「ほしのこえThe voice of a distant star(OVA)」

総合得点
67.6
感想・評価
576
棚に入れた
2892
ランキング
1913
★★★★☆ 3.4 (576)
物語
3.6
作画
3.5
声優
3.2
音楽
3.5
キャラ
3.3

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ほしのこえの感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

2つの可能性が考えられますが、ラストシーンからは…

 SF短編の最高傑作ですよね。映像も素人が、ということを抜きにして、非常に感情を揺さぶられる素晴らしいできでした。

 不思議ですよね。実はミカコの時間経過と、ノボルの時間経過って同じなんですよね。ミカコが戦っている時間は、ノボルが高校1年生の新学期くらいになります。(追記;中学校の冬に出かけて半年後なので夏かもしれません)
 8光年という距離で、メールが届くのに8年以上かかってしまいノボルが24歳のときにメールが届きますが、メールが届いたときには、ミカコも同じく24歳になっています。
 このSF的な時間感覚を持っていると、よりこの作品を楽しめると思います。

 時間と距離のズレが生み出す、不思議な運命の少年少女のラブストーリー。SF的な視点も重厚な上に、美しい映像と淡々としたセリフで語られる内面描写。
 本当に素晴らしい作品です。

 さて、この後は物語と設定の考察です。2つの可能性を考えました。

 1つ目。ミカコの船団はワープができるんですよね。ほんのわずかな時間で、シリウスまで来てしまえるわけです。
 亜光速移動(超光速移動でも通常空間なら同じ)によるウラシマ効果は座標系に対する加速によって生じる効果だとされていますので、ワープでウラシマ効果は基本的には発生しないはずです。
 本作におけるSF設定としてのワープ航法をどう考えるかによりますが、移動によるウラシマ効果は発生しないものと考えると、ミカコが生きていれば、メールが届く前にミカコは帰ってきているはずです。

 ラストの段階であの船団はほぼ壊滅しかかっていました。ミカコのロボットも動力が切れているような描写でした。わざわざこのシーンを入れたということはつまり…私の誤解じゃなければ…ミカコは…ということかなあ、と思いました。最後の新聞記事も8年前の生存確認は取れた、としか言っていません。なんらかの理由で戻れないだけかもしれませんが…。

(追記;見返したら、一瞬映る新聞記事でアンカーとかショートカットネットワークとかいう文字がありました。ということはワームホールなんでしょうか。記事も見える範囲を読んでみましたが、画面からはSF設定に確証が持てませんでした)


 2つ目。しかしです。最後の新聞記事の通り、ミカコの船のみ健在という可能性もあります。なにせ異星人と会話をし、また会えるという約束と未来のミカコの姿を見せてくれます。結婚指輪?もしてました。
 ノボルが宇宙軍に入り、ミカコが生きていて、ワープでシリウスのミカコのところに行くと同い年になります。
 好きです、というメッセージが消えていましたが、これは自分の言葉で伝える言葉だ、という意味でしょうか。

 しかし、です。秒速5センチメートルでも電車の踏切りによる分断は、永遠の別れを示唆していました。うーん。
 希望としては2つ目なんですけど、まあ、1つ目かなあ、という気がします。もし生きていたら、新聞記事からミカコの戦闘の流れで見せないと思うんですよね。しかもラストは雪と涙、ですもんね。いやでもどっちとも取れますね。

 「ここにいるよ」というメッセージが、あなたを想った私は、確かにここにいたんだよ、という別離なのか、待っているから迎えに来てねなのか。まあ、どっちでもいいでしょう。素晴らしい話でした。

投稿 : 2021/06/17
閲覧 : 56
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1

ガバ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

シンプルな設定で描く

sf的にはあるあるな設定だか、だからこそ感情移入しやすい。

投稿 : 2021/02/17
閲覧 : 42
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0

ASKA さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

新海誠監督作品視聴5作目。短編のSFアニメーション。

新海誠作品視聴は個人的に5作品目です。
新海誠監督作品は君の名は、言の葉の庭、星を追う子ども、「雲のむこう、約束の場所」と視聴&レビュー投稿済みです。
今作は新海誠監督初のSFであり、約25分と短い短編です。
お互いに思っていながら遠い宇宙と地球で離ればなれになるミカコとノボルという男女を描いています。SF作品で、ちょっとした日常の背景美術などを使い心情を表現する新海誠監督の手法がすでに使われています。
2002年公開ですが、キャラデザは古いですが、背景は今見ても新しいです。

新海誠監督作品を観るならこの作品もチェックしておく作品ではないでしょうか。

投稿 : 2020/12/27
閲覧 : 56
サンキュー:

10

tinzei さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3
物語 : 2.5 作画 : 2.0 声優 : 2.5 音楽 : 2.0 キャラ : 2.5 状態:観終わった

男女逆の方が良かった。

男女逆の方が良かった、いろんな意味で(笑)

投稿 : 2020/11/17
閲覧 : 30
サンキュー:

0

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

細かいところはスルーで。

何度か見ました。今回はレビュー書くために見ました。

今までは人物にそんなに違和感を感じなかったのですが、今回はデッサンが狂ってるのでは?と気になってしまいました。「こんなにバランス悪かったかな?」とは思いますが・・場面が変わると少し違和感も緩和されるので最後まで見ることが出来ました。

ラスト近くの音楽はとても良かったです。

新海作品のレビューはこれからも書きます。他の作品には無い初々しさを感じることが出来ると思うので、細かいところはスルーで最後まで見てください。

素敵な欠片がいろいろ入ってる作品だと思います。

投稿 : 2020/09/04
閲覧 : 82
ネタバレ

ジャスティン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

新海誠とは 序章 -プロローグ-

【視聴きっかけ】
天気の子もあったことなので、結構前から気になっていた
ほしのこえの視聴をしたくなりました

【総評】
新海さんのやりたいことがずっと描かれているかのようでした
流石最初の作品でも、一番思い出深い作品かもしれませんね。

私は「君の名は。」で名前だけ知っている感じだったのが最初でした
君の名は。を視聴したのは実は今年で結構いい感じの作品だったので
他の作品を少し見て、そして原点もみたいということでこの作品を視聴したときに思ったのが今描かれている作品とは全然違う感じしました

同じ監督だとは思えないというわけでないのですが、脚本が新海さんらしくというよりはこちらが本当にやりたいことが出来ている新海さんなのですね

正直ストーリー展開は何とも言えませんでした。
しかし、流石作画関係やCG関係は素晴らしいですね。これ2002年ですよねw
見たとき、2008年ぐらいの映画かと本気で思ってしまいましたw

新海さんはminori作品で素晴らしいCG監督をやっていたこともあり
空の描き方や宇宙の描き方が素晴らしいかったですね

そしてストーリー展開で今回思ったのが「二人の関係を引き裂く」ことがお好きですね。
人の感情を強制的に引き裂く演出が毎回あるような気がしますね

投稿 : 2019/08/07
閲覧 : 184
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10

たわし(冨岡) さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

「新海誠」論

「君の名は」で大ヒットした新海監督だが、ビジュアルイメージはいわゆるアダルトゲームの背景やキャラクターをアニメ化していると言える。

そもそも新海監督自体がアダルトゲームの背景美術の分野のデザイナーであったという経歴から、「君の名は」で、普通の日本のアニメーションより背景の書き込みが以上にリアルなのはそこから来ている。

しかも、当時(2002年頃)はCGを使った背景デザインはまだ黎明期でもあり、この「ほしのこえ」はそこが画期的だったのである。

手書きではできない質感や空間の奥行はジブリアニメを観てもらうとすぐわかるが、手書きだと木材、石、ガラス、鉄などの無機質と人間や動物などの有機質がどれも同調的に描かれてしまう。つまり質感が短調にならざるをえない。

そこでCGの背景と昔ながらの2Dのキャラクターをあえて差別化させ、融合させることによって、キャラクターや空間に独特なリアリティをもたせることができるのである。

最近のアニメは本格的に3DCGを取り入れてきたので、空間に奥行がありレベルの高い映像を提供しているが、これは恐らくは新海監督の手法が興行的に当たったこともあり、今後増えていくと思う。

投稿 : 2019/06/19
閲覧 : 303
サンキュー:

16

休止中の足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 2.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

自主制作アニメが全国ニュースになった衝撃

声優項目はオリジナル版の評価。


全国を巡回中の「新海誠展」の感想も交えつつ……。


私がこの短編アニメの存在を知ったのは朝のニュースで特集されているのを見て。
一人で作ったとは思えない細かい背景描写、光源処理に驚かされました。

後に視聴してみて、地球と宇宙に引き離される男女の想いが極まる中、巡っていく世界の風景。
その残酷なまでの美しさに胸を打たれました。

思えば本作がここまで話題になったのは、やっぱり背景作画の存在感故だと感じます。
これが、背景は簡素だけど人物の表情は凄い個人制作作品。
とかだったらマニアの中でもごく一部で愛好されるだけで止まったと思います。

実際、本作の作画ソースは背景に多くを割かれていることが「新海誠展」でも確認できます。
自主制作を実現するための工程の省エネなどは人物やメカ描写に向けられ、
背景の細かさとは対照的に、人物の表情などの制作工程は意外なほど簡素です。

これは、背景も登場人物の一人と言う監督のこだわりの表れなのでしょうが、
この作画構成こそが、自主制作→背景は大したことないだろう。
という先入観の裏をかいてサプライズを巻き起こし、
ゲーム会社出身でアニメ業界の経験も縁も乏しい若手クリエイターがたった一人で、
種々のしがらみをすっ飛ばして、インディーズでスマッシュヒットを飛ばすと言う、
夢のような成功例を生んだのだと思います。

いよいよ個人が自主制作で成功できる時代になったのかもしれない。
この夢物語が業界に与えた衝撃も相当な物だった……。
展覧会会場で当時、私も読んだ新海監督×『ガンダム』富野監督の対談なんかも見直したりして……。
私は、アニメ業界で働く人たちって、クリエイティブな仕事を通じて、
自分たちの思う通りの作品を世に出す夢を実現した自由な人たち
という憧れを抱いていたけれど、
現実は案外、色んな組織の制約等に縛られているんだな……。
と『ほしのこえ』への食い付きぶりを眺めて、
切ない所感を抱いたことを思い出しました。


展覧会を通じて、新海監督の足跡を振り返る中で、
再三、目に付いたのは「作品をコントロールする」と言う監督の強い意志。

この場合の“作品”とはアニメーション作品そのものは勿論、
世に出した作品が与える影響、鑑賞者や世間の反応をも含めてコントロールする。
というもので、非常に貪欲。

『星を追う子ども』で視聴者の反応が思う通りにならなかったと感じたら、
後の作品では、敏腕プロデューサーと手を組み、
プロモーションでもアイデアを出して制御していこうとする。
例えばその具現化の一端が『君の名は。』&サントリーのコラボCM。
と貪欲なだけじゃなく具体的かつ積極的。

やはり原点は、組織を飛び出して、ひとりで思う通りのアニメを世に出す。
という夢を具現化した『ほしのこえ』だと展覧会場を巡っていて改めて痛感しました。

とは言え、『ほしのこえ』以降の新海作品は拡大していく制作規模に、
監督の作家性を如何にして薄めずに反映し続けていくか?という苦闘の歴史。
『ほしのこえ』のケータイメールじゃありませんが、
監督と現場の末端との距離は作品を重ねる度に、どんどん遠ざかって行く。

それに抗うように、例えば『言の葉の庭』では、輪郭線に黒以外のカラーを当てるなど、
規模に比例して効率化されていくアニメ制作の現場に、
手間のかかる工程をねじ込んで個性的な色を出していく。
こうした“戦歴”を俯瞰すると『ほしのこえ』というビッグバンから続く、
自主制作由来の気風を感じます。

ただ流石に展覧会も『君の名は。』のコーナーに足を進めると
制作の大規模化も極まり、大量人員を動かすため、
業界でも一般的な制作体制を取らざるを得なかったとのこと。
それでも手綱を握る監督のコメントは強気で、
光源処理などで相変わらずの作家性を発揮していましたが……。
『君の名は。』以前からの新海誠ファンの中にたまに、
『君の名は。』では監督の個性が薄れた。
という感想が散見されますが、その感覚も強ちズレてはいないと私は思っていて、
大規模化した作画工程の中から生まれた背景に、
感覚的に監督ならではの存在感を見出せなかった人もいたのかな?と思っています。


先日、制作発表された新作『天気の子』
所信表明した新海監督は「賛否分かれる要素もある」などと個性発揮を予告しつつ
「純粋に『面白かった』といえる作品」などとハードルを爆上げし戦闘意欲十分。

男女の物語を基軸に、登場人物としての背景の再確立を予感させるタイトル&概要。
大ヒット作の次作でも尚、あの自主制作の気概に満ちた『ほしのこえ』は響き続けるのか?
答え合わせを心待ちにしています♪


あと……プロデューサーやスポンサーは中々、許可してくれないでしょうが、
監督にはまた、『ほしのこえ』みたいなSFロボットアニメを作ってくれたら嬉しいです。

投稿 : 2018/12/16
閲覧 : 443
サンキュー:

36

ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

今に続くテーマ性は最初から

 新海 誠の初の劇場公開作品で、新海作品の売りの一つである背景作画も後の作品に較べると
落ちるが、まあ資金や技術の進歩を考えれば致し方ないところ。むしろこの頃から新海カラーと
でも言うべきテイストが描かれていることに感心したり。
 キャラクターデザインの方はいかにも2000年代前半のそれで、ちょっと懐かしさも感じた。

 ジャンル的には巨大ロボットものの範疇にある作品。
 このジャンルは今のところは後にも先にもこれきりということで珍しい感もあるが、この
設定や世界観は長峰 美加子と寺尾 昇を隔てるための舞台装置といった感じで、時間、距離など
様々な理由で離れてしまった男女と、それでも届けたい思いなど、テーマ性は新海監督の多くの
作品に見られるもの。

 美加子のいる宇宙空間は巨大ロボットであるトレーサーを始めとするメカ群が宇宙SF感
丸出しの情景であるのに対して、昇のいる日常は同じ時代とは思えないほど、現在とは
変わらないそれ。
 このあまりにも異なる情景が二人の隔たりをより感じさせるし、美加子が求めたものは昇だけ
ではなく、彼と共に過ごす何気ない日常も含めたものだということをより感じさせてくれる。

2018/07/03

投稿 : 2018/07/03
閲覧 : 166
サンキュー:

2

ネタバレ

fuushin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 2.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

凡庸なテーマを、斬新に切り取り、高い圧力をかける。えげつない才覚。ただし好みは分かれるか・・。

ミカコとノボルの募りあう恋情に感じ入りながらも、ただいたずらに呻吟するばかりの2人の心情に悲壮感ばかりが沸き上がってきます。

これは、誰もが知っている「ロミオとジュリエットの新海誠版」。
副題も秀逸か・・。

はじめに・・。
{netabare}
初恋なのかすら分からない淡い想い。
その「恋の入り口」に「幼馴染の2人」を立たせたうえで、大人の事情で斜め上からぶっちぎって、途方もない遠距離に放り投げて、無理くり否応なしに引き剥がしていく。

この展開は、まるでもう、恋する者への冒涜、弾圧、粛清です。
唾棄放逐(だきほうちく)のごとくのあからさまな悪意を感じます。
この物語は、あまりに無慈悲で非情です。酷薄でえげつないです。

しかも、あまつさえ「科学的探査活動」という崇高な美辞麗句に「使命感に心が沸き立ち、胸が凛と高まるだろう」に、同時に「戦闘行為の最前線任務という実質的な命を懸けるリスクをも背負い込まされる」ことに、大義名分という大人の都合が優先されていることに度し難い悲しみを感じざるを得ません。

この設定自体に、凍るような戦慄を覚えました。

「喪失感」は、やすりで削ぐように2人のささやかな情念の赤い糸をひどく痛めつけ、微かな希望をも切り取っていきます。
任務終了の筋道は見いだせず、帰還への願いも持ち得ず、極度の緊張感に苛まれながらゆらゆらと漂い、時に烈火のごとく戦い、苦い勝利にも悩み傷つき消耗していきます。

「焦燥感」は、地獄の業火となって2人の心をじりじりと炙り、清々しい血潮と全身の細胞を内側から干上がらせ蝕んでいきます。
若々しい感性は否応なく虚無に晒されていき、清純な魂には太い楔(くさび)が打ち込まれます。
抵抗するすべを持てないままに、心身は瑞々しい活力を失っていき、揺るがされ崩されていきます。

「圧迫感」は、安寧なる未来へのバトンを手探りで試すことさえ拒み、小声で呟くことも憚られ、歌うことすらも許しません。
灯台の光すらも救いになりえないほどの暴風雨が吹荒れる漆黒の宇宙には、そのあまりの閉塞感に神様に祈る僅かな気持ちすら容易く押し潰してしまいそうです。

「高揚感」は、動機と目的において大きな齟齬(そご、ズレがあること)があります。
人肌の温かさを感じさせる愛情との交錯も、懐かしい人との邂逅も許されないばかりか、皮膚を焦がすような離別の苦しみと悲しみばかりが増殖します。
また、度し難い冷酷さに全身をめぐる血流までが凍り付くかのように孤独のやるせなさばかりが只管(ひたすら)に膨張していきます。
2人には恋の高揚感など露とも感じられない無常の世界のみがあてがわれました。
蝋燭(ろうそく)の炎が微かに燈(とも)る余地すら与えられてはいません。

そしてこの「世界観」は、空疎にもほどがあります。
ただただミカコの心も命も終身刑の判決を受けた罪人のように、コクピットに縛り付けられているかのようなシーンだけが記憶に深く残ります。
{/netabare}

これを観る人は、いったいどんな感情を持ち、感傷に浸り、印象を持つのでしょうか。
果たして、この作品にどんな価値を見出し、魅力に置き換えるのでしょうか。

使命感と歓喜。
{netabare}
ジュブナイル世代の男女にありがちな、キラキラどきどきな修飾も、ラブリーなエピソードも、ほのぼのとしたエッセンスも、未来志向で前向きなエネルギーも、徹底的に、極限まで削ぎ落としてあります。
恋ともいえないような2人の淡い関係を、限りなくゼロ地点に還元化して、実存のみに徹した設定に仕立て上げ、表現した作品になっています。

2人の足元は宇宙空間に浮かぶカミソリの刃の上に立つかのように危うくて不安定です。この上ないほどに寄る辺のなさであり、安心できる余地はまったく許されていないかのようです。
それでもミカコは、自分が生きている確かな実感と証を、ノボルとの関係に求めています。
それを確かめられるのは手に握るのはたった一つのガラケー・・。

広大無辺の大宇宙にただ漂流する塵芥のようにちっぽけな存在に陥らされたミカコ。
ノボルに打つメールは、中学時代のあどけなくたどたどしい会話を頼りにしているので、いくらか自制を利かしたものになってしまう。
彼女のコクピットには、ノボルとの結びつきをアドバイスしてくれる同級生もいないし、教えてくれるハウツー本もありません。

ミカコが、いくらかでも処世術を得た大人の感覚があればもう少しうまく立ち回れたかもしれません。
あるいは、何も知らない子どものままであれば、内面を焦がす葛藤を感じなくてもすんでいたのかもしれません。

でも、ミカコが背負う使命感と責任感が、彼女の心の成長を促し、極限まで「大人としての振る舞い」を求めてきていました。
ミカコにとっての自分らしさを保つ要素は「望ましい立場性」と「だから投げ出すわけにはいかない任務への責任感」でした。

最初のうちは、自分らしい振る舞いは、「人類の科学の発展(と異星人との戦いの勝利)」に寄与できるだろう「歓喜」をミカコの心の中に生み出してきていたのかもしれません。そして生み出してきたその「歓喜」が、ミカコの自分らしさを裏打ちし、支えてきたのかもしれません。

でも、「ミカコの時間」の過ごし方は、やがて「歓喜」の意味を見つけられなくなります。

ミカコは一人ごちるとき、「人類のため」という目的意識性(気持ち)を支える大きなすそ野はありませんでした。
例えば、富士山山頂で感極まる理由は、そこが「宇宙に最も近い場所」であったり「見たこともない広大な影富士や、はるか遠くに北アルプスの稜線まで見通せる場所」であったり「自分の足だけではるばると登ってきた確かさを振り返られる場所」に立っている「人としての当たり前の実感」を得ているからです。

そこにいたる辛苦の「行為」があるからこそ歓喜が「生まれる」のだとしたら・・。
使命感そのものからは歓喜は「生まれない」でしょう。
その発露として、異星人を殺戮した交戦からは、ミカコの心には歓喜は「生まれなかった」ようでした。

もし、ミカコの筆舌に尽くしがたい艱難辛苦の先に代償(ご褒美)があるとしたら、歓喜は「与えられるべきもの」でしょう。

ミカコの使命感の動機は「ノボルくん、逢いたいよ」という想いです。
それが叶わないと知っているから「私は生きてるよ。ここにいるよ。」に置き換えるしかないのでしょう。

もうひとつ。
地球から宇宙を見上げれば、宇宙は平面に見えるし、星の位置は同じ場所にあるように見えます。この普遍的にも見える位置の安定感が、2人にとっての関係性において絶対的な安心感となり、地図となり羅針盤となって心を支えるでしょう。

でも、ミカコの「宇宙船」のいる場所は、常に移動し変化しています。相対的に星の見え方も変わってしまいます。今、自分がどこにいるか、ノボルからどのように見えているのか。
その胡乱(うろん、確かでない意味)な不安定感は、ミカコの心情に大きな影響を与えていたはずだと感じます。

心に響く「歓喜」を感じ取ることができないままに、重すぎる「使命感」に身をゆだね続けることはとても難しいこと。
そのバランスを欠いていくミカコの仕草や、表情や、声が、スクリーンを通じて高い圧力を私にかけてきました。
それは、いつしか深いトラウマを生み出していました。
{/netabare}

ミカコは15歳。いくら適性があっても、訓練があっても、合格を得たとしても、どんなに優秀な評価があっても、ミカコは15歳。
{netabare}
ないものねだりも然るべきこと。ノボルへの茫漠とした収めようのない気持ちはどんなに飾ってみても、最後は「傷心」に行きつくほかなりません。
その思いの持っていきようは、地図も羅針盤も失ってしまった難破船のようにミカコの想念の宇宙を漂うばかり。
引き剥がされる想いは「苦痛」となって彼女のからだを苛(さいな)むばかり。

これは痛々しい・・。あまりにも切なすぎる・・。

ノボルができることにしても「ただメールを待つこと」です。
ミカコの選択を理解することであり、支持することであり、最も身近な位置に居続けることのみに意義を見出しています。
メールを頼りにミカコの「存在」を信じることだけです。
しかし、時間の経過は残酷です。メールに込められたお互いの思いから、わずかな温かささえも容赦なく奪っていきます。

これもあまりにも悲壮・・。辛すぎる・・。


私は・・そう、まるで、第2次世界大戦時に遂行された「零式艦上戦闘機」による「神風特別攻撃隊」を彷彿とさせるような印象を持ちました。
しかも・・、
「出撃」するのは「年端も行かない少女ミカコ」
「地球」で銃後をひたすら待つのが「年端もいかない少年ノボル」です。

事実、「神風」の最年少犠牲者は『16歳』でありました。
そしてその総数は『3948』人にも上りました。『最年長は55歳』でした。
{/netabare}

おわりに・・
{netabare}
環境や条件によって、いとも簡単に引き剥がされる人間の、縁、絆、思い、恋。そして命。
その「当たり前な平凡な日常」が「当たり前でなくなることの辛さ」をこの作品は語っています。

しかも、ハッピーエンドでもバッドエンドでも終幕していません。
2人をして隔靴掻痒(かっかそうよう。じれったいさま)させたそのままに、「曖昧なままのエンドレス」のさまをどのように感じ取るのかを、これを観る人に強く迫ってくるのです。

もちろん、宇宙戦争などフィクションのこと。
でも、民族紛争、国境紛争、第3次世界大戦はどうでしょうか?

「この世界の片隅に」では、すずさんは「見つけてくれてありがとう」と言っていました。
彼女のことばから、私たちが学び取るべき教訓は「恋しあう二人を引きはがすようなことは始めてはならない」ことだと思います。


新海氏のこの作品は、「男女のすれ違い」の関係性を、時代や場所や年齢。職業や種族や異世界といった枠ぐみを超えて、「社会の中での結びつきの尊さ」として強く表現されようとしていると思います。

そして「ほしのこえ」とは、「希望、平和、日常、人間賛歌」をかすかながらに語る作品であり、ひそかに「共存と共生と共感」というテーマも準備されている作品だと感じました。

そこに救いがあり、希望があり、魅力があるのかもしれませんね。
{/netabare}


『 』はウィキペディアより。

長文をお読みいただきありがとうございました。
この作品が、みなに愛されますように。

投稿 : 2018/03/13
閲覧 : 235
サンキュー:

22

ネタバレ

蒼い星 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9
物語 : 2.5 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

趣味丸出しね。

アニメーション制作:コミックス・ウェーブ・フィルム
2002年2月2日に公開された劇場版作品。
監督っていうか音楽と声の仕事以外のスタッフは新海誠ひとり。

【概要/あらすじ】

近未来の2039年に人類が火星で異星人の遺跡を発見したのを機に、
人類は遺跡を築いた地球外生命体タルシアンに襲われて敵対関係になる。
遺跡に残されていた科学技術を解析した人類は宇宙戦艦や戦闘ロボットを開発し、
タルシアンの脅威に備えていた。

そして2046年、中学3年生の長峰美加子は国連宇宙軍によって選ばれ、
宇宙で戦闘ロボットに乗って(何故かセーラー服で)戦うことになる。

それは、美加子が気持ちを寄せ合う寺尾昇とは離ればなれになることであって、
二人をつなぐものは、携帯電話のメールによる文字のやり取りだけになっていた。

【感想】

芝居の素人の演技は演技と呼べるのか怪しく、役作り上の意味も演出効果も無いと思うので、
新海誠が自分でヒロインの彼氏役をやってるオリジナル版じゃなくて、
声優の鈴木千尋(カレカノの有馬くん)が担当してるほうを視聴。

この作品は新海誠監督がパソコンソフトを使って独力でシコシコと作ったっぽいアニメーション。
映像づくりが好きで、やりたいことに突き進む姿勢とその情熱には頭が下がる。
もともとは有名なゲーム会社でCGの仕事をしていた経歴から、
その方面の技術力は確立していたが人物とかメカは上手くないと思った。

はっきしいって中身は同人っぽい。ていうか、漫画誌への投稿作品っぽい。
新海誠監督が好きで参考にしていた某SFアニメの二次作品と思われても仕方のない要素が大量にぶち込んであり、
元ネタへ酷似しているうえに、他の有名ロボアニメとのコラージュでもある。そして、SF考証がアバウトすぎ。
SFアニメとしては、ガワの面でそれっぽくさえあれば良く、
新海誠作品らしく、これも本質は上手く重ならない男女がメインディッシュであり、
SFだのロボットだのその他の要素は一見壮大に見えて舞台装置なのだ。
そう思うと装飾過剰過ぎる作品だなと思った。
男女の 切なさに感動要素はあるにはあるのだが、あまり思い入れができない。
監督の思うがままに既存作品のコピーに等しい二番煎じモノに、
更に切なげな恋愛要素と新海誠特有の台詞回しを加えて作ってしまった雰囲気アニメなのだ。

それでも受賞した。
当時は専門分野の技術屋ではあっても、その他の部分で成熟しておらず、
技術力とは裏腹に素人っぽいというのが、当時の監督を形容するのに相応しいと思った。

一人でこれだけ作れるのが凄い!というインパクトであったのだろうが、
賞を与えた選考者は、新海誠の熱意と将来の可能性に期待していたのだろうか?
物語性に有名作品のパクリ要素が混ざっていても、
作家としての完成度よりも、むしろ映像作家としての将来を見出したのかも知れない。

はっきりいって、この監督の映像作品には自分の感覚に合わない部分も多々ある。
ただ、成功者になるには口先よりも行動で示す監督の姿勢こそが一理あるとも思った。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2018/02/14
閲覧 : 278
サンキュー:

42

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7
物語 : 2.5 作画 : 2.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

切ない作品ではある

連絡を取り合う2人の距離がどんどん離れていく作品。メールを送っても到着するのにかなりの時間を要するようになるのは切ない。

投稿 : 2018/01/01
閲覧 : 177
サンキュー:

5

ワドルディ隊員 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 2.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

巨大ロボットの設定を取り入れた短編アニメ

このアニメは、新海氏がSF要素をうまく落とし込み
自分なりにアレンジを加えた作品である。
ジャンルとしては、SF物と考えて間違いないだろう。

これを見て私が思いついたのが、トップをねらえ!である。
物語の展開から考えても、明らかに
影響を受けているのは間違いない。
新海氏の作風と上手くマッチしているように感じられたため
少し驚いた。

CGも結構な頻度で使用されている。
この作品に、上手く噛み合ったように思う。

個人的に感じた点をいくつか示す。
説明不足な点が多いのだ。そのため、状況整理がしづらい。
もう数分ほど、時間があればいいのになと感じた。

後、キャラクターデザインと背景デザインで
ギャップがありすぎる。
キャラクターデザインにこだわる人は
確実に気になるだろう。
私としては、なぜか初々しさというか可愛らしさを感じた。
かえって、それが良かったのかもしれない。

女性の声があまり良くない印象を受けた。
登場人物が2人しか出ないため、大事な役なのだが
重要なシーンで聞き取りづらい。
もどかしく感じた。

新海作品の中では、比較的見やすい
タイプのものだと感じた。

投稿 : 2017/10/15
閲覧 : 164
サンキュー:

7

ネタバレ

チョコ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

新海誠監督初の劇場公開作品!✧*。(ˊᗜˋ*)✧*。

長峰美加子/篠原美香
寺尾昇/新海誠

言の葉の庭、秒速5センチメートル、君の名は。を見て、もっとこの世界に浸りたい!と思ったのでレンタルしてきました^^*

監督自ら、脚本、演出、作画、美術、編集を手掛けていて、まさに新海誠監督の全てが詰まった映画でした。

やっぱり背景が美しいです!原点でこのような作画というのは、その時その時の全力を注いで手掛けているのだと改めて思いました。君の名は。以降の作品も更なる進化が期待されていますね!とても楽しみです!^^

内容は秒速5センチメートルのような遠距離恋愛が題材ですが、違うのは引き裂かれた2人の距離が本当に遠いです。
「私たちは、たぶん、宇宙と地上にひきさかれる恋人の最初の世代だ。」
この、付き合っていないけれどお互いの気持ちは同じだと思う、といったどうしようもないくらい切ない感情がよく伝わるキャッチフレーズだと思いました。
会いたいのに、会えない、メールが届くのも距離が遠すぎてなかなか届かない、そんなもどかしさがひしひしと……。新海誠監督らしさが出ていて、25分という短編アニメーションでしたが見ることが出来てよかったです!!(TT)

大場惑さんと加納新太さんの「ほしのこえ」小説版も読んでみようと思います!^^*


最後まで読んでいただきありがとうございます(*・ω・)*_ _)ペコリ

投稿 : 2017/07/27
閲覧 : 221
サンキュー:

44

エイジ君 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0
物語 : 2.0 作画 : 2.0 声優 : 2.0 音楽 : 2.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

うーん

何時間何分の表記みないで観始めちゃったから、えっ・・もう終わり・・?って感じだった
微妙だった

投稿 : 2017/05/24
閲覧 : 123
サンキュー:

2

郷音 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9
物語 : 4.0 作画 : 2.5 声優 : 2.5 音楽 : 2.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

私たちは、たぶん、宇宙と地上にひきさかれる恋人の、最初の世代だ。

新海誠監督作品。

近未来に地球人は宇宙人と戦うことになり、その戦闘員として選ばれた少女と恋人に近い少年の物語。

宇宙空間と地上の時間経過の差異がうまく使われている作品です

2002年後悔作品でこのとき考えられていた近未来が描かれているが、

ガラケーだったり、大型パソコンだったりと、今見ると「えっ」て思うようなところも見所です

投稿 : 2017/04/22
閲覧 : 135
サンキュー:

5

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

これぞ神アニメ

まさに「ほしのこえ」です

美しい青春です

「ほしのこえ」としか言いようがありません

投稿 : 2017/03/12
閲覧 : 197
サンキュー:

9

たこねこみこ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

新海アニメの原点

新海監督の最初の作品(自主制作)ですが私はこれが一番好きです。初めて見たときその創造性を生む才能に畏怖してあこがれました。新海さんはどうも長尺になると冗長気味(「君の名は」)でこのくらいの長さが一番良いように思います。原作(自分でアフレコも)よりは声優さんバージョンの方が雰囲気が表現できていてよいと思います。私の大切な作品の一つです。

投稿 : 2017/03/11
閲覧 : 149
サンキュー:

4

オヤジですがなにか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

世界観だけで魅せる

これ、ちゃんとした映画用の尺で作り直してほしいなぁ。

基本的にはよくある恋愛+SFなので、ストーリー的にドキドキ感は全くない。
これからどうなるんだろう感も全くない。
当然、キャラも平凡。
本来なら駄作入りしても不思議じゃないんだけど……

作品の持ってる淡々とした世界観は物凄く好き。
それだけで楽しんだ作品かなぁ。

投稿 : 2017/01/11
閲覧 : 134
サンキュー:

7

ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7
物語 : 2.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

監督の創作意欲を感じられる作品

世界観:6
ストーリー:3
リアリティ:5
キャラクター:2
情感:4
合計:20

2039年、火星に向かった有人探査チームは、タルシス台地のクレーター中に異文明の遺跡を発見するが、突如出現した異生命体に全滅させられてしまう。が、一方でその遺跡から発見された数々のテクノロジーにより、人類の科学水準は一気に半世紀以上の飛躍を遂げる。さらに、太陽系外縁には異生命体(タルシス台地にちなんで「タルシアン」と呼称される)の遺跡と推測されるワープポイント、通称ショートカット・アンカーが発見され、人類は恒星間航行への手段も手に入れることとなった。
(公式ページより)

新海誠監督の未視聴作品を見ていこうと思っていて、アニメを見る時間があまりないので、短い本作から入ってみました。

40分弱なのでサクっと見終わりましたが、最近の作品ばかり見ていたので、作画(特にキャラデザ)のレベルが低いのにまず違和感がありました。そして、物語としても、時間が短いというのもありますが、登場人物に共感できず世界に入り込めなかった感じです。

内容は凡作で、これ単体で見る価値はあまりないです。{netabare}
若い、お互いに惹かれあっていた男女が、宇宙の距離で引き離されるという物語です。
8光年も離れた関係(想いを伝えるのに8年もかかる)という設定は面白い試みだと思いました。しかし、ストーリーは淡々として盛り上がりなく、ふたりとも現状を仕方のないことだと諦めています。他の人間が出てこず、主人公たちの葛藤もあまり描かれていません。

何か、もやもやするなあと思って考えたのですが、ヒロインが、主人公と一緒にいたいなら仕事をやめればよかったわけで、主人公のことを思いやれば、仕事を取った時点できっぱり諦めて、ワープ前に最後のメールを送って解放してあげなきゃ駄目というところでしょうか。これ、時をかける少女のレビューで書いたのと同じですね。個人的な嗜好かもしれませんけれど。{/netabare}

作品としての評価は低いですが、これを個人で制作したというのはやはり凄いことだと思います。アニメ映画に限らず、完璧なものを作って、それで評価されたいと思う作家志望者はたくさんいるのでしょうが、中途半端なものでも世に出していって、その過程でレベルアップしていくんだという新海氏の創作意欲と気概を感じることができます。

それにしても、携帯電話の古さは時代を感じましたね。

(2016.10視聴)

投稿 : 2016/10/31
閲覧 : 235
サンキュー:

23

ネタバレ

しゃけ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:途中で断念した

すごく惜しい‼

最初数分見ただけで断念、内容とかそういうのじゃなくて絵が・・・
この作品は新海誠監督がほぼ一人で制作したらしいです。が、しかしそれを理由にこのクオリティはいただけない。「一人でここまで作れるなんてすごいじゃないか」「一人なんだししょうがないじゃないか」という方もいらっしゃるかもしれませんが少人数なんだから手の抜いた作品でもいいよね?と言われても困ります。内容や表現は少し見た限り悪くなさそうでした、それだけに悔やまれます。

投稿 : 2016/10/25
閲覧 : 138
サンキュー:

1

褐色の猪 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

2002年劇場公開の自主制作作品

「監督・脚本・演出・作画・美術・編集など、ほとんどの作業を新海一人で行った約25分のフルデジタルアニメーション。」との事
劇場公開というのがちょっと驚きですが、内容と絵柄も自主制作作品としてならいいという事でしょう。

メディアミックス漫画はすごく気に入ってます。
この原作アニメとちょっと違うというか
補完展開が素晴らしく秀逸です。

投稿 : 2016/10/11
閲覧 : 243
サンキュー:

6

ato00 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 2.5 音楽 : 2.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

個人制作アニメとしては高く評価できます。<全面改訂>

新海監督初期の個人制作アニメ。
この時代にこのアニメを個人で制作?
新海監督のポテンシャルが計り知れないです。

宇宙間超々遠距離恋愛物語。
物理的距離により大きくなる時間。
なすすべもない障害が二人の間に横たわります。
それでも存在する感情が確かにある。
そんな心の揺れをせつなく描写しています。

携帯・電車・ひぐらしの声・雲の流れ・雨の音。
それらアイテムを効果的に配しながら、静かに心に踏み込む演出。
新海監督は視聴するものにせつせつと語りかけてきます。

作品として客観的に判断すると、ストーリーやキャラデザがまだ拙いです。
でもそれも昨今の新海作品と比較するからそう思えるのです。
作画については、このころから最高品質と言えるでしょう。

投稿 : 2016/10/09
閲覧 : 356
サンキュー:

43

TAKARU1996 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 5.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

その愛は、時間も距離も、飛び越える……

新海誠作品第1弾『ほしのこえ』

25分のアニメを作るうえで必要な要素である監督・脚本・演出・作画・美術・編集を全て1人で行ったと言う伝説的作品です(オリジナル版なら声優も)

今から14年前に作られたこのアニメ作品はSF要素を組み入れた物でこそありながらも、その本質は人間が持つ「想い」に焦点を当てていました。

誰かが誰かを想う気持ち

心の距離と、身体の距離の対比関係

離れていても、メールが届いた事によって感じる喜び

離れているからこそ、メールが届かない事に感じる寂しさ

次第に遠くなる一方でも、変わらない、いや、次第に近くなっている物も確かにあって、それは普遍に色濃く輝いている…

決して古臭く感じさせない……
現代の私達にでさえ、語りかけて来る物があると自然に感じられた作品でした。
いえ、寧ろ、今の電子機器が跋扈する時代だからこそ感じる物が今作にはあるのかもしれません。
今だったらメールではなく、LINEに取って変えられるんですかね…
既読が付くかつかないかで悩む描写がきっと出ますよ、多分(笑)


しかし、『ほしのこえ』で描かれた落ち着かない感覚、「不安」「じれったさ」と言う感情
これらを「誰しも心の中に持っている!!」と断言する事は私には出来ません。
しかし、少しでも他者と関わった事があるならば、こういった挙措の失いは多くの人が抱いた事のある「想い」です。
一般的に考えれば、殆どの方が持っている代物
彼らのように壮大では無いにしろ、私達の周りにそういった存在は確かにあって、生きている物語のように着実に、知らない所で紡がれていました。

それは、今は昔のボトルメール
海に流して返事を待ち、他者との交流を図ろうとする宛ても無き媒体
無事に陸地に着くか分からない、着いても誰が拾うか分からない、拾っても連絡してくれるか分からない……
「分からない」と言う「不安」ばかりで埋め尽くされた感覚には、しかし、どこか「期待」と言う感情が見え隠れしています。

それは、離れ離れになった人との文通
久しぶりに送る過去への手紙
書きたい事は沢山あるのに何を書けばいいか分からなくなるあの感じ
それはその瞬間だけに訪れる、たった1つの宝物です。

それは、ミカコとノボルのような人達
何かを媒体として育まれる交流は、何らかの関係を無くさないが為の応急処置
互いに違う環境、違う関係、違う人生で進めば、違ってくる未来の路
しかし、どこか必死さをも感じさせる交流には、道のりが違っても維持していこうとするいじらしさを感じて堪らなくなります…

このような物語は知っていても知らなくとも確かにこの世界にあったのです。
同じように、作中で進んでいくストーリーも「ウラシマ効果による弊害」と言ってしまえばそれまででしょう。
しかし、今作の伝えたい事は何もSF的要素、切ない雰囲気だけではありません。
「誰かを想うなら、心は、時間も距離も飛び越えて、その胸の温もりさえも、運んでくれる」
人間の想いが開花する過程を私達に見せつける事で生まれる物
それはノボルが心を硬く、冷たく、強くしたあの時から唯一持ち続けた感情を武器にして生まれた代物
読めないメールを理解した彼が必死に体現しようとした結果が最後には描かれていたのです。

「さよならだけが人生だ」というフレーズを聞いた事があるでしょうか?
人生、出会いと別れの繰り返し…だから、くよくよせずに新しい一歩を、次の出会いを探そうじゃないか!!
中国で生まれた1つの詩をとある文豪が訳した時に生まれた言葉です。
過去は過去と振り切って前に進むのは、想像する余地を脳から排除し、考えないようにすると言う点において確かに楽でしょう(フラッシュバックしない限り)
作中でもノボルは1度、他の人と付き合う事でそれを実行しようとしましたからね…
彼もまた、ミカコのいない事に耐えられなくなってしまった悲しき被害者
しかし、ノボルは結局、被害者のままでいる事を止めました。
元の鞘に収まる事、つまり、ミカコを待ち続ける事、いえ、彼女を追いかける事を選んだ…
心を硬く、冷たく、強くした1人ぼっちの大人になる決意を内に秘めて…
そんな彼らのように遠く宇宙の彼方まで離れても、時間が2人を分かつとも「さよなら」したくない関係と言うのは確かにある。
割り切って前に進む事の出来ない繋がりと言う物が現代でも確かに生き続けている。
願わくば、そんなこってこての「理想」が現実のどこかで存在していてほしい…
視聴後にこんな風な戯言を自然と想像してしまう程、心に沁みた良作でした……

さあ、あなたの周りに私の想う「理想」は果たしてあるのでしょうか?
ノボルとミカコのような「確かな関係」を育んでいる人は果たしているのでしょうか?
自分の辿ってきた人生と合わせて、振り返りたい方は是非ご視聴をお勧めします……

「ここにいるよ。」

PS.
視聴後は漫画家の佐原ミズ氏によるコミカライズ版『ほしのこえ』を読んでおくことをお勧めします。
これを読んで真の意味で『ほしのこえ』は完結です…

投稿 : 2016/09/11
閲覧 : 226
サンキュー:

11

ネタバレ

ggrks さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

俺は新海誠の作品の中で一番神作だと思うけどな

思いのほか俺と逆の評価ばっかりで俺の感性おかしいのかな

DVD発売されてからもう何十回観たか覚えてないけど観るたびに泣かされる
25分くらいのアニメに

毎度観て毎度泣くアニメは俺はこれしかない
独特の言い回し
表現の仕方
世界観
設定
ストーリー
BGM
どれもとても良い
作画はしゃあない

この評価するべき所はこの作品をほぼ1人で制作した所にある。

人間1人がここまで人間の感性を動かすものを作ることができるのかと

当時は思った


そして秒速五センチメートルまでがピークに見えた
予算と人が確保出来たのか
新海誠の感性が変わったのか
以降の作品はもう作品名すら
思い出せない(DVDはもってるが)

脱線したが最近話題になってきた新海誠
を知ったおまえらは是非これを見てくれ!
俺みたいに泣く人間だったら、
もしかしたら、まだ腐りきった心に
綺麗な心が少しだけ残ってるかもしれねーぞ

投稿 : 2016/08/25
閲覧 : 182
サンキュー:

7

runa21 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

8年後、私のメッセージを、あなたはまだ待っていてくれるだろうか・・・

新海監督の作品です。
すでに言の葉の庭や、秒速5センチメートル、雲の向こう~
を見ています。
なので出てきた小物を見て、

これ、あの作品でも出てきた・・・
っというデジャブ感や、

綺麗な光の描写、少年少女の間にある心の距離感が
今後の作品にも色濃く受け継がれていて・・・

新海監督の元となる作品というか、
他の作品の母親的作品という感じがしました。

後半の作品を見てしまうと、
つたなさを感じはしますが、見てよかったなと思えました。



宇宙に旅立ってしまった少女と
地球に残った少年の話なんですが、

二人のやり取りがメールになってしまいます。
ただ、距離がどんどん離れていくに従い、
少女の送ったメールが少年のもとに届くのに
半年後、一年後、八年後とどんどん間が空いてしまいます。


宇宙で戦っている少女は、
いつ地球に帰ることができるのかわからない状況で、
彼にメールを送るのだけど、
距離が離れれば離れるほど、彼に届くメールの時間が長くなってしまう。


多分不安だと思うんですよね。
自分も死ぬかもしれない状況だし、
でも彼とどこかでつながって居たいという願望もある。

でも、八年後の彼は、自分のメールを待っていてくれるか
すごく不安なんじゃないかと思うんですよね。
それでも、彼とのわずかなつながりを残すために
半年後だろうが、一年後だろうが、八年後だろうが
メールを送り続けているのだろう。


ま、自分の勝手な想像なんですが・・・。


そして彼は彼で彼女のメールが届くと
急いで見ているんですよね。
いつ届くかもわからないし、届かないと不安になるだろうし、
生死もわからないまま、いつ届くかもわからないまま
何年も待ち続けるなんて・・・

しかも、時代は進化して、携帯も変わってきているし、
システムも大きく変わってきているだろうに、
彼は彼女のために、メールアドレス変えてないんですよ!!
携帯も変えてないんじゃないかな・・・。


本当に小さなカット、小さな仕草なんですが、
お互いがまだ「つながっている」感覚にすがっている
二人の姿がすごくよかったです。


そのうち二人の距離は次第に縮まり、
再会できるんじゃないか?なんて期待してしまいたくなりました。


この世界観、本当にいいわ~~~。

投稿 : 2016/08/15
閲覧 : 226
サンキュー:

17

K.S さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6
物語 : 2.5 作画 : 2.5 声優 : 2.5 音楽 : 3.0 キャラ : 2.5 状態:観終わった

ちょっとよくわからないですね

絵がちょっとうけつけないですね。
ストーリーもよく分からないです。

時間のある時、じっくり見よう。

投稿 : 2016/08/11
閲覧 : 163
サンキュー:

4

ネタバレ

にゃんちゅ(・ω・` さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5
物語 : 2.5 作画 : 2.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

ロボと宇宙=○○○

新海誠監督の最初の作品です。

正直、素人が書いたようなキャラデザで、あんまり魅力的ではなかった。

2002年の作品なので、当時見ていたら印象も違ったと思いますが、
ロボットと宇宙ってのがメインだと
余計なイメージというか、他のアニメ作品を思い描いてしまい、
あまり作品に浸れませんでした。

あらすじと感想をまとめますが、
{netabare}
突然現れた異生命体によって人類の危機?!
異生命体の謎と脅威に対抗しようと、
ヒロインのミカコは、国連宇宙軍のロボットのメンバーとなり、
地球に家族と、ほのかな恋心を抱くノボルを残して、
生還の保障のない遠征調査に旅立つ。

地球から離れてゆくにつれ、ミカコとノボルの距離も光年単位で離れ、
2人の携帯電話メールのやりとりにかかる時間も次第に長くなっていく。といったストーリー。

実際、ミカコとノボルが交わすメールは届くまでに8年の時を費やし、
お互いが返信を待っているというところが純愛なのだとは思うが、


個人的な意見として・・・

電波どうなってんの?とか

なんでずっと制服なの?とか

なんで女の子が選ばれたの?とかばっかり考えてしまった。

「生還の保障のない」とはいえ、ロボットに乗っている際のバトルも
まったく勢いがなく、いまいちピンとこなかった。{/netabare}

長い時間、連絡が取れなくて切ない。
距離がありすぎて会えないっていうストーリー事態はいいのですが、
ロボットは特に印象に残らなかったな・・・

個人の作品って考えると、上々の出来かもしれまんが、
たった25分とはいえ、あまり人におすすめ出来るような作品ではありませんでした。

投稿 : 2016/08/08
閲覧 : 164
サンキュー:

11

ネタバレ

なる@c さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 2.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

緻密に作られたセカイ

2016/04/23

後に『秒速5センチメートル』、『言の葉の庭』、『ef』シリーズ(原作ゲーム)OPを手掛ける新海誠が自主制作作品として公開した作品。驚くべきことに、監督・脚本・演出・作画・美術・編集などの作業をほぼ一人(+Mac一台)で行った。音楽は後に新海作品、『ef』シリーズでお馴染みとなる天門。間延びしていると仰る方もいると思うが、この映画にはそれが必要なのだと思う。

主人公・昇とヒロイン・美加子は友人という間柄ではあるが、互いに恋心を感じ合っている未来の恋人だった。しかし、その未来が訪れることはなかった。高校に進学する昇と、国連宇宙軍の選抜メンバーとなって未確認の敵生物・タルシアンを調査する遠征に出ることになった美加子。二人の行く道は決定的に違えてしまったのだ。その間、昇と美加子はメールでやり取りをすることとなる。もちろん、相手は宇宙のどこにいるかわからない。電波の速度をもってしても送信してから届くのに数ヶ月の期間を要する。昇の学生生活は、いや、人生は、美加子からのメールを心待ちにすることのために消費されていくこととなる。美加子が地球から離れるにつれ、その期間は長くなっていき、彼女からのメールで次のメールにかかる期間が8年だということを知った時、昇は何も考えられなくなった。
彼女の帰りをいつまでも待ち続けるという昇の決意と、その決意を減退させる美加子のメール。僕らが昇側に感情移入できるのは、他のアニメ作品の1.5〜2倍、背景表現に時間が割かれているからだと思う。たしかに景色は素晴らしい。しかし、今僕らが見たいのはそれじゃない。この焦れったさこそが昇の気持ちだと思うのだ。美加子のことを思えば思うほど、頭のなかの美加子を意識していく。現実と乖離していく。そうして一歩引いて見た日常の風景はとても美しい。日本人から見て何も思わない富士山の景観に外人観光客が涙するように、スペイン人が見慣れるサグラダ・ファミリアに日本人観光客が圧倒されるように。自分から遠いセカイほど綺麗に見えるということが表現されているのではないかと感じる。
二人の距離を近いと思うか遠いと思うかは各々の判断による。二人以外に登場人物がいないセカイ系であるにも関わらず、実際の距離にするとまさに天文学的な距離のやり取りをしている。本来、狭いセカイの中での行われる二人だけの、世間に干渉されない物語であるにも関わらず、セカイが広い(長い?)のだ。相当な期間を要するが、なまじメールが届いてしまうからこそ、切なさは宇宙を超えて二人が共通に抱える。そうでなければ、8.7光年という数字で諦めてしまうだろう。メールが最後の枷になっている。

新海誠といえば徹底した色彩感覚による背景美術だ。作品を経て確実に精密さを増しているのがわかる。しかし、自主制作の『ほしのこえ』の時点で、既に他のアニメに劣らぬ素晴らしい個性のある背景となっているのだ。今も新海誠の背景に重要な逆光表現、水滴表現、赤と青をグラデーションさせた夕焼けから夜空への移行表現は今も引き継がれている。

個人による自主制作作品ということを差し引いても、一つの作品としてまとまり、かつ新海色も出せていると思う。

投稿 : 2016/04/23
閲覧 : 178
サンキュー:

18

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

瞬間、心、重ねて

どんなに距離が離れようとも心は繋がっているよ的なお話しかなって。
一通のメールが届く時間が8年かかるという超ド級な距離。
それでも、想い合っていれば、同じ事を考えてしまう瞬間があるかもねみたいな。
ロボットが登場しようが、ワープ出来ちゃおうが、どんなに時代が移り変わっても人の想いは変わらない。

程度の差こそあれ、好きな人は縛りたい、縛られたい。
相手の事を考えれば、自由に!とも思わないことも無いけれど、それだけ思い入れがあるって訳で。
「縛る」というとちょっと悪いイメージで、隠したくなっちゃうなと思います。
でも、それは当然の想いかなって。
見て欲しいし、見ていたい。
待ってて欲しいし、待っていたい。
忘れたいけれど、忘れたくない。


そんな青臭くロマンチックな恋物語だったかなーって感じました。
自分が観たとある作品とは真逆のストーリーだったなって勝手に思いました。
短いながらよく纏まっていたんではないかと。
全体的にちょーっと古臭いかなと感じちゃいましたが、十分楽しめた一本でした。

投稿 : 2016/04/19
閲覧 : 162
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ほしのこえのストーリー・あらすじ

『ほしのこえ -The voices of a distant star-』 は、新海誠 監督 が制作し2002年に公開されたアニメーション映画。
2039年、人類の調査隊は火星のタルシス台地で異文明の遺跡を発見したが、突然現れた異生命体によって全滅させられてしまう。その異生命体はタルシアンと名づけられ、その脅威に対抗すべく国連宇宙軍が組織された。
2046年、中学三年生の長峰美加子は、国連宇宙軍のロボットのパイロットの選抜メンバーとなり、翌年にはタルシアンの追跡調査のため編成されたリシテア艦隊の一員として、同艦隊旗艦〔リシテア〕に乗艦、地球を発つ。ほのかな恋心を抱く友人寺尾昇を残して。調査艦隊がタルシアンの痕跡を追って、地球から離れてゆくにつれ、ミカコとノボルの距離も光年単位で離れ、二人の携帯電話メールのやりとりにかかる時間も次第に長くなってしまう。
ついにはミカコは地球から8.7光年の距離に位置する惑星アガルタに降り立つ。そこでミカコは、地球に届くのに8年もかかるメールを ノボルに送信する。 (OVA『ほしのこえ』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
OVA
放送時期
2002年2月2日
公式サイト
www2.odn.ne.jp/~ccs50140/stars/index.html
Wikipedia
ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%BB%E3%81%97%E3%81%AE%E3%81%93%E3%81%88

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