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「月とライカと吸血姫(TVアニメ動画)」

総合得点
71.2
感想・評価
248
棚に入れた
738
ランキング
1355
★★★★☆ 3.5 (248)
物語
3.5
作画
3.5
声優
3.6
音楽
3.5
キャラ
3.6

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月とライカと吸血姫の感想・評価はどうでしたか?

U-yan さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

結構深いテーマのアニメかな。

人間と吸血鬼がいる世界。思い浮かべる吸血鬼とは違って容姿が少し人とは違うだけ。欲望のままに人の血を吸ったり襲ったりはしない。どちらかと言うと人間に迫害され続けているという世界観。がっつり差別です。
宇宙技術を争う2つの国。世界初の有人宇宙飛行の実験体として選ばれた吸血鬼の少女と、その監視役に選ばれた飛行士候補生。この2人の宇宙への夢と少しだけ異種族愛の物語です。
一つ言うならば、主人公の吸血鬼少女の喋り方が気になるかな。
他のキャラの声優さんは良かったんだけど、上手い声優さんなのに、なんであの喋り方でOK出したんだろ〜。人間じゃないからカタコト感を出したかったのかな?
でも全体的に良く出来たアニメだと思いますよ。

投稿 : 2024/04/22
閲覧 : 7
サンキュー:

4

あと さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.0 作画 : 2.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

薄味ラブロマンス

 予算がないんだろうなって感じの低品質な作品で、とにかく地味だし展開もゆっくりです。ソ連の宇宙開発国家事業の動物実験に理性ある吸血鬼の少女で実験する、というストーリー。主人公がその少女を世話して宇宙開発訓練をするんですが、この盛り上がらない社会派テーマな割にご都合主義でした。
 そしてあまりにも地味で古くさい演出。なんというか、林原めぐみさんヒロインなのもあるんですがキャラも人もラノベ特有の頭の悪いキャラになっているのでちょっと見ていてつらいですね。古臭い演出と物語ですが、オリジナリティはありますし、物語の締め方もまあ無難と言えば無難。
 吸血鬼と人、というテーマでやるならもう少し吸血鬼という種族について深堀して欲しかったですね。なんで迫害されてるんだとか、高官の人たちは何を考えているのか、そもそもイリナちゃんの扱いが適当すぎないか、とか色々言いたいことはありますね。雰囲気は良かったですが、作画も悪くて残念な感じ。

投稿 : 2024/03/05
閲覧 : 25
サンキュー:

3

ネタバレ

ダークフレイムマスオ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

さってー肩慣らしも終わったぜ!

おっす!おらダスオ‼いやー今やべーよWピッコロにリアップやったらなんかブチぎれておらに魔貫光殺法打ってきやがったぜー。おら、髪生えてねーのが不自由だと思っただけなんだけどなー。そういやベジータにも送ったら、ファイナル、ギャラクシー、ビックバンをおらにブチかました。
チチにわかんねーから、今のこと言ったら

今度同じ事したら離婚よ!

まで言われるしというわけで次回...
「今なら植毛50000本無料体験実施中!のパンフ送ったらピッコロマジ切れのの巻!」絶対見てくれよな!

1週間後…事務所が会見w

はい、大分不適切発言があったので訂正させていただきます。まず最初にピッコロよりも亀仙人とクリリンに推めるべきでは?とのご指摘ですが、先の御人は髪はやしたとこでとこで今更スケベ度が増すだけでございます。そしてクリリン氏ですが、作品において、人類最強ではございますが髪を出すことによりあの6の根性焼きトレードが隠れる危険性を考慮した末の判断でございますえっ!なんでベジータ?その件に関しましてブルマ氏から極秘裏に悟空に依頼がございましていい加減子供もいるのに鬼ぞりとかやめるようにお願いされた苦渋の決断でございます。

ええっ!コンプラ的に…じゃかましいわ!ギャグって思わんおどれらのほうがセンスもっと磨けや!わしからは以上じゃー!文句あるんか~われ!

自分でマッチポンプやってみたかったのでやりました!(きりっ‼)わし聞いてみたいのがDBキャラが神龍に何を願うのかな?みんなわかんないじゃん。自分の前に神龍来たら何言おうかなって子供の時に思ったかも?それを忘れたときが大人の一歩。そんなこと忘れて一歩でいいから明日を生きる1日、1日を歩くのが大人だぜ。

枕がなげーよ‼

ハイすんません!なんか過去作見てたらいい作品だったのにレビューもなんもしとらんかったって今更ですが見てました。侵攻やらでなんか触れちゃ悪い気がしてたのは事実。でも良作であったのは事実。むしろ今だからこそ見てほしいよなー。ほんと良作なのにあんま日の目見てない気がしてるのわしだけ?そんなわきゃないよね。

まあ言いたいのは、見てね♬だけだよなー。今の時期だから理不尽さに向かうことって言いたいことはこの4年間の思いぜーんぶが詰まってるんですよ。どう解釈してもらってもいいですよ。それがあなたの解釈ならね。

それで見てくれるだけでサンキューですよ。

やっぱいい作品にはだべれねーわさwでは♪

投稿 : 2024/02/05
閲覧 : 50
サンキュー:

9

ミスターK さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

興味深い舞台に夢中になる物語

この作品は冷戦と宇宙開発競争を舞台にしたユニークなもので、その魅力が非常に引きつけられた。

冷戦時代と宇宙開発競争を背景に、吸血鬼というファンタジー要素を巧みに取り入れたことが面白かった。独自の視点から冷戦の緊張と宇宙開発競争を描き、吸血鬼を通じて差別などの社会的な問題について深く考えさせる作品だった。このような歴史的な背景とファンタジーの要素を組み合わせた独特の世界に引き込まれ、見た甲斐があったと思う。

投稿 : 2023/09/11
閲覧 : 68
サンキュー:

1

こま さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 1.5 音楽 : 3.0 キャラ : 2.0 状態:途中で断念した

声と見た目がね…。

まあ言ってしまえば声に対する見た目で違和感が消える事は無く視聴を断念した。

作品によって声が合う合わないはよくある話しで、いつのまにか慣れている事もあるがこの作品は3話4話と観ても慣れる事は無かった。
もちろん見た目と年齢が10代だとしても違和感さえ無ければ観れるほう(シャーマンキングとか)

投稿 : 2023/08/29
閲覧 : 119
サンキュー:

1

ネタバレ

ゲリオ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1
物語 : 1.5 作画 : 2.0 声優 : 2.5 音楽 : 2.5 キャラ : 2.0 状態:観終わった

今どき珍しい作品も色々薄め

吸血鬼がヒロインだけど、なろうでも異世界でもなく、割と社会派タイプの作品。
モデルとなった舞台は現実史のソ連で宇宙開発における西側との競争期にあった1960年代が時代背景かな。
もしも世界に人間以外に吸血鬼という種族が存在していたら、この時代どういう扱いを受けることになるかというのを真面目に描いた内容。現代社会の人種差別問題にも繋がるトピックであり、ファンタジーというよりは本当に社会派風な今どき珍しい作品だと感じた。
「たまにはこういうのもいいんじゃなーい」という気持ちで視聴してたわ。

何と言っても最も話題となったのはヒロインの17歳の吸血鬼イリナを、大ベテラン声優の林原めぐみさんが担当したということ。
80年代〜90年代に一時代を築いた林原さんが令和の作品で少女ヒロインを演じることにどういった効果が生じるのか注目された。
結果は・・・・いや、なんだんだ…良かった♪(^^)
最初は無茶してるような違和感があったけど、だんだん馴染んできてイケるやん!って思えてきた。様々なキャリアを積んできた林原さんにとって、今更それほど話題作でもない深夜アニメの主演を務めることはリスクしかないはずなのによく引き受けてくれたね。賛否両論あれども大いに意義のあったチャレンジだったと思う。
ちなみにサブヒロインのアーニャ役は木野日菜さん。"あそびあそばせ"や"シートン学園"の怪演が印象的で記憶に残っていたがなんか前より演技力が上がってた?

ストーリーは前半は吸血鬼イリナが実験体として非公式に宇宙に飛ばされる話。
後半はもう一人の主人公レフが公式な史上初の宇宙飛行士となるとともに、用済みとなったイリナの処遇が検討される話。
シナリオ構成を原作者が担当したからなのか、各話の締めが毎回ブツ切りなのが気にはなった。30分アニメの構成としてこれはどうなんだと。
12話アニメというより360分(実質300分弱)の長編アニメとして視聴した方が良かったのかもしれない。
と、いうことは自動的に一気見が向いてる作品だったということになるね。

作画面は残念ながら有名スタジオが手掛ける話題作と比べれば品質は格段に劣る。
これはもう予算が限られてるからと割り切って諦めるしかない。
まー、10年前のアニメはこのくらいの仕上がりが普通だったんじゃない?
内容も令和アニメっぽくなく色々と古臭いこともあって、もしや懐古アニメ厨の皆様にはオススメできるアニメだったんじゃない?なんて。

総評としては視聴する価値はあった作品のように思う。
異世界転生物に飽きた人、懐古風アニメに浸りたい人、そんな人たちは必見。
一方でストーリーにあと一押しが欲しかったのも正直なところ。
宇宙進出を求めた人類史と人種差別問題を絡めた設定は良いが、皆殺しにされるまで迫害される吸血鬼と人間の確執などに細かな説明が足りない。用済みのイリナが処刑される可能性が高くなっても、本人やレフ、アーニャから絶望感や抵抗はあまり感じられず、もう少し感情に訴えてくるストーリー展開が欲しかった所存。
フィナーレもハッピーエンドではあったが強引さは否めなかったな。
以上、多少ネガティブなレビューになってしまったが、高評価を付けてる人も多く、決して「悪い」作品ではない。
ただ、突出した部分が「林原めぐみさんがヒロイン」という点のみだったのは確かだと思うので、客観的評価は「普通」とするのが妥当だと思うけれど…どうでしょう?

投稿 : 2023/07/04
閲覧 : 107
サンキュー:

2

ネタバレ

ガムンダ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

SF と ファンタジー (≠SFファンタジー)

ソ連のボストーク計画をモデルとした人類初の有人宇宙飛行プロジェクトを背景としたおはなし。
この世界にはヒトの他に「吸血鬼」という種族が居てヒトに虐げられていると言う舞台設定で、国家の威信を掛けた失敗できない初の有人飛行の前に人ではない吸血鬼を飛ばして実験すると言う軸が一本。
その吸血鬼少女と彼女の訓練と監視を担当する宇宙飛行士(補欠)候補士官とのロマンスがもう一本。と言う内容です。


何となく内容を知っていた状態で観たのもあり、あまりインパクトがありませんでした。
上記の通り、
・宇宙開発プロジェクト
・種族を超えたロマンス
の二つの軸があり、それぞれとしてはしっかりしてるんですが、この場合中和されちゃってどっちも薄味になっている気がします。
それぞれ見応えのある定番テーマですから正直どっちかに集中させて欲しかったです。
着眼点は良かったと思いますが、この設定を生かすにはもっと作り込まないとダメだったと思います。

駄目な点を。
ネタバレ含みます。
【やっぱりご都合悪役】
{netabare}主人公の側以外の人物がストーリーを盛り上げる為のメタ的な行動をしてくれます。

例)
フルシチョフ役の人とその秘書官的な人がいつヒロインを抹殺するとも限らない悪役として登場しますが、最後に空気読んで主人公側に寝返る「実は味方でしたー」ENDなんですが、
どう考えても「だったら最初からやりようはあるだろ」なんです。
{/netabare}

【ステレオタイプ演出】
{netabare}状況設定固有の変数を考慮せずにただライブラリからコピペする様に演出する事は手抜き以外の何物でもないと思います。

例)
・ヒロインを見下すモブの悪意の表現
「フュイ~~イイヒャッハーレロレロ」みたいなその辺のモヒカン雑魚さんです。
紛いなりにも宇宙開発に携わる人達ですからそこそこの水準の教育を受けている筈です。
「インテリに悪い人は居ない」と言うつもりはありません。
敵意の現出の様相がチンピラのそれとは異なる、と言いたいのです。


・遠心加速機の所(ブレイカー無い訳ないだろと言うのは置いといて)のパワハラ上官。
そもそもこの国の体制はどのような幹部であってもいつ粛清されるかも知れない緊張状態にあります。
たかが現場の指揮官程度の地位であの様にあからさまに横暴に振る舞う事は出来ません。
作中で実際粛清されてますが、であれば最初からそんな態度を採るはずがない。という事です。


・善い人代表の主人公レフ君。
謙虚の表現として選出された時に一々「ヘッ?(私なんて滅相も無い)」的な反応がイラっとします。
イヤお前、選ばれる為に遮二無二やって来たんじゃねーのかよ。
「響けユーフォ」のレイナちゃんがソロに選ばれた瞬間
「へッ?私??」って言ってたらどうするよ。{/netabare}

というこのアニメも凡作の条件を揃えてしまっています。


単純に12話しっかり観ていられると言う意味では良いアニメだったと思います。
ハードル上がったが故の小言と思ってください。
北国の冷たい雰囲気も良かったです。

投稿 : 2023/06/24
閲覧 : 96
サンキュー:

4

ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ちょと古い作りのアニメ。だがそれがいい。今期No1ですね。

 さて、本作は冷静に考えると、差別問題の解決の部分のストーリーが甘く、テーマという意味では期待外れかもしれません。もちろん、イリナとレフの頑張りが人の心を動かしたとのは読み取れますが、トップと女性のあの2人は政治的プロパガンダですからね。もう少しここの話に奥行きがあれば差別問題に関しては深まった気がします。

 ただ、です。本作は恋愛ものだと見た場合、あまりこの差別問題を中心にしてしまうと、尺からいって、2人の心理描写を省略したりセリフだけの恋愛ものになってしまったでしょう。ボーイミーツガール…2人の命がけの宇宙飛行そして命がけの恋愛が、差別問題解決への答えだったと思います。

 ちょっと古いタイプのラノベ的な舞台設定と物語に感じますが、それだけにストーリーにボディがあって、見ごたえもあり、何よりキャラがちゃんと活き活きしていました。
 
 古いと言えばアリプロジェクトに林原めぐみさんですからね。ゼロ年代感がすごいですね。古い言葉でいえば「だが、それがいい」ですね。

 アニメにとって作画は大きな要素だと思いますが、本作をみるとやはりストーリー、脚本、そしてキャラだと思います。本作はその意味では私にとってはですが、今年のTVアニメではブルーピリオドと並んでナンバー1かなあ。



以下 視聴時のレビューです。

 あらすじの吸血鬼という単語でちょっと敬遠していましたが、宇宙飛行士ものということで、なんとなく見始めたらまさかの出来でした。非常に面白いです。今のところ今期NO1ですね。もちろん継続視聴です。

 宇宙飛行士ものというよりもそれは物語の設定です。今のところ幹になっているストーリーは、差別される立場でもプライドと強い想いに基づく試練の選択をする吸血姫、そしてそれを支える落ちこぼれた優等生という、差別問題と人間ドラマの部分に注目ですね。
 ですので、気になるポイントは、吸血鬼全体の被差別問題まで行くのか。あるいはヒロインのアイデンティティの問題か、個人的な救済か。それは現実社会でなのか、命の捨て方による魂の救済なのか。または主人公の命がけの献身となるのか。恋愛の行方は?等々ですね。

 キャラデザは萌え絵の要素はあるんですけどちょっと写実が入っていて、物語の雰囲気とあっていてバランスが非常に良かったです。作画も丁寧だし、人も良く動いていました。

 で、7話です。 {netabare}まさか7話でここまでくると思っていなかったです。逆にいえば話の展開が早くて飽きさせません。宇宙開発もの的な詳細な話をばっさりとカットしたのが不満といえば不満ですが、そのおかげでテンポが良くなったのでキャラに感情移入しやすいのはプラスでした。

 吸血鬼が被差別民族のような感じで、命令を聞かざるを得ないヒロイン…という設定と主人公の関係をどう考えればいいんだろうと、初め戸惑いはありました。
 もちろんですが、主人公と心を通わせる展開になります。ただ、ゆっくりとエピソードを重ねながらなので自然と受け入れられます。その意味では4話が良かったですね。レモンの炭酸水をキーアイテムにしたのは良かったですね。吸血の設定もよく物語とマッチしていました。で、7話です打ち上げ成功…そして帰還と。

 そうですね。ここからが重要なテーマです。ヒロインがどうなるのか。なんか死亡フラグみたいなセリフが結構あったので心配ですが、一方で、この主人公ならなんとかしてくれるかも、という期待もあります。


 SF的にいえば、ロケットの技術的問題をどうやってクリアしたのか、という部分が根性論に見えましたね。
 ストーリー的には、吸血鬼の迫害からヒロインが宇宙飛行士に立候補するまでの心理描写が弱いこと、ロケットの研究所の研究者たちがいつの間にヒロインの心情的な味方になっている部分の描写が弱いです。ここがちょっと残念ポイントです。 {/netabare}


9話 とにかく話が面白いですね。宇宙飛行と恋愛。話の本筋が明確です。そして、テンポもいいし、ツンデレ具合がなかなか悶えます。 {netabare}白薔薇ちゃんもデレましたね。結構チョロくて笑いました。ここはもうちょっとなんかあっても良かった気がしますね。そして、ヤキモチ…ラブコメでした。{/netabare}

 後は人種差別問題ですね。ここがちょっとなあなあになりかけてるんでしょうか。それとも何かこれからあるんでしょうか。テーマ的な深掘りは、正直それほどでもない予感があります。

 ですが、とにかく見ていてこれほどワクワクするアニメは久しぶりです。吸血姫という設定と宇宙飛行競争。うまく組み合わせましたね。原作はとりあえず3巻まで買って寝かしてあります。



10話 こういうのが好きです。切なすぎる。

 設定とか作画とかがすごい…ではなく、話が純粋に面白い話っていいですね。ここまでダレるところ無しですね。

{netabare} お別れ前に何気ないデートをする。自分の死を覚悟して。もう切なすぎます。こういうストーリーできちんと恋愛感情の深さとか相手を思いやる気持ちを表現して、別れ際に笑うって…バス停のシーンとかもう涙なくしては見られませんでした。

 イリナちゃんの生存確率が上がってうれしい半面、政治的思惑の外的要因かあと、ちょっとそこは興ざめはありますね。ただ、レフとイリナががんばったから周囲の心を動かしたのかもしれません。
 最後は2人がどこかで会えるのか、心を遠くで通わせて終わりなのかわかりません。{/netabare}

 それにしても、いい話だなあ…。話の面白さなら2021年度TV部門ではNO1候補かなあ…


11話 恋も自由にできない国ではいけません。今時珍しい純愛ですね。

 そう恋も自由にできない国ではいけません。民主主義というのは欠点も多いですが、やっぱり人の気持ちが尊重されるという意味ではベターな選択なのでしょう。話が面白過ぎてこの辺りのテーマを忘れていました。

{netabare}  吸血鬼の差別問題はちょっと浅くなりましたが、2人の気持ちが痛いほど伝わってきてもうペンダントのシーンは涙失くしては見られませんでした。この差別と不自由の中で命がいつ消えるかもしれない状況で、せめて気持ちだけでも伝えたいという…もう苦しいくらい愛おしいです。{/netabare}本当に今時珍しい純愛ストーリーですね。

 暗躍する人々の思惑ではありますが、もうそういう些末なことはいいです。ぜひハッピーエンドでお願いします。

投稿 : 2022/12/29
閲覧 : 587
サンキュー:

25

ネタバレ

稲葉姫子 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:----

林原めぐみさんの、素晴らしい演技

原作は読んでいます。
昨日、やっと見終えました。

最終話のEDで、原作3巻以降から出てくる(アニメは2巻まで)連合王国編のバート、カイエや星町編のミサのカットがあるだけで、私は不覚にも泣いてしましました。

まずこのアニメを見る前は、アルボアニメーションって制作会社知らないなあということはありましたが、名声優である林原めぐみさんがどう演じるのかが大変気になりました。

原作ファンの私にとって、林原めぐみさんの声は期待以上にハマっていました。人間に憎悪しかない吸血鬼の少女の心が、どんどん変わっていき、そして弱い自分を正直に表にだしていく過程が、心から伝わってきます。林原めぐみさんの声の名人芸と言えるでしょう。

作画ですが、宇宙船ロケットの発射シーンだけはもう少し頑張って欲しかった。かの名作「オネアミスの翼」と比較したらかわいそうですが、あそこまで苦労して宇宙に行くというのに、あの作画スタミナではそれも台なしになってしまいます。

とはいえ、低予算(恐らく)で、アルボアニメーションは非所に頑張ったと思います。本当にアニメで見れてありがたいです。感謝です。

投稿 : 2022/12/16
閲覧 : 122
サンキュー:

2

かつくん さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

美しい

吉田健一の絵がどうも好きらしい

話もヒロインも美しい

吸血鬼だからといって空が飛べるとか長寿であるとか
そういった吸血鬼のイメージを前面に出した作風じゃ
なかったのがよかった

感想

OPとEDは全くそそられなかった残念

今のこのタイミングだからか世界観がよかった

何といってもレフの好青年さとライカのひたむきさが好印象

投稿 : 2022/07/30
閲覧 : 167
サンキュー:

8

ネタバレ

てとてと さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

旧ソ連(ぽい国)の宇宙開発とラブコメ。シリアスとライトな甘さの配分が適度で心良く見られる

ソ連ぽい架空国家で宇宙飛行士目指す被差別民族の少女と教官の少年のラブロマンス。
大御所の林原めぐみ氏が超久々の正統派ツンデレヒロインを演じた。

【良い点】
冷戦期の宇宙開発競争という珍しい題材と、旧共産圏ならではの抑圧された舞台背景。
これを一途に夢を追う少年少女のラブロマンスに丁寧に繋げていく。
少年が教官で少女と二人三脚で訓練する過程で自然と親密になっていく。
訓練メニュー自体が興味深いのと、イリナちゃんの瑞々しいリアクションの可愛さで、訓練シーン続きでも飽きさせない。
少しずつ課題をクリアーし、互いを知っていく。
抑圧された国家の統制下で、少しずつ芽生える恋心が非常に良かった。

ソ連(ぽい国)の夜の大空や、湖畔での語らいなど、ロマンチックな良場面多々。
普通のラブコメでは中々見られない珍しいシチュエーションでの綺麗な良シーン多し。

ソ連の宇宙開発史を下敷きに様々なエピソードや訓練模様を描き、宇宙飛行士訓練生物として興味深い。
2007年の「ロケットガール」も良作だけど、宇宙飛行士訓練アニメとしてはロケットガールより格段に良い。
イリナは実験動物扱いながら極度に非人道的訓練はさせられないので割と安心。
史実のエピソードを基にしたエピソードも興味深い上に、主人公とヒロインの絆を痛快に見せてくれる。

旧ソ連的抑圧が終始圧し掛かる一方で、基本的にライトなラブコメを貫いているのが魅力。
リアルソ連と比して非常に甘く優しい作風。主人公レフ以外にも主要キャラは被差別民なイリナに好意的だったり、国粋主義的キャラも途中で態度軟化したり、過度に共産国家のえげつない側面は見せない。
共産圏の怖い面をスパイスにしつつ、あくまでレフとイリナのラブロマンスを瑞々しく美しく描き切った。
後半~ラストもかなり甘い御都合主義は否めないが、清々しいハッピーエンド。
意地悪く見ると底は浅いかもしれないが、これはライトノベル、あまり不快にならず見ていける点で良かった。

イデオロギーは主題ではないが、レフの価値観やイリナとのラブロマンスを通して、言下に統制国家より自由の方がいいんだ!的なメッセージあり。
自由主義謳歌している視聴者的には当然共感出来る。

イリナちゃん可愛い。
境遇故に心閉ざしているツンデレ、レフとの訓練で親密になる程に可愛い本音を見せてくれる。
吸血鬼は味が分からない設定を、炭酸飲料なら美味しいからとレフとの思い出に繋げるエピソードも良かった。
なんといっても林原めぐみボイスの破壊力が素晴らしかった。
まさか令和に林原ヒロインに会えるとは。

作画はキャラデザも宇宙飛行訓練シーンや宇宙飛行描写も申し分ない。
特にイリナちゃんの喜怒哀楽の感情描写はかなり可愛い。

【悪い点】
良い点と裏腹、共産主義独裁国家の負の描写が相当に甘い。
ライトで見やすい反面、愛し合うふたりへの試練や波乱要因としては弱かった。
イリナの処遇に関するハラハラ感はあったが、かなり優しい方向性なので安心して見られてしまった。

レフとイリナ以外のキャラが弱い。
イリナに偏見なく接するアーニャちゃん良キャラではあったけれど、地味。
その他キャラはなんというか、優等生すぎる印象。

山場がイリナが初飛行成功させた中盤辺り、以降ややトーンダウン。
終盤の政治劇は好感持てる結末ではあるが御都合感が否めず。
そのためか、全編通してだとやや地味な作品な印象。

【総合評価】7点
ソ連ロマンとライトで綺麗なラブロマンスで見やすい良作。
深みや踏み込みが物足りなかった面はあれど、そのライトさが持ち味だった。
評価はとても良いには一歩惜しい「良い」

【余談】
めっちゃ厳しく共産独裁国家の邪悪さ恐ろしさ描いたアニメだと「シュヴァルツェスマーケン」
こちらは東ドイツ、超シリアスで楽しくないけれど良作。
良作だけど面白くはないので、月とライカと吸血姫みたいにフィクションの甘さも大事だなと。

投稿 : 2022/07/26
閲覧 : 233
サンキュー:

13

くにちゃん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

…。

何故吸血鬼が迫害されているのか?
国家元首はどういった価値観・考えを持っていたのか?
オチを考えるともう少しこの点について深掘りして欲しかったなあというのが、一番の感想です(原作にはあるのかもしれませんが…)。

決して愚作ではなかったです。ほほえましくも寂しさを感じさせてくれる作品でした。

投稿 : 2022/07/04
閲覧 : 235
サンキュー:

6

§レイン・スターク§ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

★★★☆

2022.5.29 ★★★☆(3.5) 1度目観賞評価

投稿 : 2022/05/29
閲覧 : 130
サンキュー:

0

ネタバレ

♡Sallie♡☆彡 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

宇宙を目指す全力な君が、未来をくれたから―

タイトルの,特に“吸血姫”というワードに惹かれて観ました。
これ“ノスフェラトゥ”って読むんですね。
漢字に横文字読みをさせる辺りラノベ感がありますね(^-^;
それはさておき,わたしこの言葉を知らなくて物語の舞台から考えてロシア語なのかな??なんて思ってたのですがそういう訳ではないようです。
ルーマニア語の古語からきてるとか言われてるけど,特定はできないとか…。
“ライカ”というワードは,観始めた当初「クドリャフカのことか!!」って思ったんですが,そうではなく都市の名前みたいです。

観始めてすぐの感想としては「思ってたのと違う」です。
“吸血姫”というワードからしてゴシックアニメなのかなと勝手に思っていたんです。
でも,宇宙飛行を目指すファンタジーなんですね。
第1話からずっと抱いていたのは「これ吸血鬼要素要る!?」ってことです。
吸血鬼モノが好きなこちらとしてはちょっと拍子抜けしたので,同じようにそういうゴシック調を期待する方には向かないかもしれません。
最終話まで観終わっても結局その考えは変わりませんでした。
要するに人外であれば良かったわけで,SF感のあるこのお話に吸血鬼設定をもってきたのに無理矢理感を感じましたし,何なら迫害されて人扱いされていない種族とかでも良いんじゃないかな。
一応吸血シーンはあるけど,物語のメインテーマからしても別に必要ないし,イリナの特性からみれば「それって吸血鬼って言えるの!?」とも思いました。

このアニメを観ようと思ったもう1つの要因はキャラクターデザインです。
個人的にキャラデザが好きじゃないと観る気になれないので…。
今原作のイラストをチェックしてみたんですが(ほんとにライトノベルだったとは!!),原作の方はもっと可愛らしい感じですね★

キャラクターボイスは…
レフはとても合ってた!!
中の人,こんなに爽やか好青年な役もできるんですね。(ヒドイ)
ただ,物語自体がダークな雰囲気なので馴染んでるなぁと思いました。
イリナはちょっと声が可愛かったかなぁと思います。
彼女はクールなキャラなので…。
個人的に1番良いなと思ったのはフランツの声です。
イケボじゃんって思いつつ観てたんですが,その時ちょうど「レーカン!」も観てて…。
エンドクレジットで山田と同じ声の人!?って驚いた記憶があります。

キャラクターで1番好きなのはやっぱりレフです。
彼が誠実で好感のもてるキャラだったので最後まで観続けられました。

ストーリーは宇宙開発競争を描いたファンタジーです。
雰囲気的にSFとダークファンタジーを足して2で割った感じです。
一応ツィルニトラ共和国とかアーナック連合王国とか架空の国家となってはいますが,観ればすぐに冷戦中のソ連とアメリカの宇宙開発競争を元にしているのが分かると思います。
タイトルのライカもクドリャフカを連想させますが,このアニメではマールイという名前です。
クドリャフカについては,以前『ベルカ、吠えないのか?』という小説を読んだことがあってそこにライカ犬について書かれてたなぁという記憶があってそのくらいしか知識がないんですよね。。
アメリカとソ連の宇宙開発競争をよく知ってる方ならばもう少しこのアニメを楽しめるんじゃないかと思います。
ツィルニトラ共和国は名前こそこんな感じですが,出てくる料理などソ連であることを全然隠していません(笑)。
前後して「ユーリ!!! on ICE」を観ていたのもあって,ボルシチとかピロシキとか食べてみたいななんて思っちゃいました。
イリナは味が分からなくて可哀相だけれど…。
{netabare}リコリスは風邪のときのハーブティーというイメージがあったので「何ぞ?」と思ったらイリナのことでした。
花言葉…良いですね。
初めイリナは全然レフに心を許してない感じだったけど,後半からの2人の恋愛模様はちょっと恥ずかしくなりながら見てました。
結局2人が恋人同士になれたのかは分からないけど,わたしはああいう終わり方で良かったと思います。{/netabare}

OP&EDは…
OPは“吸血姫”というワードにはぴったりな曲だと思いますが,ゴシック調のアニメじゃないしなぁ…。
嫌いではないです。
EDは穏やかな感じで好きでした。
ストーリーが暗いのでほっとさせるようなメロディーが良いですね♪

投稿 : 2022/05/16
閲覧 : 245
サンキュー:

13

ネタバレ

徳寿丸 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 2.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

評価しにくい

原作未読(2022.5)
林原さんの主演であり、内山さんも良い役処で甘めの評価になってしまうわけですが、純粋にピュアな恋愛モノとして観るべきなのか、いがみ合う世界に新たな希望をもたらす物語として観るべきなのか、はたまた宇宙開発に夢を馳せる若者の情熱なのか・・・そしてその舞台が旧ソ連を思わせる国というのがどうにも噛み合わない。先入観って奴ですかね。
ある意味、どれも小さく綺麗に纏めたという点で優れているとも言えます。まぁヒロインが報われたという点において安心できた事で良しとしましょう。

私のツボ:林原さんと内山さんで持ったと思う。

投稿 : 2022/05/09
閲覧 : 203
サンキュー:

7

snow さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

わりと秀作<62>

米ソの宇宙開発競争時代を元にした世界観。
当初は最後までかけてお嬢ちゃんの方の打ち上げして終わりかと思ってたら、中盤で宇宙に行って帰ってきて、ちょっと意外だった。
メロウなドラマでしたが荒唐無稽ではない範囲でハッピーエンドに導いててよろしおした。
林原めぐみも少女の声だと違和感ないですね。

ちなみにソ連の宇宙開発は天才セルゲイ・コロリョフがほぼなんでもやってしまっているので、そのポジションであろうチーフがかばってくれるとかなり影響力があり、ラストはそれほどご都合でもないのです。
束ねられた1段目が印象的なソユーズ型のロケット、この一段目が4方向に切り離されるのを「コロリョフの十字架」と呼ぶのですよ。
60年代から現在まで使用され古びなくかっこいいので、王立宇宙軍のもこの型ですわね。
女性が最初の宇宙飛行をやるというのもタイムリーで、つい最近アマゾン創業者が宇宙にいきましたが、それに同乗したウォリー・ファンクというのが60年代に宇宙飛行士訓練を受けた女性で、差別により不自然に計画から外されたという経歴なんですよ。『マーキュリー13: 宇宙開発を支えた女性たち』ってな映画にもなってます。

投稿 : 2022/05/07
閲覧 : 259
サンキュー:

7

ネタバレ

U さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

C. ネタバレ注意 – 宇宙から見た地球に国境はない

牧野圭祐のライトノベル。「ガガガ文庫」で2016年12月から刊行中。
イラスト:かれい 制作:アルボアニメーション

ロケットに実験動物の代わりに吸血鬼を乗せて飛ばそうというファンタジー


<メモ>
イリナのツンツンした喋り方が灰原哀ちゃんにしか聞こえなかった。
大国が白を黒にしてしまう所とか人種差別で虐めるところとか面白くない。


<主要登場人物>
・イリナ・ルミネスク:林原めぐみ  ライカ44と名付けられた吸血鬼
・レフ・レプス:内山昂輝      中尉→少佐
・アーニャ・シモニャン:木野日菜  医学研究所所属の研究員

・ミハイル・ヤシン:日野聡


<ストーリー>
1960年
東側のツィルニトラ共和国連邦と西側のアーナック連合王国で宇宙開発を競っていた時代。

共和国連邦の宇宙飛行士候補生補欠のレフは局長に呼ばれる。
動物では無重力での人体への影響が分からないため人間に近い希少種族の吸血鬼を
実験体として宇宙に飛ばすことになった。
ライカ44と名付けられた17歳の吸血鬼イリナの指導&監視係を命じられたのだ。

激しい訓練の中、イリナとレフの間に友情以上の感情が芽生えていく。

宇宙に飛びたったイリナは無事帰還したが
宇宙飛行士第一号は人間でなかればならないためイリナの偉業がニュースになることはなかった。

イリナの教育係としての功績を認められたレフは
教官とのトラブルで格下げされていた宇宙飛行士の補欠から候補生に復帰し何度かの試験のあと宇宙飛行士第一号に選ばれる。

宇宙から帰還したレフは20万人が集まった凱旋式典での生中継の演説で
宇宙飛行士第一号は吸血鬼のイリナだと全世界に向け真実を告げる。

イリナとレフは2人で月に新しい世界へ行こうと約束するのだった。


22.1

投稿 : 2022/05/04
閲覧 : 194
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8

キャポックちゃん さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4
物語 : 2.5 作画 : 2.5 声優 : 2.5 音楽 : 2.5 キャラ : 2.0 状態:観終わった

心情の掘り下げが物足りない

【総合評価:☆☆】
 1960年代にソ連とアメリカの間で繰り広げられた宇宙開発競争の史実をベースに、共和国連邦(ソ連がモデル)が有人飛行の安全性チェックのため、吸血鬼少女を開発段階のロケットに搭乗させる物語が展開される。吸血鬼と言ってもファンタジーの要素はほとんどなく、あくまで人々に嫌悪される「呪われた種族」として扱われており、多民族国家にしばしば見られる被差別少数民族のアレゴリーと考えてかまわないだろう。この設定を潜めながら登場人物の心情を深く掘り下げていれば、優れた作品になったはずである。しかし、アニメでは表面的な人間描写に終始して、根底にある社会問題に迫ることはない。
 ヒロインの吸血姫・イリナは、自分が宇宙空間に到達する最初の「人間」だという矜持を持つことで、実験動物としての扱いに耐え抜いた。こうした彼女の思いを視覚的に表現するためには、人間の狭小な差別意識など問題にならない、宇宙の圧倒的な巨大さを視聴者に印象づけるのが効果的だろう。だが、アニメで描かれたのは、ありきたりで平板な光景でしかなく、映像からイリナの思いは伝わってこない。
 ロケット開発の重責を担うチーフのコローヴィンは、実在したソ連の天才技術者・コロリョフをモデルとしている。国のトップから無理難題を押しつけられる姿は、長く国家機密としてその存在自体が秘匿され、ソ連崩壊後にようやく明かされたコロリョフの実像と重なる。ただし、史実の方がアニメより遙かに峻烈なので、興味のある人は、関連文献を繙いていただきたい。
 取って付けたようなラストが原作通りかはチェックしていないが、何とも興ざめな幕切れである。

投稿 : 2022/04/16
閲覧 : 153
サンキュー:

5

だんだだん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

名作のアニメ化のはずだが…

原作未読、なれど先日、無事に5年かけて最終稿まで出版された、
ということで気にはなっていた作品。

ボーイミーツガールみたいな話が、あまり身近ではない、
しかし昨今の情勢(プーチン戦役)で気になる旧ソ連の宇宙開発で。
キャラの作画、表情、背景、動きなどアニメとしては十二分に及第点。

ストーリーは前半の吸血姫ミッション、ここまではいい感じ。
物語の動きもゆったりと咀嚼するように味わえる。魅了された。
だが、後半部にかけて、動きが雑な印象を受ける。何故だ?

12話できっちり第一幕としてのエンディングを迎えられたが、
自分にはかなり不完全燃焼な形で終わった。 不自然と言ってもいい。
これが原作を忠実に再現した結果なのか、は原作を読まないと分からないな。

単体アニメとしてみると、ちょっと残念な感が否めない。
良作ではあるが、もうひと頑張りして欲しいところ。

投稿 : 2022/04/15
閲覧 : 174
サンキュー:

4

ネタバレ

かりんとう さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

イリナとアーニャが可愛かったな

「月とライカと吸血鬼」は気になっていたのですが、なんちゃらの手記で自分が好む吸血鬼アニメではなかったことから「これもつまらないんだろなー」と勝手に思い遠ざけてしまいました。

しばらくして音響監督が光田さんだと知り、1話だけ観るつもりが予想してたより面白く、最後まで観ました。


※感想

作画は申し訳ないけど好みじゃないです。しかも演出が特殊でちょっとダサい(笑)
変な間があったり、変な角度から映したり、変な作画だったり…作画や演出に関しては☆1~2くらいかと(笑)

ここまで観れたのはストーリーが良かったのと、キャラクターが魅力的だったからです。
イリナが17歳の女の子らしい可愛さがあり、自分は好きでしたが、めぐみさんの声だと大人っぽすぎる感じがしました。でもアーニャがイリナより年上であの声なので、二人ともギャップがあってよかったと思います。

原作は未読なのですが、最後イリナの演説で明らかにレフみたいな人物がイリナの演説をブーイングしてましたがあれはどういう演出なんだろか?小説のほうではどう書いてあったのか気になる…
しかも最後全く知らないキャラクター達が出て来ましたが原作読んでないんで「誰??」ってなりました。

調べるとこの後も続いていて、吸血鬼と人間は共存できてるみたい?結構現代まで続いてるんですね。

投稿 : 2022/04/12
閲覧 : 272
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7

ネタバレ

えりりん908 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

月=林原さん、なのですか?

私にとって、林原さんで印象的だったのは、
綾波レイ以外では落語心中のみよ吉だったんですけど。
やっぱり、月だから、林原さん?

少し前、呪術廻戦0の舞台挨拶で、緒方恵美さんが、
「呼ばれて行ってみたら、シンジ君そっくりな陰キャだった」みたいな発言されてましたけど、
緒方さんが指名で役を貰う立場だというの、
乙骨君みたいなキャラだと当然というのは納得です。
アニメ業界に全然詳しくないので、
ご存じの方がいらしたら教えて頂きたいんですけど、
緒方さんクラスだと「指名」で役がつくのだとすると、
林原さんもそういう格付けなんでしょうか?

この作品でのイリナ役、
ドンピシャ!とは思えないんですけど、
指名だったんでしょうか?
それともオーディション???
だとしたら、敢えて林原さん起用って、声がキャラと合っているとは思えなくて。
ヒロイン役に林原さんが起用された経緯、どなたか教えてください!

・・・・・・・・・・・・・

作品自体は、近過去SFっぽくて、{netabare}
吸血鬼というククリで少数被差別民族が出てくるあたり、
現代の作品としてみると、すごく考えさせられるし、
舞台が旧ソビエト連邦っぽいのも、
なんだか去年の段階で、今のウクライナの紛争を予見していたようで、
ちょっとゾクッともしてしまいます。

吸血鬼は出てくるけどファンタジーではなくて、
宇宙船のデザインとかまるでシン・エヴァ。
そうか、みんな旧ソ連の工業デザインを採用してるんだ、
なんて思って観てました。


ただ、お話自体は、どこに軸足置いているのか、
わからなくて、消化不良でした。

被差別民族の少女と幹部候補の軍人のラブストーリーなのか、
異種族同士の軋轢や衝突と融和や理解なのか、
専制国家の暴虐と指導者のしたたかさの攻防なのか。


私としては、
イリナとレフの恋に絞った方がよかったんじゃないかな?
なんて思ったりもします。
民族問題とか人種問題とか、
国家の指導者と軍閥や官僚や秘密組織のしのぎ合いを描くには、
演出が中途半端に甘くて、全然足りない感じ。

ラブストーリーにしたいのなら、
最後に国家の後ろ盾を得られて、職業軍人募集ポスター(←!)みたいな絵柄を使ったりする変な演出はやめて、
二人してイリナの故郷に戻って隠遁か、連合王国に亡命するか、そんな展開にして、
そういう、恋の逃避行(←笑)に力点を置いて欲しかったかな。

もうちょっと物語の方向性をはっきりして欲しかった。

けど、
ふたりの恋の行方を、楽しくハラハラしながら視聴できたのは確かで、
もうちょっとこうして欲しかった、なんていうのは、
視聴者の側の無いものねだりなのかも知れませんねw

素敵なお話しだったと思います。最終回を除いては。
{/netabare}

投稿 : 2022/04/08
閲覧 : 412
サンキュー:

22

ネタバレ

福松 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

つくなら嘘はひとつだけ【一番下に未視聴の方向けの推薦文を追加しました。2022-0322】

第一話を視聴しました。
私の好みのジャンルのひとつに、現実世界にひとつだけフィクション要素を入れて、できるだけリアルに話が展開する、ってのがあります。
「嘘」と表現するのはちょっとニュアンスが違うかもしれませんけど、タイトルとして暫定的に使わせてもらいました。
本作がそのように展開するのかどうかはまだわかりませんが、希望を込めております。
米ソの国名など固有名詞は使いにくと思うので、それを別称で表現するのは嘘には含まれないという感覚です。

本作は題名にまず惹かれました。ロマンしかないです。配信に感謝です。
吸血鬼物も好きな作品が多く、どんなものかと視聴しましたが、なんとなく上記の期待に沿ってくれるんじゃないかと期待が持てる出来でした。
ただ「少年少女」というには年齢が高いと思いました。
こんな細かい事なんか吹き飛ばしてくれるのではないかと思いつつ、視聴を継続します。

2021-1103追記 ネタバレ有りに変更
第四話を視聴、全体の進行に派手さはありませんが、訓練と登場人物の心情描写が主で、イリナの熱い思いが明らかになったのが良かったと思います。ロケット本体の不安もあり、ゆっくりとですが盛り上がってきています。
ただ、スケートのシーンで、両足滑走が多かったり、重心やその変化が変テコだったのが残念でした。「月夜の下、吸血鬼の女の子が湖でスケートをする」なんてシーンはそうそうないと思うので、もっと上手く作ってくれれば名シーンになったのになーって思いました。

2021-1124追記
第七話を視聴、素晴らしい回でした。
冒頭から今まで感じたことのないようなワクワク感が掻き立てれました。そして中盤以降は純粋に涙が止まりませんでした。二、三か月ぶりくらいのことです。本当に素晴らしい話をありがとう、と言いたいです。私の勝手な予想としては打ち上げは最終回だったので、今後はどうなるのだろうかと楽しみでもあり、不安でもあります。

2021-12018
第十話を視聴、ここ数話でイリナがどんどん可愛くなってきました。抑えていたであろう林原さんが本領を発揮してきました。で、これが噂のツンデレと言うやつなのでしょうか? どちらにせよ、レフに心を開きつつあるのは確かで、別れが近づいてきているのも確かです。
話はそれますが、ロシアって人気が高いですよね、私も好きです。ただし、帝政期も旧ソ連も今のロシアも、政治的な事を除きます。好きだからこそ文句を言いたい、っていう気持ちなのです。
ここまででピンときた方も多いと思いますが、上坂すみれさんです。私はライト・ミリオタでして、非常に彼女との親和性が高いです。私が追いかけている別の軍事ライターさんもロシア好きで、世間には「共産趣味者」なる言葉があるそうです。本作はこの流れに乗っかっているだけでなく、ロシア描写の良さから言って、流れを加速させうる力を持っています。色々あったけど(あるけど)隣国なんだから良い付き合いをしたいものです。舞台を旧ソ連に置いてくれた原作者の方に大感謝です。Спасибо!
前半ラストは非常に美しい吸血未遂シーンでした。鳥肌ものでした。
後半はさっき書いた嫌な面が早速出てきました。あえてこれを描き、ダメ押しでイリナに独白をさせることで嫌と言うほどの絶望感がぶち込まれてきます。
と、思っていたらイリナにも生き残る目が出てきましたし、打ち上げも間近で、かなり気になる最終盤です。

2021-1227追記
第十一話を視聴、自分好みの話で、私の嗅覚も捨てたものじゃないなって思いましたw
まず、イリナが設計局に入ることをチーフは知らない件についてですが、イリナの虚偽とイリナも騙されているの二択ですね。私は後者の立場を取りましたが、不正解だったようです。イリナの思いやりを取るか、国家の非道さを取るか。私がボスなら後者を選び、暗さを演出したいです。
視聴中は、「レフ、打ち上げを辞退して、イリナを助けるんだ! そうするしかない!」 と熱くなっていたところ、レフの方が私より遥かに冷静かつイリナをより深く理解していました。これが愛なのかな。私の精神年齢では宇宙飛行士になれそうにないですw
打ち上げ成功、イリナの言葉をそのまま使うレフ。月は出ていないけど話題には出ました。ライカは基地名だけ? やはりリズムは大事ですね。という訳で、涙、涙、ひたすら涙です。あとはイリナの命が助かってほしい、それだけです。できたらくっついてほしいです。
うるさい放送に日中にも関わらずイリナが起きました。アーニャから知らせを受けると、放送を聞きながら外に飛び出していきます。冷や冷やものです。さて、レフの言葉を聞き、最後のダメ押しの言葉ですべてを悟ります、という瞬間のシーンを描かないのがとても良いです。ここで思い浮かんだのは、説明する(台詞→直接的描写)→間接的描写で表現する→描写すらせず文脈で知らせる、というまるで多段式ロケットのようなレベル感ですね。花丸なのです。今回は真ん中でしたね。間違ってたらごめんなさい。
ついに処刑へのカウントダウンが始まります。そしてアーニャが激おこ! 実に熱い! って、このシリアスなドラマになんちゅう演出をするんだー!って大喜びしている福松がそこには居ましたw
もしかして、次で最終回なのかな。寂しすぎます。

以下は本気観時限定自分用メモです。中身はしょぼいです。
{netabare}無理がたたったチーフ、今までで一番美しい立ちしょんシーン。朝の打ち上げか、イリナは寝ているのか。なんてこったい。チーフ復活w 息子か孫を見る目になっている、優しすぎる。ん、イリナが設計局に入ることをチーフは知らない・・・。 イリナの虚偽? いや、イリナも騙されている? これはイリナは虚偽情報を渡されていて、誅殺されようとしている。レフ、打ち上げを辞退して、イリナを助けるんだ! そうするしかない! と熱くなっていたところ、レフは嘘だったと判断したぞ。おいおい! 十五分前。もう止められない。ヤバい。粛々と進む打上。発射してしまった。良い打上だった。美しい地球。名言来るか。打ち上げ成功宣言。軌道に乗った。いや、名言ではない、イリナの言葉をそのまま使うレフ。月は出ていないけど話題には出ました。涙。
イリナ起きる。レフの言葉が自分の発言と同じことに気づく。「チャービルの花も知らなかったくせに!」 日差しの下に飛び出すイリナ。レフの真意に気づかない。「この成功を、ホロデーツでお祝いしましょう。精一杯の感謝を込めて」 伝わってくれ。イリナにシーツをかけて守るアーニャ。抱き合う二人、湧き上がる歓声。
帰還成功。議長?との電話。別荘に隔離。マスコミ対応、チーフも来る。二階級特進(死んでないけど)で少佐。チーフの名が新聞に載っていない。すべてを捨てる覚悟。イリナが心配で、満足な原稿を書けないレフ。人類への責務。甘い事だけではないと分かっていたはずだ。民衆を導く革命家になれる、とリュドミラ女史。
明日午後三時に実行せよと議長。寝てる間に処刑か。
工場長(チーフの事?)も動いていた。嘆願のふりをした脅し。機密をばらすぞ、かな。リュドミラ女史からも議長に電話。
アーニャは明日まででイリナ担当を外される辞令を受け取る。意味を理解しているアーニャ。イリナはアーニャに遺品をレフに渡すよう頼む。「お祝い」と。自分で渡すべきだと諭すアーニャ。そーだそーだ! 「宇宙への道を切り開いたあなたに、出来ないなんて言葉は似合わない」 そーだそーだ!涙。素直に「会いたい、会って、話したい」(ちょっとなまっている。地を出したのかな)と返すイリナ。しょーだしょーだ! ズルズル。立ち上がるアーニャ。これは期待できる! アーニャ激おこだー。「恋も自由にできないこの国に」 アーニャの不敵な笑み。策があるようだ。目からびーっむ! おいおい、なんちゅう演出じゃw しかし、名シーンだ。制作陣の愛を感じる。
EDでも泣いている福松。処置なしである。
次回「新世界へ」 泣いているアーニャとイリナが気になる。{/netabare}

2022-0103追記、評価確定、2つ目のお気に入りに登録実行
最終第十二話を視聴しました。これを書く前に自分の上の感想を読んだところ、泣いてしまいました。チョロすぎる・・・。
今回だけは、好きなように書かせていただきます。(いつものことやんけw)

レフの孤独。珍しいカメラの回転パン。なんでこれを他の作品は多用しないのか不思議です。作画はカクカクでした。十分、許容範囲内です。心が許容しています。
OPでも同じ福松クオリティ。あ、OPに曼珠沙華があったんですね。これまで真剣にOPを観ていなかったことがばれました。最後だから真剣にもなりますよね。曼珠沙華は86でも印象的に使われていました。
心ここにあらずのレフ。
おいw、アーニャ、なにしてんねん(涙。しかし、時間帯が・・・。
察する両親、背中を押してくれる。以下、涙は省略します。
演説中にアーナック連合王国の新血種族の居住区が映り、あ、これは放送にイリナが映るという意味だと確信しました。うん、いいね。イリナの故郷のリリット国内でも同族が視聴していますね。家族は根絶やしでしたっけ・・・。
イリナはレフを一目見ただけで満足なのか、そんなはずはない、体が限界でも彼女なら折れるはずがない、と一人で熱くなっています。
告白来るか。静寂。風の音だけ。逃亡がばれる。引いておいて注目を集めるのは普遍的だなあ。あ、告白じゃなくて、そっちかー。表情が完全に開き直っている。吹っ切れている。
言っちゃった・・・。もう無茶苦茶になるんじゃ・・・。
リュドミラ女史は確信犯と判明。白々しく「もう無理」とか完全に味方です。かなり良い役ですね。議長の決断もあり、悲劇は避けられました。今だけ、にならないといいのですが・・・。
アーニャの頭突きも綺麗に決まり、レフは差別の解消をみんなに訴えます。理想的すぎます。
民衆の心にある差別意識は簡単には消えません。それは歴史が証明しているし、人為的な努力が常に必要であることを意味しています。
陽が陰り、壇上に立つ二人。小さな拍手が徐々に大きくなる。いやいや、こんな物語を魅せてくれて、こちらこそ「ありがとう」ですよ。
さて、最大の問題のイリナの処遇ですが、民族融和の象徴に利用されるのかな、と広告中に考えましたが、どう着陸させるのでしょう。
議長の締め。手のひら返しからのKGB(運送屋)粛清は独裁者の基本です。許容できませんが、真実を描写しています。え、粛清なし? マジですか! ええ話やん。
リュドミラ女史からの暴露。うーん、このシーンは必要なかったのじゃないかな。
冷戦なんてやめようぜ、のメッセージ。冷戦さえなければ、世界中で行われた代理戦争は存在せず、たくさんの命が救われたはずなのに。
一人で大拍手。

全体を通して。
何も言葉がありません。感動しかありません。途中から書かなかったけど、ずっと泣いていました。

関係ないことなので折りたたみます。いや、少しは関係あります。
{netabare} 私のプロフィールにもありますが、私は思想的にかなり珍しい部類の人間です。そっとじを推奨です。
タイのプーケットで一か月間安宿に泊まり、天気のいい日の朝と夕方には海の上でずっと浮かんでいました。
「なんでロシア人(の観光客)は前から歩いてきても道を譲らないのだろう? こんなに歩道が狭いのに。」、そんな事を考えながら。
当時は中国の船の事故があり、主力だった中国人観光客がほとんどいなくて、ロシア人ばかりだったのです。
結論には至りませんでしたが、ひとつ当然のことを思い出しました。
ロシアの人たちは家族や親戚、先祖を多数、殺されています。日本も多かったですがその密度が凄いです。
帝政期、革命、粛清、第二次世界大戦での世界最大の人的損失によるナチスへの勝利、ソ連崩壊など枚挙にいとまがありません。100年ですよ100年。
中国人も近い立ち位置です。これは個人の行動に影響を与えているなと直感しました。(中国本土にも三か月、台湾にも一か月滞在しました。FECとかチェンマネとかメイヨーとかwww)
逃げる時は命だけ持って、他を押しのけ、我先に逃げないと死にます。死んだ人の子孫は残りせん。今生きているロシア人や中国人は生き残った人たちの子孫、というと言いすぎですが、まあ、そんな感じです。当然、逃げた時の話は子孫に語り継がれているはずです。
何となくですが、得心がいったとともに、世界の歴史の悲惨さに鳥肌が立つ思いでした。
本作はそんな現実世界に対するアンチテーゼとして、たった一つの嘘を武器に、民族差別の解消から冷戦の終結を予期させるような物語を完璧に描き切っています。
偉業だと思います。
なお、道を譲らないロシア人への対処法は簡単で、前方十メートルくらいにまで来たら、ウインドウショッピングをする振りをして顔を横に向け、歩みを遅くします。すると、向こうが避けます。我ながら大発見をした気分でしたw
{/netabare}

最後に訂正を一件。イリナは十七歳ですので少女と言ってよいです、ここに第一話での文言を訂正します。

20220322追記【ここだけネタバレしていません】
たまにスマホに通知が来るので、何かに書いた私の感想がまだサンキューされているんだ、とぼんやり判ってはおりました。で、さっきスマホに来た通知で、ふと「いったいどんな作品にどんな感想を書いたんだっけ」と訝しりながら通知メールを久しぶりに開けてみました。「この作品だったのか」とちょっとびっくりしました。自分の感想を読み直してみました。ちょっと赤面する部分もありますが、改めて本作のような理想的で夢想的な物語を堂々と世に出せる日本のアニメ制作環境に、また日本の置かれている現代世界の状況に、思いを巡らさないではいられませんでした。
アニメで世界が平和になるなんて楽観的な人間では、私は決してありません。しかし、本作は非現実的ながらも、理想を追求することの価値を改めて教えてくれたように思います。ここを読む方が居たとしても視聴済みの方ばかりだとは思いますが、万が一、ここだけを読んだ方がおられるならば、ぜひともご視聴を勧めたい一作です。強く推薦いたします。

投稿 : 2022/03/22
閲覧 : 544
サンキュー:

24

ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

偉業の陰に異形在り

原作未読


20世紀初頭は宇宙に行くなんぞ狂気の沙汰だった…とは作品の中のとあるキャラのセリフです。
それからおよそ半世紀。米ソの宇宙開発競争をモデルに疑似ソ連“共和国”視点で人類初の宇宙飛行を実現すべく奮闘するお話です。タイトルにある“ライカ”とは実在した犬の名前であり、人間を大気圏外に飛ばす前に先遣隊として飛び立ち散華されたというある意味シンボリックな存在とのこと。

 『“彼女”に対する国家ぐるみの追悼は罪の意識を軽くするための虚しい努力にほかならない』
  by ライカの世話をする生物学者、アドリア・コトフスカヤ氏(1956年11月9日)

犬とはいえ“同士”と見立てその尊い犠牲を顕彰するみたいなノリをお世話役がチクリと釘刺したように、ちょっと個人の倫理観へなにかしら訴えてきそうな内容です。タイトルにて“月”“ライカ”“吸血姫”と並行表記されてる吸血種族「ノスフェラトゥ」の少女イリナ・ルミネスク(CV林原めぐみ)が主人公とありますので、実験犬ライカの写し合わせとなるべき存在であることが類推しやすい安心設計でした。

お目付け役レフ・レプス(CV内山昂輝)と吸血姫の交流を軸にしてのタイトルを裏切らない展開の全12話を好意的に受け止めてます。面白かったですね。

どうみてもフルシチョフにしか見えないあの人だったり作り手はよく研究されてたかと思います。訓練風景もそうなんですがドのつくフィクションにもかかわらず現実味ありそうな佇まいでした。
そのフルシチョフ時代にガガーリンが人類初宇宙へ…となるわけですが、もしかするとそんな偉業の裏で異形さんが活躍されてたかもねと想像の翼を広げるのが楽しい作品です。




■声優林原めぐみのお仕事

エヴァンゲリヲンの綾波レイでも
ちはやふるの桜沢先生でもありません

{netabare}林原めぐみさんの原体験はらんま1/2の女らんまなんです、私。そんなのを彷彿とさせる本作でのアクトっぷりに大興奮だったことは内緒です。
これで山口勝平さんがキャスティングされてたらと思ったんですがさすがにそれはありませんでした。{netabare}…がしかし、かすみお姉ちゃんがいらっしゃったので個人的にニヤリとできて充分でございます。{/netabare}{/netabare}


■吸血鬼を設定に組み入れたこと

我々が想像する吸血鬼成分よりだいぶ薄めでした。ほぼ人間と変わりがありません。なにゆえ?

 特定の人種や民族 → 確実にめんどくさい
 犬などの愛玩動物 → これはこれで愛護団体がめんどくさい

想像上の生き物に保護団体などついてませんので民族問題を含む描写を扱うに適した素材だったのではないかなぁと愚考してます。

{netabare}つまり苦情を避ける仕掛けがなされていたということです。だからこそもっと踏み込んでもらって良かったのですがその点は個人的に消化不良でした。
“吸血鬼も同じ○○”みたいな紋切り型な着地は悪くはありませんが、安全運転過ぎた気もします。
昨今は日本列島でも北と南であえて分断を作ろうとする動きがそれこそ旧ソ連残滓みたいな連中主導で展開されておりますが、基本的に日本人に『民族問題』は馴染みがありません。

 {netabare}架空というか消滅した国家と架空の被差別民族{/netabare}

某ベラ○ーシなり某ユ○ヤとか実在のなにかを出すわけではないから、も少し制作者(原作者!?)の主張ないしエゴを見たかったです。ちょっと苦情避けなのかなんなのか腰が引けてるように見えました。
史実とのオーバーラップや小道具などこだわりを見せてたので、終盤に向けて期待値上げてたわりにはね…って感じです。{/netabare}



20世紀初頭。荒唐無稽と言われた構想は足掛け半世紀後に実現したという物語でした。
ひとつ前の東京オリンピックの頃合いです。たぶんその頃に宇宙行きを“金”で解決できると思ってた人はどれくらいいたのでしょうか?
さらに半世紀経過した現在地にいる私たちは次の半世紀後に向けてどんな夢を見るのかちょっと夢想するのも楽しそうです。


冒頭実在のコトフスカヤ博士が感じたやるせなさ。ライカならぬイリヤのお目付け役アーニャ・シモニャン(CV木野日菜)研究員が博士と同じような経験をするかどうかは見てのお楽しみです。



視聴時期:2021年10月~12月 リアタイ

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2022.01.19 初稿

投稿 : 2022/03/22
閲覧 : 537
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38

よこちゃん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

なんか惜しい

昔のアメリカとソ連の宇宙開発競争がモチーフで、ソ連側の話。初めて人間宇宙に飛ばすから、その前に実験で吸血鬼を飛ばすと言う、よく思いつくなぁそんな設定と思いながら視聴しました。

作画は普通より良いって感じで、キャラ絵も普通に吸血鬼イリナ可愛いです、しかもツンデレ。でも私は研究員のアーニャのキャラの方が好みでした、ええ娘なんですよ。
背景とかは昔の話だから古臭くしてるようで、詳しくはないですが、設備とかロケットとかはそんなもんだろうなと気にはなりませんでした。

それよりも、イリナの吸血鬼感が薄いです、耳とがってて、牙あるけど他は人間とあまり変わらない。ただ棺桶では寝ます(^^;身体能力が凄いとかないから、普通に宇宙飛行士訓練受けます。前半5話辺りまで訓練シーン多く、少し飽きました。そして、いよいよ宇宙へ。1話で行って帰って来るので、せっかく良いシーンなのにあっさりしてるなぁと。

中盤からは不穏と言うか、フラグが立ってるのでは、と思い結構重苦しい雰囲気です。人間の宇宙飛行士訓練生レフとイリナを恋愛を強めにして、重苦しさを相殺して欲しかったです。

OP曲ALI PROJECT 緋ノ月
アニメにと言うより吸血鬼に合っていて、非常に私は好きです。EDは映像が良いです。

淡々と進みすぎると言うか、全体的に薄味で、設定面白いのに少々残念かなと。吸血鬼イリナをもっと活かして欲しかったし、結末がまたあっさりしてるんですよねぇ。文句ばかり言ってしまいましたが、面白くないわけではないんですよ、だからお勧めはしますし、この評価点です。

投稿 : 2022/03/15
閲覧 : 244
サンキュー:

17

GOMA さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0
物語 : 2.0 作画 : 2.5 声優 : 2.0 音楽 : 1.5 キャラ : 2.0 状態:観終わった

完走は、したけど、、、

2016年12月よりガガガ文庫から刊行されてるライトノベルのアニメ版。2021年10月~12月放送。アニメではまだ割りとキレイに終わったと思ったけど、原作は続いてるんですね。最後の最後に見知らぬキャラが映されるのはそういうことか。

製作はアルボアニメーションさん。声優さんは林原めぐみさん、内山昂輝さん、木野日菜さん、日野聡さん、小松未可子さんなど。経験値はそれなりなんでしょうがキャスティングの問題なのか、全体的に○粒な印象でした。ていうより、ヒロインがヒドイ。経歴考えたら大御所の域なんでしょうが、全話通して抑揚の無い演技。最近で言うなら某名探偵の哀ちゃんにしか聞こえない。他の声優さんの足引っ張って全体の印象悪くしてるレベルに感じました。

アニメ自体は、作画が箇所箇所甘いのと、モブが多少雑だったかな。でも音楽は合ってない。ちょこちょこ入れてくるジャズやBGMも合ってないから。全体的にセンスが感じられない選曲に思えました。まぁアニメとしてそれなりって感じでしたが、完走は可能でしたね。GOMA得意技の1.4倍速鑑賞バンザイw

投稿 : 2022/03/02
閲覧 : 244
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2

ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

月とライカと吸血鬼

舞台はアメリカとソ連の冷戦時代の1950~1960年代によく似た世界。
ソ連に良く似た、共和国連邦が、アメリカに似た連合王国に先駆けて有人宇宙飛行を成功させようと躍起になっている頃。

タイトルのライカは、ソ連で有人宇宙飛行実験のために打ち上げられた宇宙船に乗せられた犬の種類の名前で、そのライカ犬は地球に戻ることはありませんでした。

共和国連邦はさらに人間に近い吸血鬼を実験体として宇宙に打ち上げる計画を立ち上げます。
これはその実験体として選ばれた、吸血鬼のイリナと、イリナの補佐役になった宇宙飛行士候補生のレフの物語です。

この作品は人それぞれで見るポイントが違うのかもしれません。

宇宙への挑戦にワクワクしながら見たり、イリナとレフの淡い恋物語にじんわりしたり・・

どちらかというと、私は吸血鬼として虐げられ生きているイリナがどんな思いで訓練を受けているんだろうと思いながら見ていました。

人は未知のものに対して恐れを抱き、勝手なイメージを作り上げます。
吸血鬼に対しても、実際とはまったく違う、人を襲い血をすする怪物として認知されていたり。

イリナもどこかあきらめたような感じだけど拒否せずに黙々と訓練を受けていて、何が彼女をそうさせているのかが分からなくて。

飛行機で大空を飛んだ時、「自由を感じてくれたら」とイリナに話すレフ。
でも山の向こうの故郷の近くまで行く提案を断ったイリナ。
イリナにとって自由って、宇宙に行く意味って何なんだろうって。

イリナは{netabare}自分から志願して実験体になった{/netabare}とレフに話します。
{netabare}人間よりも先に宇宙に行って、人間に汚されていない月を見たい・・
その言葉に他の誰よりも強く宇宙に行きたいと願う深い想いを感じて。{/netabare}
イリナの本当の気持ちはたぶん、レフにも私にもわからないんだと思う。

最初は{netabare}一般的な吸血鬼のイメージでイリナを見ていたレフもイリナと接するうちにだんだんイリナの気持ちに寄り添うようになって。
イリナの本当の気持ちがわからなくても、彼女に寄り添おうとしてるレフは素敵だなって。
イリナがレフの血を吸うシーンはなぜかドキドキ。。{/netabare}

イリナが{netabare}宇宙から見た景色の中に月が見えたとき、{/netabare}イリナの気持ちを考えたらちょっとうるっときちゃいました。

終盤の展開は{netabare}ちょっと出来すぎな気も。
あんなことしたら、事故死とかで消されそうだけど、プロパガンダとしてうまく利用されたということなのかな。
ラストの締め方が明るい未来が待ってる的な感じでしたけど、当時の人たちはそんな未来を夢見てたんでしょうか。{/netabare}

静かに始まるEDは好きかも。寒々とした夜の針葉樹林の道をバイクで静かに走っている情景が浮かびました。

投稿 : 2022/02/15
閲覧 : 446
サンキュー:

31

ネタバレ

ファルコーニ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 2.5 音楽 : 4.5 キャラ : 2.5 状態:途中で断念した

盛り上がりを作るのが難しい作品

有人での宇宙飛行を目指すというテーマは実に面白い。ワクワクさせられるし、各国が宇宙開発に力を入れるところにはロマンもある。

やや古い時代を描いていることもあってか、BGMは非常に作品とマッチしている。昔のハリウッド映画の大脱走を思わせる音楽は心地いい。

ただ、微妙な点も目立つ。

1.盛り上がりに欠ける

宇宙を目指すために主人公たちは日々トレーニングを積んでいるのだが、そのエピソードが淡々と続く展開は盛り上がりに欠けて地味だ。
ややスポ根漫画に近いところもあって、努力してる際の描写が長すぎるとダレてしまう。ここを楽しめるかがポイント。

2.声優が合っていないような・・・

あまり声優さんのことには触れたくないが、今作品では大ベテランの林原めぐみさんがヒロインに抜擢されている。この試みによる注目度は大きかったが、声がキャラに合っているかと言われると微妙なところも多かった気がする。

ヒロインのイリナ(林原めぐみ)は感情の乏しいところがあって、そこを林原めぐみさんは上手く演じているのだと思う。ただ、所々棒読みに感じてしまう部分はある。これは林原めぐみさんが上手いが故のことでもあるのだろう。
それにイリナが若すぎる。設定は10代で、もう少し声に若さが欲しいところではあった。
また性格面も、もうちょっと感情に起伏のあるキャラの方が林原めぐみさんの張りのある声質を活かせたのではないかと思う。

投稿 : 2022/02/08
閲覧 : 192
サンキュー:

3

ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

イリナとレフとアーニャ

作未読 全12話

アメリカ(連合王国)とソ連(共和国)が宇宙開発競争をしていた時代をモデルに、共和国側の迫害されていた吸血鬼の種族であるイリナ・ルミネスクが有人宇宙ロケットの実験体として、宇宙へ飛び立つお話とその後のお話です。

吸血鬼というともの凄く強いイメージがありますが、この作品は容姿と夜の活動が得意なところ以外はほとんど人間と変わりません。

この世界では人間が絶対的存在であり、他の種族?は人間に虐げられているようです。

イリナの壮絶な過去やレフがイリナの補佐役になった経緯、過酷な環境、過酷な訓練、そんな中レフとイリナの距離が段々近くなるシーンは良かったですね。
{netabare}
酔っ払って凍っている湖を滑っていたシーンは綺麗でした。
{/netabare}
監視役のアーニャが良いアクセントになっていましたね。

ヒロイン役のイリナ・ルミネスク役は林原めぐみさん、エヴァの綾波というよりコナンの哀ちゃんぽい感じがしました。

主人公のレフ・レプスは内山昂輝さん、結構ひねくれた(失礼)役が多いと感じますが、レフは冷静な感じですが熱く真っ直ぐなキャラでしたね。

イリナが終始どうなるのかドキドキして観ていました。{netabare}(結果、レフの機転と第一書記のこの騒動の利用で難を逃れて良かったです。){/netabare}

それぞれを信じ思いやる2人を最後まで観てくださいね^^

OPはALI PROJECT、EDはChimaさんが歌っています。

最後に、ロケットで宇宙へというと「王立宇宙軍オネアミスの翼」を思い浮かべますね。あとは「プラネテス」です。どちらも好きな作品なので、もし興味があったら観てくださいね^^

投稿 : 2022/02/05
閲覧 : 244
サンキュー:

20

薄雪草 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

マーチが聴こえる

入り口は、シンプルに異種間恋愛ものだと思っていました。

でも、お話しが進むにつれディテールが明らかになると、いろんな要素が盛り込まれていることが分かり、ある一つの価値観に紡ごうとしているのが感じられました。



まだ見ぬ世界への憧れ。

そのスケールで物語を俯瞰すると、まず宇宙から見える地球が対峙されます。

次いで、人間くさい思惑やさまざまな隔たりがごまつぶのように見えてきます。

同時に、チャレンジスピリッツへと視点が純化され昇華されていきます。


最終話では、見事なまでの着地を、二人の宣誓に見ることができました。

彼らの瞳に映るものは、これからの人類の夢なのです。

それを証してくれた先人たちの言葉。

"地球は青かった" 。

"私はカモメ" 。

"That's one small step for a man, one giant leap for mankind." (この一歩は~、はあまりにも有名な言葉です。)



佳作だと感じ入りました。

宇宙空間を人はどう捉えるのか。

それは、地球とその命をどう扱うのかということに外なりません。

宇宙開発技術は、一部のイデオロギー、国家威信の発露発揚の一端を担うことになっても、広くmankind に寄与し、帰結するものではならないはずです。


ふと、幼いときにビデオで観た、ある番組のEDを思い出しました。


太陽が燃えてる 星が呼んでる
誰も知らない 僕らの世界だ
宇宙を呼ぼう 宇宙をつかもう
宇宙のマーチを歌うんだ


(作詞:長田紀生、作曲:冨田勲、歌唱:ボーカル・ショップ、東京マイスタージンガー)


あぁ、これだ。
こういうことだったんだと。

あの時の感情が、私のなかで、ようやくつながりました。

すてきなお話でした。

投稿 : 2022/02/02
閲覧 : 280
サンキュー:

17

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

共産趣味宣言!

== [下記は第1話視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
私が「共産趣味」という言葉を知ったのは、声優の上坂すみれさんがそれについて語っていたのを聞いたのがきっかけです。

作中の共和国の政治体制やメカなどがソ連的なノスタルジーを誘う物だったので、レビュータイトルは「共産趣味宣言!」としました。

本作のモチーフは史実でいうと主に1950~1960年代に行われた米ソの宇宙開発競争です。米国サイドに立った有名な『ライトスタッフ(The Right Stuff)』という映画がありますが、本作は「共産趣味」とは切り離せないソ連サイドに立った作品です。

ただし、作中の国名(ツィルニトラ共和国連邦とアーナック連合王国)やロケットや人工衛星などのの機体名は架空の物に置き換えられています。

クドリャフカにあたると思われるライカ犬も出てきますし、たぶんガガーリンやテレシコワに相当しそうな宇宙飛行士候補生も出てきます。

両大国はどちらも人類初の有人飛行を目指して競争しています。そこで人間に先立ち動物実験としてソ連はライカ犬を打ち上げています。史実では人間の直前には霊長類などが打ち上げられていますが、本作では「吸血鬼を打ち上げよう」というなかなかに荒唐無稽な話になっています。

どうやら吸血鬼のイリナは人間扱いされていないようなのですが、外見的にほぼ人間ですし言葉によるコミュニケーションも可能です。イリナの世話係に任命されたレフの心情やいかに、といった感じのお話になるんでしょうか?

余談: 本作の原作はガガガ文庫刊行のライトノベルらしいのですが、内容的にはかつての朝日ソノラマ文庫みたいな雰囲気の懐かしさを感じます。まあ、単なる気のせいかもしれません。
== [第1話視聴終了時のレビュー: ここまで。] ==

2021.10.13追記:
第2話で、旧ソ連で流行ったと噂された物をモデルにした、炭酸水の自動販売機が出てきましたね。普通の飲料水に、購入時に炭酸ガスとシロップを混入する仕組みらしいです。

宇宙飛行士訓練施設を含めた旧ソ連の「星の街」をモデルにしていると思われる街並みや訓練装置の描写も良く描き込まれていると思います。

2022.2.2追記:
アニメは爽やかに終わったけど、原作はこれ以降の話があるみたいだからこの先はまた何やら闇はあるんじゃないかという気はしますよね。(未読)

投稿 : 2022/02/02
閲覧 : 585
サンキュー:

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月とライカと吸血姫のストーリー・あらすじ

世界大戦の終結後、世界を二分する超大国、東のツィルニトラ共和国連邦、西のアーナック連合王国は、その領土的野心を宇宙へと向けた。両国は熾烈な開発競争を繰り広げ、そして今――東歴1960年。共和国連邦最高指導者ゲルギエフは、成功すれば人類初の快挙となる有人宇宙飛行計画『ミェチタ(夢)計画』を発令する。そんな折、宇宙飛行士候補生の補欠、レフ・レプスは、ある極秘任務を命じられる。『ノスフェラトゥ計画』――有人飛行に先立つ実験として吸血鬼を飛ばす計画――その実験体、イリナ・ルミネスク を24時間監視し、訓練で鍛えろというのだ。レフとイリナ、人間と吸血鬼、監視役と実験体――種族の壁や国家のエゴに翻弄されながらも、宇宙への純粋な想いを共有し、2人は共に宇宙を目指すこととなる。(TVアニメ動画『月とライカと吸血姫』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2021年秋アニメ
制作会社
アルボアニメーション
公式サイト
tsuki-laika-nosferatu.com/

声優・キャラクター

林原めぐみ、内山昂輝、日野聡、小松未可子、木野日菜

スタッフ

原作:牧野圭祐『月とライカと吸血姫』(小学館ガガガ文庫刊)、キャラクター原案:かれい
監督:横山彰利、シリーズ構成:牧野圭祐、キャラクターデザイン:加藤裕美、美術監督:金子雄司

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