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「聲の形(アニメ映画)」

総合得点
88.7
感想・評価
1495
棚に入れた
7389
ランキング
101
★★★★★ 4.1 (1495)
物語
4.2
作画
4.3
声優
4.2
音楽
3.9
キャラ
4.1

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聲の形の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

yuki7 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

タイトルなし

全体的に青みがかった色調と、丁寧な音楽が耳に残って印象的です。
OPでいきなりMy Generationが流れてきてワクワクします。
入野さん、悠木さんらはこういう繊細な役やらせたら抜群でしょうし、何より早見さんが素晴らしいの一言に尽きます。

投稿 : 2019/09/09
閲覧 : 162
サンキュー:

5

たいが さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

アニメの表現の限界に挑んだ作品

初めて映画館でみたとき、あまりの良作に驚いた。
「君の名は。」メインで映画館に行き、おまけで「聲の形」を観ただけだった。
結果を先に言うと「君の名は。」の印象が全く無いほど「聲の形」が凄まじく名作だった。

それでも、あの時ならオール星5にはならなかっただろう。
なぜ今オール5の評価を与えたのか、それは原作を読んだりインタビュー等を聞いて、認めざるを得なくなったからだ。

あまり文章を書くのが得意で無いので多くは書かない。
まずキャラひとりひとりが生きている。キャラそれぞれが暗い面を持ち、良い意味でクズで、適度にイラついて、生き生きしている。
表情の細かな変化は実写さながら。先生の表情や態度は必見。
まず1周素直に楽しんだのであれば、2周目を見てほしい。

youtubeにある京アニ公式のメイキング動画等観ることもオススメ。
あれ観るだけで大分印象が変わる。

最後に、三者三様意見はあるが、私はこの作品で一番の被害者は主人公の将也だと思った。

投稿 : 2019/08/05
閲覧 : 321
サンキュー:

9

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

少し重い作品

本作のストーリー内容ですが、大人の見解からすると、子供時期特有の無邪気さイコール残酷さの描写がどうしても心痛める箇所も有り、又ヒロインの感受性は私個人としては、計り知れない領域なので、主観的な評価はすべきで無い作品だと思います。
ただアニメ映画としてのポテンシャルは、言うまでも無く最高レベルです。鑑賞後に流れるaikoさんの歌声は、余韻を更に増幅させるもので、このような起用は本当にセンスを感じさせます。
ストーリーは、考えさせられる内容でした

投稿 : 2019/08/03
閲覧 : 173
ネタバレ

ofAFF98719 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

硝子の考えを知ることが作品の理解ができる鍵

映画→原作と言う順で見ました。また、映画はあまりにも情報量が多かったこと、各場面の解釈を図ったため10回近く見るハメになりました(誉め言葉)

この作品の批判として「硝子みたいな人はあり得ない」「いじめっこに都合の良い話」など色々有りますが硝子がどんなことを考えていたか?を理解すれば彼女がなぜ将也を受け入れたか見えてきますし、硝子も天使のようだと言う考えも変わるかと

まず硝子の考えを知る第1の起点として、硝子が将也と友達になった理由ですが彼女の願いは「ノートを通して友達を作ること」です。
それはかつて将也に壊された願いでもありました(将也がノートを池に投げ入れたシーン)
しかし、5年越しにノートをもって現れた将也により図らずしも叶ってしまいました。

また、彼女を虐めていたのは将也や水門小のクラスだけでなく、転校前の学校で虐められていたと思われる描写も映画内できちんと描かれています(2回目以降見ると分かりやすいですがオープニング(The whoのMy Generationが流れるシーン)で川に落ちたか入ったか?までは不明ですが汚れた硝子が出ています

加えて彼女には将也と言う友達ができるまで友達が居なかったならば砂漠で出された水のように、それを受け入れてしまったのも、とても気持ちがわかります

第2に結絃に妨害されても無事に会えた二人のやり取りは将也側としてみると、とても不可解なやり取りがあります
将也の「君に合う理由を探してた。昔のこととか、しょっちゅう思い出しちゃうし」に対し硝子は「私も同じこと考えてた」と
硝子の言葉の意味は「将也は自分のせいでいじめられてしまった」と言う自己の加害者意識です
映画内では、余り語られていませんが(逆に原作だと明確です)硝子は自分の家族も含め色んな物を壊してきたと思っています
前述の将也へのいじめ(だから小学校で将也の机を拭いてました)や親の離婚、妹が虐められるる、水門小のクラスを壊す、高校生の将也が友達に絶縁されるなど…親の離婚や結絃のいじめは映画で描かれてないので反映されてるかは不明ですが
将也が怪獣のバラードで硝子の平和を乱す怪獣として描かれたように硝子もまた、様々な物を壊した怪獣だったと自己を考えていたのでしょう
だからこそ、天命反転地公園で「私と関わると、あなたが不幸になる」と将也に述べたかと
そして硝子は究極の自己否定として自殺を選びました。

第3の起点として彼女はなぜ自殺を選んだのか? 硝子は病院を抜け出した将也と再開した際に述べた言葉にヒントがあります。
「私が居なくなればって」…居なくなるだけならば街から出るだけでも良いハズです。でも彼女は自殺を選びました。

硝子は自殺時も自分は色んな物を壊す怪獣だと言う意識があったのでしょう。そして、これから行く先々でも自分は何かを壊すと…だからこそ行き先なんてなかった…
また、障害者を助けると言う健常者の親切心もまた彼女に呪いをもたらすような結果を起こしました
(上野さんに負担をかけて佐原さんは虐められて、妹は硝子を守るために男装したり…etc)
そのため自殺で「居なくなること」を選んだのだと思われます
なお自殺は臨床心理学で有名なフロイト曰く「攻撃性を他者に向けるのではなく自分に向ける行為」とのことで彼女も方向性が違えば誰かを傷つけるだろうし、結絃が家出するくらい酷いことを言いました。また、原作では年頃の女の子が口にするにはちょっとキツい下ネタじみた話も理解できてます。
家ではケーキを食べてるシーンで普通に笑ってたりドヤ顔してたりします。佐原さんの前でも笑ってましたし他人との接し方も心を開ける相手には普通の女の子って感じです。

そんな硝子が前向きになる大きなキッカケは「君に生きるのを手伝って欲しい」と言われたことでした。
少し差別的な書きますが、障害者に助けてもらうってことを考えたことのある健常者って世の中にどのくらい居るのだろう? 現に私は聲の形を見るまで考えたことすらありませんでした。
そして、上野さんに小学校で補助してもらったり、将也に友達の輪を広げてもらったりと自分では何もできない、迷惑をかけ壊す存在と自分を評価していた硝子です。そんな彼女を必要としてくれる(生きるのを手伝って欲しいと言う以前の将也は依存として硝子を必要としている部分が大きかった)どころか「生きるのを手伝って欲しい」と言ってくれる。きっとそれは彼女が初めて聞いた言葉だと思います(西宮母やおばあちゃん、結絃も当然ながら硝子は必要以上に大切な相手です。ですが、それをうまく伝えられてないのが作品のテーマ「ディスコミュニケーション」)
恋い焦がれた相手にそんなことを言われる…そりや「たった1つの道標」になるわけです

今回、硝子にフォーカスして文章作りました。なお、故西屋氏曰く「見るたびに新しい発見のある作品」とのことですが、私が10回近く見たのもそれが理由でした。「エンディングの『恋をしたのは』は恋愛の映画じゃ無いのになぜ主題歌?」と当初私は考えてましたが演出の意図が解ればしっくり来ます。
そんな奥深い映画です

投稿 : 2019/07/29
閲覧 : 210
サンキュー:

15

ウォレス さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

タイトルなし

2017年10月に観終わった

投稿 : 2019/07/29
閲覧 : 230
サンキュー:

1

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

決して避けて通ってはいけないこと

この作品を語るには、あまりに彼女の様な障害を持つ人達との接し方や知識を僕等は知らな過ぎる。

学校や社会、そして普段の生活に於いて、時折出会うことのある様々な障害を持つ人達。
一見して分かる人もいれば、全く分からない人もいる。

いざ直面した時、あなたならどうしますか?
彼女の様に可愛い聴覚弱者ばかりではないのです。

優しく手を差し伸べたいと思っても、周りを気にしたり、接し方が分からなくて何もしない人もいる。
そもそも関心を持つことが出来ない人や、毛嫌いさえする人だっている。

普段何気なく行っていることが、ある日突然麻痺し使い難くなることなど、人は考えたりはしません。
ましてや子供ならば余計に知る由もない。大人と言われる我々でさえそうなんだから。
同じ社会の中で共存しているにも関わらず。

出来ることなら面倒なことは避けたいと考えるのが普通です。
だから積極的にこの問題を教育に割く機会も多くない。

問題を国や社会に押し付けるつもりは全くありませんし、決して何もしていない訳ではない。
でも、幾ら法を整備したりしても、当事者への偏見や差別は一向に無くならないのが現状です。

障害を持つ人達が、懸命に社会に訴え続ける中、当然彼らもやり方や意識を変えていくべき事は
きっとあるでしょうし、同時に我々がやるべきこともたくさんあるのです。

そして「障害者は障害者らしく」という言葉が人々の気持ちの根底から消え、制限を減らさない限り、
絶対に解決することはない問題だと思っています。

人は温かく、時に冷たいものなのです。

この作品は美しくて素晴らしい作品です。
でも障害を題材にした以上、それだけで終わらせてはいけない深い問題が残ると思います。

投稿 : 2019/07/28
閲覧 : 235
ネタバレ

ShouyouACL さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

Koe no katachi is the best movie i ever seen (old)

The romance is not the central object, but i can feel the "love" whit shou-kun and shou-chan

投稿 : 2019/07/26
閲覧 : 356
サンキュー:

7

HANIHO さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

タイトルなし

おもしろい!

投稿 : 2019/07/20
閲覧 : 158
サンキュー:

1

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

気持ちを伝える事の大切さ

この作品を観て、改めて会話の難しさ大事さを考えさせられました。
そして初めて手話というものに関心持つ切っ掛けにもなりました。

アニメのキャラですから可愛いヒロインに感情を持つのは当然。
でも男女構わず、もし身近に似たような境遇の方がいたら自分は避けずに接することが出来るのか。交流を持ったとして、その人を人として優しさだけではなく、しっかりと気持ちをぶつけあえる事が出来るのか。不器用なりにそう接した植野直花の様に。その為の手段が手話だとしたら、それを学ぶ勇気はあるのか。

当たり前のように会話が聴こえて言葉に出来る自分の周りに、もしかしたら別の手段でそれを求めている人がいるかもしれない。

物語だけで終わらせてはいけない、素晴らしい作品でした。


2019.7.18
亡くなられた多くの方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

投稿 : 2019/07/19
閲覧 : 184

りんご さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

漫画のほうがよい

2017.2
『あの花』『ここさけ』が好きならこれも観ているはず。
登場人物の一人ひとりが放つ言葉がリアルで、まあそうなっちゃうよねー言っちゃったかーという思う繰り返し。みんな素直すぎる。
アニメも十分よいですが、脇役のストーリーがところどころはしょられているので、漫画のほうがおすすめです。

投稿 : 2019/07/14
閲覧 : 173
サンキュー:

9

ネタバレ

ただのアニメ好き さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

こ、これは凄い...

【あらすじ】
{netabare}将也のクラスに転校してきた硝子は聴覚障害者であり、自己紹介でノートの筆談を通じてみんなと仲良くなることを希望する。
しかし、硝子の障害が原因で授業が止まることが多く、同級生たちはストレスを感じる一方になっていた。そして合唱コンクールで入賞を逃したことをきっかけに将也を初めとするクラスメイトたちは硝子をいじめの標的とするようになり、補聴器を取り上げて紛失させたり、筆談ノートを池に捨てたりするなどエスカレートしていったが、ある日...{/netabare}

【感想】
{netabare}いやー、良いアニメでした。
見始めたきっかけは弟が僕に進めてきたことで、始めは気が乗りませんでしたが最近、同じジャンルのアニメばっかり見ていたので気分転換には良いかなと思い視聴しましたが、これは凄いです。
気分転換に観たのが申し訳ないくらい良い作品でした。

まず、この作品の特徴としてとてもメッセージ性があるアニメだったように思います。
「自分でやったことは自分に返ってくる」「自分でやったことの責任は自分でとる」
という感じではないでしょうか。
やっぱり、メッセージ性のあるストーリーは良いですね。
理解の幅が広がるので...

作画は映画というのと京アニさんというだけあってかとても繊細で美しかったです。
そしてなんといってもグラフィックと作風が合っていたのもこの作品の良さかと思います。
あと、なぜだか西宮さんをみているとバイオレット・エヴァーガーデンのヴァイオレットを思い出しました。
顔が似ていたからなんですかね?

キャラは大体というかほとんどの人がひねくれ者ですが中身は皆良い人っぽいです。
ただ一つ、気になった点だけ...
なんか、西宮さんがやさしすぎるような気がします。
まあ、僕の心が狭いのからなのかは知りませんが、小学校時代のことだとはいえ、結構というかとてもひどいいじめを受けていたのに将也とまだ友達になる気があるのは正直驚きました。

そして僕がこの作品を好きな理由の一つは音楽は別に盛大では無いのにとても盛り上がっていたことです。
まあ、特にとても沢山アニメを見てきたわけではありませんがここまで音楽が盛大ではないのに盛り上がっていたというのは凄いと思いました。
いやー、時代の進歩ですかね(笑)

万人受けしそうな作品かどうかは分かりませんが、多分結構沢山の方が好きな作品かと思います。
ともあれ、個人的にはとてもお勧めです。
どんなかたでも、一度は視聴してみることをお勧めします。

どうか僕の語尾力のない感想でこの作品が汚されませんように... T-T{/netabare}

投稿 : 2019/07/05
閲覧 : 278
サンキュー:

38

ネタバレ

心静 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

考えさせられる!

幼い時に人をいじめたり、主犯じゃなくても
同調したりすることは誰しもたぶん経験したり
見たことがあると思いますが、
元いじめっ子目線の話で、新鮮でした。

分からなかったのは、なんであんなにいじめたのに
いつも許していたのか、、です。。
ふつうなら嫌いになってしまいそうなのに。

でも、色々あって結局2人は仲良くなれて
すごく良かったと思います!
楽しく最後まで、飽きずに見ることができました♩

投稿 : 2019/06/10
閲覧 : 221
サンキュー:

9

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

可愛すぎる。

高校生になった石田くん可愛すぎるやろ。
小さい子に優しいし、ええ子や。
子供の頃って、平気で残酷な事してしまうし、それが結果どう繋がっていくかとか考えへんよな。
良い映画やった。大人になった今でも、こんな風に人と向き合うってことないから、なんかすげぇなって思う。大人ほど、なーなーで付き合ったりするから体当たりで仲良くなってくって無いか。
あれだな〜、学生って良いなぁ。笑

投稿 : 2019/06/09
閲覧 : 186
ネタバレ

Mi-24 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

駄目な奴は何をやっても駄目だった。

綺麗な映像と音楽。優れた演出と話の展開。良く纏まったアニメ映画で、見た直後は「感動の名作だ!」と素直に思う。
しかし冷静になってじっくりと考えてみると、救いの無い酷い内容の話だ。


聴覚障害を持つ硝子といじめっ子の将也。
小学校時代に硝子に悪質ないじめを行っていたのは将也を含む男3人と女1人。
この中でいじめについてあれこれ考えているのは、自分もいじめの被害者になった将也のみ。
特に硝子をいじめた後に将也もいじめていた男2人は、いじめを行った事に対して後悔も無ければ反省もない。

結局いじめの加害者は自分が実際に殴られるなどの苦痛を伴った罰を受けない限り、自分の行いを省みる事は決してない。
獣のように苦痛を与えて躾ける必要があるのは悲しい話だが、悪質ないじめをやる様な奴はそもそも話が通じないので仕方が無い。


将也は自分の苦しみから逃れるために硝子に救いを求めるが、何故か硝子に受け入れられてしまう。
これによって将也が本当の意味で自分自身と向き合う機会が、永遠に失われてしまった。
硝子の妹がしたように完全に拒絶された方が、将也の将来のためには良かったと思う。

物語終盤で将也が硝子をいじめた原因について「自分はただ硝子と話がしたかっただけなんだ」と言っているのを聞いて、将也には心底失望した。
結局将也は何も分かっていなかった。

将也は自分がした「硝子に対して行った悪質ないじめ」と向き合うことなく、硝子に惨めったらしく依存して、しがみ付きながら生きて行く事になってしまった。


将也と硝子の恐怖のサイコパスカップルが誕生して物語は終了。
合掌。

投稿 : 2019/05/31
閲覧 : 243
サンキュー:

9

ネタバレ

ももへ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 2.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

足りない...物足りない...

いつも気に入ったアニメから原作を漁りに入る自分としては珍しく、原作から入ったアニメ。

京アニ製作だけあって作画はめちゃくちゃ綺麗。
環境音まで繊細に表現されていて驚いた。
硝子役の早見さんの演技は鳥肌立った。

...んだけども。

観終わっても感慨に浸ることもなく、原作の漫画を読んでる時のような衝撃も感動もなかった。

まず一つ。
映画だからまあ仕方ないとはいえ、大事な部分を省きすぎている。
特に友達みんなで映画作りをするくだりがないのは痛い。
出てくる時間が短い上に絡みが薄いから、サブキャラに感情移入できない。
原作では「あ、こんな奴実際にいるわ」ってぐらい、言動がリアルで人間臭い素敵なキャラ達だったのに...
小学校から一緒だった植野と川井ですらあっさりしすぎてる。こと真柴君なんて完全に空気。
それぞれのキャラに思い入れがないから、橋での喧嘩のシーンも淡々としていたし、そのあとの硝子の「石田君が築き上げてきたものを壊してしまいました」にも説得力が感じられなかった。
あと個人的に西宮ママの過去は入れて欲しかったなぁ...

もう一つ。
植野役の声優さんの演技が微妙。
原作では感情を思いっきり表に出して怒鳴ったり殴ったりしちゃうキャラなんだけど、映画を見てる中ではそういった激しい感情は全く伝わってこなかった。だから上で挙げた主人公との絡みの少なさも合わさって、影の薄さに拍車がかかってしまっている。
原作では一番好きなキャラだっただけに残念過ぎる...。

いちいち原作と比較してしまってごめんなさい。
でも、初めてこの作品に触れた人たちが満足できるのか、というのがすごく心配。
各キャラ達の考えていること感じていること、ちゃんと伝わってきましたか?この作品があなたに本当に伝えようとしていることは伝わりましたか?
自分は、この映画では「聲の形」の魅力は感じられないのではないかと思いました。

映画じゃなくて普通に12話ぐらいのアニメにしてくれていたらなぁ...(ボソッ)

投稿 : 2019/05/16
閲覧 : 228
サンキュー:

12

gm560 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

涙が出る理由がわからなかった

なんか少し現実離れしているのではないか?

と物語に違和感を感じているのに、
なぜか目から涙が止まらなくなりました。
なぜこのストーリーに自分がこんなにも感動出来るのか、
正直あまり理解が出来ませんでした。

見終わって時間が経ち、少し頭が整理されてから気付いた事があります。
いじめは誰しも経験した記憶を持っているものであり、
被害者としての記憶、加害者としての記憶、
もしかしたら両方の記憶を持っている人も多いのではないでしょうか?

自分はしっかりと被害者だった期間が続いた事もありました。
その時は辛かったし、今となっては記憶はもう曖昧だけど、
幸いに、その時期を乗り越えて元気に育ち、大人になる事が出来ました。

そしてたった一度、加害者としての大勢の中の一人になってしまった
取り返しのつかない苦い記憶があり、何十年前の記憶なのに、
その一回だけを、今も時々思い出して後悔してしまいます。

恐らくそれらの遠い記憶が、視聴中に無意識のうちにリンクして、
感動につながったのではないか?と今は感じています。
本当に救いは無いけど、なにか救われるお話です。

この物語は実は有り得るかもしれないし、有ってはいけないと思うし、
有って欲しいと願いたい、そんな話かもしれません。

あと、作画がとてもきれいで、なんというか音がとても良いです。
変にバックに音楽を流さずに、例えば植物に水をやる音とか、
効果音がとても良くて、耳に気持ちよく聞こえてきます。
声優の演技もリアルで本当に素晴らしいと思います。

少しシリアスで重い話ですが、それが大丈夫な人におすすめです。
多くの人に見てもらって、いろいろ感じてもらいたいです。

追記:私がこのアニメを見たいと思ったきっかけの動画を紹介します。聲の形を見終わった今見てもとても感動します。クオリティ高くてきっと感動すると思うのでよかったら見てください。
https://www.nicovideo.jp/watch/sm31406053

投稿 : 2019/04/11
閲覧 : 369
サンキュー:

20

大重 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

難しいテーマを高度な作画で描いた傑作

作画、内容共に素晴らしい傑作でした。

原作も素晴らしいですが、それをスッキリ良くまとめていますね。

しかしいじめという内容にはいろいろ思うところもあって複雑ですね。
いじめというのは人の心を殺す最悪の行為なのに、遊び感覚で気楽に行われて、ろくな殺人と違って大した罪にも問われない。
それに対する贖罪といった複雑なテーマでしたので、モヤモヤが残るのはどうにもならないか。

原作通りですが、硝子ちゃんがただ天使で可愛すぎるところはちょっと違和感。
いじめられた本人が何も恨んでいなければ、やった方の心も救われてしまうのでは。
まあ結論はでませんが、考えさせられる傑作だったということで

投稿 : 2019/03/31
閲覧 : 241
サンキュー:

8

ネタバレ

プクミン さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

凄いアニメ!!

小学校6年生の頃、転校してきた聴覚障害の少女にいじめをしていた少年。
いじめはエスカレートしていって、過激になって行き、少女は転校。
数年後、いじめを行っていた主人公が当時いじめてた少女と再会し、その後を描いた物語。

まずこの物語は、主人公とヒロインの立場になってどのぐらい理解または共感できるかで、かなり好みが変わる作品だと思います。

以下、ネタバレ含みながらの内容と感想です(長いです)。
{netabare}
ヒロインの『西宮硝子』と主人公の『石田将也』の二人の心境がメインの物語になります。
耳がほとんど聞こえない為、上手く話せないという状況にもなっています。
その喋り方に対し「気持ち悪い」とか言っていじめに発展。更にいじめを行っても相手が抵抗しない事からエスカレートしたんだと思います。
いじめが発覚した後、将也の母親が弁償やら慰謝料やら諸々含めたと思われる金額を西宮母へ渡したところで、将也は自分が大変な事をしたと気付いたんだと思います。
その後色々あって結局硝子は転校します。

時は進み高校生になりますが、母親に対し、当時払った金をバイトやら何やらで金を稼ぎ、そっと返した後、主人公は自殺しようとしますが、その前に当時、水場に投げ捨てた硝子のノート(筆談用)を返す為に手話サークルへ行きます。
どこでその情報を得たのか不明ですが、そこで硝子と数年振りの再会。
そしていつの間に覚えたか分からない手話。
その再会と主人公の母親により、自殺は止める事になりますが、罪悪感からか、他人の顔に×印が見えるようになります。
この時は単純に、この×印は自分の事を拒否っている表現だと思っていました。
そして他人が自分の事を悪く言っているんじゃないかと思い込み、他人との接触を過度に恐れるようになっています。

話は進み、助けた人と友達になり、孤独からやや解放されていきますが、硝子に会いに行こうとしたところ、一人称「オレ」で自称「硝子と付き合っている」を名乗る人物(本当は硝子の妹『西宮結絃』)から「自分を満足させるためだけに来てるなら帰って下さい」と言いますが、まさにその通りだと思いました。
主人公の将也が硝子と接触し続けている理由は、自身の罪滅ぼし的な感じかなと、この時は思っていました。

その後の展開は、小学校の頃一緒のクラスで硝子と関わりの合った人達と再会していったりしていきますが『植野直花』という、女子でいじめに加担していた人だけは、変わらず硝子の事を嫌っており、みんなで遊園地に行った時を始め、他のところでも度々衝突します。
この女は、最後まで許せませんでした。

この植野からの言葉、更に時期悪く硝子のお祖母ちゃんが亡くなり、硝子自身が、自分がいると周りを不幸にさせてしまう、周りに迷惑を掛けてしまうと思い、花火大会の日に自殺をしようとします。
間一髪のところで将也が止めに掛かりますが、代わりに将也が落下し病院送りに。
これを知った西宮家は将也の母親に土下座、植野は硝子に攻撃。
やっぱりこの植野という女は許せんっ!!

主人公の将也が意識を取り戻した後、硝子の安否が気になり、無断で病院を抜け出し探し、結果いつも魚にエサをやっていたところで無事再会。
この時、将也が硝子に「ちゃんと謝っていなかった」という事に気付き、何をしたかったのかも気付きます。
この台詞を聞いた時、主人公は罪滅ぼしをしたかったのでは無く、単純に硝子が何を考えていたのか、何を思っていたのか、それを知りたかったんじゃないかなと思いました。
あくまでも個人の見解ですが、そう考えると、自分自身が許せなくて自殺をしようというのも納得、そして周りの人から×印が無くなったのも、自分を許せるようになったからという事からなのかなと。

一方、硝子の心境ですが、友達と呼べる友達がおらず、必死に頑張って友達を作ろうとしたけど小学校の頃に失敗。しかも相当無理をしていたと思うので、将也からいじめにあってからは、自分から友達を作る事を諦めてしまったり、恐れていたのではないかと思っています。
そんな中、当時いじめていたとは言え、わざわざ手話まで覚え自分に会いに来てくれた将也に困惑しながらも友達になりたいと考えていたんだと思います。

『なんであんなにいじめられていながら、そんな人と友達になりたいと思ったのか?』と考える人も思いますが、孤独の辛さは主人公が作中見せてくれました。
硝子からしてみると、今までの経験(多分、何度も転校、何度もいじめに遭ってたと思う)から、友達を作る事がどれだけ難しいかも理解していたと思います。
「ごめんなさい」が口癖なのも、自分が上手く喋れないからという負い目もあったんだと思います。
将也達にいじめられていた事も、硝子からは親に直接言ってない事からも、相当我慢をしていたと思います。
それでも友達を作る事が出来なかった。
そんな彼女のとって、相手(将也)の方から友達になって欲しいと言われた時は、いじめというリスクと、一番欲しかったもののメリットで相当葛藤したと思います。
実際、将也からのいじめは無く、普通に優しく接して貰っていて本当にうれしかったんだと思います。

仲良くしていくうちに、彼に好意的になり「好き」とまで言ってしまいましたが、硝子がプレゼントした品や、彼に伝えた言葉が『好き』という単語のみからも、彼女の精神年齢は実年齢よりかなり低いのではないかと思いました。
理由としては、心が許せる人は家族のみ(一応手話サークルの人もいるとは思いますが)という環境で育った彼女は、どうしても他者よりコミュニケーション能力が下がってしまいます。
なので、ここでの好きは恋愛的な面よりも友達としての『好き』の意味合いが強いのではないかと思いました。

最後に植野ですが、彼女は最後に『バカ』を手話で伝えます。これは彼女なりに自分から硝子へ歩み寄ろうという意思表示と受け取りました。
まあ、好きになれませんけどね。
{/netabare}

作中出て来るキャラは、どうにも癖が強く、植野と自称親友を名乗る永束だけが最後まで好きになれませんでした。
硝子と結絃は好きでしたけど、それ以外は微妙という事で、キャラ評価は3.5。
音楽については、EDぐらいしかなかったので、これも3.5。
ただ、物語や主役二人の心情はこれ以上ないぐらいに完成されており、声優(主に硝子)の演じ方も、一言一言が胸に響くものでした。

設定が『障がい者』『いじめ』と、作品として受け入れにくい要素があるのに、ここまで良い方向へ辿り着けた事に、ただただ凄いと思いました。

そんな作品とは裏腹に、レビューを上手くまとめきれず長文になってしまい、申し訳ありません。

投稿 : 2019/03/25
閲覧 : 558
サンキュー:

29

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

綺麗事でしかない

元イジメ被害者としては、未だに加害者を許す気にはならんし、同窓会のお知らせが実家に届いても、決して俺の現住所を奴等に知らせるな!と言ってあるほどで、このお話はこうなるといいよねっていう綺麗事でしかない。
まぁ京アニ山田尚子で、ラブストーリー要素を強めて描いているからラストまで観れたかなぁって思う。

投稿 : 2019/03/24
閲覧 : 297

daruma さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

圧縮されていたけど、本質的なところは大事にされていました

原作既読です。

原作からかなり圧縮されていると感じました。前後半に分けてもいいくらい。いい部分も悪い部分も削られたのでやや薄味でしたが、本質的な障がいの壁や、償い、生きることのような本質的なテーマはしっかり残されていたと思います。

センシティブな内容でしたが、その踏み込みを無駄にしないだけの質量ある作品でした。

原作読んだとき(もう数年前になりますが)には感じなかったことや、考えなかったことが改めて自分の中で湧いて、自分の中での変化を感じました。植野の硝子をうざがる気持ちや、硝子と佐原、将也の自分を責めることでとじこもろうとする気持ちなどをより一層気になりました。

キャラクターでは全体的に可愛く表現されていたと感じました(悠木碧のユズは特に)。川井はマジでうざいままでした。

興味を持たれた方は原作もぜひ読んでいただきたいです。(いじめ描写とか人間関係のドロドロ感がきついけど笑)

投稿 : 2019/03/04
閲覧 : 366
サンキュー:

12

ネタバレ

をれ、 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

問題提起作品(但し問題には触れません。)

2018年末に某BS局で放送されたの機に、録画してあったことを思い出して視聴記念書込。

  まず提起されていると思われる諸問題の、所謂いじめ、障がい者との恋愛や友情、ダイバーシティ、障害ポルノや障がい者(非)聖人説など、について言及する意思がないことを明記することから始めます。理由は、それらに対して当事者経験の欠如から状況の想像力が不十分に感じられ、揺るぎない意見を持てないからです。従って、この物語の問題提起の仕方についての個人的な感想を、キャラのリアリティ、物語、学校という不完全システムの3つについてだけ述べることにします。
  
  まずキャラのリアリティ、そんな人が現実に存在しても不自然に感じないということです。主要登場人物は、主人公でいじめの加害者/被害者の石田将也、ヒロインで難聴でいじめの被害者西宮硝子、それからサブキャラのヒロインの妹だけど少年風の西宮結絃、自称主人公の親友の永束友宏、主人公に密かに好意を持つ植野直花、傍観者で状況の消極的同意者の川井みき、ヒロインの最初の理解者であるがいじめ被害者の佐原みよこ。
  まず主人公ですが、何故いじめていた人に会おうと思ったのでしょうか。ノートを返さないといけない理由はどこにあったのでしょうか。さらにもう使う状況がないであろう手話を何故習ったのでしょうか。これらは物語を進行上不可欠ですが、動機不明の主人公像を作り上げてしまいます。そして、それらに目を瞑ったとして、実現できたお話、例えば主人公とヒロインの和解と恋愛感情といったこの話の流れは、私には感動できるほど良いものでもありませんでした。
  ヒロインに関しては、イジメられても微笑んでいられるのは、経験的にそれが周りとのコミュニケーションでの彼女的最適解だったのでしょう。これで知性を疑うのは哀し過ぎると思いますが、終盤以外では受動的過ぎて、人形のように感情や思考がない存在にときどき思えることがありました。それは意図したことならばそれでもいいのかもしれませんが。なお全サブキャラに関しては不自然な言動や行動は特に無かったと思います。
  
  二つめは、物語についてですが、納得し難い点が2つあります。一つは、自死を主人公のみならずヒロインも企てることの意味です。特にヒロインの方は唐突で物語の都合上多くの視聴者の同意を得るために主人公がヒロインに対しての贖罪に値する状況を作りたかったのでしょうが、ヒロインを愚者にし過ぎていると思います。また、身代わりに大怪我をした主人公の治癒の成り行きは不自然です、完治するまであるいは完治後も少なくともしばらくは痛みが残る筈でしょうから、ずっと寝ていてただ目覚めただけでのような表現では不自然な感じがしました。
  次に、同窓会的友情ごっこをする必然がなく、何度も集まることに違和感を感じます。いじめられていた人に会ってその場にいたいでしょうか、少なくともトラウマのようになっている人がそこに居たら逃げ出したくなるのが普通だと思います。実際作中でアイスクリームを買う場面の描写でそのようなことがあったと思います。
  
  三つめは物語内のことだけではなく現実世界も恐らくそうなのだろうと思いますが、学校や教師には、いじめという現象を防止/解決するのではなくむしろ促進する機能があることです。何故将也がしたいじめを防止することはできなかったのでしょうか。それはいじめが発生していることを見逃したか、無視したとしか言いようがないと思います。いじめ問題が保護者からの糾弾で校長から見過ごせなくなった時に初めて対策が取られましたが、それは犯人探しと裁判のように罪を確定し、いじめ加害者から被害者になるという罰を押し付ける結果になり、いじめそのものは形を変えただけで残りました。事なかれ主義で、子供たちの心理の専門性のかけらも感じられない教師からは、また教師の専門性を管理する立場を全うできてるとは思えない校長からは問題が解決の可能性は見えてきません。これはこの作品のほとんどの登場人物に本質的な非があるように描れていないのとは対照的に学校側には憤りを感じるように描かれていると思います。この作品の暗示的メッセージは学校といういじめに対して不完全なシステムの糾弾にあるような気がします。でも、これは暗示的ではなく明示的にもっとわかりやすく提示すべき議題だと思ます。なお、近年のリアル学校には少数ながら非常駐のカウンセラーがいると聞いたことがあります。勉強以外のことを教師に期待するのではなく、コミュニケーションを学ぶ場やそのための十分な質と人数の専門家が学校に必要な時代に来ていると私は思います。

  最後にこの作品が取り扱った問題はもちろん真剣に議論されるべきですが、娯楽作品という枠組みの中で、多くの人の目にそういった問題が目に触れられるようにしたことはとても意義深いと思います。しかし、個人的な物語への不満があり、それは自死の話を、特にヒロインには結び付けて欲しくはなかったことです。繰り返しになりますが、ヒロインを愚弄し物語を安っぽくしているように感じ、それ故物語の評価をあまり高くはできません。
  それから、いわゆる作品クオリティについて付け足しておきますが、非常に高いレベルにあり、作画は安定していて美しく、音響も素晴らしいと思います。どの声優さんたちも自然で感情がよく伝わってくる演技で、特にヒロイン役の早見沙織さんの演技は、この難しい役を素晴らしく演じ切っていたと思います。

投稿 : 2019/02/24
閲覧 : 331
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15

リタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

映画も映画の良さがある

数年前に原作を読み胸を抉る内容に衝撃を受け、映画化された時は映像であの内容見るのはキツいんじゃないかと数年放置していた。

今回視聴したけど、漫画だと心に直接突き刺さるような激しい描写が、映像によって幾分か軽くなってる気がした。それに声優と映像のおかげでテンポよく進んで美しく感じるシーンもあるのでアリだと思う。

どちらもそれぞれ良さがあり、映画化は端折られてる部分もあるけどサッと楽しむにはとても良い出来だった。

投稿 : 2019/02/05
閲覧 : 244
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6

ahirunoko さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

キャラは丁寧だが、背景が京アニにしては・・・

女子キャラの可愛さはさすが京アニ!
ただ、背景はもっとキレイでもいいような。

ストーリーは思春期の話、かな。
でも隙なく出来ているので完成度高し!
リアリティあって好みだけど地味かも。

良い作品だけどインパクトに欠けるかな。

投稿 : 2019/01/13
閲覧 : 259
サンキュー:

11

ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

心を抉る心温まるアニメ。早見沙織さんの演技が巧いです。

耳の聞こえない女の子硝子とその子をいじめていた男の子将也の物語。
舞台は大垣市、水とか橋とか川面とかの描写に見惚れます。
流石、京都アニメーション。
作画が美しいです。
それに、表情とか声で感情を巧みに表現しています。

小学校6年でのいじめの光景。
他人を貶めることによって自己の劣等感を正当化する。
人の本能に従った行動とは言え、つらいものがあります。
また、この時期は自我の確立が出来ていない時期。
自分の中に生じた得体のしれない感情を持て余し、どうすることもできない子供たち。
その結果、互いの心がバラバラに。
数年後、高校生になった二人が再会して、物語が再び始まります。

{netabare}小学生の時の感情をしだいに自覚する二人。
それはそれで、他の人を巻き込んで様々な感情のもつれを生じさせます。
そして、気持ちのすれ違いにより発生する一つの出来事。
「思いのままに生きる」ということの難しさを教えてくれます。

高校生になった将也は、人と正面切って向き合うことができません。
将也の顔を前に向かせてくれたもの。
それは硝子の、そして友人の温かい心だったのです。{/netabare}
人間社会で生きていく上で、ひとつのヒントになるアニメ。
心行くまで感じて下さい。

個人的には硝子の妹ゆづるがお気に入り。
ぶっきらぼうだけど気遣いができて、実は人を想う気持ちが人一倍強い。
それに目がぱっちりで可愛いし、セーラー服姿も良く似合う。
恥ずかしながら途中まで気づきませんでした、c.v.が私の大好きな碧ちゃんだと。
沙織さんと同様、碧ちゃんも良い仕事をするなあ。
ホント、聲の形がすばらしいアニメです。

投稿 : 2019/01/12
閲覧 : 494
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46

かずおさん さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

衝撃

いじめって、いじめられた人しか、ほんとの意味では理解できないかもしれないですね。

私は、口だけで、わかるよってのが凄く嫌いなので、この作品の感じ、すごく好きですし、感動します。というか、胸が苦しくなる。
だけども、一度はみてほしい。その反面、ちゃんと理解してほしいという気持ちもありますね。
とはいえ、やはり京都アニメーションの群を抜く作画力と原作の力で、傑作に仕上がったと思います。

投稿 : 2019/01/12
閲覧 : 237
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9

じん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

当事者視点の表現を追求した啓発映画

この映画は原作漫画から出発したアニメ映画である。取り扱っている内容は聴覚障害とそれに関係する人の反応。説明がしにくいがおそらくこれを鑑賞して各人なりの感想を持ってもらいたいというものだろう。劇中に出てくる手話もなかなか凝ってあり、関係の団体の名前も聞いた。

物語。私としては不満がある。主人公の視点で書かれることが多いのだが、後半の展開、とりわけ人物関係の変化が緩慢すぎる上に根拠にかける部分があり、映画の構成としてはあまり良くない。書き方をすることでそれぞれの人物像を描き出しているのかもしれないが、感情寄りになってしまう作品の運命とも言える、やや退屈なものになってしまっている。視点移動などのコンテから主人公の感情は伝わってくるものの、所々意味不明な他人の行動について説明もなかったので「いじめあるある」作品になってしまった。
言い換えれば色んなことがありすぎた。
何回か見たが、似たような展開を繰り返す場面に変化もないのは虚しさも感じる。もしかしたら、前述の通りの「いじめあるある」について考えてほしいのかもしれない。そう考えると最後の場面も納得が行った。

作画については、コンテが充実していただけに面白い。手話の写し方、なかなか好印象だ。ただ、最近のトレンドなのかエフェクトモリモリなのはちょっと眩しくて困る。キャラクターデザインはアニメーションスタジオ特有の既視感あるやつである。表情表現が追いついていないと感じるのが惜しい。ラストからして仕様なのかもしれないが。

音楽。この作品についていえば十分なものだと言えるだろう。主張がうまく棲み分けている。

声優の演技については、十分評価できる。感情が強いこの作品においては大事な要素の一つである。エキストラと思われる部分、かなり奥まで行き届いており、音楽と合わせておおいに雰囲気に貢献していた。

さて、この映画について私が言えることは、一回見ろということだ。おそらく見るものの立場によって見え方が異なるだろうし、共感の仕方も違ってくることだろうと思われる。取り扱っているテーマだけに、各人が各人を探してほしいものだ。

投稿 : 2019/01/12
閲覧 : 284
サンキュー:

8

ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

これが現実。作者は理解しているな。

いじめは許されないものだ。登場人物の大半はクズで反省していない。主人公は、いじめっこからいじめられっこになりいい気味だと思ったし、それで、謝りに来るのもどうかしてる。過去に見て見ぬふりした女が過去のことを暴露したり泣いたりして、マジで害悪。 結果的にそれが現実だし、みんな変わるなんて物語の中だけって思ってる。

だからこそ、クズをクズとして描いてくれて嬉しい。現実、いじめた人物は、そんな人ばかりだし、結果的に好かれるような人間ではない。嫌いなものを嫌いとして拒否したり、心の内は反省してない。

まじで、障害とかイジメとかそういう部分からハッピーエンドやみんなで「理解」しよう!みたいな話は綺麗事だし、この作品はいい意味で人間の本性を表していて好きでした!

みんな仲直りハッピーENDは非現実!
これこそがリアルって思いました。

投稿 : 2019/01/09
閲覧 : 250
サンキュー:

10

ネタバレ

takeboo さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

心が熱くなる

序盤のいじめは目を覆うものがあり、気分が悪くなって視聴を止めようかとも思った。でも思い直して視聴続行。
最後はいい形で終わって良かった。見て損はない作品。
83点

投稿 : 2018/12/24
閲覧 : 284
サンキュー:

6

星ノ海酩夜 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

京アニ力の詰まった綺麗な映画

かれこれ3回は視聴しました。

噛めば噛むほど味のでる、そういったアニメ映画だと思います。恋愛の面よりも人間関係に関しての面が強く出てる映画だと思ってます。

キャラ毎にしっかり役割が課せられていて、どのキャラも重要なのがわかる人にはわかると思います。あと演出が凄いんですよね、この映画は。光の描写とか、この橋にはどういう意味があるのかとか、動物たちもなんでこの動物は登場回数が多いのだろうかとか…………

ストーリーもよく出来てると思います。初見は雰囲気だけだなと感じて、いじめや周囲との関わりの難しさにイライラを感じたんですけど、2,3回目をTSUTAYAで借りて観て、そのよく出来た演出とその優しい話に涙が止まらなかったです。

主題歌も凄く作品に合ってて良いんですよ。あと早見沙織さんの演技力も普段の早見沙織さんの演技を観ると鳥肌がたつと思いますwアニサマでは主題歌を早見沙織さんが「私にとって大事な作品」と言って心を込めて歌っていたのを覚えています。

この映画はいじめを題材にした鬱で暗い映画として観ないでください。悲しい作品ではありません。”繋がりたいのに繋がれない”この淡さが良い味を出した作品です。是非観てみてください。

投稿 : 2018/12/05
閲覧 : 244
サンキュー:

11

ネタバレ

KINAKO音大生 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5
物語 : 2.5 作画 : 2.5 声優 : 2.5 音楽 : 2.5 キャラ : 2.5 状態:観終わった

とりあえずこれ入れたら受けるやろうって作品

障害、愛、家族、友情、いじめ、恋愛、とりあえず全部ぶっ込めば受けるやろうって盛り込んだのはいいがどれも使いこなせず、あわわわわわーってなってる作品。捌き切れるはずもなく撃沈。

投稿 : 2018/11/12
閲覧 : 284
サンキュー:

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聲の形のストーリー・あらすじ

聲の形」は、聴覚の障害を持つ少女・西宮硝子と、彼女へのいじめに加担していた過去を持つ少年・石田将也の物語で、2人の衝突や再会を通して、孤独や絶望、愛などが描かれている。(アニメ映画『聲の形』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2016年9月17日
制作会社
京都アニメーション
主題歌
aiko『恋をしたのは』

声優・キャラクター

入野自由、早見沙織、悠木碧、小野賢章、金子有希、石川由依、潘めぐみ、豊永利行、松岡茉優

スタッフ

原作:大今良時(講談社コミックス刊)、 監督:山田尚子、脚本:吉田玲子、キャラクターデザイン:西屋太志

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