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「太陽の王子ホルスの大冒険(アニメ映画)」

総合得点
67.5
感想・評価
48
棚に入れた
165
ランキング
2353
★★★★☆ 3.7 (48)
物語
3.9
作画
4.0
声優
3.6
音楽
3.5
キャラ
3.7

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太陽の王子ホルスの大冒険の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

栞織 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

当時抜きん出たレベルの作品だったと思う

私はこれはもちろん公開当時はまったくその存在を知りませんでしたし、実際に見たのはテレビ放映の編集版でで、そのあと自主上映の映画会で見ました。そして今はDVDを持っています。今まで書いたジブリ作品も、最近のもの以外はだいたい「もののけ姫」ぐらいまではDVDをそろえています。何しろホルスは公開当時はこちらは幼稚園だったと思いますね。親に連れられて当時劇場に見に行ったのは、手塚さんが関与していたらしい「わんわん忠臣蔵」だったと思います。当時はそういう時代でした。

で、テレビの再編集版を見たわけですが、正直言って驚きました。まるで白土三平氏の世界で非常に文化人類学・民俗学的に構築されていたからです。しかし内容的には勧善懲悪の子供向けのストーリーで、確かにヒルダは謎の美少女ですが、お話としてはやや平板なストーリーです。もちろん展開的には、いろいろな人物が死んだり傷を負ったりして、のんきな話ではありません。全体的に非常な緊張感の漂った作品で、みだりに笑うことのできない生真面目さに貫かれています。それは当時の社会を席巻していた、学生運動の雰囲気にも通じるものです。社会がそういう時代だったからこそ、年若いクリエーターたちもこのような作品を作ったと思いました。これはそうした作品です。

そういった風な作風なのですが、やはり今見ても特筆できることは、アイヌ文化のような北方地方の文化を色濃く打ち出していることで、それも綿密に調べ上げて、設定から起こしていることです。今はネットがありますから調べるのは容易ですが、当時の社会状況では、これほどのものを調査するのは並大抵ではなかったでしょう。製作期間が三年に及んだというのもうなずけます。また、ヒルダの内面を描くのに、本当に苦労して作っているし、彼女が雪の中で倒れるシーンは本当に美しい名シーンだったと思います。当時はまだテレビアニメでは人物がびっくりしたまま止まったりするのがざらでしたから、このような微妙な表情を描くには、模索するしかなかったと思います。能面の般若面のように見えるヒルダの苦笑した表情なども、その試みのひとつだったのでしょう。他にもホルスが大魚をしとめるシーンの重量感が素晴らしいのは、私が言うまでもなく名シーンとされています。これらが森やすじ氏や大塚康雄氏の手によるものであることは、すでにご承知の通りです。

それで今まで誰もあまり指摘していないと思いますが、白土三平氏の他にこの映画に影響が深いと思われるのは、岡田史子さんの漫画だと思います。彼女の昔の作品の天平時代を題材に描いた作品などで、筆で描いた人物の描き方などに森氏の描き起こしたキャラ設定と共通点があります。またヒルダの苦悩するシナリオが、岡田さんの世界の哲学的な部分と共通するものがあると思います。もともとの岡田さんの人物の描き方も、日本画の和風のものから取られていると思うので、それは宮崎監督たちが最初に師事していたと思われる、東映動画の作画陣の日本画志向に合致するものです。そうした日本画にルーツを持っているというのも、後に高畑監督が「かぐや姫の物語」で和風絵画的なキャラデザインの絵を使うことになったように思います。

また音楽面でも間宮氏の和音階を基調とした、北方民族的な音楽は、その当時の劇中歌ものとしては異例だったと思います。高校音楽コンクールで歌われるような歌は、アニメ音楽としてはあまりよくないのかもしれませんが、この作品にはよく合っていました。特にヒルダの「湖わたる」は美しい曲でした。ホルスがヒルダに一目ぼれしてしまうのも、この場面の美しさと歌う曲の美しさからです。こういった演出方法は、今のアニメ作品にももっと取り入れてほしいと思いました。

いろいろ言いましたが、本作は一言では表現できない深みを持っており、何年たっても色あせない素晴らしい作品だと思います。

投稿 : 2022/03/21
閲覧 : 165
サンキュー:

4

ネタバレ

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

物語の「原体験」を感じる。

高畑勲、宮崎駿ペアが東映時代に描いたとされるアニメ映画。

1968年作品。

非常にジブリアニメのキャラクター原型を見るだけでなく、「東映まんがまつり」というか、東映が持つ「少年ジャンプ」を初めとするキャラクターや物語の原体験のような作品になっていると感じました。

主人公ホルスのキャラクターにはジブリの歴代主人公の面影を感じるだけでなく、「キン肉マン」や「ドラゴンボール」「ワンピース」といった東映のお馴染みの明朗快活な少年的キャラクターにも重なるところがあるし、本作のヒロインヒルダにも同様の感想が挙げられます。

非常に純粋なだけでなく、キャラクターの葛藤や相克が描かれるのもジブリ的な要素であり、流石、高畑勲監督という感じがします。

あと、劇場作品だけあってキャラクターがぬるぬると動くだけでなく、躍動感があって昨今のアニメと見比べても若々しいエネルギーを感じるのも良かったです。

投稿 : 2021/08/23
閲覧 : 191
サンキュー:

2

ネタバレ

kain さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

タイトルなし

物語の最初から ホルスとグルンワルドの対決から始まるわけですが、氷の魔王に 「弟になれ!」 と言われたら、kainなら「義兄さん」と呼びます。勿論ヒルダは「俺の嫁」w
 人間に戻ったヒルダよりも、グルンワルドの妹だった頃の方が綺麗だったというのは笹本先生と同じ意見です。

ホルスはカッコイイし、
ヒルダは可愛いし、
モーグ様は楽しいけれど、
 やっぱりグルンワルド様が一番好きです。

投稿 : 2011/08/08
閲覧 : 576
サンキュー:

8

暴走インコ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2023/12/26
閲覧 : 81

オヤシロさま さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2020/12/11
閲覧 : 37

マツリカ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2020/10/11
閲覧 : 40

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2020/04/21
閲覧 : 65

lostman6 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2019/12/17
閲覧 : 60

BLEU62 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:----

投稿 : 2019/08/25
閲覧 : 70

ShouyouACL さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2019/08/12
閲覧 : 76

Pot8Os さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6
物語 : 2.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 1.5 状態:観終わった

投稿 : 2018/09/25
閲覧 : 88

褐色の猪 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

投稿 : 2016/11/17
閲覧 : 110

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2015/09/06
閲覧 : 119

タクボン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2015/07/03
閲覧 : 128

atsuman さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2015/03/29
閲覧 : 132

ニャンキチ君 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2015/03/23
閲覧 : 123

カワミ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2015/03/11
閲覧 : 130

イノ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2015/02/18
閲覧 : 139

さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2014/12/28
閲覧 : 143

ねこひげ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2014/08/07
閲覧 : 152

おでん食べ放題 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

投稿 : 2014/05/29
閲覧 : 162

ニャンマス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2014/05/05
閲覧 : 139

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

投稿 : 2014/02/28
閲覧 : 137

のい! さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.5 状態:----

投稿 : 2014/01/24
閲覧 : 133

林檎 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7
物語 : 2.5 作画 : 2.5 声優 : 3.5 音楽 : 2.5 キャラ : 2.5 状態:観終わった

投稿 : 2013/12/14
閲覧 : 103

因果 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 2.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2013/11/11
閲覧 : 108

momomax さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2013/11/02
閲覧 : 91

きききき さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2013/07/21
閲覧 : 102

どんとこい さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2013/04/03
閲覧 : 104
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太陽の王子ホルスの大冒険のストーリー・あらすじ

 製作を宮崎駿と大塚康雄のコンビが手掛け、演出は高畑勲が担当。完成までに3年の歳月を要したという劇場用アニメーション。宮崎駿と高畑勲が出会い、日本のアニメ映画に初めて作家性が持ち込まれた記念すべき作品とされる。病弱な父親と、人里離れた浜辺で暮らしていたホルス。ある日、ホルスは狼の群れに襲われるが、たまたまそこで昼寝をしていた岩の巨人モーグに助けられる。そのお礼にモーグが以前から苦しんでいた肩のトゲを抜いてやるが、そのトゲは“太陽の剣”と呼ばれる剣だった。モーグから太陽の剣を譲り受けたホルスは「その剣を使いこなすことができたなら、おまえは人々から“太陽の王子”と呼ばれて尊敬されるだろう」と告げられる。やがて父親は「人間の世界に戻れ」と言い残して他界。遺言に従って相棒の小熊とともに旅立ったホルスは、モーグや謎の少女ヒルダの力を借りて、魔王グルンワルドと対決することになるのだが…。(アニメ映画『太陽の王子ホルスの大冒険』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
1968年7月21日
公式サイト
www.toei-anim.co.jp/lineup/movie/movie_horus/

声優・キャラクター

平幹二朗、市原悦子、東野英治郎、三島雅夫、永田靖、大方斐紗子、横森久

スタッフ

製作:大川博、企画:関政次郎/相野田悟/原徹/斉藤侑、脚本:深沢一夫、演出:高畑勲、作画監督:大塚康生、美術:浦田又治、場面設計・原画:宮崎駿、音楽:間宮芳生

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