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「風の谷のナウシカ(アニメ映画)」

総合得点
90.6
感想・評価
1959
棚に入れた
12591
ランキング
51
★★★★★ 4.2 (1959)
物語
4.3
作画
4.2
声優
4.0
音楽
4.2
キャラ
4.1

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風の谷のナウシカの感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

りんのす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

やっぱり

私は漫画版派かな。

何度も何度もテレビ放映されているので誰しもが1度は観たことがあるのではないだろうか。
小さかった私はアニメを観た時はなんとなく怖い。という印象しかなかった。

小学校高学年の頃漫画が教室に置かれていたのを読んでからは、アニメはなんか拍子抜け、それ以降アニメ版は楽しめなくなってしまった。

ただ、アニメも、{netabare}ナウシカが怒った王蟲を沈める為に立ちふさがる~王蟲の触手?が伸びてナウシカを蘇えらせるシーン{/netabare}は素敵だったし印象に残りやすく、アニメならではのよさが出ていたと思う。(制作サイドからも賛否両論があるみたいだが)

ナウシカが好き、ジャンルを問わず何か漫画を読みたい人は是非漫画版のナウシカを読んでみて欲しい。

投稿 : 2013/10/25
閲覧 : 295
サンキュー:

1

ネタバレ

yuala さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

宮崎駿、神!

原作は読んだことないのですが、世界観の発想が素晴らしいです。「銀河鉄道999」や「機動戦士ガンダム」も独創的な作品ですが、この作品もその一つです。
何もかもに妥協を許さない。少しの狂いも許さない職人魂を感じる作品です。
私は、宮崎作品では、「風の谷のナウシカ」が1番好きです。
自然愛護を謳っているお話しですが、こういう見せ方をするのには本当に驚きでした。

声優陣も文句なく良くキャラを演じ切っていたと思います。

そして、音楽。初めて自分のお小遣いで買ったレコードが安田成美さんが歌われていた「風の谷のナウシカ」です。でも、もっと大物がBGMを手掛けられていました。久石譲さんです。
壮大なテーマ曲や、子供の頃のナウシカのシーンに流れる曲も、めちゃくちゃ好きでした。
コンサートにも行きました。

キャラは、実にわかりやすいのですが、でも、その一歩先も知りたいと思わせるキャラが多いです。ナウシカのその後とか、クシャナの過去など…。

是非ナウシカの続編を希望いたします!!

投稿 : 2013/10/24
閲覧 : 241
サンキュー:

5

ネタバレ

ブリトラ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 2.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

中途半端

原作の良いところがほぼない。

投稿 : 2013/10/22
閲覧 : 184
サンキュー:

0

ネタバレ

フェーリ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

90点

【総評】
・オリジナリティ高い

【良い点】
・悠々と見える自然環境
・見たこと無いはずの生き物の動きがリアルに感じる
・力の強さと数の多さには勝てない自然の摂理の表現

【悪い点】
・説教臭い
・蘇生

記入:2013.09.13
変更:

投稿 : 2013/09/14
閲覧 : 220
サンキュー:

0

nainainai さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

映画も原作も

映画には映画の良さがあり、原作には原作の良さがある
良し悪しではなく、同じだけど違うもの
あんまりいないだろうけど、見てない人には見てほしい


個人的にはナウシカ最高の女キャラだなと思う

投稿 : 2013/09/07
閲覧 : 200
サンキュー:

1

花丸ぽっきー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

大地よ、甦れ

震災の後、この作品を思い出していました。大地よ、甦れ。

投稿 : 2013/09/01
閲覧 : 181
サンキュー:

0

matmas さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

世界的名画

世界最高クラスの映画です。

投稿 : 2013/09/01
閲覧 : 170
サンキュー:

1

◎TARGET さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

「風の谷のナウシカ」は人類への問いかけである

❏総評

人類は自然と共存するべきなのか、
それとも自然を支配するべきなのか

地球における人類のあり方について
深く問いかける作品。

原作が宮崎駿なので、
彼の人生観がそのまま表現されている
作品といっていい。

宮崎氏の年齢を考えると、
子供の頃は綺麗だった環境が、
高度経済成長によって大気汚染や公害等が
顕著に現れ始め、そのような傾向に
警笛を鳴らすべくこの作品は誕生したのだと思う。

映画版も十分面白いが、
漫画版(原作)の方がもっと深くて面白い。
漫画版も是非読むべし。

投稿 : 2013/08/13
閲覧 : 257
サンキュー:

3

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

世界観は良い♪

映画として充分楽しめたのですが・・

各種設定等世界観からもう少しこの映画
だけでは終わらない世界の拡がりを感じ
てみたかったかな。

投稿 : 2013/08/05
閲覧 : 221
サンキュー:

0

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

なうぅ~~しかぁ

離婚した嫁さんが好きだったアニメ第二弾!

言うまでも無く最高のアニメだと思います。

あれ?なんでだろう?

手が・・・

タイピングが・・・

ものすごく・・・

震えてるよ・・・w

おかしいですね・・もうフッキレタはずでしたのに・・・

あの頃はホントに楽しかったなぁ・・・

僕の人生で一番幸せな時期でしたね・・・

まあ、そんなどうでもいいことは置いといて・・・

この作品見てない人っているのかな?

もし、見てない人がいるのでしたら、

最近のアニメと比較する指針にもなると思いますので、

是非、観ることをお勧めします。

この作品がどう良いのかをネタバレせずに

説明するのは僕には無理ですm(__)m

だって良いとしか言えないですもん・・・

ラピュタと同様、僕は10回くらい見ましたょ・・・

お勧めです。

お疲れ様でしたm(__)m

投稿 : 2013/08/04
閲覧 : 305
ネタバレ

笑い男アオイ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

映画の結末と原作の結末

私はどちらも好きだと始めに前置きします。

映画は内容を語るまでもなく、日本人なら殆どの方が見たことはあると思います。

科学の発展の結果終末を迎えた人類が、尚も滅びゆく世界で
残された生存圏をめぐり、いさかいの絶えない時代に
死の病に蝕まれながらも、腐海の淵で生きてゆく人々の町に
一隻の飛行船が墜落してゆきナウシカの運命は動き始めます。

原作は7刊発行されており、映画は2刊迄を映画用にまとめた形になります。

原作7刊を2刊にするなんて無理な話ですが、設定と結論を変えて
皆さんの知る映画版の風の谷のナウシカが完成しました。

映画版の単体でもメッセージ制は強く高度成長期であった
当時の日本に対して、アニメという枠組みでありながら
環境汚染と科学技術の発達にアンチテーゼを投げ掛けた社会風刺でも
あったのではないかと思い後のアニメ作品の一般向けへの地位を築いた
作品だと思います。
この辺りが、アメリカ等の映画と違い単なるハッピーエンドを目指す作品との違いだと思います。

さて、映画についてのお話は終わりましたが先に述べたように
この作品には原作というものがあります。

原作が先か映画が先かという話はおいといて。
この原作は映画と違う結論へと導いてくれます。
誰もが知る話には実は違った結論があったのです。

その話は、ナウシカ以外の人間の考え方、生き方
単なる怪物としか描かれていなかった
腐海と蟲と巨神兵に違った面が見れて面白いですね。

ナウシカによる決断は最後に貴方に
どう感じるか?それは貴方次第ですけど
私は、肯定も否定もどちらも正しいと思います。

投稿 : 2013/07/29
閲覧 : 334
サンキュー:

3

pin さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

キーワード:巨神兵

物語に恐怖が加わることによって、引き込まれる。

投稿 : 2013/07/17
閲覧 : 170
サンキュー:

2

あんまさ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

今更ですが、続編ほしい

原作 完読。(良い意味で)評価できません。
一部だけでなく、全部をアニメにしてほしい。

それを観てからから評価したいです。

投稿 : 2013/07/14
閲覧 : 222
サンキュー:

5

ヒーマ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 5.0 作画 : 3.0 声優 : 5.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

とてもいい作品です。

名作ですね。

投稿 : 2013/06/27
閲覧 : 202
サンキュー:

2

ネタバレ

tib さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

不朽の名作ですね

原作と分けて考えないといけないのはわかってるけど・・・ってことで物語の評価は低めに。
それ以外はやはり名作って感じです。

投稿 : 2013/06/10
閲覧 : 196
サンキュー:

1

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

冗長

最初に観た宮崎アニメだったが、長くて。

投稿 : 2013/06/07
閲覧 : 229

ぺぺろんて さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

名作だけど

漫画で読んだほうがおもしろい。

ぜひ漫画を読もう!

漫画は7巻あり、映画はこのうち2巻分くらいで話が終わる。


漫画はストーリーが複雑で、1回で話がわからないかも。何回も読むといいかも。

投稿 : 2013/06/07
閲覧 : 163
サンキュー:

0

ネタバレ

nk225 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 2.5 音楽 : 2.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

タイトルなし

放送期間 :1984年03月~1984年03月

投稿 : 2013/05/24
閲覧 : 278
サンキュー:

2

ノッポさん さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

オウムさん

自分のスタジオジブリ系の作品のなかで二番目に好きな作品かこれです。
きれいな背景と個性的なキャラを見てるだけで心が和まれます。

投稿 : 2013/05/23
閲覧 : 215
サンキュー:

2

HG anime さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

「風使い」だなんて・・・素敵。

ジブリにはこういう人類と自然との関係を描く作品が多い。今作では人類の核戦争後の世界が描かれている。東日本大震災などで思い知らされる自然の恐ろしさ、人類の非力さ。しかし今やそれと同じ感情を自然の方も人類に抱いているのかもしれない。地球を何回も焼き払えるほどの力を持つ人類。大いなる力には大いなる責任が伴うのである。「風の谷のナウシカ」にはその力を人類が行使した1000年後の世界が描かれているのだが、メッセージがぎっしりと込められている。一番合点がいったのは「人類と軍事は引き離せない」ということである。世界を滅ぼしても尚、同じことを繰り返す。歴史は繰り返すとはよくいったものだ。
大人が見ても面白い作品。

投稿 : 2013/05/11
閲覧 : 261
サンキュー:

11

ひろ♣ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

最近見た!

ナウシカに惚れた

オウムの場面すげーって思った


あれ「アナログ」ですかい ? 駿の旦那

投稿 : 2013/04/03
閲覧 : 190
サンキュー:

0

かくぽん さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ジブリ最高傑作

数あるジブリ作品の中でも一番好きな作品です。
映画ではナウシカの世界のほんの一部しか描かれておらず、原作の漫画ではたしか9巻あたりまで話が続きます。(映画では2巻まで)漫画を読んでいない人は是非、漫画も見てほしいです。
☆5は単純に敬意をこめただけです。

投稿 : 2013/03/31
閲覧 : 180
サンキュー:

0

ダイバージェンス さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ジブリのすごさが詰まっている。

小さい頃に観た時は
単純に面白いと思ってた。

大人になって観たら
考えさせられた。

こういう名作は
めったに無いと思う。

やっぱり、ジブリってすごいな!

投稿 : 2013/03/22
閲覧 : 194
サンキュー:

1

ネタバレ

遠藤梨乃 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

THE・FANTASY!!

ジブリ代表作ですね。。
いいですよね、ファンタジー。
感動する人も多いんじゃないでしょうか。

投稿 : 2013/03/18
閲覧 : 196
サンキュー:

0

★ほのぽん★ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

今観ても楽しめる。

戦争のため滅びかけているのに争いを止められない人類と
放射能のため人間よりも強く変異してしまった蟲の世界を
描いた世界観のスケールが大きい作品!

とても感動しました。

投稿 : 2013/03/15
閲覧 : 252
サンキュー:

9

ネタバレ

Tuna560 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

『風の谷のナウシカ』作品紹介と総評+考察「宮崎駿の自然観①」

言わずと知れた宮崎駿監督の代表作の一つ。
元は漫画作品で、原作の途中までのアニメ化となっています。

(あらすじ)
産業文明を崩壊させた最終戦争から千年後の世界。猛毒の瘴気を放つ「腐海」と呼ばれる樹海が拡がり、人類の末裔が住まう土地は日々失われている。辺境の峡谷にある小国「風の谷」は風向きにより瘴気から守られ、穏やかな農耕生活を営んでいる。族長ジルの娘ナウシカは剣術や飛行術を修めた勇女であり、人々が忌み嫌う腐海の生き物と心を通わせる優しい少女でもあった。
ある夜、風の谷に大国トルメキアの輸送機が墜落する。積荷は工房都市ペジテから略奪した巨大生体兵器「巨神兵」の卵。谷は追っ手のトルメキア軍により占領され、ナウシカは捕虜となる。司令官の皇女クシャナはかつて世界を焼き尽くした巨神兵を現世に復活させ、腐海を焼き払わせようと目論んでいた。(wikipedia参照)

1984年公開の作品というと、もう30年前の作品になるのか…。
いや、決して「古い作品だ」ということを強調したいのではないですよ?
むしろ、”時代を感じさせない作品”の代表ではないかと思います。

まずは何と言っても作画の素晴らしさ。私も昔から何度も観ているのにも関わらず、毎回観るたびに画の綺麗さにビックリしてしまうんですよね。人間の躍動感ある動き、王蟲の触手や体の動き、神秘的だが同時に恐怖と気持ち悪さを感じる腐海の描写、爆発や燃焼の描写などなど…。一度でいいから大スクリーンで観てみたいと思ってしまいます。

ストーリーのテーマとしては”人間と自然の共生”について。宮崎監督と言えばやはりこのテーマだと思います。特に本作で特徴的なのは”人に恐れられる自然”が描かれている点でしょう。自然の脅威に曝され、人類滅亡の恐れがある終末世界で、人と自然の歩むべき道を求めるナウシカの姿にとても感慨深い物を感じます。

もちろん、最初に観たとき(子供の時)は「よくわかんないけどすごい!」という感想しかありませんでした。しかし、色んな知識や教養を身につけた現在では、また違った視点でこの作品を楽しめている自分を発見しました。世代を超えて楽しめる作品は本当に素晴らしいと思います。

さて、ここからは少し考察をしていきたいと思います。先にも述べましたが、宮崎監督の作品にはよく「自然との共生」というテーマが含まれていますが、その本質を探っていきたいと思います。テーマとしては、ずばり「宮崎監督の自然観」についてです。


{netabare}・自然観の形成
まずは「自然観とは?」についてお話ししておきましょう。
自然観とは、”自然への根底的な価値観や共通認識”を意味します。それは文化や風土、生活様式などから形成され、その地域古来から培われているものでもあります。

では、ここでよく比較される自然観について見ていきましょう。「自然観=共通認識」とお話ししましたが、ここではその最も古い共通認識であろう”信仰”をベースに比較していきましょう。

1.キリスト教的自然観(西洋的)
西洋諸国の大多数が信仰する”キリスト教”は、まさしく”西洋社会の精神基盤”と言っても過言ではありません。絶対唯一である”神”が万物を創世し、人間も自然も同じく神によって創られたという信仰です。そして、人間にとって自然は、偉大な神の摂理を紐解く”観察対象”という考え方を持つ様になったのです。つまり、自然は”客観的に観るもの”という自然観が形成されたのです。西洋社会で近代科学が発展したのはこの為ですね。

2.神道的自然観(日本的)
”神道”とは、日本固有の信仰宗教とされています。”八百万の神”と言われるように、数数多の神がいると信じられていました。この信仰の由来は、山や川、草木などの自然や自然現象の中に”自律的な神”がいると信じられていたからです。つまり、自然と神は同義であり、自然は”畏れ敬う対象”という自然観が形成されたのです。

上記のとおり、西洋と日本では全く逆の自然観となっています。この比較は自然観だけでなく、文化や価値観の形成にも大きく関わっている点が面白いのですが…話が長くなってしまうので、またの機会にしたいと思います。

では、本題に戻りましょう。
”人間と自然の共生”を作品テーマに据える宮崎監督はどちらの自然観に近いか?
これは言うまでもなく、”日本的自然観”の方ですよね。


・『風の谷のナウシカ』の中に見られる自然観
実は、上記の比較は本作の中でも登場しています。例えば、トルメキアとナウシカ(風の谷)がそうですね。猛毒の瘴気を放つ”腐海”に対し、トルメキアは巨神兵を用いて焼き払おうとします。人類の危害をもたらす物は排除するというスタンスです。これに対し、ナウシカは”腐海”ないし”蟲”との共生の道を模索します。これは自然に対する”畏敬の念”と取る事が出来ますね。これにより、自然に対し客観的なトルメキア(西洋的)と自然を畏れ敬うナウシカ(日本的)という構図と見て取る事が出来ます。

また、日本的自然観は人類の恐怖の対象である”腐海”と”蟲”の設定にも表れていると思われます。
”腐海”は猛毒の瘴気を放ちながら拡大し、人々の生活圏を脅かしています。しかし、実は”腐海”の植物は汚染された土壌の毒素を浄化している事がわかりました。そして、凶暴な”蟲”達はその浄化機関である”腐海”を守っていたのです。”凶暴”な側面と”再生”を促す側面の二面性が描かれ、”自然とは畏れ敬う”対象であるということを示唆しているように思われます。


・”森”を描く理由
宮崎監督の作品ではもう一つ、”森”をテーマにした作品が多くあります。本作でも物語のキーとなる”腐海”もそうですね。これについては、宮崎監督が影響を受けた”照葉樹林文化論”の為だと言われています。

”照葉樹林文化論”とは、簡単に言えば”風土による文化の形成”という学説です。
照葉樹林が形成された地域に住む民族の文化要素には、森林や山岳に結びつくものが多く、衣食住から伝承に至るまで共通が多い一つの文化圏と捉えたのです。

宮崎監督はこの学説と出逢い、人間の文化を形成したのが国境や人種ではなく”自然環境”なのかと感じ、”森(照葉樹林)”をテーマとした作品を製作するようになったそうです。この学説が宮崎監督の自然観の原点であり、日本的な自然観へと目を向けさせた原因だと言えるでしょう。

さて、宮崎監督の自然観を読み取れるのは本作だけではありません。
別の作品でもまた自然観について考察していきたいと思います。(続く){/netabare}

(記述:3/2)

投稿 : 2013/03/12
閲覧 : 718
サンキュー:

42

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

世界観が異質

高度な文明を持った人類が「火の七日間」という出来事を起こしてしまい,文明的に衰退した世界のお話.生態系が大きく変化してしまい腐海という巨大な菌類の森に覆い尽くされ,巨大な蟲たちがそこに住んでいる世界.この菌類の森は人間にとって毒となる物質をばらまいており,人間は絶滅しかけている.

世界観を理解するのが難しいが,王蟲や巨神兵などの描写は圧倒的で迫力がある.また,菌類が異常繁殖した腐海という森の想像力がすごい.

映画のみだと理解しずらいので,漫画を読むことをおすすめしたい.物語の全体像が見える.

投稿 : 2013/03/10
閲覧 : 223

かみやん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

名作です

極限まで科学技術の発展した人類社会が「火の七日間」と呼ばれる戦争によって滅びてから1000年が経過した未来の地球が舞台です。
観てから何年も経ってからのレビューでwikipediaを参照して復習しましたww
wikipediaを見るまではナウシカかわいかったけど微妙だったかな~とか思っていたのですが復習してみるとかなり深いテーマを扱っていたことに気づきやはり名作だと考え直しましたwww
ナウシカみたいな麗しい容姿でありながら芯が強くて大人で行動力がありリーダーシップのとれる女性は世の中にどれだけいるんでしょうね。
質の高いアニメだと思います。

投稿 : 2013/03/05
閲覧 : 239
サンキュー:

1

ネタバレ

音神 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

泣ける

ラピュタや魔女など、特にジブリ初期の作品にはどれにも言えることですが、特にこのナウシカは独特の世界観がとてもいいです
今は一番好きな作品は魔女ですが、昔はずっとナウシカが一番好きでした
すでに何十回と観ているので、今はさすがに号泣まではいきませんが、子供の頃観て最後のばーさんの台詞ところで号泣しました

魔女、ラピュタも良いですが、この作品もBGMがものすごい良いです
特にオープニングに流れるBGMは名曲です

投稿 : 2013/02/12
閲覧 : 215
サンキュー:

0

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風の谷のナウシカのレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
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風の谷のナウシカのストーリー・あらすじ

極限まで発達した人類文明が「火の七日間」と呼ばれる最終戦争を引き起こし、瘴気(有毒ガス)が充満する「腐海」と呼ばれる菌類の森や獰猛な蟲(むし)が発生した。それから千年余り、拡大を続ける腐海に脅かされながら、わずかに残った人類は、古の文明の遺物を発掘して利用しつつ、細々と生きていた。腐海のほとりにある辺境の小国「風の谷」は、大国トルメキアの戦乱に巻き込まれる。風の谷の族長ジルの娘であるナウシカは、運命に翻弄されながらさまざまな人々と出会い、自分自身と世界の運命、太古より繰り返されて来た人の営みに向き合い、大国と小国、そして腐海と人類との共生の道を探っていく。(アニメ映画『風の谷のナウシカ』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
1984年3月11日
制作会社
スタジオジブリ / トップクラフト
Wikipedia
ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A2%A8%E3%81%AE%E8%B0%B7%E3%81%AE%E3%83%8A%E3%82%A6%...
公式サイト
www.ntv.co.jp/kinro/lineup/20131227/

声優・キャラクター

島本須美、納谷悟朗、松田洋治、永井一郎、榊原良子、家弓家正、辻村真人、京田尚子

スタッフ

原作:宮崎駿
監督:宮崎駿、脚本:宮崎駿、プロデューサー:高畑勲、作画監督:小松原一男、美術監督:中村光毅、音楽:久石譲

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