雑感。

公式のラジオがYouTubeにあるみたいなのでそのうち聴きたい。
考察系もまあまあ出てるみたいなので気が向いたら…見てみようかと思います。

{/netabare}

以上です。

投稿 : 2022/02/13
閲覧 : 154
サンキュー:

13

退会済のユーザー さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 1.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:----

タイトルなし

内容は近年の風潮を皮肉ったようなので悪くないが
声優にお笑い芸人とか入れてるのがねぇ~
うわぁ狙ってるわぁって感じ

きっしょ
キャラデザがキショ委のは見ればわかるが
制作サイドもキショ委わ

投稿 : 2022/02/10
閲覧 : 122

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

まったく、たまにこういう作品に出合うから面白い。

控えめに言って、そんじょそこらで放送している学芸会のようなドラマを見るくらいなら、この作品を観た方が絶対に面白いと思う。

確かに、全てが新しいアイデアと言う訳ではない。
最終回の大ネタでさえ、既に既視感のある展開ではあった。
しかしながら、この作品は素晴らしいと評価できる。
まずもって、

古今東西、タクシーがテーマの映画作品には「名作」が多いと感じている。
そして、たまに大胆な切り口の作品も登場したりするが、それでも「観れる作品」になっている印象のものが多いのは、タクシーという舞台装置がいろいろな人、場面、人生模様との親和性が高いのだろうと想像する。

さて、この作品。
あまり物語に触れる訳にはいかないが、
主人公のタクシー運転手:小戸川を中心に非常に多くの人物が登場する。
そして、複数のストーリーラインが同時進行し、それぞれがポイント、ポイントや人物同士でちょこちょこ交差していく。
非常に綿密に計算され、緻密に物語を紡いでいっているといってよい。
なので、観ているこちら側が混乱するケースもありそうなのだが、登場人物のキャラ付けがシッカリしている(即ち容姿が動物w)なので、意外と混乱はしない。
こういう意味でもヴィジュアル面でプラスに働いているのではないだろうか。

そして、作品自体の雰囲気もとても良い。
この「良い」と言うのは「いい気持ち」ではなく、落ち着いて、しかし、何かが着々と進行しているという、なんとも言えない不穏でダークな雰囲気なのだ。
主人公の小戸川もおっさんチックな落ち着きもあるし、登場人物が悪(ワル)はワルらしくて良い。
昨今は珍しくなってしまったハードボイルド雰囲気をもった、クライムサスペンスと言えるかも。
とても、映画的な雰囲気をもった作品だと思う。
なんなら、どこかのハリウッドとかでも映画化できるレベルのプロットだと思っている、私的には。


・・・さて、
メインストーリに絡んだ表面に見える犯罪(クライム)については、それぞれの悪(ワル)たちが、それぞれの場所に収まり、ひと段落をのテイを見せ。
それぞれの登場人物も、自身の理想を目指しての生活に戻りました。
が・・・、残った真の悪は誰なのか・・・、小戸川はどうなったのか・・・。

余韻を残す終わりとなっております。
詳細はご自身の目で観て、ご想像ください。
観る価値のある作品です。お時間をつくってどうぞ!!

それにしても、ジェンダーフリーのこの時代に、また、爆弾発言をしますが。
(物語の上でのことですが)
やはり、真の悪、恐るべきは女か・・・。
(ここは女性ではなく、オンナと言う表現がふさわしいでしょうw)

さて、この爆弾発言の意図するところとは?
これもぜひ作品を観て、ご判断くださいw。

最後の最後に私のツボポイントを一つw
「白川さんのカポエイラ」

以上です。

投稿 : 2022/02/06
閲覧 : 688
サンキュー:

40

ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

アメリカ的な種の混沌

アニメーション制作:P.I.C.S.、OLM Team Yoshioka、
監督:木下麦、脚本:此元和津也、
キャラクターデザイン:木下麦、中山裕美
音楽:PUNPEE、VaVa、OMSB

絵の雰囲気、話の流れなど、
観るまでのハードルが高い作品かもしれない。
しかし、観始めると良質なシナリオと
連続する謎によって視聴者をグイグイ引っ張る。

登場人物たちが全員動物というのが、
普通のミステリーが得意でない人にも、
新鮮な気持ちにさせてくれる。
まさに私がそうだった。
正直、私はミステリー作品に完全に飽きているので、
そもそも、ほぼ興味が持てないし、
よほど良質なものでないと、
余計な思考ばかりが頭を巡って作品を楽しめなくなってしまう。
しかし、この作品の場合、動物のキャラクターが
そういうミステリー作品鑑賞時の弊害を
ある程度、無効化してくれるのだった。

この作品に興味を持ったことのひとつが、
アメリカの犯罪小説に影響を受けていると
想像できることだった。
日本の昔の犯罪小説やハードボイルドものだと
横溝正史や江戸川乱歩、京極夏彦たちに加え、
大藪晴彦や西村寿行、森村誠一、大沢在昌あたりが挙げられるが、
その影響は皆無に思える。
ところが、ハメットやチャンドラー、ロスマクなどの
アメリカのハードボイルド作品の雰囲気は感じられる。
それは主人公が内省的で気難しいところと、
多種多様な動物たちの絡み合い方に、
アメリカの小説っぽい雰囲気があるからだ。

登場人物がバラエティに富んでいるのも
アメリカっぽい。主人公はタクシー運転手で、
そのほかに看護師、医者、ヤクザ、ヤクザのボス、
悪徳警官、アイドルグループ、そのマネージャー、
キャバクラの店員、お笑い芸人、目立ちたい大学生、
頭の狂った犯罪者などなど。

これだけ多くのキャラについて
それぞれきちんと背景を見せながら、
物語に絡ませて、理由も描いていくのは、
いかにもアメリカの犯罪小説によくある展開といえる。

そのキャラのなかでも面白いのは「ドブ」という存在。
ヤクザの幹部であるゲラダヒヒという動物なのだが、
彼の生き方がとても興味深いし、この「ドブ」という名前が
いかにも社会の底辺をよく表している。

「ドブ」は、昔は街のなかにいくつもあった。
整備されていない下水溝のことで、
ゴミや汚水がいつも垂れ流されていたのだ。
社会の位置づけとしては肥溜めに近い。
最近は全国的にインフラが整備されたため、
「ドブ」は見なくなったのだが、
そんな名前のヤクザの幹部が重要な役割を果たす。
しかも、彼はヤクザとして、男として矜持を
持っているような部分が見え隠れする。

アメリカのブルースの巨星に「マディー・ウォーターズ」と
いう人物がいる。アメリカ音楽が好きなら
ほとんどの人が知っているほどの有名人だが、
彼の芸名を直訳すると「泥水」だったことをふと思い出した。
ボトルネックギターと体の奥底から響いてくるような
太く独特なヴォーカルが一度聴いたら忘れられないほどの
強烈なインパクトを残す。
昔よく使われていた音楽における「アーシー」という言葉は、
まさにマディのためにあるように思える。

私の勝手な想像では、
この作品はアメリカ的な要素に彩られている。
主人公が太っていて、理屈を話すときには
説得力があるのだが、いざ行動すると、
あまり役に立たないのも
アメリカハードボイルド小説の主人公像だったりする。

何だか関係のないことばかり書いてきた気もするが、
この作品は、そういう混沌を広げてみせながら、
緻密な伏線を張り巡らせて、それを1本の線に
上手くまとめていく面白さがある。
常にいくつかの謎が横たわり、想像力を刺激してくれる。
登場人物たちの過去を丁寧に掬い上げ、
ストーリーに組み込んでいく手法も優れている。
おそらく多くの人々がシナリオの展開の妙に
引き込まれていくだろう。

{netabare}この作品のそういう良さが上手く表現されているのが、
ラストの車の飛んでいくシーンだ。
誰もが心に何かを抱え、それぞれが細い糸でつながっている。
そんななか、小戸川が軽々と空を飛ぶ。
関係者は皆、近い場所にいて、その瞬間に直面する。
関係があるようでないような人々が、ある一瞬につながる。
これこそが世界の奇跡のひとつ。
美しい出来事といえるのだろう。
私がこの作品でいちばん気に入っているシーンだ。{/netabare}

人種の坩堝を表現しているような作風だけに、
反面、キャラへの描き方が浅く感じられるのがマイナス点。
ミステリーとしては捻りが足りないし、
そこのキャラの心情表現も描写不足を感じた。
特にドブとの決着については、
私が気に入っていたキャラということもあるが、
あまりにも簡単にまとめようとしているように
見えてしまった。

とは言え、多くの人々を魅了した作品であったことは事実。
4月には事件の裏側と続編を描いた映画
『オッドタクシーイン・ザ・ウッズ』が公開予定。
ローカル局とネット配信だけだった作品だが、
それだけ話題になったのは間違いない。

混沌の先に広がっている景色に着目したい。
(2022年2月5日初投稿)

投稿 : 2022/02/05
閲覧 : 340
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46

REY さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

ストーリーは良いけど

「カフェで隣の人に聞こえるように面白い話してる俺ら、トーク力高っ!」って思ってる痛い大学生の会話を聞いてるかのような恥ずかしい会話シーンが多いのが残念。

言い回しにユーモアとセンス感じて欲しいのかもしれないけど、その欲がちょっときつかった。。

それ以外は普通にいいと思う。

投稿 : 2022/02/05
閲覧 : 98
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オッドタクシーのストーリー・あらすじ

平凡な毎日を送るタクシー運転手・小戸川。身寄りはなく、他人とあまり関わらない、少し偏屈で無口な変わり者。趣味は寝る前に聞く落語と仕事中に聞くラジオ。一応、友人と呼べるのはかかりつけでもある医者の剛力と、高校からの同級生、柿花ぐらい。彼が運ぶのは、どこかクセのある客ばかり。バズりたくてしょうがない大学生・樺沢、何かを隠す看護師・白川、いまいち売れない芸人コンビ・ホモサピエンス、街のゴロツキ・ドブ、売出し中のアイドル・ミステリーキッス…何でも無いはずの人々の会話は、やがて失踪した1人の少女へと繋がっていく。(TVアニメ動画『オッドタクシー』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2021年春アニメ
制作会社
P.I.C.S. / OLM
公式サイト
oddtaxi.jp/

声優・キャラクター

花江夏樹、飯田里穂、木村良平、山口勝平、三森すずこ、小泉萌香、村上まなつ、昴生、亜生、ユースケ、津田篤宏、たかし、村上知子、高井佳佑、フェニックス、浜田賢二、酒井広大、斉藤壮馬、古川慎、堀井茶渡、黒田崇矢、汐宮あまね、神楽千歌、METEOR

スタッフ

企画・原作:P.I.C.S.
監督:木下麦、副監督:新田典生、脚本:此元和津也、キャラクターデザイン:木下麦/中山裕美、美術監督:加藤賢司、色彩設計:大関たつ枝、撮影監督:天田雅、編集:後田良樹、音響監督:吉田光平、音響制作:ポニーキャニオンエンタープライズ、音楽:PUNPEE VaVa OMSB、音楽制作協力:SUMMIT, Inc.、音楽制作:ポニーキャニオン

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