まさとん さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 2.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ラブコメとシリアスと作画のバランス
赤松健先生のマンガが原作で2005年にアニメ化。もう15年前なんですね。
何回かテレビアニメ化されていますが「魔法先生」と日本語でタイトルの
入っているのはこれだけです(OVAは除く)。
半年間の放送でしたがスケジュール管理に失敗したらしく、特に前半
部分の作画動画の乱れは相当なものでした。キャラの手足のパーツが
大きかったり細かったり、顔が歪んでいたりしていました。
DVD等では修正されているようですが、放送当時はネット掲示板に
大量にチャプチャ画面がアップロードされていたものです。
あと、OP主題歌が毎月歌う声優さんのユニットが変更になってご丁寧に
毎月発売されたり(しかも結構売れていました)、OPで大量にキスシーン
が出てきたり、いろいろ話題は読んでいました。
たしかミュージックステーションの売上ベスト10みたいなコーナー
でこの曲がランクインしていてタモリさん含む出演者が「ええ・・」
みたいな表情を浮かべていたのを覚えています。今では毎週アニメ系
が1-2曲はランクインするのが当たり前になっていますが、当時は
まだ異端でした(CD全体も売れていましたし)。
構成というか演出上も問題が多く、全生徒に名前が与えられたのは
原作通りですが、ご丁寧に全員に声優がつき、さらに毎回のように
出番が与えられるものですから見ていて頭がゴチャゴチャしてきます。
原作は何年も続いていて(それだけ時間軸も長くなります)、それぞれ
に役割分担がなされていますが、アニメでは一斉に動き出すので
到底覚えきれるものではありません。この辺、整理してアニメ用に
本来のヒロイン格だった明日菜他数人程度に絞って他は声優をつけずに
動かした方がずっと見やすかったと思います。
しかもその生徒たちがきちんと作画されているならなおのことです
が視線がおかしかったり顎が突き出していたりという変な部分が多い
のでいわゆる「推し」にしていたファンは浮かばれないでしょう。
原作ではアクションシーンもありますが、終盤になるまでほぼ
ありません。あってもすぐにオチがつきます。
そして終盤になると唐突に明日菜の「死」というものが前面に出て
きます。棺の中の生徒の遺体が映るというのはこの手のアニメでは
非常に珍しいのではないでしょうか。
そこからは怒涛の展開になるのですが、オリジナルエピソードで
ファンには不評でしたが、テンポのいいエピソードを数回にまとめ
たので濃密な話にはなりました。方向性はともかく。
こんな感じで、原作ファンには結構不評だった第1作ですが、
視聴率は良かったようで、またDVD・CDをはじめとするノベリティ
グッズが相当売れたことで、続いてタイトルや制作会社を変更して
OVAやTVアニメとして何度も制作されることになります。