1990年度に放送されたおすすめアニメ一覧 200

あにこれの全ユーザーが1990年度に放送されたおすすめアニメを評価したーデータを元にランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月20日の時点で一番の1990年度に放送されたおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

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年代別アニメ一覧

89.1 1 1990年度アニメランキング1位
銀河英雄伝説(TVアニメ動画)

1990年春アニメ
★★★★★ 4.3 (944)
4039人が棚に入れました
西暦2801年を宇宙暦1年とした遥かな未来。宇宙に進出した人類は、専制政治を敷く銀河帝国と民主共和政を唱える自由惑星同盟の二大勢力に分かれ、 150年にもわたる断続的な戦争を続けていた。長く不毛な戦いが永遠に続くかに思われていた宇宙暦700年代末、両陣営に2人の英雄が出現する。銀河帝国の貧乏貴族の家に生まれたラインハルトは、姉を皇帝に奪われた事をキッカケとして、銀河帝国を奪い取る野望を胸に軍人となり、出世していく。 一方、敵国である自由惑星同盟にあって、不本意ながら軍人になってしまい、不本意にも関わらず功績を立て続けるヤン・ウェンリー。 一見正反対の彼ら2人の登場により、人類の歴史が大きく展開し始める
ネタバレ

ラスコーリニコフ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

銀英とあにこれとアニメ業界について

あにこれに参加して1ヶ月時点で書いたレビューを書き直しました。

この作品のレビューを書くのが目標だった。(2013/11)
{netabare}
◆一つのアニメとして

色々な要素を一つ一つ見て、トータルして完成度が高いのは攻殻。

ただ、銀英はアニメ作品というの枠の外。それをあえてアニメ作品
として評価するとしたら・・、

物語:98.0 作画:3.5 声優:72.0 音楽:4.0 キャラ:86.0

こういった馬鹿げた事になってしまう。

名作アニメ達が「3階建て、エレベーター、室内プール、シアター
ルーム、防音設備完備、トイレは各階に5つ」とかそんな規模なのに、

「万里の長城みたいなのを作りたいんだけど・・、一応設計図はある
んだ」と、そして出来てしまった。

つまりアニメ作品単体と比較するのではなく、アニメ業界全てと対比
すべきよーなもの。


◆世間一般でのイメージ

検索 富野由悠季VS田中芳樹
検索 銀河英雄伝説対ガンダム全作品

方向性が違うので、比較するような事では無い気がする。


◆対象年齢

ある程度水準が高めの大人にしか多分本当の価値は理解できない。

けど、中学~高校の若いうちに見た方が、色々な意味で有益な作品。
10人中7~8人位が分かる程度の内容にはなっています。


◆若いうちに見る意味

キャプテン翼は日本だけではなく海外のサッカー選手にまで大きな
影響を与えた訳ですが、

検索 キャプテン翼をこよなく愛する海外のサッカー選手
検索 キャプテン翼に影響をうけた海外のサッカー選手

それは単に面白いサッカー漫画であるという事で、サッカーを始め
るきっかけや精神面、モチベーション部分に良い影響があった。

キャプテン翼を読んだ、あるいは視聴した
⇒ドライブシュートが打てるようになった
⇒それが実際のサッカーでも役に立った
という事では無い訳です。

最近話題の黒子君のミスディレクションにしても、バスケで使える
かと言えば、使えない、無理がある。

銀英も基本的にはそういった性質、作品を見ただけで具体的な何か
が向上するという事ではなく、あくまでエンターテイメント。

しかし、サッカー作品ならサッカーに、バスケ作品ならバスケに、
同じ分野に関わらない限りはほぼ役に立たない多くの作品と違って、
銀英は普通の人生を送る上でも色々な面で良い影響がある。

多くの事に興味が持てるようになる、知識が吸収しやすくなる。

学生のうちは国語(現代文、古典)、政治(政治経済)、哲学(倫理)
歴史(日本史、世界史)、軍事(戦略、戦術)、権力や宗教、戦争の
本質、世の中の仕組み、魅力的な話し方、文章の書き方等。

自分は理系で学生の頃は興味無い分野は嫌々勉強していましたが、
この作品をもっと早く見てれば色々楽しめたはず、知識が身に付くの
も早いかっただろうな・・と、今でも思います。


ニュースを見ていてもビジネス書籍を読んでいても銀英の内容は頻繁
に思い出す「下手糞な言い方してるけど、結局銀英の~じゃん」的な。

イメージ出来るシーンがあると、面倒な話もすぐに理解出来る。

「マンガで分かる~」シリーズの本をジャンル問わず数百冊まとめて
読むよーな、そういった効果があります。

小説(原作)になると序章がキツめなので、まずはアニメから見るの
をオススメします。


◆物語

話の完成度は異次元。三国志クラス。とても個人の脳内から出て来た
話だとは思えない。

星界の紋章、まおゆう(原作の方)、コードギアス、狼と香辛料、カイジ
他福本作品、医龍(漫画だけ)、C - The Money~省略、一部ガンダム
作品(seed destiny等)、攻殻、十二国記、MONSTER、ヨルムンガンド、
デスノート、プラテネス。

全部足して萌えや恋愛、異能の力を抜くと、銀英っぽい話が出来る
かもしれない。


◆キャラ

やはり三国志クラス。

キャラ数を1/10にしても、やはり5.0を付けてしまうと思う。


◆作画

ある程度は我慢してください。

物語、声優、キャラで5.0以上を付けれない為、その分を盛って5.0に
しておきます。


◆声優

桁が違う。作品が出来た時期が非常に良かった。

検索 銀河声優伝説


◆音楽

OPとEDは我慢してください。これも盛ります。

戦闘時はクラッシック使っているので、多分不満は無いはず。


◆名言

名言だらけと言われてる作品と比べ、桁が「2つ」違う。

だから現在でもよくパクられるし、あのアニメのこの名言のネタ元は
ここだったのか・・が結構あると思います。

この銀英の原作者の田中芳樹が、どこからそのネタ持って来たのかを
調べる作業が自分の中で今もなお続いており、その為に読んだ書物が
100~200冊どころではない。だからこそ若い人に薦めたい。


◆戦術は戦略に従属し、戦略は政治に、政治は経済に従属する

銀英で出て来る名言を1つだけ、その応用の仕方も含めて紹介。

現実でも通じる話で、普通の作品はこれ等の一部だけが扱われる
のですが、銀英だと全てが登場し、それ等の関係性が分かります。

 経済 > 政治 > 戦略 > 戦術

【経済】
お金とモノ、それ等の流れ、社会の生産活動の調整、あるいは生産
活動そのもの。個人ならば自分にお金が流れる仕組み(≒何の職
に就くのか、何の仕事をするのか?給与は?)、といった感じ。

【政治】
お金をどう使うか配分を決める、時にはその一定量を戦争に向ける
事もある。

個人ならお金と時間を何に向けるか?戦争に関しては「何を戦争と
捉えるか?」で変わって来ると思います。(一般的には受験や資格
試験、あとは恋愛系、異性に対してのアプローチとか)

【戦略】
どこと戦うか、何と戦うか、そもそも戦うか否かの決定。敵を分析
して戦闘前に有利な状況を作り出したり、計画を立てる。

誰でも知っているであろう「彼を知り己を知れば百戦殆からず」
というのも、ここに関係してくる。勝てそうにないなら、避けたり
先延ばしにしたり。

【戦術】
戦う事にした、あるいは戦わざるを得なくなった。ではどう戦うか、
追撃は?撤退するタイミングは?という話。

個人で考えると「アニメの視聴」は政治面、戦略面での失敗の類。

アニメ好きで膨大な時間(時にはお金)を投入している方、自分も
同じですが、その時間を有効に使う方法はいくらでもあります。

撤退が嫌なら経済、政治、戦略面に良い影響を与える視聴の仕方を
考えると良いです。

【補給は大事】
銀英は補給を重点的に捉えていて、その事で「実際の戦争は・・」
と軍事オタクの方々によく突っ込まれている。

個人であれば食事や睡眠。精神が疲弊して来たら気分転換、休息、
英気を養う為に遊んでみたりと、そう考えると納得出来るはず。

田中さんがサボるのが好きなので「単に性格が出ているだけ」とも
考えられますけど。


◆話は分かりやすくする事

ある程度専門知識を持ってしまうと、インテリぶって自己満足で相手
の理解を無視して話を進める人が多く、

自身高校~大学の頃はそういった傾向があった訳ですが、この作品
見てからそれが無性に恥ずかしくなり、なるべく知識が無い人にでも
通じる言葉で話す事を心がけるようになりました。

自分より遥かに頭が良くて知識がある人が、分かりやすい面白い話、
つまり銀河英雄伝説を書いていた(アニメでやっていた)ので敗北感
で一杯に、チンケな見栄やプライドをへし折られた訳です。


専門的な事を誰にでも分かりやすく話すのは、自分1人が理解する
3倍の理解が必要ならしいですが、理解不足のお馬鹿に限ってあまり
一般的ではない用語を使い、難しく分かりにくく話す。

聞き慣れない用語を並べるだけ、具体例が出せない、イメージさせる
事が出来ない、簡単に言い換えられない ≒ よく分かっていない。


現実で歴史に「天才」として名を残している人の言葉で

シンプルさは究極の洗練である(レオナルド・ダ・ヴィンチ)

とか。あとはアインシュタイン、

Everything should be as simple as it is,but not simpler

訳:できるだけシンプルに、ただしシンプル過ぎないように
  できるだけシンプルに、そしてシンプル過ぎないように とか。

銀英の原作者の田中芳樹は「一体何が凄いのか?」という事ですが、
アインシュタインの方の「名言のそのもの」みたいな人で、

情報の噛み砕き方、翻訳の仕方、そのバランス感覚が神憑っている。

この内容は簡単にした方が良い、これは比較した方が分かりやすい、
ここは具体例を出した方が良い、~な内容は直接だと不味いので笑い
に繋げてぼやかす、ここは直球で、ここは理解の妨げになるので全て
省略、これは大事なのでしつこく、みたいなセンス。


人間の脳みそは「大体の事は理解できるが、ちょっと分からない事が
がある位の情報」に出会った時一番活発に働く、心地良いと感じると
言われていますが、

知識が全く無い人にとってのそのレベルの内容を常にキープしている、

「少し難しい、分からない事もあるけど、大体理解出来る、頭に入る、
面白い、どんどん読める、どんど見れる」な感じ。


という事は「元々簡単なジャンルの情報」とか「元々興味がある人に
エンターテイメント性を抜きにして教えるだけ」だったら、出来る人
は結構いる訳ですが(池上○の学べるニュース!みたいな)、

本来一部専門の人しか扱わない情報の数々を大衆が見て楽しめる
レベルにまで落とし、娯楽作品として加工、それが流行るという事が
いかに不気味な事か。


各界で天才と言われている人も、所詮「食えそうな食材を(含めて)
料理している」訳でして、田中は本来食えないもの、彼以外は調理が
できないものを組み合わせて、一流の料理にしてしまった。

古めの漫画、アニメでたまにある「カレーを作ったら爆発した」の逆、

「食材とは思えないものから、見栄えが非常に良い料理が出来、それ
が非常に美味しい」というケース。

食材選択、分量の調整、味付け、料理の腕等で皆が争っている時に、
錬金術的なことをやらかした。


銀英より面白い作品、消費者ニーズに合っている(萌え、エロ、恋愛、
厨二、ゲーム系)作品は腐るほどありますが、銀英は人生で役に立つ
健康食品で構成されているので、いくら食べても大丈夫です。

似た事を冨樫作品(幽遊白書やHUNTERXHUNTER)のレビューにも
書きましたが、彼もまた錬金術士の1人でありながらも、メインで使用
するのは化学調味料たっぷりの有害物質。

非常に美味い、腕は超一流、しかし現実では何の役にも立たない。

2人ともサボり癖がある事で有名ですが、錬金術は膨大なエネルギー
が必要なのでしょう・・ね。そう思わないと、腹が立って仕方がない。


◆比喩を使う

普通の人は本読んだり会話した時に、その内容の1/10も記憶に残る事
がないらしいですが、だったら「少しでも伝わった方が良い」

大抵の場合、話は10のうち7~8位が伝われば十分で、10のうち7~8位
が正確ならばあまり問題は生じない。

そして7~8/10で良いなら例え話、比喩を使うのが手っ取り早く伝わり
やすい。

銀英には色々な比喩が出てきて、古いものや特殊なものも多いですが、
比喩というもの自体に興味が持てるようになると思います。

そもそも銀英という話自体大型の比喩みたいなもので、どの分野の事
も7~8/10程度の中身しか無いし、正確さもやはり7~8/10くらい。

だからこそ簡単で理解しやすい。


◆でも、より正確にしなければいけない話もある

主観なのか客観なのか、想像なのか事実なのか、自分の言葉なのか
誰かに聞いた言葉なのか、本音か建前か、絶対か多分か、

~らしい、おそらく~、~とも言える、~のような、~だと~が主張
している等。

より正確に伝える為に大雑把にまとめたり、別の言葉で言ってみたり、
自分のレビューでも結構あると思いますけど、主に銀英・・というか
田中芳樹の影響。という言い方自体が、田中の影響。


◆話は面白く、印象深く

ネットが一般に普及し、情報過多の時代なので、情報を選別しパッケ
ージングする(まとめる)技術は多くの人が向上している訳ですが、

その分「誰が」の部分、個性が薄れている、記憶にあまり残らない。

大半がテンプレ通りで、似たような情報を似たようにまとめている。

そんな中で「個」を出せるのは、非常に大きな武器になる、アニメの
レビューを書くのをやめても様々な場面で役に立ちます。


◆銀英の作者、田中芳樹の凄いところ

表現、創作を生業にする人の中で天才と呼ばれる方は結構いますが、
言葉の響き、使い回し、意味ありげなぼやけた表現で読者、視聴者を
惹きつける人ばかり(歴史に名を残している人含め)の中で、

そういったセンスを十二分に持ちながらも、基本的には「言葉の持つ
意味、内容の力」でダイレクトに惹く。

芸術家的な気取りがない、含みで盛る部分が無い、あっさりしている。


・名言や過去の偉人達と友達感覚

「権力、権威」を重視しない気持ちが「情報、過去の偉人達」にまで
及んでいて、必要以上に敬意を持っていない。

嫌いなもの、納得のいかないものはあっさり否定が出来る、ひねくれ
た解釈も出来る、だから普通組み合わない様々な情報と結び付いて、
通常の作品の数百倍になる量の数々の名言が生まれる。

いかなる名言、表現であろうとも一般的な情報と同等、一度原点部分、
意味の方に立ち返り、ストーリーの状況に応じてアレンジしあっさりと
再構築が出来る。

知識が凄いんじゃねーんです、知識も化け物染みてますが、その使い
方が凄いんです、色々な作品に出逢えば出会う程にその凄さが分かる。

最終的にはその部分を学んで欲しいです。そうすれば少ない知識でも
書ける事、話せる事の幅が何倍、何十倍にも広がると思います。
{/netabare}
アニメ視聴数が100未満、銀英を見た事が無い若い人に向けてのメッセージ的な。


あにこれの影響力とアニメ業界全体について
{netabare}
◆あにこれの影響力

運営している方々が優秀なお陰で「アニメ ○○」という検索ワード
でランキング、おすすめ、口コミ、評価等で1位や2位にあり、アニメ
業界の人間は意識せざるを得ない。

消費者からの評価、口コミというのは年々影響力が強くなっている為、
「ここでダメな評価をされにくい作品」を制作しなくてはならない。

少なくとも「どういったものが好まれるのか」の傾向はある程度掴む、
余程アホな企業じゃ無い限りは、その位の仕事はしているはず。

検索 今年のアニメのBD/DVDの初動売上をまとめたら凄いことになった

とは言うものの、ここの評価と売上には「あまり関係性は無い」ので、
そこまで重視はされない。


・業界への影響力を向上させるには

売れたアニメは片っ端から見て評価する人が増え、ここのランキング
が売上に近い形になれば、あにこれというサイト自体と、各レビュー
の影響力が増す訳ですが、

普通にレビューを書く分には、そんな事まで考える必要は無いと思う。

政党で言うと国会の議席数が20未満の野党、いくら騒いでも直接的な
効果はあまりない。

しかし、文章には、というよりも言論には数値とは別の力がある訳で、
優れた意見、主張、見解、分析、批評、論評は人から人へと伝搬する。

小さな点、たとえ1行レビューからだろうと、それが真に的を得ている
のであれば、爆発的に広がっていく。

たかだかレビューサイトの1つと言えども、アニメ業界の人々に「良い
作品を作ろうと思わせる力」「クソな作品を気分良く作らせない力」は
十分に有しているので、

そういった環境でレビューを書いているという事は覚えておくと良い
ような。「いくら文句を書いても無駄」とか、そんな事は無いです。


◆イノベーター理論(Innovator theory)

1、イノベーター(Innovators:革新者)
冒険的で新商品が出ると進んで採用する層。市場全体の2.5%を構成。

2、アーリーアダプター(Early Adopters:初期採用者)
社会と価値観を共有しているものの、流行には敏感で、自ら情報収集
を行い判断する人々の層。市場全体の13.5%を構成。

3、アーリーマジョリティ(Early Majority:前期追随者)
新しい様式の採用には比較的慎重な人々の層。慎重派ではあるものの、
全体の平均より早くに新しいものを取り入れる。
市場全体の34.0%を構成

4、レイトマジョリティ(Late Majority:後期追随者)
新しい様式の採用には懐疑的な人々の層。周囲の大多数が使用して
いるという確証が得られてから同じ選択をする。
市場全体の34.0%を構成

5、ラガード(Laggards:遅滞者)
最も保守的な人々の層。流行や世の中の動きに関心が薄く、イノベー
ションが伝統化するまで採用しない。市場全体の16.0%を構成。
中には、最後まで不採用を貫く者もいる。


マーケティングの世界では有名な理論で、顧客を新製品やサービスの
購入態度で分類したものですが、「評価」というのも同様。

つまり「2.5%の人の行動(評価)が、97.5%の人の行動(評価)に影響
を与える」という事。

「積極的に新しいアニメを見て、自分で考え自分で評価しいてる」という人
は現在のあにこれでは非常に多く、

アニメは視聴だけならば無料という事もあって、イノベーターの割合は
他のジャンルより多いと思いますが、

それでも10%~20%位の人の行動(評価含む)が、80%~90%に影響
を与えていて、

レビュアーは大多数に影響を与える少数に属しているという事。

勿論、影響を与えると言っても一部(マイノリティを気取りたい人とか、
厨二病的な人)にはマイナスの影響だったりもしますが。


銀英だとハイドリッヒ・ラングが

「全体を100としてそのうち51を占めれば多数による支配を主張でき
 ます。ところが、その多数派もいくつもの派閥に別れています。

 即ち、その51のうち26を占めれば、100という全体を支配できます。
 多数支配などという共和制の建前が、如何に虚しいものであるか~」

という話をしていますが、そんな感じで考えても良いですし、あとは

パレートの法則:経済において、全体の数値の大部分は、全体を構成
するうちの一部の要素が生み出しているという説(80:20の法則)

カオス理論のバタフライ効果:通常なら無視できると思われるような
極めて小さな差が、やがては無視できない大きな差となる現象

とか。

実際、どの程度の影響があるかはよく分からないですけど、レビュー
を書くという事は「大多数に影響を与える行為」な訳です。

レビューの内容に迷った時はその事を意識する。


読者に与える影響

他のレビュアーに与える影響

長期で考えて、あにこれに与える影響

更に長期で考えて、アニメ業界全体に与える影響


普段はろくな事を書いていないので、あまり他の方のレビューを紹介
したくないですが、今書いている事自体が

劣悪な衆愚アニメの決定版
http://www.anikore.jp/review/242462/

このレビューの内容が伝搬したものであり、それは書きながら不意に
思い出したのですが、あにこれの隅っこであろうと、誰かはこの事を
訴え続けていかなくてはならない。

銀英的に言うと、政治権力に対するジャーナリズム、そういった立場
にレビュアーはあるという事。

最近クソアニメばかり視聴し、あまり本気でレビューを書く気が起き
ない自分は、二度とこんな事を書くことは無いような気もする。

よって、これを読んでいる誰かが「頑張ってやらないとダメな事」な
訳です。頑張ってください☆

ペンは剣よりも強し。こいつは真理など滅多に存在しない人間社会
の中で、数少ない例外の一つだ。と、ヤン提督も仰っておられます。


◆マズローの欲求5段階説

ビジネス絡みだとたまに持ちだされる話ですが、長期間レビュアーを
していても、似たような欲求の変化が起きる。

自己実現欲求  : 自己の向上、活動をより充実したものにしたい
  ↑
尊重、承認欲求 : レビュアーとして尊重されたい、承認されたい
  ↑
所属、愛の欲求 : メッセージが欲しい、交流したい等
  ↑
安全の欲求 : 批難されたくない、叩かれたく無い
  ↑
生理的欲求 : 読まれたい、サンキューが欲しい

多分、こんな感じ。

欲求を外でも満たせるなら、最初の欲求以外の途中の段階をすっ飛
ばす事もあるでしょうし、必ずしも下から順にという事はないです。

「頑張ってやらないとダメ」とか書きましたが、欲求が最終段階に到達
した一部が勝手に考えて上手く書くと思うので、他に欲求があるうちは
特に意識する事は無いと思います。


◆アニメ業界の衰退

検索 アニメ業界、売上4年連続減、テレビ放送頼みからの脱却を模索
検索 5年ぶりに制作分数が増加、レポートから見るアニメ業界の現状

実際は低迷とか衰退とか言う程にひどい事は無いですが、予兆のような
ものは確実にある。

製品ライフサイクルでいう成熟期~衰退期の段階で

検索 【アニメとマーケティング分析3】今のアニメ産業の『ライフサイクル』について考察!

少し知識があると誰でも考えるよーな話。


銀英の 第40話 ユリアンの旅・人類の旅 から、一部の話を

~しかしながらその平和が続く中で、人類の上にいわゆる中世的停滞
の影が持ち掛かりました。

疲労と倦怠が希望と野心を抑え、消極が積極に、悲観が楽観に、退嬰
が進取に取って代わるようになって来たのです。

実際に科学技術による新たな発見や発明が後を絶ち、人類の生存圏の
拡張も再び頭打ちになっていったのです。

更に政治的にも民主共和政治が自浄力を失い、利権漁りと権力闘争に
のみ興味を示す衆愚政治と化していったのです。

社会的活力が失われ、社会生活や文化は廃退の一途を辿った、人々は
無気力化し老若男女を問わず麻薬や酒、性的乱交や、神秘主義に耽る
者が続出した。

あるいはスピードや暴力に刺激を求め、事故や犯罪が激増し、反比例
して検挙率は低下した。

生命を軽視し、モラルを嘲笑する傾向は深まる一方だった~


人類の未来の架空の歴史の話な訳ですが、開拓が一段落して頭打ちに
なると、大抵のものはグダグダになる。

創造的活力が失われ、アニメ業界、文化は廃退の一途を辿る、人々は
萌豚化し老若男女問わず萌えやエロ、ハーレム話に耽る者が・・

とか、そんな感じに。

進撃の巨人は良い作品だと思いますが、閉塞感の中でスピード、暴力
という点では「まさに衰退期の象徴そのもの」で、ちょっと危ない。


と言っても視聴側には大した被害は無い訳でして、一番悲惨なのは

検索 アニメ制作の現場で働く20代の平均年収110万円

採算ラインに届かないアニメが大量に制作された結果

アニメDVD・BDの売り上げを見守るスレ@wiki - 売上ライン一覧

その皺寄せが下っ端に来ている、というのはどこの世界でも同じ事。


◆あにこれは多分まだ成長期

登録者数の推移は知らないので、そういった点ではよく分からない訳
ですが、レビューの質は日々向上し、多様化している気がする。

各自がレビュアーであると同時に読者。そして技量に関係なく読者数
とその質が調整出来る、という点は上手く使えば非常に快適。

どうやって調整するかは書かないですが、察してくださいな事ですが、
単純に増やす事に躍起になった後は、レビュー内容についても色々と
考えると面白いと思います。

作品へのレビューは様々な点からのアプローチが可能で、ここで評価
基準になっている物語、作画、声優、音楽、キャラ以外からでも、


・見た時の状況

年齢が高い方の書く、当時の視聴状況についての話は面白いので好き
です。


・歴史的なアプローチ

ヤン提督の如く、歴史からの考察。歴史と言っても色々な歴史からの
アプローチが可能で、あにこれに長く居るとその歴史からでも色々と
書ける。


・売上からのアプローチ

ここの評価と売上は全く違うので、

検索 アニメDVD・BD売り上げまとめwiki

dvdbd.wiki.fc2.com と www38.atwiki.jp/uri-archive/? の2種類

検索 アニメDVD・BDの売り上げを見守るスレ@wiki

この2つはチェックしておくとレビューの幅が広がるかと。


・社会学的、工学的アプローチ

得意な人はやれば良いと思いますが、あにこれだと若干供給が多過ぎ
な気も。インテリな方々が多いんですよね、ここ。


・原作や声優、監督、スタッフ等からのアプローチ

レビューとしては王道ですけど、それだけに若干供給過多気味。


・笑いに繋げる

笑えるレビューが若干少ない気がする。Amazonの

アニマル ビッグフィギュア【親キリン】(等身大フィギュア)とか
対ライフル用防弾シールド

のレビューでも読んで、そういった方向性で突っ走るのも良いかと。


◆言葉は大事に使いなさい、ユリアン

言葉では伝わらないものが、確かにある。だけど、それは言葉を使い
尽くした人だけが言えることだ。

だから、言葉というやつは、心という海に浮かんだ氷山みたいなもの
じゃないかな。

海面から出ている部分はわずかだけど、それによって、海面下に存在
する大きなものを知覚したり感じとったりすることができる。

言葉を大事に使いなさい、ユリアン。

そうすればただ沈黙しているより、多くの事をより正確に伝えられる
のだからね。


◆ポプラン、シェーンコップ、ムライからの影響

自分の話になりますが・・

・ポプラン、シェーンコップからの影響

この2人私生活が酷い有様でも、年少者に対しては「まともぶった事を
言う事がある」訳で、最低限のモラルは有している。

ヤンや田中芳樹とかはどう頑張っても届きそうには無いものの、この
2人くらい・・には、なんとか、的な気持ちがある。


・ムライからの影響

あんなジジイは嫌いですけど、彼が第39話でユリアンに話していた事
はこれまで迷った時に何度も思い出す事になったし、現在ここまでの
内容を書いているのも、ムライからの影響が大きい。


~ 今だから言うが、私の任務はヤン提督の引き立て役だったのだ。

別に卑下したり不平を鳴らしている訳では無い。ヤン提督は指揮官と
しての資質と、参謀としての才能を両方兼備する珍しい人だ。

あの人に参謀が必要だとすれば、それは他人がどう考えているのかを
知って作戦の参考にする為さ。

だから、私としてはエル・ファシルの英雄に参謀として望まれた時、
自分の果たすべき役割は何かと考えて、すぐには結論を出せなかった。

それが出たのはイゼルローン陥落以後だ。で、私は役割を弁えて殊更
常識論を唱えたり、メルカッツ提督にも一線を引いて対応したりした
訳だ。

鼻持ちならなく見えた点もあろうが、分かってもらえるかな ~


要するに、自分が必要無いと感じた時も「できる事は何か?」を考え、
その役割に徹する、普通は積極的にやらない事をする、という事。

と言ってしまえばどこの誰でも言いそうな話ですが、たまたま自分に
はムライの言葉が強く残っていた。

あにこれに来た直後、自分よりアニメそのものに対しては知識豊富な
人が沢山いる、そんな状況何を書こうか迷った末に、あにこれ全体に
不足していたものを補う役割に徹しようと思った。

その為には、一部から憎まれようが嫌われようが知った事では無い。

という点についは、「あしたのジョー」からの影響もあり、ストレス解消
という意味での利害も一致したのですが・・。


私は役割を弁えて殊更変な視点でのレビューを書きまくったり、人気
作品にも一線を引いて対応したりした訳だ。

鼻持ちならなく見えた点もあろうが、分かってもらえるかな!


2013年夏に復帰した時、今度はレビュアーの質が向上しているという
点に目が行き「自分は何も書く必要なくね?」という状況に陥る。

「私が死んでも代わりはいるもの」じゃねーですけど、現代人特有の
「あれっ、自分いらなくね?」的な捻くれた感じ方は普通にする訳で、
そうすると途端にやる気が無くなる。そして休止。

冬に復帰した直後(つまり現在)もまた同じ事で悩み始めたのですが、
「あにこれがレビューサイトとして正常に機能している」という点では
特に問題は無いものの、

アニメ業界全体は? 萌えエロ産業で、問題だらけ。

レビュアー全体は? 自分と同じように休止する人は多い。

あにこれの細部は? 改善点を上げればキリが無い。

問題点は見えても、不満はあっても、自分にはなんとかする力が無い。

とはいえ、その事をレビューに書くことは出来る訳で、あとはそれを
読んだ力のあるレビュアー(将来的に力を身に付ける人を含め)達に
熱意は伝わる、そしてなんとかしようと活動するかもしれない。

ヤンは民主主義の芽を上手く残した、熱が冷めやすい自分は熱が急激
に上がった際に湧きでたここまでの思考をレビューに残す。

この行為の意義については、後世のアニメ好き達が判断する事さ!
{/netabare}
こちらはアニメ視聴数が100以上、投稿レビュー数もそれなりの人への話。
銀英の話を持ち出しているので、多少のネタバレを含みます。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 88
ネタバレ

yapix 塩麹塩美 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

週刊 銀河英雄伝説 復刊!第20号

復刊のご挨拶
 年の瀬も押し迫ってまいりましたが、如何お過ごしでしょうか。
 さて、皆様への御約束通りここに「週刊 銀河英雄伝説」の復刊を宣言いたします!(一週遅れてしまいましたが)
 まだ折り返しにも到達しておりませんが、今後もより一層気を引き締めて刊行を続けていく所存であります。
 今後とも何卒ご愛顧のほどをお願い申し上げまして、挨拶に代えさせて頂きます。
       平成27年12月20日 ヤピゴスティーニ代表 やっぴー


休刊のお詫びと挨拶
 {netabare}いつも「週刊 銀河英雄伝説」を購読していただいてありがとうございます。
 そんな皆様にこんなお知らせをしなければならないことを残念に思います。
 詳細は私のプロフを参照していただくとして、今後の再開予定について述べさせていただきたいと思います。
 な、なんと!本年11月4日よりファミリー劇場において「銀河英雄伝説(本伝)」の再放送が始まるのでございます。
 月~木に各日2話ずつ放送するそうなので、おそらく、12月中には39話まで追いつくのではないかと推測されます。
 そういうわけですので、今年中には我が「週刊 銀河英雄伝説」を再開することができる見込みでございます。
 しばらくのお別れとなりますが、また会える日まで、皆さまご自愛なさいまして、健やかにお過ごしください。
                   ヤピゴスティーニ代表 やっぴー
{/netabare}

創刊の挨拶
 {netabare}この度は「週刊 銀河英雄伝説」創刊号をお手に取っていただき、誠にありがとうございます。
 本マガジンは、全55号を予定しております。
 各マガジンには2話分のレビューを掲載し、
 週に一度のペースで刊行する予定となっております。
 もはや改めてここで申し上げる必要などないと存じますが、
 銀河英雄伝説についてご紹介をさせていただきます。
 田中芳樹原作のスペースオペラをほぼ忠実にアニメ化した作品であり、
 全110話(本伝)に及ぶ大作であります。
 この大作を攻略するにあたり、
 どうすれば最後まで視聴することができるか?
 との視点で愚考を重ねた結果たどり着いたのが、
 週に2話のこのマガジン形式であります。
 55号と1年を超える長きにわたるお付き合いとなります。
 途中至らない点も多々あると思いますが、
 何卒広い心で見守っていただけるようお願い申し上げます。
                   ヤピゴスティーニ代表 やっぴー{/netabare}

 第一話「永遠の夜の中で」
 {netabare}実質的にアスターテ会戦前半。
 絵もキャラデザも古さは否めない。
 そこは目をつぶろう。
 それを言い出したら視聴できなくなる。
 そこで、私の銀河英雄伝説歴について語ろう。
 原作は5回は通読しているはず。
 アニメ版は何度か視聴を試みて断念している。
 もちろん魔術師ヤン・ウェンリー派であった。
 SFというよりは戦記物と捉えるべき作品であろう。
 私としても、三国志を読むのと似た感触で読んでいたような記憶がある。
 友人の中には「未来の話なのに帝国で専制君主制なんて・・・」と受け付けない人間もいた。
 専制君主制・・・いつ復活してもおかしくないと思いますがねw{/netabare}

 第二話「アスターテ会戦」
 {netabare}ヤン・ウェンリーの面目躍如。
 彼の出世の決定的な要因となる。
 敗戦ゆえに英雄が必要・・・とはいつの世も変わらぬもの。
 負けても大勝利の同盟政府には大衆衆愚政治の臭いがプンプンです。
 流石に全110話。
 話の進みが遅いです。
 ら、来週も頑張るぞ!{/netabare}

 第三話「第十三艦隊誕生」
 {netabare}自由惑星同盟の国歌・・・
 わざわざ作曲したんでしょうね。
 歌詞は何語だったんでしょう?
 それにしてもマーラー多用されてますね。
 憂国騎士団恐すぎw
 やる事も過激すぎ!
 女でも殴っちゃうんですか!
 第十三艦隊誕生っということで、
 イゼルローン要塞攻略前夜ってとこですかね。{/netabare}

 第四話「帝国の残照」
 {netabare}「ジーク、弟と仲良くしてやってね。」
 ジークフリード・キルヒアイスの運命はこの一言で決まってしまった。
 ラインハルトへの友情が偽りだとは言わない。
 しかし、髪を撫でられながら聞いたアンネローゼの言葉は、
 彼にとって、
 女神の神託にも等しいものであった。
 ラインハルトのシスコンぶりも尋常ではないが、
 キルヒアイスの一途さもこれまた尋常ではない。
 これは、もはや、愛をこえている?
 これは、もはや、信仰?{/netabare}

 第五話「カストロプ動乱」
 {netabare}古代ギリシャ風?
 古代ギリシャは西洋文明のいわば理想だが、
 現代のギリシャは完全にヨーロッパのお荷物・・・
 どうなる?EU。
 デフォルトしちゃうの?
 ・・・話が逸れた。
 キルヒアイスはローエングラム伯の腰巾着ではない。
 ということをラインハルトとアンネローゼ以外の人間に知らしめた一件。
 キルヒアイスの胸中がどうであれ、
 権力を持つ者は勝手な思惑を抱く。
 彼には他の選択肢はありえないのだが・・・{/netabare}

 第六話「薔薇の騎士」
 {netabare}帝国側(ラインハルト)と同盟側(ヤン)を交互に描く、
 というのがこの作品の基本的な流れなんだけど、
 ラインハルト → 堅苦しい
 ヤン     → 気楽
 って印象を受ける。
 これは中心人物のキャラクターに負うところが大きい。
 ヤンの気負わない性格、
 少なくとも気負っていないように見せかける態度が、
 なんとなしに温かみのある集団を形成しているように感じられる。
 それはそうと、
 いよいよイゼルローン要塞の攻略戦。
 戦(いくさ)と言っていいのかどうか・・・
 どんな素晴らしいハードもそれを扱う人間しだい・・・
 いつの世も変わらぬ真実ですね。{/netabare}

 第七話「イゼルローン攻略!」
 {netabare}イゼルローン要塞攻略戦の目的とは、
 自明のことかもしれないが、
 イゼルローン要塞を奪取することである。
 つまり、攻略戦後も要塞として機能するように占領することである。
 だから、シェーンコップは白兵戦に訴えてまで制圧する必要があった。
 もし、攻略戦の目的がイゼルローン要塞の破壊若しくは無力化であったならば、
 もっと手っ取り早い方法を採ることもできた(中枢施設の破壊など)。
 仮に、もし仮に、イゼルローン要塞を破壊していれば、
 その後の情勢はどうなったであろうか?
 ヤンは、同盟の政治家の野心を見誤った。
 味方の血を一滴も流さずにイゼルローンを攻略したことにより蔓延した高揚感、
 その力を過小評価していたのかもしれない。{/netabare}

 第八話「冷徹なる義眼」
 {netabare}ラインハルト陣営において影の部分を一身に背負う男オーベルシュタイン(影ならロイエンタールにもあるか・・・ならば、闇?)。
 ラインハルトとキルヒアイスが二人の内に秘めてきた野望、
 夢物語に過ぎなかったその野望が、
 いよいよ手の届くところまで近づいてきたその時に、
 野望の成就に必要な最後のピースとして陣営に加わった男、
 それがオーベルシュタイン。
 いや、必要性なら・・・不可欠ではなかった。
 おそらく、オーベルシュタインがいなくても野望は成就した。
 少し遠回りをし、少し余計に血が流れたかもしれないが。
 彼は、そこへの最短ルートを突き進むために必要なピースだったのだ。
 汚れ仕事をできる人間は必要である。
 だが、進んで汚れ仕事を作るような人間は必要なのだろうか?{/netabare}

 第九話「クロプシュトック事件」
 {netabare}陰謀渦巻く帝国の中枢と
 その中枢に巣くうモノ達による華やかな宴。
 華やかな宴は一瞬にして地獄絵図と化す。
 戦場で行われない戦い、
 それこそがラインハルトに立塞がる大きな壁なのかもしれない。{/netabare}

 第十話「ジェシカの戦い」
 {netabare}ヤン・・・ファーストクラスにぐらい乗せてもらえよ。
 ダンスができるとモテるというのは真説なのだろうか?
 甘酸っぱい思い出・・・
 もしかしたら・・・
 あるいは・・・
 違っていたかもしれない未来。
 その積み重ねが人生なのかもしれない。{/netabare}

 第十一話「女優退場」
 {netabare}愛憎と陰謀が複雑に絡み合う帝国の宮廷。
 人の心は移ろいやすい。
 ましてや皇帝の寵愛の行方など・・・
 一度口にした栄光の味は忘れがたく、
 それを一時の夢と諦めるには後味が強すぎる。
 さらば儚い夢よ・・・{/netabare}

 第十二話「帝国領進攻」
 {netabare}民主主義の自己矛盾。
 民主主義という崇高な理念も運用次第である。
 民主主義は万能の政治体制ではない。
 むしろ欠陥だらけの政治体制である。
 ほんの少し気を緩めれば、
 アテネ以来の衆愚政治へと堕する。
 信仰は神にのみ捧げればよい。
 人の手になる思想を信仰してはならない。
 思想は信仰の対象となった時から衰退への道をゆく。
 それは考え、疑い、検証し続けねばならないものである。
 所詮、人が作り出したものなのだから。{/netabare}

 第十三話「愁雨来たりなば・・・」
 {netabare}最も合理的・効率的な方法が最善手?
 それは、時として最も冷酷な策と成り得る。
 頭ではその合理性・効率性を認めながらも
 情のほうでは割り切れていない。
 ラインハルトの冷徹な理性の象徴がオーベルシュタインならば、
 ラインハルトの優しい心根の象徴がキルヒアイスなのかもしれない。
 机上では簡単に思える作戦も
 現地で実行にあたる者にとっては容易なものではない。
 それをそつなくやってのけたケスラーもまた有能な指揮官である。{/netabare}

 第十四話「辺境の解放」
 {netabare}解放軍・・・
 なんと甘美な響きであろうか。
 餓えの前にはどんな思想も理想も無力である。
 ラインハルト達がワイングラスを割るシーン、
 これが、あの有名な!
 えっ?
 白ワインなの?
 てっきり赤ワインだと思ってたよ・・・{/netabare}

 第十五話「アムリッツァ星域会戦」
 {netabare}大規模な艦隊戦・・・テンション上がるわ~。
 惜しくらむは平面的なところであろうか。
 せっかくの宇宙空間での艦隊戦なのだ、
 もう少し立体的に描かれてもいいのではないか。
 戦闘艇(ワルキューレ及びスパルタニアン)の動きは流石に立体的であったが。
 旗艦における戦術モニターも2次元で表現されており、
 ここも何とか3次元的な表現にできなかったものかと。{/netabare}

 第十六話「新たなる潮流」
 {netabare}画竜点睛を欠く・・・
 まさに最後の点を打つその瞬間を邪魔される。
 そんな思いであろう。
 オーベルシュタインはシステムに拘り過ぎる。
 如何にラインハルトと言えども一人の人間である。
 本当に腹を割って話せる相手、文字通り「腹心」も必要である。
 他の誰に、怒れるラインハルトを諌めることができようか。
 流れを速める歴史の潮流。
 その流れは何をどこへ運ぶのだろうか?{/netabare}

 第十七話「嵐の前」
 {netabare}おお!これが「3次元チェス」!!
 う~ん、2次元チェス盤が縦に3層になっている?
 上・中・下に駒がある・・・たぶんそれぞれの層間で移動可能なのかな?
 ヤンはつくづく戦略家だな。
 相手の意図、味方の対応、全て見通したうえで・・・何もできない。
 ヤンとキルヒアイスの邂逅!・・・邂逅ではなく、宿命?
 ああ、ラインハルトとヤンが味方同士であったなら・・・
 このような叙事詩は生まれなかった。{/netabare}

 第十八話「リップシュタットの密約」
 {netabare}ヒルダ登場。
 なんと理解のある父親・・・かつ、当主。
 ラインハルトの人となりを読み切ったうえでの率直な物言い?
 本当に大胆な女だ。
 そんなヒルダにラインハルトは人として興味を抱いた。
 電光石火の首都制圧劇。
 この内乱は、ラインハルトの栄達を速めただけであった。{/netabare}

 第十九話「ヤン艦隊出動」
 {netabare}完全にラインハルトの掌の上。
 完全にヤンの予見した通りに。 
 シェーンコップの扇動をのらりくらりと躱すヤン。
 ヤンは知っている。
 シェーンコップの指摘は正鵠を射ていることを。
 自分にはその全てを実現する能力が備わっていることを。
 ただ彼はそんなことを「やりたくない」のだ。
 社会の幸福と自分の幸福、
 選べるとしたらどちらを選べばいいだろう?{/netabare}

 第二十話「流血の宇宙」
 {netabare}メルカッツ提督も大変ですな。
 外の敵と戦う前に内の敵を黙らせないといけないとは。
 オフレッサー上級大将、個人の武力も侮れませんな。
 それ以上に侮れないのが、オーベルシュタイン。
 疑心暗鬼を煽らせたら天下一品。
 おそらく、オーベルシュタインのために割かれた一話であろう。
 彼の凄さは映像では伝わりにくい。{/netabare}

 第二十一話「ドーリア星域会戦、そして・・・」
 {netabare}指揮官の演説を対比させておいて、戦闘開始。
 ベートーベン交響曲7番第三楽章の軽妙なリズムに乗せて繰り広げられる艦隊戦。
 凝り固まった信念に殉じるための玉砕。
 無慈悲な理想は生贄の血を求め続ける。
 崩壊への坂を転げ始めた救国軍事会議。
 手懐けたいなら「パンとサーカス」を与え続けること、
 暴力で抑えたいなら徹底的に恐怖を植え付けること、
 どちらも出来ないのなら、
 こうなるしかない。{/netabare}

 第二十二話「勇気と忠誠」
 {netabare}ラインハルトに比肩する戦略眼・用兵術、
 ラインハルトを上回る平常心・包容力、
 ラインハルトに遠く及ばない野心と求心力、
 そんなキルヒアイスの全てが描画されるガルミッシュ攻略戦。
 
 手玉に取られるブラウンシュバイク公。
 もとより能力において遠く及ばないのは言うに及ばず、
 その能力不足を補うための人材、メルカッツを使いこなすこともできない。
 戦いの趨勢は決した。{/netabare}

 第二十三話「黄金樹は倒れた」
 {netabare}オーベルシュタインの策は・・・
 最も鮮やかで最も効果的な喧伝効果をもたらし・・・
 戦役の終結を早めることに貢献した・・・
 オーベルシュタインはラインハルトを試している。
 ラインハルトは自分が理想とする君主たりえるのか?
 無辜の人々の屍の上に帝国を築く覚悟があるのか?
 
 メルカッツの矜持・・・
 ゴールデンバウムに殉じる機会を失ったが、
 それがヤン・ウェンリーとの邂逅を生むというのなら・・・

 醜く死んだブラウンシュバイク、
 しかし、彼の部下の執念たるや・・・ {/netabare}

 第二十四話「誰がための勝利」
 {netabare}ヤン・ウェンリーの見事すぎる手腕。
 アルテミスの首飾りの有用性を完全否定するかのような破壊ぶり。
 これじゃ「アルテミスの首飾り」がどう凄いのか全然わからないよw
 それに引き替え、フレデリカへの不器用な振る舞い。
 上司と部下の一線を越えてやればいいのに・・・
 でも、そこがいいのか。
 
 イゼルローンを無力化する最善手、
 それに気づきながら、やはり、手を打てないヤン。
 彼はそれに対応できる立場にないのだから。 {/netabare}

 第二十五話「運命の前日」
 {netabare}上官と部下という形式を装った親友としての関係は終わってしまった。
 元親友という過去のある上官と部下の関係がこれから始まる。
 組織にNO.2は必要ない。
 必要がなければいいんだけどね・・・
 NO.2がいない組織・・・後継者候補が並び立つ組織・・・
 NO.1が倒れたらどうする?
 ああ、銃を預けたらアカンて・・・
 あの日のことを思い出したらアカンて・・・
 過ぎ去りし美しき思い出に浸ったらアカンて・・・
 ・・・ほら、運命がそこに。{/netabare}

 第二十六話「さらば、遠き日」
 {netabare}人一人の命は、200万の人民の命より重い。
 200万の人命を尊い犠牲と断じることが出来ても、
 キルヒアイス一人の死を受け入れることができない。
 それが、人の性(さが)である。
 
 見逃してはいけない。
 アンスバッハの凶弾に即座に対応できたのは唯二人、
 アンスバッハに向かっていったキルヒアイスと
 ラインハルトの盾になろうとしたオーベルシュタイン。
 水と油のような二人だが、
 ラインハルトの希少性を認識しているのも二人のみ。
 一人は親友として、女神にたてた宣誓を全うすべき存在として、
 一人は主君として、自身の理想を実現できる唯一絶対の存在として。

 キルヒアイスを失ってなお飛び続けねばならないラインハルト。
 誰のために、どこへ向かって飛ぼうというのか?{/netabare}

 第二十七話「初陣」
 {netabare}OP変更
 新体制となった帝国。
 ラインハルトの下着々と進む改革。
 相も変わらずの同盟。
 最前線から古参兵を引き抜き新兵を充てる体たらく。
 そんな中起きてしまった遭遇戦。
 どうにかこうにか味方の損害を最小限にとどめることができたアッテンボロー。
 唯一の明るいニュースはユリアン・ミンツの生還とその華々しい戦果。
 彼は知ることとなった、一兵卒として戦闘に参加したことによって。
 戦争の最前線で散る多くの命を。
 一隻の艦艇の損失は、数千の人命の損失であるということを。
 EDも変更。{/netabare}

 第二十八話「肖像」
 {netabare}明かされる疾風ウォルフの半生
 運命の女性との出会い
 ロイエンタールとの邂逅
 運命の女と結ばれるという幸福
 子宝に恵まれないという小さな小さな棘
 
 語られる金銀妖瞳ロイエンタールの過去
 親友にのみ伝えられた不幸な生い立ち
 それ故なのか繰り返される漁色行為
 
 暗躍するフェザーン
 再び動き出した銀河の歴史
 立止ること自らに許さないランハルトの下
 加速度的に増していく歴史の奔流が全てを押し流してゆく{/netabare}
 
 第二十九話「細い一本の糸」
 {netabare}地球教。
 フェザーン。
 同盟の首脳陣。
 ゴールデンバウムの残存勢力。
 それぞれの思惑が錯綜する銀河。
 
 ヤンとの出会い、
 日々の家事、 
 自分自身の昇進、
 ユリアンの充実した生活。
 束の間の安寧に身を委ねる銀河。{/netabare}

 第三十話「失われたもの」
 {netabare}失われて初めてわかる、
 そのものの質量。
 ラインハルトはあまりに苛烈に眩く煌めく。
 常人には見ることすらできない程に。
 彼を仰ぎ見ることができるのはほんの一握りの特別な目を持った者だけである。
 その輝きを優しく和らげることができたのは、
 キルヒアイスだけであった。
 ラインハルトは孤高の存在となった。
 オーベルシュタインが望んだように。
 だが、あまりに苛烈に光り輝くが故に、
 誰も近づけない存在になってしまった。
 オーベルシュタインのような盲いた人間を除いて。
 
 渇きを癒すため、
 冷えた心を暖めるため、
 彼は戦い続ける。{/netabare}

 第三十一話「査問会」
 {netabare}冴えわたるヤンの洞察力。
 あれだけの材料からかくも見事に見通すとは。
 あくまで可能性としての言及とはいえ、
 フェザーンの後ろいる闇の蠢動をさえ捉えるとは。
 しかし、悲しいかな。
 彼にはその可能性に備えるすべがない。
 
 査問会・・・
 時間の空費の絵巻物。
 ヤンよ、嘆くなかれ。
 もうすぐガイエスブルグ要塞が君を迎えに来るのだから。{/netabare}
 
 第三十二話「武器なき戦い」
 {netabare}出し損ねた辞表。
 もう出す機会のない辞表。
 
 沈みかけの船の上で繰り広げれる喜劇。
 あまりの滑稽さに悲壮感さえ漂う。
 この船は、もう修復不能な穴が開いている。
 誰もがうすうす感ずいている。
 でも、もう舞台から降りるには遅すぎる。
 船が沈むその時まで狂った喜劇の舞台は続く。{/netabare}

 第三十三話「要塞 対 要塞」
 {netabare}後手に回るイゼルローン。
 それでも持ちこたえるイゼルローン。
 対症療法は延命にはなるが根治は難しい。
 だが延命で良いのだ。
 ヤンという特効薬が届くまで生き長らえればいいのだ。
 
 やはり、ケンプは器ではなかった。
 疾風ウォルフや金銀妖瞳に比肩するほどの器ではなかった。
 彼は、功を焦り過ぎた。{/netabare}

 第三十四話「帰還」
 {netabare}戦略目的は・・・
 イゼルローン回廊の掌握であって、
 イゼルローン要塞の奪取ではない。
 そうであれば、採るべき手段は・・・ 
 二人の天才は最初からそのことを解っていた。
 
 ユリアンの軍事的才能の初めての開花。
 生まれ持っての才能と英才教育のなせる業か。
 
 ミューラーの演説にこそ指揮官の武人の責任感をみた!{/netabare}

 第三十五話「決意と野心と」
 {netabare}未だ、彼が心を許せるのはキルヒアイスのみ。
 死してなお、
 いや、
 死したからこそ、ラインハルトの拠るべき絶対的な指針となり得た。
 
 この世でラインハルト・フォン・ローエングラムを
 人ととして、一人の若者として心配しているのは、
 アンネローゼとヒルダのみ。
 アンネローゼがキルヒアイスの死と共に隠遁してしまった今、
 彼の傍で彼の為に動いてやれる人物はヒルダだけである。
 愛?
 広い意味での愛であろう。
 互いに互いの能力・見識に敬意を払い、
 得難い話し相手として尊敬し合っている。
 そんな関係を「愛」と呼んでいいなら、
 愛し合っているとさえ言っても良いであろう。
 
 ペンは剣よりも強し。
 時間のレンジを数百年・数千年の単位で捉えるならば、
 そうであろう。
 しかし、時間のレンジを数時間・数日の単位で捉えるならば、
 糞の役にも立たん!
 今ここにある困難を打破するには、
 剣を持たねばならないことも覚悟する必要がある。{/netabare}

 第三十六話「雷鳴」
 {netabare}蠢動する陰謀。
 放っておいても勝手に進む歴史の流れを
 無理に最短ルートへと流れを歪ます行為に過ぎない。
 しかし、歪もうが歪まなかろうが、水が低きに流れるは必定。
 必定の流れに堂々と乗るラインハルト。
 彼の前では小賢しい策など何の意味も持たぬ。

 ヒルダのラインハルトを思いやる心によって
 冷え固まった心をようやく融解させたアンネローゼ。
 彼女もまた、自分を責めていたのだ。{/netabare}

 第三十七話「幼帝誘拐」
 {netabare}オーベルシュタイン・・・
 細かいところまで調べ上げてある。
 次の次の次の打ち手まで考慮しているのだろう。
 信賞必罰は秩序維持の要であるが・・・
 起こるべくして起こった事件の責任を負わねばならないとは。
 敵だけではなく、味方の血をも流さずにはおかないそのやり方。
 ラインハルトが生き急ぐのはわかる。
 だが、オーベルシュタインはなぜそこまで性急なのか?
 なにが彼を駆り立てるのだろう?{/netabare}

 第三十八話「矢は放たれた」
 {netabare}相変わらず冴えわたるヤンの洞察。
 相変わらずヤンを焚き付けるシェーンコップ。
 守護神としてその存在を絶対視されるイゼルローン要塞。
 この要塞がある限り、領内に侵攻されることはない!
 との信仰の対象とさえなっている。
 ・・・本当にそうなのか?
 ヤンは気付いている。
 イゼルローン要塞を無力化する方法に。
 だが、それを阻止する手立てを持たないヤンにとっては、
 その暗澹たる未来図が実現されないことを望むよりほかはない。{/netabare}
 
 第三十九話「ひとつの旅立ち」
 {netabare}ヤンの薫陶を受けるユリアン。
 というよりユリアンに薫陶を与えることに喜びを見出すヤン。
 いや、ヤンだけではない。
 ポプランが、シェーンコップが、アッテンボローが、果てはムライまでがユリアンに薫陶を与えたがっている。
 ムライが言うように、これはユリアンの美質なのだろう。
 年長者から愛される資質、
 これも得難い資質のひとつである。{/netabare}

 第四十話「ユリアンの旅・人類の旅」
 {netabare}あ、あう・・・フロッピーはないやろ・・・
 衆愚政治・・・若き英雄・・・専制政治・・・恐怖政治・・・
 架空とはいえ「歴史は繰り返す」そのものである。
 人類は進化しない。
 進化するのはテクノロジーのみである。
 だから、人の営みは変わらない。
 トロイの木馬の神話の時代から何も変わりはしない。{/netabare}

 

 
 


 
 


 

 


 
 


 
 

 
 
 
 
  
 

 
 

 


 

 
 



 
 

 

 
  
 

  

  
 
 
  
 
 
 
 

 
 

投稿 : 2024/04/20
♥ : 30

イシカワ(辻斬り) さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

徹底して高水準を突き詰めたアニメ

記載されているレビューに対する反論・論戦を行いたい人は、メッセージ欄やメールで送りつけるのではなく、正しいと思う主張を自らのレビューに記載する形で行ってもらいたい。したくない時、受諾しない時は以降の文章を読み進めないこと。受諾する方のみ文面を読んでもらいたい。参考になったと思うときのみ、参キューしてほしい。

長期間もののアニメは、作品の中身が真水であることは少なく、水増しが主であるが、銀河英雄伝説はすべて真水である。
それはTVアニメの見逃しによりストーリーがわからなくなり、結果的に重要な回を設けられないという問題点をすべてOVA作品にすることで解決しているからだ。
視聴していない回があるのならば、購入して観ればよい。拠って見逃すことによる混乱は回避された。
過去のネックとなっていた問題が消失したことにより、本編だけでも110話という壮大なストーリーを描ききることが可能となったのである。
今でこそ映像技術の差により粗さが見られるが、OVA作品による手抜きのない画像だけで構成されている。作画崩壊などありえない。
また、当時の著名な声優はほぼすべて登場するため、銀河声優伝説と評される時もある。
要約すると、非常に質の高いSF作品の原作、画質では豊富で潤沢な予算が取れるOVA作品、銀河声優伝説というほどの豪華な声優陣、音楽は重層なクラッシックと、
何一つとして低レベルの要素がない作りになっているのだ。

銀河英雄伝説には名言集ができるほどの名言が散りばめられている。
ネットでは個人的に挙げるものが多くあり、検索すれば簡単に閲覧できる。
その中でも、これから視聴する人に向けて、ヤン・ウェンリーとラインハルト・フォン・ローエングラム、
二人の名言の幾つかを紹介したい。


ユリアン、戦っている相手国の民衆なんてどうなってもいい、などという考えかただけはしないでくれ。国家というサングラスをかけて事象をながめると、視野がせまくなるし遠くも見えなくなる。できるだけ、敵味方にこだわらない考えかたをしてほしいんだ。

        ――――ヤン・ウェンリー――――

法にしたがうのは市民として当然のことだ。だが、国家が自らさだめた法に背いて個人の権利を侵そうとしたとき、それに盲従するのは市民としてはむしろ罪悪だ。なぜなら民主国家の市民には、国家の侵す犯罪や誤謬に対して異議を申したて、批判し、抵抗する権利と義務があるからだよ。

        ――――ヤン・ウェンリー――――

ユリアン、吾々は軍人だ。そして民主共和政体とは、しばしば銃口から生まれる。軍事力は民主政治を産み落としながら、その功績を誇ることは許されない。それは不公正なことではない。なぜなら民主主義とは力を持った者の自制にこそ神髄があるからだ。強者の自制を法律と機構によって制度化したのが民主主義なのだ。そして軍隊が自制しなければ、誰にも自制の必要などない。


        ――――ヤン・ウェンリー――――

人間の歴史に「絶対的な善と絶対的な悪の戦い」など存在しない。あるのは、主観的な善と主観的な善との争いであり、正義の信念と正義の信念の相克である。
一方的な侵略戦争の場合ですら、侵略する側は自分こそ正義だと信じているものだ。戦争が絶えないのはそれゆえである。人間が神と正義を信じているかぎり・・・戦争は無くなるはずがない。

        ――――ヤン・ウェンリー――――


政治の腐敗とは、政治家が賄賂をとることじゃない。それは個人の腐敗であるにすぎない。政治家が賄賂をとってもそれを批判することができない状態を、政治の腐敗というんだ。貴官たちは言論の統制を布告した、それだけでも、貴官たちが帝国の専制政治や同盟の現在の政治を非難する資格はなかったと思わないか

        ――――ヤン・ウェンリー――――

中尉……私は少し歴史を学んだ。それで知ったのだが,人間の社会には思想の潮流が二つあるんだ。命以上の価値が存在する、という説と、命に勝るものはない、という説とだ。
人は戦いを始めるとき前者を口実にし、戦いをやめるとき後者を理由にする。それを何百年、何千年も続けてきた……このさき、何千年もそうなんだろうか

        ――――ヤン・ウェンリー――――

戦う以上、犠牲が皆無と言う事はありえない。だが同時に、犠牲の増加に反比例して戦勝の効果は減少する。
 この双方の命題を両立させる点に用兵学の存在意義があるはずだ。
つまり最小の犠牲で最大の効果を、という事であり、冷酷な表現を用いれば、いかに効率よく味方を殺すか、という事になるだろうな・・・。

        ――――ヤン・ウェンリー――――


軍隊は暴力機関であり、暴力には二種類あるって事だ。
支配し抑圧するための暴力と、解放の手段の暴力だ。国家の軍隊というやつは、本質的に前者の組織なんだ。
残念な事だが、歴史がそれを証明している。権力者と市民が対立した時、軍隊が市民の味方をした例は非常に少ない。

        ――――ヤン・ウェンリー――――


敵の望む事を汲んで乗ってやる、そののち反転。油断した敵を撃破。敵の美点、長所を利用する。敵の思考パターンにそった行動を予測して、その方向にわざと動かしてやる。こちらが一次的に有利になったからといって喜んで動くと敵の策略にはまる。戦略を読め。予測内の思考をするのは凡人。予測を超える思考ができて名将だ。


        ――――ヤン・ウェンリー――――


信念とは、過ちや愚行を正当化するための化粧であるにすぎない。化粧が厚いほど、その下の顔は醜い。
信念のために人を殺すのは、金銭のために人を殺すより下等な事だ。なぜなら、金銭は万人に共通の価値を有するが、信念の価値は当人にしか通用しないからだ。

        ――――ヤン・ウェンリー――――

固い信念なんてもんは かえって信用おけんね。だいたい戦争なんてものは固い信念を持った者同士が起こすんだからね。
正義と信念こそ、この世で最も戦いを好むものだ。

        ――――ヤン・ウェンリー――――

さて、もうすぐ戦いが始まる。ろくでもない戦いだが、それだけに勝たなくては意味がない。
勝つための計算はしてあるから、無理をせず、気楽にやってくれ。かかっているものは、たかだか国家の存亡だ。個人の自由と権利に比べれば、たいした価値のあるものじゃない。それでは、みんな、そろそろ始めるとしようか!

        ――――ヤン・ウェンリー――――


国家が細胞分裂して個人になるのではなく、主体的な意志を持った個人が集まって国家を構成するものである以上、どちらが主でどちらが従であるか、民主主義社会にとっては自明の理でしょう。人間は国家がなくても生きられますが、人間なくして国家は存立しえません。

        ――――ヤン・ウェンリー――――


戦略および戦術の最上なるものは、敵を喜ばせながら罠にかけることだろうね。(中略)種をまいた後、ぐっすり眠って、起きてみたら巨大な豆の木が天にむかってそびえていた、というのが最高だな。 

        ――――ヤン・ウェンリー――――

簒奪(さんだつ)が世襲より悪いなどと、誰が定めたのか。それは既得権を守ろうとする支配者の自己正当化の論理にすぎないではないか。簒奪や武力叛乱による以外、権力独占を打破する方法がないのであれば、変革を志す者がその唯一の道を選ぶのは当然のことである。

       ――――ラインハルト・フォン・ローエングラム――――

奪ったにせよ、きずいたにせよ、最初の者は賞賛を受ける資格がある。それは当然だ。 
……だが、自分の実力や努力によることなく、単に相続によって権力や富や名誉を手に入れた者が、何を主張する権利を持っているというのだ? 奴らには、実力ある者に対して慈悲を乞う道が許されるだけだ。おとなしく歴史の波に消えていくことこそ、唯一の選択だ。血統による王朝などという存在自体がおぞましいと私は思う。権力は一代かぎりのもので、それは譲られるべきものではない、奪われるべきものだ。

       ――――ラインハルト・フォン・ローエングラム――――

運命? 俺は俺の長所によって成功し、自分の短所によって滅びるだろう。運命などに俺の人生を左右されてたまるか。全て、俺の器量の範囲内だ!

       ――――ラインハルト・フォン・ローエングラム――――

私は宇宙を盗みたいのではない、奪いたいのだ。

       ――――ラインハルト・フォン・ローエングラム――――

私に学ぼうと思うな。私の模倣は誰にもできぬ。

       ――――ラインハルト・フォン・ローエングラム――――

体制に対する民衆の信頼を得るには、ふたつのものがあればよい。公平な裁判と、同じく公平な税制度。ただそれだけだ。

       ――――ラインハルト・フォン・ローエングラム――――

ロイエンタール「勝利か死……ですか」 ラインハルト「違うな。勝利か死かではない 勝利か、より完全な勝利かだ」

       ――――ラインハルト・フォン・ローエングラム――――

最も強大で賢明な者が世を支配すればよい。政治体制はどうでもよい。

       ――――ラインハルト・フォン・ローエングラム――――

私は覇者たろうと志してきたし、それを実現するためにひとつの掟を自分自身に科してきた。つまり、自ら陣頭に立つことだ。
かつて戦って倒してきた能なしの大貴族どもと私が異なる点はそこにある。兵士たちが私を支持する理由もだ。
戦うにあたり、卿らにあらためて言っておこう。かつてのゴールデンバウム王朝の過去はいざ知らず、ローエングラム王朝あるかぎり、銀河帝国の軍隊は、皇帝が必ず陣頭に立つ!
ローエングラム王朝の皇帝は、兵士の背中に隠れて、安全な宮廷から戦いを指揮したりする事はせぬ!
卿らに誓約しよう、卑怯者がローエングラム王朝において、至尊の座を占めることは、決して無いと!

       ――――ラインハルト・フォン・ローエングラム――――


追記
レビューに記載された言論を規制したい人は、個人の意見を以てするのではなく、あにこれの法的論拠に基づいて規約に記載する必要がある。
運営諸氏に連絡し、説得し、規制を規約に付け加えてもらうこと。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 50

78.2 2 1990年度アニメランキング2位
ふしぎの海のナディア(TVアニメ動画)

1990年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (580)
3126人が棚に入れました
西暦1889年、パリ万国博覧会中のエッフェル塔で、飛行機の発明を夢見るジャンは、サーカスの団員ナディアと、彼女の友達である赤子ライオン(キング)に出会う。彼女の持つ謎の宝石ブルーウォーターを狙うグランディス一味から逃げ、ナディアの故郷を目指す旅のなかで、悪の組織ネオアトラン(ネオアトランティス帝国)の首領ガーゴイルが占拠した島で生き残った少女マリーと出会う。しかし、マリー、キング、ナディアの3人は、ガーゴイルに連れ去られる。初めはブルーウォーターを狙っていたグランディス一味と共にナディア達を助けるうち、ジャンは万能潜水艦ノーチラス号のネモ船長とガーゴイルとの戦いに巻き込まれていく。

声優・キャラクター
鷹森淑乃、日髙のり子、水谷優子、滝沢久美子、堀内賢雄、桜井敏治、清川元夢、大塚明夫、井上喜久子
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

『ブルーウォーター』はアニメOPの金字塔

2018.07.26記


現在ではおそらくもう作られないであろう要素がてんこ盛りの古典。最近のアニメとは違った風に吹かれてみたいと思ったなら手を出すのは一興です。

個人的には思い入れの深い作品です。リアタイで衝撃を受け、2012年の地上波再放送と20年ぶりの視聴でも普通に完走できました。思い出補正があったとしても、作品に魅力がなければ無理だった話でしょう。

とかく「エヴァ前夜」的文脈で語られがちな作品であり、たしかにファンが目を細める描写もありますが、ジョジョ以前のバオー来訪者や、幽々白書以前のてんで性悪キューピッドのような扱いでは決してなく、独立した作品として白眉ものの出来かと思います。

同様に「ラピュタ」の亜種という側面も、出自を考慮すればそれも納得するわけで、決して劣化コピーではありません。


【物語】
大筋は、ブルーウォーターという宝石を巡って繰り広げられる冒険奇譚といったところでしょうか。海洋を舞台にした冒険活劇と言い切れないのは長丁場の作品の最終盤でこれまでの伏線を回収し一気に哲学的、宗教的昇華をみせるからかもしれません。
前半ラピュタの後半エヴァとは言いえて妙とは思うものの、できれば先入観を廃してフラットな視点で作品に向き合えるといいんでしょうね。

30年前の作品とは思えないほど今でも使える数々の仕掛けとそれでも少し埃を被った古典の味わいと両方を堪能できるハイブリッドアニメです。


【キャラ】
主役はナディアとおそらくジャンもそうなのかな。彼ら彼女らを中心に、グランディス一味(グランディス、サンソン、ハンソン)、マリー、キング、ネモ船長、エレクトラさんなど個々にファンがいるほどの魅力的なキャラ達が脇を固めます。敵役{netabare}ガーゴイル{/netabare}も充分憎たらしい役回りを担ってくれてます。彼らの掛け合いの中にも心揺さぶられる明言が多い。

ヒロインのナディアは今でいうところの「ツンデレ」。だがしかしそこは30年前。PDCAサイクルを経てある意味様式美と化した現在のテンプレには該当しません。水戸黄門ばりの様式美を期待してると裏切られたと感じるかもしれないし、逆手にとってとても新鮮と感じるかもしれません。
当時、雑誌アニメージュの人気投票において、マンガ連載中という地の利を活かし数年王座を守っていたナウシカからトップを初めて奪ったのがたしかナディアだったと記憶してます。そしてしばらく1位2位をこの二人で争ってたような。それだけ魅力あるヒロインだったんですね。


【声優】※評価というより思い出話
ジャン役日高のり子さん。浅倉南の爪痕が生々しい当時に少年役とはびっくらこいた記憶があります。
ナディア役鷹森淑乃さん。正直これ以外存じ上げないのですが、最近は進撃の巨人エレンのお母さん役で安否を確認できました。お元気そうで何よりです。{netabare}ネモ船長に「生きろ」と言われた後、一世代を経て今度はエレンに「生きるのよ」と。命のバトンを繋げております。 {/netabare}
{netabare}少しだけ演技に言及すると、フェイトさんの最期とか、「裏切りのエレクトラ」回のエレクトラさんとか演技で魂震えてたような気がする。{/netabare}
それと、マリー役水谷優子さんですね。同時期に放送開始したちびまるこのおねえちゃん役と声全然違ってたものですから、私が「声優ってすげーな」と思った最初の声優さんだったと記憶してます。つくづくもうお声が聞けないのは残念でなりません。

それでレビューを書くにあたりあらためてキャストを見ると、当時人気だったり実力のある方たちで固めていたようですね。どうりで感情移入しやすかったわけだ。


【作画】
メカやキャラデザは素晴らしく、物語中盤の作画崩壊?については他の方のレビューにもあるとおりなので特にここでは詳しく言及しません。
今でも鑑賞に耐えうる作画といいますか、30年後の今のクールでもナディア未満の作画はけっこうあることを考えれば上出来じゃないでしょうか。
特筆すべきは、海だし宝石の名前だしと青色を基調とした絵が多い作品における青の表現でしょうか。OPアニメーションの色合いなんて味わい深いものですよ。
{netabare}「島編」のカオス作画だって、当時における「外注することの対価としてどういった代償を払ったか?」ですとか、はたまた「今ではマシになった韓国からの納品物がいかばかりのものだったか?」と歴史遺産であるとの見方をもって楽しむと・・・いやムリか・・・
でもこれ勢いでNHKのゴールデンタイムで流してたわけですから、イケイケドンドンのバブル時代ならではだったからなのかもしれません。{/netabare}


【音楽】
OPED 森川美穂さんのシングル買いました。サントラだって買いました。
鷲巣さんの劇伴、今でもたまにバラエティで使われたりしてます。印象的な曲が多かった。
OPブルーウォーターのイントロが流れた時、「1週間お待たせ!いざ開幕!」のワクワク感は当時たまりませんでした。突き抜ける高温&ビブラートは心地よく、EDのロッカバラード的な曲調に静かに余韻に浸ったものです。
森川さんについてはバブル全盛期の見た目上等!の世相の中で、ボーカル一本で勝負するぜという潔さに痺れて憧れてましたね。確か自分で作詞作曲はやらずにいただいた曲をボーカリストとしてどう向き合うかに必死です的なインタビューを読んだ気がします。間違ってたらごめん。



■閑話休題 ※そこそこネタバレします
{netabare}
放送年度が1990年。前年にパリ万博100周年、フランス革命200周年とことフランスに焦点が当たった翌年に放送されたアニメです。物語の舞台設定は1889年、まさに万博開催中のパリにて興行中だったサーカス団の花形少女ナディアが事件に巻き込まれるところからスタートします。同じく巻き込まれてしまったジャンと一緒に、ブルーウォーターを狙うグランディス一味からの手に汗握る逃避行。ガキンチョだった自分がワクワクしないわけがないのであります。

私は1986年のラピュタに感動して冒険ものが好きになり、そうこうしてNEXTラピュタが登場するのを待ってたきらいがあったと思うのですが、ラピュタ以降でやっと心震える冒険ものに出会った気がしたのがナディアでした。NHKではこの数年前に「心っに冒険をぉ~」とのりピーが歌ってたアニメもあるにはあったのですが、実際のところ「冒険」感は控えめでした。やっとです。

放送の数か月前にはドラクエⅣが発売し、ミネアとマーニャというエキゾチックな女の子も魅力的だなと思ってた矢先に、ヘソ出し褐色の少女が主役のアニメに出会ってしまったのが運のつきでしたね。

世間一般の評価の一面として視聴率は悪かったと思います。18:00か19:00のゴールデンの時間で5%いったかいかなかったくらい。今よりもっと多くの人がTVを観てた時代、これは致命的に悪い数字です。
ナディアを機に購入し始めたアニメージュでの凄い盛り上がりとは対照的にクラスの友達に話を振ってもあまり観てるやつがおらず反応が薄いという状態。これまで北斗の拳やキン肉マンでは一緒に盛り上がれてたのに、と断絶を感じた瞬間でした。
{/netabare}


NHKという制約があったものの、丸々1年間の猶予期間を与えられた庵野秀明監督を筆頭とする当時のGAINAXの面々が思いっきり好きなことをやったらこんなん出来ました、という傑作です。


-----
2019.01.17追記
《配点を修正》


思い出補正しときます

投稿 : 2024/04/20
♥ : 45

セシウス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

エアトンさん声優代わりすぎw

 平成初期の代表的なアニメ作品ですね。当時アニメと全く縁がない生活をしていた私も名前とヒロインのビジュアルだけはどっかで見て知っていました。
 メインストーリーは、発明好きな少年が美少女と出会っていろいろ冒険するというありふれたものです。しかしその他の要素として、19世紀末の帝国主義時代、褐色のヒロイン、3人組の泥棒、スーパー潜水艇、古代文明の遺跡、無人島、宇宙戦艦といったものをごちゃごちゃにつっこんでそれらをうまく纏め上げて一本のストーリーにしています。またパロディ要素もたくさんあって、昭和な人は更に楽しめると思います(笑

 制作予算が足りなかったという裏話が公然の情報になっていて、途中作画がメチャクチャになります(笑 しかし各キャラクターが生き生きとしていて私は終始楽しめました。

 ヒロインが黒人で、とても魅力的に描かれています。性格が怒りっぽく自己中心的で苦手だという人が結構いますが、実際外国人の女の子はあんな感じの態度が主流だったと思いますし、嫌なものは嫌とはっきり言う子の方が個人的には好きです。その他ハガネのようなメンタルを持つ主人公や、もの凄くクレバーな妹分の孤児、主人公たちの良き兄貴分・姉貴分である泥棒一味など登場人物が本当に魅力的でした。

 音楽は多彩です。OP曲は有名ですが、劇中にかかる音楽はシン・ゴジラのような迫力とノリがありました。あ、作っている人たちが同じでした(笑

 大感動するような作品ではありませんが、庵野秀明氏とその仲間たちが作ったエポックメイキングな作品として一度見てみる価値のある作品だと思います。
 
 最後にラストシーンで「もうこのような戦いは起こらないで欲しい」とある女性キャラがつぶやくのですが、世界が大戦争時代に突入する幕開けのタイミングなので、最後まで皮肉がきいているなと思いましたw

 

 
 

投稿 : 2024/04/20
♥ : 5

ワドルディ隊員 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ナディアの存在を受け入れられるかどうかで、評価が大きく変わってくる

この作品は、庵野秀明氏が監督を務めたTVアニメのひとつである。
ジュール・ヴェルヌが手掛けたSF小説『海底二万里』及び
『神秘の島』を原案となっているようだが、
よくよく調べてみると一部の名前や設定を除き
別物であることが分かった。

それに加え、元々は『海底世界一周』という企画
を宮崎駿氏がNHKに持ち込んだということも判明。
当初から天空の城ラピュタを思い起こさせるシーンが
多いなーと感じてはいたのだが、これですっきりした。

内容に関してだが、(先ほどの理由から)天空の城ラピュタとの
共通点が多いので、天空の城ラピュタについて書かれている
他の方のレビューを参考にして頂けると幸いだ。

ちなみに、ナディアの酷評も含まれているため
彼女に思い入れのある方は見ないことを推奨する。

まず良かったところから。

(ラピュタと類似しているというのもあるが)
序盤から引き込まれるストーリー構成だった。
OPを見た限りではほとんど明るい作風で進むのかと
思いきや、5話のベルデ諸島マハル回や15話の有毒ガス回など
息が詰まるような話もあり驚かされた。
また、そういった出来事を通じ、たびたび衝突する場面を
描くことで緊張感を生み出すことに成功している。

キャラクターが発する台詞で考えらせられることも多かった。
ただ、中盤から後半ににおける無人島編においては
到底褒められたものではなかったが。これに関しては
後で後述することにする。

主人公陣営で印象的だったのはグランディス一味。
序盤ではナディアの敵ではあったが、中盤以降は頼もしい
味方として力を発揮してくれる心強いキャラクター。

グランディス、サムソン、ハンソンの3人がいるのだが、
主人公のナディアとジャンにそれぞれアドバイスをくれたり、
時には叱るといったよきサポート役を担っている。
当初の段階では、早くにそのまま消失してしまうのではと
思っていたが、今思い返すと終盤まで彼らを登場させたの
には大きな意義があったのだと考えを改めた。

個人的な意見ではあるが、悪の首領であるガーゴイルは
この作品にはなくてはならない存在だと思う。
自分をアトランティス人の末裔と称し、人間を愚かな生物と
見下す傲慢な人物だ。また、古代アトランティス人の
科学技術を崇拝視する科学崇拝者としての側面を
持っており、傲慢さを助長している。

目的達成のためならば、人々をためらうことなく残虐する
だけに留まらず、部下を切り捨てる非情さも
持ち合わせている。正に外道。

ちなみに、指示の合図にフィンガースナップを
多用するため、指パッチン大好きおじさんグループの
仲間だったりする。
例の衣装が、ハウス食品のスナック菓子でお馴染みの
とんがりコーンを思い起こさせるような気がするが、
それは私だけだろう。哀れな最期を遂げるが、その時まで
自分の役割を果たしている点は高く評価したい。

気になるところもいくつか見受けられた。
確か23話から34話だったと思うが、無人島編辺りから
急にテンポが悪くなった。一応物語の進展はあるが、
非常にむず痒い気分にさせられたのは事実。

特に酷いのは34話。いわゆる回想回にあたるのだが、
本当にくどい。対して面白くない上に、途中で曲を
4.5曲ほど挿入してくるので気持ちが萎えてしまったのだ。

34話まで我慢して見ていたが、この回だけは流石に
製作スタッフへバベルの光を放ちたくなるレベル。
どっかのお侍さんが見ていたら、「うおっまぶしっ」と
発するに違いない。ぶっちゃけ、食事休憩や風呂の時間に
費やした方が良いと思われる。

無人島編における脚本も相まって、ナディアへ好感を
持つことが極めて困難になってしまった。
序盤から我がままで疑り深い性格ではあったが、
「最初だしこんなもんだろうなー」と温かい目で見てきた。

だが、無人島編に入ってからもそれが続くようなら話は別。
何かあれば「どうしてなの?」
動物に助けてもらえなかったら「どうして私を助けてくれないの?」
の繰り返し。他の仲間たちから心配されてもお構いなし。

ジャンに対しての扱いは酷いもので、見ているこっちから
すれば足を引っ張る足手まといという印象でしかない。
ジャンの純粋さや辛抱強さに救われたのは言うまでもない。
心の中では、他にもっといい女性を見つけたほうが良い
のになーと思ったが、それでは物語が破綻してしまうもんね。
だれか、ジャンの開発が実用化されるまで費用を
投資してあげてください。

ガーゴイルが終盤において語るアトランティス人の秘密や
戦闘シーンなど目を見張るものがあったが、手放しで
褒められない部分があったのも事実。
少なくとも庵野秀明氏を語る上では重要な作品で
あることに変わりはない。個人的には良作だと思う。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 21

73.2 3 1990年度アニメランキング3位
藤子・F・不二雄のSF(すこしふしぎ)短編シアター ウルトラ・スーパー・デラックスマン(OVA)

1990年4月1日
★★★★☆ 4.0 (12)
33人が棚に入れました
藤子・F・不二雄の人気SFアニメシリーズ。人一倍正義感の強い主人公の句楽兼人は、しかし自らの非力さが故に世間にはびこる悪に遭遇しても見て見ぬふりをするしかない毎日を送っていた。そんなある日、句楽はひょんなことからとてつもない超能力を手に入れることになった。空を飛んでは飛行機よりも早く、ビルをも砕くその力、透視能力も身につき、句楽は無敵の存在になったのだ! 彼はその力を使い、ウルトラスーパーデラックスマンと名乗り、世間にはびこる巨悪と戦っていく。しかし、いつの頃からか彼はその力に溺れ、そしてその力を自らの権力のために使うようになるのだった……。

ざんば さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

正義とは・・・いったい

藤子・F・不二雄のSF(すこしふしぎ)短編シリーズの1つ
約30分ほどのアニメです

先に言っておきます。
ドラえもんの絵柄で描かれているのですが
それに騙されてはいけません
中身は結構グロい表現がありますので
そういうのが苦手な人は見ないほうがいいと思います

あらすじは
主人公はいつもラーメンを食べている小池さん!
ではなく顔が同じなだけの句楽兼人という人物で
その彼がウルトラ・スーパー・デラックスマンに
なってしまったお話です

正義感が人一倍強い句楽は
「悪い奴を殺して何が悪い」というような考えです
私は気持ちは分かるのですが
それをして悪いのは殺した奴なのが今の世の中です
どんな理由があろうと人殺しはいけないことだと・・・
確かにそのとおりだとは思うけど
やっぱり理不尽だとも思います
結局、何が正しいのか・・・
藤子・F・不二雄さんは
そんな葛藤を極端な例で表現したのがこの作品だと思います

投稿 : 2024/04/20
♥ : 10

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

人間の進化の行き着く先は

藤子F不二雄は、漫画の神様手塚治虫が「大友克洋」や「宮崎駿」などの巨匠以上にストーリ上では負けているかもしれないと自負していたらしく(諸星大二郎も同列に語っていたらしいが)

その内容の奇抜さには改めて驚かされるのである。

ストーリーはアメコミの「スーパーマン」や同氏の「パーマン」のパロディではあるが、パイロット作品に「怪傑小池さん」がある。

単なる臆病者で、しがないサラリーマンの小池さんがあるとき超能力に目覚めて、最初は平和のために戦うが、段々と己のエゴを剥き出しに暴走しだすというのが大まかなストーリーであり、

「高潔でもなく道徳心も強くない一般市民が圧倒的な力を持つとどうなるのか?」という話であるが、どこかで聞いたことあるな。。と思ったらアメコミ史上最高傑作と名高い「ウォッチメン」にも似ている。

ヒーローが暴れまわった結果、街は必要以上に荒れてスラム街になっているというのもそっくりだし、性欲や政治的な抑圧も似ている。いやはや、F先生の先見性にまたもや驚かされる。

最近、欧米では「ホモ・デウス」という本が流行っていて、「サピエンス全史」という世界的大ヒットした本の続編らしいが、この中で人類は近年稀に見る進化を遂げて「神」に近づいているという。

近代までは、人間は今日食べ物を食べるために狩りをしたり畑に雨が降るように神に祈ったりしてきたが、

現代はバイオ技術やAI、サイボーグ技術が人間を不老不死にすることが可能になり、インターネットが全知全能を与える手助けをしているという。

それを聴くと楽観的な人間社会が見えなくもないし、人間の身体的な向上(知能、運動能力などの目に見える分野で)が顕著になるように思えて、まさに「神」に近づいているように思うが、

神話などの世界ではプロメテウスは火を盗んで磔にされたし、イカロスは翼をもがれたし、サタンは堕天し、アダムとイヴは楽園から追放された。。。。

このウルトラスーパーデラックスマンである小池さんも圧倒的な強さで核爆弾や軍隊などでは歯が立たないまさに生きる「神」そのものになったものの、ラストはなんともあっけない幕引きで締めくくられる。

それを考えると、人間がたとへ神に近づいたとしても、「神そのもの」になろうとするのが奢りであり、しっぺ返しが来るような気がいつもするのである。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 12

ワドルディ隊員 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

藤子・F・不二雄の漫画を原作としたOVAその2

このアニメは、藤子・F・不二雄氏の
SF(すこし・ふしぎ)シリーズの一つ
「ウルトラ・スーパー・デラックスマン」
をベースに制作された作品である。
藤子・F・不二雄ファンならば、既にご存知であろう。

おおまかなあらすじとしてはこんな感じ。
主人公句楽兼人は、待機室長という少し変わった
役職に就いているサラリーマン。
ここ最近、これといった大事件が起きていない
ことに苛立ちを感じていた。
自宅に帰ろうとした際に、偶然にも同期の片山と出会う。
「飲みに来なよ」という句楽の誘いを引き受けた片山。
車で、廃墟の中にある句楽の家へ向かうのだが…。

DCコミックスに精通している方は、直に気づくであろうが
主人公の名前は、明らかにスーパーマンの本名由来のものだ。
ちなみに、スーパーマンとは作風が全く違うので要注意。

この作品は、人間が超人的パワーを得たことにより、人格を
歪めていき、次第に正義が暴走していく様を描いている。
行き過ぎた正義は、悪へと変貌してしまうのだ。
自覚がないため、尚更性質が悪い。
超能力を、手にいれたからといって
必ずしも幸せになるとは限らない。
ラストシーンにおいて、片山がつぶやいたセリフも
とても印象的だった。

このアニメを見ていた際、ここ数年で公開されていた映画
の一つを思い出した。クロニクルだ。
多少の違いはあるものの、基本的な部分は同じである。
おそらく、クロニクルもこの作品から影響を受けているのでは
ないかと思われる。

個人的には、名作といっても過言でないと
思うほど非常に良いアニメだと思う。
良作の域に達する。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 10

73.0 4 1990年度アニメランキング4位
楽しいムーミン一家(TVアニメ動画)

1990年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (71)
542人が棚に入れました
約20年ぶりに製作された「ムーミン」の第3作。今回のアニメ実製作はビジュアル80が担当し、キャラクターデザインも「とんがり帽子のメモル」の名倉靖博が手がけている。作品全体の雰囲気は原作者側の意向が大きく反映された。春が訪れたムーミン谷。目覚めたムーミン・トロールは旅から帰ったスナフキンと再会し、その演奏を久々に楽しむ。やがて良家のスノークやその妹フローレンたちとともにムーミンはおさびし山へ向かうがそこにあったものは…。

声優・キャラクター
高山みなみ、大塚明夫、谷育子、かないみか、子安武人、佐久間レイ、白鳥英美子

ひげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ムーミンアニメの集大成。

カルピス版とはまったくちがうムーミン。
本作では原作者トーベヤンソンの介入があり非常に丁寧に作りこまれている。ムーミンの家の書き込みとかもすごい。
声優さんもちょっと不気味なカルピスとちがい非常にかわいくてナチュラルな配役。

大きな特徴はスノークのおじょうさん→ノンノンではなくフローレンに。あとはすべて原作準拠。
お話も原作と同じ、原作通に進んでいきます。

本を読んでいた子供の私は数々のシーンの映像化に狂喜しました。
非常に高い評価をうけ2年目に突入。冒険日記と名前と製作スタッフが変わります。TVスタッフオリジナルシナリオベース。そちらはちょっと・・・人気ありすぎて原作消化しちゃったんです・・・・

五輪のテーマ、FF9でおなじみ、白鳥 英美子さんのOP,EDも染みるぜ・・・

最近東京圏では再放送が始まりました。毎日たのしみにしています。やっぱりおもしろいというか雰囲気がいいです。



投稿 : 2024/04/20
♥ : 10

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

パパの 私はカバじゃなぁい(怒) が好きです

私らオッサン世代は古い方のTV版見て育ってますが、ムーミンとしての完成度はコレですわね。
原作者のトーベ氏が噛んでる訳ですし、作品の雰囲気がとてもイイ。
ちょっとスナフキンの声が素敵すぎて抵抗有りますが。

ヒロイン(?)のフローレンも人外萌えにはタマラぬものが有りますw
ある意味ムーミンママも裸エプロンと解釈することも出来、パパも全裸でシルクハットと考えるとムーミン・トロールって種族はアレかもしれません。


ミッフィ(ナインチェ)もそうですが、あっちのキャラクター物ってシンプルですがホントいいですよね。
ドイツに出張行った時に観光地少し歩いたんですが、くるみ割り人形とかの民芸品の専門店なんか覗くとどれも造形が可愛くてねぇ。
やっぱ子供にはこういう"ハイセンスな線の妙"に親しんで育ってほしいなと、親としての私は思うのです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 8

おにぽん さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

癒しの権化

一年前からちょこちょこ見てたら全部見てた(^-^)vすみませんが冒険日記は含めません…^^;

OPから雰囲気抜群!テレビからマイナスイオンが!ってくらいに癒されます^^
画面の色合いやフィンランドののどかな風景(フィンランドの本物の風景はよく知りませんが゜∀゜;)、また外国の小物や生活、そしてなんといってもかわいいムーミン谷の住人( ^∀^)何歳になってもたまらない!

しかも話もただかわいいだけじゃない!なんだかしみじみとさせられる話、また(意外とカオスな)おもしろい話もあってムーミンの世界に興味が湧くのでは?ムーミンのキャラはみんな濃いし、意外とこんなこと言っちゃうのねwwキャラがいっぱいwww
みんな思ったことぽろっと口にするのでおもしろいwww

この前、キャラ別にいい話がまとめられたDVDが売ってたのでそちらもぜひ買おうと思います^^

投稿 : 2024/04/20
♥ : 2

72.6 5 1990年度アニメランキング5位
機動警察パトレイバー 後期(OVA)

1990年11月22日
★★★★☆ 3.8 (103)
655人が棚に入れました
『機動警察パトレイバー』(きどうけいさつパトレイバー、Mobile Police PATLABOR)は、1988年を基点とした10年後からの数年間の近未来の東京を中心とした地域を舞台とした漫画およびアニメ作品である。本作は、設定・時間軸共にTVシリーズの延長にある作品。

シェリー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

パトレイバー好きなら死ぬほど楽しめる。だから死なない程度に楽しんで。

TV版パトレイバーの続きの話です。
“グリフォン”との再戦が一番の目玉となっています。1話から4話までのこの話はやはり面白い。目が離せません。
しかし、その後の5話から16話までの話は一味違います。このNEW OVA版でも「パトレイバー」は完結はせず、
グリフォン戦の後からは、パトレイバーメンバーを、レイバーの関係ないところで遊ばせます。サイドストーリー的な。
やれ、歯が痛いだの、わきの下にほくろのある犯人を捜せだの、子猫を拾ったり、くだらないことをやります。
まあそれが面白くて、好きで観ているんですけどね。実際ほんとにくだらないものも少なくないんだけど。
脚本には映画を監督された押井守さんも何話か担当していて、観ているとなんとなく「あ、これは押井さんだな」と、分かるのが面白いです。
そうやって観るのもひとつの楽しみ方かもしれません。脚本の違いね。

個人的にこれは面白いと思うのは、第8話「火の7日間」、第9話「V.S(バーサス)」、第12話「二人の軽井沢」、
第14話「雪のロンド」、そして最終話である第16話「第二小隊異常なし」です。この5話は文句なしに面白いです。
せっかくなんでこれらについて少し内容に触れておきたいと思います。
というかまあ、すごくお勧めしたいので、頑張って好奇心をつついてみる。紳士にエロく。まあ冗談ですけど。

■「火の7日間」は整備員たちの風俗の乱れに榊班長が怒り、規則を厳しくしたことに始まる。繁さんはなんとか榊さんを説得しようとするが、逆に言い包められ整備員たちをナチ並に弾圧し取り締まる。が、しかし整備員たちも黙ってはおられず派閥を作り、反旗を翻していくというなんともオモシロおかしな話。篠原のナレショーンで進んで行くのだが、鬼気迫るような語りが逆に笑える。一番笑ったのは繁さんが榊さんに寝返ったこのことを、「上海亭の裏切り」と呼んだこと。もうこれには腹を抱えて笑いました。
■「V.S」は、第二小隊初の慰安旅行で、香貫花も参加するんだけど熊耳さんと火花を散らす展開になってしまう。なだめようとしても結局言い合いになってしまうし、後藤隊長は逃げるしで、もう大変。皆それぞれの個性が良く出ていて面白いし、笑える。僕は香貫花派です、はい。
■「二人の軽井沢」南雲さんと後藤さんが出張先から急いで(半分意地で)帰ろうとするけど、台風でどこの道路も封鎖されてしまっていた。そのまま戻って恥をかくのは嫌なので、仕方なく近くのホテルで一泊することに。一晩寝るだけならどこでもいいじゃないかと、後藤さんはラブホテルに入ろうとする。戸惑う南雲さんがとても可愛くて、何か起きてしまうんじゃないかとそわそわする1話。僕はこのお2人が好きだから、この話も好き。顔が赤くなる南雲さんはけっこうレアですよ。
■「雪のロンド」は不思議な話。それは夢だったのか。篠原は同窓会に出向き、昔好きだった女の子に会う。それからも何度か会うのだけれど、少し目を離すと、彼女はふっと消えてしまっている(村上春樹の小説みたいだ)。彼女が好きだった写真には、雪が街路樹を真っ白に染める。木に挟まれた道路をじっと見ていると、白い闇に吸い込まれそうになる。どこに繋がっているのかも、それが繋がっているのかさえわからない。ただ赤い風船だけが、しるべとなる。何もかもがはっきりとしない中、篠原はその娘を追い求める。
■「第二小隊異常なし」最終話となるこの話は、どちらかというと切ない話になる。日常の1ページに過ぎないのだが、失われたもの、またはすでに過ぎ去ったものと向き合うことになる。今のこうした時間がどのくらい価値のあるものなのか。それをなんだかわからないけれど、じんわりと感じる。最後を飾るにふさわしい1話です。

と、まあこんな感じで、パトレイバー好きにはたまらないこのNEW OVA版です。いつの間にか僕もパトレイバー好きになってしまっていた。
『パトレイバー』のことを一切知らない人は、TVアニメ版かOVAか映画第一弾から入るといいと思います。その後にこれを。
上の5つの話はほんとに面白いのでぜひ。
あでゅー。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 9

ひげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

後期と区別されてますが、要はTV版の続き,

現在のDVDではOVAとは書いてあってもパッケージはまとめられています。レンタルなんかでも必ず連続でおいてあります。紛らわしいですからね。
TVシリーズが打ち切りというか枠あけてもらえませんか?っていわれて、はいりきらなかった分をあとで出しました。あくまでこの作品はTV版です。

VHSのときは新作1話、おまけで放送済みのTVシリーズ各3話という不思議な構成。
グリフォン戦の製作を待ちながら発刊されてまして、いまとは順番がまったくちがいました。グリフォン→別の話→グリフォンみたいな。
全話終了後のLDからその痕跡はなくなってしまいました。

当時はもう楽しみで楽しみで・・レンタル解禁日は親の会員カード片手にダッシュで奪取してました・・。
大友との戦争ですよマジで。ミスったときは本人にいつ返す?とか店員に返ってきたら取っといてとか聞いてたな。だいたい昔は新作って当日返却っすからねw
いまだとちびっ子は親いないとレンタルしてくれないよね・。

火の七日間、ふたりの軽井沢、ほかバカバカしいパトレイバー節全開の作品おおし。最終回前にこれはないだろ?っていうポカン計画もやらかしてます。
特車二課が生まれる未来はこれから来んだからさみしくないぞ!みたいなアニメ誌のあおりがなんとも印象的。
いつの間にかとっくにすぎちゃったよw

投稿 : 2024/04/20
♥ : 9

Zel さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

第二小隊異常なし!

1990年発売のOVAシリーズ

オリジナルストーリーを絡ませた全16話
本編であるグリフォン篇完結編は作画も綺麗で手に汗握る迫力だ
しかし個人的にこのOVAシリーズの焦点はオリジナルストーリー部分にあると思う
慰安温泉旅行編やら二人の軽井沢編やら面白ろすぎる
各キャラクターの個性を如何無く発揮していて爆笑できる
これぞパトレイバーという仕上がりです

香貫花・クランシー巡査部長を演じる(故)井上瑤さん
機動戦士ガンダムのセイラさんとハロも演じられてました
セイラさんとハロ、同じ声優さんだったのですね

投稿 : 2024/04/20
♥ : 13

71.0 6 1990年度アニメランキング6位
藤子・F・不二雄のSF(すこしふしぎ)短編シアター ミノタウロスの皿(OVA)

1990年4月1日
★★★★☆ 3.8 (19)
90人が棚に入れました
『21エモン』などで有名な藤子・F・不二雄の代表的SF短編集を『うる星やつら』の望月智充監督がOVA化。宇宙未踏調査空間を航行中、食料が尽き主人公はある地球型惑星に漂着した。そこで主人公はその星の少女・ミノアに助けられ、そしてその美しさに心惹かれていく。ところがその星は人間の形をした生物が家畜であり、牛の形をした生物が人類にあたる知的生命体という星だった。ミノアは肉食種の第一等級としてミノタウロスの大祭で皆に食されるという。必死で止める主人公だったが、当のミノア自体が「食べられる」ことを誇りに思っておりとめることはままならない。なんとかミノアを救おうとする主人公だったが……。

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

生物は「多様性」があるからこそ進化し続けた

漫画は世紀の大傑作。。。だと思う。1960年代に既にここまでの深い洞察をしているのはあとは「漫画の神様」くらいだろう。

生物には「単細胞生物」と「多細胞生物」がある。

単細胞生物は「無性生殖」なので自身の細胞が分裂し、自分とソックリなクローンを作り子孫を残す。なので、分裂するだけなので進化ができず、分裂するたびに細胞が劣化してやがて絶滅してしまう。(がん細胞が顕著)

しかし、多細胞生物は「有性生殖」なので「オス」と「メス」が交尾することによって子孫を残す。これは自分と異なる遺伝子を取り入れることによりよりハイブリッドに進化し環境に適した多様性を得ることが出来るのである。

アリや蜂は遺伝子に従って巣にいるものと外で働くものとに区別され合理的に動いているように見えるが、種全体の一割は実は勝手にバラバラに動いている。つまりは大きな意味で「統率」されていない。

これは「全体」がたとえ崩れたとしても種として生き残る生存戦略だと言われている。「全体」が同じ行動することによって実は最も危険な罠に全体がハマってしまうことを回避するためだという。

さて、ここで「ミノタウロスの皿」だが、

人間は人間を食べない。とは言い切れない。。

同族でも嫌いな人間は何かの拍子で殺してしまうかもしれないし、食料が底をついたら無論食べることも大いにありうる。

絶対にありえないという倫理観は存在しない。

生物は多様がために進化し生き残ることができたが、それは同時に多様であるがために常日頃から不安に襲われ不安定な孤独に苛まれているのである。

たとえそれが隣人や愛する人であったとしても一人の人格でしかなく、合理的に動き様のない「個」そのものなのだから。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 11

ワドルディ隊員 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

藤子・F・不二雄の漫画を原作としたOVA

このアニメは、藤子・F・不二雄氏の
SF(すこし・ふしぎ)シリーズの一つ
「ミノタウロスの皿」をベースに制作された作品である。
藤子・F・不二雄ファンならば、既にご存知であろう。

おおまかなあらすじとしてはこんな感じ。
地球人の宇宙飛行士は、牛型の宇宙人が暮らしている星に
不時着する。その際に、美少女ミノアと出会うのだが…。

この作品を通じて、自分が感じたのは
文化や倫理観など個人による価値観の違いは
必ずといってもよいほど発生するものであるということ。

地球の場合では、人が牛を食べるのが当たり前と
なっているが、舞台となるイノックス星に
関しては真逆である。

ウスと呼ばれる種には、食用、愛玩用、労働用
の3つに分類されているというのも非常に興味深い。

この作品における一番のキーワードは
「言葉は通じるのに、話は通じない」
「相手の立場で考える能力に欠けている」
ではないかと思う。とても考えさせられた。

設定に関しては文句なしに素晴らしいと感じた。
個人的には、名作といっても過言でないと
思うほど非常に良いアニメだと考えている。
良作の域に達する。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 10

ざんば さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

いただきます

藤子・F・不二雄のSF(すこしふしぎ)短編シリーズの1つ
約30分ほどのアニメです

先に言っておきます。
ドラえもんの絵柄で描かれているのですが
それに騙されてはいけません
中身は結構グロい表現がありますので
そういうのが苦手な人は見ないほうがいいと思います
さらにご飯前に見てはいけません!

あらすじは
宇宙船が故障し
牛が飼い主で人が家畜という星に
不時着したというお話です

昨今、「動物を殺すな!保護しろ!」
というような言葉をよく耳にします。
それなら、家畜の牛などはどうなのか?
もちろん殺して食べます
一応、感謝をこめて「いただきます」とは言うものの
結局は殺して食べます
でもそれは悪いことではなく
生きていくには当たり前のことです
牛だけでなく生物を殺さないで
生きている人なんているわけがありません

そんな生きるためには当たり前で誰もが行っていることを
逆の視点で見てみるとどうなるか?
そんな考えたくもないようなお話です

もし、牛や豚が人間の言葉を理解したのなら
どんな世界になっていたのでしょうか?

投稿 : 2024/04/20
♥ : 11

69.7 7 1990年度アニメランキング7位
八百八町表裏 化粧師(けわいし)(TVアニメ動画)

1990年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (10)
23人が棚に入れました
『仮面ライダー』や『キューティーハニー』等で有名な石ノ森章太郎原作の同名漫画が原作。江戸時代の売薬店、式亭正舗の若旦那、式亭小三馬は化粧品の調合などをし、化粧師(けわいし)を生業としていた。「江戸一の美人になれる」と評判で常に引っ張りだこの彼は、人は美しく装うことで内面も美しくなれるという信念を抱いている。彼は、化粧で人を美しく、ひいては江戸を美しくしようとする。2001年には椎名桔平主演で『化粧師-KEWAISHI-』が映画化され、話題となった。

E=mc² さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

アニメ界屈指の難読タイトル。ここまで網羅しているオタクはそうはいないだろうなぁレベルのレアアニメ。

“はっぴゃくやちょうひょうりのけわいし”と読みます。
仮面ライダーシリーズ等で有名なかの石ノ森章太郎氏原作。
江戸の化粧売りの旦那が色々な事件や相談を解決していく、1話完結…ではないけどわりとそんな作品。古い作品なのでモロあり。もはや万屋。

1990年の作品にしては1話1話の作品の完成度が非常に高い。10分(21,22話だけ20分)でよくこんな面白い話が作れるなと。
特にやばいのは音楽、マッチしすぎて俺得案件すぎる。
作画やキャラが少々古いのは仕方ないとしても観やすいしセリフもところどころ現代的でわかりやすい。
江戸の街を舞台とした時代劇ですが、戦闘シーンが多いわけでもないですし、歴史好きと言うよりもアニメ好きの人全般にオススメです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 1

69.1 8 1990年度アニメランキング8位
アイドル天使ようこそようこ(TVアニメ動画)

1990年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (13)
102人が棚に入れました
前作『えり子』に続く少女アイドルものの第2作だが、リアルさを意識した『えり子』と違い、本作ではファンタジックな面を強調。ブロードウェイのシンガーになるため東京に上京した少女・田中ようこ。太陽のような明るさを持った彼女は、女優を目指す女の子・山杜サキと新幹線で意気投合する。渋谷の街へ向かったふたりは、住む場所や収入の見込みもないままスカウトマンを探す。ついにオーディション出場まで登りつめるようこたちだが。

声優・キャラクター
かないみか、林原めぐみ、水谷優子、鈴木勝美、鈴置洋孝、島津冴子、大滝進矢、西村知道、松本保典、関俊彦、山口勝平

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

陽子の陽は太陽の陽、なつかしい。

ふと昔見ていたアニメを思い出したシリーズ。


このアニメを見たのは、そこそこ大きくなってからだった。
当時、これを観ていたとリアルタイムで言ったとしたら、少々、こっぱずかしかったかもしれない。
今は、まぁ、あえて公言はしないけど平気かな・・・。


最初は、どうして観たのか覚えていない。
多分、偶然夕方にやっていたのが目に留まったレベルだったと思う。
主人公の陽子の「ハイ!!」というセリフにものすごく好感をもって気に入ったのが見始めた理由だったんじゃないだろうか。


この作品はちょっと変わったタイプの作品で、
アニメの放送と同じタイミングで「田中陽子(よっきゅん)」というアイドルがデビュー、活躍し始めていた。
この前にあった「アイドル伝説えりこ」と同様という事だったかな、ちなみに、こちらは視聴していない。
アニメの枠内で「よっきゅんコーナー」というショートコーナーが放送されていた。

物語は田舎から出てきた
主人公のようこが歌手(シンガー)を目指していくことが、大きなストーリーとなる。
ただ、物語自体は、大筋のストーリーをふまえた上での単発エピソードが主だった。
可愛らしい話、渋谷愛の感じられる話、ちょっと大人な話、夢に悩んでいる大人の話、壁にぶつかった大人の話・・・、バラエティに富んだストーリー構成でなかなかに楽しかった記憶がある。

また、歌がふんだんに盛り込まれているストーリーでミュージカルアニメといっても過言ではない(ちょっと過言かも・・・w)
でも、結構な名曲、心に残る曲はあった。
私はCDも買いましたしwいまでも、口ずさめる歌もあります。

好きなエピソードは
「さびしがりやの街のかみさま」

好きな曲は
「クレッセント・ハーツ」
「SINGING QUEEN」
「君はオリジナル」

「陽春のパッセージ」もかな。


ちなみに作画は結構あれていた回もあったかな。
今なら、突っ込みを受けるような回もあったかもしれません。

が、このアニメに特筆しておくべき点があるとすれば・・・。

それは、声優です。
レジェンドクラスがゴロゴロです。

田中 ようこ:かないみか(初主演です)
山杜 サキ:林原めぐみ
山下 秀樹(社長):鈴置洋孝
吉秋 久美子:島津冴子
星花 京子:水谷優子

レギュラークラスでこれはすごくないですか。

かないみかさんは、この作品のCDで作中歌を歌っておられます。
とても上手でした。
なんなら、歌手の田中陽子さんよりも・・・。

そして、レジェンド林原さんは、この後グングン知名度を上げ、
歌える声優、歌う声優の走りとなっていきました。
私もたくさんアルバムを買わせていただきました。

鈴置さん水谷さんは・・・他界されましたね。
地味にショックでした。


今wikiを見て知りましたが、打ち切りだったんですね・・・。

でも・・・。
今から見たら大昔の作品、古臭く見えてしまうかもしれませんが、
機会があったら、お目にかけてくださいませ。
お勧めします。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 7

69.0 9 1990年度アニメランキング9位
ロードス島戦記(OVA)

1990年6月1日
★★★★☆ 3.8 (134)
680人が棚に入れました
暗黒皇帝ベルドに率いられたマーモ帝国軍と「至高神ファリス」を奉じる神聖王国ヴァリスを中心とする国々との戦い(英雄戦争)を背景として進む。アラニア王国出身の若き戦士パーンは、亡き父と同じ騎士になる夢を求めて仲間と共に冒険の旅を続けるうちに、英雄戦争の狭間で暗躍する「灰色の魔女」カーラの陰謀に巻き込まれ、「大いなる破壊」を回避するため「光と闇の均等」を説くカーラの言葉に戸惑いつつも誘いを断ってフィアンナ姫を救出し、自らの進むべき道を求めヴァリス王国に向かう。そしてマーモ帝国とヴァリス王国の緊張が高まる中、カーラの考えがロードス島の平和と相容れないものであると悟ったパーンらは、六英雄の一人である大賢者ウォートに助力を求め、遂にカーラの居場所を突き止め魔女に挑む。

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

日本のファンタジーを語る上では外せない作品

自分の人生に最も影響を与えた本です。アニメ、漫画、ラノベ、全てを通して、自分的No.1は、ロードス島戦記の原作です。

人生で初めて読んだラノベ。学校に持ってく本を探していたら、たまたま本屋で安く束売りされてたんで買っただけ。それがまさか、こんな歴史的な名作だったとは(偶然の出会いに感謝)。

エルフは高慢ちきで耳が長く、動きが素早い。なかなか子孫ができない。ドワーフは大酒のみで力が強いが、手先が器用で装飾品などを作るのに適している。

そんな、ファンタジーの「当たり前」を、日本で初めて紹介したのが、このロードス島戦記。(世界初ではない)

日本の国産ファンタジーとしては、シリーズ累計1000万部を超え、「ドラクエ」「FF」と並び、草分け的な作品です。

(TRPG版は)ラノベの老舗、角川スニーカー文庫の初作品でもあります。

まあ、とにかく、偉大な作品ということです。

さて、アニメですが、原作ファンからすると、やっぱり不満は残ります。(尺が限られてるからしょうがないけど)色々カットしてるし。作画と音楽は素晴らしい。作画は、今見れば古くさいですが、同時期の作品の中では高クオリティー。音楽は、いずれも透明感があり、幻想的で、ロードスの世界観をよく現しています。初めてサントラ買っちゃいましたし♪

とにもかくにも、原作小説を読んでほしい。それだけですな。正統ファンタジーとはこうあるべき、という教科書みたいな作品です。

初代ヒロインのディードリットは、歴史上一番可愛いエルフです! それだけでも、観る価値はある(笑)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 32

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

国産ファンタジー路線の元祖的作品ですが

 雑誌コンプティークのテーブルトークRPGのリプレイ記事から生まれた作品ですね。PCゲーム誌なのに袋とじが付いてるという謎雑誌でしたw
私もそのリプレイ記事が面白くて読んでましたけど、別にストーリーがどうのって代物では無い訳です。ゲームのリプレイ記事ですからね~。
テーブルトークRPGって、こういうモノなんだという紹介として面白かったんです。当時はそういうもの扱ってる雑誌と言うとHJ社のタクティクス誌が有りましたが、ちょっとコアな非電源なゲーム好き向けの専門誌でしたから。
 そのリプレイのキャラ使って小説化されたのがコレですが、正直私は序盤しか楽しめなかったです。カーラがウッドチャックに乗り移るとこ迄。

 この作品って、それまでの西洋のファンタジー物の基礎知識、神話や言い伝えと言う物を熟知した原作者が生真面目に日本風にアレンジした日本人への正統派ファンタジーへの誘い的な作品だったと思うんですよね。当時の私ら世代はそういうモノに飢えてた世代ですから、ロードス島戦記と言う小説もアニメも"新しいもの"だったんですよね。
(もちろんガチのヲタは当時でも知ってたでしょうが)
竜が吐くものは炎じゃなくてブレスなんですよ。赤いドラゴンは他のドラゴンに比べて知能は低いんですよ。そういうファンタジーの基本すら私達普通の人達にゃ「へ~ほ~なるほど~!」って時代だから、この作品の価値は高かったんではないかなと。
ファンタジー物と言う言葉を免罪符にして好き勝手に都合よくアレンジした作品では無いが故、多分今見るとさほど面白くない。西洋の古典ファンタジーこそ正とする生真面目な作品ですので、今の若い方は見てもさほど面白くないと思います。
でも、当時間違いなく価値のあった作品であった事は疑いようも無い事実ですので、日本製ファンタジー物アニメの過去の検証という視点で参考に見られるのは宜しいんじゃないかと。



因みに私は同じ当時のコンプティークからの作品なら「ラプラスの魔」の方が俄然面白いと思いますが、アレはアニメにすらならなかったですね。残念(汗)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 7

ひげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

アニメの角川の原点

ものすっごい制作費を投じて豪華スタッフで作った逸品。
角川スニーカー、角川アニメといえばロードスである。
あとガンダムが朝日から移籍してきたんだよね。
スニーカー文庫はこの2作品のイメージ。

OVA全盛期で高い値段で出しても儲けが出た時代、作品の人気がものすごかった。
原作の発表は85年とずいぶんと昔になる。
指輪物語、D&Dをリスペクトしており、
日本だけでなく世界中のファンタジー、RPGのテンプレートになったんで有名な作品です。エルフの耳がああなったのはディードリットのせい。

肝心のアニメですが絵はきれい、話もそのままなんですが、
ケツから勧善懲悪にされてしまっているのが非常に腹立たしい。
ガンダムも角川だし好きだし、それに習ってか原作は勧善懲悪ではない。
ネタ元の指輪物語との最大の違いなんです。
暗黒神と邪神、がいても、その名は善側からの呼び名。本当に司るは自由の神と破壊の神。悪とは、邪悪とはなんなのかというのが大きなテーマのひとつ。破壊は創造の母であり、私欲は人間の生きる原動力ではないか?律されず自由に生きるのは人として当たり前の行動ではないか?という問いが読者に投げかけられます。
そこだけが非常に気に食わない作品です。
作者のほうからネタバラシしてあったそうですが・・
実際に水野さんも苦言を呈しています。なにテーマ変えてんだと。
まぁ作者が遅筆なのもいけないww。
原因は当時『完結してないから』なんですw
あの頃はみんな遅かったけどクオリティは良かった。
いまは消費ペースはやいから大変だね・・・。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 12

68.1 10 1990年度アニメランキング10位
MIDNIGHT EYE ゴクウ II(OVA)

1989年12月22日
★★★★☆ 3.8 (13)
53人が棚に入れました
『カラス天狗カブト』の寺沢武一の原作によるハードSFOVA第2作。前作と同様に監督はアニメ版『妖獣都市』の川尻善昭が担当している。良子と名乗る美女から兄を3日以内に探すよう依頼を受けた、通称“ゴクウ"こと元・刑事の風林寺悟空。この件にキナ臭さを感じたゴクウは、やがて彼女の兄リュウが15年前に死亡したという情報を得る。だが良子は兄の存命を主張。彼女の言葉どおりリュウは、獣人化状態のサイボーグとなって生き続けていた…。

kuroko85 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

これぞ単発OVA

前作も単発として十分面白いが、近作は別に続編としてではなく
同じ単発として作られているが、ストーリーや設定。描写などが絶妙。せめてもの願いが時間が短い事だが、、このレベルのものを長くすれば完全に劇場版レベルで、それで客が取れなかったのがこの時代の背景。現代では多くのオンエアー品の質があがり、OVAと遜色無くなったが、この時代はまだこう言ったOVAがアニメの大きな要素だと感じていた。個人的にはOVAは質、オンエアーものは量という感じで、質量を兼ね揃えた物は少なかった。この作品の良いところはほぼ6割は敵の描写などにその背景にスポットを当て、山場の対決まで持っていくこと。それで十分魅せている作品。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 2

68.1 10 1990年度アニメランキング10位
ADポリス(OVA)

1990年5月25日
★★★★☆ 3.9 (11)
38人が棚に入れました
人気OVA『バブルガムクライシス』シリーズのスピンオフ的な内容であり、こちらの主人公は同作では脇役だった捜査官レオン。ただしビジュアルはやや異なり、よりハードな印象を与える。大震災の被害を経て復興したが、繁栄の陰で人心の腐敗が進む大都市TOKYO……。その裏ではブーマと呼ばれる亜人間の存在があった。それらの暗躍に対抗するため組織されたのが特殊警察機構、通称ADポリスだ。全3話からなる各種エピソードは、いずれも苦い味わいを残すアダルトな仕上がり。

ユニバーサルスタイル さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

劇画調の本格派刑事ドラマ

80年代に人気を博した『バブルガムクライシス』シリーズと設定を共有した、一つのアナザーストーリーです。

いわゆるスピンオフとは違いバブルガムファンでなくとも楽しめる、全くの別物となっています。


アンドロイド・ブーマの普及によって飛躍的に発達した未来都市、メガTOKYO。

しかしその裏で、暴走したブーマによる犯罪やブーマを悪用した犯罪が急増し社会問題化していた。

そこで、軍隊に匹敵する武装を許可された特殊警察組織『ADポリス』が設立された。

新人ポリスであるレオンは、こうしたブーマが起こす犯罪や事件に関わっていく・・・というのがあらすじです。


一般的な刑事アニメよりは海外の刑事ドラマに近い、陰湿で凶悪な事件を扱うものが多く、雰囲気もそれに近いです。

人と機械・男と女・理性と感情など、ヒューマンドラマとしてかなりレベルの高い作りになっていると思います。


作画はOVAだけあって、動きが激しくてもあまり粗が見られないほど安定しています。

音楽は挿入歌・主題歌ともに洋楽が用いられていて、非常に雰囲気に合っています。

それから声優の演技として、

File-1 幻の女での幻の女役:麻上洋子

File-2 ザ・リッパーでのキャロライン・エバンス役:土井美加

File-3 舌を噛む男でのビリー・ファンワード役:若本則夫

以上三名の方の演技が素晴らしかったです。


1話1話から別々のテーマを感じられるような、奥深い作品でした。

特にFile-3 舌を噛む男のエピソードは若本さんの名演技も相まって、傑作と言っていい出来だと思います。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 4

67.4 12 1990年度アニメランキング12位
デビルマン 妖鳥死麗濡編(OVA)

1990年2月25日
★★★★☆ 3.7 (34)
105人が棚に入れました
 TVアニメ版と同時に連載されていた、コミック版『デビルマン』の導入部を元にして制作されたOVA。
妖鳥シレーヌ及び魔獣ジンメンとの戦いを描いた『妖鳥死麗濡編』がこちら!

maruo さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

これから起こる悲劇の序章 B

原作 一部読んだことがあるようです(記憶があやふや)

前作で誕生したデビルマンに刺客が送り込まれてきます。第一の刺客は「シレーヌ」。Wikiではセイレーンをモチーフにしたとありますが、見た目ではむしろハーピーに近い悪魔です。内容的にはかなりバトルに比重を置いています。そして、前作よりもかなりグロいシーンがでてきます。

他には見るべきものは余りないのですが、戦闘中に、悪魔でも人間のような感情を持っているのだ思わせるシーンが出てきます。原作でも同じようなシーンがあるのか分かりませんが、人間とは全く違った存在であったとしても、どうしても人間を投影してしまったのだろうと感じました。最後のシーンでは、悪魔であっても美しさすら感じさせる終わり方となっております。

原作の方ではこの後もかなり続いていくようです。OVA2本を費やして、本当に序章しか見せてくれませんでした。完結編も企画されたようなのですが、実現には至らなかったようです。ただし、残りの物語はOVA1本では到底収まりきらないような内容のようです。このOVAを見てみたいと思ったとしても、漫画も読まないと消化不良を起こすことがほぼ確実なので、ご留意いただきたいと思います。

もう10年近くも前のこと、酒の席でデビルマンの最後を熱く語ってくれた方がいたのですが、なにぶんかなりの量の酒が入っていたので、余りよく覚えていません^^; 非常に断片的ですが、かなりひどい悲劇となり、さらにその悲劇の後に話が繰り広げられていたと記憶しています。

可能ならばテレビアニメとして制作してもらって、じっくりと見てみたい作品です。ドロロンえん魔くんがリメイクされるくらいなのですから、デビルマンもできないことはないですよね?

投稿 : 2024/04/20
♥ : 16
ネタバレ

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

まさかコレでova終わっちゃうとは思わなかった

前半がジンメン、後半がカイムとシレーヌの話ですね。
TV版しか知らない方でもすんなり受け入れられる対デーモンとの戦いの話です。
ジンメンは{netabare} 食った相手の顔が意識を持ったまま甲羅の一部となる {/netabare}残忍なデーモンで、ここでデーモンとは悪逆非道なバケモノとアピールしつつの後半の対シレーヌ戦な訳ですが、今度は{netabare}デーモン達にも愛が有り、ボロクソにやられたシレーヌを応援に来たカイムが愛を告白し「シレーヌ、君は血まみれでも美しい」と告げ自らの首を落としてシレーヌに体をささげて合体しアモンを追い詰めるという {/netabare}何だか美しいんだか悲しいんだか気の毒な展開なんです。デーモンも生き物の一勢力であり単純な悪では無いと、この時点で話が大きく転がり始めるんです。
漫画版はここからエライ展開になる訳ですけど。


なのにココで終わっちゃうってw
酷いです。あんまりだ。視聴者生殺しかよ ってもんです。
このOVAシリーズ、絵が丁寧綺麗でホント良かっただけに残念です。
永井豪の野趣あふれる線ではなく、どちらかというと柔らかい線とキャラだったんですよね。ホント残念。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 6

rurube さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

鬼才永井豪

デビルマンについて全く理解出来ていないがこの作品のおかげで『失楽園』読むことが出来たのはラッキーだった。

永井豪は数々のヒット作を生み出しているが彼にとってこの作品がどれだけ大きいのかは『バイオレンスジャック』を読めば分かる。いわゆるスターシステムが採用されており永井豪の作品に登場する主人公達が一同に会する。
ラストを飾るのは当然デビルマンだ。

この話はルシファーに騙されたアダムとイブが知恵のみを食べることによってデビルマンになった。『失楽園』と違うのは天使の存在だろう。

この世界には天使は存在しない。『失楽園』では知恵のみを食べたことによって楽園からの追放がテーマになるがそこに悲壮感は存在していない。神からの使いである天使との会話でも罪に対しての人間の尊厳が描かれている。

デビルマンもテーマとする所は同じであろう。彼らは醜い悪魔になった。しかしそこに人の心は存在しており誇りを失わずに悪魔との最終決戦に挑んでいる。

で今回の話は原作を考えるとスタートにも立っていないが個人的にシレーヌは最高のデザインだと思う。そもそも悪魔って堕天使の事だから何処かで美しさを持っていなればいけないはず。
デビルマンの世界観がある程度表現できているし漫画読んでない人は意味分からないがエンタメとしては楽しめると思う。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 6

67.3 13 1990年度アニメランキング13位
ドラゴンボールZ たったひとりの最終決戦~フリーザに挑んだZ戦士 孫悟空の父~(TVアニメ動画)

1990年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (122)
718人が棚に入れました
全宇宙一の戦闘民族サイヤ人の住む惑星ベジータで一人の男の子が産声をあげた。その名は「カカロット」、後に孫悟空となる男の子である。同じその頃、サイヤ人戦士「バーダック」の一味はカナッサ星を攻めていた。彼、バーダックこそがカカロットの父である。大猿と化したバーダックたち5人のサイヤ人によって、カナッサ星は一夜にして陥落した。翌日、仲間から「息子の誕生祝い」などとからかわれながら休憩を取っていたバーダックに、カナッサ星人最後の生き残りであるトオロが襲い掛かる。トオロはバーダックに不意打ちを浴びせ、バーダックの仲間たちの攻撃を食らいながらも「お前に未来を予知できる幻の拳を放った。未来を見てせいぜい苦しむがいい」と嘲笑いながら絶命。その直後にバーダックは意識を失ってしまう。カナッサ星の制圧の報は、それをサイヤ人に命じたフリーザの元へと入る。しかし、名もない下級戦士たちが予定より1ヶ月も早く惑星の制圧を完遂したことで、フリーザの側近ザーボンは、個人では大した強さを持たないが、徒党を組むことでとてつもない力を発揮するサイヤ人たちに対して危機感を抱き始め、フリーザとドドリアの前でそのことを吐露した。数日後、バーダックの傷はほとんど完治していたが、脳波に異常があると診断された。次の命令は惑星ミートの制圧に決まったが、トーマたちはバーダックの容態を気遣い、彼を残して出発する。フリーザによってサイヤ人が滅ぼされるという夢を見た後意識を取り戻したバーダックは、仲間に置いていかれたことを知って自分も惑星ミートに向かおうとするが、その途中で自分の息子、すなわちカカロットとの初めての対面を果たす。

声優・キャラクター
野沢雅子、曽我部和恭、三田ゆう子
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

後付けでも熱いドラゴンボール0

『ドラゴンボール』は元々、{netabare} ピッコロ大魔王戦{/netabare}で完結する構想。
その後、『Z』の原作部分は言わば果てのない延長戦。

ジャンプの苛烈な引き延ばし要求で破綻し力尽きた漫画も多い中……。
サイヤ人だの、フリーザだの、ギニュー特戦隊だの、
後付けで次々と設定を貼り付け、
物語壊滅の劇薬である能力のハイパーインフレや集英社と
折り合いを付けていく……。

この辺りが漫画家・鳥山明氏の卓越したサバイバル能力。
ですが、フリーザ編は作画にも延長戦の疲労の色が滲み出ていた苦しい時期。

超(スーパー)サイヤ人は怒り。
その感情に説得力を持たせ、さらなる能力インフレを読者に是認してもらうため、
原作ではフリーザの凶度を後世まで語り草になるくらい最大化したが、それだけじゃまだ弱い。

そこで {netabare}アニメ版のフリーザ戦を前に、
悟空の父の代とフリーザとの間に並々ならぬ因縁を追加しよう……。

そんな構想で悟空生誕時の歴史にねじ込んだのが、このTVスペシャルアニメ。{/netabare}

アメコミ映画なんかでも、エピソード0はスタート地点というゴールが見えており、
道筋が脱線しづらい分、良作が多いのですが、
それはジャパニメーションの本作でも同様。

未来予知の呪い設定を上手く絡めて、
既に視聴者が見えている悲劇のカタルシスを最大化。
そこに{netabare} 特攻していく悟空の父・バーダックの
悲壮なキャラの魅力を存分に引き出すことに成功しています。{/netabare}

フリーザ様の悪名もアニメオリジナルストーリーでがっちり補強w
個人的にフリーザ様が{netabare}グズグズしていた部下もろとも、惑星ベジータを爆散させて、
花火大会に興じる、そのゲスな高笑いw
本作はフリーザ様のベストオブ暴虐非道だと思っていますw {/netabare}


一昔前まで、再視聴には結構難儀するTVスペシャル番組でしたが、
最近は動画配信で気軽に見直すことができるようになりました。
良い時代になったものです。


サイヤ人の誇りだけでなく、
フリーザ様の暴挙を堪能したい方にもオススメなスペシャルアニメです♪

投稿 : 2024/04/20
♥ : 19
ネタバレ

血風連あにこれ支部 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

DBにはアニオリキャラなのに異様な存在感を持つ男が二人いる

一人はブロリー。
そして、もう一人は…。
そう、この男。悟空の父であるバーダック。

アニオリなのに鳥山先生が気に入っちゃって原作漫画に逆輸入しちゃったんですよね~。
更に人気があったからか、エピソードオブバーダックなんて後付け話まで作られたり、ゲームでは仮面のサイヤ人として謎の存在感を誇っていたり。
とにかくアニオリスペシャルに出ただけのゲストキャラなのに至れり尽くせりの持ち上げられっぷりである。
まあ格好良いからしょーがない。格好良さは正義。

この話はフリーザ戦の結構前、ギニュー特選隊と戦ってる時あたりに放送されたんですよね。
このエピソード一つだけでも、フリーザという「悪」の存在を際立たせる効果が凄くあったと思います。
劇中歌のソリッドステートスカウターも凄く良くて、DBのオリアニスペシャルとしてはまさに珠玉の出来だったと思います。

ちょっと話はそれますが、今うしおととらを見てて。
{netabare}うしとらは強大な悪に徒党で立ち向かったルートだとすれば、この作品は単騎で絶望に抗いつつカカロットという希望に後を託した話かと思うと妙に感慨深く思えてきます。
この二つの作品、世界観は結構違いますが……。
強大な悪に立ち向かうという路線ってのは、少年誌的には王道ど真ん中でいいものだなと思います。{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 8

nk225 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

クロージング:満足度上昇。注目の作品で期待を裏切らない出来。

1990年10月17日に放送されたアニメ『ドラゴンボールZ』のテレビスペシャル。

孫悟空たちが活躍するよりも前の話を描いた、シリーズ初のスピンオフストーリーである。『ドラゴンボールZ』本編の86話や『ドラゴンボール改』の第1話の導入と第42話、劇場版『ドラゴンボールZ とびっきりの最強対最強』冒頭では本作のクライマックスシーンが使用されている。

オープニングテーマ - 『CHA-LA HEAD-CHA-LA』
エンディングテーマ - 『光の旅』

投稿 : 2024/04/20
♥ : 5

67.2 14 1990年度アニメランキング14位
シティーハンター 百万ドルの陰謀(アニメ映画)

1990年8月25日
★★★★☆ 3.7 (24)
169人が棚に入れました
北条司原作の人気コミックが、TVアニメ版の人気を受けて二度目の劇場映画化。 金髪美女エミリーから、百万ドルという破格の報酬を提示されボディガードを引き受けるリョウ。しかし実際に狙われていたのは彼女でなく、裏の世界で名高いリョウこそを殺し屋・ダグラスは標的としていたのだ。殺しの依頼をしていたのは実はCIAのエージェントだったエミリーの上司で、この陰謀劇の陰には彼の二重スパイ疑惑が関連していた……。併映の大活劇『ベイシティウォーズ』とは趣が異なり、こちらは美女の依頼から始まる大騒動といった本作の定番たる筋立てだ。とはいえ、どんでん返しが連発するそのストーリーは、劇場作品ならではのサスペンスフルな魅力が横溢。

声優・キャラクター
神谷明、伊倉一恵、一龍斎春水、玄田哲章、伊藤美紀、佐々木優子、屋良有作、石丸博也、竹村拓、冬馬由美

タイラーオースティン さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

短いながら纏まった小品

シティーハンターの劇場版でしたが、ベイシティウォーズに比べるとアクションは抑えめでストーリー重視といった印象でしたね。

高額の報酬が貰える依頼が来るところから依頼人に命を狙われる展開になるかと思わせてしっかり二転三転する内容で、そこに遼の見事な洞察力が効いてまるでミステリー物のような面白さがありました。

個人的には遼と小悪党のダグラスとの掛け合いが見どころで中の人的にゲッターロボの竜馬とマジンガーZの甲児なのでニヤリとさせられましたね。

そういえば、遼は射撃の達人ながら人を殺していないのに今更ながら気付かされますが、それゆえに作中の銃は人を殺す道具ではなく身を守るものだ、というセリフが説得力を感じさせますね。

今回は海坊主は戦わないのですが、買い物をしていたりと、お茶目な面を見せておりました。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 4

67.0 15 1990年度アニメランキング15位
私のあしながおじさん(TVアニメ動画)

1990年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (48)
233人が棚に入れました
アメリカ・ジョージア州にあるジョン・グリア孤児院に暮らす13歳のジュディ・アボットは、月に1度やってくるお金持ちの評議員達を接待しなければならない水曜日が嫌でたまらなかった。ジュディが孤児院を出る日も近づいた頃、評議員達が卒業する孤児の中から高校へ進学させる1人を選ぶ選考会があった。俄然はりきるジュディだったが、接待は失敗ばかりで評議員達を怒らせてしまい、しょげかえる。しかし選考会へ遅れてきたある評議員はジュディの書いた反省文を気に入り、ジュディを全寮制高校・リンカーン記念女子学院へと入学させる事を決定する。ジュディは自分を選んでくれた人物の名をリペット院長に聞くが、「ジョン・スミス」という仮名しか教えてもらえず、義務は月1回のお礼の手紙を書くことだと告げられる。ジュディは偶然見かけた後ろ姿の長い足が印象的だったのでスミスを「あしながおじさん」と呼び、彼に宛てて学園生活や学校の勉強内容を報告する手紙を書き始める。こうしてジュディの憧れていたハイスクール生活が始まった。

声優・キャラクター
堀江美都子、田中秀幸、天野由梨、佐藤智恵、藤田淑子

Tnguc さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

【お気に入り】 理解しあう本当の優しさは「思いやり」だということ

~
 孤児院で育った少女・ジュディの学園生活を描いた青春物語。全40話。ジュディは孤児院での貧しい生活から一転、華やかな都会の学校へと移り住む機会を手に入れます。街での暮らし、寮のルームシェア生活、女の子の友情や恋愛、ファッションにショッピング、などなど。初めて体験することばかりのジュディは、毎日を目一杯に満喫します。当時オンタイムで観ていた女の子は、そんなジュディの学園生活にさぞ憧れたのではないのかなと思います。でも、ジュディの明るくて楽しい学園生活の背後には、両親のいない後ろめたさや、孤児院育ちというコンプレックスが常にジュディに纏わりついていました。そのせいで落ち込んだり、あるいは自分を偽ったりすることもありますが、その度に自分自身と向き合い、見つめなおすことでジュディは大人になっていきます。それらの過程がとても濃密に描かれていて、とくに39話のスピーチは必見。堀江美都子(ほりえ・みつこ)の演技も素晴らしいの一言です。世界名作劇場にしては珍しく恋愛要素も取り入れているので、どちらかと言えば女子向きな作品なのかも知れませんが、夢や自立などのテーマ性も含めて、とても見応えのある物語となっています。世界名作劇場の基盤でもある「思いやり」の精神もしっかりと映し出された普遍的な名作だと思います。

個人的評価:★★★★☆ (4.5点)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 9

ソーカー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

シンデレラストーリーのお手本

レビューを書くまでもなくストーリーは大概の人が知ってると思います。
名劇アニメでこれだけはちゃんと最後まで見てました。元々原作が好きだったこともありましたが。

何がいいかって言うと、ジュディの人間的魅力によるところが大きいですね。
孤児院出の強いコンプレックス、それにめげない自立心、そして自分と向き合うことで得られる幸せ、とジュディの成長を強く感じさせる。
女性の自立と幸福追求のシンデレラストーリー。

アメリカの自由と平等を実現する教育の在り方とか、そういうテーマも多分にあるわけですが、名劇はさすがにあまり踏み込んではないはず。それでも他作品よりはやや対象年齢は高めで、笑ってしまうような恋愛劇や「あしながおじさん」が地味に策謀を巡らせているところは、ガキには当然よく分からないところではあったと思う(笑)

最終的には勿論何もかもが上手くいってハッピーエンド。
女性の成長と自立を描いた作品は多々あるけど、最も思い出深いアニメです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 12

ShouyouACL さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

タイトルなし

Particularly a work very well done and with a super charismatic protagonist.

  The story takes place after an orphan was awarded scholarship at a women's school in the States, after which the anime follows the adventures of the protagonist. Being this development based on teen romance, friendship, bullying and happiness. The maxim of the story is the protagonist Judy in her quest to find out who her new father is. The man with the long legs. Great story and good characters.

  The animation is good, very well done and stable, clearly based on American animations the anime is very successful in this regard. Unique segments are rare, but those that are are beautiful.

  Design is something to comment on, character design is pulled into the American style of animation, but still with Japanese features. This aspect leaves the design with a special touch, the scenery is beautiful and very well colored. Well done.

  The music is beautiful, with great influences on Disney classics the anime has shown great potential in this regard. Strong violin in the compositions and calm piano, are the extremes of the composition.

  The voice acting is cool, characterizes the characters well and shows their good acting, a pity not be in all the characters that.

Great anime, I recommend.

投稿 : 2024/04/20
♥ : 0

67.0 15 1990年度アニメランキング15位
ダーティペア 謀略の005便(OVA)

1990年1月24日
★★★★☆ 3.7 (15)
61人が棚に入れました
乗客乗員すべてが消え去った星間旅客機DCL005便。
しかし被害者の家族から一切の保険・賠償請求がないという異常な事態にWWWAに調査依頼が舞い込む。
派遣されたダーティペアは同時に005便に乗っていた科学者の捜索も引き受ける。

Moji さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ご存知!ない方が大勢になってしまいましたが・・・

高千穂遙の「クラッシャー・ジョウ」と並んで大人気だった・・・スペースコミカルアクションのOVA版。
30分のTV版もよいけれどちょっと長目(59分)のOVA版はやっぱり面白い。
TV版・劇場版と並んで「計測不能」とはモッタイナイ。
このシリーズを大雑把に言うと、トラブルコンサルタントのダーティペア(ユリとケイ)が事件を解決し、惑星の1個や2個は吹っ飛ばす話。
この事件は↑の「あらすじ」を参照のこと。

これはレンタルショップでもDVDがあるので見かけたら観て下さい。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 1

66.9 17 1990年度アニメランキング17位
緑山高校 甲子園編(OVA)

1990年7月25日
★★★★☆ 3.7 (25)
77人が棚に入れました
第66回全国高校野球選手権福島県大会。創立されたばかりの緑山高校が決勝へと駒を進め、優勝候補の神堂高校を破り甲子園出場を決めた。甲子園大会でも強豪校を次々と破り勝ち進んでいくのだった…。

タチ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

熱血野球アニメ

なにぶん古い作品なので、昔に数話みただけなのですが広めていきたいと思い書かせていただきます。

とりあえず熱いアニメです。
主人公チームが全員1年なのに甲子園までいってしまう色々とすごいチーム。なにがすごいって二階堂という投手があまりに自己中心的なため無理やりおろしたり、その空いた投手をじゃんけんで決めようとしたり。チームメイトは常に罵倒の嵐で声援なんて一言もかけない。半分くらいのチームメイトは負けて帰りたがってる。監督は常に寝てる。
書いてるかぎり近年の普通の野球アニメとは打って変わってのめっちゃつまらなそうなこのアニメですが・・・・・・・意外とおもしろい!

罵倒し合っているのですがそれが意外にテンポよくて笑えるw二階堂のワンマンチームかと思いきや「お前が打つのかよ!w」とツッコミみたくなるようなチーム。
それと描写が大好きです。歯の食いしばり具合や走り方、投げ方、打たれたときの絶望してる表情などなど今までみた野球アニメで一番力強く表現されていると感じます。
一番気に入っているのは二階堂の超剛速球がよく表現されているところ。キャッチャーが吹っ飛ばされる球ってどんだけだよw

ちなみにエンディングも良い曲です。もうこれ高校野球のテーマにしてほしいw

投稿 : 2024/04/20
♥ : 4

ブランドン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

すごい野球マンガ

レビューが1件も無かったので書きます(。´Д⊂)うぅ・・・。

だいぶ前にケーブルTVで観ました。
創設したばかりの緑山高校の一年生野球部が
甲子園で大暴れする作品です。
大変面白い作品ですが、終始思ったのは
「お前ら野球マジメにやれっ!!」
ということですww

まず、殆どの部員が野球好きじゃない。
打順はジャンケンで決める。

●主要登場人物(緑山高校部員)
ピッチャー…二階堂定春 主人公で目立ちたがり屋
身長198cm、体重110kg
Σ(*゚Д`;) ナンデヤキュウヤッテンダ
直球の速さ200km/h 
ホームランでバックスクリーン貫通
Σ(っ゚Д゚;)っナンデヤキュウヤッテンダ

キャッチャー…犬島雅美 病的な熱血漢
二階堂のボールを捕れるただ一人の人物
よく二階堂とケンカする

サード兼ピッチャー…花岡祐平 唯一の常識人
トイレ行ってる間に勝手にキャプテンにされる

他の高校にも規格外の猛者がいらっしゃいます。
彼らが高校球児なら、この世界のプロ野球は
どんな連中がやってるんだろうと疑問が絶えません。

試合シーンはかなりアツい描写です!!
本当に規格外なので絵で判断せずに
観て欲しいですm(_ _)m

投稿 : 2024/04/20
♥ : 7

アレイ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

無茶苦茶ですw

ストーリーは甲子園を勝ち抜いていくという単純明解な作品です。
しかし、普通のスポーツ漫画ではありません。根性や情熱も各キャラにあったりしますが、それさえも一種のギャグになってます。とにかく色々とぶっ飛んでます。
ふざけてる、いやふざけ過ぎてるとしか言いようがない。でも所々熱くなる所もあるんだよな〜。
個人的には準決勝の南国高校最強打者カイホウとの対戦と対戦前のカイホウとのトラック対決での一悶着(何者なんだよ、このおっさんは...おっさんじゃないけどw)が気に入ってますw
地味に「年季の入った馬鹿」と言わしめた北辰一刀流打法の○魚っぶりも悪くないです。
作画も崩壊してますが、それも一種のギャグになってるシーンもありますのでご理解くださいw
お世辞にもアニメ史に残る名作とは言えないですが、いい意味での迷作なのは間違いないです。
この隠れた迷作が世に広まったら面白いですね。
しつこいようですが、名作ではないですw
僕は好きですね!

投稿 : 2024/04/20
♥ : 1

66.6 18 1990年度アニメランキング18位
雲のように風のように(TVアニメ動画)

1990年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (96)
367人が棚に入れました
時は腹英34(西暦1607年)、素乾国17代皇帝の崩御に伴い皇帝のもつ後宮が取り壊され新しく帝位につく新皇帝の新たな花嫁を募集する目的で全国で「宮女狩り」がおこなわれた。緒陀県に住む陶器職人の娘銀河は13歳であったが父の制止を振り切り皇帝の花嫁候補生として緒陀県を後にし都に夢を描く。皇帝の妃になるためというよりも、その好奇心から宮女に志願した銀河であったが宮女となるため後宮大学で学びいろんな人との出会いを通して成長していく中やがて宮女の憧れの的である皇帝の第一夫人、正妃に選ばれた。宮女としての夢である正妃にはなった銀河ではあったが、銀河自身の心は揺れていた。「知らない人と結婚して愛情が持てるのか?」「これで、幸せになれるのか?」心の整理もできないまま、正妃という立場が銀河をさらに大人の世界へ巻き込んで行く。

声優・キャラクター
佐野量子、井上瑤、高畑淳子、三ツ矢雄二、小林昭二、市川笑也、一龍斎春水、田村錦人、福田信昭
ネタバレ

シス子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

私(シス子)が淫らになった件

1990年製作・放送作品

DVDでの視聴です

原作は「酒見賢一(さけみけんいち)」さんの「後宮小説」というファンタジー小説
第1回「日本ファンタジーノベル大賞」(1989年)受賞作品です


昔々の中国(西暦1600年頃?)のとある国
「素乾国」という架空の国の
“後宮”が舞台のお話です

あらすじは「あにこれ」掲載のものを読んでいただければ十分理解できるハズです
・・・決して手を抜いているわけではありませんよ^^


後宮というと
分かる人には分かると思いますが

日本でいうなら江戸時代の「大奥」みたいなものでしょうか

まあ
「ハーレム(harem)」という言い方もありますが
ハーレムっていうと
最近の若い人だと  (“おばさん”言うな^^;)

“一人の男子にたくさんの女の子がイチャイチャ”的状態の
いわゆる「ハーレムアニメ」みたいなものを想像してしまうかもしれませんが
まったく違います

これはもうれっきとした公務(?)
お仕事をするところです

どこかの国の王様が自国の繁栄のため
たくさんの奥様を住まわせて
たまに{netabare}なにかしらの子作り(かなり具体的^^){/netabare}をする所と解釈していただければ結構かと思います


そんな
ハーレムだとか
大奥だとか

特に若い男の子や
一部の盛んなオジサマ方が
“Hぃ”お話を想像してしまいそうな感じなのですが

まあ
ざっくばらんに言うと
{netabare}本当にHぃです・・・(キャ~・・・(≧д≦))

な~んて

{netabare}Hぃのは原作のほうです^^;{/netabare}{/netabare}


一方で
この「雲のように風のように」については
「主催の三井不動産販売が一社提供のスポンサーとなって、春分の日の日中に本編放送中はCMを入れないという異例の形式で放送された。スタジオジブリ作品に多く参加しているアニメーターの近藤勝也が作画監督を務めている(本作はスタジオぴえろ作品)」(Wikiより)
という
手抜きのため余計な文言までつけて説明したくなるくらい
家族団らんの休日のお昼時に放送できる程度までアレンジされていて
とても
安全な作品に仕上がってます

なんというか・・・
原作から一番“おいしい”部分をなくしてしまった
みたいな?

例えるなら
「けいおん!」から“お茶”をなくしたって感じ?
(「音楽」じゃないところがミソ♪^^)

オジサマ方にはちょ~っとつまんない内容かもしれないけど
将来有望な男子諸君や
その他純情なアニメファンの方々にはオススメですよ

まあ
私もどちらかというと“つまんない派”でしたけど^^;



さて
原作の「後宮小説」については
既に既読済み(“既に既読”でさらに“済み”っていうのも変ですが^^)なのですが

実は読んだのって小学校6年生の頃なのです

もう今から十・・・ル~ルル、ルルル♪・・・まあいいとして^^

歳の離れた姉の就職が決まり
引越しのため
姉の部屋を物色・・・もとい
部屋のお片づけをしていたときに偶然目に留まったのがこの本

当時“純朴な文学少女”だった私は
迷わずこの本を開いて読み始めました

でも・・・

抽象的な表現や
小難しい哲学
偏向した思想解釈など
小学生が読むにはかなり難しい内容のお話でした

まだインターネットがあまり普及していない時代  (“おばさん”言うな^^;)
当然
我が家にはネット環境なんてものはまだなく

当時“清楚で純朴な文学少女”だった私は
難しい言葉の意味を誰にも質問することも出来ず
専ら「辞書」を頼りに一生懸命読みふけっておりました

一語一句
意味が分かる度に顔が上気し
ページを進める毎に
下半身がムズムズ
息がハァハァ
終盤に差掛かるころにはまともに座っていられなくなり・・・

例えるなら
「ロウきゅーぶ」のともかちゃんとすばるくんが
自宅のお庭で
なにか“1on1”の“play”をした後で
息がハァハァって・・・

そんなことはどうでもいいのですが^^

とにかく
“清楚で「かわいい」純朴な文学少女”の私にとっては
とても耐えられる内容ではありませんでした

まあ
今となってはとてもいい思い出です(--;


が!・・・しかし!
最近
ある“ニュース”を見たことがきっかけで
この本を十数・・・^^
久しぶりに納戸の奥から引っ張り出し
読み返してしまいました

当時の私から“かわいい”を除くすべての要素をネガティブ方向に転じてしまった
いろんな意味で汚れきった心で・・・
(なんだろう?ものすごい罪悪感・・・)


{netabare}(申し訳ございません・・・ここから先は年齢制限がございます
 以下の質問にお答えいただき次へお進みください)

※質問
あなたの年齢は・・・

18歳未満で~す→{netabare}
男の子だよ~♪→{netabare}イケメンである→{netabare}シス子までメールくださ~いヾ( ̄∇ ̄=ノ{/netabare}
        イケメンから程遠い→{netabare}読めば(怒↓{/netabare}{/netabare}
女性である  →{netabare}読んでもいいよ↓{/netabare}{/netabare}

18歳以上だよ!文句あっか!?→{netabare}
 続けてレビューをお楽しみくださ~い↓


{netabare}そのニュースというのは
タイの“代理母出産”の件

ご存知の方もいらっしゃると思いますが
ある日本人男性が
タイで大勢のタイ人女性に代理出産をさせたというネタ

細かいことは長くなるので端折ります


そもそも
生産活動という行為・・・

子作りをするという“欲求”はどこから来るのか?

性行為 →?(*^ー゚)v→?\(∂∇∂)/→ 子作り

という図式が人間の脳内でどのように解釈されているのか?


原作の「後宮小説」の中では
哲学や
宗教
文化
政治
医学に至るまで

さまざまな分野での切り口で語られているのですが

正直
大人になった私の
固くて鈍い頭ではイマイチ
納得いく解釈には行き着きませんでした
(子供の頃の私はまともに考察できませんでしたが・・・)

それでも結論を出せというならば・・・

ぶっちゃけ
{netabare}気持ちイイからするんじゃないの?
それでよくね?
みたいな^^
{netabare}(こんな娘に育てた覚えはありません(泣・・・母談){/netabare}{/netabare}

これで許してって感じです



話は戻るのですが
前述の代理母出産のお話

ここで「代理母出産」についての説明ですが

代理母出産とは
{netabare}ある女性が別の女性に子供を引き渡す目的で妊娠・出産することである

○Gestational Surrogacy:代理母とは遺伝的につながりの無い受精卵を子宮に入れ、出産する。借り腹。ホストマザー。
・夫婦の受精卵を代理母の子宮に入れ、出産する。
・第三者から提供された卵子と夫の精子を体外受精し、その受精卵を代理母の子宮に入れ、出産する。
・第三者から提供された精子と妻の卵子を体外受精し、その受精卵を代理母の子宮に入れ、出産する。
・第三者から提供された精子と卵子を体外受精し、その受精卵を代理母の子宮に入れ、出産する。
○Traditional Surrogacy:代理母が人工授精を行い出産する。代理母。サロゲートマザー。
(以上、Wikiよりコピペ)


つまり
自分が好きになったわけでもなく
利害関係があるわけでもない第三者の“女性”に
自分の子供を生ませるということです{/netabare}

じゃあ
なぜ代理母出産という方法をとるのか・・・

一番の理由は
不妊(つまり赤ちゃんが生めない)の問題

男性あるいは女性が
生殖器などに異常があり
夫婦間で子供が作れないという理由で
代理母出産で子供を授かろうというもの

日本では
倫理的な理由で
表立った事例はあまりありませんが
法整備が進んでいないのが現状で
実は今までに十数件の事例があるとのこと・・・

最近では
タレントの向井亜紀さんと元プロレスラーの高田延彦さん夫妻
が代理母出産でお子様を授かり話題(問題?)になってましたね


さて
この代理母出産について
私が言いたいのは・・・

そんなんじゃ
{netabare}気持ちよくね~じゃね~か!!
{netabare}(シ○子ってたまに訳のわからないこと叫ぶんですよ(笑・・・友人談){/netabare}{/netabare}

ってことです

確かに
不妊に悩む夫婦はたくさんいます
そして
そのための不妊治療や
代理母出産に踏み切ることについては
まったく異論はありません

しかし
前述のタイの代理出産みたいな不妊以外の理由による出産や
お金が目当ての行為は
まったくの論外なのですが

それ以上に問題なのは
生まれてくる子供について

生まれてくる子供にとっての親の愛情っていったいどう考えられているのか
ということ


この「後宮小説」の中で書かれている
性行為についてのいろいろな解釈

かなり深い部分にまで
突っ込んで書かれていますが(ちなみに“深さ”は表記されていない)

ひとつ言えることは

倫理や道理についての筋はしっかり通っているということ

父親がいて母親がいて
その愛情の結ばれたものが子供となる

性行為という愛情表現
両親のお互いの愛情が強ければ強いほど
生まれてくる子供は健康で幸せになれる

普通に考えれば
ごくごく当たり前のことなんですが
子供って

生まれる前から親の愛情を受けてるんです

宗教や哲学
医学・・・
いろいろなテーマからのアプローチであっても
行き着く先はすべて同じ
ということなんですね

お話の中では
「子宮が真理を生む」って説明されているのが
とても印象的でした

医学と哲学の融合(?)みたいな感じでしょうか?

まあ
原作ではそのあとで
女性の○器とかなんとか(ちょっと表現し辛い^^;)
訳のわからないことが書かれているのですが
それはおいといて・・・

結論として
愛のないS○Xは極力控えましょう・・・

ってことです^^
(病気にも気をつけてね^^){/netabare}{/netabare}{/netabare}

とりあえず
アニメ作品もいいけど
原作もオススメの逸品ですよ


参考までに
アニメ作品のDVDはレンタルされてないみたいで
私はDVDを購入して視聴しました

投稿 : 2024/04/20
♥ : 33
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

今日も廃都と草原に風が吹き抜けて行く……随所に才能が光るTVアニメSP番組

あらすじ

{netabare}腹英34年。素乾国・第17第皇帝、急死……。

荒廃した都に蠢く陰謀。内外に亡国の気配漂う中、
宦官らが天下で始めた若き新皇帝の妃候補となる宮女募集に、
“三食昼寝付き”で、女でも勉学ができる!
と飛び付いた主人公の銀河に訪れる波乱の半生。{/netabare}

第1回ファンタジー小説大賞受賞作『後宮小説』(未読)を、
日本テレビのスペシャル番組としてアニメ化した、
1990年放送の中国風ファンタジー作品。


【物語 4.0点】
作家・酒見 賢一氏。
本作の原作でデビュー後は中国史を題材にした作品を多数執筆。
映画化もされた代表作『墨攻』でも見られるように、
内憂外患の都に渦巻く人間模様を描かせたら一級品。

城壁から守りは崩れない。内部の人間から綻びた都は脆い物。
そんな汚い大人たちの中で光るヒロインの純心さ。

説得力のある描写を一時間半弱の尺に上手く凝縮させ、
悲劇の中でも視聴者に清々しい余韻を残す。


【作画 4.5点】
作画監督・キャラクターデザインは近藤 勝也氏。
彼の他、スタジオジブリに関わりが深いスタッフらも多数参加した本作。

両生類じみた顔面の各パーツの動き。
水面、鏡面、床面に映る人や景色にも手を抜かない。
爆砕する瓦屋根の描写の細かさ。
4:3画面の中でもジブリっぽい?と感じる要素がたくさん見つけられるはず。

物語以前に、アニメーションは、一つ一つのカットの中からも
面白い構図や動作を発見して楽しめる物。
アニメ視聴の原点を思い出させてくれる良作画。


作品名に込められた雲と風など自然描写にもこだわる本作。
大草原に、いつの時代も変わらず吹く風が、
テーマも運び、大河ドラマ感をもたらす。


【キャラ 4.0点】
好奇心旺盛なヒロインの銀河。
後宮に入っても、哲学って何?などと童心を忘れないキラー質問で、
しがらみだらけの宮廷内でも真っ直ぐに生き方を貫く。

その他、相部屋となった他の妃候補たちも、
ことごとく変な人たちばかりでw
訪れる重たい宿命も、滑稽な描写も添加して、
お子様でも消化できるよう柔らかくして提供。


彼女たちを一人前のレディーにするために教鞭を振るう
カクート先生も大変ですw

先生による女性とは何か?について50年に渡り探求した末の持論……。
今の世界だと叩かれそうですが、
国家の子宮に見立てた後宮の位置付けと合わせて、
無碍に否定できない物があります。


賊将の側にも義理や筋を通す要素も残すことで、
天子の器とは?を問い掛ける哲学も〇。


【声優 3.5点】
ヒロイン・銀河役の佐野 量子さん(現在は武 豊騎手の奥さん)
コリューン役の市川 笑也さんら、
俳優、伝統芸能役者らが中心の布陣で、まずまずの演技。

他にはタミューン役の高畑 淳子さんの名も見えます。
後宮の女たちの役者陣の顔ぶれを眺めると、
ちょっとした『大奥』に見えて来ますw


私のツボは“垂戸”(たると)の案内婆の役を演じた声優・京田 尚子さん。
アニメを観て来た方なら、必ず何処かの脇で遭遇しているはずの老婆職人。
昨年の声優アワードで、功労賞も受賞された大ベテラン。
若い娘がメインを張る中でも、老婆のスパイスは欠かせません。


【音楽 3.5点】
劇伴は適宜、二胡など中国伝統楽器も交えて、
東洋ファンタジーを無難に演出。

ED主題歌はヒロイン役・佐野 量子さんの「雲のように風のように」
放送当時、ノーCMで一挙に流したという本作を、
異例の主題歌フルverのエンディングクレジットで締めくくる。


【余談】
前世紀末のVHS→DVDへの記録メディア交代劇の狭間に落ちて、
埋もれつつある作品は少なくありません。

VHS時代はレンタルで幅広く見返せたけれど、
DVDはセルオンリーになり、他にはたまにBS、CSで再放送されるのみ
となった本作もそんな作品群の一つ。

先日、BS12トゥエルビで放送されていたので視聴しました。


近年は動画配信サイトの競争過熱による、配信作品数争いが激化。
各社ともOVAでもOADでもなりふり構わず作品数を積む傾向が顕著になり、
はからずもレンタルDVDから漏れた旧作救済の動きも見られますが、
本作のようなノーレンタル、ノー配信の隠れた良作はまだまだ残されているのです。

私もAmazonPrimeVideoや時々Netflixなども利用する分際で
言えることでもないのかもしれませんが、
ロングテールをマニアックな日本のアニメ方面に伸ばすためにも、
外資に対抗できる日本の動画配信サービスの早期確立を切に願う今日この頃です。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 23

じぇりー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

子供の頃見て大衝撃を受けた作品。

いわゆる、中国を模したような国の「後宮」にいる女性たちの物語。

後宮とは、日本でいうところの江戸時代の「大奥」。分かりやすく言えばハーレム。

まだほんの小学生くらいの頃だったと思う、TVで偶然このアニメを見て、ほとんど内容は把握できなかったが、とにかく衝撃を受けた。

一人の皇帝のために何人もの美人が国中から集められ、妃となるにふさわしく教育を受ける…大人になった今でこそ理解できるが、一夫一婦制の国で普通に生みの親に育てられた子供には到底理解できない世界。

…で、ネタバレになるのでこれ以上の名言は避けるが、そんな後宮を舞台にしているとはいえ、この物語はいわゆる最近流行の「大奥」のような女の園のドロドロ劇を描いた作品ではない。

端的にいうなれば、女は強し。徒党を組めば、一つの軍隊にも引けを取らない火事場の馬鹿力を発揮する。ラブストーリーあり、政治的駆け引きあり、戦争ありの内容だ。

原作は小説なのだが、アニメでは語りつくせなかった(あるいは、大人の事情でカットになった)設定などもある。興味があれば原作も読んでみられるといい。ちなみにタイトルは、そのものズバリ「後宮小説」だ。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 9

66.5 19 1990年度アニメランキング19位
CYBER CITY OEDO(オーエド) 808(OVA)

1990年6月21日
★★★★☆ 3.7 (25)
97人が棚に入れました
1990~91年にかけて、小説やゲーム(PCエンジン)ソフトと共に展開されたメディアミックスのひとつ。『妖獣都市』『鉄腕バーディー』の川尻善昭が監督を務め、セクシー&バイオレンスな雰囲気が漂う大人向け作品に仕上げた。90年に「Vol.1 古の記憶(いにしえのメモリー)」と「Vol.2 囮の機構(おとりのプログラム)」、91年には「Vol.3 紅の媒体(くれないのメディア)」の全3巻をリリース。 舞台は西暦2808年。電脳犯罪都市となったオーエドでは、能力の優れた重犯罪者を機動刑として働かせていた。手柄を立てれば減刑、しかし、反逆を試みれば首輪型の爆弾が作動する。そのシステムによって機動刑事となったのがセンゴク、ベンテン、ゴーグル。自由を手にするため、彼らは日々凶悪な犯罪者に立ち向かう。

kuroko85 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

純粋(いや、完璧な)なOVA

まだ、今ほどアニメが潤沢に資金を集めにくかった時代。
視聴者(私)はなんらかのキーワードを元に良いアニメを探す。
「マッドハウス」「川尻義昭(先生)」この名前で裏切られるなら
仕方ない。と割り切り金を出す。
もちろん結果は予想以上。
ただ、惜しむらくは3人の主人公による3話完結だという事。
(出来る事なら、このクオリティーでもう少しでも長く
続けてほしかった)
実際は1話ではなく、3話で全3巻(当事はビデオ)だったはず。

1巻はセンゴクを主人公に
この作品の世界観を紹介しつつ、AIと人間の怨霊をモチーフとした
完璧なスリラー(割と怖いです)

2巻はゴーグルを主人公に
軍関連の汚職を描く、警察らしいストーリー。
(ゴーグルが主人公だけに骨太というか、硬派)

3巻はベンテンを主人公に
吸血鬼を軸としながら、そこに潜む巨大医療の悪をモチーフとした
これまた完璧なスリラー(単純な吸血物語レベルで終わらない)

私は割と作品評価に高得点をしがちですが、5点満点はそれほどないはず、
この作品は間違いなく満点です。(理由の一端は3話完結と言うところが
大きいかも)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 3

入入 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

タマンネエナァ、コイツはヨ

超極悪非道な罪人を治安維持に利用してしまう近未来電脳都市が舞台。ハードボイルド系刑事SF的な代物。作品世界の随所に散りばめられた「江戸時代フレイバー」がヤバい。本作を砂利っぽくアレンジすると、たぶん某芋アニメ・サイ○パスみたいなのができると思われる。そんな内容であります。/感想 イイですよ。玉らナイですねえ。シナリオの完成度が高い。物語進行の安定感が甚だしい。効果的な見せ方を心得ているとしか思えない。随所に作り手のプロフェッショナリズムを垣間みざるをえない仕事の連続。これを目の当たりにさせられた私は、不覚にも感涙目頭25時の有様であった。此の度は本作を北米版DVDにて視聴。特典のコメンタリーに収録されていた丸山さんと川尻監督の対談形式のお話は、実に面白かった。まーほんと、コメンタリーってのはこうであって欲しいナァ、と思える内容だった。それがどんな内容だったかについては、面倒くさいので触れない。まーそういうことなんで、手描きの質感や渋めのノリ、江戸テイストな刑事ものが好きなら文句無しで楽しめるんじゃないのー。つっても好みの問題だから、なんとも言えんワなぁ。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 2

65.9 20 1990年度アニメランキング20位
魔神英雄伝ワタル2(TVアニメ動画)

1990年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (43)
316人が棚に入れました
創界山を魔界の者から救い出した救世主ワタル。その平和もつかの間、同じ神部界の遥か上空に存在する星界山をドアクダーの弟・ドワルダーが侵略していた。ワタルは、ドワルダー討伐のため、かつての冒険で共に戦ったヒミコ、シバラク、そして龍神丸とともに旅立つ。 途中、各星界のボスが持つ玉を手に入れるためワタル一行を尾行していた謎の少年・海火子が仲間に加わり、ワタルたちは星界山を元の状態に戻すための旅を続けるのだった。

声優・キャラクター
田中真弓、林原めぐみ、西村知道、山寺宏一、高乃麗、玄田哲章、伊倉一恵、緒方賢一、飯塚昭三、龍田直樹、柴田由美子、冬馬由美

ひげ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

待望の続編。

小説ではちょっと悲しい結末になったけどあっちはあっちってことで待望の2。グランゾートを挟んで即時帰還。
RPGッぽい設定がついてあとは変わらず。
芦田、広井ワールド。というかスタジオライヴ。

歌もいっぱいだしたし、この頃は絶頂だったきがする。
続編で海火子という人気キャラが投入できた時点で勝ち。
前作の虎とならんで大友、ティーネイジャーの女子をハートキャッチ。

高橋由美子のけっこうデキのいいテーマソングが黒歴史なのか、それともデビューにして出世なのか・・・森口と同じで、南くんまでナリを潜めることになる。1期は好きだな。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 1

ecot さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

オタクを自認してはじめてハマった作品

じつは、全編通してはみていなかったりする。(見ていたのは主に後期)虎ちゃんの方が人気は高かったが、ヒコちゃんの方が私は好きだったなぁ。あと、3人の白い戦闘服がカッコよかった。超激闘編(29話以降)OP 「Fight」が結構好きだったり。 2018.12.

【追記】2020.06.14
Youtube公開時に1〜10話、その後17〜23、33、39話から最終46話まで視聴。ギャグベースとはいえ、ゆるすぎる設定、唐突な展開、パターン化された進行等、思い出補正なしで新規で視聴するのは、退屈だと思った。
終盤の展開はとても楽しめた。3人の少年が白い法衣を身に着け、協力して巨悪に立ち向かう姿はとてもカッコよかった。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 4

65.8 21 1990年度アニメランキング21位
NG騎士ラムネ&40(TVアニメ動画)

1990年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (41)
328人が棚に入れました
ゲーム大好きな熱血小学生馬場ラムネは、ある日、一個10円の大安売りで偶然手に入れたファミコンゲーム「キングスカッシャー」をクリアした所、いきなりテレビから出てきた女の子ミルクに別世界へ連れて行かれる。そして伝説の勇者ラムネスとして復活した伝説の大悪魔「妖神ゴブーリキ」を倒す為にタマ Q、ミルク、姉のココアとスタン帆船で旅立っていく…。

声優・キャラクター
草尾毅、横山智佐、玉川砂記子、神代知衣、矢尾一樹、松井菜桜子、TARAKO、飯塚昭三、肝付兼太、飛田展男、菅原淳一、ならはしみき、真柴摩利、梁田清之、梅津秀行、中原茂、松本保典

あぱぱ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

究極に熱血!

あかほりアニメで有名な作品。
複数シリーズを含めたレビューです。

同あかほりアニメのセイバーマリオネットJキャラクターが
混じっていても違和感がない独特なあかほりキャラクターが出てきます。

1990年頃といえば家庭用ゲーム機が流行していた時期でしたので、
ゲームをクリアした主人公が異世界へ召還される展開になっています。

ラムネスCV草尾毅とダ・サイダーCV矢尾一樹の台詞まわしが
ひたすら熱いです。
とにかく賑やかなので、なんとなく視聴していても楽しめます。

かといってシリアス場面は、手のひら返したように物語を
盛り上げたりするので、ふいを突かれるところは見所です。
このあたりの演出は非常に見せ上手だと思います。
(最近はこのような見せ方をしてくれる作品が減ったように感じます)

音楽といえば、この作品シリーズのオープニング曲はとても
耳残りがよくて、本編を見ていなくてもなんとなくワクワク感や
熱血ぶりが伝わってくる不思議なオープニングです。
「めざせ一番!!」と「未来形アイドル」は個人的に大好きです。

作画はアクションシーンのアングルと速さが魅力。
勢いだけで描写したシーンは視聴していて気持ちがいい。

一時期ブームを起こした、あかほりアニメを視聴されたい方には
オススメです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 5

65.7 22 1990年度アニメランキング22位
ルパン三世 ヘミングウェイ・ペーパーの謎(OVA)

1990年7月20日
★★★★☆ 3.6 (69)
375人が棚に入れました
この泥棒業界、折に触れて語り続けられている有名な謎…それがヘミングウェイ・ペーパーだ。アメリカ小説界の巨匠、アーネスト・ミラー・ヘミングウェイは、最後の冒険で膨大な財宝を発見し、それを小説に書こうとしたが、製作途中に自殺に見せかけて殺害され、原稿も持ち去られた…という噂とも事実ともつかない話。だが、ルパンより先に動いた者がいた。私設傭兵のマッシュが、没落ドイツ貴族を殺害し、「黄金の鍵」を奪ったのだ。マッシュの雇い主である密売武器商人、別名「死の商人」とも言われるマルセスはマッシュに奪わせた鍵をスイス銀行の貸金庫に保管し、自分は最新鋭戦車を手土産に、カルロス大統領軍とコンサノ軍が政権を争って内戦の続くコルカカ島へと乗り込む。

声優・キャラクター
山田康雄、納谷悟朗、小林清志、井上真樹夫、増山江威子、富田耕生、小林修、筈見純、佐々木優子、立木文彦、島香裕、谷口節、峰恵研

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

うっかり屋のカルロスさんw

モンキー・パンチ原作のアニメシリーズ「ルパン三世」の
TVスペシャルシリーズ第2作。

1990年7月20日に日本テレビ系の「金曜ロードショー」にて
放送された。視聴率は19.6%。

以降、ルパン三世のTVスペシャルは全て金曜ロードショー
の枠内で放送されるようになる。


あらすじ。

この泥棒業界、折に触れて語り続けられている有名な謎…
それが"ヘミングウェイ・ペーパー"

アメリカ小説界の巨匠"Ernest Miller Hemingway"は最後
の冒険で膨大な財宝を発見し、それを小説に書こうとした
原稿を持ち去られ…自殺を装い殺されたという噂がある。

情報屋から地中海の島に、"ヘミングウェイ・ペーパー"の
隠された「ンドラの箱」がある事を聞き出したルパンは・・

パンドラの箱を開ける「黄金の鍵」を持つドイツの没落貴族
の元へと向かう。だが、ルパンより先に動いた者がいた・・

「地中海の鮫」と恐れられる死の商人・マルセスの私設傭兵
部隊のリーダーである"クレイジー・マッシュ"が、貴族を
殺し黄金の鍵を奪った。ルパンは一先ずコルカカへ向かう。

一方次元は嘗て組んで仕事をした事がある、裏切りの果て
に仲間を全滅させて、宝を独り占めして逃げた"マッシュ"
に復讐する為、島へ出向きコンサノ軍の用心棒になる。

五ェ門は"斬鉄剣"でも斬れないパンドラの箱を求めて島へ
出向きカルロス大統領軍の用心棒になっていた・・

次元は仇討ち、五ェ門は修行とそれぞれの事情で両軍に・・

折角3人が揃ったコルカカ島で"ヘミングウェイ・ペーパー"
の財宝の謎が解けるのか?次元は・・五ェ門は・・


感想。
紛争地帯を舞台に怒派手な銃撃戦・・あ・・いつもの事かw
ナンセンスに描いているけど・・案外戦争とかってこういう
個人の矮小な私怨とか安いプライドとかそんなもんかなとか
思えてならないwそういうバカバカしさが有る。

銭形節!!音のアレンジも多彩で楽しみのひとつ♪
不二子も相変わらず常に金銀財宝の匂いの傍にw

メカデザ云々で言えばギミックには常に拘りがあり面白い♪
キャラデザは毎度基本以外相当違うけど、声がルパン三世♡

次元=コニャック飲んでたりで色々だけどバーボンだなぁ♪

何となくノリがTV放送向けで見易い感じの作品。
何故ルパンと仲間を続けるのか?という次元と五ェ門の
二人の解り易いエピソードでも有るのかな♪


キャスト

ルパン三世  - 山田康雄
次元大介   - 小林清志
石川五ェ門  - 井上真樹夫
峰不二子   - 増山江威子
銭形警部   - 納谷悟朗

マリア    - 佐々木優子
コンサノ   - 富田耕生
カルロス大統領 - 小林修
マルセス   - 筈見純
クレイジー・マッシュ - 立木文彦
ロペス    - 島香裕
リベラ    - 谷口節
高僧     - 峰恵研
アントニオ  - 塚田正昭
メンゲル   - 村松康雄
ヘリコプター運転手 - 星野充昭
カルロス大統領軍兵士 - 秋元羊介
小形満
沢木郁也
天野由梨

投稿 : 2024/04/20
♥ : 0
ネタバレ

唯衣 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

メモ

~TVスペシャル2作目~

お宝
   ヘミングウェイ・ペーパー
   パンドラの箱に入っていて黄金の鍵でないと開かない
   アーネスト・ヘミングウェイの財宝について記している

キーパーソン
   マリア
   コルカカ島のバーの女主人

{netabare} この泥棒業界、折に触れて語り続けられている有名な謎…それがヘミングウェイ・ペーパーであった。

アメリカ小説界の巨匠、アーネスト・ミラー・ヘミングウェイは、最後の冒険で膨大な財宝を発見し、それを小説に書こうとしたが、製作途中に自殺に見せかけて殺害され、原稿も持ち去られた…という噂がある。しかし、それを事実と証明する根拠は何処にも無かった。

情報屋から地中海の「コルカカ島」に、ヘミングウェイ・ペーパーの隠された「パンドラの箱」がある事を聞き出したルパンは、ヘミングウェイの発見したとされる財宝を得るべく、パンドラの箱を開ける「黄金の鍵」を所有するドイツの没落貴族の元へと向かう。だが、ルパンより先に動いた者がいた。「地中海の鮫」と恐れられる死の商人・マルセスの私設傭兵部隊のリーダーであるクレイジー・マッシュが、貴族を殺害して黄金の鍵を奪ったのだ。マッシュはかつて次元と組んで仕事をしたが、これを裏切り全滅させて、お宝を独り占めしたという過去があり、その生き残りである次元は復讐の機会をうかがっていた。

そんなわけで、やむなくパンドラの箱から手に入れることにしたルパンは、一足先にコルカカ島へと乗り込む。奇しくもマッシュを追って島へ出向きコンサノ軍の用心棒になっている次元、斬鉄剣でも斬れないパンドラの箱を求めて島へ出向きカルロス大統領軍の用心棒になっている五ェ門の2人が島に居合わせた。これで頭数は揃った…と思いきや、次元は仇討ち、五ェ門は修行とそれぞれの事情でコンサノ・カルロス両軍に分かれた2人はウンとは言わない。

マッシュに奪わせた鍵をスイス銀行の貸金庫に保管したマルセスは、最新鋭戦車を手土産に、カルロス大統領軍とコンサノ軍が政権を争って内戦の続くコルカカ島へと乗り込む。マルセスは、政権を握るカルロス大統領が秘蔵する古美術品の権利を得ようとコンサノに持ちかけるが、実はマルセスの狙いもヘミングウェイの財宝だったのだ。

一方、新興勢力同士の戦場と化した島で、たった1人で酒場の経営をしている女性マリアは、財宝目当てにこの島を踏みにじった山師たちへの怒りをルパンに語る。彼女の正体は、カルロスとコンサノに反抗していたレジスタンス組織「サソリ」のリーダーの妹だったのだ。ルパンは、マルセスの秘書としてやってきていた不二子と組み、箱と鍵をイタダキにかかる。その過程でドジを踏んだ次元・五ェ門も助け、ヘミングウェイ・ペーパーの示す島の南側にある、通称「死の谷」へと向かった。一行が目のあたりにしたヘミングウェイの財宝とは何なのか?そして、そこへルパン一行を追ってやってきたマッシュ!

次元とマッシュ、生き残るのはどっちだ!?
{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 0

65.5 23 1990年度アニメランキング23位
ドラゴンボールZ 地球まるごと超決戦(アニメ映画)

1990年7月7日
★★★★☆ 3.6 (96)
546人が棚に入れました
平和な一時を過す悟空たちであったが、地球にはサイヤ人戦士ターレスの軍団が人知れず潜んでおり、不穏とした空気が流れていた。ターレス一行は宇宙を暴れまわるクラッシャー軍団として恐れられ、近いうちには銀河を手中に収めんとするならず者の集まりであった。彼らは、星の生命を吸い上げて成長する神精樹を使い、その実を食べることで絶大な力を手にする。その神精樹の拠り所として選んだのが地球であった。神精樹の種が蒔かれた地球には次々と天変地異が起こる。北の界王から地球が衰退していくことを知らされた悟空たちZ戦士は、神精樹を破壊して地球を救うため、ターレスたちに戦いを挑む。

声優・キャラクター
野沢雅子、古川登志夫、田中真弓、鶴ひろみ、宮内幸平、内海賢二、古谷徹、八奈見乗児、佐藤正治、銀河万丈

nk225 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

脚本を手掛けた小山高生は、故意に野沢を困らせてやろうと悟空、悟飯、ターレスの会話の部分を増やしたが、野沢は全く困ることなく演じたため、驚いたと語る。

宇宙の壊し屋ターレスの探査ロケットが落ちて山火事が起きる。悟飯たちはハイヤー・ドラゴンをはじめとする動物達の命を救い、神龍の力で森を元に戻す。さらにターレスは死の星にしてしまうという、恐ろしい植物神精樹の種を地球に植える。界王から危機を知らされた悟空たち究極戦士はターレス軍団に立ち向う。ターレスはハイヤー・ドラゴンを倒し、人口満月を作り悟飯を大猿へと変身させてしまう。ピッコロはターレスと対決するが、必殺技・魔貫光殺砲も通用せず倒されてしまう。ついに悟空とターレスの対決の時がやってきた!

1990年7月7日に公開された『ドラゴンボール』シリーズの劇場公開作第6弾である。

『ドラゴンボール大全集』には「悟空の道着の、胸と背の悟マークから考えて悟空がナメック星に到着した頃の話と思われる。だが、ターレス戦の舞台は地球という、劇場版ならではといってもいい矛盾点もある」と書かれている。クリリンがサイヤ人の名を口にしているが、Z戦士全員が生きていることや、悟飯の髪型など、原作とは細かい差異がある。

オープニングが、全作品で唯一レギュラーアニメと異なる演出で構成されている。また、本作では初めて神龍がちょっとしたギャグテイストで描かれ、元気玉が1度の戦いで2度使用されるなど、他の作品と異なる描写が多い。

サブタイトルは人気テレビ番組をもじったもの。神精樹の設定は朝鮮人参がモチーフとなっている。プロデューサーの森下孝三がお土産にもらったものであり、朝鮮人参は畑の養分を吸いつくして大きくなるという話から考えられた。神精樹のデザインは原作者の鳥山明が担当。鳥山がキャラクター以外のデザインをするのは珍しいケースである。

本作のキャッチコピーは「悟空が二人!?」となっており、悟空と同じ顔のキャラクターが初めて登場した作品である。顔が同じということから、ターレス役も悟空役の野沢雅子が兼任し、さらには息子の悟飯までと一人三役を演じた。脚本を手掛けた小山高生は、故意に野沢を困らせてやろうと悟空、悟飯、ターレスの会話の部分を増やしたが、野沢は全く困ることなく演じたため、驚いたと語る。共演者からも「凄かった」「見どころ」と評され、野沢も「役者として最高に幸せです」と述べている。

鳥山明が考えていた原作では描かれていない裏設定では、サイヤ人は顔の種類が少ないというものがあり、それを聞いたアニメスタッフにより「悟空と同じ顔の敵は面白い」と本作のターレスや、後にテレビスペシャルで登場するバーダックが作られ、本作では階級ごとに別々の育てられ方をするため、同じ階級の者は同じ顔になるという設定が登場している。

本作の公開後に荘真由美が降板したため、荘が演じるチチが登場する映画は本作が最後になった。以降は本作にもプーアル役で出演していた渡辺菜生子に引き継がれている。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 10

ぱぴぷー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

地球育ちのサイヤ人と純粋なサイヤ人の対比が面白い。

ターレスは、言動の節々に余裕があり、強キャラな雰囲気が漂っていてよかった。 ベジータとはまた違うサイヤ人像で魅力的なキャラでした。 

悟空がご飯を心配していたり、原作ではあまりみせない父親として接する姿が印象的です。 

好きなセリフ
オラは本当にガキの頃、頭を打ってよかったと思ってるぞ!オメェのようにならずにすんだからな!このままオメェを帰すわけにはいかねぇ!

もし悟空が頭を打っていなかったら地球を襲っていたと思うとなんだか寂しい気持ちになります。 

姿は似ていても性格が全然違う二人を見事に演じ分けていて野沢雅子はやっぱり凄い方ですね。

最近思うのが、この頃ぐらいの作画の方が集中してみれるというか、背景とキャラの絵の配色のバランスがいいのか、今と比べて見やすい印象を受けました。
今の作画がダメなわけではないんですが、ギラギラしてる感があるというか言葉ではうまく伝えれないけど、昔の作画の方がよかったりする面があるなと思いました。昔の作画だからといって古くさいだけではないですね。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 2

65.5 23 1990年度アニメランキング23位
ドラえもん のび太とアニマル惑星(アニメ映画)

1990年3月10日
★★★★☆ 3.5 (79)
488人が棚に入れました
夜、ふと目覚めたのび太は、家の中に漂い出ているピンク色の靄に夢うつつのまま踏み込む。そして、見たことのない深い森の中にいることに気付いたのび太は、そこに絵本に出てくるような人間の姿をした動物たちを見る。翌日、ドラえもんと共に例の森に入ったのび太は、そこでチッポという犬の顔の少年と出会い親しくなる。ここでは様々な動物の顔をした人間たちが平和に暮らしているのだった。再びしずか、ジャイアン、スネ夫を連れてこの夢の国にやって来たドラえもんとのび太、しかし、ジャイアンとスネ夫は靄の中で背後に迫って来る無気味な気配に気付くのだった。

声優・キャラクター
大山のぶ代、小原乃梨子、野村道子、肝付兼太、たてかべ和也、加藤正之、千々松幸子、田中真弓
ネタバレ

スガル72 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

優しい理想

【のび太のアニマルプラネット】は、当時は決して褒められたものではなかった、高度成長期からバブル期にかけての、日本の環境破壊を戒める内容でした。
当時は環境のことは考えず、自然を破壊してゴルフ場を作ったり、空き地は次々にマンションやビルに変わっていった時代です。
今の中国ほど酷くはありませんが、それでも中々酷い時代でした。
工場や車の排気ガスが原因の光化学スモッグ注意報が出ると、子供は外に出ちゃいけなかったんですよ。
今の中国の大気汚染と似ています。

{netabare}【のび太のアニマルプラネット】では、人類がこのまま環境破壊を続けたらどうなるかを示すために、文明が崩壊した人間が住む惑星と、その惑星の文明が滅びる前に、人間以外の動物だけが送り込まれて進化し、環境問題を完全にクリアした惑星とを対比的に登場させます。
動物達は童謡の世界のようにほのぼのと仲良く暮らし、文明の担い手になっています。
そこでは草食動物も、肉食動物も、魚類さえ知性を持つので、食品は水と空気から合成して作られます。
肉のようなものや、パンのようなもの、様々なものがあります。{/netabare}
実は食品を合成して造りだすという考えは戦前からありますが、私はドラえもんでの、こういう優しい世界のイメージが好きです。


【日本真体制論】(清水芳太郎・1941年)
『明日の大文化社会に於いては、食物の内で最も繁殖力の強いバクテリアを食うことになる。千倍の顕微鏡で粟粒ほどにみへるバクテリアが、四十分間に一度づつ、等差的に繁殖すれば、四昼夜にして太平洋を埋むるに足る量になると、学者は計算している。バクテリアの中には、非常に種類が多いのであって、今日、それらのことは、学者の仕事になっておって一般社会には関係がない。しかし、豚のかはりにバクテリアを養殖して食うことになれば、どのバクテリアの味がいちばんよいか、また滋養値が高いかということが、一般の大問題となって来る。鶏肉と同じような味を持ったものもきっとあろう。魚肉と同じような味を持ったものもきっとある。牛肉よりもずっと旨いものもあるだろう。そしてこれらは、いろいろな名前をつけられて、瓶から汲み出され、食パンのような形や、腸詰めのような形になって、一般家庭におくられてゆくのである。』p196

投稿 : 2024/04/20
♥ : 4
ネタバレ

ノリノリメガネ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

どうぶつの森

シリーズ11作目。
{netabare}
のび太の家とアニマルプラネットとがピンクのモヤモヤを通してつながり、のび太が迷いこむところからスタート。
そこで犬の少年チッポと出会い、友情を深めながらアニマルプラネットの起源に迫ったり、侵略の危機を守ったりするストーリー展開。

前半はミステリーっぽさもあるし、擬人化された動物たちがかわいくて引き込まれた。何度もジャイアンと間違われるゴリロウが切なくておもしろい。

前半の和やかな雰囲気から代わって、後半はものものしい雰囲気となり緊張感が演出されている。

今回の作品の背景には環境破壊への警鐘というテーマが見え隠れしていて、今までのシリーズに比べても哲学がしっかりとしている印象を受ける。もののけ姫っぽさがある。一方でやや説教くさくもあった。

まぁ全体的に見ればしっかりした作品だと思う。チッポもナイスキャラだったし、久しぶりにジャイアンのかっこいい見せ場もあってよかった。
ただし、前作同様ラストが警察頼みになっているのは引っかかった。

また、みんなチッポたちを見て動物の進化に驚いていたけれど、犬の擬人化に関しては「大魔境」のときのペコたちがすでに地球上に存在してるって設定だったけどね。
{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 1

ASKA さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

旧ドラ派にはぜひオススメしたい1作。意外とSF色の濃い1作。

国民的アニメのドラえもん、その劇場版です。
大山のぶ代ドラの旧キャストの劇場版中でも面白い作品に入る作品。
動物たちが擬人化して暮らしている惑星にドラたちがピンクのモヤを通じて迷い込んでしまうところから始まりますが、当時はピンクのモヤ、謎の敵と怖かったです。でも動物の惑星の住人たちはとてもほのぼのしていて、そこが唯一の癒やしでした。またいつものドラ5人の動物の帽子をつけていた姿も珍しくよかったです。ニムゲもそんなに観ていたら怖い感じは無かったです。武田鉄矢さんの主題歌もいい曲で、ドラえもんの主題歌の中でも好きな曲でした。ゲストキャラのチッポくん、田中真弓さんだったんですね。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 10

65.3 25 1990年度アニメランキング25位
きまぐれオレンジ☆ロード 第2期(OVA)

1989年12月27日
★★★★☆ 3.6 (11)
80人が棚に入れました
東京近郊の静かな街に引っ越してきた超能力一家の長男・春日恭介と、転校先で知り合った二人の美少女・鮎川まどかと檜山ひかるの三角関係を中心に描いた、まつもと泉のラブコメコミック『きまぐれオレンジ☆ロード』のOVAシリーズ。
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