シボ さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
ある程度の未来を知っているはずなのに目が離せません!
今回ほぼ一気にゼロを視聴しちゃったので、
1st、2ndシーズンの感想をまとめて書きます。
Fate/stay nightの舞台の10年前、前回の聖杯戦争の物語です。
前作でその設定について多少なりとも学んだってこともあるかも
ですけど、本作は序盤から魔術の世界観に入りやすいです。
前作の主人公の衛宮士郎が中々好きになれなかった理由に、
誰かを救おうとする気概や心構えが、甘ったれた感じがして全体的に
子供っぽく感じたのがあったと思います。
そして士郎達がかなり行き当たりばったりな展開だったのに対して
衛宮切嗣や遠坂時臣は、この戦争を勝ち抜くために準備もしていて
用心深い頭脳戦のような要素もあって見応えありました。
妻であるアイリスフィールをおとりにする切嗣は彼女への
想いとかが分からなくて序盤は苦手に感じてたのはあります。
まあアイリスフィールがその分好感度上げてましたけど・・。
(峠道を全開で飛ばしてドライビング技術は笑っちゃいました)
前回と同じサーヴァントもいる中で、その英霊達の過去、生き様を
丁寧に描いていてstay nightで感じた唐突感がなく
全く違って見えるから不思議です。
豪傑なライダー(征服王イスカンダル)は、かなり好きでした。
ちょっとヘタレなマスターのウェイバーを手玉に取るようなやり取りが
毎回笑っちゃったし、それでいてマスターを立てるところは立てて
その成長を促してるんですよね。
ギルガメッシュ、セイバーと酒を酌み交わしての問答で
ライダーはセイバーに王の道について説きます。
自らは滅ぼされた過去に一遍の悔いなしと言い放って、かたや
過去に固執するセイバーを論破する姿はカッコ良かったな~~。
そして軍隊を出す法具でアサシンを蹂躙する無双っぷりも凄かった!!
中盤、切嗣が少々卑怯な手を駆使して
セイバーとランサーとの誇りある決闘を
ランサーが自決するように仕向けて殺し汚します。
英雄の名誉や騎士道について戦いを礼賛することがそもそもの
間違いであり悪である。戦いそのものが否定されるべきだと・・。
切嗣の殺し方は卑劣で容赦ないけれど、セイバーの騎士道で世界は
救えないってのは考えさせられるし一理あるのかなって思います。
ただ切嗣のここに至るまでの過去を知ってもなお彼の考え方や
行動はあまり共感出来なかったです。
自分的には大多数の人を救うことが出来る人間はまず一番身近な
愛する人を全力で守るべきじゃないかって思います。
一人でも多くを救うって切嗣の考え方。
正義のヒーローって何?
自分を助けてくれた人まで仕方がないにしても撃墜しちゃうって
正直あまり好きになれなかったです。
対してライダーは最後まで良いやつなんだな~
もはやウェイバーだけでなくセイバーまでも親代わりとして道を
示さんと語る姿が熱い。
そしてアイスフィールも自分の死を賭してでも
娘イリヤを闘いの怨嗟から解き放たれるよう願ってるのが切ないです。
悲しい運命だけど闘う理由があって
単純だけど切嗣よりこんな分かりやすい優しさが自分は好きです。
まいやの死の間際に駆け付けた切嗣が涙を浮かべます。
強がってただけって演出なんだけど、だったら過去を振り返るシーンで
もっと弱さがあっても良かったのかなって気がしちゃいます・・。
終盤、聖杯を賭ける闘いも結末へ向って佳境に。
大好きなライダーの最後はギルガメッシュとの一騎打ちでした。
前作でも圧倒的だったけど強すぎだろ、ギルガメッシュ。
ライダーが焦がれた景色を眺めつつの死は感動でした。
「大儀であった」とウェイバーを生かしたギルガメッシュも前作では
印象最悪だったけど、今回こういう男なのって納得したとこあったな。
言峰綺礼と切嗣の最後の闘いも熱いんだけど
二人のキャラ、どちらかでももっと好きだったら、きっともっと
感情移入出来たのかなって思います。
それでも
stay nightに繋がる終幕までの展開はなるほど~って
見応えありました。
主題歌は前後半で4曲、どれも聴きごたえある良曲でした。
前半OP LiSA / 「oath sign」
高音の響き凄いです。ファンタジーにハマりますね。
後半OP Kalafina / 「to the beginning」
燃えるような夕焼けの丘に立つセイバーのカッコ良さって・・
壮大な世界観を感じさせ、響き合う歌声に痺れました。
前半ED 藍井エイル / 「MEMORIA」
サーヴァントの生き様を描いたイラストが印象的でした。
久々にこの人の楽曲を聴いた気がするな~。
後半Ed 春奈るな / 「空は高く風は歌う」
とっても切ない歌声から始まる後半のこの曲が印象的でした。
知っているキャラがどんどん死んでいく展開の中
切嗣とアイリスフィール、幸せだった日々が
描かれるイラストはとっても切なくて聴いてて涙浮かびました><!
stay nightと比べて時の流れもあるのでしょうけど、
作画にしても
(セイバーがバイクで疾走するシーンとかカッコ良かった~)
梶浦さんの音楽にしてもクオリティが圧倒的に良くなってたと思います。
シリーズ沢山あるのでまだまだ楽しめそうです。
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