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「夏へのトンネル、さよならの出口(アニメ映画)」

総合得点
69.6
感想・評価
71
棚に入れた
267
ランキング
1705
★★★★☆ 3.6 (71)
物語
3.6
作画
4.0
声優
3.2
音楽
3.5
キャラ
3.5

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夏へのトンネル、さよならの出口の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

既読です。 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 1.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

ぱくり。

互いの名前の連呼は「君の名は。」
メールの連続更新は「よりもい」

もう、ぱくりやん!って引きました。

いきなりトンネル出現とか
妹に会いたいとか言って
インコはOKで妹は連れ出さないし
あんずとの出会いから共闘するまで
その理由がボツ原稿を取りに帰るとか

はああ???

もう全てが唐突。

で、ずっとあなたを待ってましたって
何?このオチ。

原作は未読ですが、少なくとも
このアニメは面白くなかったです。

ぱくりというワードが頭の中を占めてました。

投稿 : 2024/03/13
閲覧 : 42
サンキュー:

1

イチゴン さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 2.0 音楽 : 2.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

絵本を眺めているような感じ

少ないbgm音楽と、声優さんの抑えた演技。
映像は、美しい。
ふだん観ているアニメの声優さんがいかに
重要なのか考えさせられた。 
また、bgmの効果も。
でも、印象に残る美しい映像だった。
一時間半をこのアニメの物語のような感じで過ごした。
観て損はない。しかし、得したかどうかは分からない。

投稿 : 2024/02/15
閲覧 : 37
サンキュー:

0

ネタバレ

みのるし さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

女の子はタイプでした。

ウラシマトンネルそんなわかりやすいいところにいつもあるのかー!
しかもキミら以外使うてるやつおらんのかーい!

とか、

トンネル入ったら中と外で進む時間のスピードが全然ちゃうとか宇宙かよ!
しかもトンネル入ってる間に工事とか始まって埋められたりしたらどおするん!

とか、

主役の男女ともになんだかそっけなくてさっぱりしまくりなんで、この二人最終的に恋に落ちたりするのかなー、なんにもないまま話おわったりしてー。。。

とか、


とにかくドキドキしっぱなしでした。


なのでボク的にはあまり慣れてない話で、ああやっぱりボクはこおゆうSFだめだなぁと認識を新たにしたわけなのですが、女の子はタイプでした。


とゆーわけでラストシーンの{netabare}キスシーン{/netabare}を見たときにはこんな娘とキスできたら町中を逆立ちしたままラヴラヴアイラヴユーさけんでもいいぜ!とシブがき隊の歌の一節を思わず口ずさんでしまわざるをえない状態に陥ってしまい、ケッ!と吐き捨ててウイスキーをありつつエンドロールを見るとゆうですね。

まあ早い話そんな感じでした。


…どんな感じか全然わからんとゆう方はぜひご覧になってください。

SF苦手なボクが見ても退屈してしまうようなことはなかったんで、基本的には誰が見ても比較的面白い作品なんやないかとは思います。


それでは!

投稿 : 2024/01/11
閲覧 : 37
サンキュー:

5

さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 2.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

おもしろい!?

素晴らしい構成といい作画。
映像に目を引かれるものの何故かイマイチ乗りきれない。
声優の演技が固いにしてもここまで惹かれないのは別の理由があるだろうと考えて10分。
キャラのセリフの口調が書き言葉すぎるのが良くなかったのではないかという考えに至った。
まるで人間味がなくて、思いを伝える言葉が響かなかった。
セリフって大事だね。

投稿 : 2023/12/23
閲覧 : 72
サンキュー:

0

オカルトマン さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

感想

タイトルもいいし、舞台が田舎って言うのもいいし、何といってもこのパネルが最高ですね。
気になってたので視聴しました。
期待を裏切らない作品でした。
一途に思い続けた彼女のメールがグッと来た。

投稿 : 2023/11/17
閲覧 : 59
サンキュー:

0

ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

アニメタイトルに少々納得がいかない

特に「さよならの出口」が腑に落ちません。
個人的には「トンネルの先には」くらいがフィットします。
ジャンルでいうとガッツリSF、若干恋愛と言ったところ。
主にウラシマトンネルという謎の空間をめぐるお話です。

メインは高校生の男女のふたり。
出会いの印象は悪いけどってパターン。
しかし、恋愛よりもSF要素にワクワクする感じ。
結構、私の好きな物語でした。

恋愛の方は描き方が少々足りなかったような。
たぶん、尺の関係かなあ。
早足な分だけ消化不良でした。

キャラデザは良い方。
性格も互いにドライ。
そのせいか妙にあっさりして、癖はなかったです。

ただ、男の子の方の声優さんのセリフが淡泊で違和感があました。
最終的には、{netabare}過去の出来事による感情の喪失{/netabare}を表現したと考えれば良かったかも。
一方、女の子の声優さんは上手い方、そして性格は強気で私好みでした。
まあ、現実に居たらとても話しかけられる雰囲気じゃありませんが。

トンネル内がケバイとか、ガラ携メールが効果的に使われているとか。
全体にSF演出に趣向が凝らされていました。
だから、1時間22分の映画の割には短く感じたのかな。
なかなかの良作と思います。

投稿 : 2023/11/12
閲覧 : 104
サンキュー:

8

overnao さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5
物語 : 2.0 作画 : 2.5 声優 : 3.0 音楽 : 2.5 キャラ : 2.5 状態:観終わった

主題が不明

夏・田舎・タイムリープ、決してコケるはずのない要素を詰め込んでなぜこんな無味無臭の作品に仕上がったんだ!!!!
原作では主人公とヒロインが学校の中で関係を築く過程にリアリティがあり、SF系展開が多少雑でも気にならなかったのですが、映画ではその過程がバッサリ切られてしまいました。

トンネルという舞台装置が物語の展開上大した意味を果たさず、何が主題なのかわからない凡庸な作品でした。しかもトンネルの作画表現がひどい。

投稿 : 2023/11/05
閲覧 : 147
サンキュー:

2

ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

一番の目的そんなもん!?

展開もテンポよく、ストレスなく見続けられましたが、本来の目的に割り振られる時間と内容があまりにも短く軽すぎて、肩透かしをくらった感じです。大勝負のリングに立ってR1の途中でやっぱiphone発売日やし帰るわみたいな。いや、置いていかれた観客どうする?

投稿 : 2023/11/04
閲覧 : 56
サンキュー:

2

waon.n さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

きれいな絵できれいな物語

【First】

 まず、背景が美しい。
 次に、撮影が素晴らしい。

 こんなきれいな世界だったら映画館で見たかったなというのが、正直後悔する点だなと思う。

 ストーリー自体はちゃんとしているので、テンポよく見る事ができる。
 とはいえ『君の名は』の影響がなかったと言ったらうそになるんじゃなかろうかという二番煎じ感は否めない。

 「自分の才能があると理屈抜きに思い込めるのが若者の特権だ」って話をしていた偉人がいたかと思うけれど、2022年の高校生は自分が自分の物語の主人公っていう感覚が無く、理想や夢よりも現実をみせられてしまっているのだろうか。
 この映画が若者たちにぶっ刺さっているのだとしたらそうなのかもしれないけれど、大人の感覚を子供のキャラクターに乗せてしまったのかもしれない。

 もしくは、ヒロインのあんずさんの親のようにそんな夢なんか見ても上手くいきっこないという親世代の問題を取り上げたかったのか。

 問題提起としては、クズ親がどう子供に影響を与えていくのか…っていうところかとも思うのだけれど、主人公もヒロインも現代にひとつの未練もなく1000年後に行けてしまうほどに、歪んでしまっている。
 こういった描き方は、それ故どうなっていくのか、もしくはどうなったのか、を提示して終わりにしてもらいたいな。
 というのが正直な感想。

 また、毒親という言葉が割と世間に浸透している。
 これらの問題を取り上げるのであれば、やはりもう少し描写があっても良かったのかもしれない。どこまで、彼らが思いつめているのかという点が演出的に弱かったように思える。もちろん導線はしっかりあった。

 恋愛要素を入れる事が正解だったのかは正直分からない。
 ただの協力関係でお互いの親の問題点を共感しあって傷をなめ合いながら解決していったけど、どうにもならなくて…。
 まぁ恋愛要素を入れる事で感情の起伏を作る事には成功しているので、制限時間内でと考えると仕方ないのかなと。

 とはいえ、やっぱり恋愛を入れた時点で『君の名は』になっていく感はどうしても否めない。

 ちなみに、これを書いている時は絶賛『葬送のフリーレン』が放送中ですが、こちらの方がアニメーションは好きです。
 背景と撮影は『夏への~』さんの方が美しいかなと個人的には思っております。

【あとに】

 ハインライの『夏への扉』をオマージュしているのかな。
 題材が【時間】なのであながち間違えてはないかもしれない。
 ハインラインはまだ『宇宙の戦士』しか読んだことは無いのだけれど『月は無慈悲な夜の女王』と並ぶくらいに有名な一作なので、読んでみたいなと思ってはいる。そういえば、邦画だかもやっていたような…?
 『宇宙の戦士』はポリティカルな作風だったので『夏への扉』も勝手にそういうイメージなのだけれど、どうなんだろう。

 外からのメールが本当は届かないって設定はなくても良いんじゃないかと思ってしまった。愛の力というご都合主義的な展開に見えてしまって仕方がない。簡単に破る縛りならない方が気持ちいいんだよなぁ。

 まぁ細かい事を気にせず美しい画面をご堪能下さいと言って終わりとします。
 では、よしなに。

投稿 : 2023/10/15
閲覧 : 69
サンキュー:

4

ネタバレ

tinzei さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7
物語 : 2.5 作画 : 3.5 声優 : 2.5 音楽 : 3.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

ウラシマ効果“っぽい”もの

多少原作と異なるらしいけど、大筋のストーリーは同じ。新海監督の『ほしのこえ』に少し似てる。


ありがちな青春SF作品でSFの部分はウラシマ効果を使ってる。ただあくまでもメインは青春で、時間の流れが違う理論の説明はされてないから、厳密に言えば「ウラシマ効果“っぽい”ものを使ってる」って言った方が正しい。


ストーリーは可もなく不可もなくって感じだった。別につまらなくはないけど、もっとウラシマ効果を見せるために凄い年齢差(時間差)を付けてくると思ってたから、たった13年の差で普通の恋愛オチだったのには少し驚いた。


ただそれぞれのキャラ立ちは良い。初っ端で花城が川崎をぶん殴ったのは良かったし、頭のネジが外れてる主人公も良かった。惜しむらくは主人公がその尖りを最後まで見せれなかったことぐらい。


結論として、面白かった!って絶賛できるほどの作品ではなかったけど、観た時間が無駄と思えるほどの作品でもなかった。
ただ大きいテーマを扱った割には、作中内での規模の小さかったし、そのせいで終盤の展開のワクワク感が全くなかった。それでシリアスなエンディング(塔野が帰ってこないor帰ってきても花城がいない)になるなら理解できるけど、ハッピーエンド(恋愛オチ)にするなら、主人公がいなくなった後の学校での騒ぎなんかを描いて、もう少し大ごとにして事の重大さを視聴者に認識させて欲しかった。


【簡単あらすじ】
高校生の塔野はある日駅で見知らぬ女子高生に興味を持ち傘を貸す。
その女子高生花城が塔野の学校に転校してくるが、絡んできた同級生の川崎を殴る。
塔野は妹を亡くしていたが、父親が酔っぱらってそのことを塔野のせいにする。
塔野は逃げ出し、逃げた先で小さい穴を見つけ入るがその中でかつて死んだインコと妹の靴があった。
塔野はすぐに穴から出て家に帰るが既に一週間経っていた。
塔野はもう一度その穴に行くが花城が付いてきてしまう。
急いで外に出るとまた時間が経っていたが、花城はそのことに興味を二人でその穴、浦島トンネルについて調べる。
何分いると何時間経過するのか、メールは送られるか、など色んな調査をする。
ある時、花城に水族館デートに誘われ、そこで妹のことを話す。
塔野は小さいことで妹と喧嘩してしまい、妹は仲直りのためににカブトムシを取ろうとして木から落っこちてしまった。
塔野はあのトンネルで妹をよみがえらせようとしていた。
花城と塔野は時間が許す限りトンネルの奥まで行こうとするが、途中花城が漫画を見つけ変えるのに手間取る。
花城の家へ行き漫画を説明してもらう。花城の祖父は売れない漫画家で家族に迷惑をかけたため、花城が漫画家になりたいというと家族に漫画を破られたと言う。
花城は漫画の才能が欲しくてトンネルを狙っていた。しかし持って帰った花城が書いた漫画を塔野は面白いと言う。
二人は夏休みに目的のものが手に入るまでトンネルに行こうと話し合い、その前に花火大会に行く。
塔野が家に帰ると見知らぬ女がおりそれは父親の再婚相手だった。塔野は気持ち悪くなり吐いてしまう。
決行日の前、花城に呼び出され、花城が描いた漫画が編集者の目に留まったと言う。
塔野はそれを聞き、その場をごまかし夜に一人でトンネルへ向かう。
花城は塔野の家に行くが塔野はおらず状況を察するが、花城にメールが届き、君はトンネルに入るべきではないと言われる。
塔野は奥へ進み、ついに妹と会うが、捨てたはずの携帯を見つける。その形態には次々未来の花城からメールが届き、塔野は戻る決意をする。
塔野は入り口に走りメールを送る。13年後の漫画家になった花城はスランプに陥っていた。しかしそのメールを受け取りトンネルの入り口へ行き塔野と再会する。

投稿 : 2023/07/03
閲覧 : 80
サンキュー:

2

ネタバレ

カミタマン さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

たぶんこういうのが好きなんだと思う(自己分析w)

2023/06/26 初投稿

微妙にネタバレ気味注意



なんか説明不足で,「何で?」と思う所も多かった?

何で願いが叶うトンネルがウラシマトンネル?{netabare}中盤以降は誰か戻ってきた人がいる?と言う疑問に変化。{/netabare}とか
何でガラケー?とか,何でMDウォークマン?とか{netabare}(ちゃんと理由がありましたw){/netabare}
あんず戦闘的すぎない?とか
何で,何でも願いが叶うって思った?とか

協力関係と言いながらあんず必要ないのでは?とか

まあ色々あったのですが

気がついたら終盤泣いていましたw(チョロくてごめんなさいw)

そういえば,自分「トップをねらえ!」でも泣いたっけ^^;
恐らく,こう言う作品って自分の嗜好にはまっているのではないかと思います。

投稿 : 2023/06/26
閲覧 : 102
サンキュー:

14

ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1
物語 : 1.5 作画 : 2.5 声優 : 2.5 音楽 : 2.5 キャラ : 1.5 状態:観終わった

キャラが描けてない。SF・恋愛・家族・成長の何も描けず。

 ウラシマ効果のような時間遅延と願いをかなえると不幸になる話を組み合わせた感じです。要するに「トップをねらえ」「ほしのこえ」のようななSFと、「猿の手」「地獄少女」「笑うセールスマン」のような因果応報ものを組み合わせたような設定は良いと思います。
 そうそう、死者との再会という点では「オルフェウス」「イザナミイザナギ」とも重なってきます。

 そこまではいいんですけどね。肝心のキャラに全く深みがなく、SF的なセンスオブワンダーがあるわけでもなく、テーマ性も感動性も見いだせず。正直言ってずっと???のハテナマーク状態でした。

 結局最後の30分、ヒロインとの再会ストーリー以外に何を描きたいのかわかりません。家族の問題がいろいろ出ていますが、キャラの厚みにもならないし、家族とはなにかという部分も全く描けていません。あるいは家族の再構築のような感動すらありません。

 初めのイジメに対抗するヒロインのキャラ付けも効果的だったか…むしろあんな言動をしていればいじめられて当然。で、キレるわけですけど、キレた結果どうなるかもありません。
 ヒロインの夢をかなえる的な話もキャラ造形がまったく役に立っておらず、キレキャラがどういう理由でそうなったのかが本気でわかりませんでした。毒親がいたので防衛的に…という感じだとしても、だからどうした?としか言えません。
 そして、2人の関係性が変な見方かもしれませんが、コミュ障の共依存に見えなくはないです。つまり、ヒロインが病的すぎな気がします。

 駅のシーンと花火のシーンがまあ感動シーンなんでしょうけどね。こういう薄っぺらいストーリーだと「打ち上げ花火下から見るか横から見るか」の劣化版でしかないです。こういうのが見たいんだろ?感で非常にシラケます。

 ウラシマ効果そのものに、意味性が付与できていません。主人公とヒロインでいろいろ調べる過程はいいんですけど、そこで何の発見も気付きもないです。

 そしてラストの方の {netabare}妹との再会 {/netabare}ですけど、妹のキャラも主人公にとってどれだけ大切かと口では言ってますが、エピソードが描けていないので、まったく乗れません。妹がいてどれだけ主人公が助かっていたか…不幸な家庭の中の関係性が描き切れていませんでした。要するにカタルシスがないです。{netabare} 妹との再会{/netabare}の時に、主人公が何に気がついたのか全く不明な映画でした。感動ポルノとしてすら成立していません。
 あと、インコも原稿も実物がよみがえったのに…なんで?と思わなくはないです。
 プロットありきで話は破綻してませんが、映画として成立していない気がします。

 無料でも時間の無駄と評価したいくらいです。アマプラで有料で見ましたので映画としての評価をすると、かなり低い点数をつけざるを得ません。

 客観点だと2.1ですが、主観的には15点/100点くらいです。

投稿 : 2023/06/08
閲覧 : 158
サンキュー:

4

ネタバレ

teji さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

なんと言うか 

なんと言うか設定が ツッコミ所満載だ
トンネル誰にでも見つかりそーな場所だし 親が出さなくても 学校が捜索願出すだろうし その他色々 

投稿 : 2023/06/04
閲覧 : 112
サンキュー:

1

ネタバレ

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 1.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

ありがとうの入口

この話は転校生が来た話
個人的には嫌いでは無い

元々小説の存在は知っていて、いつかは買おうと思っていたのですが、先延ばし先延ばしにしてたらアニメ映画をやるというではありませんか。しかも結構作画が良さそう。見るしかないですよね
そんなこんなで見た本作ですが、個人的には嫌いでは無いです
もちろん(というと失礼に聞こえるかもしれませんが)「超好き!」という訳では無いのですが、予想していた中(俳優さんたちが声優をやるような映画という意味)では結構良い作品でした

異世界ほどファンタジーではありませんが、完全に物理法則をガン無視しているため、「現実的な作品しか私は見ないんだ!」という方には厳しいかもしれませんが、特にこだわりがない方は見ても良いかもしれません。

主人公がいわゆるダウナー系ですので、「こんな根暗な奴が主人公だったらコッチまで気分が沈むわ!」という過激派も厳しいかも。

アニメ映画ですので、やはり内容が凝縮されています。原作が激厚小説とは言わずとも短編とはとても言えないようなボリュームなため、アニメ映画という形が正解だと私は思いました。これでTVアニメだったらどんなにグダっていたか。

完結します。恐らく今後追加されるストーリーはないでしょう。あるとしても物語の本筋にあまり関係のない所か二次創作のどちらかでしょう。(と言ったが入場者特典をしっかり読んでいる)

悪かった点としては全体的に内容が薄い

{netabare}
見かけない女子高生(花城あんず)に傘を貸した主人公(塔野カオル)の学校に花城が転校生としてやってくる。父親から逃げた主人公が偶然発見した祠は時間の流れが極端に遅くなる代わりに願ったものが手に入る「浦島トンネル」だった。ついてきた花城に事情を話し2人の秘密(共同戦線)とした。調査を重ねる毎に二人の仲は深まる。家族から忌避されてる漫画の才能を手に入れたい花城の元に編集部が来た事を知った塔野は死んだ妹を取り戻すために単独でトンネルに入り妹に会う。そこで届かないはずのメールが届き花城がまだ待っていることを知る。自覚した塔野は花城にメールを送り13年越しに再開しキスをする

「有り得ない」とひと言で切り捨てることも可能ですが、私は本作を嫌いには慣れませんでした。主人公含め登場人物みんな(父除く)好き、ということもあり素直に面白かったと表現できます。
ヒロインが可愛い恋愛アニメはどうにも嫌いになれない、の典型例だと思います

見る前は「どうせトンネルはただのトンネルでトンネルのジンクスを経て人間として成長する、的なやつだろう」と思っていたのですが、まさかのガチファンタジー。ただのトンネルではなく、怪奇現象そのもの。これには甘く見ていた私もびっくり目を見開いて話をちゃんと楽しもうと決心しました。

合理的、というと少し違いますが、下手に人情を重んじるキャラではなく非常に助かりました。ちゃんと妹の為に身を犠牲にしようとしたのも好感が持てますし、花城ちゃんを置いて行ったのも非常に好感が高い。あと、花城ちゃんが後を追いかけなかったのも非常に良い

とはいえ13年以上帰ってくるか分からない人を思い続ける、なんて現実では相当有り得ませんが、まぁ浦島トンネルがある時点で「なんでもありだね」という結論に至ってしまうため、あまり深く考えないようにしましょう

話は変わりますが、妹の幻覚によってメッセージを受け取るあのシーン。非常に優秀ですよね。失ったものを取り戻す、という浦島トンネルでメッセージを受け取ったということはそのメッセージ、ひいては花城ちゃんを失った、ということ。そして「失った」、ということは同時に「得てた」という示唆であり、それに気づいた主人公が自覚をする、そして妹にあの日言えなかった「行ってきます」を言う。
この行ってきます、がマイナスなものではないことは明白ですが、過去にすがるのではなく未来に対して行ってきますと言うのは非常に素晴らしい。そしてその失った妹は「行ってらっしゃい」と言った。これは主人公の中での「失った妹」が過去に縋っていると自覚していた現れ、だと私は思っています。
果たして妹が言ったから自覚したのか、自覚があったから妹が言ったのか、恐らくそこを言及する必要はないでしょう。
なにせこの話は「未来」へ向かう話ですから。
{/netabare}

好きではありませんが嫌いでもありませんので時間があるときに見てください。

投稿 : 2023/03/27
閲覧 : 115
サンキュー:

5

ネタバレ

Tenjin さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 2.5 作画 : 4.0 声優 : 2.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

学生の頃なら楽しめたかも

予備知識無しで見ました。

1) 主人公もヒロインも整いすぎた顔立ちの美形で田舎町の風景からはちょっと浮いている気が。特にヒロインはキリッとした美人で、ガンダムシリーズとかに出てきても違和感がなさそうです。
2) 主人公役の人がかなり下手。調べたら案の定、声優ではないですね。棒読みで感情が乗せられていない演技のせいで度々没入感を阻害されます。ヒロインの方は及第点なのだから、もっとしっかりしてほしい。劇場用アニメに素人を使う悪癖はいつになったら治るのか。
3) ストーリー自体はかの「君の名は」以来増えたタイムリープものの一種と言ってしまうと身もふたもないですが、やっぱりこういう設定は便利なのかなあ。
4) 二人がお互いに好意を持つようになる理由が共に不遇な家庭環境にあるのはわかりますが、若い男女が長時間一緒にいて見た目も悪くなければ惹かれ合うのは当たり前と思ってしまうのは冷めた見方でしょうか。w
5) あまりBGMを使わずに静かに見せる雰囲気は良い。カメラアングルも驚くようなものはないものの、卒のない感じで悪くないです。
6) 駅のホームで傘を貸すやり取りをヒマワリで再演、終盤にホームが出てきたので、またそれを再会の挨拶に持ってくるのかと思ったらその予想は外れました。さすがに2回はくどいかもしれません。

投稿 : 2022/10/18
閲覧 : 313
サンキュー:

4

ネタバレ

ハニワピンコ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

ベタな所はベタだが所々のセンスある描写は上手い

将来、田舎の夏でSF要素を含んだボーイミーツガール系(所謂:新海系)と一括りにされそうな気がするが、この作品も確かに田舎夏アニメのノルマをこなしてはいるが、ある不可解な事象や現象に遭遇して男女二人で調べていくという恋愛ファンタジーの王道を進みながら、ウラシマトンネルというウラシマ効果的要素を持つトンネルで起こる様々は面白く、男女二人の恋模様も少しづつ惹かれあってはいるが、塔野の方が決意を持ちトンネルに妹を探しにいき、花城を裏切ったと思ったら、真のトンネルの効果と“本当に失った物”に気付く展開はとても良かった
でもトンネルでの時間という概念が人及び持ち物にも作用するならば、ラストに携帯の電源が切れなかったのはトンネルから得た物からなのかは結構疑問だったかな(そもそもトンネルから出てなかったから?
C・ノーラン監督作の『インターステラー』に影響を受けて作ったらしいけれど、そもそもウラシマ効果なんて元々アニメ作品にも結構あるし、なんなら今年公開の『バズ・ライトイヤー』にもあったし、あれはSFより家族愛がテーマだと思ってる作品なので、トンネル効果やその派生の設定や展開だけで影響受けている=似てるというのはどうかと

映像 特にトンネル内は綺麗だし、夏の田舎の情景は綺麗だったが全体的にしんみりした映像とV o付きながら抑えめな劇伴だったのは、「CLAP」の前作の画期的な演出を見ると期待し過ぎたかなと思った。劇場版尺が合ってただけの内容というのは確かであり、劇場作品だから田舎の一つくらい滅ぼしても良いじゃないかとも思ったり
でもこういう地味ながら、ただのボーイミーツガール系とは意外と捻った展開やストーリーを劇場で集中して観たからこそただのエンタメとして消化する事なく堪能出来たのは良かった

投稿 : 2022/10/11
閲覧 : 109
サンキュー:

8

ネタバレ

ひろたん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

トンネルを進んだ先には必ず出口があるのでしょうか?

私は、観るアニメをジャケ買いで選ぶことが多いです。
つまり、観るか観ないかは、タイトルとキービジュアルだけで決めています。
この作品は、この2つの要素だけで「観たい!」と思わされました。
さて、どんな作品なのでしょうか?

■「トンネル」って?
{netabare}
トンネルって、入った方を入口とするなら、その反対側は出口のはずです。
その出口の先には、何があるのでしょうか?
そもそも、その考え自体、正しいことなのでしょうか?

「トンネルを抜けるとそこは雪国だった」と言う言葉があります。
トンネルの入口と出口では世界がぜんぜん違うと言うことです。
また、人生が開けることを「長いトンネルを抜ける」と言うこともあります。

それだけトンネルと言うものは、違う時間と空間を繋ぐ象徴のように使われます。
この物語は、そんなトンネルをウラシマ伝説と掛けて不思議な体験をさせてくれます。
「ウラシマトンネル」の物語の始まりです。
{/netabare}


■既視感と目新しさの融合
{netabare}
アニメをいろいろと見慣れてくると、この作品の展開は、既視感いっぱいです。
最初は、ちょっと失敗したかな?と思わされます。
しかし、「ウラシマトンネル」の不思議な出来事が始まると考えが変わります。
そして、いつのまにかこの目新しく不思議な体験にどんどん引き込まれていきます。

なぜなら、このトンネルの奥はどうなっているのだろうか?
そして、「出口」を抜けたら、そこには何が待っているのだろうか?
そんな好奇心で物語の展開がとても気になるからです。

このトンネルの外と中とでは、時間の進み方が違います。
少し入っただけでも、外はその何十倍と時間が進んでいるのです。
それこそ「ウラシマ伝説」です。

主人公の二人は、高校生です。
そうなると普段の生活があるため、すぐに戻らなければなりません。
それでも、ある目的の達成のためにいろいろ工夫して先に進もうとします。
観ているこちらも、もっと先を観てみたいと主人公に共感してしまいます。
そして、早く「出口」の先を見てみたいと言う気持ちにさせられてきます。

でも、実は、これこそが最大のミスリードなのです。
そして、この作品を観終わると「出口」の本当の意味が分かるのです。
なかなか面白いですよね。
{/netabare}


■「夏へのトンネル、さよならの出口」
{netabare}
とにかくこの作品は、このタイトルがとても上手いなぁと思わされます。

「トンネル」とは、違う時間と空間を繋ぐ象徴のようなものです。
「夏へのトンネル」とは、主人公のとある夏の記憶へとつながるものです。
主人公にとって、この記憶にある出来事がずっとトラウマになっていました。
それこそ、今の人生を否定するぐらいの心の傷です。
しかし、この「ウラシマトンネル」は、それを変えてくれる可能性があるのです。
でも、それはこの世に生きる人にとっては、とても恐ろしい考えなのでした。

一方、「さよならの出口」とは、その後悔に対してケリをつけることです。
記憶にある出来事に対して自分で「さよなら」を言うのです。

この作品で面白いのは、実は「入口」と「出口」が一緒だったと言うことです。

「入口」の反対側の「出口」の先には、何があるのか?
実は、何もないのです。
なぜならそれは過去の出来事であり、終わってしまったことだからです。
そのため、そこを目指して進んでも、その「出口」には永遠にたどりつけないのです。
もし、その「出口」にたどり着けたとしたら、それはとても恐ろしいことなのです。

後悔があると、どうしても今と過去とを繋ぐトンネルを何度も行き来してしまいます。

でも、過去のことにちゃんと「さよなら」を言って、戻ってくることが大切なのです。
つまり、「今」と言う「入口」に戻ってくる必要があるのです。
なぜなら、それこそがこのトンネルの「出口」でもあるからです。
{/netabare}


■まとめ

夏の終わりを感じさせる青春ミステリーって大好きです。
夏アニメって、独特な哀愁感がありますよね。
それは、短い夏の終わりが青春の短さと重なる部分あるからだと思います。
短いながらも一番キラキラしている季節、それは、とても貴重な時期です。
でも、それが終わってしまうことへの寂しさからそう感じるのだと思います。

また、この作品は、ミステリーの真ん中にしっかり恋愛と言う芯が入っていました。
そこもまた良かったところです。

この作品は、10代向けのジュブナイル作品なのだと思います。
でも、実は、大人の方が刺さるかもしれません。
なぜなら、青春と言う無くしたものをできることなら取り戻したいと思うからです。
でも、やっぱりその気持ちに「さよなら」をしないといけません。
そのなんとも言えない寂しさが、秋の訪れを感じさせてくれます。
「哀愁」と言う字に「秋」が入っているのも、そう言う感覚からなんでしょうね。

私は、観て良かったと思えた作品でした。

投稿 : 2022/09/27
閲覧 : 148
サンキュー:

18

ネタバレ

けいP さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ジェネリック新海誠

「君の名は。」の大ヒット以降
似たような青春ボーイミツガールな
アニメ映画が増えましたが
これもその類の作品ですね。
{netabare}
携帯電話のメールの時間差のやり取りなんかは
同じ新海誠作品の「ほしのこえ」を連想させる。

ただ女性側が一途なのはいいけど
借りた傘をずっと持ち歩いてるのは
現実的に考えるとやり過ぎかな。
単純に邪魔だし
どこかに置き忘れるかもしれないしw
{/netabare}
全体的には中々良かったです。
雰囲気が良かったし
少し怖いシーンもあります。

投稿 : 2022/09/24
閲覧 : 244
サンキュー:

9

ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

過去ではなく未来へ向かって生きてゆく

これは主人公にとっては、ほんのひと夏のできごと。
でも、現実世界では…

ウラシマトンネル。これは過去で失ったものを手に入れることができる魔法のトンネル。
トンネルに入ると過去へ行くことができるそうです。
但しトンネルの中と外とでは時間の流れが違います。
トンネルの中ではわずか数秒の時間でも、トンネルの外では数時間も時間が経過します。


主人公は塔野カオル(とうの かおる)。彼は過去のできごとにより笑顔を失った高校生。

彼には、とても仲の良い妹がいました。
{netabare}でも、些細なことで喧嘩して、その日に妹は亡くなった。
妹は兄に大好きなカブトムシをあげて仲直りするつもりだった。
そのために木に登り、木から落ちて…

その後、家庭は冷え切ってしまい、母は家を出て行きます。
それから父は、酒に酔うたびにカオルを責め続けるのです。
{/netabare}
こんなことがあったら、誰でも笑顔を失います。
だからカオルは、未来を向いて生きていません。
彼の願いはたった一つだけ。{netabare}「妹が生き返ってほしい」それだけです。

それは無理な願いだと、彼にも十分にわかっています。
でも、それができるのならば、他は全ていらない。自分の命すら… 彼にはその覚悟がありました。{/netabare}


そんな彼が駅で出会った転入生の花城あんず(はなしろあんず)。
彼女も決して笑顔を見せない女の子。
{netabare}
大好きだったおじいさんが売れない漫画家だったため、彼女の両親はおじいさんを嫌っていました。
でも、おじいさんの影響で漫画家を目指そうとするあんず。
両親は、彼女の将来の夢を全く認めようとしません。{/netabare}


その二人が偶然見つけたウラシマトンネル。
このトンネルをめぐって物語は進行します。


トンネルの中で咲き誇る紅葉が幻想的で、とても奇麗でした。
二人とも無口で笑顔を見せませんが、お互いに相手を思いやる気持ちが十分に伝わってきます。
だから、この物語は意外と優しい物語です。

私は、ウラシマトンネルよりも、カオルの心の葛藤にいたく感情移入しました。

亡くなった人は、決して戻って来ません。
喧嘩をした後で後悔して、今度謝ろうと思っても、その人は、そのときまでに生きていないかもしれません。
だから、仲の良い人と喧嘩をしたときには、すぐに謝ったほうが良いですね。

投稿 : 2022/09/15
閲覧 : 540
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22

テナ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

青春の共同戦線~ビニール傘をかして返してもらうまでの時間~

この作品は私が、ずっと楽しみにしてた作品の1つです。
原作を知ってる訳でもありません。
私はよくアニメ映画を見にくのですが、その中に必ずある映画告知でよく流れていたからです。
その時に、面白そうと感じたのが「夏へのトンネルさよならの出口」です。

2022年10月も凄く気になる作品がありますが、見に行きたいなぁ(*´˘`*)ニコッ
見たらきっとレビュー書いてると思います。




さて、私がこの作品に感じた事を書いていきます。
物語は、ウラシマトンネルと言う外と中では時間の流れが違うトンネルを発見する。
そのトンネルを潜ると欲しい物が何でも手に入る。
その対価として100年歳をとる。

そんな都市伝説的なトンネル発見した主人公とヒロインはお互いの願いの為にトンネルを攻略する共同戦線を張る!


主人公 カオル

彼の願いは「妹を取り戻す事」
妹のカレンは優しい女の子でした。
彼女は人の幸せを心から願える女の子です。
彼女の夢は「人が幸せになる世界にする事」
この幼い年齢でこの願いは凄いw

この歳だと、普通に可愛いぬいぐるみとか、欲しいゲームとか、願いませんか?
自分が恥ずかしくなるww

主人公のカオルの願いは「カブトムシが欲しい」コレコレ!コレが子供の夢よww

ある日、兄妹喧嘩をしてしまいます。
カオルは妹に「大嫌い」と言われて「大嫌い」と返して家を出ます。
妹はすぐに「嘘!大好き!いってらっしゃい!」と返すのですが、兄はそれも無視します。

彼が帰ると妹は木から落ちて事故死してました。
兄と仲直りしようとして兄の欲しいカブトムシを取りに行ったから起きた事故でした。

うん、これって結構キツいよね。
喧嘩なんて当然します……
でも、喧嘩をして永遠に会えなくなるのは……
私も似た経験あって中学生の時の思春期におばあちゃんと喧嘩しました。
その後、数日後におばあちゃんは亡くなってしまいました。

二度と謝る事もなく一緒に暮らしてる訳でも無かったので、それから言葉も交わさずに……
今でも心残りです。
だから、カオルの気持ちって凄く解ります。

彼が妹を生き返らせたいってのも凄く解る。
正直、多分、ずっと心残りになると思う。
いつになっても、「あの時なぁ〜」ってなります。

それに彼は妹が自分と仲直りしようとしての事なら尚更……
何を犠牲にしても叶えたい願いだと思いました。



アンズ

彼女の願いは「特別な才能が欲しい」
彼女のお爺さんは、漫画家でした。
しかし、売れる事もなく借金してまでも漫画を描き続けた。

そんなアンズも漫画を書く楽しさをお爺さんから教えて貰って彼女も漫画家になりたいと願うも踏み出せないでいました。

父に「お爺さんと同じになるつもりか!」と原稿をビリビリに破かれたそうです。
だから、彼女は漫画家になりたかった。
お爺さんを反面教師扱いする両親を見返したかった。

でも、自分の漫画は、どうしても普通にしか見えなかった。
出版社に持ち込んでもダメだと思い込んでしまう。

でも、自分も何か残したいと考えていました。
それが、彼女にとっては漫画でした。

実は私は彼女に凄く共感出来ました。
私も産まれて来たからには「世の中に何かを残したい」と思ってしまいます。
せっかく産まれてきたのですから私が私個人が生きていた証を……

で、私が他にも共感出来たのは自分の作品を自分の線引きで出版社に持ち込めないって点です。
自分の作品は普通だから……勿論書くがわからすれば面白いから書いてるけど、世の中には更に面白い漫画は沢山ある……だからこのレベルではダメだと……

実は、私も物語を書いていました。
今は書いてませんが……当時は、文庫本作家になってみたいなぁ〜とw
電撃大賞とかに出したいなぁ〜と思って書き上げたりしてましたが、結局は私も同じ理由で足踏みしてました。
文才も言葉も拙いのでw

結局、彼女は最後に編集に持ち込むので私なんかとは全然違うのですけどねw
で、アンズと私って多分、そんなに年齢変わらないです。
2005年になってたから1つか2つ先輩かな?
でも、同年代の子だと考えたら凄いなぁーって本当に思いますね。


だから、彼女の気持ちって色々共感出来ちゃいました。


ウラシマトンネル攻略 8月2日

攻略前日……アンズから自分の漫画を出版社に持ち込んだら気に入って貰えたそうなんです。
担当さんが付いて一緒に漫画を作りませんか?と提案されたのだと。

相談されたカオルは攻略の延期を持ちかけます。
それはウラシマトンネルの中と外では時間の流れが違うので数時間で数年経つ……すると多分、この漫画家への道は失われる……

しかし、カオルは1人でウラシマトンネルへ行きます。
アンズが気付いた頃には手遅れでした。

カオルのした事って正しくはあると思います。
共同戦線だからって最後まで付き合う必要はないし、トンネルは願いを叶えるのではなく、失った物を取り戻すトンネルだからです。
つまり彼女の才能は手に入らない。
それなら、尚のこと自分で掴んだ才能とチャンスを手放してまで一緒に来る必要はないのです。


でも、カオルはその反面考えが足りなかった。
アンズが自分の漫画が気に入られた時に相談したのは一緒に考えたかったのだと思います。

2人で共同戦線を辞めて2人で共に過ごす時間と、一緒にウラシマトンネルで妹のカレンを取り戻して3人で過ごす時間

その為なら、全てを投げ出してでも一緒に居たかった。
彼女は恋をしていたのです。

特別な才能が欲しかった彼女は、今はカオル特別な存在になりたかったのでしょうね……

でも、彼の決意は硬かった。
カレンダーを8月2日から破り捨ててました。
それは、それから先の時間は彼にはないからです。
更にはメールも全て消して、携帯も捨てて……
だから、決意の強さが伝わりました。


カオルは妹に再会します。
妹と兄の失われた時間。
カオルも子供になってました。
つまり時間が戻ったのです。

妹は自分が捕まえたカブトムシを兄にプレゼントします。
あの日、兄と仲良くする為に捕まえようとしたカブトムシ。

2人は幸せそうに話をする。
けど、カオルは気づく。鏡に映る自分の姿は高校生である事に……

そこに捨てたはずの携帯がメールの着信音を鳴らします。
そこには消したメールが全て復活してました。

ウラシマトンネルは無くした物を取り戻すトンネルですが、これでは言葉足らずです。

ウラシマトンネルは大切な物を取り戻すトンネルってのが正確だと思います。

過去の時間に戻ったって事は、元の時間の世界の大切な物を失ったと言う意味です。
だから、携帯もメールも戻った……そして自分の気持ちも。

妹も大事だけど妹と同じくらい好きな人……

実はカオルとアンズの2人はトンネルの外から中へのメールは届かないと実験していました。
しかし、今はメールが届いた。
それは、アンズの時間軸から無駄だ……届かない……そう知ってても送らずにないられなかったメール

経過する時間の中、アンズが送り続けたメール。
そのメールは、カオルが失った時間に送られたメールです。
だから、失った物としてトンネルを通じて彼に届いた。

彼は現実世界に戻るために走り出す!
カレンは知っていたのかもしれません。
兄が別の時間軸の兄だと……だから背中を押した。

カレン「大好きだよ!いってらっしゃい!」
自分に囚われてないで、気にしないでって彼女なりの優しさで。
喧嘩した時に本当に言いたかった言葉を添えて。

彼女の願いはなんだったけ?
「人が幸せになる世界にする事」
彼女が生きた時間のアンズは、引きずってる……カオルの事を……夢を叶えて連載を持っても彼女は笑えなかった……カレンの言う、人が幸せってのはアンズも含めてです。
だから、兄の背中を押した。
兄の幸せを考えられる強さを持ってるから。

私は死んだ人に生きてる人が出来る事って多くはないって思います。
でも、カレンにカオルがしてあげられる事がある。

それは現実世界で幸せになる事です。
人の幸せを願える妹の兄に出来るのは自身が幸せになり好きな人を幸せする事だと思います。
何故ならそれがカレンの願いだから……その1歩になる事が彼女に唯一してあげられる事なのかな?と思いました。

そうして、カオルとアンズは十三年ぶりに再会する。
13年……ウラシマトンネルの時間差……
13年間、ずっと待ち続けてくれたアンズ。
彼が戻る確信なんてなかった。
それでも、彼を待ってくれていた。
本物の愛なんでしょうね。
好きな人にそこまで待って貰えるカオルが幸せ過ぎますねw

理由はどうであれカオルは13年間アンズに心配を掛けて悲しませてきました。
これからの時間は、全力でアンズを幸せにしてあげて欲しいですね(*´˘`*)ニコッ

正直、この作品、ウラシマトンネルの調査中に大幅カットされてるような描写もあるけど、私に共感出来る事が多い作品でビックリしました。


因みに、ココに出てくる大人は最低の象徴として描かれています。

酔って暴力を振るうわ、息子が体調を崩すと心配すらしないで暴言暴力を振るう父親。

娘の夢を反対して原稿を破るわ、田舎に転校させ1人で暮らして頭冷やせとか言う両親。


この2人の出会いに……「親なんか居ないわ」「いいねそれ」って言葉があります。
最初は、カオルのいいね発言にビックリしましたが、これは2人が友達ではなく理解者であるんだろうなぁ〜と見ていて感じました。
ウラシマトンネルの共同戦線もお互いの利害が一致してるからでしょうし、お互いに理解者から恋人になるまでが描かれているのかな?とw

さて、この作品のタイトルって、「夏へのトンネル」はカレンの死んだ夏への入口、「さよならの出口」ってカレンへの未練を断ち切る為の、さよならの出口なんですね。
劇場版みた後に気づきました。
ある意味タイトルで盛大なネタバレされてるけど意外と気づけない上手いタイトルですね。

投稿 : 2022/09/14
閲覧 : 348
サンキュー:

9

ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ウラシマ効果と願いの狭間で浮き彫りになる若気の至り

【あらすじ】
{netabare}欲しいものが何でも手に入る「ウラシマトンネル」
鹿との衝突事故により電車が止まるくらいの田舎を舞台に、
{netabare}亡き妹・カレンと幸福な家庭{/netabare}を取り戻したい高校生男子・カオル。
{netabare}漫画で世界に爪痕を残せる才能{/netabare}が欲しい女子高生・あんず。
二人が願望の代償として世界を捨てるに等しいウラシマ効果をもたらすトンネルを前に、
“共同戦線”を張る内に、距離が縮まる同名ライトノベル(未読)の映画化作品({netabare}83{/netabare}分){/netabare}

【物語 4.0点】
監督・田口 智久氏。

実写「デートムービー」も意識して、主人公の少年少女二人に焦点を絞り原作を再構築。
ヒロイン視点補強を試みて、二人の出会いなどの節目を詳述するため、
三度にわたる駅のシーンをアニメオリジナルで追加し、ボーイ・ミーツ・ガール成分増量。

「ウラシマトンネル」になかなか飛び込めずに事前調査を重ねる二人。
浦島太郎が予め竜宮城に行った後の顛末を知ってしまったら、
亀に乗るのにメッチャ逡巡して物語が停滞するでしょうがw
これが青春を生きる高校生二人なら、人生経験の少なさもあって不安定なアイデンティティや居場所のなさ。
“共同戦線”に下心や恋心はないのか?など整理できない自分の気持ち。
モヤモヤが些細な衝撃で暴発しかねない危なっかしさ。
若さは逡巡すらメインストーリーとして魅力十分な甘ずっぱいドラマに昇華させます。

トンネルの先を描いた終盤も、既視感は覚えるものの見応え十分。
何を言ってもネタバレになりますが敢えて一言だけ叫ぶと、
{netabare}気づくのおせーよ{/netabare}ってことでしょうか。


ガラケーがスマホに駆逐される前の時代が舞台とあって携帯メールが活躍するシナリオ。
連絡事項に改行スペースを重ねてスクロールさせ末尾に{netabare}「塔野くんてちょっとエッチだよね」{/netabare}と本音を仕込む技もベタですがあざといです。
ケータイ共々爆発して下さいw


【作画 4.5点】
アニメーション制作・CLAP

草薙(KUSANAGI)提供の細密な背景に押し負けない映像作りで、夏を始めとした季節感を好表現。
同スタジオの前作『ポンポさん』でも多用した、
色トレス(近景等の色彩に人物の主線の色を合わせる)も駆使して、
世界と登場人物の一体感をアップ。

小物に“演技”をさせる演出も上々で、
特に上記アニオリシーンで“助演俳優賞”級の活躍をしたビニール傘については、
描き込みが面倒な透明色にもめげずに二人の仲を橋渡し。
終盤の{netabare}錆{/netabare}の描写も良い仕事してました。

ただ私としては“助演俳優賞”は笑顔を彩ったヒマワリに授与したい心境です。

ケータイ画面やビニール傘が濡れる心情演出も文学的。
CGで構築された水面もまた波紋で揺れる男女の言動を反映する“役者”ぶり。


【キャラ 4.0点】
主人公の高校生男子・塔野カオル。
携帯プレイヤーは音楽鑑賞じゃなく外界の音を遮断するために使う系。
家庭に安寧の場所はなく、斜に構え、田舎で朽ち果てつつある典型的な疎外感を抱えた主人公少年。
世界から外れかかっている彼のメンタルこそが「ウラシマトンネル」を招き寄せた
という作中での考察、一理あります。

ヒロインの女子高生・花城あんず
東京から田舎に転校して来た、これまた典型的な孤高の黒髪ロングJK。
寄らば斬る(むしろ{netabare}殴り倒すw{/netabare})
そんなテンプレでツンツン、デレデレされたって俺は萌えないぞ。
……と頑なになっていた私ですが、彼女が{netabare}カオルに初めて自作漫画を読まれ論評{/netabare}されるシーンの足芸で、
あっさり萌えて陥落しましたw

それ以上にあんずにグッと来たのは世界に爪痕を刻むと決意する強さ。
特に{netabare}絵で物語る漫画がなくなるはずがない{/netabare}と熱弁する件。
「特別」を目指すヒロインのカッコ良さには異性としてではなく人として惚れ込みます。


【声優 3.5点】
実写とアニメの中間領域を志向し、メインキャストは俳優をオーディションで選出。

主人公・カオル役の鈴鹿 央士さんは声優初挑戦。
スタッフ陣はナチュラルなボイスがハマり役と好評していますが、
私は走って息切れるシーンの演技にしても、自然さより経験不足を感じてシックリ来ませんでした。

声に人生が滲み出る演技だなとも感じはしましたが、
哀しみ故に荒れた生活を送るカオルの父役の小山 力也さんにはまだまだ及ばない印象。

その点、ヒロイン・あんず役の飯豊 まりえさんは、声優経験もありまだ安定感がありました。

それでも、脇に回った畠中 祐さん&小宮 有紗さんじゃ駄目なんでしょうか?
という私の疑問をかき消すほどの演技ではなかったかなと。

ただし、カオルの妹・塔野カレン役の小林 星蘭さんは子役時代のスキルも生かした幼女ボイスで上々。
塔野家の天使に免じて評点は基準点+0.5点で。


【音楽 4.0点】
劇伴は富貴 晴美氏のフィルムスコアリング。
氏のBGMは管弦楽の迫力でねじ伏せるよりも、ピアノを中心に心情にそっと寄り添う方が味わい深いです。
本作でも遅効性の恋に繊細な音色がマッチしていました。

主題歌、挿入歌はeill。
アップテンポな劇伴ソング「プレロマンス」では二人の恋愛未満を的確に射抜き、
主題歌バラード「フィナーレ。」では濡れるリスクが増える相合傘の利点を恋愛面から力説。
一番刺さったのは既存曲のアコースティックアレンジとなった「方っぽ」
世界から外れそうな位の喪失感が痛切で抉って来ます。


【付記】
イケメン俳優&朝ドラヒロインをキャスティングして、
実写恋愛映画の如く、カップル集客も目論んでいるという本作。
ですが初週鑑賞時、まばらな観客は私も含めてアニメ&ラノベファンと思しきソロの男性ばかりで、
デート中のカップルなんて一組も見当たりませんでしたw

プロデュースが滑っている以上、上映期間も長くはないと思われるので、
興味がある方は、夏が消え去る前に、お早めに劇場に行くことをオススメします。

投稿 : 2022/09/12
閲覧 : 533
サンキュー:

17

ネタバレ

薄雪草 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

ビター系マジカルファンタジー

本作にはウラシマトンネルという時空の軛(くびき)が大道具として登場します。
となれば浦島太郎伝説を下地にしながら、現代風にアップデートしてみましたという趣旨であるような印象です。

個人的には、竹取物語、浦島太郎の二作は、世界に冠する日本版ファンタジーの金字塔だと思っていますので、むしろ本作のアイディアが二番煎じにならないかと杞憂する想いで鑑賞しました。

主人公は塔野カオルと花城あんず。
いくらか心に翳りをほのめかす二人ですので、ウラシマトンネルがどのようなエモーショナルを引き出すのかが本作評価のポイントのように感じました。


~    ~    ~    ~


ちょっと寄り道・・・。
{netabare}
ところで"浦島太郎"とは、"基本、良い人なんだけど、少々世間離れしてて、多少世間とズレがあっても厭わない人"とも読み取れそうで、私はそれを"世俗に漂ううぶごころ"と捉えています。

亀の甘言に乗っかるのは歓楽街に誘われるタクシー客の懇ろでしょうか。
飲めや歌えの享楽は、コロナに苦しむ時代にはむしろ羨ましく妬ましささえ感じます。

宴席の終わりに手渡された玉手箱はクーポン券などではなく、長く怠惰放蕩に耽ったことへのカウンター拳なのでは?

恩返しという甘言を鵜呑みにし、ともすれば当然の見返りとして享受を求める人間の浅はかさ、傲慢さへの注意喚起とも言えそうです。

とは言え、乙姫じきじきに開封を禁忌・諫言されれば、なおのこと開けたくなるのも人の情け。
その結果、浦島太郎の肉体はたちまち現実へと引き戻され、あらぬ姿へと変貌します。

ここで留意すべきなのは、自らの判断で現世へと還った太郎が、世間の様相とのズレと、自らの肉体と精神とのズレを、いったいどのように順応させたのかということです。

昔話・浦島太郎では、その先までは物語られてはいません。
上から目線の教訓はあっても、下から支える支援は何一つ語られません。
言わば「そりゃあ自己責任だから仕方ないでしょ?」ということなのでしょうか。

案外、昭和時代の共同体なら拾う神ありで許されそうです。
でも、平成・令和の時勢では捨てる神のほうが悪目立ちなので、そういうわけにはいかないことのように思います。

太郎の自己選択は、たしかに遊惰に溺れ、人格の錬磨も社会への貢献も放棄してしまっています。
けれども人懐かしさに駆られ、ようやく帰還を果たした結果、世相の変化への"おいてけぼり感(外的な疎外感)"はもちろん、一足飛びに老化した"おいてけぼり感(内面の疎外感)"を自らの境遇とした太郎なのです。

それはウラシマ効果ならぬ、ウラシマ後悔とも言えそうな救いようのなさになってはいないでしょうか。
彼が背負った償いは、残りの人生にどのような顛末をもたらすのでしょうか。

なにより、いったい太郎は、時間のあわいとの等価交換を、どのような想いで埋め合わせ、置き替えたのでしょう。
それは個人的レベルで推察するしかないのでしょうし、その重苦しさはこの先も表立ってはこないのかもしれません。

ですが、それを社会通念として刷り込んでいる私たち自身も、時のあわいの埋め合わせを「個の内面性」の問題として目を逸らしてはいないでしょうか。

時間操作(とその結果としての無常感)をファンタジーやSFに落とし込むのは容易いことです。
でも、現実の身近な街なかで生み出されている事象が、どれだけ恐ろしい未来を招くのか、もうそろそろ無視できるような時代ではないように感じます。{/netabare}


~    ~    ~    ~


終幕、二人の感情が爆発し、絆を縒り戻そうとする一つのアクションが演出されます。

ストーリーラインでは、{netabare} かたや数時間、かたや○○年のズレと {/netabare}を、一瞬にして結合されるエポックシーンでもあるので、「うん、当然そうなるよね。」と納得できる私です。

その瞬間、ほのかにビター系の味わいを感じたのは、もしかしたら女性特有の目線が働いたのかもしれません。
ならば、男性視点なら視聴後の印象もまた違ったものになるのだろうかと思いを巡らせています。

留意するのであれば、ジェンダー的にもジェレネーション的にも、視点も目線も違っていて当たり前な二人なわけです。
17歳の過去情報を共有しあっていても、そのバイアスや体験に自縛され過ぎてもいけないのでしょう。

まとめると、歳の差という現実におじけず、コミュニケーションをよく図ることで、生きる実相を作りあい、その意味を見出す共同作業が肝要なのかもしれないと感じました。


〜    〜    〜    〜


原作は読んでいませんのでシナリオ的な考察はそんなに深められませんが、全体的には少し薄口だったかなあという印象でした。

キャラクターとしてのカオルはやや茫洋的。あんずがツンデレ風なのは、その背景がきちんと描かれてあるのですんなり頭に入ります。

ただ、ややパターン化された人物像なので、いくらかありきたりに感じられたのは否めませんでした。
(先をつい読みそうになるのをぐっとこらえました。)

もう少し双方の感情への強めのアプローチとか、共感を持ちあうシンパシーとか、そんな意外性のあるエピソードが描かれてあっても良かったかなって感じました。
(いくつかのシーンでいい表情が描かれてはいます。)

元祖・浦島太郎の物語世界との比較は、ちょっと酷だったかも・・・期待をかけ過ぎたかも・・・と反省しています。
でも、時間の相差をアイディアとする作品が、このように循環するのは素晴らしいチャレンジだと思います。


~    ~    ~    ~


思春期の夏への冒険はセピア色に染めるにはまだ早く、だからこそ独りよがりな暴走も時には大切な宝物にもなりえます。

17歳の若さは生身の人間としての欲望や可能性を欲しがります。
でも、そのぶん過ちも多いもの。

カオルとあんずの共同戦線が、お互いの寛容を育み、バランスの取れたサポートを見出せそうな雰囲気で幕を閉じたのは良かったと思います。

ドライ → セピア → ビター → スウィート。

さよならの出口があれば、こんにちはの入り口が人生にはあります。
時間のあわいに翻弄されず、足を地につけることに喜べる毎日(系)があれば、それが本当のウラシマ効果の実り。

そんなことが言えそうな作品でした。

投稿 : 2022/09/12
閲覧 : 157
サンキュー:

10

ネタバレ

てぶくろ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6
物語 : 2.0 作画 : 3.5 声優 : 2.5 音楽 : 3.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

またひとつ「君の名は」の光につられた、夏映画の残骸。

 {netabare}「君の名は」以降、雨後の筍のように背景や美術だけは素晴らしい作品、所謂 "劣化" な作品が増えましたが、この作品もそれらのひとつとして名を刻むこととなりそうです。

 導入やら展開をオーソドックスにするのは大変結構なんですが、どこの工場から出荷されてきたんですか?っていうような量産型主人公でやられると、あまりにもベタすぎて正直観ていて恥ずかしくなるんですよね。
 映像はキレイな分ラノベ原作の悪いところが浮き彫りになり、余計に寒々しい感じになっていました。

 先程、オーソドックスな展開と言いましたが、この映画は全編 "っぽい" で構成されています。
 なんとなく夏っぽくて、ボーイミーツガールっぽくて、家庭内の不和もあるっぽくて、切ない要素もあるっぽい、という。
 なんというか夏映画の概念を見せつけられている気分になります。

 もういい加減、【俺の考えた「君の名は」】を発表するのやめましょうよ…。
 なんだか、一夏のボーイミーツガールにどんな特殊な舞台装置をつけるかの大喜利みたいになってませんか。
 そういうのは飲み会とかでやりましょう。

 
 最後に
 この映画は原作のアニメ化という観点からすると120点だと思います。
 素晴らしい作画と演出、美麗な背景・美術、無駄な部分は削られた脚本でダレることなく83分とすっきりとまとめられていました。
 制作側では最善が尽くされていたように思いますが、原作のポテンシャルがそこまでだったのが残念です。
 強いていうなら、企画が悪いと言ったところでしょうか。
 
 面白い作品とは言えませんが、それでも、過ぎ行く夏を惜しむ今の季節には合っている作品なんじゃないでしょうか。
 
 CLAPの新たな作品に期待です。 {/netabare}

投稿 : 2022/09/09
閲覧 : 168
サンキュー:

4

御宅 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 2.5 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 2.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

夏を舞台にしたSF青春群像劇

八目迷先生のライトノベル原作作品。原作読了済みになります。監督は「BLEACH 千年血戦篇」を手掛ける田口智久監督。アニメーション制作は「映画大好きポンポさん」を手掛けたCLAPになります。物語の内容は夏を舞台にしたSF青春群像劇といったところでしょう。約1時間半の作品になるのですが、物語の展開が結構早く感じると思います。原作の無駄な所をカットし、塔野と花城の2人だけの物語にしていた事は好印象でした。

アニメーションは申し分なく、終始素晴らしかったです。田口監督曰く、光の演出にとてもこだわって制作されていたらしく、色彩などもとても美しく描かれていました。

主人公塔野を演じられたのは、俳優であり声優初挑戦の鈴鹿央士さん、ヒロイン花城を演じられたのは、同じく女優の飯豊まりえさんになります。
鈴鹿さんに関しては声優初挑戦という事もありましたので、多少辿々しい部分などはありましたが、総じて悪くはなかったように感じます。飯豊まりえさんは何度か声優をやられている事もあってか、初挑戦の鈴鹿さんをリードするような感じが出ており、作品と結びつくような雰囲気がありました。また、主人公の妹役を演じられた小林星蘭さんは「若おかみは小学生!」を観た時から感じておりましたが相変わらず上手かったです。そして何よりも、キャスト決めをオーディションで行ったということに驚きました。アニメーション作品ではあるが、どこか実写の雰囲気も漂わせる。その中間を表現したく、今回この2人を抜擢したとプロデューサーの方がおっしゃっていました。

個人的に主題歌、挿入歌に関してはコレじゃない感がありました。劇伴ももう少し欲しかったです。

投稿 : 2022/09/03
閲覧 : 168
サンキュー:

5

Metamon! さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6
物語 : 2.5 作画 : 3.5 声優 : 2.0 音楽 : 2.5 キャラ : 2.5 状態:観終わった

投稿 : 2024/02/28
閲覧 : 2

あーーー さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 1.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/01/17
閲覧 : 3

まかろん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/01/12
閲覧 : 2

Re さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/01/11
閲覧 : 2

コゼット さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/01/07
閲覧 : 175

RX-178 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/01/06
閲覧 : 2
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夏へのトンネル、さよならの出口のストーリー・あらすじ

あの日の君に会いに行く。

ウラシマトンネル――そのトンネルに入ったら、欲しいものがなんでも手に入る。
ただし、それと引き換えに……

掴みどころがない性格のように見えて過去の事故を心の傷として抱える塔野カオルと、芯の通った態度の裏で自身の持つ理想像との違いに悩む花城あんず。ふたりは不思議なトンネルを調査し欲しいものを手に入れるために協力関係を結ぶ。

これは、とある片田舎で起こる郷愁と疾走の、忘れられないひと夏の物語。(アニメ映画『夏へのトンネル、さよならの出口』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2022年9月9日

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