2018年秋(10月~12月)に放送されたアニメ映画一覧 25

あにこれの全ユーザーが2018年秋(10月~12月)に放送されたアニメ映画を評価したーデータを元にランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月20日の時点で一番の2018年秋(10月~12月)に放送されたアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

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年代別アニメ一覧

77.6 1 2018年秋(10月~12月)アニメランキング1位
若おかみは小学生!(アニメ映画)

2018年9月21日
★★★★☆ 4.0 (156)
727人が棚に入れました
小学校6年生のおっこ(関 織子)は交通事故で両親を亡くし、おばあちゃんが経営する旅館<春の屋>に引き取られることになった。

旅館に昔から住み着いているユーレイのウリ坊や、美陽、小鬼の鈴鬼、ライバル旅館の跡取り・真月らと知り合ったおっこは、ひょんなことから春の屋の若おかみ修行を始めることになった。

慣れない若おかみ修行に、毎日失敗の連続…。

「あたしって、全然しっかりしてないじゃん。」

落ち込むおっこだったが、不思議な仲間たちに助けられ、一生懸命に接客していくうちに、少しずつ成長していくのだった!

声優・キャラクター
小林星蘭、松田颯水、水樹奈々、一龍斎春水、一龍斎貞友、てらそままさき、小桜エツコ
ネタバレ

東アジア親日武装戦線 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

【酷評注意】是々非々 貶してから褒めてみる

☆制作スタッフ
▼原作:青い鳥文庫(講談社)
▼原作者:令丈ヒロ子
▼アニメーション制作:DLE、マッドハウス
▼話数:劇場版94分{netabare}
▼監督:高坂希太郎
・実績
(監督)
『CLOVER』『茄子 アンダルシアの夏』『茄子 スーツケースの渡り鳥』
▼脚本:吉田玲子
・実績
(シリーズ構成/脚本)
『カスミンシリーズ』『マリア様がみてる 』『けいおん!』『ガールズ&パンツァー』『のんのんびよりシリーズ』他多数
▼音楽関係
主題歌:「また明日」
▼CAST(略)
テレビ版に掲載{/netabare}

☆エピローグ
冗談抜きに酷評します。
劇場版のみの方、テレビ版と劇場版、原作既読と劇場版と様々な立場があると思いますが、私はテレビ版視聴済みの立場でレビューをします。
なお、閲覧の際、本レビューでは、本作ファンの方々の気分を害する可能性があることを特記します。

原作未読
テレビ版視聴済

【本文】{netabare}
辛辣なレビューになるから、本作の劇場公開が終了したタイミングで書くことにした。
先にテレビ版をレビューするか迷ったが、圧倒的に出来が良いテレビ版のレビューより、問題の多い劇場版からレビューすることとする。
タイトルの意味はそういう事である。
テレビ版を視聴した者の立場として素朴に「これ、劇場版《製作》する必要があったのか?」である。

テレビ版の後半クールのEDは劇場版のカットシーンで、劇場版鑑賞に来て下さいアピールが見え見えだったことからも、本作はテレビ版既視聴者をメインターゲットにしているのだろう。
ま、それでも内容が伴えばそれで良しだが、あっさりと言えば劇場版はテレビ版のダイジェストで横手さんの脚本を吉田さんが書き直したようなものだ。
それでも宣伝効果で前評判が高く、連休中の公開初日から数日は確かに休みも続き客入りも良かったそうである。
しかし、その後は失速し、興行成績向上のために有名監督や評論家を動員しての鑑賞批評をネット媒体やマスメディアでキャンペーンを張ったのも、一般鑑賞レビューが増えるに従いテレビ版と差異がないことが世間に周知されるとともに、テレビ版と変わらないなら劇場版の鑑賞は別にしなくてもいいな、となりつつある傾向に製作側が危機感を抱いたからだろう。
それを裏付けるかのように、他のサイトではステマ的なレビューすら散見された。
一部の劇場では公開延長があるようだが、マスコミが宣伝するように人気が高いのが理由ではないだろう。
私が鑑賞したシネマで本作は一番小さい劇場割り当てであり、かつ、公開最終日前日にも関わらず、客入りは良く見積もっても6割程度。
子供客で確認したのは1人だけ。
後は私のようなオヤジばかりの『ガルパン』と似たような客層だw
つまり、フェイクニュースを垂れ流してまで興行実績を残すことに必死なのが本作の現実ではなかろうか。

劇場版とテレビ版の大きな相違は、①交通事故のシーンとテレビ版第1話「おっこ」が旅立つカットシーンの追加②「ウリ坊」登場シーンの変更③美陽登場シーンの変更④「おっこ」の両親を殺した加害者運転手家族が「春の屋」へ宿泊したハプニングエピソードの追加⑤神楽の舞子をきっかけに「ウリ坊」「美陽」「鈴鬼」との別れを示唆するシーンの追加⑥両親との回想シーンの追加⑦「ウリ坊」と「みねこ」(祖母)のエピソード追加拡大といったところだ。

【各論】
<物語の批判点>
(1)前述のとおり、テレビ版視聴前提であれば②を除き「美陽」や「鈴鬼」の登場シーンを焼き直して尺を浪費する必要はなかった。そのまま「春の屋」の幽霊として登場させればいいし、テレビ版未視聴者でもさして不思議とは思わないだろう。
(2)②の「ウリ坊」の登場シーン変更だが、おっこが事故にあった瞬間ウリ坊が救出した設定としている。
その後の物語の展開を考えると「ウリ坊」が「おっこ」の両親を殺して、おっこを春の屋へおびき寄せた「悪霊」ようにも見えてしまう、かなり、疑問を抱いた設定変更だった。
なお、⑦は「ウリ坊」が「春の屋」の地縛霊となった経緯のエピソードであるが、さして尺も浪費しておらず「みねこ」のCVに花澤さんを起用し、ファン層の拡大という意味からも設定すること自体はストーリーの大局上、毒にはならない。
(3)③だが、妹を庇う姉としての登場が劇場版、「秋好旅館」に居場所が無くて「春の屋」に悪戯しに来ていたのがテレビ版、劇場版は「おっこ」と「真月」の出会いと合わせて登場シーンを設定し直しているが、前述のとおり物語に大きな影響を与える準主役の「ウリ坊」と立場が違う「美陽」の登場シーン変更ため態々尺を取る必要はないし「美陽」の境遇を考えるとテレビ版の方が共感する。
寧ろ、劇場版でイメージまで変更する必要はないキャラなのだ。
(4)⑥の演出にも関わらず、両親を失った「おっこ」の子供らしい感情発露の心理描写はテレビ版の方が遥かに丁寧であり上手だった。
劇場版では回想シーンを増やしたにも関わらず、テレビ版より劣ったのは、回想シーンのカット映像と他のエピソードとのジョイントの意味付けが希薄であり、結果、共感に至らなかったこと。
テレビ版のように「おっこ」の心理描写は派手な事故アクションや両親との思い出カット挿入ではなく、独立した尺を取り丁寧に描写をするべきだった。
(5)①の事故シーンだが、作画に関しては迫力があった。
しかし、このシーンの挿入は微妙であり、子供が鑑賞する想定ならショックが強すぎる。
もう少し和らげるか、子供には理解し難くても、続く電車内でハシャグ親子を窓の反射で間接的に眺め、悲しみを堪える「おっこ」の心理描写のメタファーと事故を繋げるメタファー演出と後の④のエピソードとオーバーラップするように繋げた方が作品の「品」が断然向上する。
(6)「真月」のキャラを立て過ぎている。
テレビ版でもやり過ぎではないかと思っていたが、劇場版ではよいよ…?(苦笑)である。
テレビ版では小学生らしい描写があったから救いもあったが、劇場版では彼女の部屋の描写を含め小学生が「哲学」に達観するなど、ほとんどギャグに等しい設定だ。
このため同じクラスメートの「おっこ」とのギャップが更に激しくなり興醒めした。
更にキャラデザがテレビ版以上にデフォルメされたプリキュア状態で見るに耐えなかった。
(7)「真月」もだが「美陽」のデフォルメも激しかった。ただでさえ本作の子供キャラは子供の視聴を前提としたデフォルメ系である。
確かに劇場版では背景美術に拘っただけあって素晴らしい出来だ。
しかし、逆に子供キャラがデフォルメされ過ぎていて、折角の素晴らしい背景に対し著しく浮いてしまうのだ。
『ゆるキャン△』のレビューでも述べたが、作品とは総合的な観点で評価されるものである。
キャラデザの性質を考慮せずに、背景に力を入れても徒労ではないのか。
自動車の精密描写も含めて作品の基軸ではなく傍系に拘っても、単に演出の自己満足にしか見えないのだ。
(8)テレビ版と同じエピソードを劇場版でやる必要性を感じない。
特に「あかね」と「おっこ」のやり取りはテレビ版第2話横手脚本、劇場版吉田脚本と明確に分かれるシーン。
だが「あかね」に説教する「おっこ」に説得力があるのは断然テレビ版である。
何故かというと、テレビ版では「あかね」への説教の以前に両親を亡くした「おっこ」の子供らしい素直な悲しみの感情表現が伏線として丁寧に描写されていたが、劇場版ではこの部分が圧縮され「おっこ」は両親を亡くしたという事実のみで、父親が健在で母親を亡くした「あかね」に説教を垂れただけの説得力の片鱗もない描写になってしまっている。
演出や脚本が「(4)」で述べたような「おっこ」の心理描写は既に済んでいるとしたのか、はたまた、テレビ版を視聴したのであれば深い説明が要らないと判断したのか定かではないが、その程度の描写なら「あかね」のエピソードの意味はなく不要であったし、尺の無駄遣いだ。
(9)これは批判というよりも疑問に近い。
⑤のシーンは本作の「完」を連想させるのだが、劇場版では曖昧な形「暗喩」で表現されている。
テレビ版の最終回を視聴した限りでは2期もあり得る終わり方であり、ネタバレになりかねない⑤のシーンは本当に必要だったのか?
テレビ版の2期はありません!劇場版でシメます!という製作ポリシーがない限り、やってはいけないシーンであったのではなかろうか。
喉にモノがつかえたような後味の悪さである。
(10)「グローリー」とのエピソードも焼き直しでありほとんど必要がない。これも「グローリー」の紹介程度にして、既に「おっこ」とは信頼関係が構築されている前提で劇場版のストーリーを立てれば良かったのだ。
このエピソードを冗長化させたのは、背景に拘った動機と同様に「ポルシェ911タルガ4」の3Dモデリングを観客に自慢したかった演出の自己満足にしか見えないし、本当にポルシェのステマ?wかと思うほどこれだけは良く出来ていた。(ステマをしなくても売れる有名なスポーツカーだけどねw)
本エピソードは物語がもうダメだと考えていた頃なので、ポルシェばかり見入っていた。
欲しくても買えないからねw
それにしても、本作のスタッフは相当カーマニアなのだろう。
現代では非現実的なT型フォードや初代クラウンが現役で花の湯温泉街を走り回っている。
「おっこ」の学校も木造校舎で現代では非現実的なのだが、クラッシックカーも遊び心のあるファンタジーとして許容は出来る。
しかし、ポルシェをあれだけ精密なモデリングとするなら、フォードやクラウンもポルシェと同等の精密モデリングとするべきであり、中途半端である。

以下はどうでもいいことだが、和の風景に合わせたオープンカーなら、マツダロードスターや絶版ではあるがホンダS2000など、国産の名車をプロップとして採用するのもアリではないかな。
「グローリー」のブルジョア生活を強調するのなら、ホンダNSX(23,700,000円)レクサスLFA(37,500,000円)という手もあるし、本作は子供が対象なのだから、我が国の工業技術の結晶である国産高級スポーツカーを採用し、将来の日本を担う子供達にモノ作りの夢を託す配慮があっても良かったと思う。
因みに、本作に登場するポルシェ911タルガ4だが、外観で分かる範囲で推測してみると、LEDヘッドライトが標準装備であるからグレードはGTSで21,540,000円。
ブレーキキャリパーがイエローであるから、オプションのセラミックコンポジットブレーキ(1,545,000円)がプラスされる。

<物語で評価される点>
残念ながら本当に少ない。
(1)ポルシェに乗って買い物に出かけた「おっこ」が事故の記憶を思い出しPTSD症状を起こした点。
これが、批判点(5)で述べた事故のメタファーだが、折角こういう名演出があるのに作品全体の軸として繋げきれていないのである。
(2)④はテレビ版にはないエピソード。
加害者一家が春の屋に泊まったシンクロニシティと、両親を殺した加害者を知った「おっこ」が両親との死別を乗り越えて花の湯での新たなスタートを誓い、明るく前向きに生きようとしていた矢先の実に残酷なシーンだ。
「おっこ」の複雑に絡み合った、いたたまれない心理描写は見事であった。
劇場版では実質吉田オリジナル脚本はここだけだが、流石、吉田脚本だと感じたシーンである。

(★は一個0.5点)
物語
★★★★★☆☆☆☆☆2.5
(各論のとおり。)
キャラ
★★★★★★☆☆☆☆3.0
(デフォルメ減点有り。)
音楽
★★★★★★☆☆☆☆3.0
(劇伴はまあまあだが、劇場のサウンドシステムを活かしているとは言い難い。主題歌は記憶に残らなかった。)
作画
★★★★★★☆☆☆☆3.5
(各論のとおり。)
声優
★★★★★★★★☆☆4.0
(テレビ版と一部キャスト変更があるが、大局には影響を与えていない。)

【雑感】
本作は原作も素晴らしく、また、テレビ版は良い出来で一定の評価ができるのに何故こうなったのか不思議でたまらない。
問題の核心はテレビ版を焼き直したプロットにあるのだろうか。
その責任が何処に起因するかと推測するとき、DLEやマッドハウスをはじめ製作委員会が制作に相当関与したと思われる。
おそらく、製作委員会で企画したプロットありきで、コンテと脚本を仕上げた結果が本作ではなかろうか。
つまり、監督も脚本もほとんど関与出来ない次元でプロットが決定している可能性が高いのだ。
原作ではテレビ版以外のエピソードもあるはずだが、テレビ版のエピソードを多用したところをみると、芸術的判断よりも政治的判断が濃い印象を受ける。
国内のファン向けであれば、テレビ版のエピソードよりも劇場版オリジナルの④のエピソードを軸に、テレビ版では触れられていない「おっこ」と両親の平和で心温まる日常、つまり前日譚にも尺をしっかり取り、天国と地獄の如く不幸のどん底に落ちた「おっこ」をより強調することと、若おかみ修業を通して悲嘆から立ち直り成長していく「おっこ」の成長物語とすることが出来たし、脚本吉田さんの起用はこのようなオリジナル性があってこそ生きるのだ。
純粋に芸術的視点で作品を作り込むのなら、テレビ版に左右されず、一からプロットを考えるはずであるが、本作はそういう構成にはなってはおらず、国内のファン向けではなく「アヌシー国際アニメーション映画祭出品」審査員向け作品と考えるのが妥当かもしれない。
審査員は恐らくテレビ版を観てはいないだろうから、相応の評価は受けるだろう。
本作ファンの一人として、可能であれば、マッドハウスのエースいしづか監督を起用し、吉田さんとコンビで作品を作り直してもらいたい気持ちだ。

高坂監督はマッドハウスで活躍し、ジブリ作品も参加経験が多く『風立ちぬ』の作監も務めた有名なアニメーターではあるが、業界キャリアに対して監督経験はそう多くないし、テレビ版のマッドハウス増原監督やDLEの谷東監督とは違いフリーだ。
この状況で劇場版の監督を依頼された経緯を考えてみると、公開されている事情の他、本作はアヌシー祭出品に向けて、カンヌ経験があり、ジブリ作品を手がけていることから国際的に名の通る監督の起用が政治的に必要であったのだろう。

なお、公式の高坂監督コメントに、本作はマルクスの世界観【下部構造が上部構造を規定する】で表現したとのコメントがあるが、本作を鑑賞した限り、テレビ版のシーン流用で独自性発揮の制約もあるし、また、演説でもない限り94分程度の映像では弁証法的唯物論のフル展開は厳しいだろう。
穿った見方をすれば小学生が労働する様は『蟹工船』的とも言えるが、本作はプロレタリアの悲惨さを強調し階級闘争を求めたものではないことは皆様御承知のとおり。
また、実際、本作はそのような組み立てにもなっていない。
ゆえに、誰かが本作を高く評価したといっても、それはコミュニズムへの感化とは無縁の出来事であると、あえて釘を刺しておく。
ま、あのコメントは当然好ましくはないが、監督本人の思想がマルキシズムに立脚しているという程度の意味だろうから。{/netabare}

率直に本音を述べれば、本作を鑑賞した後の気分は詐欺にあったときと似たような感覚だった。
テレビ版を視聴済みなら、あえて1,500円を支払い鑑賞に行く必要は感じられないし、いずれ「Amazonプライム・ビデオ」にエントリーされるだろうから、それを待って視聴しても良いと思う。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 43

てっく さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

全てを受け入れるという事の難しさと大切さ。

ふらっと唐突に映画館へ行きたくなり視聴。
原作を知らなかったので、タイトルと立ち絵を見た時には『大人が一人で観ても良いやつなのかな?』と思いましたが、公開されてから時間が経った遅い時間帯な事もあり、大人の方々が数名居るだけでした。

<あらすじ>
両親を事故で無くした『おっこ(関織子:小学六年生)』が、祖母が経営する旅館へ引き取られる事になる。
旅館へ到着するなり、おっこには幽霊の男の子『うりぼう』が見え、うりぼうの口車に乗せられる様に旅館で若女将として頑張ってみると言ってしまう。
その他にも、仲良くなる幽霊達やクラスメイトで同じ旅館業を営む『ピンふり(秋野真月)』などともドタバタしながら若女将として奮闘するお話。

原作は知らないですが、ストーリーは違和感なく入って来ましたし、内容も上映時間内で上手くまとめられてる作品だったと思います。
そして何よりも、
『大の大人が映画館である大衆の面前で、ほろっとさせられた事』の自分自身に驚かされました^^;
終盤の展開も、観ている時点で何となく気が付きましたが、それでもウルっとさせられたという事は、それだけ“おっこ”の頑張りが素敵なお話だったんだと思います。

可愛らしくも悲しく、でもステキな暖かい作品でした☆

投稿 : 2024/04/20
♥ : 20
ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

今期イチの注目株と聞いたので観てみました

テレビ版と原作は触ってません。


以下ネタバレ内に推測上のテレビ版との比較を入れています。
(こんな状態で語るのはおこがましいと思いますが、あにこれに劇場版の感想書いてる人が少ないので一応記載させていただきます。勘違いしている部分があったらその都度指摘してください。詳細を書いてくれる人が現れたら消しますので参考程度で)

{netabare}1スタッフが違う
脚本もキャラデザも監督も違います。つまりはTV版のつぎはぎ総集編ではないということが言えます。

2原作は同じ
オリジナルエピソードではなさそうなので、エピソードの被りはあるかもしれません。

3視点を変えている
これでしょうね。テレビ版は織子が若女将として仕事をする中で、様々な困難に挑み、失敗しながら少しずつ成長していくお話がメインなのかな?{/netabare}
映画版は両親を亡くした織子のトラウマを少しずつ克服して行くところを中心に描いています。

これよりネタバレを含む感想{netabare}
家族との幸せな時間…両親との別れは突然に訪れます。
反対車線に飛び出したトラックに突っ込まれた乗用車。数分前まで会話をしていた両親が亡くなるのを目撃した織子はいったいどれほどのショックを味わったでしょう。
しかし、描かれたのは落ち込んだ様子の無い織子。
おそらくいつもやっているように誰も居ない我が家に挨拶をして離れ、引き取り先の祖母のもとへ向かいます。
移動中は特に両親の話題に触れず夏休みの間だけ親戚の家にお泊りに行くただの女の子のよう。

勿論徐々に両親について話題が出てきますが、
最初は「お父さんとお母さんは生きてる気がする」と言っていました。
幽霊がみれたことも一因なのでしょうか。
現実に目を向けられていない織子。仲居さんが気の毒そうな表情を浮かべますが、織子は気にする様子がありません。
そんな中、母を失ったばかりだという親子が旅館に泊まることとなり、時にお客さんと言い争いになりながらも、親身になってもてなしてゆく織子。
最初はやり場のない怒りを織子にぶつけていた同じくらいの年の子は、織子のやさしさにふれ、たまらず泣いてしまいます。

このあかねという子が布団に潜り込んで泣いてたところは印象深いシーンの一つです。
おそらくあかねさんは同い年の織子が両親を亡くしながらも強く正しく生きているのをみて、恥ずかしさ少々、自分に尽くしてくれたことで愛情を感じ安心して堰をきったのでしょう。
ひとしきり泣いて気持ちに整理をつけたあかねさんは、登場直後のひねくれた感じではなく素直で優しそうな子に変わりました。

続いて登場したのは恋人と別れた直後のお姉さんなお客さん。
織子と意気投合し、織子をドライブに誘いますが、事故のトラウマで震えが出て呼吸も大きく乱してしまいます。
最初は大丈夫でもちょっとした拍子でトラウマが呼び出されてしまう様子は、震災の体験談などで聞いたことがあります。
物語に関わりのないちょっとした仕草ですが、これによって物語のディティールがより細かくなったように感じます。

そして、心の支えにしていた幽霊が徐々に見えなくなっている織子。両親が死んだことも理解できるようになり急に孤独を感じるようになります。
織子役の小林星蘭さんの「置いていかないで!」と泣き崩れる演技、真に迫っていて織子が気の毒に思えて非常に胸が苦しくなりました。
一時自暴自棄になり飛び出す織子にハラハラ。
しかし、これまでの若女将の経験でいつの間にか大人になっていた織子、
事故で正面衝突をした張本人を前に、「私は関織子ではなく春の屋の若女将おっこです(どうぞくつろいでいってください)」と伝えます。
この時の織子がもう、どうしてこの娘はこんなにも逞しいのだろうか。まだまだ小学生だというのに…こんな良い子が…と、我が子の成長を見守る親の気持ちといいますか、そのような感じで胸がいっぱいです。
冷静になれば、菩薩か!と突っ込みを入れたくなるところかもしれませんが、そんな気分にはとてもなれませんでした。{/netabare}

物語の展開はほんとファンタジーです。しかし映像や見せ方のディティールがリアルなのでドキュメンタリーのように錯覚してしまう節があります。
また、両親の死を使った感動ストーリーに一瞬思えますが、最後まで見るとこの作品が織子の成長を描いたものであることがわかります。
この作品は一言で表すことが非常に難しいです。
変なレッテル貼りになっていないかとドキドキしています。

やはり、実際に見ていただくのが良いでしょう。
そして、それぞれ心に感じたことを自分の中で消化していただくのが良いと思います。
私は私の感想を大切にして、さらに読み込んていきたいです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 16

75.9 2 2018年秋(10月~12月)アニメランキング2位
続・終物語(アニメ映画)

2018年11月10日
★★★★☆ 3.8 (332)
1865人が棚に入れました
高校の卒業式の翌朝。顔を洗おうと洗面台の鏡に向かい合った暦は、そこに映った自分自身に見つめられている感覚に陥る。思わず鏡に手を触れると、そのまま指先が沈み込んでいき……。気がついたとき、暦はあらゆることが反転した世界にいた。

2018/11/10より全国劇場にてイベント上映開始!

声優・キャラクター
神谷浩史、斎藤千和、加藤英美里、沢城みゆき、花澤香菜、堀江由衣、喜多村英梨、井口裕香、早見沙織、井上麻里奈
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

怪奇現象学

物語シリーズ最新作。
今年の初夏は、名盤「歌物語2」発売、
アニメ化10周年イベント開催!!
幕張メッセ盛り上がったみたいですね。

現代の萌え怪奇絵巻、文学的鬼太郎。
その名も「こよみリバース」である。

大学入学を直前に控えた、
阿良々木暦の摩訶不思議な{netabare}鏡の国の冒険。{/netabare}

原作はあまり心に響かず期待薄でしたが、
独自の絵が付き、音が入り、命が吹き込まれ、
オールスターキャストの豪華な共演が、
娯楽として驚きの仕上がりを見せています。
意外にもシリーズ2番目の高評価としました。

ロリコンサービスショットに、
セクシー羽川猫、表情豊かな斧乃木余接、
{netabare}艶っぽい臥煙遠江の初登場!?{/netabare}など。
見所満載のシリーズ総決算です。

妹、月火だけが変化のないとある日常を巡り、
街を彷徨い、その謎の核心に迫る阿良々木暦。
{netabare}彼の心残りが原因で歪み共鳴した異質な世界。{/netabare}
無事に帰還できるのか!?
パロディ、メタ、余白と余韻を繋ぎ、
最後はツインテールと笑顔の衝撃波だ。

やっぱり楽しいってこういうことだ。
次なる物語への跳躍でしょう。
大学編も期待しています。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 44
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

不思議な世界

原作未読 上映時間 約150分

テレビアニメ放送(未定)に先駆けて6話分を劇場版としてひとつに纏めて公開した作品です。

阿良々木 暦が私立直江津高校を卒業して、大学入試の合格発表前の出来事を描いています。朝、洗面所の鏡に映る自分を不思議に思ったあと、その鏡の中に引き込まれたお話です。

キャラデザは、テレビアニメ版と同じなので違和感なく観れました。

いつもの阿良々木暦の一人語りがメインで、色々なキャラとの会話劇もたくさんありましたね。{netabare}(まさか神原 遠江(臥煙)さんまで出てくるとは思いませんでしたw){/netabare}

女性キャラがほぼ登場しますが、いつもと違った面が観れました。
{netabare}
成人になった八九寺真宵、レイニー・デヴィル姿の神原駿河、クチナワ口調の千石撫子、ブラック羽川や少女姿の羽川翼、背が低くなった阿良々木火憐、人間の時の忍野忍、ツインテールの戦場ヶ原ひたぎ、表情や仕草が豊かな斧乃木余接、学ランを着た(男性?)忍野扇、そして老倉育さんだけは最初誰だか分からないくらい容姿や性格が変わっていましたねw
阿良々木暦の女子制服姿で真剣に語っているところは、ちょっと笑ってしまいました。
{/netabare}
PG12作品ということで、やたらと下着姿や裸のシーンが多かったですw

化物語の世界を満喫しました。この作品の特徴として、アクションシーンが少なく会話する時間が長く、150分もあるので退屈するかもしれませんね。

テレビ放送はいつになるのでしょうか? 早く観たい方で、化物語シリーズが好きな方は観てもいいのではないかと思います。

ED TrySailさんが歌っています。

最後に、原作の物語シリーズはまだ続いているにゃ~。またTVアニメか劇場で続きを観たいシャシャシャ~。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 28

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

鏡の反射率って知ってる?

視聴理由 物語!

視聴前 サムネ誰だろ

視聴後 及川さん可愛いすぎ

この話は阿良々木暦君が自分の映った鏡に異変を感じ取った
ジャンルは…哲学?
まぁ物語シリーズって感じだね
もとは映画だったんだけど映画の方みてなかったんだよね

今回も女の子たちが可愛いすぎる
そして今回のサムネの女の子はなんと今までの作品に登場してきた女の子でした
いやぁ惜しいなぁ…

音楽は普通。まぁもとは映画だったから無理やり6話に分割した感じで音楽が微妙
作画は素晴らしく物語シリーズって感じがして良かった。あとキャラデザが好み。

総評 物語シリーズって期待しても全然良い話

投稿 : 2024/04/20
♥ : 13

72.9 3 2018年秋(10月~12月)アニメランキング3位
劇場版 夏目友人帳 ~うつせみに結ぶ~(アニメ映画)

2018年9月29日
★★★★☆ 3.8 (132)
773人が棚に入れました
小さい頃から、他の人には見えない妖(あやかし)を目に映すことができた夏目貴志。 亡き祖母レイコが勝負をしかけ、負かした妖に名前を書かせた契約書の束「友人帳」を継いで以来、 自称用心棒・ニャンコ先生とともに、妖たちに名を返す日々――。

声優・キャラクター
神谷浩史、井上和彦、小林沙苗、伊藤美紀、伊藤栄次、石田彰、堀江一眞、佐藤利奈、木村良平、菅沼久義、沢城みゆき、ゆきのさつき、岡村明美、黒田崇矢、チョー、松山鷹志、下崎紘史、知桐京子、高良健吾、島本須美、村瀬歩
ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

うつせみに結ぶ タイトルの意味

ごちうさの映画や蟲師の劇場版でも似たようなことを思いましたが、映画というよりは長編OVAという感覚で観ることになりました。
心当たりは
1つに、作品の性質上緩急が少なくて、じわじわ良さを感じる物語であること。
もう1つに、普段から質のいい作品であること。
この二つが大きく作用している為で決して劇場版のクオリティが低い訳では無いと思います。

もし差別化したいのであれば、作品の要を変えるしかありませんが…
例えば、恋愛要素を強くしたり、バトルものにしてみたり…
もし失敗したら相当叩かれるハイリスクな賭けになります。
勿論夏目友人帳ではそんなことにはならないでしょう。
スタッフが相当原作を大切にしているのは夏目友人帳が6期まで続いていることからもわかります。まあ、冒険することが大切にしてないこととも言えませんが。
夏目友人帳シリーズの一つとして受け入れて欲しいという思いがあるのだと感じました。

さて、ここからはネタバレですが
タイトルの意味を考えてみました。
{netabare}うつせみに結ぶ
普通に辞書をひいたら、蝉の抜け殻に結ぶ?とか、この世の人に結ぶ?という意味になりますけどそれだけではなんだかモヤっとします。

このタイトルを読み解くには語源に遡る必要がありました。
うつしおみ
“この世に人としての姿を現しているもの。生きている現実の人。”
https://dictionary.goo.ne.jp/jn/19733/meaning/m0u/
作中に椋雄という人の姿を借りた妖が登場しますから、うつしおみはこの妖を表すものでしょうね。うつせみという名に代わっているのは、長い時を過ごし、心変わりをしたその妖の物語を表現しているためでしょうか。
あるいは、故人である椋雄と母・容莉枝が再び暮らすようになった様をうつせみに結ぶという言葉で表現しているのかもしれません。
しかし、~に結ぶという形になっているのは何故でしょう。うつせみを結ぶではいけないの?
これに関しては結論を出すのに少々時間がかかりましたが
やはりもっともストレートなのは、結ぶを動作として考えるのではなく状態として考えるということです。
うつしおみに終わる。
いかがでしょう。今作で、中盤まで夏目が疑問に思っていたこと。冒険のテーマに繋がりました。
残念ながら結末にするにはやや発展してしまったのでもしかしたらその他のニュアンスがあるかもしれませんね。
残念ながら私の頭ではこれが精いっぱいです。
より核心を突いた考察が出てくることに期待しています。{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 8

TORL さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

構成が完璧。親子愛。そして三つの伏線回収。アニメ映画としては非常に見応えのあるものだった。

僕は一期の10話ごろまで視聴していました。

心が最後は震えて涙なしでは見られませんでした。

某映画評論サイトでは冗長だとか、色々な事を言われていましたが、展開は目まぐるしく、前半は伏線が四つほどありまして、どのように後半回収されるのかなと思ったら一つの結論で全てを回収してしまう夏目友人帳という作品の素晴らしさを感じました。
徹底した悪人の居ない世界を作っているのも素晴らしいと思いました。(性善説)
何よりULUさんのrememberをEDで聞いたときは、自分が妖怪の悲しみと暖かさを受けて、そして家族に対して優しくなれるような気分になりました。

リゼロなども見ましたが、全然比べ物にならないくらい内容が素晴らしかったです。

伝えたい想いが伝わりました。

心を暖かくしたい人にはオススメできます。間違いないですので!

投稿 : 2024/04/20
♥ : 5

fu+i さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

初見です

最初、妖怪ウォッチ的なやつかな、と思ったんや ニャンコ先生は、カードキャプターさくらのケロちゃん的存在やったんか 原作が少女マンガやからか

私がひとよし春風マラソンで、聖地?作者、 緑川ゆき先生の出身地である熊本県人吉に行った際、夏目友人帳は、人吉が舞台のモデルになっていることを知り、この映画を見ようと思ったのがそもそものきっかけ
急いでテレビアニメのを見てから映画見に行こうと思ったけど、まさか6期まで続いてる作品だったとは… 再度、人吉を訪れるまでには、見終わってようと思います(_ _)
しろくまっぽいアイス出たり、陣太鼓出たり、地元感あるもの出るのは、ありがたいね

話はいいんだけど、初見の身には、登場人物がどんな人物かわかってなかったりで、ちょっと単調だったな(^_^;)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 4

72.7 4 2018年秋(10月~12月)アニメランキング4位
映画 HUGっと!プリキュア♡ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ(アニメ映画)

2018年10月27日
★★★★☆ 4.0 (21)
84人が棚に入れました
な・な・なんと! プリキュアオールスターズがちっちゃくなっちゃった!それは【プリキュアの想い出】をねらうミデンのしわざ!想い出をうばわれると、これまでのことをぜ~んぶわすれちゃうみたい! ?しかも残ったプリキュアは『HUGっと! プリキュア』と『ふたりはプリキュア』だけで……大ピンチ! !こうしちゃいられない! みんなで力を合わせて、キラキラ大切な想い出を取り返しにいこう! !

声優・キャラクター
引坂理絵、本泉莉奈、小倉唯、田村奈央、田村ゆかり、本名陽子、ゆかな、宮野真守、山本美月

takato さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

オールスターエンタメと革新的CGと悪人正機説の三位一体。「痛みを知らぬ者に真の祈りは生まれません」。

 私が何故プリキュアおじさんになったか?。結論から申し上げるなら、人生最高のアニメ映画が本作だからなのです。人生最高の作品、となると単に優れた作品というわけじゃなく個人的に重要なサムシングがあるもの。本作が私にとって特別なのは、その予期せぬ出会いの驚きという面が大きいのです。油断していたボンクラな私にキュアエールことハナの愛は深く深く私の心を洗い清め、見事にプリキュアおじさんに入信することとなったのです。


 本作の飛び抜けている点を列挙すると沢山あります。


 75分しかないのに3つくらいクライマックスがある上に、応援演出を単なるお約束じゃない使い方で見せてくれる脚本の妙とか。オールスターのバトルをゴチャゴチャさせずに美しくかつ格好良く表現し、後半のほぼを全編手描きの最高峰にも匹敵しているクオリティーで表現しているCGの驚異的なレベルとか。林さんが担当された音楽が最高すぎる(特にオールスターメドレーの部分)等々。



 そんな中でも私が一番痺れたのは、そのテーマ性でした。エンタメとして面白いだけでは良い歳こいた男を号泣はさせられないもの。この物語は、前半まではキュアエールことハナの成長が主眼ですが、後半は本作の敵キャラである宮野さん演じるミデンの救済が主眼になります。


 敵キャラが単なる悪いやつではなく、現実の苦しみを象徴しているキャラではないと深味は出ない。本作のミデンほどにその痛みが痛切に私に刺さり、同時に現代に普遍性を感じさせられるキャラはそういない!。ミデン。それは誰からも省みられない孤独で、幸福な記憶なんて一つもない存在。だから、他人の幸せな記憶を収集して現実逃避しているが決して満たされない空虚…。


 これはオタクの、いや現代に生きる疎外と孤独に震える人々そのものではないか!、っとその正体がわかった瞬間に目を開かれ、もはや本作は私にとって単なる「お話」ではなくなったのです。これは私に、いや私達に向けられている物語だ!。ミデンの姿がてるてる坊主を思わせるのも、大きく見えるが中身は空っぽというメタファーになっているし、クライマックスの世界と対比になっているのも凄い。


 そして、最初から割りと恵まれていて痛切な痛みを知らないプリキュア達には彼を倒そうとするが、ハナだけは彼の孤独と痛みに共感して救おうとする。


 何故なら彼女は、小学校時代に無茶苦茶いじめられて不登校になった過去がある、中学生デビュープリキュアだからなのだ。言うなれば「おジャ魔女どれみ」の長門さんがプリキュアに変身した姿なのである(長門さんを知らない方はドおジャ魔女の3期と4期をご覧ください)。


 彼女だけがミデンの痛みと孤独に共感できる。何故なら彼女もそれを心から共感できるから。彼女のエールは傷ついた事のない人間の呑気な応援ではない。傷ついても前に進んだ者の真の応援なのだ。「悲観主義は気分の問題、楽観主義は意志の問題」という言葉があるが、彼女は困難な現実を知っていても、それでも信じる、それでも願い続ける。それ故に彼女の勇姿は私の胸を打つものだあったのです。


「なんでもできる、なんでもなれる」


 エールのいつも決め台詞が、ここでは全く違った響きに感じられる。声のトーンもいつもと違い、ここでは単なるお約束の決め台詞ではなく、絞り出すような祈りと願いの言葉になっている。


 プリキュアにおじさんになるということは、単に彼女らの物語を観客として眺めてるだけではない。彼女らの体現している理想や生き様を心に固く懐いて共に生きていくこと、正にプリキュアという神と共にあるように生きていくこと!と本作で私は開眼したのです。



 更に後半はほぼCG、決めカットだけ手描きという表現になるのですが、これが日本CG界では「宝石の国」以外では達成できていない高みに至っているのも凄い!。元々プリキュアは回を重ねる毎に宝石のような綺羅綺羅な色彩を多用するようになっていたし、edでCGダンスシーンをやるのが恒例になっていたから題材として非常に向いていたというのもあるででしょう。


 しかし、本作のCGは柔らかい表情の表現まで驚異的なレベルに至っている。なんでこんな凄い技術があるんだ?と不思議なレベルで、このCG表現の革新だけでも見る価値充分です。あと、「ハイキュー」などで最高の仕事をされている林さんの音楽が至高なのも素晴らしい。


 総合すると、本作はビジュアル◎、音楽◎、脚本◎、テーマ性◎、と私には完璧という域を超えた究極的な一本と言えます。しかも、これだけのことを75分くらしかないプログラムピクチャーの中でやっているという奇跡!。今後優れた作品は出るでしょうが、この完成度に思わぬ出会いをするのをリアルタイムで体験できることはそうないように思える。プリキュアシリーズ全体は今後どうなるかわかりませんが、本作を見ちゃうとまだまだ期待せざるをえません!(幾原監督に一層やらせてくれないかなぁ)。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 10

ヌンサ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

ファンになって日は浅いですが

今作視聴前のプリキュアシリーズ視聴状況

完走:Yes!プリキュア5
半分:フレッシュプリキュア!
完走:スイートプリキュア♪
完走:スマイルプリキュア!
8割:ドキドキ!プリキュア
序盤:ハピネスチャージプリキュア!
序盤:Go!プリンセスプリキュア
完走:魔法つかいプリキュア!

他は未視聴





ついに劇場にプリキュアを見に行ってしまいました。
でも「土日に行って、席が子供たちでいっぱいだったら肩身が狭いだろう」と思ってわざわざ平日に行きました。

幸いにも(?)客席は数家族でした。
しかし、誰もミラクルライトを振らない(^▽^;)
これが結構さみしくて、次回プリキュアの映画を見に行くときは、
恥を忍んででも子供たちがたくさんいる日に行こうかなという気持ちになりました(笑)



作品のクオリティですが、素晴らしかったです。セルルックCGが。
物語の後半から多分フルCGになるのですが、なぜ"多分"と書いたかというと、たまに手書きのカットがあったような気がしたのです。でも、それくらいセルルックCGのクオリティが向上していることは間違いありません!
「HUGっと!プリキュア」のエンディングを見ていても度肝を抜かれましたが、近い将来テレビシリーズのプリキュアが全編(あるいは変身後のみ)フルCGになっても違和感ないかもしれません(異論は認めます)。

中盤やけに重苦しい展開だったり、観客に歴代の好きなプリキュアの名前を言わせようとしたりと「完全におっさん向けやんけ(笑)!」な展開は少し複雑な気持ちでしたが、まあ泣きましたよね。

ほんの少しだとしても、全てのプリキュアにセリフがある!
プリキュアたちが、シリーズごとに必殺技を繰り出すシーンのカタルシスは半端なかったです。
今作のテーマは、プリキュア15周年ということもあって『思い出』なのですが、クライマックスにプリキュアたちが思い出について各々述べるシーンは、卒業式の訓示っぽくて涙ちょちょぎれました。

上映時間の関係上、難しかったのでしょうが、ベビープリキュアの可愛さはもっと押し出してもよかった気がします。
何とももったいない。アムールだけ異常におとなしいのは最高でしたが(笑)。

宮野真守さんの演技も安定の素晴らしさでしたし、エンディングのダンスは永久保存ものだったりと、
劇場に足を運んだかいのある作品でした。他の劇場作品も、随時見ていきたいです。




P.S.あとモフルンが最高でした(^_^)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 3

さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

プリキュア・メモリ

貴方の好きなプリキュアは誰ですか?
2タイトル以上好きなプリキュアがある人におすすめしたい映画でした。
総勢55人のプリキュアすべてにセリフがあり、活躍してくれます。

もっとも、尺の都合上キャラによってはセリフがわずかしかないということもあるのですが、「あなたの好きなプリキュアは?」と問われ、「キュアハニー!!あっでも、トゥインクルも好きだし、ムーンライトも…選べないよお!」と思い巡らす記憶、このキャラはこんな可愛さがある、そしてこのキャラは・・・と考えるうちに、画面で活躍している以上の頭に蓄積された活躍が重なって、シリーズ終了から5年以上経っているのに、しゃべって、活躍していることがとても貴重なことに思えてきて、胸が熱くなりました。

大きなお友達は心の中で絶叫できる、静かな体験型の映画が私の中で構築されました。

ああ、ミラクルライトを振り回して好きなプリキュアの名前を大きな声で叫べたら、さぞかし気持ちが良いだろうな・・・
いっそ20歳くらい若返りたい。

まあ、今までの思い出を奪われるミデンの能力はご遠慮願いたいですけどね。

この映画の為に全キャラ起こしたと言われるちびキャラたち。折角なのでもうちょっと見ていたかったかも。

ドラマパートでは幼児化したルールーちゃんが一番かわいかったです。
幼児化したさあやとほまれ、えみるに翻弄されるはなのドタバタはちょっと面白かったけど、コメディだけでは終わらないのがはぐプリでしたね。
途中で心が折れて泣き出しちゃうはなをなぎさは擁護して「だってまだ中学生なんだよ。」と発言しましたね。でも大人でも泣きたいときはいくらでもありますよ。辛いとき助けてくれる人はいない様に思えるかもしれないけど、役場や病院の先生に相談してみましょう。すぐ解決にはならないかもしれませんが、出来るだけいろんな人に相談を聞いてもらうと、解決の糸口が見つかりやすくなりますよ。
なぎさは初代の重圧から、達観した思考をもってしまったのかもしれないけれど、もっと子供っぽさを持っていてもいいのかなと思います。
なぎさが子供らしさを得られる社会に、これからのプリキュアはなっていってほしいですね。

見せ方において、やや不満が残ったのは、説明過剰でテンポが崩れてしまっていたことです。
本作は、かなり映像の情報量が多かったので、省略してもいけた気がします。その分見せ場に多く時間をとってもらえると私は嬉しかったです。

そんな本作の映像ですが、前半ドラマ多めパートは手書き作画で、後半オールスターズはCGでという住み分けになっています。
お互いの質感を合わせるために、なんと手書き作画の処理をCGに似せるという試みを行っていました。

すごいよ!流石スーパーモデラー出身の宮本さんだ!

そして、大量のキャラを生成し、動かす、先鋭の東映デジタル部の技術力の高さ。いつも驚かされます。
いや、ほんと、日本で一番すごいCGアニメを見たかったら、プリキュアを見ろっていつも思います。

さて、そんな本作ですが、ターゲット層である幼児に受けるかは疑問です。
年齢的に過去のプリキュアはそんなに知らないでしょうし、ママ目線でのプリキュアって需要あるのでしょうか。フィルムカメラとかってちっちゃい子分かります?
敵が怖くないのは一応意識してるのかなと思いますが、ちびキャラで結構楽しめたりするのかな。高校生くらいまではちっちゃい子の気持ちがまだわかってたような気もしますが、いつの間にか忘れちゃうものですね。
大好きだったアニメとか、大切なことを忘れていることがあり、時々情けなくなるのですが、そんな状況の中で、過去を思い出させるきっかけになった本作はとても有り難い存在でした。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 2

72.2 5 2018年秋(10月~12月)アニメランキング5位
魔法少女リリカルなのは Detonation(アニメ映画)

2018年10月19日
★★★★☆ 3.9 (46)
268人が棚に入れました
人気アニメ「魔法少女リリカルなのは」の劇場版4作目で、前作「魔法少女リリカルなのは Reflection」とあわせた完全新作の劇場版2部作の後編。死にゆく故郷の惑星エルトリアを救うため地球に存在する「永遠結晶」を求めてやってきたキリエだったが、キリエは旅の同行者イリスに利用されていたことを知る。イリスの本当の目的は、永遠結晶の中で眠っている存在「ユーリ」への復讐だった。高町なのは、フェイト・T・ハラオウン、八神はやてら地球の魔導師たちは、イリスやユーリを止めるために戦いに身を投じる。

声優・キャラクター
田村ゆかり、水樹奈々、植田佳奈、戸松遥、佐藤聡美、日笠陽子、清水香里、真田アサミ、柚木涼香、一条和矢、ゆかな、阿澄佳奈

nagi さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

なのは完結!?

素晴らしい出来でした。

・音楽に関しては、従来のなのはシリーズに負けず劣らず良い出来。
・作画は、映画ということもあり、ずっときれい。
・戦闘シーン関しては、とにかくスピード感が素晴らしい。
 数多くの戦闘シーンが、単調にならないよう、随所に工夫がされており、見て いて飽きない。
などなど全部に満足‼

ストーリーはといいますと、映画だけ見ても楽しめるような構成の中に、
長年なのはを見てきた方の琴線に触れるシーンがちらほらと見え隠れ。
制作者の意図の通りに、しっかりと感動しましたw。

是非とも、劇場でもう一度見たいです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 8
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

なのは式超サイヤ人変身、最後の最後まで全力全開発動?+

  一年ぶりとなる待ちに待った新作劇場版なのは後編となるアニメだったです。
 前作とは比べ物にならない、予想外すぎる展開、迫力の戦闘シーン目が離せない連続だったです。上映時間も長い分、内容も濃く凄かったです。

 悲しい出来事を悲しい結末に終わらせないために!を胸に秘めて戦うなのは達!。
 気になりすぎる前作の終わりから、新しい力を得てピンチに駆けつけたなのは、活躍期待大すぎる序盤からいきなりの魔法とは思えない、Detonationバトル第一ラウンドだったです。
 激戦後、つかの間の安らぎ、少し明らかになる事実、激しいバトル再開と物語はさらに目を離せなくなるのです。

 そんなバトルの中さらに明らかになっていく衝撃の真実に驚くべきことが!だったです。{netabare}どっから出てくる謎の敵?どうやって潜んでいたのか?「私、気になります!」だったです。{/netabare}大どんでん返しの連続は、終盤に近付くにつれ、かなり驚かされたです。

{netabare} ついに覚醒する悟空顔負け、なのは式界王拳、アクセラレイターは、超見所です。髪の毛は、スーパーサイヤ人??光る感じはするけど、違うみたいです。{/netabare}

 勝利のつかの間まさかの逆転ホームランされるか?アウトにできるか?ハラハラ、ドキドキ頑張れ!なのは大活躍だったです。
 HAPPY ENDなるかと思いきや、BAD END??、はたまたHPAYY END??そうならなければ、「魔法少女リリカルなのはStrikerS」の放送はないので、どうなって「これでいいのだ!」になるのか?活目です。

 戦いの終わり、その後のすべてを描いていったエンディングがあり、エンドロール、感動のラストはなかなか良かったです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 11
ネタバレ

フェイルン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

もうこれで終わってもいい…だからありったけを…

期待を込めて初日に観に行きました。
最初に言うと、色々と残念。

パワーインフレしてて、バトルは多く派手にはなってある意味楽しめるところはあったけれど、ドラゴンボールで言うところのセル編以降のような蛇足感を感じました。
見た目はなのはさん達がMS少女している感じです。設定はもはや魔法から大分遠のき、魔法だかビームだか分からず。かなりガンダム寄りです。
説得力のあるブレイカー級の魔法が見たかったのですが、ほぼノーアクション発射なビーム戦の印象。

■変身シーンがほぼ無し
1st、2ndの作画の丁寧さや、魔法少女ならではのサービス満点な変身シーンが無くなり、残念です。

■心理描写が薄い
1st、2ndで垣間見たなのはさんの優しさと自分への厳しさ辺りは本作は描写が欠けていた。具体的には、StrikerS教導官なのはさんについて語られている「復帰も難しい程ボロボロになってからの復帰する」という過程も相当に端折られていた。ボロボロになってからの復活劇が1番見たかったので、とても残念です。
{netabare}
更になのはさん、自らの内発的動機付けについて唐突に語り出す。えっ?今までそんなに悩んでたの!?ってくらいに唐突なので相当な違和感だ。尺足らずなのを、なのは本人に解説させているという、やっつけ仕事ですかね。
{/netabare}
キャラクターも増えすぎた為、一人一人の特に心理的な描写が薄かったのが残念です。
{netabare}
■宇宙に生身はやばいでしょ
最後は宇宙へ。
宇宙までほぼ生身のような感じで行きましたが、宇宙放射線による被爆がやばいですよね?
それとも、魔法やナノマシンやらの設定で放射能なんてへっちゃらですか?
だとしたら、もはや地球が滅んでも生きて行けそうな気がしてきます。
オーパーツレベルの謎です。
{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 2

71.5 6 2018年秋(10月~12月)アニメランキング6位
ドラゴンボール超 ブロリー(アニメ映画)

2018年12月14日
★★★★☆ 3.9 (88)
422人が棚に入れました
 「力の大会」後の平和な地球。宇宙にはまだまだ見た事のない強者がいるとわかった悟空は、更なる高みを目指して修業に明け暮れていた。 そんなある日、悟空とベジータの前に現れたのは、見たことがないサイヤ人“ブロリー”。惑星ベジータ消滅とともにほぼ全滅したはずの“サイヤ人”がなぜ地球に? 再び地獄から舞い戻ったフリーザも巻き込み、全く違う運命をたどってきた3人のサイヤ人の出会いは、壮絶な闘いへ―。

声優・キャラクター
野沢雅子、堀川りょう、中尾隆聖、島田敏、久川綾、古川登志夫、草尾毅、山寺宏一、森田成一、宝亀克寿

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

テンションだだ下がり

「ドラゴンボール超ブロリー」はドラゴンボールのアニメ映画の中では歴代最低のがっかり映画だろう。もはや3DCGのキャラクターは当たり前になりつつあるアニメ界だが、多用すれば良いというものでは決してないはずなのに、あからさまなCG演出でテンションだだ下がり。そりゃあ、予算かからないし、動きは線画よりなめらかだが、肌の質感や微細な汚れ等などの味のある演出はCGでは到底無理だろう。

そんなこともわからない東映の演出陣のお気楽さには大手の余裕というより、怠惰を感じる。

内容は原作には登場していない外伝キャラクターであるブロリーが、ドラゴンボールの正史に出てきたという設定らしく、もはやどれが外伝でどれが正史なのかよくわからないが。。

齢60歳の鳥山明が脚本を書いているということで、非常に丸っこく尖ったことのないお子様向けの匂いも感じる。

。。。。正直、こんなレベルのアニメは大人が観るような内容ではありません。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 11
ネタバレ

dbman さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

興行収入110億円突破は伊達じゃなかった

劇場版オリジナル/上映時間:100分/アニメーション制作:東映アニメーション

本作も原作ドラゴンボールとアニメのドラゴンボールは全くの別モノと割り切って視聴すれば楽しめる作品となっていました。

とりわけ劇場版「超」を存分に楽しむためには、突っ込みどころ満載すぎる箇所を大らかな気持ちで目を瞑る必要がありますw

相変わらずコロコロ変わり終始安定しない作画は東映アニメクオリティといったところで、見どころとなるシーンにおいても酷い作画だったのはご愛嬌w その分、バトルシーンは気合が入りまくっており、まさにド迫力といった感じで見応え抜群。バトルシーンの描写は凄いのに変哲のない止め絵のようなカットでの作画が酷いというのはどういう了見なのだろうかw

また作画としては全体的にキャラデザが幼くなっていた印象もあり、とりわけ、カカロットをはじめとしたベジータやラディッツ、そしてブロリーなどサイヤ人の幼少期時代が可愛くて仕方なかった。ついでにサイヤ人でもないブルマも可愛くなっていたカットがありましたw

本作の敵でもあり表題にもなっているブロリーは、これまでの劇場版に登場した者とは全くの別人となっている設定を知らなかったので、視聴中は「?」となってしまうシーンがしばしば。ブロリーといえば「カカロットオオオオオ!!!」の印象が強いけれど、これはこれで愛すべきキャラと映ってしまった。

完全オリジナルキャラとして登場したチライ(声:水樹奈々)とレモ(声:杉田智和)は、フリーザ配下とは思えない良心のあるキャラとしていい味出しており好印象。杉田さんはすぐ気づいたけれど、EDのスタッフロールを見るまで水樹さんとはまったく気づきませんでしたわw

物語としては、圧巻のバトルだけでなく笑いどころやニンマリしてしまうようなシーンもあったりと、劇場版シリーズ屈指といっていいほど楽しい作品でした。日本のみならず全世界90ヶ国で大好評を受けているのも頷けます。興行収入は現時点で累計110億円を超えており、アメリカではジブリ作品やポケモンの記録を公開5日間で抜き、公開された日本映画の歴代3位につけているとのこと。


※以下は貶すつもりはなく、純粋に突っ込みたくなった箇所の書きなぐり

{netabare}・戦闘服着用で地球へ飛ばされるカカロット
・および、赤ん坊じゃないカカロット
・バーダックをはじめサイヤ人の戦闘服デザインが違う
・惑星ベジータ消滅後のサイヤ人の生き残りが多すぎる(あいつら誰w)
・パラガスの戦闘服の着こなし方(ウエストポーチにスカートw)
・そこそこ戦闘力あるのに何故か銃に頼りまくるパラガス
・水も何もない星で、ブロリーの首輪どうやって作ったの?
・ブロリーの戦闘服がガバガバってw(戦闘服の売りは防御力だけでなく伸縮するフィット感ですから!)
・フリーザがコミカルキャラ化(一応パラガス殺してたけど)
・神龍の願いを横取りされても怒らないフリーザ(一応殺そうとはしてたけど)
・サイヤ人は徹底的に滅ぼしたいはずなのにブロリーを育てたいフリーザ
・パラガスが誰に殺されたか調べようともしないブロリー(カワイイw)
・戦闘服は動きにくいと言って拒んでいたのに地球到着時ではちゃっかり着ているブロリー(カワイイw)
・ブロリーの等身がちょいちょい変わる(特に戦闘シーン)
・ブロリーの大猿化なしで同じ10倍のパワーを得れる謎理論
・身勝手の極意を使わない悟空(ゴジータを出したい都合なんだろうけど)
・バトルでの地球の頑丈っぷり(どの作品でもそうだけどw)
・ベジータのスーツの綻び具合がシーンによってバラバラ
・ベジータがベジータ4世とは初耳
・悟空が瞬間移動してきた場所がブロリーより遠すぎる{/netabare}


▼キャスト
{netabare}孫悟空、孫悟天、バーダック:野沢雅子
ベジータ:堀川りょう
フリーザ:中尾隆聖
ブルマ:久川綾
ピッコロ:古川登志夫
トランクス:草尾毅
ビルス:山寺宏一
ウイス:森田成一
ギネ:渡辺菜生子
ベジータ王:銀河万丈
神龍、コルド大王:大友龍三郎
ナッパ:稲田徹
ラディッツ:千葉繁
チライ:水樹奈々
レモ:杉田智和
パラガス:宝亀克寿
ブロリー:島田敏{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 15
ネタバレ

四畳半愛好家 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ドラゴンボール映画史上最高傑作!?

ドラゴンボールZの劇場版『燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦』『危険なふたり!超戦士はねむれない』『超戦士撃破!!勝つのはオレだ』に登場した超人気キャラ、ブロリー待望の復活版!

今回は旧作と違い、鳥山明監修の下”正史版”(『超』の世界?)での登場となります。

端的に言って、今までで観たドラゴンボール映画で一番面白かったです!!
予告編を見た限り、全く期待してなかった(それでも映画館で観たのは、やはりブロリーの存在があったからです。)のですが、完全に予想を覆されました。
他の感想を見る限り、否定派も多そうですが…。
私はドラゴンボールの映画として、これ以上ないものを観た気分になりました!

以下、感想詳細(旧作のネタバレも多少含みます。){netabare}

◎良かった点

①戦闘の迫力!作画の良さ!
 ドラゴンボールは戦闘特化作品ゆえ、何よりも戦闘シーンが大切です。
 この戦闘シーンが本当に格好良かった…。格好いい技がてんこ盛りで、やっぱりドラゴンボールの戦闘は凄いなぁ…なんて改めて思わされました。
 手抜き感のある3DCGのシーンとかフュージョンシーンとか、多少残念な作画もありましたが、ほとんどの場面で作画に拍手を送りたくなる作品でした。
 特に序盤のベジータとブロリーの立ち回りがお気に入り!ゴジータが”正史”でも登場したのもナイスでした。かめはめ波とギャリック砲のシーンも素晴らしい!!

②劇場版では珍しく、物語がしっかりしている!!
 個人的に一番感心したのがこの点です。
 悟空の親父であるバーダックの不器用な愛が感じられる過去編…。悟空をカプセルで送り出す夫婦のシーンで早くも泣きそうでした…。過去編のファンサービスも過去作より素晴らしくて、ちょい役ですがギニュー特戦隊が画面に映ったり、嬉しくなるシーンが多かったです。
 濃密な過去編ですっかり引き込まれた後の、平和な現代編の落差に、若干「復活のF」や「神vs神」みたいな駄作(ファンにはすみません。)に落ちる嫌な予感がしたのですが、杞憂に終わりました。バカみたいなギャグ展開に落とさず、迫力満点な戦闘に次ぐ戦闘、そして納得できる決着の付け方…ドラゴンボール映画はこれで良い!なんて思える作品でした。

 逆に、この作品と比較して、過去のブロリー3部作の物語はどうだったでしょうか?
 人気の1作目はともかく、2作目3作目は比べるまでもないレベルだと思います。(特に3作目は最低の部類に入るかと。)
 1作目に関しては、私も5回ほど鑑賞しているファンの一人ではあります(シャモ星人の前で、シャモ星を破壊する残酷なデデーンのシーンが好きすぎて繰り返し見てしまいます。)が、物語の質という面では、大きな差を感じます。
 悟空の面接と調子はずれなクリリンの歌で始まり、物語的になんの上積みもなく訪れるブロリーとの戦闘…。カカロットに対する強い憎しみの根拠は”悟空の夜泣き”というしょうもなさ…。
 そして、全く納得できない決着のあっけなさ…。

 思い出補正なしに、物語の質に関して言えば、本作は旧作の10倍は優れていると言えるでしょう。

③カカロットと名乗る悟空が格好いい
 最後に名前を聞かれて「孫悟空。そして…カカロット」って名乗るシーンで映画が終わります…。格好良くないですか??
 地球人であることに誇りを持っている悟空にとって、一番の名前は孫悟空でしょう。それでもベジータのサイヤ人としての誇りや、ブロリーという好敵手との戦闘を経て、自らがサイヤ人であることにも誇りが持てたんだなぁ…なんて…。ギネとバーダックに名付けられた大切な名前でもあるはずなので、いろんな意味で良かったです…。

●悪かった点(賛否両論?)
 
①ブロリーのキャラ付けの変化
 旧作の残忍で冷酷無比なブロリーを楽しみにしていた人には苦い作品でしょう。本作の新ブロリーは、悪というより純粋であり、寧ろ戦闘を好まない人物です。一方戦闘状態でも理性のある旧作版と異なり、戦闘モードになると理性がなくなってしまう危うさを抱えております。
 個人的にはこっちのブロリーの方が格好良くて、魅力的だと思いますが、旧作のブロリーファンが悲しむのは納得できます。
 ただ、父に利用され、悪に走り、悟空たちに殺される…そんな悲惨なブロリーより、新たな仲間と平和に暮らせるようなブロリーの方が、救いがあってよかったのではないでしょうか。

②戦闘BGMがダサい?
 必殺技名を叫ぶような、独特な戦闘BGMが流れますが、これはダサい気がします。ただ、好きな友達もいましたので、評価の分かれるところかな…?

③平和過ぎる
 ブロリーの成長速度がえげつないため、悟空やベジータ単体では太刀打ちできないレベルとなり、強さとしては旧作をも凌ぐレベルです。それなのにイマイチ緊張感が沸かない…。
 おそらく本作のブロリーが悪い奴ではないため、世界を壊滅させるような危機には見えないのが一因だと思います。
 最後に仲直りするのも”現代風”の平和なドラゴンボール感があって、セル編のような緊張感がなかったのは残念ではありました。
 ただ、新キャラのフリーザ軍兵士、チライ(水樹奈々&可愛い!)とレモ(杉田智和)の2人と併せて、再登場を匂わせて終わったので、そういう意味ではワクワクする終わり方でもありました!

{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 9

70.1 7 2018年秋(10月~12月)アニメランキング7位
ANEMONE / 交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション(アニメ映画)

2018年11月10日
★★★★☆ 3.7 (83)
420人が棚に入れました
まだ幼かったあの日。
父はアネモネを残して戦いに赴き、そして帰ってこなかった。
アネモネの小さな胸に深く残る後悔。彼女の心を支えたのは、ぬいぐるみのガリバーとAIコンシェルジュ・ドミニキッズ。
7年が経過し、アネモネは父が散った戦場――東京にいた。
アネモネは実験部隊アシッドが実行する作戦の要として、人類の敵「7番目のエウレカ=エウレカセブン」と戦わなくてはならないのだ。
エウレカセブンにより追い詰められた人類は、もはやアネモネに希望を託すしかなかった。
そしてアネモネは、エウレカセブンの内部へとダイブする――。

声優・キャラクター
小清水亜美、名塚佳織、三瓶由布子、山崎樹範、沢海陽子、山口由里子、銀河万丈、三木眞一郎、内田夕夜、辻谷耕史、玉野るな

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

全シリーズ全作品全肯定!全シリーズ全作品全肯定!!全シリーズ全作品全肯定!!!

近未来の東京に突如として出現した未知の存在、七番目のエウレカ=エウレカセブン
強烈な毒素を放ち、謎の巨人ニルバーシュXで73の国と26億人を虐殺したその猛威を振るう
現代兵器では太刀打ちできないその存在に唯一対抗出来る手段として、人類に託された望みはただ1つ
わずか14歳の少女、石井・風花・アネモネをエウレカセブン内に電送、ダイブさせるのだ
7年前、実の父をエウレカセブンへのダイブで亡くしたアネモネは、そのトラウマと戦いながらも戦果をあげる
だが、ダイブした先の世界で出会った青緑色の髪の少女のことが気がかりになっていた…


『交響詩篇エウレカセブン』のリブート劇場版である『ハイエボリューション』3部作の2作目…ですが↑のあらすじを読んでいただくと分かるのですがぶっちゃけ【『ハイエボ1』は観なくていいです!】
世界観が完全にリセットされてるので今作だけで十分完成された映画になっているのでホント、『ハイエボ1』観てないから『ANEMONE』はやめとこ、とか【絶対に損してるのでやめてください!】


いや、厳密には『ハイエボ1』の中で話が分岐しており、実は今作に登場する“闇堕ちしてしまったエウレカ”の世界線と“ラストシーンに登場するレントン”の世界線は『ハイエボ1』の中で分岐してるので、今作をご覧になったあとで気になった方は『ハイエボ1』をチェックすればそれで十分補完出来るはずです


さて『ハイエボ』3部作ですが過去のエウレカセブンシリーズの映像を使った総集編…と思いきや当時の映像の中にいるはずの無い人物が違和感無く描き足されていたり、設定そのものがだいぶ変わっていたりと、どうやら過去作との直接的な繋がりは無いように観られていました


しかし今作で石井・風花・アネモネちゃんの暮らす世界からダイブインする、という形で過去作映像流用の世界が内宇宙として描かれます
これが今もなお“シリーズの聖典”として祀り上げられるTVシリーズ版『交響詩篇エウレカセブン』だけでなく、劇場版『ポケットが虹でいっぱい』や続編TVシリーズ『エウレカセブンAO』も含めて描かれるんです
もっと細かく観るとゲーム版やコミカライズ版も出てくるのでチェックしてみてください(笑)


劇中の中盤まではこれら過去作映像流用世界を否定していく形でアネモネちゃんは勝利を収めていきます
劇中では「偽りの神が作ったゴミの山」とか「ゴミ掃除」とまで言われてますw
しかしクライマックスでアネモネちゃんはエウレカセブンの中枢的存在であるエウレカがこれら過去作映像流用世界を「とある理由」で作り出してしまったことを“許す”のです


【これはつまりエウレカセブンシリーズ全てを“許す”ってことなんです!】


思えばエウレカセブンシリーズはファンを裏切り続けてきました
『ポケ虹』『AO』『ハイエボ1』…とにかくコアなファンであるほどオリジナルのTVシリーズの感動がひとしおに高く、故に蛇足で駄作な続編が増えていくことに一種のアレルギーの様になった人も少なくないでしょう
「エウレカセブンに続編なんかイラネェから!原点こそ原理だから!」とね
オイラがそうですから!w


だけどそんなシリーズ達の存在を“全て許した”のが今作です!
あまりにもこれまでのシリーズ達とはかけ離れた世界観を理解するだけで頭いっぱいになってしまうかもしれませんが、エウレカセブンシリーズに思い入れがある人ほどこの映画は好きになれること間違いありません!
とりあえずオイラは2回観ましたがなんとかしてもう1回観たいと思ってますw


過去作映像流用の部分では、あえて“アスペクト比”を当時のままにしてあるのでそれがスマホ画面→アナログTV→映画レターボックス→地上波デジタルなどと変化していくところにも注目して欲しいです
これはアネモネちゃんが真実に近づく事で変化していってることに気付くと思います!


アネモネちゃんの初陣であの「Tiger Track」が流れるのも素晴らしいですね
『ハイエボ1』の時、結局エウレカセブンシリーズの思い出って曲とセットになってるから曲の差し替えはよくないな…って思ってたんですよ
それがまさかあんなところで「Tiger Track」が流れるとはw
不意打ちにも程がありますw
それとクライマックスでも“凄い1曲”が流れます!!!
この曲は過去作で挿入歌だったというわけではありませんが、“あのネ申回”のサブタイの元ネタとなった楽曲です!
もう劇場で失禁しそうwなくらいはわわわ!!!ってなりましたよね
ニクい演出、いやエモい演出ですわ


そして『エウレカ』といえばロボ作画、ボンズといえばロボ作画、なワケですが今作ではあえて作画的な観どころのクライマックスとは別にグラフィニカによる3DCGで描かれるクライマックスがあり、2段階のクライマックスとなっております
これはもう世界観把握でいっぱいになった頭を破裂させるような展開でアッケに取られてしまうかもしれませんw
それがまた“映画らしくて”好きですね~
とにかく何回観ても「良い、好き」と言えるスルメの様な味わい深い作品なので、少しでもエウレカセブンシリーズに思い入れのある人は絶対に観た方がいいです!!!


最後になりましたが「Tiger Track」を手掛けたDJ KAGAMIことKAGAMIさんが2010年に、『ハイエボ1』までデューイ・ノヴァク役を務められた声優の辻谷耕史さんが今作収録期間中に、それぞれ急逝されています
謹んでご冥福をお祈りすると共に、エウレカセブンというシリーズの一端を氏らの素晴らしいお仕事で担っていただけたことに感謝の意を一ファンの身として表したいと思います

投稿 : 2024/04/20
♥ : 10

デリダ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ファンは絶対の見たほうが良い

昨日劇場で見てきましたが今だに興奮冷めやらない...
驚きましたね、ハイエボ1の時は見て正直落胆しました。
その次がこれだっただけに不安を抱えながら劇場に入ったのですが、いやーびっくり!

少し話をそらして、エウレカシリーズ劇場版「ポケットが虹でいっぱい」は個人的には非常に評価している作品なのですが、あまり一般的な評価が低く納得がいかなかったのですが、
このハイエボ2アネモネの内容によって補完されることで、ポケットが虹でいっぱいの評価も見直される機運が高まるのではと思います。

非常に嬉しい、ファンはとても恵まれているシリーズだと思います。
こういった形で長い時間を経てなお作品を展開してくれる製作がいることに感謝します。

内容もそりゃもちろん良いの一言なのですが、編集がまた良い。
実写映画では「モンタージュ」という批評言語があるように、撮影の仕方が非常に工夫されています。いわゆる”長回し”とかもその一種なのですが
アニメーションの世界ではあまりそれをうまく利用した作品は少ないように感じられます。しかしこのアネモネは違う!旧フレームサイズを生かした細かいつなぎ操作、その意図を感じずにはいられないキャラクターのセリフ、この世界を成立させるための作画の振り分け....

ハイエボ1から監督変わったのでは?と思ってしまうほどの力量に唸らされる。エウレカに止まらず、アニメーション自体の未来に期待を抱いてしまうほどの挑戦的かつ刺激的な作品になっています。

エウレカの世界観をより鮮やかで豊かにしてくれた作品の評価は内心カンストのオール5にしたいのですが...
ここは次回作への期待と、客観的な作品成分別の評価として辛めにさせていただきました。

詳しいレビューはまた追記するとして、
とりあえずファンは必見の作品です(ほんとに)
制作の方々応援してます!

投稿 : 2024/04/20
♥ : 9

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

こんなややしい話

こんなややしい話にしてエウレカをわざわざやらないでも…な一言。京田監督ほどの方でも新しい企画が通りづらいのかなぁ~なんて余計な心配をしてしまう。


エヴァ後に無数に作られたロボアニメで、謎の敵というパターンの作品は無数にあるが、エウレカもその系列だけど、最終的には謎とかどうでもええわ!な青春恋愛ロボ作品になったところが良かった。


 それをエヴァ的なややしい話、かつテレビじゃなく劇場版の短い尺でやられても、それこそ釈然としない。ちなみにエヴァ後な作品で傑作はファフナー1択。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 11

68.3 8 2018年秋(10月~12月)アニメランキング8位
機動戦士ガンダムNT(アニメ映画)

2018年11月30日
★★★★☆ 3.6 (121)
469人が棚に入れました
2010~14年にかけてOVAと劇場上映で展開され、16年にはテレビシリーズとして放送もされた「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」の続編となる劇場版アニメ。「ガンダムUC」のストーリーを担当した小説家の福井晴敏が脚本を手がけ、「ガンダムUC」から1年後となる宇宙世紀0097年を舞台に、ユニコーンガンダム3号機フェネクスをめぐる物語が描かれる。ニュータイプの存在と権利に言及した「宇宙世紀憲章」の存在が明らかにされた「ラプラス事変」から1年。争乱の中心にあった「ユニコーンガンダム」と呼ばれたフルサイコフレーム仕様の2機のモビルスーツは最後の戦闘で人知を超えた力を発揮し、それゆえに危険視され、封印された。しかし、2年前に消息を絶っていたユニコーンガンダム3号機が再び地球圏に姿を現し、同機をめぐる争奪戦が勃発。この戦いに、新たなモビルスーツ「ナラティブガンダム」が投入される。

声優・キャラクター
榎木淳弥、村中知、松浦愛弓、梅原裕一郎、藤村歩、古川慎、塩田朋子、てらそままさき、中井和哉、山路和弘、星野貴紀、佐藤せつじ、駒田航、荒井勇樹、島田岳洋、玉野井直樹、中村文徳、横溝菜帆

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

まさしく宇宙世紀の…新世代の『火の鳥伝説』…オイラは刻の涙を見た!【Narra-TALK&ノベライズ版&パッケージマスター版感想追記】

ファーストガンダムから始まる「宇宙世紀(UniversalCentury)」を舞台にしたガンダムシリーズのオリジナル長篇映画
『NT』は「ナラティブ」と読み、この単語自体は“物語”や“説話”という意味を持ってますが宇宙世紀を舞台にした作品ではお馴染みの要素である“ニュータイプ”と掛けてるダブルミーニングであり、今作では“神話”という意味に意訳できます
『機動戦士ガンダムUC』の1年後が舞台で実質的に『UC』の後日譚になっている為『UC』及び『UC』に至るまでの宇宙世紀シリーズを視聴者が把握してることを大前提として話が進みます
具体的には『ファースト』『Z』『ZZ』『逆襲のシャア』『UC』を把握していた方がすんなり話が入ってくると思います


宇宙世紀0097
ラプラス戦争から1年後、極秘裏に開発されていたユニコーンガンダム3号機「フェネクス」を追う地球連邦軍の特殊部隊シェザール隊
起動実験の最中で暴走し、行方不明となっていた幻の機体だったがルオ商会のミシェル・ルオから提供された試作兵器「ナラティブガンダム」とそのパイロットのヨナ・バシュタの協力もあり、あと一歩のところまでフェネクスを追い詰めるも逃げられてしまう
実はヨナとミシェル、そしてフェネクスの起動実験に参加していたリタ・ベルナルは一年戦争開戦当初、わずか7歳にして「コロニー落とし」を予知したというニュータイプ“奇蹟の子供”と呼ばれた三人組だった
そんな因縁浅からぬ関係のヨナとミシェルが、リタが乗っているはずのフェネクスを執拗に追う理由
それは解体されてしまったユニコーンとバンシィに代わるサイコフレームを手に入れ、ニュータイプの真実…を解き明かすことにあった
だが、同じくフェネクスを狙うネオジオン残党の過激派=袖付きとシェザール隊が偶発的に衝突してしまう


























わずか90分の単発長篇ですが、実はガンダムシリーズというのは来年で40年、そのほとんどがテレビシリーズを端に発している為に今作のように単発で完結する作品はあまり作られていません
宇宙世紀を舞台にした作品としては『逆襲のシャア』と『F91』ぐらいなもので、それから数えて実に27年ぶり
『劇場版00』から数えても8年ぶり、と長い歴史の中でも珍しい作品であるとわかります


『UC』を手掛けた福井晴敏が『UC』の外伝として発表した『不死鳥狩り』という短篇小説が原作となっていますが、当該小説とはだいぶ違う内容なのであまり気にしなくて良いです
というか、ちゃんと映画らしくなるように再構築されているので『UC』シリーズという括りにはなっていません
ですが『UC』までに“ニュータイプ”と呼ばれる存在とそれに反応する“サイコフレーム”という金属が何を起こしてきたのか…これが大前提になっている為、宇宙世紀シリーズのファン以外は相手にしていないのが実際のところでしょう


今作のキーポイントは何といっても、“ニュータイプ”という宇宙世紀シリーズに共通する要素にお茶を濁すことの無い回答を提示したこと、に尽きるのではないでしょうか?
コレに関しては賛否が別れてるようにも感じますが『UC』を観て面白いと感じれた方には今作もご納得いただけるはずです
ニュータイプとは結局なんだったのか…今まで薄々解っていても誰も声を大にして言わなかった真実を、今作は遂に取り上げてしまったのです
そりゃ賛否も別れますわなw


ツッコミ所、というか矛盾を感じるのはマウリ中将が「ルオ商会がグリプス戦役でエゥーゴ側に着いたのはミシェルの進言あって」と言ってましたが、ミシェルがルオ・ウーミンに引き取られたのはグリプス2陥落後の為、あの証言は都市伝説を口にしただけだったのかな?ってところです
あとラストシーンで10年前のシドニーでヨナ達と幼いゾルタンがすれ違っていた可能性に触れていますが、設定上ゾルタンの方が2歳年上なので現実描写としての信憑性は希薄です
ゾルタンの記憶が投影された、と割り切った方が良いでしょう


さて、そんなシナリオに対して今作はファーストをリアルタイムで視聴していた世代のスタッフが中心だった『UC』や『THE ORIGIN』と違って吉沢俊一を監督に配したり、金世俊(キム・セジュン)をキャラデザに配したりと、メインスタッフの多くが30歳代、とガンダムのスタッフとしては比較的若いことに注目したいです


吉沢監督は『Gのレコンギスタ』で御大・冨野由悠季と師弟関係を結んだ気鋭の若手で今作が初監督作
今作の、内容が詰め込まれたスピーディーな構成は冨野演出そのものを体現しており、他人のガンダムに口出ししない御大が珍しく吉沢監督を素直に褒めていたそうですw


キムさんをキャラデザに起用したのも、高齢化しつつあるガンダム関連アニメタを意図的に若返らせるためだそう
キャラの私服がやたらオシャレだったり、ゾルタンの印象的なツーブロックの髪型はまんまキムさんのアイデアだとか
新世代スタッフが伝統ある宇宙世紀ガンダムを手掛ける、という今作のモットーは実に有意義に感じます
伝統芸能の継承みたいな流れですね


ちなみに同じサンライズ制作の『シティハンター新宿プライベートアイズ』のスタッフは『UC』や『THE ORIGIN』のベテランで固められているようです


全篇で90分、という尺は映画としては決して長くは無いのですが、これでもかと詰め込まれた展開がとてもスピーディーに進んでいく様はそれだけでもとても気持ちが良いものです
さらに『UC』でオーケストラを用いたエピックな劇伴を手掛けた澤野弘之が、今作では打って変わってエレクトロを取り入れた重厚かつハイテンポな、ガンダムシリーズとは思えない挿入歌や劇伴を挟んでくる演出もキマっているのも今作の完成度を高めている一因でしょう


ナラティブガンダム出撃のテーマとして流れる「vigilaNTe」は男女ツインボーカルでありながら別々の歌詞が付いており、mpi氏歌唱の男声パートはヨナの心情を、Gemie氏歌唱の女声パートではミシェルの心情をそれぞれ歌っているので本編を観たあとに再注目していただくのも面白いです


あとお台場に立っている実物大ユニコーンで毎夜行われているライトアッププログラムに使われているテーマソング「cage」のアレンジ版がココぞ!という場面で流れたのも鳥肌モノです
思えば「cage」というタイトルからして、不死鳥を追いかけるという今作のテーマにぴったりだったのではないでしょうか
アレが流れるとお台場の人集りの中でも泣いちゃうんですわw


Narra-TALKで小形Pが最も拘ったポイントに挙げていたのはやはり音楽
『UC』、さらにはその後の『ハサウェイ』でも澤野氏が起用されることから本作は意図的に毛並みと変えてるとのこと
また、「cage」のレコーディングに立ち会った小形Pは「良い曲なので(等身大ユニコーン立像のテーマだけでなく)是非本編でも使いたい」と申し出て今作への起用に繋がったようです
「vigilaNTe」も「cage」も劇中で流れるタイミングは小形Pの拘りだそうです
グッジョブですね!


さて今作のフェネクスというモビルスーツ
よくわからん原理で飛んだり、約1年半も宇宙を彷徨い続けたり、とにかく物理の壁を叩き壊すMSなのですが、こういう何がなんだかわからないモノを追い続ける人々の悲喜交々を描く、というのは手塚治虫の『火の鳥』を思い出します
恐怖を通り越して、美しい
美しさを通り越して、気高い
気高さを通り越して、恐ろしい
ともかく追い詰められた人間ってのはこーゆーよくワカラナイものにすがりたくなる性分なのだな、と再認識するドラマでした


本編を観てこのフェネクスの中身を知ると【もしかしてコイツ、ガンダム史上最高の“ヒロイン”】なのでは?とすら思えてくるほど可愛く見えてくるのが不思議ですw


ところでリタ・ベルナル役を演じた松浦愛弓さんってどっかで聞いたような声…と思っていたら『うさぎドロップ』のりんちゃん役だったって…あの子役がこんなに立派になっていたとはオジサン感無量ですよ(;;)


そうそうオジサンといえば、イアゴ隊長とかダマスカスの艦長とか、オジサンキャラが格好良く描かれているのも宇宙世紀ファンのツボを突くのではないでしょうか?


あと竹内清人が手掛けたノベライズ版も読みました
小説家の福井晴敏が書いた脚本から、脚本家の竹内清人が小説を書く、というのも面白い話ですw
このノベライズ版では劇中では多く語られなかった部分がより掘り下げられています
特にヨナがイジメられていた理由やニュータイプ研究所を脱走できた理由や子供だったヨナ達がコロニー落としをシドニーの人々に知らせた方法…というのはこのノベライズ版のみで語られるショッキングな設定です;
この話を踏まえるとミシェルのヨナへの距離感がやたら近いことや側近にブリックが宛がわれた理由が読めてきます
竹内先生は過去に冨野監督が書いたガンダムのノベライズ版を意識して書いたそうです
より本作の理解を深めたい方には必読の一冊ですのでオススメします


そしてガンダムエースにて連載中の大森倖三先生のコミカライズ版ですが、こちらには福井夫人からのアイデアで、今作でも印象的な名脇役として機能しているブリックの過去にまつわるエピソードを、今後収録したいと冗談交じりに福井氏からは語られました


ラストシーンでミネバが意味深な言葉を残してますが今作を皮切りに今後の宇宙世紀ガンダムは年一ペースで長編映画を出していくそうで、とりあえず来年には『閃光のハサウェイ』が3部作形式で映画化するそう
その後は『UC』の続編も描かれる予定とのことで、個人的にはジオン共和国がなぜ衰退してしまうのか(ムーンクライシスのアレ、はちょっと納得いってないので)をハッキリさせて欲しいと感じてます

























…さて、ただいま1月の2週目時点でまだロングラン公開中ということで、実は既に5回も観に行ってます(笑)
正直言ってここまでハマるとは思ってませんでした;
ガンダム40年の歴史で一番好きになりそうです


5回中の3回は新宿ピカデリーの爆音映画祭で観賞してますのでその感想をば…
爆音映画祭は今は無き吉祥寺バウスシアターで始まった企画で映画用ではなく音楽ライブ用機材を用いて大音量で映画を上映するイベントです
現在は映画批評家の樋口泰人氏とboidというイベンター企業の手で全国各地を行脚するように運営されています
ライブ用巨大スピーカーが剥き出しでスクリーン下に鎮座し、配線やPA等も雑多に置かれる為に最前列は基本的に閉鎖されていて座れません


肝心の音感ですがやや音圧が高めかな、と思います
正直セリフ等が聴き取りにくくなる傾向にあり、初期の立川シネマシティの極上爆音上映に似てます
やはり機材の品質の差だと思います
低音に関しては極端に効いているわけではなく、この点は好みが分かれそうですが低音を効かせすぎると劇伴が別モノになってしまうので悪くないと思います
ちなみに立川シネマシティ、特に現bスタジオが知る限り一番低音が効いてます


一番音圧を感じるのは意外にも冒頭、コロニー落としの落着の瞬間でした
まさにこの世の終わり、といった破裂音を感じますw
次いでナラティブA装備の初撃、超長距離からのハイメガ砲が飛んでくるカット
それと計2回あるフェネクスのデストロイモードへの変型シークエンスのバスンッ!バスンッ!ってあの音がかなり勢いよく弾けてました


爆音映画祭は基本リバイバル上映にあてがわれるので、今回の様に新作で上映されたのは大変珍しいことなので貴重な体験だったと感じました
(この記事の後にNarra-TALKを含め計10回観ましたw今作は個人的にシリーズで一番好きなガンダムになったと思いますw)


先日のAnimeJapanでの展示で公表されて驚いたことがあったので追記します
80年代のサンライズ作品へのリスペクトを込めた作品にすべく、フェネクスの機動音には『レイズナー』のV-MAXの音が、Ⅱネオジオングの波動の音には『イデオン』のイデオンソードの音をあえて使っているそうですw
またcageからnarrativeへは、当初シームレスに繋がる予定だったそうですが、間に無音のパートを挟んだ方が良いということから尺を合わせる為にわざわざ幼少期のゾルタンとすれ違うカットを追加したそうです
音の演出に合わせて画を増やすって珍しいですね
制作期間も限られていた中で素晴らしい現場の連携だと思いました


11回目の劇場鑑賞をしたので少しだけ追記します
1週間限定で一部の劇場で公開された“パッケージマスター版”つまりブルーレイ用に多少修正が入ったバージョンの劇場公開です
結論から言うとカットが増えたり大幅に作画が修正されたりするわけではありません
一番大きい変化ですがコロニー(メーティス)の3DCGを作り直したそうです
残りは主に撮影のリテイクで画面の明るさ等、観え方に関する部分を直したそうです
音響のダビングやマスタリングも変わっているんじゃないでしょうか?、セリフ類が聴き取り易く感じました
作画の修正点ですが最後に素顔を見せるバナージの瞳にハイライトが入れられていたのは変更点なはずです

投稿 : 2024/04/20
♥ : 10
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

永遠の青二才

サイコフレームとニュータイプの考察。
或いはその再定義でしょうか。
ガンダムユニコーンからのスピンオフ作品。
{netabare}神出鬼没の3号機フェネクスを巡る攻防。{/netabare}

ガンダムシリーズを総括するほどの、
知識も技量もないのですが少し語りたい。

主人公の社会的成長が物語の軸にある。
初代では縦軸にアムロとシャア、
横軸にはララァとセイラがいる。
そして木馬の多彩な面々が円環状に配置され、
時としてメインキャラより雄弁に真理を語る。
ガンダムの魅力は単なる英雄譚ではなく、
この群像劇が紡ぐ、怒涛の物語だと思う。

{netabare}シリーズを継続するごとに、
そこにあった革新性は希薄化され、
物語は生産中心主義へと埋没していく。
ガンダムに似た何かが再生産されるだけだろうか。{/netabare}

時が経つにつれデザインも洗練され、
世界中に数多くのファンを獲得している。
アニメ史に残るその功績を称えつつも、
終わりなき物語に倦怠感を感じています。

願わくば「永遠の青二才」が見たい。
未完成でもいい、そこに美しさを感じるのだ。
時代を超えて、怒涛の快進撃を続ける、
そんなガンダムにまた打ち負かされたいと願う。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 30

ワドルディ隊員 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

ガンダムUCの焼き直し

この作品は、機動戦士ガンダムUCの後日談として制作された
アニメである。ガンダムUCを見ていることを前提に
作られているため、事前にガンダムUCを予習しておく必要がある。
UCの主要人物数人が、NTに直接関わっているからだ。
とはいってもwikiや公式サイト等で
把握すれば特に問題ないと私は考えている。

全体を通した感想としては、UCファンにターゲットを定めた作品
だという印象が強く、既視感満載の作風に仕上がっていた。
回想シーンも多く、退屈な気分にさせられたため気合を入れて
視聴することはせず、スマホゲームを片手間にやっている
ような気分で望むことにした。
私においては、その判断は正しかったようだ。

あらすじに関してだが、ガンダムUCと非常に似通った部分が多い上に
抜粋して書くほどだとは思えなかったので、他の方のレビューを
参考にして頂けると幸いだ。

先に良かった点を述べる。
戦闘シーンは目を見張るものがあり、臨場感を味わえた。
コロニー内における戦いは劇中の中でもお気に入りの部分に入る。
他にあるか自分なりに探してみたのだが、これ以上は
出てこなかったようだ。本当に申し訳ない。

ここからは気になった点を。
作画は思ったよりも不安定な所が多くムラがあった。
人によっては、見ているだけでひとり寂しくコロニー宙域を
彷徨っているような感覚に襲われていても不思議ではない。

魅力的なキャラクターは限られた者しかいない為、感情移入
するのが困難。思い返して、割と好みだったのが、
エリク・ユーコとルオ・ウーミン位。
二人とも劇中では空気扱いなのだが、NTの中に出てくる
キャラクターの中ではましな方ではないかと自らを納得
させることにした。

ぶっちゃけ、NTの主要人物が福井晴敏氏の人形にしか
見えず、途中から無心の状態で画面を眺めている自分がいた。
「撃っちゃうんだなァ、これが!!」でお馴染みの
ゾルタン・アッカネンだが、あほみたいにでかいMAを心の
拠り所にしたあたりから魅力を感じなくなってしまったので、
そこからは深い思い入れがない。
所詮はその程度の奴だったのかとため息が出ていたような気がする。

一番の足枷となっていたのは、ストーリー展開。
捻りが全くない上に、尺が短いためか急に情報を詰め込もうと
するため、それがかえってテンポを壊していると感じた。
これならOVAかTVアニメとして制作すれば多少は情報が整理されて
見やすくなっていたのではないかと思うのだが、製作スタッフは
その辺りどう考えているのだろうか。
機会があれば一度聞いてみたいものである。

最初から最後までつまらないという感情を自分の脳裏から消し去る
ことは不可能だった。まあ、別の見方をすれば生粋のガンダムUC
ファンには非常に好評だといった所か。
この調子では、今後の宇宙世紀作品に悪影響がでるのではないかと
危惧しているが、それを決めるのは私ではない為、
固唾を飲んで見守るしかなさそうだ。

戦闘シーンやBGMは素晴らしかったが、それ以外の部分が
足を引っ張っているため自分の脳裏に残らない作品だと
いう感想で終わってしまった。

宇宙世紀作品の入門としてはありかもしれないが、
過去作品への侮辱の域に達する
レベルなのでわたしはあまり勧めない。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 13

68.2 9 2018年秋(10月~12月)アニメランキング9位
怪獣娘(黒)(アニメ映画)

2018年11月23日
★★★★☆ 3.7 (25)
83人が棚に入れました
新たな侵略が始まる――!!
「GIRLS」と「BLACK STARS」
決して交わることのない光と闇!
2つの勢力が激突!!
(・・・・したり、しなかったり?)

都会というほど騒がしくもなく、郊外というほど長閑でもない街、祖師ヶ谷大蔵。
怪獣娘たちの組織「GIRLS」に憧れながらも、ごく平穏な毎日を過ごしていた女子高生・平賀サツキ。
ある日、不思議な力に目覚め戸惑うサツキを助けてくれたのは、あこがれの「GIRLS」…ではなく
ブラック指令と名乗る怪獣娘が率いる悪の軍団「BLACK STARS」だった!?

声優・キャラクター
新田ひより、八木侑紀、高橋未奈美、石原夏織、小倉唯、飯田里穂、鈴木愛奈、徳井青空、加藤英美里、五十嵐裕美、潘めぐみ、諏訪彩花、三森すずこ、松田利冴、沼倉愛美

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

実際のウルトラマンの怪獣とは、さらに別物キャラ達

 BLACK STARSをを名乗る怪獣娘、ブラック指令、シルバーブルーメ、ノーバが、平賀サツキとの出会いから、地球制服をもくろむというより、ややほのぼのして、騒ぎを起こしていくようだったです。

 ウルトラマンレオとかに出てきたブラックスターとは似ても似つかないBLACK STARSで、セブンやティガに出てきたキャラも似つかぬいキャラで、ウルトラマンを知っている人にとっては、異色のコラボな感じだったです。

 ブラック指令に振り回されるサツキ、ブラック指令と共にキャラ的に際立っていた感じです。実際のレオやセブンに出てきた宇宙人としては、主役になりえないのだけど・・・・です。

 予知夢だとかなんとかで、ワイワイする展開は、いかにも流れが誘導しているような仕組まれた感じに見えたです。

 変身が、魔法少女っぽいところもあるです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 6
ネタバレ

郷音 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

新たな侵略が始まる――!!

2018年劇場公開映画。

怪獣娘というタイトルでアニメを2期やった後、敵側に視点を変えたのがこの作品。

これまでの怪獣娘シリーズは2頭身でしたが今作はだいぶ人間らしくなってます

そのため結構際どいシーンもあります(地上波ならグレーゾーンかも)

{netabare} 主人公は人間モードと怪獣モードあるけどほかのキャラは変わらなかったのはなんか理由あるのかね? {/netabare}

俺はアニメシリーズ未視聴でこれ見たけど結構面白かったです

面白くて1期2期を後から見ちゃうくらい一時ハマってました

ウルトラマンシリーズの知識も俺は多少しかなかったけど、なくても楽しめると思います

投稿 : 2024/04/20
♥ : 1

剣乃マリナ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

ウルトラシリーズを知らなくても楽しめる名作

【良かった点】
本作は公開前年に人気を博した『ジード』のペガッサ星人をメインに、かねてより人気の高かった『レオ』のブラックスターの怪獣にスポットライトを当てた映画。
脚本は『ニンニンジャー』『庶民サンプル』『シンカリオン』でおなじみの下山健人。なおウルトラシリーズの脚本は初。
また流石に映画ということで、TVシリーズで見られた低予算のSDキャラではなくしっかりとしたノーマルな等身でキャラを描いているのもポイント。
キャラクターもかなり魅力的で、美人だけどポンコツなブラック指令にドSでお調子者のシルバーブルーメ、口数の少ないゲーマーのノーバに引っ込み思案で真面目なペガとベタだけどそこがいい!と思わせられるような雰囲気でこれも良し。
ちなみにブラック指令のキャラは個人的にどストライク。ああいうお姉さんキャラ好き過ぎる……!!

【悪かった点】
しかしやはり悪い点というのはありまして、あまりにベタ過ぎて先の展開を読めてしまうというのはかなり問題。
それさえも楽しめる器量があれば良いのですが、残念ながら私にはまだそんな器量はないようで。

【総括】
本作はウルトラマンが好きな人や、仮に原作を知らなくとも『タイムボカンシリーズ』の三悪のようなキャラが好きな人であれば結構楽しめる作品かと思います。
むしろこの作品をきっかけにウルトラシリーズを観てみるのもありかも。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 0

67.5 10 2018年秋(10月~12月)アニメランキング10位
GODZILLA 星を喰う者(アニメ映画)

2018年11月9日
★★★★☆ 3.7 (53)
212人が棚に入れました
アニメーション映画『GODZILLA』(通称:アニゴジ)がついに最終章を迎える。

二万年後の地球で繰り広げられた、<ゴジラ>とそれに抗う人類の物語。最終章『星を喰う者』では、超科学が生み出した<メカゴジラシティ>をも焼き尽くし、地上の覇者となった究極の生命<ゴジラ・アース>と高次元怪獣<ギドラ>が相まみえる。

『アニゴジ』の誕生は2017年。これにより『ゴジラ』は新たな領域へ足を踏み入れた。同年11月公開の第一章『GODZILLA 怪獣惑星』はゴジラ映画史上初の3DCGアニメーション作品であり、その映像体験は大きな驚きと称賛をもって迎えられ、第二章『GODZILLA 決戦機動増殖都市』は、アニメーションならではの<メカゴジラ>の新解釈で観客を圧倒した。

そして最終章では、虚空の神<ギドラ>と破壊の王<ゴジラ>がついに激突。戦いの果てに待つのは、人類への啓示か。

監督は、昨年公開の劇場版『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』で邦画年間興行収入ランキング1位を獲得し、確かな演出力を遺憾なく発揮する静野孔文と3DCGの第一線で培われた手腕を『シドニアの騎士 第九惑星戦役』、『亜人』、『BLAME!』で磨きあげ、余すことなくその魅力をフィルムに焼きつける瀬下寛之が務め、両者の最高のコンビネーションは最終章でも見事に発揮されている。ストーリー原案・脚本は、『魔法少女まどか☆マギカ』や『PSYCHO-PASS サイコパス』などで知られる虚淵玄が担当。観る者全てを出し抜く突破力抜群のアイデアに今作でも驚かされるのは間違いない。

制作は米国エミー賞最優秀賞(デイタイム・エミー賞アニメーション番組特別部門最優秀賞)を4度受賞を果たし、直近では「スター・ウォーズ」シリーズの最新アニメーション作品「Star Wars: Resistance」を手掛けるなど、国内外から高い評価を得ている3DCGスタジオ、ポリゴン・ピクチュアズ。


声優・キャラクター
宮野真守、櫻井孝宏、花澤香菜、杉田智和、梶裕貴、小野大輔、堀内賢雄、中井和哉、山路和弘、上田麗奈、小澤亜李、早見沙織、鈴村健一
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

『ゴジラ』が食い散らかしたテーマをSFとして総括した力作。

人類&ビルサルド&エクシフの三種族共同戦線が、
怪獣化した地球の奪還を目指してゴジラに戦いを挑む“アニゴジ”三部作の最終章。

昨今の世界における怪獣映画の再興については、
童心に戻って怪獣を楽しむ気持ち半分、斜に見る気持ち半分。
そんな捻くれた私にとっては、『ゴジラ』映画が繰り広げて来たお祭りの中で、
怪獣とは?怪獣退治とは?ゴジラに通用するのは科学か?伝承か?人類はどうあるべきか?
等々、整理されぬまま散乱したテーマを、硬派なSFの枠組みで、
角度を変えて諸要素を考察したりして、再構築を試みた本劇場版シリーズは、
有意義な思索に耽ることができた刺激的なSF映画鑑賞でした。

最終章はバトルそっちのけで時に心象世界も交えた
哲学的な問答が応酬される場面が特に多かったのですが、
私は食い入るように見入ってしまいました。


ただ、やはり明快な怪獣映画として観るのは全くオススメできません。
だって三部作通じて例えば……
{netabare}ビル群や名所を破壊するゴジラの勇姿が観たい。
都市じゃない二足歩行のメカゴジラが観たい。
この世界の物理法則に則った、首だけじゃなく、ちゃんと胴体もあるキングギドラが観たい。{/netabare}
こんな『ゴジラ』ファンとして求めて当たり前の権利すらSFに蹂躙されるw

第一部・人類の知恵と勇気、第二部・マッドな狂気を含んだ科学と
ゴジラに立て続けにぶつけて、
特に第三部に至っては、カルトな狂信を含んだ宗教が出張って来るわけです。

私としては、カルトじみた宗教の描き方にしても、
人類文明が説明できない現象をカルトと断じるのは、
人類がその現象を理解できるレベルにないからである。
さらに進歩した文明は神への信仰による奇跡をも数学的に説明できる。
などとキチンとSF設定として組み上げられており、
それらを骨組みにして具現化した脅威(即ち{netabare}ギドラ{/netabare})には、
背筋が凍る迫力を感じました。

けれどSFに興味ない方にとっては、怪獣プロレス見物に胸躍らせて劇場に足を運んだら、
怪しげな宗教勧誘ビデオを見せられたwといった感じでトラウマにすらなりかねないので、
鑑賞の際は、自らの視聴動機と本SF映画との
折り合いの目処を立てて行くのが必須だと思います。


本三部作を展開した時期も尚早だと感じました。
例えば、魔法少女が消費し尽くされ、ブームも底を打った所へ、
諸要素を逆さに見たり、SFも交えて再構築してみたりすれば、
それはブレークスルーになり得ます。

が、『ゴジラ』の場合は、2014年に二度目のハリウッドリメイクが成功し、
2016年に日本で『シン・ゴジラ』の大ヒットがあって、
2019年公開予定のハリウッド版続編『~キング・オブ・モンスターズ』と
再興した怪獣映画の収穫期へと向かう上り坂の途上。

そこでゴジラの周辺に転がった諸々のテーマをSFとして冷静に振り返っても、
ゴジラに熱狂していく人々にとっては水を差されかねないタイミング。
私も怪獣バトル要素が悉くお預けにされて、
これは興行的には上映前に予告編が打たれた『~キング・オブ・モンスターズ』が
全部持って行くパターンかな?と苦笑してみたりw


とは言え、再興した『ゴジラ』ブームもやがて踊り場に至り下り坂に向かうでしょう。
パーティーの後で、取り残された人々の耳元に、
実はこんな渋いSFゴジラもあるんですよ♪と囁いてみる。
本作はそう言うポジションの映画だと感じますw

だから私としては本作を良作SFとして評価し語り継ぎつつ、
来たるべき終焉の時を待ちたいと思いますw
(但し怪獣映画ファンの端くれとしては、ブームの終わりは勿論来て欲しくないので、複雑な心境ですw)


以下、一部、時事ネタや私見も交えたキワドい感想&考察長文。

{netabare}人類文明の過ちが怪獣を生んだのではない。
そもそも人類は怪獣を生み出すための前座に過ぎなかったのではないか?

冒頭から虚淵玄氏&ニトロプラスとその一味による
逆からテーマを再構築する伝統の捻り技に脳汁を分泌させられた最終章。

前作で提示された決して倒せないからこそ怪獣という視点も交えつつ、
加速するSF設定はやがて、文明とは興隆と栄華の果てに
怪獣を生み出し滅び去ると言う宇宙観に到達。
主人公は無敵のゴジラとの死闘に加え、
エクシフの信仰や宇宙観から滅びの運命を受け入れ、心地よい終焉を迎えるよう迫られ、
心身共に過酷な状況に追い込まれる。
次第に、主人公はゴジラ相手に単純な勝ち負けとは異なる道。
敗北する運命との向き合い方等を自問するようになり……。


世界にとって普遍的な文明論を投げかける一連の流れの中で、
私が異彩を感じたのは、主人公とエクシフの司教が心象世界で対峙する中で、
やがて破滅する運命にある文明のイメージとして、
“ヒロシマ”や“ナガサキ”を連想させる入り組んだ島国と思しき地形に炸裂する
原子爆弾のキノコ雲と言う、ローカルな題材が提示されたこと。

日本人にとっては“ヒロシマ”や“ナガサキ”は確かに進化し過ぎた文明がもたらす
悪夢や破滅の代表的なイメージです。
ところが世界にとっては、ある人は“ヒロシマ”や“ナガサキ”の悲劇の詳細なども知らなかったり、
原爆など大きな爆弾程度の認識だったり……。
さらに一部の戦勝国(と思っている方々も含む)にとっては、かのキノコ雲、
特に日本に上がったそれは勝利確定や解放の祝砲だったりもします。
先日も、キノコ雲に抱くイメージの相違に起因する騒動が持ち上がったばかり……。

さらに本作はエクシフの司教への抵抗として、
モスラがエノラ・ゲイと思しき重爆撃機を撃墜する、
一部米軍遺族等にとっては噴飯物?のイメージも展開。

そして葛藤の末、披露されたラストの、
美化された特攻映画の如き?ゴジラへの単機突撃。

こんなローカルな日本のネタや思考法で、
普遍的なテーマをNetflixを通じて世界へ発信しても、
一体どれ位の方が理解してくれるだろう?と訝しんでいた私ですが、
やがて『ゴジラ』は日本のローカルな土壌から生まれた作品だと、
スタッフは暗に主張したかったのでは?との仮説も芽生えて来ました。


そこで私が思い出すのは初代『ゴジラ』
水爆実験による第五福竜丸・被爆事故から着想を得たという製作エピソードの流布により、
進歩した人類科学文明による環境破壊への怒りを具現化した
反核怪獣映画とのイメージが一般化している初代『ゴジラ』

ですが私がもう一つ重視するのは昭和二十九年という製作・公開年代。
米軍の焼夷弾により東京が焼け野原と化してから間もなく十年。
東京の街を眺めると一見綺麗で、戦後復興も順調に進んでいるように見える。
けれど敗戦の記憶は未だ人々の心に燻り続けている。

どうにか心の荒廃をなだめて、取り繕った東京の街並みが、
ゴジラによって再び破壊され火の海となる惨劇。
展開される地獄絵図はまさに十年前の大空襲の再来!?

これはもう日本人は敗北や喪失に対して狂気するか、達観するか、墜ちるか。
もはや悟りでも開くしかない、いたたまれない心境。

この敗北感の二段重ねもある点こそが、
私が未だに『ゴジラ』映画は初代が原点にして頂点と信じる理由の一つ。

当時鑑賞した900万人超の日本人がゴジラに抱いた原点の絶望感を説明し切るには、
敗北を重ね、追い打ちをかけられたと言う、
二次大戦での敗戦経験も含めた日本人のローカルな心情の表現が欠かせないのではないか?

こうした視点に立った場合、
一度ゴジラに敗れて地球を追われた人類が再戦を挑んでは跳ね返される。
という敗北を重ねる基本設定の上に、
敗れ続ける人々の心境を日本人特有の?敗北感や死生観も交えて、
ラストに向けて最大化させていく構成は、
これも、ある意味、『ゴジラ』の原点をリスペクトして
世界に向けて誤解や白眼視も恐れず発信した、
勇気ある試みだったと私は受け止めています。{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 25

ワドルディ隊員 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

あっけない幕切れ

このアニメ映画は、ゴジラシリーズで初の長編アニメーション映画
として制作された作品である。ちなみに、このアニメ映画は3部構成と
なっており、今作はその三作目にあたる。
地味に、専門用語が多いので、それの事前知識を踏まえたうえで
視聴したほうが、比較的スムーズに理解しやすいと思われる。

前作のラストから続いているので、あらすじは省かせていただく。

全体を通した感想だが、今までの2作を全て台無しにしている
としか思えない中々酷い出来だった。ゴジラよりも人間に焦点を
当てていることはひしひしと伝わってきたのだが、
結果として悪い方向へ進んでいったようにしか思えなかった。

良かったところを挙げるとするならば、ギドラのデザイン位だろうか。
かなりスタイリッシュなイメージがあるが、ゴジラアニメにおいては
これで正解だったと言える。

前作よりも明らかに、ゴジラの出番は少なくなっていた。
怪獣バトル要素はほぼ皆無といっていい。一応、戦闘シーン
は用意されているが、非常に味気なく、見所は一切ないので
睡眠時間に利用する視聴者が続出しても不思議ではない。

私自身劇場で見てはいないが、仮に隣の席に座っていたおじさんが
爆睡をしていたとしてもサイレン並みにうるさいいびきを
かいていない限りは起こすことはしないだろう。

なんせ、ギドラに至っては、ただゴジラの体に巻き付いている
だけなのだ。ゴジラvsビオランテでも似たようなシーンが
あったが、特に違和感なく視聴でき作品に没頭することが出来た。
今作のギドラ戦においては何の感情もわいてこない。
任天堂のゲーム、ポケットモンスターに登場するウツボット
による巻き付きの方がよっぽど怖いように見えるのは私だけだろうか。

(一応)痛そうな雰囲気は伝わってくるが、見方を変えれば
マッサージをしているようにも見えるので、誤解を招く
可能性もある。ギドラがゴジラへ向けて、直接光線を放てば
その点は払拭されるのだが、その辺りは議論しなかったのだろうか。
予算が足りなかったという事でいいのかな?

人間ドラマに関してだが、魅力的なキャラクターがいない上に
掘り下げが全くと言っていいほどされていないため、没頭するのは
困難を極めた。そもそも、冒頭から眠気を誘われる会話が
延々と続くので、人によっては眠眠打破などといった
眠気覚ましドリンクを常備する必要が出てくる。

前作では割と好印象だった主人公だが、今作はそこまで惹かれる
ものがない。最後のシーンも共感しづらいものがあったし。
終始コメディアンを貫くことは難しかったから、あの判断
を下したのかな?と自らを納得させることにした。
要は只のこじつけである。

今後も、虚淵氏脚本のゴジラ映画を作る予定はあるのだろうか?
もし上層部内に一人でもその気があるのなら、止めたほうが良い
とだけ告げておく。
この様な作風を求めているゴジラファンは、相当限られている上に
二度も同じ手が通用するとは到底思えないからだ。
一定のファンはつくだろうが、今まで以上に酷評が
溢れかえるリスクの方が高い。

そうなった時どのような対処をするのか、興味本位で見て
みたくはあるが、今後のゴジラ作品に悪影響を及ぼす
可能性がある。ここで手を引くのが賢明な判断だろう。
虚淵ゴジラはこれっきりにしてもらいたいというのが私からの想いだ。

良くも悪くも虚淵色が非常に強いゴジラアニメとなっているため、
虚淵ファン以外は観ないことを推奨する。
今までのゴジラアニメを心の底から楽しんでいる人なら
特に問題なく見れる作品だと考えている。
私からは無理に勧めない。

先にゴジラキングオブモンスターズを見たのでそっちの感想も。
2014版のゴジラよりも明確なバトルシーンが増え、臨場感ある
仕上がりとなっていた。当然のことながら、こっちのギドラは
光線をきちんと吐いてくれるので戦闘面で
退屈することはなかったように思う。初代のオマージュとも
いえるシーンが挿入されているのも大きなポイントとなる。
やはりゴジラはこうでなくちゃ。

冷静に思い返せば、ストーリーは少しばかしおかしなところがあったが、
それを差し引いても心の底から楽しめるゴジラ映画であった。
機会があればまた一度視聴してみたいものである。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 10
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

召喚するか、ドアを開けるか

NETFLIX世界配信。
ポリゴンピクチュアズ制作。
静野・瀬下監督、脚本虚淵玄。

シリーズ最終章。
総評としては怪獣映画ではなく、
未知の巨大生物に挑むサイエンスフィクション。
宗教・哲学・科学を交え人類の苦闘が、
称賛すべき映像と共に描かれています。

物語の軸は一貫して「生命論」であり、
この点に於いては一定の評価をしたいのですが、
最終章だけに、論説ばかりが先行して、
スペクタクルな活劇としては物足りないです。
{netabare}ギドラ・モスラ、ほとんど見せ場がない。{/netabare}
やはり娯楽怪獣映画としては厳しいでしょうか。

人類は興味深い観察対象であり、
ゴジラという究極の生命体の前座である。
{netabare}驚くべき進化、生命力で人類史を蹂躙する。
エクシフが仕掛ける、人類史への功名な罠が、
神と崇める、高次元怪獣ギドラを召喚させる。{/netabare}
ゴジラとは人類の傲慢さへの「罰」なのでしょう。

撃退するのか、全滅するのか、
力強くも悲劇的なメッセージと共に、
金色の終焉の翼は天高く舞い上がるのです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 24

66.8 11 2018年秋(10月~12月)アニメランキング11位
劇場版 はいからさんが通る 後編ー花の東京大ロマンー(アニメ映画)

2018年10月19日
★★★★☆ 3.5 (48)
173人が棚に入れました
まだ女性が恋も仕事も自由に選べなかった時代。女学校に通っていた花村紅緒は、祖父母の時代から決められていた許婚、伊集院忍少尉と出会う。紅緒は、当初少尉に反発していたが、やがて2人は許婚という関係を超え、心の底から惹かれあっていく。しかし、少尉が戦地で消息不明に――。どこかで少尉が生きているのではと諦め切れないそんな彼女の目の前に、少尉と瓜二つの人物が現れる。ロシアからの亡命貴族、サーシャ・ミハイロフだ。ところが、少尉そっくりなサーシャは紅緒のことをまったく知らない様子。ショックを受けた紅緒を励ましてくれたのは、彼女が働く出版社の編集長、青江冬星だった。愛する人と同じ姿でありながら自分のことを知らない、サーシャ。一方、過去は忘れて新しい道を歩き始めるべきだと語る冬星。2人の間で紅緒の心は激しく揺れ動く――。そんな中次々と衝撃的な事実が明らかとなり、ついには歴史的大事件に巻き込まれることにも… 短くも激動の大正時代。その真っ只中を時には笑い、時には涙し、ひたむきにまっすぐ駆け抜ける「はいからさん」。彼女は、最後に何を選び、誰と結ばれるのか――。

声優・キャラクター
早見沙織、宮野真守、櫻井孝宏、中井和哉、梶裕貴、瀬戸麻沙美、石塚運昇、鈴木れい子、三宅健太、伊藤静
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

こんな展開 冗談はよしこさ~ん

 これは、TV放送でも描かれなかった部分にも触れた前編のさらに先となるお話なので、かなり期待して見に行ったです。

 少尉の消息を知ることもかねて、前作で新聞記者になった紅緒が、手がかりをつかんで満州に!からのになる訳だったです。

 悲しい結末かと思いきや、こんなのありかの急展開。{netabare}UFOの襲来?紅緒も知っているそっくり??誰かさんの登場で、急展開連続のスタートの連続だったです。
 諦めきれない紅緒、果敢に迫るです。{/netabare}急展開が、多すぎる中で複雑な事情、かなり絡むです。
 {netabare}そっくり??誰かさんが、宿泊先を離れて散歩して、何故この場所を歩くのか?出来すぎていたです。{/netabare}この時、真相が明らかになっていくきっかけになるです。
 で分かったけど、後には引けなくなる状況で、紅緒もこの事実に区切りをつけるけど、忘れられないみたいなです。

 さらに続く出来すぎた複雑でかつ、無理やりにも見えあり得ない偶然みたいな急展開が、続くです。

 上映前劇場チラシにもあった画像にもある、紅緒の花嫁姿になるきっかけは、まさかの成り行きに。このままいくと思った{netabare}ら、日本の歴史上有名な災害発生。{/netabare}いくら何でもどうなっているのか?こんなのありか?なぁだったです。

 HAPPY ENDにならなきゃ話にならないけど、いくら何でも出来すぎた駆け足のような、諦めとあるべき結末には驚かされたです。

 今まで知らなかった、「はいからさんが通る」の結末を見れたのはい良かったです。しかし、劇場アニメにおいて限られた時間もあったかもしれないが、「これでいいのか?」なご都合主義に見えなくもない進行には疑問と、期待した知らない展開とかけ離れた進行に、ある意味拍子抜けもしたです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 8
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

大正時代の大災害

出だしから、満州の大草原。
大活劇の始まりだ。
なんて思ってたら、あっさり東京に戻った紅緒さん。
それもそのはずサブタイトルが花の東京大ロマン!

原作が少女漫画だから、ホントベタ。
{netabare}ラストまで一点の曇りもなく見え見えなのです。{/netabare}
その上、感情が超ストレート。
私はほぼノックアウト状態でした。

終盤は大正時代の大災害関東大震災です。
その描き方には、色々つっこみたい。
だけどそこはアニメ。
暖かい眼で見守りましょう。

以下、関東大震災について。
アニメと関係ないので閉じます。

{netabare}大正12年9月1日午前11時58分。
相模トラフを震源域とするM7.9のプレート境界型地震が発生した。
直後、南関東は激しい揺れに見舞われた。
その揺れに誘発された直下地震も加わり、帝都東京は数分間の激震が続いたと言われる。
このため、多数の木造家屋が倒壊。
折からの強風により発生した大火災により、一晩で東京は壊滅した。
死者行方不明者10万人強、日本史上最大の地震災害である。

私が震源域に近い南房総を訪れたのはもうずいぶん前。
神社に建立された石碑にはたくさんの被災者の名前が書かれていた。
こんな田舎でもこんなに被害が、と思ったのを覚えている。
また、海岸を歩いていた時に出会ったおばあさん。
津波がこんなところまでって。
多分、10m程度の津波が襲ったんだろう。

つい先日訪れた東京は美しい花の都だった。
六本木森ビルより見まわした風景は一面のビル群。
私にとって大切な人が暮らす東京。
この地に再び地震があると考えると背筋が寒くなった。

元禄関東地震からも約300年。
大正関東地震を上回る規模の相模トラフ連動地震も懸念されている。
首都直下地震を含め、様々な角度から南関東の防災計画を見直す必要性を感じている。
そして、庶民レベルでは防災意識の向上が必須であろう。{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 9

星ノ海酩夜 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

決して悪くは無いけど印象にあまり残らないかも

前編をアニメサイトで視聴し、後編を映画館で視聴。

なんかパンチ力に欠ける映画だったと思います。
主人公がどちらの男性キャラと結ばれるのか……?
というハラハラを期待していたのですが、無駄にグダグダなコメディを詰め込んでいるせいでテンポが若干早くて感情がついていけない。

前編で主人公と少尉が惹かれあった理由が描かれていなかったので、後編では描かれているのかと思ったのですが…………うーん。

前編でも述べたのですが主題歌は神ですね。竹内まりやさんの曲はこの映画の主題歌にピッタリだと思いました。

なんか惜しい作品だった気がします。嫌いではないです

投稿 : 2024/04/20
♥ : 2

66.0 12 2018年秋(10月~12月)アニメランキング12位
劇場版 フリクリ プログレ(アニメ映画)

2018年9月28日
★★★★☆ 3.6 (53)
249人が棚に入れました
「すっごくさぁ。欲しいものがあるんだよ」 深紅の翼を追って〝女〟は空に消えた――。 時はめぐり、星々を盗み取るほどの力はいま、少女の夢のなかで目覚めようとしている。 「ベスパに乗った女に気をつけろ!」 アイロンの吐き出す煙たちこめる街――ヘッドフォンの少女・ヒドミが轢かれた夜、 クラスメイトの少年・井出の額から巨大ロボットが出現した! 〝特別なことなんてない日常〟が終わりを叫び、ついにあの女が帰ってくる!

声優・キャラクター
林原めぐみ、沢城みゆき、水瀬いのり、福山潤、村中知、中澤まさとも、黒沢ともよ、井上喜久子、大倉孝二、菅生隆之、浦山迅、鈴木れい子

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

大豆ラブストーリー

2000年に制作された『フリクリ』の正統派続編。
6人の監督たちが1話ずつを担当し、
自分たちの個性を押し出しながら
1本の映画としてまとめた画期的な作品。
6人それぞれが制作を同時進行させていたこともあるのか、
作画はかなりバラつきがあるが、
(もちろん、ワザとという部分もある)
それがこの作品の面白さでもあった。

猫耳ヘッドフォンを付けて、
外部をほぼシャットアウトする少女。
貧しさのなかに身を置きながら、
スクラップ工場で働く少年。
ふたりの少年少女が出会い、
ふたりの宇宙人が現れることで、物語は大きく動いていく。

アトムスクを追うラハル、それと止めようとするジンユ、
父の帰りを待つ雲雀弄(ひばじり)ヒナエとヒドミ、
ヒドミのことが気になる井出交とふたりの友人、
OVA登場のアマラオの息子マスラオ、その娘アイコなど、
それぞれの登場人物たちが、心に何かを抱えたまま
世界的な危機に翻弄されていく。

キャラの動きや豊かな表情、挑戦的な作風が
とても楽しいのは、OVA版に近いものがある。
特に4話の「ラリルレ」と5話の「フルプラ」の回の
はっちゃけぶりは、これぞフリクリだという
斬新で見ごたえのある映像を楽しませてくれた。
末澤慧監督が担当した5話は作画の表現も
かなり意表を突いたものだ。
漫画の誌面を表現した部分では、
『ホットロード』を意識しているという。
末澤慧監督は次回作があるなら観てみたい。
そして、主人公の林原めぐみ、水瀬いのりを中心とした
声優陣も存分に上手さを見せてくれていた。

ただ、今回の作品は6名のアニメーターたちが監督となって
できることをやったという形になっていたことが原因なのか、
ストーリーの落とし込みや全体のアイデアという部分では、
カタルシスを感じることができなかった。
最終的には4組の男女が織りなす
ラブストーリーになってしまっているというか、
まぁ、そもそもが東京ラブストーリーだと思えば、
それほど違和感もないのかもしれないが…
物語の根幹のようなものがもう少しはっきりしていれば、
OVA版を超えるだけのポテンシャルがあったと思う。

観る者の心に訴えかけてくる表現が
散りばめられている意欲作だとはいえるだろう。
(2018年11月2日初投稿)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 38
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

セカイはテキトーに

アニメーションをやりたいように、
やりたいだけフルスイングする。
クリエイターのおもちゃ箱なのだ。
これがフリクリの本来の良さだろう。
劇場版「オルタナ」は寂しい印象を残しましたが、
こちらは楽しいフリクリの待ちに待った帰還。

その日暮らしの説得力ゼロの少年たちと、
ネコ耳少女ヒドミの日常系ファンタジー。

ポップでキュートなデザインが素晴らしい。
スクラップした毎日を蹴り飛ばす、
the pillowsのオルタナロックも健在です。

物語はあってないようなものだ。
クリエイターが結集した6篇の連作ですが、
そもそも説明など不要かも知れない。

{netabare}10代の無感情な倦怠感、閉塞感、
いやここは「時代」のと呼ぶべきか、
やりたいことなんてない気怠い毎日を、
軽快に吹っ飛ばす、それがフリクリなのでしょう。{/netabare}

考えるよりも先に笑え、考えるよりも先に泣け。

人生が笑った数で決まるのなら、
がむしゃらに笑って日々を過ごせってことだろう。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 31
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

猫耳ヘッドホン

 「フリクリ オルタナ」の数年後??の世界みたいだったです。

 主人公?ヒドミの滅ぶような光景から始まって、気が付くとな始まりだったです。母親のヒナエは、陽気なお母さんです。
 突然現れたジンユ、とんでもない登場だったです。ヒドミを気にする井出くんと、突然正体を現す、ラハルと唐突な展開の多い「フリクリ オルタナ」より、分かりにくかった展開だったです。さらにクラスメイト他2名や、後に登場するアイコも物語に絡み??ます。

 ヒドミと井出くん、ジンユとラハル、ヒナエとヒドミとジンユ、何がどう進んでいくのか?、どういう方向なのか?物語の意図が、私にはよくわかりづらかったです。
{netabare} ヒドミの性格が、急変したりもしたし、元に戻ったり。{/netabare}

 ジンユ、ラハルがハル子同様、ギターを武器に戦っていたのは印象的だったです。

 最後はめでたしという感じはしたです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 9

63.8 13 2018年秋(10月~12月)アニメランキング13位
宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第六章「回生篇」(アニメ映画)

2018年11月2日
★★★★☆ 3.5 (14)
41人が棚に入れました
ヤマトは沈んだ。波動砲艦隊も壊滅的な打撃を受け、強大なガトランティスを前にもはや為す術をなくしたかに見えた地球。だがそれは、これから始まる未曽有の戦いの序曲に過ぎなかった。ヤマトの意志を受け継ぐ新たな艦、ヤマト級〈銀河〉の出撃。その脇を、かつて地球と戦ったガミラスの大艦隊が固める。数で圧倒するガトランティスに対して、地球・ガミラス連合軍は、時間断層工場をフル稼働させて大増産態勢を敷き、徹底抗戦の構えを示そうとしていた。それは、力と力がぶつかりあうだけの終わりなき消耗戦。AIが立案した非情な作戦を実行するために、死に場所を求めて加藤のブラックバードが飛ぶ――。〈銀河〉の本当の任務、人類生存の為の[G計画]とは? 帰るべきガミラスを追われたデスラーの去就は? そしてヤマトは本当に沈んでしまったのか――?古代と雪を待ち構える壮絶な運命に、刮目せよ!

声優・キャラクター
小野大輔、桑島法子、鈴村健一、大塚芳忠、赤羽根健治、國分和人、千葉優輝、麦人、細谷佳正、田中理恵、東地宏樹、雨谷和砂、石塚運昇、甲斐田裕子、高垣彩陽、手塚秀彰、神谷浩史
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

もたもやヤマト、どうなる?

  前回あと一歩のところ、妨害工作によりトランジット波動砲が打てず、白色彗星の重力圏に引き込まれたヤマトから、続くのです。

{netabare} そのさなか記憶を失ってしまう美雪、この先どうなってんのかなぁ?です。これは、次作の伏線ですか?です。ガトランティスの影もない白色彗星内の星に引き込まれたヤマト。探索する中でこの星が何なのか?ズォーダァー大帝やガトランティスの過去、真の目的を知ることになるのです。これは、必要な要素であるにしろ、この星においての情報提供、{/netabare}出来すぎた展開だったです。
 一方で、地球側での新型戦艦を含めた訳ありな、人間模様もあったりしたです。

 核心に迫りすぎたヤマトに再びピンチ到来!。ヤマト救出なるか?になるまで、どこか人間味帯びた決断が見所かもしれないです。その先、ドラマのような展開も。

{netabare}  再び決戦に備えてガトランティスを倒す手がかりから、作戦が建てられるわけです。{/netabare}卑劣な敵にもなお、敵と分かり合うことを考える古代が、らしさを見せてくれたです。

 終わりに差し掛かるところで、誰かさんまたもや登場{netabare}、抗戦となるです。

2019年3月上映予定 「第七章 新生篇」{/netabare}どうなるのかなぁ?です。

 今回はこれとなく、登場人物達の心情が、さらに強く描かれたヤマトだったと思ったです。そこら辺がそれとなく長く感じられたです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 4

計測不能 14 2018年秋(10月~12月)アニメランキング14位
モンスターストライク THE MOVIE ソラノカナタ(アニメ映画)

2018年10月5日
★★★★☆ 3.3 (8)
50人が棚に入れました
「モンスト」の愛称で知られる人気ゲームアプリ「モンスターストライク」を、完全オリジナルストーリーで映画化した3DCG長編アニメ。ある日、正体不明の化け物たちに襲われたカナタは、青い髪をした謎の少女ソラに命を救われ、ソラから「世界を救えるのはあなたしかいない」と助けを求められる。それをきっかけにカナタは、闇の力で世界を意のままに操ろうとするセンジュから世界を守るため、ソラやバンパイアの兄弟トウヤとユウナ、モンスターの龍馬、神威、半蔵らとともに、戦いに身を投じていく。主人公カナタ役を人気俳優の窪田正孝が声優初挑戦で演じ、ソラ役を人気女優の広瀬アリスが担当。細谷佳正、悠木碧、山寺宏一ら人気実力派声優たちが脇を固める。アニメーション制作は、ゲーム「モンスト」を手がけるXLAGと、CGアニメーション制作スタジオのオレンジ。

メタルジャスティス さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

まあ、酷い。

今でこそ普通なCGを駆使した作画、特に戦闘シーンはなかなかに良い。
しかしながら、肝心のストーリー、キャラクターが酷すぎる。

一般にテレビアニメに商品の販促を盛り込む事は良くも悪くも良くあることだが、
本作はこれ自体が「モンスターストライク」というアプリの販促であり、かつ既にモンスターストライクのファンに向けた作品。
いや、中身を見ればむしろファン向け・・・言い換えればファンに「甘えた」だけの作品になっている。
公式サイトでは試写を観たいわゆる中の人が「感動した!」「泣けた!」などと仰っていたが、本音なのか聞いてみたい。

ちなみに広瀬アリスの声はなかなかに良い。
ジブリっぽくて。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 0

計測不能 14 2018年秋(10月~12月)アニメランキング14位
PEACE MAKER 鐵 友命(ユウメイ)(アニメ映画)

2018年11月17日
★★★★☆ 3.9 (9)
45人が棚に入れました
慶応四年――幕府軍と薩摩軍の争い“鳥羽伏見の戦い"が始まった。土方は前線で指揮を執り、山崎は隊医として負傷者の救護にあたる。しかし圧倒的に不利な銃撃戦、淀城の薩摩への寝返りと、苦戦する新撰組は次第に追い詰められていく。 一方で、思いを寄せる少女・沙夜を身請けするため奔走していた鉄之助は、隊を離れたまま幕府軍大敗の知らせを聞く。自分は何のために新撰組に入ったのか――屯所へ来て間もない頃、山崎と交わした会話を思い出した鉄之助は、もう一度刀を手に、隊へと戻る決意をするが……抗うことの出来ない運命の戦いが幕を開ける。

声優・キャラクター
梶裕貴、小林由美子、中田譲治、斎賀みつき、櫻井孝宏、うえだゆうじ、山口勝平、乃村健次、松山鷹志、岩崎征実、土師孝也、高橋美佳子、立花慎之介、永島由子

計測不能 14 2018年秋(10月~12月)アニメランキング14位
薄墨桜 -GARO-(アニメ映画)

2018年10月6日
★★★★☆ 4.0 (5)
38人が棚に入れました
貴方に出会わなければ・・・

 平安の世、栄華を誇る美しき都「京」。守りし者たち、雷吼、星明、金時は人知れず火羅と呼ばれる異形のものから人々を守る使命を遂行していた。
或る日、彼らの前に現れる美しい女・明羅。そして闇の中で暗躍する時丸。
美しい桜が千年の時を経て咲き乱れる時、哀しくも儚い復讐劇が幕を開ける。

声優・キャラクター
中山麻聖、朴璐美、矢島晶子、堀内賢雄、浪川大輔、野村勝人、鵜殿麻由、中田譲治、田中敦子、関智一、東啓介

計測不能 14 2018年秋(10月~12月)アニメランキング14位
FUNAN フナン(アニメ映画)

2018年11月2日
★★★★★ 4.1 (5)
28人が棚に入れました
 1975年のカンボジア。クメール・ルージュ革命が進行の最中、母親になったチョウは、体制によって奪われた4歳の息子を家族と共に探す。それは、彼女が生き残るための戦いでもあった。

 アヌシー国際アニメーション映画祭2018の長編部門において、グランプリといえるクリスタル賞を受賞。

 2017年 ベルギー・カンボジア・フランス・ルクセンブルク合作
 監督:デニス・ドゥ

「第5回新千歳空港国際アニメーション映画祭」長編コンペティション部門にて日本初公開。

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

“家族愛”や“女性の解放”を謳った感動作かと思いきやスリリングな一大群像劇でした!2020年最恐映画です!!

カンボジア系フランス人のドゥニ・ドー監督の長篇デビュー作
2018年にフランス、ベルギー、ルクセンブルグ、カンボジアの共同製作で87分
監督の母の体験談を元にした1970年代のカンボジアが舞台です


1975年4月のカンボジア首都プノンペン
ポル・ポトが率いるクメール・ルージュと呼ばれる政治勢力が親米派だった当時の政権を打倒、首都を制圧した
悲惨な内戦に終止符が付いたと国民が安堵したのも束の間、ポル・ポトとクメール・ルージュは原始共産主義を唱えて、格差の根絶を理由に都市の市民を追放していく
家や財産を剥奪し、資本主義社会から持ち込まれた異物である自動車やテレビやラジオといった近代文化を破壊した
クンとチョウの若夫婦、そしてその息子ソヴァンと親族達もまた、プノンペンから強制退去させられた都市市民の一家だった
彼等は何日も歩かされる難民生活を余儀なくされ、やがて息子ソヴァンとソヴァンの祖母は一家からはぐれてしまう
最愛の息子を探す為、危険も省みず必死のチョウとクン
しかしオンカーと呼ばれるクメール・ルージュの自治組織は、ソヴァンを探そうとするチョウらの自由を許さなかった
さらにオンカーによって原始共産主義に基づいた農村での強制労働を強いられる事となるチョウら
過酷な労働の果てに命を落とす者、脱走を図る者も表れ、疲労と飢えと息子の行方の手掛かりを掴めない苛立ちが、やがてチョウを追い詰めていく…


まずキャッチコピーや予告からは“家族愛”とか息子を守る為に奮闘するチョウの逞しさ、“女性の解放”といった印象を受けます
ですがそれはほんの一部にしか過ぎず、実際はポル・ポト政権下でのカンボジアの様々な人間模様を描いた壮大な群像劇であると鑑賞後すぐに気付きます


そもそもクメール・ルージュの時代では理不尽な理由で粛清と称した大量虐殺、加えて病死や餓死等で170~200万人が犠牲になったと言われています
その一方でこの当時を生き抜いた人々もまだまだ存命
クメール・ルージュは後に内部分裂で崩壊こそしたものの、当時の傷跡を引き摺っている方も根強くいるようです


ですのでこの映画ではチョウらの様な、クメール・ルージュ時代の犠牲者を主軸にしつつも、クメール・ルージュに取り繕って保身を図る者、チョウらを哀れむ者、生きる為に家族すら捨てようとする者など、幾人もの登場人物の想いが入り乱れ、単純に右か左かでは割り切れない内容になっているのです


そしてとにかく今作、スリラー映画として1級品でメチャクチャ怖いです;


派手にドンパチが繰り広げられるシークエンスや、直接的に人が惨殺されるカットはほぼ無いのにも関わらず、それらを暗示させる構成が上手く、“人間の怖さ”を見事に表現しています
映倫区分でG(全年齢視聴可)を獲得しつつも本当に最後の最後まで気が抜けない緊張感が続きます


2020年に観たアニメ映画ではダントツの1番で怖い
スリラー映画を観たい方には強くオススメします


それと所作の芝居作画が丁寧で美しいです
登場人物は全員クメール人(カンボジアの9割がクメール人)なのですが、圧倒的物量なのに個々の描き分けも絶妙
人々の交錯する思惑にもすんなり感情移入出来ました
『Angel Beats!』の美術監督でお馴染み、東地和生さんも絶賛のカンボジアの自然風景描写と、デジタル作画で描かれる人物達が上手く調和した画面作りもきめ細か
作画目当てで観に行ったわけではなかったので驚かされました


最後になりましたがタイトルの『フナン』とはクメール人文明の始まりと言われる古代国家、扶南の事だそうです
クメール・ルージュによって文明が崩壊寸前まで追い込まれた時代の物語に、始まりを意味する言葉を付けたのは後の時代の復興や再生を祝福する監督からのメッセージだと思います

投稿 : 2024/04/20
♥ : 2
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

コナンでなくてフナンだよ

 カンボジアを1975年ごろ、革命を謳い制圧した武装集団クメール・ルージュ、オンカーに虐げられた民間人のある家族を視点で描かれる、お話だったデス。
 言葉は、英語でなかったです。あとでパンフ見たら、フランスの作品でフランス語のようです。カンボジアなのになぁ?です。あと、人物以上に自然の背景が、良かったと思ったです。

 平和な街の生活は一転して、武装集団による村への強制移動を刊行することから始まったです。その中にいたある家族の行動が、リアルなようにあらわされていたです。
 人の移動に巻き込まれ、子供、祖母と離れ離れになってしまった夫婦。やることなすことなんでも正当化する武装集団の横暴に耐え、希望を捨てず生き抜くさまが、今の時代にないものを感じたです。

 この話の首謀者ポル・ポトは、私が学校に行っていた数十年前、報道で聞いたことがあったです。PKOという活動の時期で、カンボジアにいった日本人のボランティア、派遣された警官が、これの残党ポル・ポト派による犠牲になった記憶があったです。この話自体は、さらに数年前の始まりの話のようです。

 これは社会科の教材として、義務教育に使える内容だと思ったです。幼い子供から大人まで強制的に働かされ、わずかな食糧しか与えられず、無報酬としかいえない奴隷そのものな生活を虐げられた光景を見たです。まるで、北斗の拳のにでてくる野党のすることみたいだったです。

 そんな過酷な状況で、苦しみ疲れ果てたふつうの人たち、異常な状況の中での複雑な人とのつながりを見たです。家族が、再びいっしょに居られえることを信じて、来る日来る日も気をうかがい耐え、{netabare}終盤にやっと家族は巡り合えることになるです。{/netabare}しかし、最後私にとって、納得のいく終わり方でなかったことが、残念でならなかったです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 4

計測不能 14 2018年秋(10月~12月)アニメランキング14位
グリンチ(アニメ映画)

2018年12月14日
★★★★☆ 3.8 (8)
25人が棚に入れました
 この子の名前はグリンチ。友達も家族もいないからいつもひとりぼっち。グリンチは、ずっとさびしい毎日をすごしていた。
 オトナになったグリンチは、他人の幸せがだいきらい。村はずれの洞窟で誰とも会わずに暮らしハートの大きさは普通の人よりずっとずっと小さくなった。
 そんなグリンチが、なかでも一番きらいなもの。それは・・・村中が幸せな気分に包まれるクリスマス!!しかも今年のクリスマスはとっても豪華になるらしい・・・
 もう我慢できないグリンチは、あるとんでもない作戦を思いつく。そうだ。村からクリスマスを・・・盗んじゃえ!!
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

フーの村の素敵なクリスマス +++

 吹替版、字幕版、見たです。クリスマスまでに見ると良いかもしれないです。

 ひねくれ自己中、クリスマス嫌いのグリンチが、フーの村の人達を困らせようと行動をしたです。けれど、心に変化が起き自分が、何を求めていたのかに気づいた展開だったです。

 雪景色、村の風景、展開なかなかだったです。自分的には、字幕版の方が、言葉はわかんなかったけど、良い感じに思えたです。音楽、歌がやはり違うです。吹替版とで、グリンチ周辺の文字の違いにも、注目です。

 性格の悪い平和なものが嫌い、ひねくれグリンチな展開に見えたです。愛犬マックスに対する態度、出会ったトナカイ、本人は覚えてないようだったけど再び出会ったシンディー・ルーと話したとき、絶望するはずだった村人の行動を見たときのグリンチは、根っからの悪人にはとても見えなかったです。

 働いているわけでもないのに、大量の食糧を買うことができ、いろいろな発明品を作ったり、衣装を作りいろいろな作業具を持つグリンチは不思議だったです。
 ソリのように盗みを繰り返していたのでしょうか?です。

 いろいろな発明品は、非常に面白かったし、魅力的だったです。人間でないのは明らかだけど、何の生き物なのでしょうか?です。

 トナカイのフレッドや特に愛犬マックスとの友情を描いた場面は、良かったです。

 グリンチが、クリスマスを盗むということはどういうことなのか?です。それをした時グリンチは、幸せになったのか?、そこが最大の注目点だったです。
 グリンチがシンディー・ルーや村人のやさしさに触れた時、自分の求めていることに気付いたシーン、行動が良かったです。
{netabare} そんなグリンチを受け入れ、向かい入れたシンディー・ルーたちの大団円は、HAPPY ENDだったです。{/netabare}これでいいのだです。
 

投稿 : 2024/04/20
♥ : 1

計測不能 14 2018年秋(10月~12月)アニメランキング14位
モンスター・ホテル クルーズ船の恋は危険がいっぱい?!(アニメ映画)

2018年10月19日
★★★★☆ 3.9 (7)
25人が棚に入れました
 365日ホテルで働きっぱなしのドラキュラ。それを見かねた娘のメイヴィスは、家族旅行を提案する。行先はモンスター御用達の豪華客船クルーズ!
 はじめは乗り気でなかったドラキュラだが、ミステリアスな船長エリカに出会い、恋におちてしまう!
 彼女に不信をいだくメイヴィスは父を止めようとするのだが・・・


声優・キャラクター
山寺宏一、川島海荷、藤森慎吾、我修院達也、チョー、三ツ矢雄二、若本規夫、大谷育江、磯辺万沙子、雨蘭咲木子、観月ありさ、渡辺早織

計測不能 14 2018年秋(10月~12月)アニメランキング14位
宇宙の法 黎明編(アニメ映画)

2018年10月12日
★★★★☆ 3.7 (3)
20人が棚に入れました
 大学生のレイ、アンナ、タイラ、ハル、エイスケの5人は、それぞれの夢を追いかけながら学生生活を送っていた。
 しかし彼らには宇宙からの侵略者であるレプタリアンたちと戦うもう一つの顔があった。
 ある時、邪悪な宇宙人ダハールの罠に落ち、消息を絶ったタイラを探し出すため、レイは3億3千万年前の地球へとタイムジャンプする。
 その時代、新たな文明の創造を計画していた地球神アルファは、ゼータ星の女帝ザムザが率いるレプタリアンを地球に招き入れていた。
 そこに現れたダハールの狙いとは何か。レイとタイラの運命は!?
 そして”地球神の文明計画”とは・・・
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

宇宙の法を説くとは何なのか?これは序章なのか?

  ついに初めて、某団体作成のアニメ映画見てきたです。上映日前、いろいろな劇場で、ビラが置かれて、近くの駅のバス停にも宣伝されていたです。気になるけど、・・・・だったです。見ないでわからないよりは、と思い行くことになったです。平日昼間ということもあり、アニメファンとも思えない年配方々が、見に来てたです。某団体、支持者???の方々だろうか?なぁです。

 以前見ようか?迷った「UFO学園の秘密」後の話のようです。冒頭の「HAPPY SCIENCE」ある意味斬新だったかもでしたです。ディズニーとか、いろいろなロゴは見てきたけど、私には今まで見たことのないものだったです。 いきなり、主人公な登場人物が彼女??に起こされて、他3人も現れいつもの日常みたいな大学生活から始まったです。
 このキャラ達が何者なのかは、前作を見ないとわからないようです。

{netabare} トラブル発生、どっかの外国でレプタリアンと呼ばれる怪人だか宇宙人たちに、家畜や家の家族が襲われていてたです。学校行っていた幼いころに学校で、友達か誰かに見せてもらったUFO本で見たキャトルミューティレーションを思い起こさせる、UFOによる牛や人の拉致は今見ることになるとは思わなかったです。
 で、現場に一瞬で駆け付けた主人公たちがXMENもどきの能力で戦うです。なぜ、戦えるのか?前作を知らないとわからないようです。{/netabare}
 主人公レイと仲間一人(タイラ)が、急に喧嘩してタイラが単独行動をとると、悪い宇宙人(ダハール)の罠にはまり操られてしまうです。

 その友達を救うために、何故か?ダハールが向かった、地球の起源とされる3億3千年前の地球に行くことになるです。ダハールの目的は、〇〇計画阻止のためらしいですけど・・・。
{netabare} そんな前なのに、宇宙人が移住していたり、生きてる人間の皮膚が真っ赤だったり青だったりするのは????だったです。
 「ブラックパンサー」や「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」にでてきたワカンダみたいな都市があったり、ピラミッドや変わった建物が浮いているのには驚くです。{/netabare}

 ザムザというレプタリアンと会い友情??だんだん深まったり、エロスだとか、アルファ、ガイヤとは何者なのか?見に行ってのお楽しみです。
{netabare} 地球神という神様が出てきたり、強いものが弱いものを支配する考えはどうなのか?地球とは何なのか?吸収し学ぶことは何なのか?愛とは何なのか?{/netabare}使命とは何なのか?を描いていたようです。

 レイがタイラを助けられなければ話にならないけど、どうなるのかは見に行ってのお楽しみで、どう思うのかは人それぞれかも???しれませんです。

 私には、よくありがちなどこか単純な結末にも見えたし、振興を解くとでも呼ぶのか?言葉が見つからないけど、何と言ったらいいのかなぁ?だったです。
 音楽もいろいろなジャンルみたいな歌だったりロック???、オーケストラ??だったけど、バランスというのか何だろうまとまりが、わからなかったです。ん・・・・・・・です。私が今まで見たことのない、アニメだったです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 7

計測不能 14 2018年秋(10月~12月)アニメランキング14位
映画 妖怪ウォッチ FOREVER FRIENDS(アニメ映画)

2018年12月14日
★★★★★ 4.1 (6)
18人が棚に入れました
1960年代の東京・さくら元町。貧しくも幸せに暮らしていた少年・シンはたった一人の家族である母親を亡くし、不幸のどん底に。そんなシンを救った少年・イツキ。彼もまた、姉を亡くしていた。ふたりの少年は、妖怪が見える少女・タエを仲間に加え、シンの守護霊・スーさん、そして猫又などの新たな妖怪たちと共に、大切な家族の魂を取り戻すため、不思議な事件に立ち向かう! そして、彼らを待ち受ける、衝撃の事実とは…!? これは、3人の少年少女と妖怪が織りなす友情の物語――
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

臼田さんはどうみても・・・

 ケータ、ジバニャンの登場よりその前の過去にあたるお話だったです。

 母を失い絶望に立たされた少年シンが、同じ境遇のイツキに救われ、その真実に知って、見ていた少女タエとともに立ち上がるお話だったです。
 最初に出てくる老人は、この物語を通して最後にわかるです。

 妖怪ウォッチがどこに出てくるのか?出てくる妖怪活躍できるのか?が、注目です。
 やっと犯人?追い詰めた{netabare}と思いきや、舞台は妖魔界へと急展開、この先話のスケールによって、当初の目的がだんだん薄れていくようなに思えたのは、自分だけだろうか?だったです。その点最後、シンとか納得できたのかなぁです。{/netabare}

 思わぬ展開、新たな妖怪?の登場、変身、黒幕登場、さらに明かされる真実、どうなるのかなぁ?は見てのお楽しみです。
 衝撃のラスト、始まりはどう繋がるのか?突然の出会いから始まる、友情な展開だったです。
 子供向けには、いいのかもです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 2

計測不能 14 2018年秋(10月~12月)アニメランキング14位
ミニオンのミニミニ脱走(アニメ映画)

2018年12月14日
★★★★☆ 3.8 (3)
18人が棚に入れました
ユニバーサル・スタジオ×イルミネーション・エンターテインメントが生み出した人気キャラクターのミニオンを主役に描く短編アニメーション。囚人服に身を包んだミニオンたちが刑務所からの脱走を目指して奔走する姿を描く。イルミネーションの長編アニメ「グリンチ」と同時上映。

計測不能 14 2018年秋(10月~12月)アニメランキング14位
スモールフット(アニメ映画)

2018年10月12日
★★★★☆ 4.0 (5)
17人が棚に入れました
 人里離れた雪深い山頂に住む、大きな体で心優しきイエティのミーゴ。おっちょこちょいで臆病な彼は、ある日偶然にも小さな足の伝説の生物”スモールフット(=人間)”と出会う。しかし、誰も信じてくれないばかりか、嘘つきだと、村の掟を守る最長老ストーンキーパーから村の追放を言い渡される。
 「雲の下には不思議な世界が広がっているのよ」ひっそり片思いしているミーチーの言葉を信じたミーゴは、真実をつきとめるため伝説のスモールフットを探す冒険の旅に出る・・・

計測不能 14 2018年秋(10月~12月)アニメランキング14位
猫企画(アニメ映画)

2018年11月30日
★★★★★ 4.5 (2)
10人が棚に入れました
愛知県のデジタルコンテンツ・ソフトウェア産業推進を目的に製作されたオリジナルアニメ。「惑星大怪獣ネガドン」「プランゼット」で知られる名古屋市出身の粟津順監督が手がけた。声優陣も戸松遥、鬼頭明里、丹下桜、三ツ矢雄二と全て愛知県出身者で固められており、名古屋市の河村たかし市長も特別出演。主題歌も名古屋拠点の男性アイドルグループ「祭nine.」が歌っている。会話のない冷えきった猫井家。ある日、無職の父に「あにゃたの才能を貸してください。ぴったりのお仕事があります。時給30000ニェン」というメールが届き、そのメールを信じた父は「猫企画」という怪しげな会社に採用面接を受けに行ってしまう。父が深夜になっても戻ってこないことを家族が不審に思い始めたころ、猫たちが次々に行方不明になっているというニュースが報じられ……。

計測不能 14 2018年秋(10月~12月)アニメランキング14位
映画マイリトルポニー プリンセスの大冒険(アニメ映画)

2018年11月23日
★★★★★ 4.5 (2)
8人が棚に入れました
ポニーたちの楽園“エクエストリア”が突然テンペストシャドーに襲われた!
なんとか逃げ出したトワイライトたちは、みんなを救うために旅に出る。
果たしてエクエストリアを助けることはできるのか!?

褐色の猪 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

アドベンチャー&ファンタジーワールド

制作:アメリカ/カナダ
監督:ジェイソン・ティエッセン
公開:2017年9月24日
公式:https://www.mylittlepony.movie

日本では2018年11月23日キネコ国際映画祭にて初上映

ストーリー的には人魚姫の様なディズニー作品風味、
視覚的にはディズニーの様に3DCGしてなく、セルルック風に振り力強い線でキャラに深み与えている。
空想と冒険の良作品です。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 5
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