まみあな さんの感想・評価
4.3
視覚に関する神経が首を通っているというのが適当に嘘っぽく、それがリアルさを消してくれていたので、気持ち悪くなく安心して見ていられた。
arts さんの感想・評価
3.7
キャラデザのおかげで以前から気になっていたのですが、最近視聴することができました。
「ダーティペア」のリメイクOVA。
前作については再放送を断片的にしか見たことがない程度なのですが、それでも本作は何の問題もなく楽しめました。
世界観や物語の連続性を重視する方でも本作から視聴しても気にならないと思います。
ちなみに、wikiによれば前作との物語上の関わりはほとんどないそうです。
一言でいえば、SFが舞台のバディものです。
ただし、一方が問題児でもう一方が優等生という組み合わせではないです。
一方が大暴れ型、もう一方がお嬢様思考という問題児同士の組み合わせです(無印との違いは未視聴なのでわかりません)。
この二人が助け合ったり喧嘩したりしながら、最終的にはコンビとして成長していくというのが本作の本筋になります。
王道だし、めんどくさくなくて個人的には好きです。
舞台がSFであるおかげで、いろいろなメカが出てくることも楽しめます。
また、アクションシーンも見ごたえがありました。
ただ、物語が進むにしたがって本作のラスボスのキャラがどんどん小物化していったことと、ライバル的位置づけのキャラが最後の方では主人公より主人公していたことが気になりました。
それでも、本作は見終わったとき、もっと続きを見たくなる気分にさせてくれる作品でした。
本作には続編として、FLASH2、FLASH3が存在するので、続けて視聴しようかと思います。
nayotake さんの感想・評価
3.2
TV版の時も原作と違うと思ったがもはやダーティペアとつけていいのか?と思えた作品。ストーリーも起伏が無くテンポも悪くなった、ダーティペアという作品を愛しているがさすがに許容ギリギリです、新作・・・は無いでしょうね。原作は面白いんですが。
takumi@ さんの感想・評価
3.8
この作品の存在、まるで知らなかったのだけれど、
キャッチさんの1人から勧められて視聴した作品。
向田邦子さんが過去に『三角波』という小説を
お書きになっているのだけど、まさにこの物語はそれと同じ展開。
1996年の作品ということで、音楽、ファッション、ヘアスタイル、
登場人物たちの遊び方、どこをとっても90年代だなぁと。
なんとなく懐かしいような気持ちで微笑ましく観ていた。
舞台は大阪。よって全員関西弁。
だからなのかな、関西弁の持つストレートながらやんわりした物言いが
この作品全体の空気感だったように思える。
ジャンルとしてはBLモノだから、苦手意識の高い人には勧めないけれど、
親友関係の男子2人と、そのうちの1人と交際している女子1人、
という3人からなる物語なので、
BL独特のムードはなく、どちらかというと
昔に観たトレンディドラマみたいな感覚だった。
なので案外さらっと観れる人のほうが多いのではないだろうか。
登場人物は、普通の家庭に育った吉成律朗と、その彼女である萌子。
両親の離婚を機に高校を中退し、乱れた生活を送る天藤絢。
律朗と絢は中学校時代からの親友だったが、
あることで自暴自棄になっている絢を放っておけない律朗は、
ある日、絢の気持ちに応え・・・というお話。
BLが苦手な人にもぜひ、ここでちょっと考えてみて欲しい。
愛情と友情の境界線って?と思ったとき、やはりそれは
一線を越えているかどうかが大きいのかもしれないけれど、
一線を越えていなくても愛情は成り立つし、
一線を越えた過ちがあったとしても、成り立つ友情があったりする。
そう考えていくと、「友達」と「親友」というものを比較した場合、
「親友」というのは限りなく愛情のほうに傾いた友情だよなと。
そうは思えないだろうか?
だとしたら、快楽に溺れる肉体関係で繋がっているのではなく、
相手の傷ついた心を癒す行為としての抱擁の延長線上に
結ばれた関係がある彼らを思うと(本当はそのほうが切ないけれど)
これは一線を越えても成り立つ友情だったのかもしれない。
そう思って彼らのラストシーンを観ると、すごく納得できたし、
彼らそれぞれが選んだ道は、とてもせつなかった。
だけど女の子はやっぱり強いね。
吹っ切り方が全然違うものなぁ・・・・
ちなみにエロは少なめです。
それと、この作品のサムネは、リメイクのほうらしく?
僕が観たのだと、律朗のほうはメガネをかけてたんですよね。
メガネの律朗のほうが、イメージ的には合ってたと思うので
ちょっと残念です。
にゃんちゃこ さんの感想・評価
2.5
BLアニメの存在を知ったのが最近だから、結構古いアニメがあることに驚きです。
時代だけあってSTORYも、絵もちょっと面白みにかけますね。
101匹足利尊氏 さんの感想・評価
3.8
TVアニメ版(1992)から10年後を舞台に、依然、続く宇宙からの侵略に対し、
複数の“テッカマン”らから成る新生“スペースナイツ”が立ち向かう。
1994~1995タツノコプロ制作のOVA作品(全6巻・6話)
【物語 3.5点】
前作ファンとのミスマッチが起きやすい構成。
前半3巻は{netabare}新女性主人公・ユミを軸に、
今風に言うと萌え成分、明るい三角関係の予感もスパイスしつつ、
孤独だった前作からの主人公・Dボゥイが仲間のテッカマンたちと共闘する夢を具現化。
後半3巻は新男性キャラ・ダービットと美少年“デッドエンド”との関係を軸に、
人ならざる存在となってしまったテッカマンと
人類との軋轢、葛藤といったテーマを掘り下げる。
過去に囚われ死に急ぐような単機突撃を繰り返して来たD(デンジャラス)ボゥイが、
仲間と共に未来を生き続ける夢を語るD(ドリーム)ボゥイへと変化していく様に
呪縛からの解放を感じます。{/netabare}
軽いノリの中に重たいテーマを差し込んでいく、
タツノコプロらしいエンタメ作品を追求しつつ、
『テッカマンブレード』らしさも残したバランスは取れた構成・脚本。
ただTVアニメ版のアンバランスなくらい
悲劇に振り切った作風を気に入ったファンは面喰らう可能性。
加えて前作と本作、10年の間に、Dボゥイに起こった出来事などについては、
語られないエピソードも多く釈然としない部分も出て来るだろう。
(この点については後にDVD-BOX等に同梱された映像資料(未見)で補完あり)
【作画 3.5点】
定型化。TVアニメ版では大荒れだった人物作画。
流石にOVAならキャラデザに沿って判別可能なレベルに是正。
侵略者“ラダム”も姑息な手段以外使わないはずだったが、
今作では方針の変化({netabare}人類を支配し活用→危険視し殲滅{/netabare})
により堂々、大軍勢を率いて侵攻し、
見栄えする宇宙艦隊戦やテッカマン無双実現に寄与し、作画カロリーを消費。
乳〇の見えるOVAということで女性テッカマン変身バンクなど肌色率上昇。
私のツボ:{netabare}変身解いた後のアキのヌードを抱き寄せるテッカマンブレード。
あんな美しいもん目撃したら青少年は誰だって恋に落ちておかしくなります。{/netabare}
【声優 4.0点】
新主人公ユミ役の國府田 マリ子さんが表現した空気読まない明るさで、
ダービット役の置鮎 龍太郎さんによる女たらしなセリフで、
ハードSFだった前作のムードをソフト化しつつ、
境遇を吐露する件ではしっかりとシリアスに演じ分けて来る。
前作に引き続きアキ役の林原 めぐみさんは10年経ち大人になった
ヒロインの成長を落ち着いたボイスで表現する女王の貫禄。
私のツボ:結城 比呂さん演じる美少年ボイス。
【音楽 4.0点】
軽量化。明快なメロディで健闘するも
前作で猛威を振るったオーケストラ音源なしでは限界がある。
主題歌はOP、ED、グランドED共に奥井 雅美さん。
ロック寄りの前作の小坂 由美子さんから、よりテクノ寄りに。
有森聡美さん担当の歌詞世界もよりラブソング寄りに、
こちらもエンタメ性重視の作風に追随。
【キャラ 4.0点】
前作から引き続きDボゥイがヒーローとは何かを身を挺して示す。
次代の新テッカマンたちはブレードという圧倒的な存在に、
各々、理想の英雄像を投影しており、
その描写が本作のヒーロー論を多角化、深化させている。
ただ、それよりも、前作ファンにとっては
消えたあのキャラたちの行方が気になってしまう懸念あり。
【感想】
実は視聴したのは前作完走後20年以上たってから。
動画配信サイトで見ました。
このOVAの存在は発売当時のテレビCMで知りましたが、
またその宣伝が裸のヒロイン“テックセット”シーンを前面に押し出した、
前作ファンにとっては“コレジャナイ”感全開の内容でして(苦笑)
美女のヌードがクルクル回る、
こんなけしからんCMを90年代は午後19時台とかに普通に流してました。凄い時代です。
前作の余韻がある内に飛び込むのは色々とリスクがあるので、
20年とまでは言いませんが、ある程度、変化に対して受け身が取れる
準備が出来てから挑んだ方が得策だと思います。
『テッカマンブレード』のアニメ作品は本作までですが、
物語は本作脚本・川崎 ヒロユキ氏の小説『テッカマンブレードⅡ 水晶宮の少女』まで続きます。
本レビュー投稿を機に入手したので、私もブレードの生き様を是非、見届けたいと思います。
チョコ太郎 さんの感想・評価
3.4
TV版の熱く重厚な展開を期待して観るとイタイことになります^^; 燃えではなく萌えに走ってしまった作品・・・。
正直この作品はTV版の内容やあのラストを全てぶち壊しにしてると思います、TV版のあの感動を返してほしいです・・・・。
まったく別の作品として観ることができれば、それなりに楽しめるかもしれませんが・・・。
れんげ さんの感想・評価
3.2
バラエティ番組、『ダウンタウンのごっつええ感じ』内で1994年に放送された、松本人志原作アニメ。
1話約3~4分の全7話。
本作のコンセプトは「普通のアニメでは出来ないことをやろう」だったそうです。
事実その内容は、その可愛らしい?絵柄とは裏腹に
「残虐でグロテスクな殺人」
「過度な下ネタ」
「有名芸能人を痛烈にイジる」
といった、今では決して放送出来ない内容に満ちておりました。
オープニング曲を歌ったのは、当時ミリオン歌手であり今や大女優の篠原涼子さん。
本作を知らない方でも、もしかしたらサビの
「きょうふ~~の、キョーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー「もうええわっ!!!!!!」(←浜ちゃん)ーーーーーーちゃん♪」
に、聞き覚えがある方もいるかもしれないですね。
その内容による多大な苦情から?7話で打ち切りとなりましたが、幼少期に見た私としては今現在では伝説の番組と呼ばれる「ごっつええ感じ」の、ひとつの真髄を見たような気さえしています。
まぁ、よくここまでメチャクチャなことが出来たものです。
では、その内容をちょこっと解説していきましょう。
(※過激な内容を含みます。)
{netabare}
お化けのキューちゃんに酷似しつつも、異常に目付きが悪い「キョーちゃん」が、一緒に住んでいる友達のシンイチ君と仲良く過ごす、というのが基本ストーリーです。
このキョーちゃん。
目付きだけでなく、出っ歯にモヒカンであったり、人の言葉は理解出来ても自身は咆哮のように鳴くことしか出来なかったり、歩く際はヌメヌメとした音を立て足跡には妙な液体が滴り落ちていたり、その出で立ちは化け物そのもの。
そして、シンイチ君が大好きなキョーちゃんは、シンイチ君の希望を叶える為や彼に不快な思いをさせる相手に対し、容赦の無い暴力や猥褻行為を繰り広げるのです。
とある電器店の店員は、キョーちゃんに顔面を片手で砕かれた後アイロンで綺麗にされ
とある女子プロレスラーは、張り手を食らった後に乳房を吸われ
とある大物紅白歌手は、その大きな鼻から体内に入られて中から爆発され
とある朝まで生テレビのコメンテーター達は、キョーちゃんの脳天から飛び出したガトリングガンで蜂の巣にされ、
とある笑点の出演者達は、キョーちゃんが懐から取り出した巨大なナニ(モザイク加工)で、小便まみれにされたり………と。
改めて文字にしてみましたが、本当にメチャクチャですね(苦笑)
それを見て、平然と
「キョーちゃん、そこまですることないだろ~。」
で済ませるシンイチ君も含めて、作中まともな人間は一人もいません。
しかし、少なくとも異質という意味合いと、今ではどこのアニメ製作会社も出来ない強烈なブラックジョークが込められていることは評価したいです。
{/netabare}
実際、好きな人にはたまらなく笑えることでしょう。
私は、笑いの一つの表現として肯定派です。
ただ、上記の文を見て合わないと思った方には、見ても最早嫌悪感しか抱かないかと思います。
これまで、ビデオ化やDVD化をされてきた「ごっつええ感じ」ですが、そのどれにも本作「きょうふのキョーちゃん」は収録されていません。
今年発売される完全版DVDにも、恐らく収録されないでしょう。
ただ私には、記憶の片隅に強烈に印象に残る、そんなアニメ作品でした。
読んでいただいてありがとうございました。
◆一番好きなキャラクター◆
『恐本キョーちゃん』声 - 不明
◇一番可愛いキャラクター◇
『恐本キョーちゃん』声 - 不明
ちなみに作中、ダウンタウンの2人も出演されています。
人格者的に演出され、異常な輝きを放ち美女のファンに取り囲まれる、松っちゃん。
(声は、なんと子安武人さんwww)
それに対し、
過剰に野卑な人格に演出され、ブスのファンに取り囲まれている、浜ちゃん。
最後は、浜ちゃんがキョーちゃんに巨大な糞を脳天にされ、押し潰されるというものでした。
ホントやりたい放題やなwww
こんなことをし合える「ダウンタウン」と、それをまかり通した「ごっつえぇ感じ」が、ボクはずっと大好きです。
ワドルディ隊員 さんの感想・評価
2.5
このアニメは、芸能人松本人志原作のアニメである。
大きな特徴は、グロ、下ネタ、批判の3つだ。
誰がどう見ても上級者向けだ。
人を選ぶタイプの作品であることは間違いない。
グロに関しては、1話が一番強烈。
そのシーンだけなら、ジェノサイバーに匹敵するレベル。
今の時代なら絶対無理であろう。
キョーちゃんは、どう見てもオバQから引用している。
分かる人なら、ピンと来るだろう。
その上、怒った場合は体が変形し、咆哮を上げた後、ターゲットに
襲い掛かる。醜悪な怪物とはまさにこのこと。
松本氏の闇の人格を象徴したものではないかと推測した。
また、登場人物でまともなものがいない。
松本人志は、サイコパスの気質があるのではないかと
感じた。本当に悪趣味。
この作品が不快だと感じた点は、
松本自身が嫌いなものを、アニメを
通じてストレス発散させている所。
笑点や紅白歌合戦等が好きな方がこの作品を見ると
確実に激怒するであろう。
しかも、3.4話に至ってはただの暴力。
向こう側は何も悪いことはしていないはずなのに…。
一番驚いたのはこのアニメを
ゴールデンで放送していたことだ。
子供の教育に、確実に悪影響が出るのは間違いない。
ねこぢる劇場に通じる不愉快さがこの作品には存在する。
この作品を絶賛し、尚且つ強引に勧めるような輩は
まちがいなく松本崇拝者であると断言できる。
松本人志という人間を知る上では、非常に参考になる
作品だと感じた。彼のファンなら一度見てはいかがだろうか。
想像以上にきついものがあるので、そこは自己責任で。
蒼い星 さんの感想・評価
3.4
アニメーション制作:ケイエスエス
1994年 - 1995月に発売された全4話のOVA。
【概要】
“鬼”とは、人間を巨大な爪で引き裂き、生きたまま喰らう化物。
人間が強い怨みや憎しみの感情で鬼に変化することもあれば、
女性の体内に寄生して宿主を唆したり操ることもある。
とある少年がいた。鬼の屍から産まれた純血の鬼。
名前はなく、老いることなく人間より遥かに長い時間を生き続けている。
姿形は完全に人間であり、本来あるべき角が無い代わりに鬼を殺す日本刀“鬼切丸”を手に、
いつかこの世から鬼がいなくなれば人間になれることを信じて何百年も鬼を切り続けている。
【感想】
少年サンデー超増刊号にて、漫画家・楠桂が10年間連載をしていた作品が原作ですね。
原作を自分は、ほとんど読んでいません。
同じ作者の八神くんの家庭の事情と比較して原作絵の再現率が低めですね。
男たちに襲われて人妻が裸に剥かれたり、女同士のイジメで気弱い少女が裸に剥かれてるw
凄く人死が多くて臓物が飛び散りまくってもいますね。
また、ドラマ性があるものの話が重くて悲劇的な結末が非常に多いですので、
今時のラノベアニメに慣れきったひとには、すっきりしない内容は好まれないかもしれない?
好きな人には堪らないでしょうが、ちょっとばっかりマニア向けかな?と思いました。
要は原作販促用のアニメですねw
鬼切丸の世界を楽しもうと思う人がいたらアニメでは物足りませんので原作を読むべきなのですね。多分。
最後に…このアニメで印象に残ったことが二点。
主人公・鬼切丸の少年を演じている草尾毅がED曲を歌ってるのですが、アラヤダカッコイイww
こんなことも知らなかった私はアニオタ失格ですな…。というわけでして音楽評価は4です!
もうひとつ…神谷浩史が書生役(モブ)で出演してるww
デビュー二年目の二十歳ぐらいから、今では二十年ちょっとが経過しているのですね。
人気声優になるまでの芸歴を思い返すと、人に歴史あり!みたいなものをちょっと思ってしまいました。
これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。
ワドルディ隊員 さんの感想・評価
3.8
この作品は、楠桂の漫画を原作としたOVAである。
このアニメを知った後で、原作の存在を知ったため、
原作に関しての詳しいコメントはできない。
基本的なストーリーだが、鬼の屍から生まれた純血の鬼で
あるものの、人間の姿にそっくりで、尚且つ角や爪、
牙といった特徴を有しない主人公が、全ての鬼を全滅させれば、
人間になれると信じ、ひたすらに鬼を狩り続ける
一話完結方式となっている。
とてもシンプルだが、人間の業を丁寧に描いているため見応えはある。
(私としては予想外だったが)エログロ要素がかなり強めに
作られている上に、頻度も多め。耐性のない人が見ると、
吐いてしまう可能性も否定できない。
ある程度の耐性を付けた上で視聴するのが望ましいか。
私が個人的に好きなエピソードは
怨鬼哀歌>小角>般若>大嶽丸の順番だ。
それぞれのエピソードについて個人的に感じたことを下記に示す。
小角
3年前に鬼の襲来を受けた少女が、それ以降なぜか自分にだけ
被害が及ばない幸運体質になる回。
幸運体質が原因でいじめにあうのだが、有るきっかけを境に
凄まじい惨劇へと発展していくのは目を見張るものがあった。
(察しのいい人ならばすぐに気づきそうではあるが)
その際の残虐描写は中々の物であったのも記憶に残っている。
そこから最後の展開までテンポよく進み、悲しい結末を
迎えるのも印象的だった。
(主人公が全てを忘れろと事前に念を押していたため、
非常に難しい事ではあるが)3年以内に不自然な現象が起きたら、
一切の事を思い出すことの重要性を認識した。
大嶽丸
昔から恐れられていた鬼がある日を境に復活する回。
残虐描写が少ない、死者が出ないといった点から
この作品の中では一番見やすいというメリットがある。
王道物というのも相まって、物足りないとは感じるが
退屈さを感じることはなかった。
また、ハッピーエンドで終わるため後味が悪くならないのも
大きなポイントとなる。
この章から、他の回を見るか判断するのがいいだろう。
非常に有名な鬼を題材としている故に、その際の登場シーン
は身も心も震えそうになるが、相手が悪かったのだろう。
少しばかり可哀想だなという印象を受けた。
今の所、読者にいいイメージを抱かせていないが、
(無性に)好きな点が一つだけある。
(私だけだとは思うが)印象的な台詞があった。
それが「待たせたなァONAGOYO☆」である。
状況を考えても不自然ではないが、(なぜか)私は気に行った。
理由に関してはいまだによく分かっていない。
般若
曰く付きの子宝神社へお参りをした女性が、5歳になる娘を
守るために奮闘する回。これに関しては、5歳の子供が余り
にも可哀そうだというのが第一印象。
(気持ちは理解できるものの)思いを優先するあまり、危険を
冒してまで目的を果たそうとする女性に、翻弄される
夫と娘が不憫でならない。しかも、事前に母親の忠告が
あったのにもかかわらずだ。
鬼切丸にも「貴方では子供を守れない」と一蹴される有様。
当たり前だよなあ?ちなみに、子宝神社が曰くつきになる
過程が事前に挿入されているが、そこに登場していた母親も
似たようなことをしていた。運命とは皮肉なものだ。
一応ハッピーエンドで終わるため、頗る後味が悪くは
ならないが、何とも言えない気分にさせられたのも事実。
少なくとも曰く付きの神社へは近づいてはならないという忠告には
耳を傾ける大切さを身に染みて実感した。
怨鬼哀歌
時は明治時代。主人公と、貴族一家から執拗ないじめを受けている
使用人が心を通わせる回。一番好きな回ではあるが、
この作品屈指の鬱展開となる。見終わった後も私は
結構引きづったので、油断しないほうが良い。
この回に出てくる鬼は正に外道そのもの。大嶽丸に関しては、
(良くも悪くも)「凄く大きな鬼ですなあ」といった印象
だったが、この鬼に関しては
「この畜生めがぁ!」と憤りを感じずにはいられなかった。
凶悪性に関しては間違いなくこの鬼の方が数段上だ。
(この鬼封印されても可笑しくないレベルだと思うのだが、
当時の鬼ランクでは割と甘く見られていたのだろうか。
いや、封印が余りにもペラペラで
ミソッカスな出来だったからかな?)
どっかのカタツムリなら
「悪魔!鬼!人でなし!!デブ!!サディスト!!!」と
一蹴するに違いない。
この回、最後の最後まで使用人が報われない。良くも悪くも
純粋な女性であることを悪用して選択の余地を与えず、己の欲望を
満たすままに殺戮を繰り広げる鬼に当然鬼切丸は激怒。
その後、勿論戦闘になるが、その際における使用人の言葉を聴いて
胸が張り裂けそうになった。
「どうしてこうなった・・・。どうしてこうなった!?
どうしてこうなった!」
という感情を拭い去ることはできなかった。
流石に例のアスキアートのような動きはできないが。
想像していたよりも、かなりホラー色が強い良作OVAであった。
但し、尺が短いので、自分としてはもう少し話数を増やしてほしかった。
そうすれば、この作品にかなり没頭できたのに。勿体ない。
とは言いつつも、非常に見ごたえのある作品であることに変わりない。
個人的には間違いなく良作だと思う。
しげ さんの感想・評価
3.6
鬼切丸と言う男子高校生の姿をした鬼が悪さをする他の鬼どもを退治する話。鬼切丸は他の鬼を全て切り殺すと人間になれると信じている。この鬼が昔から存在する妖怪の様な奴から即席で人間が化けて成る鬼も登場、鬼切丸が化け鬼を退治する時はちょっと非道に見えた。
作画は平均より良い方だけど、エログロありなんで嫌いな人やお子様はパスした方がいい。
takumi@ さんの感想・評価
3.8
1994年~2001年という長期間の中でOVA化された3作品を
3話構成でまとめたものなのだが、登場人物は同じものの
それぞれ1話ごと話は独立しており、続く話ではないので、
切り離して考えたほうがいい。
主人公は、剣道の試合後の事故で足を損傷する蘭丸と
同じ剣道部だった円城寺。
2人の高校時代から大学時代を描いた物語。
1話では蘭丸の事故に関してを中心に過去が描かれ
2話では円城寺の異母兄弟の弟が登場。
兄との縮まらない心の距離と秘めた想いを中心にしたエピ。
3話では、蘭丸と円城寺の暮らしが描かれる。
古めの作品なので、作画も古臭い感じなのが少々残念だけれど
物語の背景は意外にも深く、個人的にはこの第3話に一番、
心動かされたし面白かった。
誤解や嫉妬、熱い友情、支えになる気持ち、互いの存在の大切さ。
内容的には新しさもなく、ありがちではあるのだけれど
だからこそ共感できるものがあった。