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「屍者の帝国(アニメ映画)」

総合得点
65.0
感想・評価
299
棚に入れた
1616
ランキング
3419
★★★★☆ 3.7 (299)
物語
3.5
作画
4.1
声優
3.7
音楽
3.6
キャラ
3.5

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屍者の帝国の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

アザレアの心臓 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

スチームパンクの金字塔!伊藤計劃の呪縛から解かれよ

原作未読で伊藤計劃と円城塔の関係をあらかた知ってから見始めた。虐殺器官、ハーモニーの順で原作とアニメを交互に見て、表現の違いなどを楽しんできたが、もう観るのが待ちきれなくなって先にアニメを見ることにした。
周りの情報を聞く限り、トンチンカンでわけわからん話なのかな~と思いつつ、PVを見たら、めちゃくちゃ面白そうで、何より大層な機械の蔓延るスチームパンクの世界観と死者が蘇る設定が面白くないわけねぇだろと。
円城塔はboysSurface冒頭20ページで挫折してるので、自分のタイプではないのはわかってる。でも伊藤計劃のプロットがあるのなら、エンターテインメントというジャンルなら、面白いだろうと、そんなこころがまえで視聴。
冒頭、
まず、細谷佳正のしっとりと重厚な、かつ少年性を残した声でフライデーの復活について語られる。こいつはワトソン博士。ああ、シャーロックホームズの。しかも前日譚?
じゃあハーモニーや虐殺器官のように全員バッドエンドはなさそうだな、一安心。
そして背中に何やら注射器。フライデーはどうしてこんなにきれいな遺体なんだ?大英帝国ということは墓泥棒とかそういう歴史もあったかな?フランケンウィニーみたいだなと、
そして急に大塚。こいつは全部出てくるやん。
なんやかんやあって旅に出る。
フライデーは書記か。
と、ゆっくりするまもなくアクション。
バーナビー、誰だお前。
カラマーゾフ?の兄弟?ドストエフスキー未読だ!
すごいカーチェイス。死体は爆弾になるのか。風船犬みたいだな。
そしてロシアの敵組織の男が現れ、三人でカラマーゾフの元へ。ここの死体解剖のシーンが伏線とは思わなかった。
やっぱ旅のシーンがあると無いとでは親密度の共感が全く違う。
安定の三木眞一郎。
美麗な女性、ハダリー。
え、なんで殺した?
ヴィクターの手記とは一体!?
ここらへんの流れは伊藤計劃おなじみ。
(意識してるのか分からんけど)
魂が抜けても食事を続けるシーンが染みる。
これハーモニーが目指した世界なのか…?
まさかの死者に動揺するバーナビーとワトソン。
日本に出発、またまた怪しげな館へ。
コレラをゾンビに…?面白い!
ザ、サムライの登場。ほんとにエンタメだ!
ヴィクターの手記を壊すことに葛藤するワトソン。
時間がないんだ!
フライデーの発狂。こころがいたい!
ざ、ワンの登場。ようやく、クライマックスか…
え、まだ50分? この密度で!?
そしてハダリー編。
めちゃくちゃ美しい。あーもう好き。
クールで、でも看病に熱心なところは細谷佳正のキュンと全く同じ気持ち。もう付き合って欲しい。
グランドに見切りつけ、(実在してたんだ)
車が何故か船内に!
さらなるアクション、バーナビーはどこまでもいいやつ。
ザ、ワンを止めるために街を走る3人。激アツ!
そしてまたまた俺をおいて先にいけ展開。
ハダリー!一緒に来てよ!
フライデー!意識が!
ワトソンのエゴでたくさんの人が死んだ。
たしかにな。でも、止められるのもこいつとフライデーしかいない。そうだ、向かえ、ザ・ワンの元へ!
あれ、M、お前も悪役なんかい!
あらあら、なんかやばいことに。クラシカの終盤みたいな。
ああ、こいつもハーモニーの世界を目指しているのか。
虐殺器官ぽさもあり、それが死体人形だからクラヴィス達はほんとに救われない。でもこれは2作より昔の出来事なのか…。
ノーチラス号!まさかの!そうこれこれ!
しかもエジソン!?
興奮が止まらない!
さらになんやかんやあって、ザ・ワンが暴走。フライデーを乗っ取り花嫁を求め…。
すっかり星追う子供の先生じゃん。
液体も含め、メアリと魔女の花も思い出す。
でもこういうのは成功しない。はっきりわかんだね。
え、小説だと違うの!?
あとフライデーが叫ぶシーン。
メトロポリスを思い出す。
スチームパンク?として。
緑の苔みたいな。
これも小説で出てくるらしい。
なにはともあれ、ハダリーを取り戻し、バーナビーも活躍し、フライデーも目覚め始め、これにて大団円!
完璧じゃない!ハダリーとのラブもあり、これからどうシャーロックホームズとつるむのか。
と、思わせてのラスト。
ワトソンは眠りに。
どうして!
どうやら解剖した兵士は生きてる人間に霊素を注入したやつみたいです。だからカラマーゾフ兄弟もあんなことしたのか。罪の意識を。その贖罪にワトソンは霊素を入れるのか?
そして差し伸べられるフライデーの手。
この旅で!この手記で!フライデーは言葉によって目覚めた。
いや〜、熱い。
ここに来てようやくわかりました。
フライデーは円城塔、ワトソンは伊藤計劃なのね!
ほんとに素晴らしい。
ワトソンは別人格としてシャーロックホームズと
今度は記録するのね、そして
切ないことにハダリーとの関係はなくなってしまいます
フライデーが元のワトソンを見つけてくれなければ。
と、その物語が、始まるところで、Door。
神曲!エンドロールのラストに!
ほんとにすべてが最高の傑作!
人々は相変わらず屍者と共存するのでしょうか。
でも虐殺器官やハーモニーみたいに、
救われないラストではない。むしろ希望のラスト。
ここが伊藤計劃ならどうしたのか。
なーんてね、思うからいけないのよ!
屍者の帝国は入れ子構造なのね。
すごい映画体験。アニメ映画の中では一番おもろかった。
てかスチームパンクの金字塔だね
下手に伊藤計劃を意識しすぎると楽しめない。
私の中で一番の映画です。間違いなく。
(深夜テンションでお届けしました)

投稿 : 2023/07/02
閲覧 : 62
サンキュー:

1

ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

思考は言葉に先行する

WIT STUDIO制作。

思考は言葉に先行する。
言葉があるから心がある。
そこに魂=意識が宿る場所があるのだ。
この作品のエッセンスが凝縮された、
印象深いモノローグで始まる。

舞台は19C末のロンドン/英領ボンベイ/日本。
ワトソンとフライデーが、
ある男の手記を探す冒険譚である。
{netabare}人は死亡すると体重が21g減少する、
人類史上最初に死者を蘇らせた男の手記。{/netabare}

そこに魂は存在するのか?
圧巻の映像で鬼気迫るものを感じる。
多くの指摘があるように、
{netabare}後半物語は崩れていくように感じるも、
ただこのテーゼはきつい、勝算がない。
人類が現実で未だ出せていない答えだ。{/netabare}
果敢にも挑戦したスタッフを評価したいと思う。

早逝した伊藤計劃原作である。
本来この作品も未完成とのこと、
天才とまで称された彼なら、
どんな結末を見せてくれたのだろう。
切り捨てるには惜しい作品です。

ハダリーリリスがエロカッコいい。

投稿 : 2023/04/05
閲覧 : 1055
サンキュー:

48

ねるる さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

後世に残るであろう、人間の根底に迫るSF大傑作。

原作小説未読。
ノイタミナの“Project Itoh”の一環として『虐殺器官』、『ハーモニー』と共に劇場アニメ化されることが決定した作品。
WIT STUDIO制作。上映時間120分の壮大なSF作品。

~あらすじ~
"死者蘇生技術"が発達し、"屍者"が労働力として活用される世界。主人公"ワトソン"は、親友"フライデー"の言葉を証明するために"ヴィクターの手記"を巡り旅をすることとなる。
人が犯してはならない領域とは、魂とは、死とは、人間という生き物の本質を問いかける作品。

物語は、テーマが重く暗く救いがないので見てて終始苦しかった。死者蘇生という、もしかしたら有り得たかもしれない世界、これから先有り得るかもしれない世界のお話と思うと暗くて悲しくて辛くて、中々しんどい作品でした。

根本的な部分に目を瞑り、手近の目に見える範囲の救いを求めて始めた行為がどうしようもない結末を産んで、それによって身を滅ぼすという人間の様が描かれ、まじで救いがなかった。
けど、テーマ自体は面白く物語も中盤までは丁寧に進むので、理解できない所もありつつ、集中出来ましたが、ラストバトル辺りは全くついていけなかったです。終始?でした。理解が及ばなかった。

作画は美しく、風景が特に綺麗でした。自然の強さ美しさを感じた。日本刀で戦うシーンも思わず見惚れる迫力でした。凄く良かった。

声優について、少数精鋭という感じで1人1人がとても素晴らしかった。特に、主人公の親友役の村瀬さんの、言葉が出せない演技、なんとも言えない悲痛な声にならない叫びの演技がとても心に響きました。どんなに苦しいんだろうと、言葉にはセリフには出てないけど、役の心理に迫るものがあり、役者として演技として素晴らしいものでした。感動。

この作品、1回見ただけだと理解しきるのは難しいと思います。答えが作品の中で出てる訳ではなく、視聴した人間に、問いかけ考えさせる事がこの作品の目的と思うので、何度も見て考えることで新たな良さが見えてくるのではと思いました。まじスルメ。

物語、作画、演技、メッセージ性、とても力の入った記憶に残る、後世に残るであろう素晴らしい作品でした。
頭は使うし、心は疲れるしで、かなりしんどいけど見る価値はあると思います。時間と元気がある時にぜひ噛んでみてほしい作品です。

投稿 : 2022/05/31
閲覧 : 403
サンキュー:

9

ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 2.5 作画 : 5.0 声優 : 2.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

これが星雲賞と日本SF大賞?信じられません。設定もテーマも甘すぎ。

 何といいますか、凡庸…なんですよね。テーマである魂の問題はもちろんですけど、ストーリーそれ自体が…なんというか過去のAIのアイデンティティものにゴシックホラーを組み合わせただけ、というか…

 キャラクターの悲哀…たとえばハダリーですけど、彼女は美しいしロケットおっぱいだし、悩みもあります。でも、彼女の内面というか何を蓄積したから魂の問題が解決するのか、という部分を真摯に物語に積み上げたか、ですね。

 それはもちろんフライデーも同様です。フライデーとワトソンとの約束…ハダリーとの対比…どうでしょう。何かを語れていましたか?大冒険の末になんとなーく丸く収まってしまった感じですね。

 しかもなあ、攻殻機動隊だし人類補完計画だし…結果的に訳の分からない言葉遊びで魂が作れるとか…最後は夫婦で蘇りたい?

 そもそも設定が屍者は精密科学のはずなのに、屍者にかまれると動きだす、みたいなゾンビ設定ってありましたっけ?
 それとあの緑の光は情報ってこと?ちょっと途中からシラケてしまって物語が終えてないのかもしれません。

{netabare} それとエンドロール後ですね。アドラーもワトソンもコナンドイルですからね。つまり架空の人物ということです。そもそもフランケンシュタインがそうですからね。フランケンシュタインは屍者を扱う上での、一つの概念ですから設定のベースに置くのは構わないと思うのですが、ドイルですか…やりすぎですね。
 で、それぞれは今誰の魂なの?よくわかりません。{/netabare}

 魂という言葉を弄んで、ストーリーにしただけの気がします。AIものとしてハダリーのキャラや屍者の設定、ギミックは映像映えもしたし面白かったと思います。ただ、設定も状況も説明不足で矛盾がある気がして、モヤモヤします。

 星雲賞と日本SF大賞とってるんですよね…うーんわかりません。この2つの賞は結構しっかり審査してると思うんですけど…こんなガバガバでこの両賞ってとれるかなあ…となるとアニメが悪いのかなあ。
 伊藤計劃って、早世の悲劇性が先に立ってしまって敬遠してたんですけど、ちょっと原作を読んでみます。虐殺器官もチェックしたいし。

 ということで雰囲気と映像がすごいし、ストーリー運びはまあ見られますけど、テーマ性が読み取りづらいしテンプレだし、SF的な設定が甘い気がします。TVシリーズなら許されるレベルですが、劇場用作品としては正直落第点ですね。

 ハダリーのキャラと作画で点数高めになりますし、ストーリーがつまらないとは言いませんが、SF好きを満足はさせられませんね。

投稿 : 2022/03/15
閲覧 : 410
サンキュー:

10

うぐいす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 2.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

これ原作凄いんだろうって思えるアニメ

ジブリのような上から目線はないが、人類を滅ぼすのは人類自身的な教え、メッセージがあり、それでいて文学的なお話。

まず、最後まで入ってこなかった主人公のインテリ美少年になぜ細谷佳正を起用したのかが疑問でしかない。ハマる時はハマるが使い方が難しい声優だと改めて感じる。

検索してみたら、早逝したSF小説家が書きかけたものを知人が引き継ぎ完成させたものらしい。他の小説は知らないが若くして亡くなるのは惜しい才能。と思ったけどそれはまさにこのアニメで描かれている。

舞台がイギリスとの事で、イギリスイコールワトソンかよって思いながら見始めたらその意味はエンドロールの後知ることになる。

他のアニメでもあったが、落ちに意外性があればその過程が何時間であろうが「腑に落ちる」とはまさにこの事だと気持ち良く納得してしまう。

大塚明夫のはずれは未だ見た事がない。

投稿 : 2022/02/23
閲覧 : 217
サンキュー:

2

ネタバレ

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

作画は良いが内容が雑

「虐殺器官」や「ハーモニー」などの伊藤計劃によるSF小説原作のアニメ。

19世紀のイギリスが舞台なので、ゴシックホラーとスチームパンクが特徴で、前にも話しましたがゴシック、バロックなどの西洋美術や文学が好きな人にはまあまあ面白いと思いますが、「虐殺器官」や「ハーモニー」などのサイバーパンクに比べると設定が弱く、作画やキャラクターデザインが良かっただけに残念でした。

投稿 : 2021/11/10
閲覧 : 512
サンキュー:

10

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

私の困難なときに寄り添ってくれた

視聴前 さてどうなる

視聴後 …

Project Itoh第三弾
原作は伊藤さんと円城さん。30枚ちょっとの原稿と少しのプロットを残して行ってしまった伊藤さんのあとを継ぐような形で本作の残りを書いた円城さんには、やはり感謝と批判の声が響きます。
もちろん伊藤計劃さんの物語をこの世に出してくれたことは非常に感謝しますし、普通におもしろい文章でした
しかし、一部の人は「作風が違う」と言います。私は最初どこからが円城さんなのかを把握していなかったのですが、結構すぐ気付きました。聞いた話に寄るとプライベートな付き合いは2,3度であり、ただ売れた時期とジャンルがかぶっただけの别人なわけですから、仕方がないことなのでしょうがそれを気にする人が一定数います。

個人的には感謝の方が強いので本作の映画化は楽しみにしていました。
流石に小説だけで想像するには情報量と求められている理解力が大きかった部分もあり、あれは何を行っていたんだろ、という長年の悩みが解消されるわけです。

そしていざ蓋をあけると、まさかの伊藤さんが書いた冒頭の箇所が描かれない。
え?
もはやただの原案レベルぐらいしか伊藤さん要素がありません。
いや伊藤計劃という存在自体が物語の面白さに関係するかと言ったら、それは物語全般を侮辱するようなもので。
しかし一応本作の映画化はProjectItohの一角なんですよ。それで伊藤計劃要素を減らしたらファン怒るでしょ。
と思ってたら案の定。
ほかも色々なところが端折られていました。
まぁ情報量が多い作品ですから、時間が足りないのかもしれませんが、だったら伊藤計劃シリーズを各二話で6部から構成すればよかったのに。と想いますが、まぁそんなはずはなく。

原作を読んだことがない人についてですが、何も心配はいりません
ただ小説でさえ限界の情報量であったため、さらに端折った本作では「屍者の帝国」を理解するのはいささか無理があると想います。
まぁ何回も見ればわかるのでしょうが。

監督は牧原亮太郎さん。ハルの監督をされた方ですね
脚本は瀬古浩司さんと後藤みどりさんと山本幸治さん。
キャラデザは千葉崇明さん。初キャラデザだそう
劇伴は池頼広さん。
アニメ制作はWIT STUDIOさん。進撃の巨人などですね

作画は良かったと思いますが、トァンちゃんのキャラデザがちょっとイメージと違うかなぁなんて
主題歌はEGOISTさんの「Door」EGOISTで統一されているの何故でしょう。

総合評価 原作者に感謝を捧げます

投稿 : 2021/07/27
閲覧 : 267
サンキュー:

7

横比較無用ノ介 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

過重荷注意

小説「フランケンシュタイン」では、人間の死体をつなぎ合わせて怪物が作り出された。
本作も実に様々な、小説や史実、実在した人物名などにより物語が構成されている。
筋書も登場人物の組み合わせも、小説「フランケンシュタイン」の怪物を思わせる。

小説ならきっと面白いのだろうが、アニメ映画としては、詰め込み過ぎだろう。
日本編は省略できる内容。どこかの無人島で十分代用可能。
あと、エピローグも蛇足だったような気がする。

主人公に潜む悲しみや狂気を、もっと感じさせてくれれば、結末も納得できたかと思う。

投稿 : 2021/01/06
閲覧 : 247
サンキュー:

1

ネタバレ

waon.n さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

(まだメモ代わりまだ途中)叶うのなら、もう一度

 原作を読んで、メアリーシェリーの『フランケンシュタイン』を読んで、スターリングとギブソンの共著『ディファレンスエンジン』も読んだうえで再視聴しました。
 
 屍者の帝国は共作という形に残念ながらなってしまったのですが、ディファレンスエンジンもスターリングとギブソンの共作なのでちょっと運命を感じる部分でもある。ディファレンスエンジンの上巻解説を二人で書いているあたり実は最初からこの作品は二人で書くつもりだったんじゃないかと邪推してしまうのは軽いファンとしては仕方ない事だろう。

 メアリーシェリーの『フランケンシュタイン』ではこの作品『屍者の帝国』の前日譚のように読めてしまうほど、また今作品のの主人公とフランケンシュタインが重なって見えてしまったりもした。どちらの作品においても年代は重なってないので、この主人公が、フランケンシュタインと同一であることはありえない。
 本作品を観た人ならわかっているだろうし、フランケンシュタインの作品を読んだことがある人は分かっているだろうが、一応補足すると、フランケンシュタインは怪物作り出した人間で、怪物ではない。私自身あの怪物の名前がフランケンシュタインという名前だと勘違いしていたので一応ね。

  
 スチームバンクの世界観。蒸気と電気の両方が扱われている時代。
 チャールズバベッジが世界最高の解析機関として存在する。
 このチャールズバベッジは現実なら実在の人物でコンピューターの父と言われている。そんでもってディファレンスエンジンにも登場する人物である。今作品ではフィクションで誕生した人物や、実際にいた人物を採用し採リアルとフィクションの混同を恣意的に行っているように感じられる。
主人公のワトソンは『シャーロックホームズ』。ハダリーは『未来のイヴ』で登場する。他にもニコライとアレクセイはロシア繋がりだろうか『カラマーゾフの兄弟』だし、ザ・ワンは『フランケンシュタイン』の怪物だ。
調べて知ったところだと、フライデーは『ロビンソン・クルーソー漂流記』に登場する。Mはシャーロック・ホームズの兄でマイクロフト・ホームズらしい。
 そして、調べて分かった事だけれどフレデリック・ギュスターヴ・バーナビーと山澤清吾は実在の人物。
 原作の屍者の帝国ではもっと多くの登場人物がフィクションで聞いたことのある名前だったりする。ヘルシングとかね。この辺りは物語を楽しむうえで知っておくとより面白く感じるポイントになるだろう。

 この作品(原作とアニメ両方)のすごいところは、屍者技術というSFのマクガフィンとスチームバンクを掛け合わせるという着想のすごさと難しさを見事にクリアしてくれた点にある。
 パンチカードがパラパラと飛び出して、それを読み解こうとする描写なんかもうディファレンスエンジンのそれ。頸椎に直接デバイスをぶち込みプログラミングを施し、そのなかで生命を求める。これは一見矛盾した行動だったりするのだが、突き詰めると、完璧なAIと人間を間違えることなく認識できるのかとなるので実は同じことなのかもしれない。ただ、そこには大きな壁があってそれを壊すのは容易ではない。


 屍者技術によって見せたいものは何なのか考えてみた。
 魂はあるのか。
 屍者の帝国「思考は言葉に先行する」
 虐殺器官「思考は言葉によって規定されない」こに対しそんなことはないと言ってるのが虐殺器官という作品だったりする。
 
 例えば感情というのは思考ではない。それを表現するのが思考であり、この感情は嬉しいなのか、悲しいなのか考えた時に頭の中でその言葉が同時に浮かぶはずです。これが思考と言葉の関係。思考は言葉に規定されないとは虐殺器官での言葉なんですが、事実は違いますね。新しい言葉を覚えて新しい考えが思いつくんです。楽しいという言葉を覚えないとその感情は表現(説明)できないので思考に到達しないんです。
 話がそれましたがまぁそんな感じかな(戯言感)。

 んで、この二つの言葉の間にある部分がこの物語でいう魂なんじゃないかと勝手に思っている。
 思っていることを上手く言葉にできなかった経験は誰もが持っていると思います。私は人付き合いとか苦手なタイプだったりするので経験は豊富な方だったりする。なんで上手く言葉にできないかっていうのは感情と思考があって言葉があるからなんじゃ…とか考えちゃうんです。
 この物語でハダリーは感情というノイズを排除された。だから同じく魂のありかを求め、手記を求めるワトソンを手伝う。屍者に魂が宿れば、自分にも宿るのではないかと。
 ちなみにハダリーは最後アドラーという名前を名乗るんだけれど、これはシャーロックホームズに出てくる女性の名前と同じだったりする。

 機械は思考できるかを問うた人がいる。ディファレンスエンジンに出てくるその名をエイダ・バイロンという、調べるならエイダ・ラブレスとすると良いだろう。エイダは思考はできないと考えていたらしい。
 これは今日のAIに繋がる考えであり、思考ができるかどうかで人間と機械を識別しようとした、アランチューニングの有名なチューニングテストなんかがこれですな。因みに未だにできていないらしい。らしい。

 少し話を戻します。解析機関とは聞き慣れた単語にするとプログラミングである。
 屍者技術はつまるところプログラミングによって死体を動かすという事なので思考は無く魂も存在しない。
 しかし、この物語では唯一の成功例としてザ・ワンが存在する。その為にワトソンは友人の言葉の続きを求め続けるのだ。
 これによって見えてくるのは屍者技術というデバイスを物語の核に置くことで、生と死、魂と思考と感情(記憶)。
 原作とアニメでは尺の関係でかなり違う構成になっているが、この点はしっかりとおさえられているのではないだろうか。

 
 「叶うなら、フライデーもう一度、君に」
 この二人が円城さんと伊藤さんにダブっ感じられたのは私だけだろうか。
 

投稿 : 2020/09/26
閲覧 : 280
サンキュー:

2

ネタバレ

Jun さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

魂とは何か結論は出せず?

スチールパンク
フランケンシュタイン
シャーロックホームズとワトソン
ゾンビ
アンドロイド
ノーチラス号
架空19世期ロンドンーインドーアフガンー日本ーアメリカーロンドン
等々ネタを使用して、魂を同定しようとする研究者ワトソンが主人公。

120分間センスオブワンダーに満ちた展開。だが、みんな借り物なので、新鮮な感動をもたらせない。

最後はフライデーのモノローグで締めた方が余韻があり、悲劇的だったのに。

投稿 : 2020/08/11
閲覧 : 263
サンキュー:

7

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

フランケンシュタインによって屍体の蘇生技術が確立されるこの時代に魂の尊厳はあるのか…

この作品の原作は未読ですが、アニメーション制作が「進撃の巨人」や「魔法使いの嫁」を手掛けたWIT STUDIOさんであることを知り、今回の視聴に至っています。

実は、この作品の事を含め知らないことだらけでした。
著者が「虐殺器官」を執筆された伊藤計劃さんだったこと…
「虐殺器官」は未視聴ですが、私でもタイトルを聞いたことのある作品です。
そして34歳という若さで早逝されていたこと…
生前、伊藤さんは「屍者の帝国」を書きあげ、自分の紡ぐ物語が読者に届くことを望んでいたこと…
その伊藤さんの遺志を継いで盟友である芥川賞作家・円城塔さんが完遂させた作品であること…
“Project Itoh”の一環として「虐殺器官」、「ハーモニー」と共に劇場アニメ化されたこと…

沢山の人の遺志と意志がこの作品を作り上げていたんですね。


19世紀末――かつてフランケンシュタイン博士が生み出した、死体より新たな生命「屍者」を生み出す技術は、博士の死後、密かに流出、全ヨーロッパに拡散し、屍者たちが最新技術として日常の労働から戦場にまで普及した世界を迎えていた。

後にシャーロック・ホームズの盟友となる男、卒業を間近に控えたロンドン大学の医学生ジョン・H・ワトソンは、有能さをかわれて政府の諜報機関に勧誘されエージェントとなり、ある極秘指令が下される。

世界はどこへ向かうのか? 生命とは何か? 人の意識とは何か?
若きワトソンの冒険が、いま始まる。


公式HPの内容紹介を引用させて頂きました。

屍者を労働力や軍事利用するという発想がぶっ飛んでいると思いましたが、この状況を一番最初に受け入れたのは、世の中の女性だったそうです。
何故なら、屍者が戦争に行ってくれるなら自分の大切な夫や息子を戦場に送り出さなくて良くなるから…なんだそうです。

確かに気持ちは分からなくはありません。
亡くなった方より生きている方を優先させる考え方も…
でも、魂の尊厳は微塵も感じられないと思ったのも事実です。

それにフランケンシュタインは死体を集めて繋ぎ合わせた人造人間で、亡くなった方をそっくりそのまま生き返らせた訳ではありません。
姿かたちが一緒じゃないから割り切れることってあると思います。
それはこの作品を見れば明らかです。

この物語の鍵として、人造生命創造の秘密の記された「ヴィクターの手記」があります。
主人公であるワトソンが続けてきた長い旅で証明された唯一無二は、その手記を破棄すること…
でも実際にその手記を前にした時、彼の双肩に重く圧し掛かったしがらみが、判断を鈍らせるんです。

その結果が最悪な事態を迎えてしまったとしたら…?
そう考えると彼が判断を鈍らせたのは良くないことだったのかもしれません。
ですが、そこで彼の事をバッサリ切り捨てることがどうしてもできないんです。
何故なら、もし自分が同じ立場だったら、きっとワトソンと同じ行動を取ったと思うので…
彼の気持ちが痛いほど分かりましたから…

と、順調に視聴を続けてきたのですが、ラストの駆け足ですっかり置いてけぼりを食ってしまいました。
ぶつ切りの物語が次々と流れていくのですが、どれも重要なポイントであるにも関わらず言葉足らずな感じがしたんですよね。
確かに多くない台詞から感じ取る必要があるのは分かりますが、前後の脈絡があって始めて成立する構図だと思うんですよね。
それがぶつ切りなら伝わるモノも伝わらなくなっちゃう…
そこが少し残念だったかな。
でも、作画はめっちゃ綺麗ですし、細谷さんや香菜ちゃんを始めとする声優さんはムッチャ良い仕事しているので、それだけで完走できちゃう感じの作品だったと思います。

上映時間120分の作品でした。
久々に長編アニメ映画を視聴しましたが、やっぱり見応えは半端ありませんね。
「虐殺器官」、「ハーモニー」もNETFLIXで視聴できるので、いつか時間を作って視聴したいと思います。

投稿 : 2020/08/10
閲覧 : 244
サンキュー:

13

ネタバレ

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

うーん、面白かったのですが不満もあるという感じ

うーん、面白かったのですが不満もあるという感じです。
映像は非常に綺麗で良かった。
内容の方は、世界観は非常に良かったです。死体を使う社会とか面白い。

ただ主人公があまり活躍していないのが…。ヴィクターの研究を取りに行っただけで、ちゃんと自分では研究して成果を出していないように思うのですが。
あと、一生懸命に男友達を復活させようと頑張る所がよくわかりませんね。
恋人だったらわかるのですが…ホモなの?

まあ執筆中に作者が亡くなり、友人の手で仕上げられたという経緯を考慮すると…
作者同士が本当に仲の良い親友で、生き返らせられるものなら生き返らせたいと思っているのかなー、とか考えると、余計に面白い感じもします。

投稿 : 2020/07/07
閲覧 : 240
サンキュー:

5

あや さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0
物語 : 2.0 作画 : 2.0 声優 : 2.0 音楽 : 2.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

美しい映像ですが、話が難しすぎる…。

話の内容は分かるようで分からない…。
何となく、ワトソンは友人フライデーの意思を継いで、21gの魂を探してるっていうのは分かるんですけど、、、
それ以外はよく分かりません…。

ジョン・ワトソンは、やっぱりあのジョン・ワトソンだったのね…。
アフガニスタンとか、足の負傷とか、ところどころ原作シャーロック・ホームズ設定にひっかけているけど、わざわざ他作の登場人物にしなくてもいいんじゃ…?
他にも、ところどころ偉人が出てきて「おー!!!」ってなるけど、特に重要なポジションではなく、華麗にスル~www


内容はさておき、美しい映像と、近代と近未来が融合した魅惑的な雰囲気は楽しめました。

投稿 : 2020/06/06
閲覧 : 212
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3

ちょっちゅね~ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 2.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

死者に対する冒涜作品

映像/演出は素晴しいが、物語(話しの内容)が駄作へと落とした。

元々、伊藤計劃氏が生前に書き上げた冒頭の草稿30枚を参考にし、
円城塔氏が勝手な創造で書き上げた自己満足の結晶作品が「屍者の帝国」。

話の内容は、
死体に擬似的な魂を宿し、思考/判断が行えず命令でのみ行動するゾンビを利用して単純作業の労働力としている世界。
そんな世の中で、思考/判断/行動が行える人が元来備えている魂(意思)は作成可能、又は魂の存在証明の為に友人を合意の上でゾンビ化させた主人公。
そんな主人公は人の魂を作成に成功した人物の研究ノートを探しに、ロシア/アメリカ/日本へ行ったりし、やがて自分の上司等が企てる陰謀に巻き込まれる事に・・・。


まず下記の要素を取り入れた必要性を問いたい。
・謎の日本要素
・昭和アニメにあるキスお預けシーン
・終盤の昭和アニメにある戦闘茶番劇
この3点が作品世界観をぶち壊している。
(というか伊藤計劃氏は冒頭の草稿30枚にこんな設定入れないだろ・・・。)

本作品が「円城塔の作品」だけなら良かったが、
「伊藤計劃・円城塔の合作」というのは伊藤計劃氏の対する冒涜としか言いようが無い。

投稿 : 2020/05/08
閲覧 : 295
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1

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 2.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

愛する人を死から再生させたいのはわかるけど

感情移入が難しかった、というのが素直なところ。

制作は進撃の巨人やカバネリのWIT STUDIO。
ゾンビ系が得意そう。

大筋は遺体を再生する技術をめぐる抗争劇。
原作は創作者が冒頭を遺して早逝、親交の深かった原作者が書き継いで完成させ第33回日本SF大賞・特別賞などを受賞とのこと。(Wikipediaより)

そのせいか、物語は友情がベースになっている。
正直、親友、友情というものにあまり縁がない小生にとってそこは妹とか恋人の方が感情移入できたと思う。
まぁ、あえての設定だと思うのだが。

特筆すべきは背景が美麗であること。
ヒロインもまた美麗。声も耳に優しく聞き取りやすくキャラにマッチする技量はさすが。
似通った男キャラがいて少し混乱。
闘いはバトルというより戦闘で、見いる程でもなく。
メインストーリー、恋愛面とも、もう少し盛り上がりが欲しかった。

投稿 : 2020/03/10
閲覧 : 287
サンキュー:

6

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

亡き友に贈る円城塔の想い

若くして亡くなった伊藤計劃への想いとして描かれたであろうこの物語。
屍者として登場するフライデーに友であった伊藤を重ね、彼を想い苦しむ
円城自身をワトソンが演じる。

ザ・ワンの野望を阻止した後、フライデーによって屍者となったワトソン
は別の人格を持っていた。それは何故か。

魂は常に肉体と共にあり、死と同時に朽ち果てる。たとえ屍者として肉体
が蘇ったとしてもそれは新たに宿るべきもの。ワトソンは自らを実験材料
としてそれを示そうとしたのです。そして意識を持ちワトソンへ語り掛け
るフライデーもまた過去の自身の記憶は持っていなかった。

たった21gの霊素。それは決して追ってはならない失うべきもの。

魂の復活は、彼本人にとって苦しみでしかなかった。意思の存在を示した
フライデーが見せる苦しむ姿に、きっとワトソンはその思いを確信したの
でしょう。円城塔が想い描いたであろう彼への気持ちに胸が痛みます。

彼、伊藤計劃に対する円城塔の想いが込められた、とても切ない作品です。

投稿 : 2019/08/15
閲覧 : 279
ネタバレ

ShouyouACL さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

Impressive, awesome.

A beautiful film visually and with an interesting history.

The story is very good. Distinct plot, smooth segments and good characters. Here everything is well divided, the introduction thread is explanatory, the development thread is a little bigger than it should, but nothing that spoils the story. Already the revelation / final segment is a bit long and can be tiring if you have not gotten used to the story. The characters themselves are worth mentioning the top 4 that are very well worked, especially Watson and Friday. The secondary ones are relatively well worked out as well, all to the extent possible. Villains have a plausible cause, it's not the classic "I want to rule the world". Great story.


The animation is great. Well choreographed fights. Clothes, hair, and scenery always on the move. And all this without harming the design and anatomy of the characters. We have CGI here, especially when it is in the army of the dead, nothing too ugly and strange, but worth commenting.


The design is beautiful. Gorgeous scenery, gorgeous character design and can compliment the tailor of these characters, all the clothes and costumes are beautiful and well detailed. No anatomical errors, good lighting and good variation.


The music is good. Good compositions, nothing impressive, but good and leaves the scenes with more emotions. Amazing sound mixing, being her in shots, steps, breath, water, rain, everything.


The dubbing is spectacular. The actors did an incredible job here, especially Friday, which on the sewage scene really showed the potential of the voice actor. Watson does not miss out, great scenes with him. Dubbing is good for all characters incredible.
A spectacular movie. All points are strong, one of the best of the genre and deserves to be watched. Watch it!
Note: wait until the post credits, it's worth it.

投稿 : 2019/06/10
閲覧 : 255
サンキュー:

1

双真 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 2.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 2.5 状態:観終わった

★★★☆☆☆

おもしろくなかった。

投稿 : 2019/05/06
閲覧 : 251
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1

tinzei さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

う~ん

これ原作者が生きてたら内容も少し変わってたのかな?

投稿 : 2019/04/22
閲覧 : 260
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1

まだ初心者 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

エンターテインメント性がハンパない

まず、作画のクオリティがハンパじゃないです。大作映画並みのクオリティです。内容的にも、ミステリーやらアクションやらいろんな要素があってとても楽しめました。
この映画も簡単な内容ではないので、原作を読んだ方の解説サイトを見ることをおすすめします。
非常に面白かったのですが、伊藤計劃さん完全オリジナルではないため、個人的には虐殺器官とハーモニーの方が好きです。
この作品のことを全く知らない方は、「虐殺器官」「ハーモニー」「屍者の帝国」の順で視聴することをおすすめします。

一般向け、ストーリー重視のアニメだと思います。

投稿 : 2019/03/14
閲覧 : 393
サンキュー:

2

ヌンサ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

Feed My Frankenstein

我慢できずに、小説を読む前に見てしまいました(^-^;

しかしアニメの評判を見ると、先に見て良かったかもしれません。どうやら小説の内容が結構改変されているらしい。

手元にある小説の分厚さを考えると、2時間の映画にまとめるのは難しかったのでしょう。



WIT STUDIO制作ということで「進撃の巨人」や「甲鉄城のカバネリ」(どっちも見たことないw)を思わせる"濃いめ"の作画です。機械がごちゃごちゃした感じとかが何とも素晴らしい美しさ。

実在した人物や、有名なフィクションのキャラが多く登場します(パスティーシュと言うらしい)。
その人物が、どういう人物(あるいはキャラクター)なのか知らないと、楽しめない要素があるのかもしれません。

相変わらず伊藤計劃さんの小説(アニメ)は、事前に知識がないと大変です。
今作を機に、登場したキャラクターや人物について調べてみたくなりました。

キャスティングでは、花澤香菜さんがすごかったです。最初、声が低くて彼女だと気が付きませんでした。



ストーリー全体を通して、ワトソンのフライデーに対する感情が、円城塔さんの伊藤計劃さんへの思いと錯覚します。

なぜ早く逝ってしまったんだ、と。





小説の内容がどのようなものなのか、今は知りませんが
「虐殺器官」「ハーモニー」と同時に作る必要はなかったかもしれません。

2作の人気やファンの後押しを受けてから、原作小説を完全にアニメ化(映画なら何部かに分けて、あるいはテレビシリーズとして)した方が、原作も報われたのではないでしょうか。

これで原作のメディアミックスが終わってしまうのは何とももったいないです・・・。

投稿 : 2019/01/20
閲覧 : 375
サンキュー:

8

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 1.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

タイトルなし

声優さん目当てで観ましたが、グロシーンが多くて心が折れました。
最後のオチは驚きました。

投稿 : 2018/11/12
閲覧 : 262
ネタバレ

ワドルディ隊員 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9
物語 : 2.0 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 2.0 状態:観終わった

屍者が日常において必要不可欠なものだという設定は好みだが…

このアニメは、伊藤計劃・円城塔の長編SF小説
を原作とした作品である。
視聴するきっかけとなったのは、私をキャッチしてくださった
方からの推薦である。

あらすじとしてはこんな感じ。
舞台は、19世紀末のロンドン。屍者が労働力、軍事力として
機能している時代。主人公ジョン・H・ワトソンは、
親友フライデーとの約束を果たすため、屍者化に手を染める。
その後、彼の技術力と野心に目を付けた政府の諜報組織
「ウォルシンガム機関」にスカウトされる。
そこで極秘任務を任されたワトソンは、バーナビーやフライデー
らと共に「ヴィクターの手記」を求めて旅に出る。

私の考えだが、作者がリスペクトしている
海外の架空の登場人物たちを交え、死者蘇生や
アドベンチャー要素を取り入れた作品なのだと感じた。

私は、ジョン・H・ワトソンが終盤まで
どうしても好きになれなかった。
いくらなんでも、親友フライデーに固執しすぎだ。
その結果、大惨事を巻き起こし実質のトラブルメイカーへと
なり果てている。
最後の最後で、やっと先人達の遺言通りに
行動してくれたためほっとしたが。

この作品の一番の疑問は、
ワトソンとフライデーが死者蘇生を研究してた理由だ。
明確に提示されていない印象を受けた。
ただ、21gというキーワードだけが飛び交うのだ。
数秘術で考えた方が楽な気がする。

ラストのシーンは、正直必要ないと感じた。
あれを入れてしまうと、シャーロック・ホームズの
小説を盛り上げるために仕組まれた囮のようにしか
思えないのだ。蛇足。コナン・ドイルを非常に
リスペクトしているなと分かるのだがやめて欲しかった。

説明不足な点が、思ったよりも多かったため
良作とは言い切れないと感じたのが私の感想だ。
勿体ない。

投稿 : 2017/11/01
閲覧 : 346
サンキュー:

10

daruma さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 2.5 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

タイトルなし

 魂とか意思だとかフワフワした概念が多いのでしっくりこなかった。
検索したら原作からかなり削られているらしいので原作読んだら納得できそう。
サイコパスのようなきっちりしたSFを求めていると肩透かしを食らうかも。

投稿 : 2017/10/22
閲覧 : 233
サンキュー:

4

うーろん=ちゃ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

原作と原作者「たち」の物語を知ってこそ、稀代の名作

 いやあ~…。よかったです。しかしながらタイトルにあるように、原作と原作に絡む情報を身につけてから鑑賞すべき作品かと思います。原作未読の友達と観に行ったところ、少々置いてけぼりな感じだったようなので。それでもなお、面白いと感じたようですし、観賞後の語り合いにも熱が入りました。
 何よりも、原作に対する熱いリスペクトを感じることができて感激しました。あの濃密な原作を読み込むことは大変だったでしょうが…。スタッフの皆様、本当にありがとうございました。
 原作より先のことまでアニメでは描いていたのですが、この部分の解釈がどうにも難しくて。また思いつき次第、ここに追記すると思います。

 全国公開のアニメ映画にありがちな政治的キャスティングがなかった点が、個人的にはポイント高いです、ハイ。

投稿 : 2017/10/07
閲覧 : 310
サンキュー:

7

-Cha sMIN- さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:途中で断念した

ホラーものと思っていたので…

.
屍者とタイトルにあったので
予備知識を入れずに「ゾンビもの」のホラーと思い込み

視聴を始め… 求めていたものと違っていたので
断念しました…

評価は分かれるようですね

全話視聴しておりませんので
点数はつけずにおきます

投稿 : 2017/08/27
閲覧 : 262
サンキュー:

0

ネタバレ

ゆか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

物語の目的ってなんなんだっけ?

共に死者蘇生を研究していた親友の死。
その親友を蘇生させたことで国家のためにその技術を使い世界を救う。
死者蘇生で自我を持つ唯一の成功例であるThe ONEの抱える恨みと苦悩。
しかし人類淘汰こそが真実の理想という思想。
世界中の魂が一つの大きな海に還ろうとする所で間一髪阻止に成。
元の身体に戻る魂。

アンドロイドが自我を持ち自分の言葉で話す事はすごい事じゃないの?
魂を解放して一つの海に戻す事は間違いって価値観はなぜ正当化されるの?
ワトソンとフライデーは何のために死者蘇生を研究してたの?
なんか色々と描写されてないけど原作ではちゃんとフラグ回収されてるのなら良いけど。

2時間ちょっとの尺に原作である伊藤計劃の世界を全て詰め込むのは不可能だし間違い。
だからこの作品を説明が足りないとか話の展開について行けないって言うのは違うんじゃないかな。
観る側も与えられた情報だけに頼らずに想像で補完でするぐらいの事をした方が良いのでゎ。

それでも足りない情報が上記の疑問。
伊藤計劃が執筆中に他界してしまったため代筆という形で完成された作品。
たぶんプロットとかは既に完成されてたから代筆出来たんだろうけど。
原作でちゃんと描写が補完されてるならいいけど。。

全体的に中途半端かな。

投稿 : 2017/08/11
閲覧 : 214
サンキュー:

5

ニーノ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4
物語 : 1.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

小説の映像化の失敗作

【あらすじ】
一言で言うと、主人公が死んだ親友の死者蘇生を目指す物語。

舞台設定:19世紀
主人公:ロンドン大学の医学部生

死んだ人間をゾンビ化する技術が生まれ、ロボットのように労働資源として活用するのが当たり前となった世界。
主人公は死んだ親友をゾンビ化し、魂までも取り戻そうと禁忌の研究を続けていたところ、
政府の諜報機関に見つかりスカウトされるところから物語が始まる。


【感想】
超展開の連続により置いてけぼりを食らい、登場人物にも感情移入できない作品だった。

この原因は原作の「459ページにも及ぶ長編小説」を、たった「200分の映像」にまとめようとした結果起きた事故だろう。

おそらく、いくつものイベントを省略して映像化しただろうから、キャラの心情の軌跡も上手く描けておらず、
あのキャラが死んだことにどうしてお前がそこまで拘るのか?

突っ込みどころをあげればキリが無いが、終始頭の中が?マークで一杯だった。

100分過ぎた辺りから視聴を止めようかと思い、観終わったあとはやはり途中で止めておけば良かったと後悔した。
 
原作は、第33回日本SF大賞・特別賞などいくつも受賞していることからきっと面白いんだろう。
ただこの映画化は失敗だと思う。

唯一の救いは、作画が良いことと、ハダリーを演じる花澤香菜の演技が素晴らしいことだけ。

投稿 : 2017/08/11
閲覧 : 215
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4

ネタバレ

チョコ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

求めたのは、21グラムの魂と君の言葉

主題歌︙EGOIST/Door

ジョン・H・ワトソン︙細谷佳正
フライデー ︙村瀬歩
フレデリック・バーナビー︙楠大典
ハダリー・リリス ︙花澤香菜
ニコライ・クラソートキン ︙山下大輝
アレクセイ・カラマーゾフ︙三木眞一郎
山澤静吾 ︙斉藤次郎
ユリシーズ・グラント ︙石井康嗣
マニー・ベニー ︙桑島法子
トーマス・エジソン ︙武田幸史
シャーロック・ホームズ ︙高杉義充
M ︙大塚明夫
ザ・ワン ︙菅生隆之
ナレーション ︙二又一成


主人公ワトソンが、死んでしまった親友を生き返らせ、親友との約束、実験を証明するために奮闘する物語。この世界では1度は死んだ屍者が働き、兵隊として他国と戦争を繰り返す。

「さんかれあ」、「がっこうぐらし!」、「甲鉄城のカバネリ」などゾンビモノが大好きなので前々から観るのが楽しみでした!(*^^*)洋画もです笑

途中、フライデーが人間に危害を加えてしまって、ワトソンにまで襲いかかり銃で撃たれても、ワトソンは『 あの時のフライデーは君の中にいるのか?』と何度も問いかけるところが、どれだけフライデーという親友の存在が大切で、信頼しているのかというのがひしひしと伝わってきました;_;

死んだ後人間の体重は21グラムだけ軽くなる、それは魂。ワトソンはずっと、フライデーが人間に近づけるように努力していたんですね^^*

原作は、「虐殺器官」「ハーモニー」の伊藤計劃、円城塔で、伊藤計劃さんが原稿30枚を書いたところ、ガンで亡くなってしまい、親友だった円城塔さんがご遺族の承諾を得て、続きを書き終えたそうです。

ぜひ興味を持った方は原作本も購入してみてください(><)


最後まで読んでいただきありがとうございます^^*

投稿 : 2017/07/29
閲覧 : 401
サンキュー:

28

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

微グロ

作画のレベルが高く、それ故にグロテスクな描写が少しだけきついような気がします。ちょっと、ホラーな感じもあります。

最後に流れる主題歌のDoorは作品の雰囲気にマッチしており、よい。

ただ、登場キャラクターについての説明が欲しかったです。多少のSF考証もしてほしかったです。死者が動く原理の説明を入れてほしかったです。

投稿 : 2017/07/17
閲覧 : 313
サンキュー:

5

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屍者の帝国のストーリー・あらすじ

19世紀末、かつてヴィクター・フランケンシュタイン博士が生み出した、死体に新たな生命を与えて「屍者」として動かす技術が世界に広まり、いまや屍者は労働力や兵力として世界を支えていた。
親友フライデーとの約束のため、自らの手で違法に屍者化を試みたロンドン大学の医学生ジョン・H・ワトソンは、その技術と野心を見込まれ、政府の諜報組織「ウォルシンガム機関」にスカウトされる。
そこで極秘任務を与えられたワトソンは、フランケンシュタイン博士が残した、生者のように意思を持ち言葉を話す屍者=ザ・ワンを生み出す技術が記された「ヴィクターの手記」を求めて旅に出る。(アニメ映画『屍者の帝国』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2015年10月2日
制作会社
WIT STUDIO
主題歌
≪主題歌≫EGOIST『Door』

声優・キャラクター

細谷佳正、村瀬歩、楠大典、三木眞一郎、山下大輝、花澤香菜、大塚明夫、菅生隆之

スタッフ

原作:伊藤計劃×円城塔『屍者の帝国』(河出文庫)、キャラクター原案:redjuice、 監督:牧原亮太郎、脚本:瀬古浩司/後藤みどり/山本幸治、キャラクターデザイン:千葉崇明、総作画監督:千葉崇明/加藤寛崇、色彩設計:橋本賢、美術監督:竹田悠介、3D監督:西田映美子、撮影監督:田中宏待、編集:肥田文、音響監督:はたしょう二、音楽:池頼広

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