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「響け! ユーフォニアム(TVアニメ動画)」

総合得点
91.1
感想・評価
3140
棚に入れた
13943
ランキング
42
★★★★★ 4.2 (3140)
物語
4.1
作画
4.4
声優
4.1
音楽
4.3
キャラ
4.1

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響け! ユーフォニアムの感想・評価はどうでしたか?

みつき さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

全てが完璧

高校という小さな箱庭で人生の全てを賭けていると錯覚する程の熱い情熱が学生時代の思い出を呼び起こさせる。それが成せるのは音楽、作画、キャラがフィクションでありながら自然で等身大だからだろう

投稿 : 2024/10/02
閲覧 : 83
サンキュー:

12

ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

文句なしに良い作品でした

第3期最終話まで視聴後追記。

「学生時代に部活動頑張った!」なんて人には、おすすめのアニメです。
また本作を未視聴の方のために、参考になれば・・・。

本作のジャンルは、『青春群像劇』。
高校の吹奏楽部を舞台とした青春アニメです。
魅力的な部員がたくさん出てきます。
お気に入りの部員さんが見つかると、俄然、視聴が楽しくなります!

以下は、おせっかいな注意書きです。必ずしも見る必要はありません(笑)
{netabare}
◎前半は『鬱展開』が多いけど、我慢!
第1期の前半は、後半~第2期のネタ振り。そのため、前半はかなり『鬱展開』が多いです。
「この作品が嫌い」という方の多くは、この『鬱展開』が合わなかったのかな?と・・・。
私も初見の時は第2話で切りそうになりましたが、我慢して引き続き視聴している内に本作の魅力にハマっていきました。
とにかく「前半は我慢が必要かも?」です。

◎百合展開?
第1期の後半以降は百合展開?と思われる展開になります。
私は「百合」というより「女子同士の友情」だと思いましたが、「この作品が嫌い」という方の多くは、この部分に引っかかったようです。
まあ、どちらにしてもそんなに濃い目の百合の話にはなりませんのでご安心を!{/netabare}

さあ、皆さんも第13話のラストで涙腺崩壊してみませんか!

-------------------------------------------------

原作未読。
作画と演出はさすがの京アニ。
声優陣は若手(だけど実力はある)を主役陣に、他の作品なら主役級のベテランを脇役に配置するなど絶妙。
文句なしに良い作品でした。

{netabare}
主役よりも脇役に感情移入してしまう私としては、一押しは夏紀先輩です。
『夏紀の姿』=『吹奏楽部の雰囲気』
初めは無表情で全くやる気の感じられなかった夏紀の表情が徐々に明るくなり、11話の優子と追っかけっこするシーンなど微笑ましくさえ感じました。

今作のもう一人の主役は香織先輩でしょうか?
せっかくコンクールを前に一致団結していた部員たちが、自分の事を思って分裂し、集中を欠き・・・。
そんな時、滝先生から再オーディションの提案が。
ソロパートを諦めきれない自分の思いと、そんな自分を気遣ってくれる周囲の思い。色々なモノを背負いながら立ち上がったシーンは感動的でした。
3年生の中でも気遣いNo.1の香織は、ソロパートにかける自分の思いのために、そして自分の事を思って分裂し、集中力を欠いてしまった吹奏楽部を一気に立て直すために立ち上がったんだと思っています。
自分だけじゃなく、吹奏楽部のメンバー全員が納得できる形でソロパートを決定できる再オーディションの方法を受けて立ったんだと・・・。

最終話。
滝先生が出発前に話し掛けていた写真の女性は誰?
コンクール会場に姿を見せた少女は?
結果発表を受け大喜びする部員たちとは対照的に一人目を伏せてうつむいたあすかの真意は?

願わくば第2期で明らかにならん事を期待しています!
{/netabare}

投稿 : 2024/09/17
閲覧 : 1365
サンキュー:

212

ネタバレ

徳寿丸 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

おっ、今度はちゃんと部活してるね

原作未読。
2期も決まったみたいですね。個人的には綺麗に終わったしいいんじゃね?と思ったりしてますが・・・。京アニって事でこちらもハードル上げて見ちゃうわけですがもうちょっと観たいかなと思わせるあたりは流石ですね。ただ音楽を扱った作品で演奏シーンで響く感じがなかったのは残念かな。「ハルヒの学園祭、ノダメ、坂上アポロン、四月嘘」は聞いてて音楽聞きてぇー!ていう高揚感があるんですけどね(私感)。とはいえハズレではない普通のアニメ。


私のツボ:うーん、個人的にポニテの方がいいと思う。

2期視聴済。
相変わらずこの主人公は首を突っ込んでは結果オーライ的な流されキャラですね(私感)。この作品はねぇ、どうも好みのキャラができないんですよね。まぁ主人公が明朗活発系じゃないし音楽の世界の厳しさみたいな部分が強く出てる作品なんでキャラの我の強さが邪魔してるのかなぁ。個人的に主人公(黒沢さん)の良さが出たのは幼い時の姉におねだりしてる時が可愛くて物語終盤に一つの盛り上がりを作ってくれた事。逆にどうも腑に落ちないのが復帰したフルートの子と同中学だった子達の人間関係。あれはないんじゃないかなぁ・・・次期部長があまりに不憫だと思うのは私だけ?それに当事者2人があとでクラスが一緒っぽい描写があったんだけど辻褄が合わんでしょ?だって毎日顔合わせてた事になるし(違ったらスンマセン)。
まぁ、1期で終わっても良かったかなとも思いますが部活頑張っているんで良しとしましょう(笑)

私のツボ:東山さんはね、どうしても語尾きくとキンモザのカレンちゃんがでてきちゃうんだよ(笑)


リズと青い鳥視聴済み(2019.5)
スピンオフ作品。キャラデなんかは全く違うので別枠でも良かったんですが・・・まぁ一緒でいいでしょう。上記2期で自分が腑に落ちないと言っているフルートの子達の話。成程、彼女達の成長を童話と音楽に絡ませていい演出だったと思います。保護対象からの独立とでもいいますか・・・その後の関係がうまくいかない場合もありますが・・・特に国なんかはね(笑)。

追記:リズ役については・・・まぁあれはあれで童話っぽかったんじゃないですかね?


劇場版~誓いのフィナーレ~視聴済(2020.3)
主人公達が2年生へと進級し、関西大会の結果まで。
京アニのあの凄惨な事件前に3期が決定していますが・・・なんていうか無理せずその上で京アニの復活を待っているファンの方々に披露できる時がくればいいんですけどね。ゆっくり待ちましょう。
えーーと、内容的には前作の「リズと青い鳥」と同時期なので観ておくといいのではないでしょうか。個人的には2年生時も1クール充分持つ濃い内容じゃないかなと感じました(もうちょっと部員の内面の葛藤や劣等感なんかを掘り下げれたんじゃないかな?)。まぁ、いいんですけどね。

私のツボ:主人公が可愛くなってきました(笑)。


特別編 響け!ユーフォニアム〜アンサンブルコンテスト〜視聴済(2023.8)
劇場に行ってきました。原作では「北宇治高校吹奏楽部のホントの話」にあたるようです。
話は主人公が新部長になって最初の対外イベントを通しての部活動風景及び現状の2,1年生が来年コンクールで上位を目指せる実力を有してますよという布石(穿った見方)の内容かなと思います。
実は劇場版も来年予定の「3」も知らなかったんですが、先月この作品でもモデル校として出てくる「立華高校」こと京都橘高校マーチングバンド「オレンジの悪魔」のパレード動画を見て感動してしまって「響け!ユーフォ」観たくなったんです。それで1期から全部観てる中で新作の情報も得たわけなんですが・・・改めて吹奏楽部で繰り拡げられる青春群像劇(3年間しかない有限の美しさと儚さ)がいいですね。自分はちょっと「けいおん!」に引っ張られ過ぎですね(過去レヴューが笑える)。3期?が楽しみです!

私のツボ:副部長の出番

3視聴済(2024.8)
本当にフィナーレを迎えてしまいました(涙)。改めて芸術・音楽の世界の厳しさと青春の美しさや儚さを描き上げた今作品は高校3年間の部活モノの金字塔ではないでしょうか。そしてこの高校3年間のピュアな輝きっていうのはプロにはどうしても出せない特別なものだと思います。勿論プロはプロで美しくも力強い特別感はあるのですが、調度、最悪のパリ五輪の醜聞を見聞きしてる事もあって大人の汚さに反吐がでるというか(まぁ自分もその汚い大人なんですがね)・・・。あぁ、シリーズ纏めての評価は4.8位ですかね。ありがとう、京アニさん。

私のツボ:毎年マーチングのユニ変えるのね・・・大変じゃね?

投稿 : 2024/08/12
閲覧 : 502
サンキュー:

19

U-yan さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

こりゃ脱帽です。

高校の吹奏楽部というジャンルで選択肢から外している方もいるかもしれません。
「部活の青春アニメならスポーツだろ!」って人も多いでしょう。
評価の高い事は知っていたので、だいぶ前からそのうち観ようとは思ってたのですが、3期が4月からという事もありこのタイミングで視聴しました。
めちゃくちゃ観やすくて面白いです。
吹奏楽部とは言え目標が全国となるとスポコンです。情熱がすごいです。仲間との衝突や技術的な壁を乗り越えて成長する部員達。
中心人物だけではなく多くの生徒の心情を自然で丁寧にに描いているし、何より京アニという事もあり作画が最高です。
表情豊かな作画に豪華声優陣の熱のこもった演技がとても素晴らしかったです。
音楽はもちろん良いのですが、何よりTRUEの1.2期OPは爽快感があり作品にあっていてとても良かった。
こりゃ3期が楽しみです!

投稿 : 2024/07/14
閲覧 : 201
サンキュー:

9

よこちゃん さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

原作をリスペクトしてる

視聴しようと思っていたがなかなか出来ず、3期放送と言うことでようやく拝見しました。
1期ですがもう何と言われようが満点ですね。視聴後、欽ちゃんの仮装大賞の得点バーが秒で15点に達する感じでした。自分では特に何も思わず言った言葉が、あのシーンで意味を理解した主人公久美子、正直震えました見せ方うますぎる。

あと50人以上いる吹奏楽部、当然モブキャラもいるんですが、この作品モブキャラが活動している描写も多くあり、名前を呼ばれたり名前すらないキャラも含めて適当なキャラがいないんですよ。演奏のシーンでも、一生懸命練習してるモブキャラ、だから主要キャラをあまり派手にしてないんじゃないでしょうか。
主人公の黄前久美子と仲の良い2人、低音楽器なんですね。僕は楽器に詳しくなくて失礼な言い方になったらごめんなさいですけど、派手な高音楽器にわざとしてないように思えて、重要なサブキャラがトランペットなのに。だから久美子を一言でいうと真面目としかいえない、その辺がモブキャラとの境界を薄くして上手く大勢のキャラの一体感を描いてるように思えました。

そしてテレビとかで観たことあるんですが、吹奏楽部って文化部に属してますが、練習量もハンパなくスポ魂要素バチバチなんですよ、だから余計に面白く努力したが及ばず容赦なくコンクールのメンバーから外される、厳しい部分もしっかり描かれ熱いです。加えて先輩後輩のいざこざなども絡めるし、アオハルでもありますし、顧問の滝先生が優しい声でど正論を述べこれまた厳しくいいキャラで、見どころが多すぎます。

現在も活躍している当時若手の声優さんも多くいて、ツダケンは驚きましたし、はやみんすでにだいぶ出来上がってるやんとか面白いんですが、以前から視聴したかった理由の一つに、久美子役が黒沢ともよだったことなんですよ。この声優さんは重要なキャラを多くの作品で演じていてしかも上手いんですが、あまり主役は観たことなくて、ただ昨年2023年に2本主役を演じてどちらも上手くてかなり楽しめたんですよ。
やっぱりこの頃から良いですね、ちょっと推し声優さんにしてしまいそうです。

演奏の音も良かったんですが、どうやって再現してるんでしょうか?無知なので分かりませんが素晴らしいです。
OPとEDも映像はセンス良いし、どちらの曲も吹奏楽部感を捨てずに明るくて名曲ですよ。

正直今まで視聴しなかったのが悔しいくらいでした。
大げさに言ってるようですが、僕は京アニ信者ではないしイマイチなら評価は下げますが、何本か視聴して今のところ全部当たりなんですよね。

と言うことでベタ褒めレビューになってしまいましたが、とりあえず1期はものすごくお勧めします、ちょっとその辺のアニメとは違いますよ。
2期以降も楽しみです。

2024年6月22日

投稿 : 2024/06/22
閲覧 : 554
サンキュー:

32

ネタバレ

蒼い✨️ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

心に響く感情ドラマ。

【概要】

アニメーション制作:京都アニメーション

2015年4月8日 - 7月1日に放映された、全13話+OVA1話のTVアニメ。
原作は、宝島社文庫から刊行されている武田綾乃による小説。

監督は、石原立也。

【あらすじ】

京都府宇治市。桜の舞う春。高校一年生になった黄前久美子は、
これから三年間通うことになる、北宇治高校の入学式の日に校内の通り道で、
吹奏楽部一同によるの部員勧誘のための演奏「暴れん坊将軍のテーマ」を聴くが、
ピッチもリズムも合ってない合奏の酷さに、『ダメだ こりゃ』との言葉が洩れてしまう。

小学四年から中学三年までずっとユーフォニアムを吹き続けてきた久美子は、
北宇治で新しいことを始めるつもりだったが、高校で出来た友達で別の中学の元吹奏楽部員の、
彼女・川島緑輝が吹部志望であり、中学ではテニス部員だった加藤葉月と三人いっしょに、
放課後の音楽室の吹奏楽部のクラブ活動の見学をすることに。

中学最後のコンクール結果のダメ金で満足していたはずの久美子は、
悔しさを隠さない高坂麗奈の泣き顔が頭にちらついたり、
姉に憧れて吹奏楽を始めたことを思い出したりして、中学では不完全燃焼だったのか、
緑輝に誘われて高校でも吹奏楽をやることにして三人とも入部。
そして、強豪校から誘われていた麗奈も北宇治に進学して入部を即決していた。

北宇治高校の吹奏楽部は凋落した元強豪で近年では京都府大会では目指せ銀賞レベル。
それが、今年から新しく顧問となった滝昇の指導の元で、
「全国大会出場」を目標に練習をすることになったのだが、一部を除いて技術的に拙い部員が多く、
なによりもやる気のない弛緩した空気が部内に漂っていた。

これは、問題だらけの部の意識改革と再建。そして、高校生の青春の物語である。

【感想】

京都アニメーションの代表作のひとつである本作品は、

監督としての石原立也氏の手腕は、スタッフからの信頼は絶大ではありますが、
シリーズ演出の山田尚子氏が好む、深層心理の無意識のジェスチャーの数々や、
背景を利用した数々のメタファーが、視聴者の意識しないところに情報を刷り込んでいく。
そこに、池田晶子氏による一人として同じキャラがいない、何十名も描きわけされた登場人物。
会社のノウハウとして蓄積された体温と湿度を感じさせる丁寧な芝居の利いたキャラ作画。
作画と演出の技術力による心理描写の表現の深化が場面の緊迫感を生み、
視聴者の登場人物への感情移入の導線になっています。
空気の淀みや気温を感じさせる緻密に描かれた背景作画と撮影技術。
音響監督の鶴岡陽太氏の指導による、久美子のアニメっぽくない素に近い声のお芝居。
洗足学園音楽大学の学生による、上手い下手の説得力のある演奏に同期した演奏作画。
高橋博行氏や木上益治氏らの役割は大きいと聞き及びます。

間違いなく実力を持ったスタッフの本気と本気が重なり合って生まれた表現力。
それはまるで熟練のオーケストラのようです。

この武器を手に、物語の中で登場人物がこの時何を思って発言・行動をしたか?
表情の裏にどんな本心があったのか?群像劇として人間の情緒の一つ一つを噛み締めながら、
繰り返しの視聴に耐えうるコンテンツが「響け!ユーフォニアム」だと思っています。

何故、これが絶大な支持をする熱狂的なファンを生み出しているかを考えてみますと、
青春について共感が得られる物語であるのが理由ではないかと?

今だけを楽しみたい者は、安穏とした場所で居心地がいい空間を作って遊んでいればいい。
逆に本気で何かを成し遂げたい者は、それ相応の努力や葛藤に付き合いながら、
叶わないかも知れない夢を実現させるために突き進んでいく。

何が正しいか?どうしたいのか?は当事者が決めればいいことであって、
部外者が口を挟むことではないでしょうけどね。

物語の主題は、高校生活で一つのことに打ち込んで燃焼するという、
青春の在り方なのでしょうか?

精一杯頑張るのはしんどいですし、誰にでもできることではない。
人に強制されてすることでもないですし、決めるのは自分自身。

向上心ってなんだろ?
いくら練習しても思うようにならない自分自身への腹立たしさ?
努力が報われなかったことへの悔しさ?

人は何故頑張るのか?
いくら頑張っても才能の差は残酷だったり、
気持ちが空回りして上手く行かなかったり、
そういうのを見ないふりして逃げるようなことをしなかった人にだけに見える景色が、
もしかしてあるのかもしれないですね。

京都アニメーション特有の作風によって、
多くの登場人物の湿度の高い数々の感情が視聴者に伝わってくるからこそ、
青春をかけて一つの物事に真摯に取り組むことの重さ。
これが、リアルに部活動などで青春を燃焼してきた人間からのシンパシーを得られ、
そして貴重な青春を溝に捨てて浪費してきた人間からは後悔の念を生んでいるなど、
視聴者の感情が強く引き出される。

少なくとも、実社会において経験が乏しく向上心や真面目さが無くて、
自意識だけが高い人間には、このアニメの真価が伝わらないのではないか?
言い過ぎかも知れませんが、その懸念を本気で感じてしまう作品でした。

何故、そう思うかと言うと、
自分では何も頑張らずに享楽的に青春時代を浪費したくせに、他人への要求だけは多く、
人の努力へ口先だけの評論をする浅い人間を現実の交友関係で見てきたからですね。
単純比較は出来ませんが、私はそれが過剰な人よりは頑張ってる人の味方をしたいですね。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2024/06/06
閲覧 : 791
サンキュー:

144

はちくじまよいちゃん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

特別になるために!

2019/1/6
 行ってきました、年末に念願の宇治市の大吉山展望台へ。
昼でしたけど。でも8話のあの場面の場所が見られて満足でしたし、
登っていくときのワクワク感がたまらなかったです。
夜は灯りがほとんどなく暗くて危険そうだったので昼でよかった。
展望台からは宇治市が一望できて平等院もきれいに見えました。
でもちょっと夜景は見たかったなー。
 その後、宇治神社、縣神社と回って京阪宇治駅で電車に乗り、
黄檗駅で降りて中路ベーカリーでフランクデニッシュなどを買って
JR黄檗駅へ歩いていくまでにパクついてみましたw
もう年が年だけにちょっと恥ずかしかったっす。
あとパン屋さんの店員さんかわいい。

---------------------------------------------
2015/11/1
続編決定です!!!やったぁ~
---------------------------------------------
サクッと終わってしまった感

花田先生にはよくある光景ですからまぁしょうがないですけど。
もっと最後はためてドバっと感情があふれるような締めくくりを自分は期待してたので、結構淡々とコンクールが進んでしまったところは残念。続編は何かしらでありそうですね。
8話だけは超好き、本当に良かった。

---------------------------------------------------------

8話が近年まれに見る出来ばえでした。限界なんてまだ何もない高校生の青々しさがまばゆいくらいに素敵に思える、そんなお話でした。

投稿 : 2024/05/17
閲覧 : 344
サンキュー:

30

ネタバレ

おおかみ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 5.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

3期やってるのか~。。どうなの?

>追記 
コミックをチラって観たけどアニメより全然いいね。内容と合致する。
何でもかわいくすれば良いってもんじゃない。

>コメント
2期まで観終わりました。部活動系は好きなもの以外はあまり観ないのですが3期が今やってるので思い切って視聴しました。後述しますが吹奏楽は経験あったので。

音楽が素晴らしく良くて、OPもとても良かったです。演奏なんかも上手くなっていく様子が何となくわかりました。
最期まで一気に観られましたが何故か長かった様な感じがしました。
私は吹奏楽に多少縁があったので(自分は中学までトランペットやってて、高校時代は付き合ってた子が吹奏楽部の部長さんでした)、ちょっとしたあるあるや楽器の知識、大会の事なんかもわかっていたので部活風景や音楽だけで物凄くいいな~って思いましたが全く知らなかったら最後まで観てなかったかもです。

あと思ったこと
・物語としては特筆すべき点はなくありふれたものでした(副部長の件も匂わせた割に大したことはなかったし最後は主人公のゴリ押しで解決しましたからね。。)
・最後銅賞というのはどうなんだろう。銀賞→3年生抜けて銅賞→金賞で終わりとかの方が良かった様な。。そもそも全国が近すぎる(前述した子はたしか関東大会で金賞2回で全国は行っていなかったと思う)という点は置いておいて、、
・主人公とレイナの関係がなんかちょっと行きすぎてるというか二人とも変な方向に覚醒してしまってる感が。。
・先生はどこかに必ずいるキャラでしょう
・セリフありキャラが皆美人過ぎ。。
・せっかく音楽売りなんだからお別れ会じゃなくて全国の聴きたかった

まぁでもこれ観て吹奏楽始めようという若人がいればいいな~と思いました。
完結したらまた観ると思います。

投稿 : 2024/05/10
閲覧 : 138
サンキュー:

3

i.i. さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

音楽アニメで間違いなく上位作品!!

演奏場面に漂う空気感や学年毎の関係性などにリアルさが感じられ、個性豊かなキャラの切り抜き1つとっても見応えのある面白い作品です。
しかし、北宇治高校のみのストーリー進行となっていて、他校との交流や演奏シーンなどはほとんど存在しない、、

#吹奏楽#青春

投稿 : 2024/05/08
閲覧 : 80
サンキュー:

6

ヒロインコレクター さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

京アニでトップクラスの作品

最初はけいおん!みたいな作品かなと油断していましたがいい意味で期待を裏切ってむしろこの作品の方が好きになれたのでよかったです
中川夏紀が本当に大好きなキャラです
DREAM SOLISTERは神曲です
Sランクアニメで500点満点中469点です

投稿 : 2024/04/15
閲覧 : 173
サンキュー:

8

ネタバレ

タック二階堂 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

語り継がれる名作になる。

詳細は公式サイトでも。

宝島社『宝島社文庫』より刊行されている武田綾乃さん原作のライトノベルのアニメ化作品です。制作は京都アニメーション。

-----
中学の吹奏楽コンクールでの麗奈の言葉が忘れられないまま、久美子は北宇治高校に進学した。
クラスメイトの葉月と緑輝に誘われ吹奏楽部の見学に行くと、そこへ麗奈がやって来て――。
(公式サイトより)

というお話。

んで初回。

京アニの部活モノといえば「けいおん!」が金字塔ですが、これも山田尚子演出で、けいおん!の影響を色濃く受け継ぐ作品になりそう。作画、キャラデザは言うまでもなく安心安定の京アニクオリティ。ストーリーのつかみも、今後が期待できる導入でした。

今期の大本命が文句なしの立ち上がりを見せた印象です。

=====第3話視聴後、感想です。
{netabare}
「はじめてアンサンブル」
いよいよ吹奏楽部に入部してストーリーが動き出しました。

これは、もしかすると「けいおん!」を超えるくらいの京アニの代表作になるかもしれませんね。今後が楽しみでなりません。
{/netabare}
=====第6話視聴後、感想です。
{netabare}
「きらきらチューバ」
陳腐であまり好きな言葉ではないのですが、まさに「神回」でした。

葉月メインの回です。初心者が吹奏楽の、音楽の楽しさを周りの先輩や友達によって知ることになる成長物語。これも陳腐ですが、青春っていいなぁと思わせてくれる回でしたね。

ここへ来てストーリーも大きく動き始めた印象です。
最終話まで観た後の振り返りのために、覚書を残しておきます。

・OPムービーで葉月が演奏シーンにいない。オーディションで落選?
OP映像に関しては、夏紀先輩と葵ちゃんもいないね。
これが何を示唆するのか?
・葉月掘り下げ回の後に、さふぁいあ・久美子もあるだろう。
・さふぁいあは、なぜ聖女?という吹奏楽の強豪校にいたのに、
北宇治に来たのか?
・今回の久美子のカットイン「バカにしてんの?」は誰か?
おそらく中学時代のトラウマだと思われる。
・葵ちゃんの「久美子ちゃんはいいな」の指す意味は?
予想するに、自分が1年の頃、自分のほうが実力が明らかに上なのに
年功序列で大会に出してもらえなかったことがあったのでは?
そしてこれは大胆予想なんだけど、葵ちゃんは吹部を辞めちゃうんじゃ
ないかな? それならOPの演奏シーンにいないのも納得がいく。
・葉月と秀一の恋の行方は? 予想は片想いに終わる。秀一は久美子が
好きだけど、久美子はその気がないというトライアングル。
・やる気のない2年生のエピソードも入ってくるでしょう。特に、夏紀に
ついては何かしらのアクションがある。
・あすか先輩の抱える闇も何かしら表面化すると思う。なぜ部長を固辞
したのか。
・麗奈エピソードに関しては、久美子との完全和解はどのようになる?
滝先生との関係は? 1話で滝先生が久美子たちの中学の演奏を聴いて
いたことに何か関係があるのか。立華高校の推薦を蹴ったのも、その
あたりに理由があるんだろう。

と、ここまで書いて、ふとWikipediaを見たらガッツリとネタバレが…
まあ、だいたい当たっていたけども。

こんな感じでしょうかね。予想と気になることを列記しました。
さてさて、こんなに気になることがあるぐらい、どっぷりハマってるということを証明しているわけですw これは名作になる!
{netabare}
=====第7話視聴後、感想です。
{netabare}
「なきむしサクソフォン」
このアニメはどこまで伸びるのか…
大げさかもしれませんが、これをリアタイで観ていてよかったと思う日が来るぐらいの傑作になりそうな予感がしています。

今回は、葵ちゃんが部活を辞めることを通して、部員たちの人物像や部活への取り組み方などを浮き彫りにして見せるシリアスなものでした。上記のフラグのうち、葵ちゃんのエピソードが回収されましたね。

辞めていくやる気のあった下級生を止められなかったことが、心に引っかかっていたのですね。

夏紀先輩から語られる去年の部の顛末、少しずつ肉付けされてきました。
そして、あすか先輩が抱える闇(自宅の部屋の感じが何かを示唆?)は?

ストーリーの展開のさせ方も完璧。
作画も、いよいよ恐ろしいまでの冴えを見せています。京アニですし、これからコケることも考えにくいので、今期はもちろんここ数年でもトップクラスの作品になるでしょう。
{/netabare}
=====第8話視聴後、感想です。
{netabare}
「おまつりトライアングル」
葉月ちゃんの恋と、高坂さんと久美子の距離が接近する回です。

やはり京アニは他社と少しレベルが違うほど秀逸さを実感しました。
むしろ僕が観たことある京アニ作品の中でもNo.1です(今のところ)。

EDの演出は鳥肌が立ちました。この回はホント素晴らしいです。
{/netabare}
=====第9話視聴後、感想です。
{netabare}
「おねがいオーディション」
いよいよコンクール出場の演奏者を決めるオーディションの回です。

それぞれの楽器を演奏する意気込みなどを、さふぁいあ川島の集中力が前回の件で少しなくなっているエピソードを絡めて描きます。

あすか先輩の本性?が少し垣間見れたり、香織先輩の麗奈への対抗心が垣間見れたりと、それぞれのキャラクターについて、たいぶ見えてきましたね。久美子は秀一のこと、多少は意識しているようですね。

オーディションでは予想通り夏紀先輩と葉月は落選します。
なかなかつらい演出でした。
この流れだと、原作にあった辞めてった2年生を夏紀があすかに掛け合って吹部に戻すというエピソードは入らないようですね。てか、これWikiに出ていましたが原作の1巻にはありませんから、ボリューム的には1巻まるまるが1クールになりそうです。

ということで、次回は香織先輩派と麗奈派の抗争というお話。
ん? でもその決着はコンクールの直前で……だから、あと2話であすかの闇、久美子の闇を10、11話でやるのかな。で、最終話に香織と麗奈の最終決着と。ふむ。
{/netabare}
=====第10話視聴後、感想です。
{netabare}
「まっすぐトランペット」
それにしても、このサイトで毎回感想を書くなど初めてです。それだけ、このアニメは異例のことが多いですね。

さて、今回は起承転結で言えば「転」。大きく人間模様が動きました。
久美子の過去のトラウマが明らかになり、同じことが今回も起きそうに見えましたが、夏紀先輩は清々しくていい先輩でしたね。
「来年一緒に吹くぞ‼︎」という楽譜へのエールには泣けました!

一方、トランペットのソロパートを巡り、吹部全体はギクシャク。
滝先生への信頼も揺らぎます。原作の香織先輩派と麗奈派という図式ではなく、部員たちの矛先は旧知の滝先生と麗奈へ向きます。でも、それを毅然と跳ね返す麗奈。で、決着は来週、とw

こう書くと香織先輩が麗奈へ恨みがましい感じになりますが、決してそうではなく、本人は3年間の集大成として、気持ちにケリをつけたいわけなんですよね。で、来週は再オーディションで……。

内容盛りだくさん。でも、それが詰め込みすぎになっていません。
あすか先輩と久美子のシーン、ちょーっち作画が……って気もしましたが、ギリギリセーフでしょうかw
{/netabare}
=====第11話視聴後、感想です。
{netabare}
「おかえりオーディション」
香織先輩の希望で、トランペットのソロパートを再オーディションします。そこへ持っていくための序章が全体の雰囲気です。デカリボンちゃんの香織先輩への思い、あすか先輩、部長の思い、そして久美子の麗奈への思いを丁寧に描きます。

そして、いよいよオーディション。
審査は部員全員の拍手による投票で決まります。香織先輩の演奏から。これはこれでソロを吹くには十分のもの。続いて麗奈。圧倒的な実力差を見せつけます。

こんな描写をアニメで見せる京アニの恐ろしさ。
拍手による投票は、香織先輩、麗奈ともに2票。そこで滝先生が聞きます。

「中世古さん、あなたがソロを吹きますか?」
「吹かないです……。吹けないです……」

この演出。
本人が完膚なきまでに叩きのめされ、自分を納得させされるというシーンを上手に表現しています。そして次の曲が始まるのです。

もはや神回というチープな表現が連発です。
ということは、これは神アニメということになるのでしょう。まあ京アニだからまったく心配していませんが、最終話に向け、どう落としどころを付けるのか、楽しみしかありませんよね。
{/netabare}
=====第12話視聴後、感想です。
{netabare}
「わたしのユーフォニアム」

アニメオリジナル回です。

コンクール直前になって、追加のパートを吹くように言われたユーフォの2人。あすか先輩は簡単に吹きこなせる天才。しかし、久美子は自分に厳しい練習を課すが、どうしても上手くいかずついに滝先生からメンバーとして外されてしまう。

クールというか冷めているだと思われていた久美子が、感情を露わにして悔しさをにじませる。

というお話。

ここへ来て、鬼気迫るほどの作画を見せるのが京アニ。
ストーリーも作画も非の打ち所がありません。そして、来週はいよいよ最終話。いったい、どこまでの高みを見せてくれるのか。現時点では、将来語り継がれるレベルの名作になるでしょう。

蛇足ですが、府大会のコンクールで終了でしょうから、これは2クール待ったなしだと思われます(京アニだから劇場版という可能性もあります……)。
{/netabare}
=====最終話視聴後、感想です。
{netabare}
「さよならコンクール」

もう、言葉がありません。
素晴らしい出来です。これほどの作品に出会えたことに感謝したいレベル。さすが京アニです。

とりあえず2期フラグを残して府大会を金賞で幕を閉じました。

文句なしに星オール5。
むしろ6を付けたいくらいの名作です!
{/netabare}
========原作完読後、追記です。
{netabare}
いやあ、これは困りましたね。
原作も素晴らしい出来です。
というわけで、ネタバレしない程度に今後のユーフォの展望を。

・2期
再三いろんなところで言われていますが、2年生の鎧塚みぞれ(オーボエの青い髪の子)と部を辞めた傘木希美(最終話のコンクールで、客席に座った黒髪の子)に優子(デカリボン)、夏紀が絡むお話。でもまあ主役は久美子。

・3期(または劇場版)
あすかの抱える闇と、久美子と姉の麻美子の確執に決着が付きます。

どっちにしても、続編は間違いないと思います。モブとは思えない扱いのみぞれ、希美。あすか、姉の麻美子については、伏線を回収していませんからねw
なお、コンクールの結果については書きません。興味があれば原作を読むか、続編を待ちましょうw

とにかく、この原作を京アニがどう料理するか、楽しみでなりません。1期をさらに上回ってくるのは間違いないと思います。泣ける作りにも十分できますよ、これ。
{/netabare}

投稿 : 2024/04/04
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41

ネタバレ

nakagi rin さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

流石の映像美! とくに楽器!

「響け!ユーフォニアム」
3期が待ち遠しすぎる今日この頃。
原作は武田綾乃先生による小説シリーズです。

リアタイの時には視聴できておりませんでした。
「三日月の舞」の楽曲から入って、視聴しました。
良い曲だなぁ、と思って。

観てみると、世間的に高評価を得ている理由が分かりました。
物語も、音楽も、作画構成も、とびっきり良き!

音楽は前述した「三日月の舞」以外にも好きになれた曲がたくさん!
感化されて名フィルを聞いてみたくらいに!(名フィルは吹奏楽じゃなくてオーケストラだったけども、、、)

物語も、久美子と麗奈のちょっと癖のある関係性がとても好きですし、二人の成長も、部活の皆の成長も、ドキハラで見守っておりました。

そして何より、京アニの作画力!
特に楽器、すごくないですか!?
あの光沢というか、曲線というか、なんなら現実の楽器よりも美しく見えましたよ!(楽器好きな人に怒られそう、、、)

3期放送を控えた今時分ですが、どうなるんだろう、、、
続きが気になりすぎるけれども、物語が進んでしまうのも、終わってしまうのも、なんだかちょっぴりもったいなくて寂しかったり、、、
(3期が最後なのかな、、、?)

1年生の、入学したばかりの久美子と比べたら、すっかり大人!とまではいかないけれど、確実に技術的、人格的成長がみられています。

どうかみんなが幸せな高校3年間を過ごせますように!

以上、感想でした。

P.S:「おい久美子!あんたもう高校生だよっ!」ってところのシーンは5回くらい即リピートしました。

投稿 : 2024/03/26
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11

ヤマナ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

自分も何か頑張りたいと元気づけられた。

以前からいい作品と聞きながらも劇場版やら色々あるし、音楽系のアニメあまり好きなものがなく放置していた作品。
春から第三期があるということで意を決して全部見ようと思いまずは一期から。

結論から言うと、非常にいい作品だった。一気見したんでけど一つの映画でも見ているかのようにあっという間に終わった。批判するポイントがないくらい完成度が高かった。よく前評判がよく期待が高い状態で見ると、他の作品と比べたり、批判する視点で見るからダメ!期待しないで見て!みたいな事を聞くけどやっぱりホントにいい作品は期待値が高くても超えてくるし、数年前の作品でも他の作品に引けを取らない。素人の期待(予想)など軽く超え、他の作品とも一線を画すクオリティでないと素晴らしい作品とは呼びたくない。

前置きが長くなったけど簡単に感想。
物語
とてもリアルで主人公だから、とか頑張ったからとかってご都合主義がなく
それぞれのキャラがそれぞれに見合った結果を出していて先が読めず「え、マジか」と何度も思った。頑張った人が、優しい人が必ず報われるほど現実は甘くない。
構成も上手で一話で世界観だったり目指すもの、キャラクター性などすっと頭に入り変に考えず物語に集中できた。
それぞれの感情描写や変化も秀逸で、無理がなく等身大だからこそほとんど全キャラに「うわー、気まずいな」とか「辛いな」とか「嬉しいだろうな」てのを一緒に感じることができた。
自分吹奏楽についてほとんど知識ないのだけど疑問に思う事なく見れた。かといって説明しすぎるわけでもなく上手に最低限の説明で興味が途切れなかった。中学生、高校生からこんなすごい世界にいたんだなと感心した。
色々な悩みや葛藤があるのだけどすべて含めて輝いて見えた。いやむしろ、そおいう人こそ輝いているんだろうな。自分の学生時代を思い浮かべずにはいられなかった。

キャラクター
それぞれが実在するんじゃないかってくらい、リアルで作品の中でまさしく生きていた。そして、それぞれが成長していた。え、これ実話じゃないよね?あの人数の思考とか性格を考えて形にするってすごいと思う。
そして、どのキャラも共感でき好きになれた。本気で打ち込む子もわかるし、一度きりの高校生活楽しみたいって気持ちもわかる。
そして百合的描写のシーンは二人とも美人で可愛いからドキドキした。

作画
終始安定していて、キャラデザも可愛くそして魅せるところではしっかり魅せる。安心、安定のクオリティ。数年前の作品とは思えない。

結論
とても高い評判だったが、まぎれもなく評価に違わぬ素晴らしい作品。
おっさんでも見ている間はタイムスリップでき一緒に青春を感じられた。
自分もなにか頑張りたいなと元気づけられた。

投稿 : 2024/01/20
閲覧 : 82
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9

Usotarou さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

泣いた

今更みたけど青春ドラマって最高ですね。

吹奏楽部ってどんな感じなんだろうと思ったけど、人間関係の難しさや挫折や仲間との助け合いがたり、全てが尊く泣ける。
胃がキリキリしそうなシーンもあるけど爽やかに解決してとても気持ちよかった。とにかく爽やか。冷めた主人公が覚醒するレイナとの出会いはありそうでなさそうな絶妙なラインで、演出も妙に百合っぽくて儚い感じですごかった。

一期で気になる先輩の素性は2期で回収されるのか非常に気になる。

投稿 : 2023/09/09
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12

赤羽カルマ最強 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

個人的評価 神アニメ

ストーリー 18点 部活青春ものとしては面白く、人間ドラマとしても深みがある
作画 20点 非常に綺麗、流石京アニ
声優 16点 知らない声優多かったけどみんな上手いと思う
設定 18点 魅力的なキャラクターが多く、物語に引き込まれやすい
音楽 20点 吹奏楽なのか良曲だらけ、特に宝島を聞いた時は感動した 
総得点 92点

投稿 : 2023/08/05
閲覧 : 164
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6

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

吹奏楽が個人的に熱かった2015年

1話で暴れん坊将軍のテーマ演奏していたのが印象的。
久美子が本気で優勝できると思ってたのというセリフって凄い毒吐いているなあと素直に思いました。
それも高坂麗奈との若干百合っぽい関係を形成する一歩だったのかも。
実力のある後輩か少し劣るが慕われる先輩との戦い。あそこまでされるとむしろ、先輩の立場ないよなあ。
少しずつチームの和が形成されてきた感じが良かった。


OP
DREAM SOLISTER TRUE
ED
トゥッティ! 北宇治カルテット(黄前久美子(黒沢ともよ)、加藤葉月(朝井彩加)、川島緑輝(豊田萌絵)、高坂麗奈(安済知佳))によるエンディングテーマ。
DREAM SOLISTER(Wind Orchestra Ver.) 最終回のみ
OPがもう熱い感じ。
EDの作詞・作曲はZAQさん。放映当時は兎に角ヘビロテして脳内にしつこく焼き付けていた思い出の曲。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
高校1年生の春。中学時代に吹奏楽部だった黄前久美子は、クラスメイトの加藤葉月、川島緑輝とともに吹奏楽部の見学に行く。そこで久美子は、かつての同級生・高坂麗奈の姿を見かける。葉月と緑輝は吹奏楽部への入部を決めたようだったが、まだ踏み切れない久美子。思い出すのは、中学の吹奏楽コンクールでの麗奈との出来事だった。

1 - ようこそハイスクール
中学の吹奏楽コンクールでの麗奈の言葉が忘れられないまま、久美子は北宇治高校に進学した。クラスメイトの葉月と緑輝に誘われ吹奏楽部の見学に行くと、そこへ麗奈がやって来て――。

2 - よろしくユーフォニアム
吹奏楽部に入部した久美子たち。個性的な先輩・あすかに振り回されながらも、自分の担当楽器が無事に決まる。そこへ新しい顧問の滝もやって来て、これから楽しい部活が始まるかと思ったが!?

3 - はじめてアンサンブル
合奏に向けて、パート練習をしている北高吹奏楽部。しかし、途中で帰る者や、練習をせずに遊ぶ先輩など……真面目に取り組んでいるようには見えない。そんな吹奏楽部に滝が驚くべき条件を突きつける。

4 - うたうよソルフェージュ
滝の厳しい指導に泣き出す生徒もでるなか、サンライズフェスティバルへの出場をかけて久美子たちは練習に取り組んでいた。部活の帰り道、久美子と秀一が滝について話していると麗奈がやって来て……。

5 - ただいまフェスティバル
サンフェスへの出場が決まり、マーチングの練習を始める吹奏楽部。新しい衣装も配られ、積極的に練習に取り組もうとする部の雰囲気は以前と明らかに違っていた……。そして、ついにサンフェス当日を迎える。

6 - きらきらチューバ
今年からコンクールメンバーがオーディションで選ばれることになり、1年生たちにもコンクール出場のチャンスが! 上手くなりたいと練習を頑張る葉月をあの手この手で応援する低音パートだったが……?

7 - なきむしサクソフォン
オーディション、そしてコンクールに向けて部員たちも練習に熱が入る。そんな時、上手く吹けない葵に滝は「いつまでに吹けるようになるのか」と問いかける。滝の問いかけに葵は……。吹奏楽部に衝撃が走る。

8 - おまつりトライアングル
部員たちの間では、お祭りに誰と行くのかが話題になっていた。葉月はとある人を誘おうとするが、その人は別の人を誘っていて……。そして、久美子は何故かあの人とお祭りに行くことになって……!?

9 - おねがいオーディション
コンクールメンバーを決めるオーディションの日がやって来た。3年生も1年生も関係なく審査される場で、部員たちは自分の力を発揮しなければならない。そして、コンクールに出場できるメンバーが発表される。

10 - まっすぐトランペット
オーディションで滝が麗奈を贔屓したのでは……と部員たちの間で噂が広がっていた。それにともなって、部の雰囲気は悪くなり、滝と麗奈への不信感は強まるばかり。不満を持つ部員たちに、滝はとある提案をする。

11 - おかえりオーディション
滝の提案によって部内の雰囲気は改善されて部員たちも練習に集中するようになり、麗奈も孤立することはなくなった。安心した久美子だったが、ある日、優子と麗奈が話しているのを見かける。

12 - わたしのユーフォニアム
コンクールまであと少し。そんな時期に合奏でいきなり違うパートのフレーズを吹くよう言われた久美子。しかし、難しくてなかなか上手く吹くことができない。休憩もせずに練習する久美子は……。

13 - さよならコンクール
コンクールの舞台で演奏できる時間は“たった”12分間。それは一瞬のようで、でも永遠のようで……。吹奏楽部員たちはその12分のために青春のすべてをかけて練習してきた。北宇治高校吹奏楽部の演奏が始まる。

投稿 : 2023/07/30
閲覧 : 130
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13

タイラーオースティン さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

これは文句なしで名作ですね

この作品を観るまで吹奏楽部といえば、甲子園での応援とかのイメージが強かったのですが、一見すると文化系の部活と思いきやゴリゴリの体育会系という感じでただただ圧倒されるものがありました。

特に全国大会を目指すとなった時にパートごとの練習の風景とか滝先生が一見穏やかながらも指摘した時の厳しい一面だったり、怒号とか愛のムチだとかそういうのはないものの、張り詰めた緊迫感を作るのが上手かったなと思います。個人的にはレギュラーを決める為のオーディションをする時とかはレギュラー入りする人と落ちる人とで明暗が分かれたり、それによるドロドロとした人間関係も描かれていたり、それでもそうした部員同士で切磋琢磨して全国を目指していく中で主人公らの成長がよく掘り下げられておりました。

何より演奏シーンは圧巻の一言で見応えも聞き応えも抜群。そこに行き着くまでのドラマも良いスパイスとなっておりました。

投稿 : 2023/07/10
閲覧 : 215
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25

nyamu さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

過去の自分に教えてあげたい良作

リズと青い鳥からの流れで視聴。

リズと青い鳥の方を先に見たのでキャラデザがかなり違ってて驚き。すごく京アニぽいなというのが最初の印象。

キービジュアルからは女の子たちが楽しく楽器やってるアニメに(自分には)見えるけど、高校の吹奏楽部でめっちゃ頑張っている話だった。
吹奏楽部で全国大会を目指す話が縦糸で、人が集まれば当然出てくる人間関係が横糸。その人間関係や衝突が「まぁ、あるよね」と思わせるリアルさで、かといってドロドロになりすぎない匙加減が絶妙だった。

演奏はそのシーンでの学生のレベルに合わせたものを使っているのでこういう作品は普通のアニメより手間がかかるだろうと思う。
作画はとても綺麗で背景はかなり実地取材してる感があり手抜きなし。テレビアニメとは思えない楽器の書き込みもすごい。
人数の多い吹奏楽部員もおそらく全員キャラデザがありそうで、セリフがないキャラでもしっかり区別して描かれているこだわりの仕事っぷりには脱帽です。

ストーリーは毎回主題がありそこにフォーカスしつつその流れで次回の主題にスムーズに繋がる。毎回何かしらあるので毎話退屈することがなく、それどころかどんどん次が見たくなり、あっという間に見終わってしまう。

話の展開スピードがかなり良く、あっという間に1クール終わってしまったのに後から振り返れば色んな話があったことに驚くけれど無理に詰め込んだ印象には全くならない。

同級生や2年3年の上級生、先生達と1クールで多数のキャラを出しておきながら、その全てで「誰だっけ」とならない話の作りは素晴らしい。
13話でもこれだけの人物を出してこれだけのドラマが作り出せるのだ。

ここまで来ると普通に問題ないOP、EDが逆に普通すぎて物足りなくなってしまうのがたまにキズ。

本来満点と言ってもいい作品なのですが、リズと青い鳥が傑作すぎたのでそれと同点というのが忍びなくてちょっと落としました。すみません。

投稿 : 2023/07/09
閲覧 : 118
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17

白毛和牛 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

けいおん!とは180度違う真逆の作風

この作品は吹奏楽部を舞台にした作品という事ですが、因みに京アニ制作の音楽作品といえば「けいおん!」を思い出すけど、
でも本作は「けいおん!」とは180度違う完全に真逆の作風という感じで本当にガチの部活動作品という感じだが、
何となくこの辺りに付いて言うと「けいおん!」当時に一部の間ではありますが
京アニは「真面目な部活動は描けない」と言われた事もあったけど
しかし本作においては以前に「けいおん!」で言われた批判を跳ね返すと言いますか
京アニは「けいおん!」で言われた非難に反発する為に本作を制作したのではと思ってしまう所もあったけど
実際に本作に関してはガチの部活動作品という点においては非常に面白かったですね。

まずは本作においては緩い雰囲気が一切ないシリアス一辺倒な作風だけど、
特に本作においては部活内で描かれる様々な人間模様が実に面白いドラマとして描かれながら、
また演奏シーンに関しては流石に見せ場という事もあり京アニ制作陣が全力を以って描き素晴らしい出来となりました。

【評価】

94点・2A級

投稿 : 2023/07/08
閲覧 : 89
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7

タチコマ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

素晴らしい

映像、内容共に素晴らしい!
何回観たかわからないくらい観てます!

最初は吹奏楽のアニメだと敬遠していましたが、敬遠していた事を後悔しました!

迷ってる人は絶対に見るべき!!

投稿 : 2023/07/05
閲覧 : 89
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11

ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

「本気」が伝える力の大きさ

世界観:7
ストーリー:9
リアリティ:10
キャラクター:9
情感:8
合計:43

高校1年生の春。
中学時代に吹奏楽部だった黄前久美子は、
クラスメイトの加藤葉月、川島緑輝とともに吹奏楽部の見学に行く。
そこで久美子は、かつての同級生・高坂麗奈の姿を見かける。
葉月と緑輝は吹奏楽部への入部を決めたようだったが、まだ踏み切れない久美子。
思い出すのは、中学の吹奏楽コンクールでの麗奈との出来事だった。
(公式HPより)

リアルタイムに近い作品を見るのは久しぶりのこと。キャッチしている方の評価が高いので、大物かもしれないと思って視聴しました。

吹奏楽部の話ですね。楽器の略称や業界用語的なものが出てきたり、主人公がナレーションで説明をしてくれることから、吹奏楽をやっていた方、無縁だった方、双方とも楽しめる内容だと思います。

私は、おそらくあまり例のないケースでしょうが、その中間的存在で、高校三年時、最後の演奏会にのみ参加をした経験があります。ヘルプとして参加しただけで、特に楽器経験もなかったためパーカスでしたが、トライアングル、カウベル、ウイップ、シロフォン、シンバル、ゴング(銅鑼)など多種の楽器を奏でました(今思えば、大胆すぎる配役ですね、これ)。

真っ暗な会場の中、自分たちの側にあたる照明、塵で少しきらめく光。
テンポが落ち着いた時に見渡し直した会場、仲間たちと一緒に「合奏」することの感動。
この時の体験はなかなかに衝撃がありました。

当時の自分もそれなりに頑張ったと思うのは、演奏した曲目を今でも諳んじられることですが、流石にパート練(板打ちする日々)のことや、チューニングその他の音、演奏会会場への楽器運搬、舞台裏での準備などは、これを見るまで記憶の彼方に飛んでしまっていました。

と、個人的な話をしてもしょうがないですね。私が伝えたいのは、経験者から見てもおそらく、リアルな作りになっていることです。その上、13話と短い回数でストーリーがまとまっていて、ドラマ性もあり、人間もしっかり描かれています(多々のシーンで言葉になっていない登場人物の言葉が聞こえてきます)。

作画について、流石は京都アニメーションと思えるもの(キャラデザは氷菓のほうが好みですが、もちろん良質な部類)。音楽についても、吹奏楽部の物語ですから、当然各所で良い演奏シーンがありました。

最初から良いフィーリングのアニメ(第3話終了時で3.7点(あにこれ4.4点相当))でしたが、化けてきたのは{netabare}お祭り回の第8話。

「でも、わかるでしょ。そういう、意味不明な気持ち」
「私、特別になりたいの」

このシーンは、この作品のターニングポイントであり、麗奈自身はもちろん、作り手の本気を感じさせてくれました。

情熱のある人・作品に触れることは、いつだって刺激的ですね。
{/netabare}久美子もここから変わっていったと思いますし、これを見ていた私も「やるべきことをやらなければ」と、本気で熱くなりたいという思いが強くなりました。

このような前向きな影響を与えてくれる作品を、自分は大切にしたいです。
そして、多くの人に触れてもらいたい。
未視聴の方は是非、ご覧ください。

追記
この作品は日常系では完璧に近い内容と考えていますが、それでもまどマギの壁を越えられませんでした。配点上、世界観(設定)に独自性や工夫があり、感動もできる作品が求められますので、今後は設定ものを中心に見てみようかと思います(つくづく、SAOがもっと丁寧に作られていれば…)。

一期完結でも満足しており、関係者の皆さまに感謝します。

<追記2015.8.4>
良い作品というものは繰り返し見てしまうもので、視聴後もその世界に浸っていたいものですが、この作品もそのレベルでした。
当初はアニメっぽくて明るすぎると思っていたOP/EDもいつの間にかかなり聴いていますし、いずれハイレゾのサントラも購入したいと思っています。

作品の中身については、他の皆さんが丁寧に書いているので私が改めて書く必要もないですが、2周目で気付くところもありますし、ヒューマンドラマと合奏が良いので後半は何度見ても良いです。{netabare}特に、香織が挙手をする10話、悪役に見えていた優子先輩の気持ちを理解できる11話、本気になったものの挫折を味わった久美子が1話の麗奈の思いを知る12話、コンクール会場の雰囲気と情熱を伝えきった13話、全て優良回でした。{/netabare}

本作を気に入った方には必ず見てもらいたいのがYoutubeにUPされている聖地巡礼の動画。ここまで描き込まれていたことに、新たな感動を味わえると思います。これは巡礼者が訪れて町おこしになるレベルかとw

課題曲プロヴァンスの風は実際に2015年の課題曲のようで、それ関係の動画も結構UPされていました。

<追記2015.9.18>
そういえば、書いていなかった点として、{netabare}百合的な表現がありましたが、麗奈は滝先生のことが好き(likeじゃなくてlove)だと言っているし、中学~高校くらいまでは親友とベタベタする場面があっても全然違和感はないので、自分は抵抗なかったです。久美子の告白返しの場面も、綺麗に笑顔で流してます。ちょっと危うさを感じさせるスパイスになっていて、巧いなぁという印象です。{/netabare}

<追記2015.11.7>
第二期が決定したそうですね。当初、商業的な成功の有無にも左右されるため、日常系で萌えも抑えたこの作風では難しいかもと思っていましたが、朗報です^^ 第一期の完成度が高いので、評価的にはどうなるか心配ですが、楽しみです。

追記2016.4.26
劇場版についていくつかのレビューを拝見し、GW中に観に行くことにしました。sugoi japanでは最終発表の5位までに入らないという残念な結果でしたが、自分にとっては2015年のベスト。応援したい作品ですからね!

<追記2016.9.28>
いよいよ来週から2期が始まりますね! この作品、5.0点を付けただけあって、いまだに見直しています。主に8話のBパートなのですが、この回だけ藤田春香さんという方が演出をされているのですね。この回を神回と評価するブログなど回ってみて、やはり良いよなと頷いたところです。2期の演出者も注目して視聴したいと思います。
(参考)http://studiodomo.jp/wordpress/enshutsu-harukafujita/

<追記2016.11.2>
先日、ハイレゾのサントラを購入。好きな曲を組み合わせてリピートする日々です。いくつかの曲は2期でもそのまま使われています。
また、一通り見直してみると、7話でみぞれが廊下で練習している、2期を連想させるカットがあったり。大した場面でなくても色々込められているんだなと思います。

<追記2017.6.24>
2期の終結とともに、原作の状況からも当面オワコン状態になるかなと思っていましたが、2期の総集編的な映画『劇場版 響け!ユーフォニアム~届けたいメロディ~』の公開(9月30日)、さらに、2018年には「みぞれと希美」と「2年生になった久美子たち」の物語を描く、完全新作映画の公開が決定したとの情報が。2年生エピソードは原作者との関係で大丈夫なのかと心配になりつつも楽しみですね!

<2018.5.7追記>
リズと青い鳥を鑑賞し、久しぶりに響け!ユーフォニアムの世界に戻って色々なサイトや動画を見たり、通勤の音楽も久しぶりにユーフォのサントラから選りすぐったリストを再生していました。(昼寝のお供には、時々使っていましたが)

なお、そのリストは、「31 DREAM SOLISTER TV SIZE」、「01 はじまりの旋律」、「19 意識の萌芽」、「50 愛を見つけた場所」、「26 微かな光」、「27 一途な瞳」、「28 重なる心」、「29 去来する想い」、「52 プロヴァンスの風」、「54 三日月の舞 麗奈ソロVer.」、「55 DREAM SOLISTER(Wind Orchestra Ver.)」、「56 トゥッティ!(Wind Orchestra Ver.)」で構成しています。

今更ながら、評価推移も記録しておきましょうか。
(参考評価推移:3話4.4→8話4.7→10話4.8→12話4.9→13話5.0)

<2022.6.5追記>
昨日、ついに、
「「久美子3年生編」TVシリーズ放送決定&「アンサンブルコンテスト編」Blu-ray発売・劇場特別上映決定!!」
の情報が公表されました。

久美子3年生編の制作は2019年には既に公表されていましたが、あの事件があってからは、どうなるのだろうかと思っていました。
そして前回の公表時には劇場版なのかTVなのかも不明だったところ、今回、3年生編がTV版で制作されるとのこと。2年生編が劇場版で短く感じてしまい、3年生編はTV版で作ってもらいたいと強く思っていましたので、今回のニュースはとても嬉しいです!

アンサンブルコンテスト編は、『響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のホントの話』に収録された話からのようで、原作未読なのでこちらも楽しみです。

当面の日常の励みになりそうですね♪

<2023.6.2追記>
アンサンブルコンテスト編の予告PV見たら、オーメンズオブラブじゃないですか!
数少ない私が演奏に加わった曲で、テンションが上がってしまい久しぶりに書き込みしました。いや~楽しみ楽しみ♪
通知は自重しておきます。。

投稿 : 2023/06/02
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サンキュー:

151

ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

いろんな思いがあふれる

京都府立北宇治高校吹奏楽部へ入部した黄前久美子(おうまえくみこ)を中心に、部員たちの吹奏楽への思いと葛藤などを描いた物語。原作未読です。

見てて感じたのが主人公の久美子はもちろん、ほかの部員の子たちそれぞれの気持ちが丁寧に描かれてるところがすごく良いですね。

演奏シーンもすごくて、ヘタなのと上手なのとわかるようになってるし、あれだけの音源をそろえるだけでもすごく大変なんじゃないでしょうか。

作画も綺麗だし、演奏シーンも指の動きまできちんと描かれていて、さすが京アニさんです!!

下向きのアングル多かったり、足の動きで感情の動きを表わしてたり、山田尚子さんらしい演出が見られてちょっと嬉しいかも。

アバン~OPのイントロのドラムからの導入が毎回気持ちあがりますね☆
OP自体もいい歌で好きでした♬

各話でちょっと心に残ったシーンを書き出してみました。(書ききれないので一部です)

{netabare}3話 校庭で新世界よりを吹いてわーっと叫ぶ麗奈。
4話 久美子にありがとうって言われた麗奈。
5話 みんなの不安の気持ちを吹き飛ばす麗奈のトランペット。
6話 「いいな・・久美子ちゃんは・・」とつぶやく葵。
8話 「行ってきなよ秀一・・」と言った後、麗奈の腕を強く握る久美子。
   麗奈「本物の特別になりたい」そして久美子と二人で演奏するシーン。
9話 独りで一生懸命練習する夏紀。麗奈に励まされる久美子。
11話 秀一が一生懸命練習している姿を見て「うまくなりたいな・・」とつぶやく久美子。
   そして二人のオーディションシーン(演奏の違いがちゃんとでててすごい!!)
12話 久美子「私、麗奈みたいに特別になりたい」
   走りながら泣く久美子・・そして・・(泣{/netabare}

もう、いろんな気持ち・思いがあふれていてこうやって書きだすだけでまとめきれません。。
たぶん、もう一度見直したらまたいろんなことに気づくんだろうなぁ。

特に印象に残ったのは8話と12話かな。・・やっぱり11話と13話も。(演奏すごかった!!)
中でも12話はすごく私のココロに刺さってしまって久美子と一緒に泣いてしまいました。
あんな気持ちになれた久美子がうらやましいな・・

わたし音楽が好きだったので中学の時に吹奏楽部に入ろうかなと思ったことがあって。
顧問の先生がすごく厳しいことで有名だって噂を聞いて、結局入らなかったんです。
ユーフォニアム見ながら、あの頃に戻って久美子たちみたいに吹奏楽を悔しくて死にそうになるくらい頑張ってみたら何かが変わったのかなぁ・・なんて。
とりあえず仕事がんばろう。。

続いて2期を見たいと思います♬

投稿 : 2023/05/04
閲覧 : 476
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46

ネタバレ

マーティ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

悔しい、悔しすぎて死にそう・・・!

 全13話。原作は未読。

 非常に丁寧で、非常に面白かったですね。あにこれで人気なのは知ってましたが、全然見てなかったですけど、めちゃくちゃ面白かったです。OP、EDがけいおんのパロディなのも嬉しい。

 内容は、吹奏楽部を舞台にした王道スポ根モノ。
 吹奏楽部で仲間たちと切磋琢磨し、うまくいかず悔しい思いをしながら成長する、というもの。
 ・・・とまぁ、ここだけ聞くと普通のスポーツアニメですけど、アニメとしてのクオリティがめちゃくちゃ高いんですよ。
 作画・演出が抜群なんですよね。作画は本当に美しいし、背景とか楽器の演奏シーンとかスゴく丁寧なんです。話のテンポも良くて、中弛みなくあっという間に1話終わっちゃいます。
 人物の心理描写についても、心情がスゴく伝わってきました。最初の麗奈の悔しがるシーンでいきなり引き込まれて、それから終盤の久美子が同じように「悔しすぎて死にそう・・・!」のところも、僕もビクッ(*_*)ってなるほど気迫が伝わってきたなと。

 個人的に好きなキャラは麗奈、あすか先輩、滝先生、ですね。
 滝先生の言葉は辛辣だけど事実なんですよね。僕にもグサッと突き刺ってきます。
 あすか先輩は明るいけど心の内に何か隠してそうで、これからが気になるキャラですね。
 麗奈に関しては、暁美ほむらみたいで好きです。滝先生を異性として好きと言ってるけど、久美子のおでこから鼻、唇を指でなぞったり、抱きついたりともしかしてそっちの気があるのか?と思わせるような・・・^^;。でも熱い闘志を秘めた、熱血クールです。あとワンピース姿がキレイで衝撃でした。

 いろいろ書きすぎてまとまりがなくなってきたので、この辺にしときます。2期も引き続き視聴決定です。

 気になった点(批判じゃないです)
・皆が美人過ぎる!
 キャラデザに関しては文句ありません。ないんですが・・・作中で「あの人美人~」とか「あの子かわいい~」とか言われても「あなたもかわいいし美人ですやん!」とツッコミたくなりますw
・胸の大きさを気にする?
 この作品に限らずですけど、アニメキャラは胸の大きさを気にすることが多いです。僕は男なのでわからないですけど、実際に気にする人っているのかな?という疑問。まあ実際に聞いたらセクハラだと思うので聞きはしませんが・・・

 これにて感想を終わります。ここまで読んでくださりありがとうございました。

投稿 : 2023/03/25
閲覧 : 1289
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62

ネタバレ

Judge さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

いろんなこと含めて吹奏楽部っていいな

もともと製作会社が京アニであることと、種﨑さんが出演すると聞き見始めたが、種﨑さんは後々出るらしかった。
しかし、本来の目的を忘れるほどにこの作品に見入ってしまった。吹奏楽部が一丸となって、全国を目指すのだが、前向きなことだけでなく、ネガティブなことも多いが、それがまた現実味があって本当に良かった。
個人的に2期が、久美子とあすか先輩との関係が好きだったので、見ててよかった。OPもTRUEさんでDREAM SOLISTERもサウンドスケープもそちらもよかった、自分はサウンドスケープのほうを推したい。
1期、2期ではまったら、次の「誓いのフィナーレ」という作品の前に、「リズと青い鳥」というスピンオフの作品を見てほしい。この二つの作品はどちらも同時刻で並行している。この作品で鎧塚みぞれというキャラと傘木のぞみという二人のキャラに焦点が当てられている作品なのだが、みぞれが本来自分の目的である種﨑さんが声優をされている。
主人公の久美子と他のキャラの絡みもそうだが、部員内でさまざまな関係図が広がっていて、それも学園ものの良いところなのかな。
この夏にも映画が上映されたり、2024年には久美子3年生編が公開されるので、ぜひこの作品は一度は見てほしい。そういう作品でした。

投稿 : 2023/02/19
閲覧 : 160
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12

とろろ418 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

鈍色の青春

【魅力的に思った点】
・作画や音響が良い
・部活やコンクールの空気感が味わえる
・負の面でのリアリティがある

【残念に思った点】
・物語としては起伏が弱く、捻りもない
・正の面でのリアリティがない
・受験勉強のように、音楽そのものの知識や楽しさは得られない
・闇も光も弱い

【総評】
・80点
  この作品の一番の魅力は部活の雰囲気を味わえることでしょうか。
  部活の経験がある人は共感できる部分が多く、本番前のあの独特の空気感などを思い出して胸を打たれることと思います。
  物語としては極平凡で、ずっと曇りだった印象。
  全国を目指すというシビアさはよく表現できていたと思いますが、一方で驚くほど事がうまく運ぶのは違和感しかなかったですね。(物分かりが良すぎる恋敵、僅か数か月で一致団結した上に急成長する部員たちなど)
  キャラに関しては全体的に腹黒く、それをリアリティと捉えるかどうかによって評価は分かれると思います。個人的には葉月や夏紀のような非現実的でも魅力的なキャラのほうが好きですね。
  全体的にクオリティが高いと思う反面、作画や音響に助けられてる面が大きいとも感じる作品でした。

【こんな人におすすめ】
・部活の経験がある人
・アニメーションとしてクオリティが高い作品が好きな人
・昼ドラなどドロっとした雰囲気が好きな人

投稿 : 2023/02/14
閲覧 : 148
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9

カミタマン さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

犬も歩けば棒に当たる 久美子は歩けば秘密に出会う

2023/02/07 初投稿
同日     加筆  

「リコリスリコイル」の千束の声にハートを鷲づかみされて千束役の安済知佳さんが,主要キャラを演じていると言うことなので視聴。そもそも,名作として名高い本作なのでいずれ見なければと思っていたのですが・・・
実は,よく見かけるタイトル画像のミニスカから覗く足が変になまめかしすぎるように感じちょっと避けていましたが,ちょうどいいきっかけになりました。

実際見始めるとさすが,名作と言われるだけ有って,1話アバンから見所が凝縮されていました。
中学校の吹奏楽コンクールでの久美子と麗奈の対比のインパクト
そして,この作品噂通りだだものではないと最初に感じたのは新入生勧誘の階段での演奏シーンでした。
まず選曲「暴れん坊将軍のテーマ」。すごいセンスを感じます。実際高校の新入生勧誘で演奏されそうなリアリティー!いかにもな選曲。作品的にも,作品世界にグッと引き込む力のある楽曲だと思います。1話アバンに突っ込んでくるとか神選曲過ぎますwそして作品全体,その後の選曲もかなり絶妙な選曲でしたw
そして聞いた瞬間吹奏楽に詳しくなくてもあれ?へたwと思わせる絶妙な演奏!ぴぃ~とあえて吹き間違いを入れるのはやり過ぎに感じましたが,確実に下手な演奏と感じさせるためにはやむを得なかったのかも知れません。そして,演奏している部員たちは誰一人として指揮者を見ていない!部に問題があって下手なことを示しています。
シナリオでは無く,吹奏楽の演奏そのものと作画で部の状況を示すのは,ホントにすごいと思いました。
そしてそこに久美子のセリフ「ダメだこりゃ」
ドリフの大爆笑のいかりや長介かいw
で鳥が2羽羽ばたきアバン終了w
短いアバンにこれだけ盛り込んでくるとは驚愕です!

本編に入ると,高校に入学した頃こうだったよなぁ~って場面の連続。色々キュンキュンしますw(担任の鬼軍曹みたいなおばさん先生はキャラ濃すぎwあまりに濃いので恐らくモデルがいるのではないでしょうかw)
自分は吹奏楽部ではありませんでしたが,
・部活ってこうだったよなぁ~
・ウチ学校の吹奏楽部も,こんな雰囲気だったなぁ~
・部活の時間に体育館の階段をスティックでいつも叩いていた同級生や校舎裏の堤防で金管を吹いていた同級生の顔を思わず思い出したり
高校時代を思い出して色々やばいです。
自分的には高校を卒業して何年か経過したあとに見て欲しいアニメNo.1(暫定順位)です。

この作品部活物として大変優秀なのですが,吹奏楽を野球やサッカー,バスケ,バレーボールなどスポーツに置き換えてみるとかなりテンプレートに準拠した作品のように感じます。今ひとつぱっとしない部活に,潜在スペックやモチベーションの高い新入生の主人公が入部。同時に新しい顧問が赴任して部の雰囲気が一変・・・ね?なんかいかにも有りそうですよね。

やはりこの作品の唯一無二で本当にすごいところは演奏を中心にした演出だと思います。
アバンでもそうでしたが,ストーリーに合わせた吹奏楽の演奏が秀逸でした。
出だしの多くの問題を抱えている部の状態を表す演奏。
初めての合奏ではそろっていないチューニングからの微妙な演奏。とりあえず曲にはなっているのですが残念な感じです。その後滝先生がダメな点を指摘して言語化するのですが,そこはあくまで確認です。吹奏楽に詳しくない自分でも聞いてハッキリと欠点を感じることができる演奏でした。
その後の演奏でも府大会までちゃんと段階を踏んで北宇治吹奏楽部の成長を感じさせる演奏が当てられています。
また,オーディションでもそれなりに上手い中瀬古先輩のソロと更に上手い麗奈の演奏としっかり感じられるような演奏になっています。麗奈の演奏を聴いた部員の表情が自分の感情とピタリと一致します。
このように,作画もこれらの演奏と見事にシンクロして描かれています。音のタイミングとキャラの動き。ブレスや指の動き。演奏の高揚感とシンクロする部員の表情。
恐らく先に演奏を録音して作画を合わせるというものすごく丁寧な作りをされているのだと思います。ホント驚愕しか有りません。
ところでこの演奏いったい誰がやってるのか気になります。
エンディングテロップによると
音楽制作協力:洗足学園音楽大学
演奏協力:フレッシュマン・ウィンド・アンサンブル
なるほど,音楽大学が協力していたわけですね。フレッシュマン・ウィンド・アンサンブルは洗足学園音楽大学の1年生によるブラスバンドらしいです。音楽大学の1年生!なるほど,適任ですね!たぶん同時進行でフレッシュマン・ウィンド・アンサンブルでも様々な物語が紡がれていたのでは無いかと妄想しちゃいますw

とにかく本作は吹奏楽の演奏を演出の中心に据え演奏に合わせた丁寧な作画でいわゆるエモいストーリーを描く非常に質の高い作品でした。
そして,意外に小ネタもちりばめられていたりします。自分としてはチュパカブラからユーフォーに行く流れはツボでした。「ムー」や「世紀末オカルト学園」的なネタw

ストーリー展開には欠点を感じました。
久美子が偶然重要なことを立ち聞きしてしまう,重要な場面に出くわす,意図的に盗み聞きするなど。不自然に久美子が直接関わることで物語が語られていました。無理に久美子が直接関わらなくてもいくらでも話の進め方は有るような気がするのですが・・・

後は些細な事ですが
「そして次の曲が始まるのです。」には毎回違和感を感じました。
まあ古の昔から「君は生き残ることができるか?」とか「サービス!サービス!!」とか定型文で予告編を締めくくるのはよく有る手法なのですが,予告編では無く本編の締めに持って来ると違和感を感じるのは自分だけでしょうか?

もうひとつ
一般的にサファイヤは青で,緑はエメラルドの印象なのでこれにも違和感を感じました。
(面倒くさいヤツですいません・・・^^;)

そういえば,目的の安済知佳さんの声はというと,本作の高坂麗奈はどちらかというと「リコリコ」のたきな寄りのキャラで期待していた千束のようなしゃべりは聞けなくて残念でした・・・

自分もそんな大層な視聴環境では無いのですが
本作についてはある程度音響が良い環境で視聴した方が絶対いいと思いました。(最低限低音がしっかり響くとかなり印象が違うと思います。)

そうそうもう一つ見ていてずっと思っていたことがありました。
サマータイムレンダを見た後なのでそう思うのかも知れませんが,この作品方言(って言うと怒られる?京言葉?)を使ってやって欲しかったなーってすごく思いました。

投稿 : 2023/02/07
閲覧 : 373
サンキュー:

38

ネタバレ

RFC さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

吹奏楽の苦悩と素晴らしさが伝わる 秀作

ユーフォニアムという
吹奏楽未経験者からすると「UFO?」って
思ってしまいそうな楽器担当者を主人公に持ってきてる
ことで興味を持ち、視聴開始。

【作品概要】
ロケーションは京都の高校の吹奏楽部。
小中と吹奏楽部を経験した主人公黄前久美子。
高校でいろいろリセットしようと、北宇治高校に
入学するところから物語は始まります。

【作品に対する感想】
けいおん!のようなゆるい話なのかと思いきや、
熱い青春劇です。
がむしゃらなところも、迷いも、
痛いところも、恋も青春全開です。
そして吹奏楽部という独特の空気や風習が
しっかりと描かれています。
初心者に経験者が説明するという形をとって、
吹奏楽未経験者が観ても分かるようにしてあります。
 
大人数の部ゆえに複雑な人間関係があったり、
対立したり、まさに社会の縮図。
キャラも「ああ、こんな人いるいる」というのが
揃ってて良かったです。
やたらマニアックな人、朴訥な人、先輩の信者、
変なこだわりがある人などなど。

吹奏楽部のリアリティが詰まった、熱い青春物語。
私としては絶対のおすすめです。

 なお吹奏楽部の生態について興味がある方は
 「みんなのあるある吹奏楽部」
 「吹奏楽あるある①~③」
 といった書籍があります。かなり笑えます。 

1)物語

 1点不満を挙げるところがあるとすれば、
 もう少し楽器や音楽のテクニカルなところも
 ストーリーに織り込んでくれたらな とは思いました。

2)作画
 京アニらしく、背景は無茶苦茶綺麗です。

4)音楽
 冒頭の新入生歓迎の演奏で目を見張りました。
 下手な高校の吹奏楽部を見事に再現していました。
 下手さが絶妙。
 あまりに酷過ぎると「これはないだろ」って興醒めですからね。

 とにかく音楽や楽器に音に関してのこだわりは
 凄まじいと感じました。

6)好きなシーン
{netabare}
 ①久美子「本気で全国いけると思ってたの?」
  しょっぱなからやってくれました。
  何十人も部員がいれば、
  真剣に勝負したいと思う人もいるし、楽しく
  やれればいいやって思う人もいます。
  この対立構造はほとんどの
  吹奏楽部であるのではないでしょうか。
  一人だけ上手くてもコンクールでは勝てないので
  余計に対立に繋がります。

 ②滝 直球ズバズバ
  「なんですか、これ」
  「私の時間を無駄にしないでください」
  「ここ、田中さん一人でやってください」
  吹奏楽の顧問はやっぱりこれですよね。
  正論ですがズバズバえぐいことを突き刺します。
  あの本気でへこむ感、懐かしいです。

 ③サンライズフェス直前の緊張感
  強豪校の演奏を本番直前に聴くことは
  大概マイナスになります。
  自分たちができないことを平然とやってのけるので、
  途端に自信がなくなって
  普段できることまでできなくなります。
 
 ④葵先輩退部
  部活も大事ですが、受験はさらに大事です。
  大学をどこにするかは
  その後の生涯に大きな影響を与えます。
  吹奏楽は本気でやるなら勉強時間を大幅に奪われるので、
  両立は困難を極めます。
  私が現役の頃もそうやって道を別った人が沢山いました。

 ⑤あがた祭
  イベント前の浮ついた感、自分で意味不明と
  認めつつこだわってしまう痛いところとか、
  裸足で演奏とか、青春すぎます!
  唇ぷるんっのシーンはゾクッとしました。
  デュエットの間セリフなしで
  話が進んでいく演出は神でした。
  尚、「百合キター」と言われていますが、
  私はああいう言い回しをしただけで
  百合ではないと思っています。
 
 ⑥オーディション
  音楽は経験年数やセンスで実力差が大きく表れます。
  特にセンスは大きく影響し、上級生よりうまい
  下級生はザラにいます。
  私の母校は学年優先でしたが、明らかに下級生より
  実力が下でコンクールメンバーに選ばれている人は、
  当人としても分かってるので惨めで複雑です。

  ストーリーの中では先輩信者のリボンちゃんの
  稚拙が言動が混乱を招きましたが、
  ドロドロした雰囲気は十分に描かれていたと思います。
  なおリボンちゃんを先輩信者と悪し様に言って
  しまいましたが、気持ちはすごくわかります。
  報われて欲しいですもんね。

  ところで、指揮者が信頼されていないというのは
  バンドとしては致命傷です。
  同じ曲を同じバンドが演奏しても
  指揮者の力量でパフォーマンスに大きな差が出ます。
  信頼していない人からの指示など聞けるわけもなく、
  まとまりのないベクトルが合わない演奏しかできません。
  指揮者はただタクトを振っているだけではありません。
  その曲が最高の仕上がりになるように音量や表現の
  微調整をしているのです。
  ホールによって響きが異なるため、
  そのたびに微調整することになります。
 
 ⑦久美子「裏切ったら殺していい」麗奈「本気で殺すよ」
  こういった覚悟がとてもいいです。
  吹奏楽部員は冗談抜きでこういう覚悟でやってます。
  高坂さんみたいなタイプは孤高なことが多い。
  私の所属していた部にもそういう人がいました。
  麗奈にとって唯一心を許せるのが久美子なんでしょうね。

 ⑧道路またいで「上手くなりたい」合戦
  もう青春過ぎて泣けてきました。
  泣くほど、死ぬほど願っても、努力しても
  それが叶うのはほんの一握りなんですよね。

 ⑨京都府大会
  泣いても笑っても一発勝負。
  サブメンバーからの贈り物を胸に、自分との闘い。
  普段通りのことを普段どおりにするのがどれだけ
  難しいか思い知らされます。
  最大の敵である緊張を殺すために、
  部員はいろんなゲン担ぎをします。
  勝負アイテムを持ってみたり、
  スティックを左手から持ってみたり。
  あの緊張感が上手く再現されていました。
  府大会万年銅賞の学校が関西大会にコマを進める
  というのは奇跡に近いことです。
  全員号泣でしょう。

  私はここで終わってよかったと思っています。
  「全国を目指す」と言っていますが、
  2年、3年が適当な練習をやってきた期間がある以上、
  今年数カ月部の雰囲気が変わった程度で、
  関西大会を突破できるほど甘いものではないからです。
  関西大会(地方大会)に出てくるほどの学校は
  それこそ3年間血のにじむような努力を絶やさなかった
  メンバーばかりです。
  それでも涙をのむ学校が8割以上あるんです。
  これ以上の奇跡はやっぱり嘘臭くなってしまいます。
  本当に全国の舞台を踏めるのは、
  最速でも久美子が3年になるくらいじゃないでしょうか?
  先輩の涙を受け継いで、滝先生のもと血のにじむ努力を
  積み上げたメンバーが集う2年後。
  2期が決まったのは嬉しいですが、
  安っぽいストーリーにならないことを祈っています。

{/netabare}

7)「?」と思ったシーン
{netabare}
 金管楽器がやたらきれいなのは何故?

 楽器はとても高価なもので、安価でも数万、
 ものによっては100万円を超えるものもザラです。
 古くなった楽器も大事に使っていかないと
 維持費だけで大変なことになります。
 研磨剤で磨けば確かに綺麗にはなるんですが、
 私の母校は数ミクロンの厚みを変えることで
 音色に影響が出るとの理由で研磨剤禁止でした。
 本当に磨くとダメなのかはわかりませんが。


{/netabare}

8)宇治さんぽ(2023/1追記)
 宇治を訪れる機会があったので、
 大吉山と宇治橋に行ってきました。

【宇治橋】
 日本三古の橋として有名だそうで、作中では久美子の
 「上手くなりたい」のシーンなどのロケーションですね。
 付近には平等院鳳凰堂があり、
 お茶の香りが漂う良い所です。
 宇治川はかなり流れが速く、鴨が流されては上流に
 飛んで戻っていました。
 川辺でトランペットの練習をされてる方がいました。
 この辺はアニメの影響?もとから?
 他にも川辺には例のベンチや「滝先生はすごいんだから」
 のスポットもありますね。

【大吉山】
 麗奈・久美子が見た景色を見たくて登ってみました。
 朝登ってみましたが、照明が全くなく道に柵がないので
 登山口に「夜登らないで」という注意書きが…(^^;
 恐らくアニメに触発されて夜に登った人がいるんでしょう。
 往復30分くらいの軽い登山ですが、道は舗装されて
 いないので、殆ど運動しない人はきついかも。
 ヒールのある靴だと死ねると思います(笑
 登山中たくさんの方とすれ違いましたが、
 高齢の方や家族連れの方は恐らく地元の方だと思います。
 普通の旅行スタイルの方も何人かいらっしゃったのは
 おそらく私と同じ聖地巡礼の方かと想像します。 
 麗奈たちが演奏していた展望スポットからは
 平等院や宇治橋を一望できますし、鳥のさえずりがとても
 気持ちいい場所ですよ。


今回のコメントは長くなりすぎてしまいました。
お付き合い頂いた方は、ありがとうございます。

投稿 : 2023/01/17
閲覧 : 518
サンキュー:

79

ネタバレ

U さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

B. ネタバレ注意 – 粘着イケメン悪魔

2015年のアニメ
武田綾乃の小説  
制作:京都アニメーション キャラデザ:池田晶子

高校吹奏楽部が舞台の友情、青春、成長物語


<メモ>
久美子はユーフォに全力で取り組むことで麗奈の「悔しくて死にそう」を体現することになる。
自分が発した「本気で全国行けると思っていたの?」がどんなにひどい言葉だったかも。

麗奈は久美子をLIKEで滝先生はLOVEらしいけど。
大吉山で久美子の「塚本はそんなんじゃないって」って言葉に麗奈が笑顔になるところや
2人の特別になりたいっていうところが高校生っぽいなぁ~って思いました。

男子部員の影が薄いのが残念。
部長、副部長ともに女子だし。塚本と後藤以外は名前もわからない。
いっそ女子高設定の方がよかったような気がします。

3年生が1年生の話を聞かなかったり無視したということですが
分かりやすい意地悪は男子がいたらしないと思うんですよね。

黄檗に好きなお寺とパン屋さんがあるのですが
2018年に訪ねたときに駅に等身大パネルがあったんだけど
あれは誰だったんだろう?


<主要登場人物>
北宇治高校
一年生
・黄前 久美子:黒沢ともよ  ユーフォニアム
・加藤 葉月:朝井彩加    チューバ
・川島 緑輝:豊田萌絵    コントラバス
・高坂 麗奈:安済知佳    トランペット
・塚本 秀一:石谷春貴    トロンボーン 久美子と幼なじみ (中学の時はホルン)

二年生
・後藤 卓也:津田健次郎   チューバ
・長瀬 梨子:小堀幸     チューバ
・中川 夏紀:藤村鼓乃美   ユーフォニアム
・吉川 優子:山岡ゆり    トランペット 3年の香織を慕っている


三年生
・田中 あすか:寿美菜子   ユーフォニアム  副部長
・小笠原 晴香:早見沙織   バリトンサックス 部長
・中世古 香織:茅原実里   トランペット
・斎藤 葵:日笠陽子     テナーサックス  久美子と幼なじみ

・滝 昇:櫻井孝宏      顧問


<ストーリー>
京都府宇治市が舞台。

中学の吹奏楽コンクール、金賞で喜ぶ黄前久美子と関西代表を逃して泣いて悔しがる高坂麗奈。
久美子が麗奈に発した言葉のせいで気まずくなる「本気で全国行けると思っていたの?」

北宇治高校に入学した久美子はクラスメートの葉月と緑輝(サファイアだがみどりと呼ばれている)と吹奏楽部の見学へ行き
演奏レベルの低さに驚く。
そこで気まずさの残る麗奈と再会。

北宇治高校に赴任してきた滝先生が吹奏楽部の顧問に。
滝先生は自分達で今年の目標を決めてほしい、その目標に向け練習方針を決めるという。
多数決で「全国大会出場」と方針が決まる。
が、実は昨年練習をしない3年生と向上心のある1年生(現2年生)がもめて
向上心のある1年生が退部した経緯があり厳しい練習を望まない現2年生の中には滝先生の指導方法に反感を持つ生徒もいた。
が、少しずつ上達してサンライズフェスティバル(サンフェス)で結果が出た生徒達は変わっていく。
一方で受験を控えた久美子の幼馴染でもある葵は部を去っていく。

京都府大会に出場できるのは55名。
去年までは演奏の良し悪しではなく上級生が優先的に出場していたが
滝先生の方針で今年はオーディションで決めることになる。

トランペットのソロパートは3年生の香織ではなく1年生の麗奈が選ばれたが
香織を慕う2年生の優子は納得がいかない。
そこに滝先生と麗奈は入学以前から知り合いで贔屓で選ばれたという噂が流れる。
滝先生の提案で再オーディションを行うことになった。

ソロパートの担当が決まり練習に励む部員達。
関西大会出場をめざし北宇治高校吹奏楽部の演奏が始まる。


22.6.11

投稿 : 2023/01/10
閲覧 : 172
サンキュー:

11

ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

構成、キャラ、ストーリー、テーマ、演出のすべてが高水準。

多分通しでは10回目かそれくらいの視聴回数です。

 本作の優秀なところは、ストーリーとキャラ描写の秀逸さと構成です。まず「悔しくて死にそう」を1話で麗奈、12話で久美子に言わせたところです。このフレームがまずがっちり物語のボディとなっています。
 その上、エンタメとしての面白さが演出やエピソードで盛り込まれています。

 まず主人公、久美子のモチベーションです。自分を変えたいという希望からユーフォ以外の楽器を選択したい、吹奏楽部に入りたいわけじゃない、知り合いのいない北宇治高校に入りたい。
 おそらくは先輩との陰湿なやり取りとかで嫌になった、あるいは長期間継続していたことにより自分が何が好きなのかを忘れてしまった。

 ユーフォニウムという主役ではない楽器に自分を重ねていたのかもしれません。アスカ先輩曰く「地味」な楽器であり久美子です。だからこそ後々美少女麗奈と花形トランペットが活きてきます。

 先輩との競争の部分で、久美子の中学校時代の回想と麗奈の再オーディションのところを合わせて、2人の性格を上手く描写していました。久美子は基本的に争いを好まないことが良くわかります。ただ、上を目指すということは争いがあるということだと気が付きます。

 麗奈が2回の久美子からの「有難う」になぜ心を動かされたか。久美子は性格が悪い=本音を隠さずに言ってしまう。それが「黄前さんらしい」ということ。その久美子からの感謝は本気だということでしょう。

 行間を勝手に読んでみると、麗奈は性格的に人からお礼を言われたことがないだろうというのがわかります。更にいえば、中学校の時に久美子に言われた「本気でいけると思っていたの」がずっと引っかかってその言葉に対抗するためにガムシャラに練習したのだと思います。推薦を蹴って、先生を追いかけたことですら久美子の言葉も左右しているのかもしれません。
 そのこだわりの相手である久美子からお礼を言われた、つまり認められたことが、麗奈にとって何よりうれしかったんだと思います。

 白ワンピはもちろん自分の弱さを知って欲しいからでしょう。その弱さというのは、やはり誰からも承認されないことがきつかった部分もあったのだと思います。
 久美子は嘘を言わない。その久美子は自分の演奏を認め、努力を認めてくれる。そういう承認が欲しかったのかなあと思います。
 自分は特別になるために、空気を読む付き合い。SNSでの付き合いに捨てる無駄な時間はない。そういうもの抜きに本当の自分を理解してくれる友人になれる気がしたのでしょう。

 この2人の出会いによって、久美子は自分も特別になれるかもしれないという可能性に気が付きます。過去の自分を変えるために遠方の高校に来た久美子が覚醒します。
 白ワンピの麗奈の懸命の告白をポカーンと聞いている久美子の表情に「やっぱり久美子は性格悪い」と嬉しそうに言うのは、上滑りの言葉だけの肯定ではなく、麗奈の決意に驚いていることを隠そうともしないところでしょう。
 一方久美子が、この時なぜ命を落としてもいいと思ったかです。麗奈の一世一代の魔法に魅入られたというのでしょうか。もちろん、麗奈の言葉に魂を揺さぶられたということでしょう。

 田中あすかです。実は麗奈と対になるキャラで、麗奈の弱さに対し、自分の目的のためには他をすべて切り捨てる冷酷さを持っています。彼女のコミカルなキャラは実は分厚い仮面であることはすぐに読み取れます。この田中あすかの内面が見えて行く描写もなかなかの迫力でした。

 そして、大橋の涙で久美子の「くやしくて死にそう」です。麗奈に触発されて本気になったからこその涙です。麗奈を本当に理解した瞬間でもあるのでしょう。真夏の練習風景があったからこそです。

 とまあ、長くなったのでこれくらいにします。本作は一つ一つのエピソードや場面、キャラに意味が感じられます。それを見せるためのストーリー、構成が本当に素晴らしくて、エンタメ性、感動、そしてテーマ性が高レベルでバランスよくまとまっていて、しかもキャラが魅力的で萌えられるという、ちょっと類例を見ない水準の出来になっていました。

 思想的な深さではないですが、青春の一場面を切り取って一生懸命取り組むことの素晴らしさを描いた素晴らしい作品になっていました。




以下、2回目のレビューです。

{netabare} 本作の第8話の衝撃というのは7年経った今でも忘れられません。百合というよりは麗奈の独白の力強さ、でも久美子に告白しなければならないほんの少しの弱さ。その2人が初めてお互いの本質に触れて、心を通わせた結果2人の合奏でエンディング。

 このシーン。もちろん映像的な美しさ、麗奈の白ワンピ、音楽、脚本、演出等々優れたところを上げればキリがないのですが、当時の仲間がすべて、SNS最高に対する力強いアンチテーゼ。部活とか努力とかそういうものを改めてクローズアップしたテーマ性。素晴らしかったと思います。

 1シーンで切り取ればアニメ史上最高に私の心に響いたと思います。これは大げさではなく多分神社のふもとから演奏するカットまで全部脳内で再生できると思います。
 そして、ここから触発された久美子の成長と宇治大橋のシーンへ続く物語は、なぜこの時期にこんな話が作れたのか本当に不思議でした。完全に当時の時代の価値観に逆行してましたよね。

 泣くというんではないんですよね。悲しい訳でも同情や共感でもなく…ただ、青春時代の努力の果ての挫折の話に感動したんですよね。

 実は初めて見たときは、まあギャグは面白いし女の子たちが個性的だなあとは思っていましたが、それほどのめり込んだわけではありません。でも8話を見た後にすべてが変わりました。

 見直した時、やはりストーリー全体でもキーは麗奈という少女ですね。美少女だからではありません。このキャラが冒頭のイヤなキャラから、どんどん内面が見えてきて心を開いていく過程ですね。これが本当にうまかった。まるで謎解きのような感覚も覚えました。
 それに呼応して成長してゆく久美子との対比でなんというか成長できる友情というのを押しつけがましくなく、非常に自然な形で見せてくれました。百合という人もいるしそういう演出意図もあるとは思いますけど、私は世間の評判を聞くまで全然百合だとは思いませんでした。

 唯一、嫌いなセリフがありました。「殺してもいい」「本当に殺すよ」のシーンですね。これは作りすぎです。京アニの悪い癖ですね。このセリフさえなければ完璧だったのになあ、と思います。

 構造としては前回レビューした通りスポコン野球アニメなんですけどね。ただ部活内のもめごととか、副部長とか、受験との葛藤とか、姉とか…その青春時代の心の動きを見事にとらえていました。

 細かく言えばキリはないのですが、この作品の真価は8話以降の後半を見て、2回目を初めから集中して見ると分かる…と言えると思います。

 ただ、私は続編は必要なかったかなあ…

 今回他の作品の評価に比べ厳しかったので評価を5にしました。{/netabare}



 
以下 初回のレビューです。ちょっと視点をずらして書きましたので今回素直に再レビューしました。
 

京アニ的スポコン野球アニメ

{netabare}  昔は強豪だったこともあった、万年1回戦敗退の野球部。
 外野に全国級のスラッガー(田中あすか)はいるが、真面目なだけのキャッチャーで部長(小笠原晴香)と130KM/H後半くらいの珠は投げられる(中世古香織)がなんとか部を引っ張っている状態だった。
 そこに若くて優秀だが過去にいろいろあった新監督(滝昇)が赴任してきて、同時に監督の赴任のうわさを聞いた150KM/H級の超高校級投手(高坂麗奈)が強豪校への野球推薦を蹴って入学。
 1年生の新入生、外野経験者だが本当は内野がやりたい経験者(黄前久美子)、中学野球で活躍したいぶし銀のショート(川島緑輝)、高校デビューのライト補欠(加藤葉月)が加わる。
 甲子園を目指すという部員たちに、監督は試しに紅白戦をやらせるがあまりの体たらくにブチ切れ、対外試合を禁じられそうになる。仕方なく、外野、内野、投手に分かれて練習を始めるが… 
 という話を吹奏楽に置き換えたものです。

 つまりこのアニメは、スポコン野球アニメなのです。吹奏楽だから目新しく感じますが。
 ただ、プロットはこのようにありふれていますが、ここはさすがの京アニ、ストーリー、エピソードで非常にうまく仕上げています。

 特に第8話の麗奈と久美子のエピソードは、ずっと繰り返しリピートして大げさでなく100回以上は見たくらいの仕上がりです。別に百合だから、ということではありません。構成が上手かったのか、ありふれた部活ものがここで一気にレベルが上がります。

 麗奈の覚悟、久美子の覚醒、SNS全盛時代の仲間に対する問題提起と何かに打ち込むことの美しさ等々を非常に美しい映像と音楽で見せてくれます。

 第8話を見るためだけでも、このアニメは見る価値があると思います。また、ヒロインの声優の演技でも話題になりました。話題以上だと思います。{/netabare}

投稿 : 2023/01/02
閲覧 : 525
サンキュー:

43

九会 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

ギスギスも含めてアオハル!

小説原作の作品。コミカライズなどの展開も

吹奏楽部のお話で全国を目指すということもあって、練習量もがっつり、描写のほとんどが部活という非常に硬派な作品です。
それに伴って、部内の雰囲気が悪くなったり、ギスギスするシーンも少なくなく、制作が京都アニメーションの高クオリティーで可愛らしい作画とは対照的に暗さを感じる部分もありましたが、それも良いギャップになっていたと思います(少しついていけない部分もあったけど)
一方でシリアスだけでなく、前向きで明るい部分やニヤニヤしてしまうような青春模様もしっかりと描かれていたのでバランスは悪くなかったかなと。
時々挟まる主人公のモノローグやじんわりとくる面白さで小説原作なのを良い意味で感じさせてくれる作品だったと思います。

余談ですが、中高生の頃に現代文の問題集か何かでこの作品(の原作)が出題された事があったのですが、アニメを視聴した際に硬派な部分や人間関係がちょうど現代文で出てきそうだなと感じたので出題されたのも納得の作品でした!

投稿 : 2022/11/03
閲覧 : 177
サンキュー:

21

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響け! ユーフォニアムのストーリー・あらすじ

高校1年生の春。
中学時代に吹奏楽部だった黄前久美子は、クラスメイトの加藤葉月、川島緑輝とともに吹奏楽部の見学に行く。
そこで久美子は、かつての同級生・高坂麗奈の姿を見かける。
葉月と緑輝は吹奏楽部への入部をきめたようだったが、まだ踏み切れない久美子。
思い出すのは、中学の吹奏楽コンクールでの麗奈との出来事だった。

吹奏楽部での活動を通して見つけていく、かけがえのないものたち。
これは、本気でぶつかる少女たちの、青春の物語。(TVアニメ動画『響け! ユーフォニアム』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2015年春アニメ
制作会社
京都アニメーション
公式サイト
tv.anime-eupho.com/
主題歌
≪OP≫TRUE『DREAM SOLISTER』≪ED≫黄前久美子(CV:黒沢ともよ)加藤葉月(CV:朝井彩加)川島緑輝(CV:豊田萌絵)高坂麗奈(CV:安済知佳)『トゥッティ!』

声優・キャラクター

黒沢ともよ、朝井彩加、豊田萌絵、安済知佳、寿美菜子、早見沙織、茅原実里、石谷春貴、津田健次郎、小堀幸、藤村鼓乃美、山岡ゆり、日笠陽子、沼倉愛美、久川綾、櫻井孝宏

スタッフ

原作:武田綾乃(宝島社文庫『響け!ユーフォニアム北宇治高校吹奏楽部へようこそ』)、 監督:石原立也、シリーズ構成:花田十輝、キャラクターデザイン:池田晶子、シリーズ演出:山田尚子、美術監督:篠原睦雄、色彩設計:竹田明代、楽器設定:髙橋博行、撮影監督:髙尾一也、音響監督:鶴岡陽太、音楽:松田彬人

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