2021年春(4月~6月)に放送されたアニメ映画一覧 21

あにこれの全ユーザーが2021年春(4月~6月)に放送されたアニメ映画を評価したーデータを元にランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月18日の時点で一番の2021年春(4月~6月)に放送されたアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

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年代別アニメ一覧

80.4 1 2021年春(4月~6月)アニメランキング1位
映画大好きポンポさん(アニメ映画)

2021年6月4日
★★★★★ 4.2 (186)
595人が棚に入れました
敏腕映画プロデューサー・ポンポさんのもとで製作アシスタントをしているジーン。映画に心を奪われた彼は、観た映画をすべて記憶している映画通だ。映画を撮ることにも憧れていたが、自分には無理だと卑屈になる毎日。だが、ポンポさんに15秒CMの制作を任され、映画づくりに没頭する楽しさを知るのだった。 ある日、ジーンはポンポさんから次に制作する映画『MEISTER』の脚本を渡される。伝説の俳優の復帰作にして、頭がしびれるほど興奮する内容。大ヒットを確信するが……なんと、監督に指名されたのはCMが評価されたジーンだった! ポンポさんの目利きにかなった新人女優をヒロインに迎え、波瀾万丈の撮影が始まろうとしていた。

声優・キャラクター
清水尋也、小原好美、大谷凜香、加隈亜衣、大塚明夫

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

映画製作は伸るか反るかの一発勝負

絵の可愛らしさとは裏腹に、結構真面目な物語でした。
この映画では、映画監督のこだわりや信念を十分に感じ取ることができ、楽しまさせていただきました。

この映画の主人公はポンポさん…と思いきや、ポンポさんのアシスタントのジーン。
ポンポさんは明るく元気な映画プロデューサーですが、ジーンはお世辞にもカッコいいと言えない暗い目をした男。
しかし、その彼がある日、ポンポさんから15秒の映画予告編作制作を任されます。
そこからジーンの能力が開花し始めるのです。
やがてジーンは、1時間30分の映画の監督も務めるようになります。

この映画は、新人映画監督ジーンの成長物語でした。
口下手なジーンは、実は相当なこだわり屋さん。それだけ彼には信念があるのです。

映画監督がこだわりの全くない人だったら、制作される映画は何の信念も感じられないつまらないものになるし、
映画監督がこだわり続けていたら映画製作には莫大なお金がかかってしまいます。
しかも、観客が映画監督のこだわりに共感してくれないと大赤字になります。

また、映画は、私たち観客に現実を忘れさせ、夢と希望をもたらしてくれますが、わずか90分ほどしかない上映時間で登場人物の生い立ちやら信念なども含めて夢や希望を表現するのは至難の技です。
しかし、その至難の技に映画監督は毎回挑み続けているのです。
今回、映画監督さんの苦労を一部でも知ることができて良かったと思います。

エンディングは「窓を開けて」 カンザキイオリさんの作詞作曲でCIELさんが歌っています。
とてもテンポの良い心地よい曲でした。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 38
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

🏅クレイジーなくらい活きが良い映画と対峙する喜び

“ニャリウッド”にて映画監督に憧れる根暗なアシスタント青年が、
敏腕プロデューサーの“ポンポさん”に抜擢され、
映画人としての階段を駆け上がって行く。

元・深夜ショートアニメの没企画を、
pixivでコミックとして公開した同名作品の劇場版。
(鑑賞後、無料公開部分を閲覧)

【物語 5.0点】
泣かせ映画で感動させるより、おバカ映画で感動させる方がかっこいい。
2時間以上の集中を観客に求めるのは現代の娯楽としてやさしくない。

映画制作物ということで、登場人物に、
理想のエンタメ論を代弁させる本作自体が、有言実行してみせる所が、
格好良すぎて感動します。

作中、理想の編集を求めて七転八倒する新人監督に報いるように、
序盤の何気ないシーンを終盤に回収する伏線芸、
劇中劇内の人物と制作者をシンクロさせる心情描写
など、映画好きならこれくらいキャッチできるよな?
と受け手の想像力も信じて、リアリティより夢のある映画実現のために培われて来た
脚本、編集の秘術を次々に投げ込んでくる快刀乱麻ぶり。


見た目はロリ、中身は大人のポンポさんを光源に、
明るい作風の中で心を弾ませつつ
夢の実現のために何かを犠牲にする狂気にも踏み込むなど、
軸もシッカリしている。
「幸福は創造の敵」の真意。凄く納得させられました。


何より気に入っているのが、
{netabare}上映時間90分が理想の尺とキャラに言わせておいて、
本作の本編をキッチリ90分にまとめ上げた所。{/netabare}


【作画 5.0点】
アニメーション制作・CLAP

人物作画で特徴的なのがカラフルな主線。
昼光にはグリーン、ネオンにはパープル、水面反射光にはブルーと、
使い分けることで、照明を追求する主人公ジーンの撮影へのこだわりを、ここでも体現。

画面分割、ワイプ(次の画面が前の画面を押しのける)
背景も昼夜で違う表情を見せる街並みを描き込み、
タイムラプス撮影(低速度撮影によるコマ送り風動画)による
日常シーンの早送り、巻き戻し演出を再現する。
など演出、編集手法も多彩で、
好テンポ追求という劇中劇との共通課題の解決に貢献。


こういうカットがあるから映画が好きになれたんだと
思い出させてくれる映像構築が
多数再現された玉手箱を開ける至福。


ジーンが身を切るようにフィルムを編集カットする
“アクションシーン”もクレイジーで圧巻♪


【キャラ 4.5点】
プロデューサーのポンポさん。
「ポンポさんが○○に来たぞーっ!」などと、
状況説明とキャラ立ちを両立させる軽快な口調でテンポアップに貢献しつつ、
随所に敏腕の哲学と言動を垣間見せる。

ポンポさんに埋もれた才能を見出す審美眼や、夢を阻む障壁を撤去する豪腕を持たせ、
常識を超えたポジションに確立することで、
新入りアシスタント・ジーンや、新人女優・ナタリーの抜擢という、
夢のようなサクセスストーリーに説得力を持たせる。
リアリストの“ご都合主義”批判など、
トラブルすら逆手に取ってマーケティングに生かす
ポンポさんが暗躍してシャットアウトするぞーっw


アニオリキャラの銀行員・アラン。
元・万能“陽キャ”の伸び悩んでるサラリーマン。

正直、私はクリエイターを描いた作品は別世界の住民を見ているようで、
あまり得意ではありませんが、
アランが夢を追う人間を見つめる一般人代表として
間口を広げてくれたのは有り難かったです。
影の主役として共感度の高いキャラでした。


【声優 4.0点】
ジーン役の清水 尋也さん&ナタリー役の大谷 凛香さん。
夢世界に引き上げられる新人役には敢えてタレント俳優陣をオーディションで起用。
拙い演技も映画業界に飛び込んだばかりの若者の初々しさを狙ってのことと、一応は容認できる。

清水さんは狂気を孕んだイケメンの役作り等に実績がある俳優。
(実写版『ちはやふる』の須藤役とか)
エキセントリックな演技が、終盤開花するジーンの映画人としての本性にマッチ。


ポンポ役の小原 好美さんは安定のキャラ作りだけでなく、
女優経験もある声優としてアドバイスを送ることでも、上記二人をサポート。

アニメ映画主演にどうしてもタレント、俳優を使いたいスタッフの皆さん。
一本に一台。脇に小原さんを置いときましょう♪


“世界一の俳優”マーティン・ブラドック役には大塚 明夫さん。
頼もしいベテランがいると制作も楽そうです。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は松隈 ケンタ氏。
序盤はコメディタッチも交えて軽快に、
終盤は音楽をテーマにした劇中劇制作ドラマの佳境に、オーケストラ等も交えて重厚に。
BiSHなど豊富な音楽プロデュース経験に基いて、多彩なジャンルを動員する引き出しの多さで対応。

主題歌・挿入歌はKAMITSUBAKIスタジオのアーティスト陣が提供。
エネルギッシュなバンドサウンドや前のめり歌詞が爽快だが、
音楽が場面を引っ張る感じではなく、
既に感情や芸術が爆発しているシーンに追い打ちをかけて来る感じなので、
気持ちよく突き抜けることができます。


【感想】
シナリオだけでなく、作品自体の出来の良さに、
こういう映画を待っていたんだと泣けて来る、会心の劇場鑑賞でした♪

最近、映画がつまらなくて、エンドロールまで立たずに観られたためしがない。
そんな方にこそオススメしたい快作です♪

投稿 : 2024/04/13
♥ : 33

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

突き動かされてしまう

<2022/1/9 初投稿>
原作未読。
近所の映画館で「見逃した映画特集2021」と銘打って上映されてたので、本日鑑賞してきました。

前評判高かったんで期待して行ったんですけど
期待以上!
思い切り引き上げていたハードルを軽々とクリアでした!

内容は、
映画の都Hollywoodならぬニャリウッドを舞台とする、映画制作を描いた90分のアニメ映画です。

予め計算に計算をし尽くしたであろう展開、演出。
アニメ見て「絵コンテすげえ」と絵コンテよくわかってない素人の私が衝撃受けるくらい凄いです。

とにかく濃密

キャラクターや世界観がすんなり頭に入ってくる。
物語の展開が目まぐるしく矢継ぎ早で、量も多い。
でもこれらもすんなり頭に入ってくる。
そして盛り上がり、
心は揺さぶられ、
気がついたら画面から目が離せない。

見終えた後、自分も何かの情熱に突き動かされているような錯覚に陥りました。

これは原作の良さもあるのかもしれないですが、
アニメ制作の技術と情熱が凄まじいのではないかと。
平尾隆之監督の作品はこれからも注視したいと思います。

映画好きが情熱と拘りをぶつけるようにして創ったようにしか見えない本作。なのにマニアックになるでもなく、見る者の心を掴んで離さない。

素晴らしいアニメでした。。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 31

79.0 2 2021年春(4月~6月)アニメランキング2位
シドニアの騎士 あいつむぐほし(アニメ映画)

2021年6月4日
★★★★★ 4.2 (111)
464人が棚に入れました
———— 身長差15メートルの恋未知の生命体・ガウナに地球を破壊され、かろうじて生き残った人類は巨大な宇宙船「シドニア」で旅を続けていたが、100年ぶりにガウナが現れた。再び 滅亡の危機に襲われた人類だったが、人とガウナから生み出された白羽衣つむぎや人型戦闘兵器・衛人(モリト)のエースパイロットである谷風長道の活躍により、ガウナをいったん撃退。なんとか勝利をおさめたのだった。あれから10年-。シドニアの人々は、つかの間の平和を楽しんでいた。つむぎも、今やシドニアの英雄となった長道に想いを寄せながら、穏やかな日々を過ごしている。だが、艦長・小林は分っていた。ガウナがいる限り、この平穏は長く続かないことを。そして、人類の存亡をかけ、最終決戦を決断する。愛する人を守るため、シドニア最後の戦いがついに始まった。

声優・キャラクター
逢坂良太、洲崎綾、豊崎愛生、金元寿子、櫻井孝宏、佐倉綾音、喜多村英梨、大原さやか、坪井智浩、子安武人、新井里美、田中敦子、本田貴子、鳥海浩輔、阪脩、佐藤利奈、能登麻美子、内田雄馬、上村祐翔、水瀬いのり、岡咲美保
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

人類お引っ越し前、最後の大掃除

数百年に亘る長き放浪の果て。
ようやく移住先となる惑星を発見した「播種船・シドニア」が
行く手を阻む「ガウナ」との最終決戦に挑むシリーズ完結編。

【物語 4.5点】
勝利のために人間やめますか。不完全な人体に拘る意味はあるのか。
愛する一人を守るために戦うのか。一人を犠牲にしてでも種を守るのか。その両立は。

内容はSF等で幾度も問われて来た王道テーマ。

本劇場版は、それらの葛藤を、主人公・谷風 長道(ながで)とヒロインらの世代だけでなく、
意志を受け継ぐ下の世代や、
ついに開示される上の世代{netabare}「不死の船員会」{/netabare}の過去と共鳴、合流させることで、深化、立体視。

怪物の如き野心に溺れた人間と、人間的な愛に目覚めた人外との対比も良好。

キャッチコピー“身長差15メートルの恋”も決してネタではなく、真剣な恋愛物語として秀逸。

敵だけでなく、登場人物各々が抱えた煩悩一掃をも図る集大成ぶりで、
ファンとしては上々の満足度が見込める。


人類の悲願達成を目指す最終作戦は一年の長期プランで
{netabare}恒星を決戦兵器「重力子放射線射出装置」のエネルギー源と企画する{/netabare}など大スケール。
(『BLAME!』も観ておいて良かった)

阻止せんとする「ガウナ」も{netabare}スパイ活動や「知性型ガウナ」による「掌位」連携プレイの再現{/netabare}などより狡猾に。

局地的な「ガウナ」の圧倒的物量、性能による絶望だけでなく、
中長期で徐々にプランが瓦解される切迫感がSF戦闘シナリオを重厚化。


永遠の命か、子孫に託す絆の蓄積かの問答の視覚化も骨太化に寄与。
クライマックスで{netabare}先祖伝来の人工カビの巨弾を「大シュガフ船」にぶち込む{/netabare}件など、
まさに人類の継承パワーの真骨頂。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・ポリゴン・ピクチュアズ

3DCGによる亜光速航行も含む、超高速戦闘シーンは相変わらず圧巻。
人型兵器「衛人(もりと)」のモニター等に敷き詰められた
視覚による戦況把握と、東亜重工フォントのレーダー、文字情報。
それに合理的な情報伝達を追求した専門用語による報告乱発が加わり、
多量の情報が脳に押し込められる多幸感は健在♪

人物描写もさらに洗練しCGによる違和感も軽減。皆さん、眉間に良い皺寄ってます。
あと、赤面する融合個体に触手。かわいかったです♪

「シドニア」船内の夜景もロマンチックに活用され恋愛劇の盛り上がりに貢献。


【キャラ 4.5点】
冷徹な指揮で「シドニア」を導いて来た小林艦長。
彼女が数百年ぶりに分厚い仮面を外すか否かも本作の重要ポイント。

ヒ山と落合の過去と合わせて、上の世代が人類数百年の宿願を強調。


下の世代では主人公・長道(ながて)の同期・山野栄子の弟・稲太郎が
因縁に決着を付けんと躍動。
{netabare}彼の最後の一撃もまた人類継承の力の一端。{/netabare}

同世代のエース・浜形 浬(かいり)。優秀だがお調子者なのがイマドキの若者感w


元祖・お調子者の弦打(つるうち)にも見せ場?あり。
美女と一緒に“光合成”する彼の悲願は叶うのでしょうかw


そして、1期&2期と余り良い所がない岐神海苔夫(くなとのりお)w
最後に最高の“海苔夫タイム”に乞うご期待♪
{netabare}実際、本作の海苔夫は凄く格好良かったです。{/netabare}


【声優 4.5点】
主役・谷風長道(ながて)役の逢坂 良太さん。
長道は英雄としてポジションアップもしたけれど、
あまり格好良くなり過ぎないようにとの微妙なディレクションにも対応。

ヒロイン・つむぎ役の洲崎 綾さん。
幼女の如き無邪気さも見せたかと思えば、自己犠牲をも厭わない達観ぶりも見せる。
人間・星白の残像との距離感も含めて、精神年齢の塩梅が難しい役をこなす。

共に本シリーズ1期放送年度末に声優アワード新人賞を受賞したお二人が、
この劇場版完結編にて、懐の深い演技で成長の証を見せる。


その他の声優陣も、抱えた業が滲む好演。
そんな中、クローン人間姉妹・仄(ほのか)シリーズには新個体が補強され、
CV.喜多村 英梨さんはさらに多役にw


そして、ラスボスはやはり{netabare}子安 武人さん。
“テラ子安”な完全生物の自己陶酔ボイスが思想面でも長道らを翻弄。{/netabare}


【音楽 4.0点】
劇伴担当はTeam-MAX・片山 修志氏に変更。
金管を前面に押し出した戦闘曲の攻撃力は健在♪

心情曲では監督要望により、長道(ながて)にオーボエを、つむぎにピアノ&ストリングスを、
“テーマ楽器”として設定し、アレンジ配分で、二人の距離感等を好演出。


挿入歌では{netabare}「シドニア」{/netabare}の投入もあり熱かったです。


ED主題歌はCAPSULE(カプセル)「ひかりのディスコ」
作品とのマッチ度よりも、本編終了後の解放感が強いエレクトロ・ポップ。
{netabare}新しい身体、早く慣れると良いですね♪{/netabare}

同ユニットは劇伴ソング「うつせみ」も提供。こちらは本編に食い込んだ高シンクロ曲。
{netabare}乙女が髪を解いて歌い上げたあの一曲は
長道に斎藤の面影を重ねていた彼女の決別と決意の表れか。{/netabare}


【感想】
原作未読のまま、2期の軽いラブコメのノリも続くのだろうと高をくくっていた私。
異種間恋愛の純粋さに思いがけず感動させられる等、
感極まるシーンも多い大満足の劇場鑑賞でした♪

私は平凡なシネコンでの鑑賞でしたが、
シリーズ特有の発砲、発進音、
触手つむぎのムギュムギュ音など音響へのこだわりは相当感じました。
本作はドルビーアトモスにも対応とのことなので、
今後、鑑賞される際は音響には妥協しないことをオススメします。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 21
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

思い、重なり

原作未読 109分

シドニアの騎士の劇場版です。テレビ版の1期・2期を観ることをオススメします。

脅威を受けてきた謎の生命体ガウナとの最終決戦に挑む谷風 長道たち人類との戦いを描く作品です。

そして、ポスターやサムネにもなっているように谷風 長道と白羽衣 つむぎの恋模様も描いています。

危機的で絶望的なことがたくさんありました。ガウナどんどん進化していきましたね。

バトルはテレビ版以上に凄かったですね。もう何が何だか分からないぐらいスピード感がありました。
{netabare}
つむぎちゃん可愛かったですね。

まさかのデート、そして水遊びw 仄たち大変でしたね。またいっぱい増えて全然分かりませんw

小林艦長の本音と涙、仮面の下にこれまで何度もそんな表情をしていたんでしょうね。

海苔夫は落合の支配が解けて、変わりましたね。居住区での山野弟ともに戦ったガウナ戦、カッコ良かったですね。

つむぎちゃんのみんなを守る心、そして長道を思う心、美しかったです。

最後、人間体になったつむぎちゃん、長道といつまでも幸せに^^

そしてもうひとつ、緑川が男子になったのは驚きましたw イザナと幸せに^^

シドニアの新天地への旅はまだまだ続きそうです。
{/netabare}
何度もウルウルさせてくれました。

たくさん見どころのある作品でした。詰め込んだ感じでしたが、違和感はなかったですね。

観終わった、難解なところもありましたがスッキリと爽快感がありました。観て良かった作品です。

主題歌はCAPSULEさん、ちょっとこの作品には軽い感じがしました。
{netabare}
長道と海苔夫が一緒に出撃するときに流れたテレビ版主題歌「シドニア」には震えましたね。隣いた友人とビクッと体が反応しましたw
{/netabare}
最後に、一度延長しましたが、この緊急事態宣言の中、上映ありがとうございました。今回初めてDolbyAtmoで観ましたが音が凄い迫力でしたね。映像と合わせて引き込まれました。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 18
ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

原作未読だとより楽しめそう。。是非1期から。そして劇場へ!

 
わはーい!ようやく始まり。。
そして終わる、のか。。

自分としてはTVシリーズは最多の7周した、ツボ度◎で完成度◎な作品です。

 原作:月刊アフタヌーン(弐瓶勉)
 制作:ポリゴンピクチュアズ
 公開:1期 2014年4月(全12話)
    2期 2015年4月(全12話)
    本作 2021年6月
 視聴:2021年6月(イオンシネマ利府)

正直、アニメ続編は諦めていました。

1期、2期を観て、原作を読み同原作者漫画のBLAME!を読み・・はや、数年。

公開が決まってからもコロナウィルスの影響で延び延びになって・・ホントに待ちくたびれました。

ようやく、ようやくです。。

■作画
もう最高。
3Dでの動き、演出は美麗で迫力もあり圧巻。
宇宙の無限感も惑星やガウナの質感も艦内の空気感もしっかり感じられる。
キャラも、BLAME以降はのっぺり感なくて表情豊か。
一部のキャラデザは初め違和感ありましたが、まあ許容範囲内かな。

■キャラ
なにこのチャラいリーゼント。いけ好かんw
新人たちが原作にいたかどうかは記憶にありません・・orz
え、ナガテかっこいいw
~{netabare}
・イザナ
 cvそういえば豊崎さんだったんですよね。
 2期観終わった後しばらくして気付きました。
 けいおんの唯ちゃんと同じ声帯とは思えない。
 いやー、さすがです。
・小林艦長
 cv大原さんだったんですね。
 つい最近気づきましたw
 やっぱりさすが。
 後半の艶っぽさ、それもそのはず、
 ARIAのアリシアさんですからねぇw
・モズク
 cvあやねるも後になって知りました。
 当初は嫌いなキャラでしたが声は好きでした。
・半間乙希(若手メガネギャル)
 cv岡咲美保さん。
 転スラのリムルではイイ演技でした。
 今作ではチョイ役なのがちょっと惜しい。
・端根色葉(若手のカワイコちゃん)
 cvいのりん!ありがとう(何)
・不動産屋のお姉さん
 む!cvゆかちー・・今頃気づいたorz
・仄姉妹
 cvキタエリさん。一体何役?すごいの一言。
 ちゃんとEDに書いてくれたら「魔女の旅々」以上かもw
・星白/紅スズメ/つむぎ/のどか
 cv洲崎綾さん。
 映画化に合わせてか、一時期地上波クイズ番組に出てましたが公開が延びてしまって、なんだかなあ。。でしたねぃ。あ、洲崎さん、たまこだったんだ。。
{/netabare}~

■エピソードとかつっこみとか
ハラハラする展開で息をも持つかせぬバトルがあったかと思えば、定番のほっこりエピソードも。意外なあのカップルまで登場。
これぞシドニア。
~{netabare}
しかし原作ラストまでうまく入れ込みましたね。
無理やり感はなかったけど、入らなかったキャラがいたのはちょっと残念。
無理に詰め込まずに、某EVAの様に3編位に分けてもよかったのにw
でも、人間つむぎの登場はジーンとしました。。
そして、ちゃんと娘ののどかまで。。
これは、本当に続編を作る気はなさそうですね。。
 ~原作{netabare}
 たしか融合個体二号のカナタには固有の人格があり、ツムギとの絡みもあったはずだし、機械生命体テルルの話とかも面白かったのに。

 2期でつむぎはクナト(落合)をお父さんと呼んでたけど・・落合、てめーまさかエナ星白を。。あれ?紅スズメのエナ星白を母体としてカナタを作ったとしたら、自分の子供に乗り移ったワケ?ホント外道だ。。まあそもそも人道なんて通じないか。。

 ガウナさん、山根を擬態!?赤井や百瀬はしないのんな・・

 仄の妹シリーズ、原作でもチビっこだったかな・・
 まいった。このキャラデザはツボった・・
 もっと登場させて欲しかった。外伝希望w

 原作でナガテがつむぎを選んだのも驚きでしたが、
 イザナとユハタがくっつくいたのはさらに衝撃でしたw
 自分の中ではイザナが男性化したものと記憶してましたが。。
 まさかユハタが男性化だったとはw
 そうだったとしても、ユハタの場合、性転換だったような。。
 うーんどうだったかな。。
 今作ではあっさり過ぎて視聴者に伝わったのか疑問です。

 ララァが美形だったのは、確か原作通りだったと思います。

 艦長の歌は原作になかったような。。
 歌も大原さんかな?だとしたらARIAでも聴けなかった歌声は貴重。

 原作も、もっとエピソードや戦闘を盛り込むこともできたと思うんですが、弐瓶さんの潔さがむしろうらめしいw
 {/netabare}~
しかしデート回なんかは原作の再現性も押さえながらもすごく綺麗でした。

{/netabare}~
原作知らずに観れば、きっと、もっともっと感動したでしょうね。。
ま、こればっかりはしょーがない。。
また原作読もうかな。。

いずれにしても、また劇場に行って、今度は噛みしめながら観たいと思います。


 さあ あなたも あい つむぎに ・・・ 
 

投稿 : 2024/04/13
♥ : 15

76.5 3 2021年春(4月~6月)アニメランキング3位
機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(アニメ映画)

2021年6月11日
★★★★☆ 4.0 (176)
702人が棚に入れました
第二次ネオ・ジオン戦争(シャアの反乱)から12年。U.C.0105——。地球連邦政府の腐敗は地球の汚染を加速させ、強制的に民間人を宇宙へと連行する非人道的な政策「人狩り」も行っていた。そんな連邦政府高官を暗殺するという苛烈な行為で抵抗を開始したのが、反地球連邦政府組織「マフティー」だ。リーダーの名は「マフティー・ナビーユ・エリン」。その正体は、一年戦争も戦った連邦軍大佐ブライト・ノアの息子「ハサウェイ」であった。アムロ・レイとシャア・アズナブルの理念と理想、意志を宿した戦士として道を切り拓こうとするハサウェイだが、連邦軍大佐ケネス・スレッグと謎の美少女ギギ・アンダルシアとの出会いがその運命を大きく変えていく。

声優・キャラクター
小野賢章、上田麗奈、諏訪部順一
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

シャア・アズナブルの亡霊

サンライズ制作。

第二次ネオ・ジオン戦争より12年、
地球連邦政府の腐敗した政治に抵抗すべく、
ハサウェイは反地球連邦組織マフティーに参加。
アムロ、シャアの理想と理念を宿し道を切り拓く。

戦争ではなくテロとの抗争が描かれるようだ。
ブライトの息子、ハサウェイ・ノアは、
組織を率いるほどの青年に成長している。
反政府組織の急先鋒としてのマフティー、
マフティー殲滅を任務・遂行する連邦軍大佐、
そしてシャトルに乗り合わせた美女アンダルシア。

あまり難しく考える必要もないでしょう。
{netabare}物語の主要メンバーが搭乗便の襲撃を受け、
立ち位置を明確にし、それぞれが活躍する。{/netabare}
物語の導入部としては素晴らしいものがあります。

後半はMSによる、戦闘がありますが、
操縦室のモニター、造形、音響に感動するも、
{netabare}そもそも、ガンダムの外装に違和感がある。
そんな複雑な印象を受けつつも、{/netabare}
もしかすれば群像劇として「人」を描くのかなと、
それはそれで、期待しております。

好感が持てる、新劇の開幕でしょう。

ぜひ配信で観て下さい。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 25
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

劇場で観るべき劇場版アニメ

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
久しぶりに、「あ~、俺、今、ガンダム観てるわ~」と思えた。非常に充実した1時間半。

原作は、1989年に出版された、富野由悠季さんの同名小説。「逆襲のシャア」から12年後の世界を舞台にしており、主人公は「ハサウェイ・ノア」。ホワイトベースの艦長として知られるブライト・ノアの息子。

コロナの影響もあり、この1年、映画館に行くのは控えていたのですが、本作はどうしても劇場で観たかったので、昨日行ってきました。田舎の映画館ということもあり、キャパの10分の1程度しか客がいなくて、かなりゆったり観られました。

劇場版三部作の1作目ということで、ストーリーは完結しませんが、充分な満足度がありました。

私が本作を劇場で観てほしいと思う理由は、本作の見所が、やはり映像と音声にあるからですね。

本作では、人間目線でのモビルスーツ戦が多く描かれます。モビルスーツの部品がちょっと落下しただけで命を失ってしまう、絶望感や恐怖。それを味わうには、大スクリーンで観るのが1番だと思います(私は映画館に行くと、視界が全部スクリーンで埋まる、前の席で観るのが好きなんですが、今作はそれがハマってた、スクリーンを見上げる形が良い感じでモビルスーツを見上げている気分になりました)。

まあ、ガンダムを知らない人はまず観ない映画だとは思いますが、一応、「地球環境の為に、全人類を宇宙に移民させようとする青年(テロリスト)の戦い」を描くストーリーです。逆シャアと世界線は繋がっていますが、前作を知らずとも観られる映画だと思います。

コロナ対策をしっかり行った上で、映画館で観てほしいですね。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
原作小説は、確か中学生の時に読んだはずなのに、びっくりするくらい内容忘れてる(笑)

あれは、いいものだ、、、いや、これは、いいことだ(笑)

ということで、ストーリーは知らずに、新鮮な気持ちで楽しみました。

序盤、宇宙船内の会話劇。これがガンダムの会話だよなという空中戦に、ニヤリ。

続いて、ホテルのシーン。どこかクェスを思い出させる、ギギのキャラに、ニヤリ。ハサウェイが大人になってて、ちょっと複雑な気分(笑)

(ちなみに、ハサウェイの植物学の先生が、アマダ博士って、シローとは関係ないよね? 映画の間、ずっと気になってしまったw)

ホテルを射撃したところからの逃亡戦は、本作で一番の見所。人間の目から観たモビルスーツ戦の迫力。圧倒的な暴力。

ハサウェイは、「地球のため」に戦っているが、「人のため」に戦っているのだろうか。明後日を考えられない人がいるなかで、1000年後の人類の、地球のために戦う愚かさと純粋さ。「魚が取れなくなった」と地球環境を嘆くくせに、ディナーで魚を食べる矛盾。しかしそれも、腐敗した連邦高官のせい。

市街地の上でも容赦なく射撃した軍も軍だが、そもそも市街地を盾にしたのはマフティーだ。

どちらが正しいとか間違っているなんてこと、富野さんが書くわけない。両陣営にそれぞれガンダムがいることが、その証左か。

終盤のモビルスーツ戦は、パイロット目線での戦いが熱い。ワケワカランが、訳もなく面白かった。

ストーリーに関しては、まだ序盤なので、3作観てから語りたいと思います。

余談ですが、私は今、30代中盤なのですが、映画館の客層の中ではまだまだ「坊や」でした(笑) オッサン8割、女性1割、子供1割(笑) もうちょい、ガンダムも裾野を広げていかないとな~と思いました。
{/netabare}

投稿 : 2024/04/13
♥ : 20
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

モビルスーツの場違い感が醸す破滅の予兆

原作小説は未読。

【物語 4.0点】
三部作の一作目。

構成は序盤~中盤3分の2が人間ドラマ。派手なバトルシーンは終盤に集中。
だからと言って、終盤の見せ場にソースを集中すべく、前半を捨てているわけではない。

むしろ前半のハサウェイと出会う人々との濃密なやり取りの方が、
武装蜂起を前にした、ハサウェイ自身によるアイデンティティが不安定な現状を自己分析するパートとして重要なのではないか?
それくらい人物描写が繊細で惹き付けられます。

ハサウェイ率いる反地球政府運動「マフティー」
相次ぐ戦乱で疲弊した地球に特権階級だけを残すべく、
市民を拿捕して宇宙へ強制移住させる「マンハント」。こうした腐敗に鉄槌を下す。
大義としては申し分ないが、過去の武力行使を正当化する名分と比べるとかなり弱い動機。
戦乱で敗れ去っていった者へ思い入れるハサウェイの私心ありやなしや?

マンハント糾弾という点では、地球に残りたい市民とマフティーの利害は一致するが、
最終的に人類は全員宇宙に移住すべしとのマフティーの理想とは齟齬を来す。

何より今や、宇宙世紀(U.C.)0105年。
もはや武力だの、モビルスーツだの、ニュータイプ理論だので現状を変更する時代でもない。
マフティーが人々から“テロリスト”と揶揄されるのは時代の空気を読めていないからだ。

そんなことはハサウェイも百も承知。
その上で彼はシャアら先人たちが歩んだ破滅の未来を回避するには?或いは破滅を織り込むのか?
自己の立ち位置を再確認するために、ネクタイを締め市井に紛れ、自分を模索し続けるのだ。


この観点から心に刺さっているのが{netabare}タクシードライバーとの会話シーン。
その日暮らしの市民には1000年後の地球環境を憂うマフティーの理想になど構っていられない。
だって周りには結構、自然は残っているし。

この活動家が日常生活から乖離して孤立する状況。
世の浮いてる活動家の方々には、テロに手を染めないためにも、耳をかっぽじって傾聴して頂きたいと願います。{/netabare}


ハサウェイが思索の果に迎えるガンダム発進シーン。
綺麗に自己を総括できていますが、高揚感は少な目です。
曇天への発進は、地に足が付かない、五里霧中な行く末を暗示しているかのようです。


以上の通り、物語を愉しむには、
『逆シャア』までのサーガをテーマまで咀嚼することが必須な、マニアックな作品であることは言うまでもありません。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・サンライズ

背景美術と人物作画の一体感を出す昨今のトレンドに逆行する本作。
写実的な海面などの背景に割り込んでくるモビルスーツなど浮きまくっています。
戦闘シーンでよくある街中でモビルスーツが煙を巻き上げるカットはメカを魅せるための演出。
ですが、本作の場合は、何もそこまでスクリーンいっぱいに煙やら火花やら噴かなくてもいいじゃないか(笑)
ってくらいの迷惑行為として処理。

宇宙世紀を動かすのはモビルスーツに乗ったニュータイプなどではなく、
メンズスーツを着たオールドタイプである。
モビルスーツなんてお呼びじゃない。
メッセージ性が作画構成でも徹底しています。


とは言え、オールビューモニター搭載が標準化したモビルスーツ同士の戦闘は迫力満点。
私は一作目は通常のシアターで鑑賞しましたが、
次作は360°没入感を最大化できる巨大スクリーン等での鑑賞にこだわりたいです。

【キャラ 4.5点】
主人公ハサウェイ・ノア。
顔立ちや対人関係のぎこちなさはアムロ・レイ。
二つの名を使い分ける暗躍ぶりはシャア・アズナブル。
アムロかシャアか。ハサウェイ自身が葛藤する際の引き出しにもなる。

ハサウェイの秘密を見抜き絡んでくる謎の美少女ギギ・アンダルシア。
大人の色気で、ハサウェイのライバルともなるケネス大佐とのトライアングルを仕掛けたかと思えば、
戦場では幼女の如く動揺を露わにする情緒不安定ぶり。

ギギとの交流の中で、クェス・パラヤを破滅へと攫っていったシャアの一件が重なるハサウェイ。
大義より、過去のトラウマという感情で言動を左右されるハサウェイ自己分析の一助ともなる。

総じて各サブキャラとも、ハサウェイ自身が掴めていない自分探しにヒントを与える献身ぶり。

【声優 4.0点】
ハサウェイ役の小野 賢章さん。
幼さと凛々しさが混在する青年ボイスで、村瀬監督からの“感情と思想に引き裂かれたキャラクター”という難題に応える好演。
このハサウェイ危ないことするよ。

ギギ役の上田 麗奈さん。ボイスを高嶺にコントロールして正体を掴ませない妙演。
これは周りの男どもも取り扱い方法に困ります。


公開前、劇場版『逆シャア』の少年時代以来、
長らくハサウェイに声を当ててきた佐々木 望さんからの“声優交代”が物議を醸しました。
ただこれも『ガンダム』以外のコンテンツではよくあること。
アニメ化よりも先にゲーム等でキャスティングされた声優が、アニメでは変更になるのは割りと普通。
ただハサウェイの場合はアニメ映画化以前にゲーム等で活躍する期間があまりにも長すぎましたw

また、このキャスティングについては、アニメ映画化後もゲームのハサウェイは佐々木さんが担当していることなどから、
①小説版『逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』→『閃光のハサウェイ』原作小説のハサウェイは佐々木 望さん。
②劇場版『逆襲のシャア』→本劇場版三部作のハサウェイは小野 賢章さん。
①②はパラレルワールドの別系統作品であると示唆しているとの見方もあるそうですね。

劇場版三部作見ながら原作小説読んだら①②の異なる要素が混ざり合って困惑してしまうかも。
この辺りが、私が劇場三部作展開中は、小説購読は『~ベルトーチカ・チルドレン』までで止めておこうと決心している理由です。

【音楽 4.0点】
劇伴担当は澤野 弘之氏。
エッジの効いたテクノ等をアレンジした戦闘曲及びボーカル曲で魅せる。
「TRACER」は特にぶち上がります♪

気になるのが『UC』の澤野氏が『ハサウェイ』でも音楽担当している事。
『UC』は原作『ハサウェイ』完結後に、『逆シャア』~U.C.0100の間に闇に葬られた史実があったと後付けされたエピソード。
よもや本シリーズで『UC』を絡めてくることもないとは思いますが、
パラレルだとしたら何でもありですし。
もしくは『UC』同様、『ハサウェイ』も戦乱の亡霊を退治する物語として同一視すれば良いのか。
考え出すと落ち着きません。


ED主題歌は[Alexandros]「閃光」
過去を振り払って未来へ驀進する快作ロック。
ですが、今のハサウェイにはちとまぶしすぎる感もw
Netflix海外配信に合わせて英語版もリリース。
MVは英語版の方がAMVになっており作品のシーンを振り返るのにも最適。


【付記】
分割2クールの『水星の魔女』の幕間に、本作のTV編集版が1/15~全4話で放送されるそうで。
制作中の第2部への予習復習としてハサウェイを分析してみるのも一興かと。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 19

75.2 4 2021年春(4月~6月)アニメランキング4位
ガールズ&パンツァー 最終章 第3話(アニメ映画)

2021年3月26日
★★★★☆ 4.0 (87)
476人が棚に入れました
『ガールズ&パンツァー 最終章』第3話の劇場上映

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

プロデューサーらの見込みは甘かったかな。シャア並の速さでかっ飛ぶ50分。

 今回は残念ながら興業が落ち込んでいるようである。長期化してしまった弊害が出てきたと言わざるを得ない。


 たぶん、プロデューサーや企画を考えた上層部としては、こんだけ人気あるんだからプログラムピクチャーとしてサクサク作れば儲かるじゃん!くらいに思っていたのではないだろうか?。ストーリーが複雑だったりしないし、一作一年、良ければそれより早く出来んべくらいな認識だったと思う。しかし、監督は水島さんであることが誤算だった…。


 まさか水島監督がこんなにこだわり、全部監督しようとするなんて…。というような企画自体に対する文句はこのくらいにして作品自体のレビューとなります。


 なんだかんだいってずっとガルパンを追いかけてきた人間なら上がるにきまってるopを経て本編へ。大洗vsチハ短のバトルは最終章に入ってから一番面白かった。ジャングルという地形利用の面、駆け引きの妙、なにより敵の顔がちゃんと見える試合はやはり良い(まぁ、これでも全然描き込みが足りてないと思うが)。


 主観カメラの利用も、CGの出来栄えも明らかに進歩していて本作の白眉は間違いなくここだろう。だけに、幕切れが少々あっけない…。その後には他の試合がどんどん描かれるが、その早いこと早いこと。あっとういうまに話が進んでいきマンモス。


 しかし、正直あんまり面白くない平場パートなしにドンドン進むのは好感がもてるし、卒業生たちの喪失を過剰に描かないでサラッと触れるのは悪くない。それにしてもせっかくの最終章なのにライバル新チームとか出ないんじゃ勿体ないな。


 最期はおそらくシモ・ヘイヘオマージュなスナイパーさん締めで終わりました。シモ・ヘイヘってことは名前は下山平子さんとかかな?。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 13

ニワカオヤジ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

戦車の女 無限軌道編

なぜ鬼滅の刃風なタイトルにしたかというと、本作と一緒に鬼滅劇場版も初めて見たからです。

なのでどうしても比べて優劣をつけてしまいますが、

結論:本作の勝ち!

【バトル】
とにかくバトルが長いのが両者の共通点です。たぶん鬼滅は2時間のうちの半分くらい、本作にいたっては1時間のうち40分くらい?
鬼滅は、上弦の壱と炭治郎の戦いが単調で、見ているこっちが眠気と戦うのに必死でしたが、本作は少しでも眼を離すと戦況が分からなくなるので、見るのに必死でした。

【作画】
戦車のCGのクオリティが上がってました。TVシリーズの1話から最終章2話まではほぼ同じだったのに、ここに来て何故? 今更そんなところに凝るより、早く次回作を作れ。
鬼滅の作画については鬼滅のレビューに書く予定ですが、神作画というレベルなのはイントロだけだったと思います。

【観客】
鬼滅の観客は女性グループ、家族連れが多かったです。男一人なのは自分だけだったかも・・・
公開からかなり経過していたのと、エヴァも公開された直後だったためか、空いていて快適でした。

本作については、大阪で公開翌日の土曜日に見たためか、ほぼ満杯でした。
それにしても、今回初めて映画館でガルパンを見たんですが、本当にガルパンの客ってオジサンが多いですね。 まあ私自身はその中でも平均年齢より上かもしれないですが・・・

両サイドに座っていたオジサンが脂ギッシュなおデブさんで肘掛けからはみ出てるし、鼻息荒くてブヒーブヒーとうるさいし、何と言ってもすごく臭い・・・ マスクが無かったら耐えきれなかったかもしれません。初めてCOVID-19騒ぎに感謝。


結論:作品としては勝ちだが観客で完敗(自分を含む)

投稿 : 2024/04/13
♥ : 10
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

激しい砲撃なジャングル戦と、何か不気味に雪だるまと白い〇〇

 ようやく第三話上映されたです。前回、意外な行動を決めた知波単学園との決着と準決勝序盤のお話で、展開的に今までのような気になる終りでいつになるのか?次回です。

 迫力が今までの劇場版にない、自然の背景、凄まじい砲撃などの音響、目まぐるしい戦車戦を見ることができるです。また、キャラの心情や互いの駆け引きが、かなりよく描かれていると思うです。
{netabare}  以外にも知波単による想定外な苦戦、目が話せないジャングルのデスマッチに興奮が冷めない展開だったです。
 決着をつけたと思い込みから、あっけないような逆転に今までの迫力にややあっけら感もあったです。{/netabare}
 視察しているマイペースなキャラ達も、ガルパンならではだったです。

{netabare}  準決勝の組み合わせ決定、何故かクリスマス、雪原での試合開始と不気味な出だしと雪だるまに今後の予想が、付きづらくなったです。白い魔女が次回のキーポイントになりそうです。
 最後の最後に宣伝された制作中となっている第四話、いつになるやら{/netabare}「私、気になります!」だったです。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 6

75.1 5 2021年春(4月~6月)アニメランキング5位
劇場版 BanG Dream! Episode of Roselia Ⅰ : 約束(アニメ映画)

2021年4月23日
★★★★★ 4.1 (25)
111人が棚に入れました
「あなた達、Roseliaにすべてを賭ける覚悟はある?」『フェス』に出場するために、バンド結成を決意した湊友希那。そんな彼女のもとに、それぞれの想いを秘めたメンバーが集まる。5人は、Roseliaとして高みを目指す――。これは彼女たちの結成から、FUTURE WORLD FES.へ挑むまでの『約束』を描く物語。

声優・キャラクター
相羽あいな、工藤晴香、中島由貴、櫻川めぐ、志崎樺音

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

今更『バンドリ』…と臆することなかれ!初心者にオススメ出来るさあこれが『バンドリ』入門!!そしてJCあこの可愛さに浸るがよい!!!(舞台挨拶ネタ付き)

声優によるリアルバンド活動がメインコンテツのメディアミックスプロジェクト『バンドリ』の劇場版第2作
劇中でもリアルでも屈指の高い人気を誇るVロック系ガールズバンド“Roselia(ロゼリア)”を主役とした初のスピンオフアニメ作品でもあります
2021年6月には同じくRoseliaが主役の3作目が、8月には2019年公開のFilm Liveと同じスタイルの4作目が、2022年にはPopinn'Partyが主役の5作目が公開予定です


制作スタジオはテレビアニメシリーズ2期、3期を手掛けたサンジゲン
総監督と本作の脚本はテレビシリーズで御馴染みの柿本広大
監督はテレビシリーズでCGスーパーバイザーを務め本作が初監督となる三村厚史


本作のシナリオ自体はスマホゲーム『バンドリ ガールズバンドパーティ』内で描かれていたものの時系列を整理し、ほぼそのままアニメ化したといった具合に仕上がっています
Roseliaというバンドのクロニクル的な形になっていて、他のバンドとの絡み等も少ないのでテレビアニメやゲームを知らない人が本作から入っても特段問題ないでしょう


シリーズの時系列は現時点で大きく分けて「1年目」と「2年目」に大別出来ます
そのうち1年目のRoseliaはほとんどテレビシリーズには登場しませんでした
映画前半はそんなRoseliaが結成に至るまでの経緯と、1年目の彼女達に降りかかった大きな試練を描き、映画後半ではテレビシリーズ2期と3期の間に当たる2年目の夏にあったRoseliaのもう1つの大きなターニングポイントが描かれます


1年目が本格的にアニメ化、ということでメンバー最年少のドラムス、宇田川あこが中学3年生の姿で登場します
JCあこ(ほぼ)初アニメ化ですよw
それと3期が始まった時にいつの間にか4ヶ月も時間が流れていて描写されなかった夏服姿も登場します
あと『D4DJ』とか経てるとはいえ久々に燐子を通して聴くと、燐子役の志崎樺音さんが心の底からお芝居が上手くなったと感慨深くなります
志崎樺音と中島由貴はキャストの交代騒動を経て現在のRoseliaに加入したメンバーなのでそんな現行Roseliaを"1年目からやり直す"意味でも本作は価値があったと思います


ちょうどテレビシリーズで描かれなかった部分の補完という形になる為、時系列はだいぶ飛び飛びになるのと、主線の間にあったであろう紗夜と日菜の重要なエピソードがガッツリ削られているのには少し疑問です
あと最後にタイトル回収となる「約束」に関してはあそこまで昂めた気持ちのままもうちょっと聴いていたかったですね
何回聴いても良い曲なので、「約束」って
あとゲーム版も本作も「約束」がなぜツインボーカルなのか?に言及してないのでその辺りの回収もして欲しかったです


























ここからは舞台挨拶で出たお話を交えて


冒頭の「Proud of oneself」は柿本総監督から上松範康さんに5人の歌声が重なっていく始まり方を当初から依頼していたそうです
リサの足元に映るエフェクトボードはほぼ本物そのままだそうで再現度の高さに中島由貴は驚愕してました


今作のライブシークエンスは演奏のモーションを完成させてからカメラワークを決定している様です
その為、コンテ演出経験がほぼ無い方でもコンテが切れる様になったとのこと(これって『シンエヴァ』と同じですよね)
今後これで演出デビューする人増えるかも、と柿本総監督は仰ってました
「Neo-Aspect」の緩急の付いたカメラワークは柿本監督とも梅津監督とも違う新しい演出で恐らく穂高正典さんのコンテっぽいですね
梅津監督は「BRAVE JEWEL」でもっとフルアニメっぽく飛んでるドローンが撮る様に動かしてましたから


実際のキャストの動きを画作りの参考にすることは『バンドリ』のアニメではよくある様ですが、本作のアフレコ用ビデオコンテには"ジャージ姿"で身振り手振りで友希那を演じる相羽あいなの姿がワイプで挿入されていた、と工藤晴香が暴露しました
くどはるはそのあいあいの姿を「皆さんにも是非見せたいw」と笑いを堪えていました(見せられるわけがないのですがw)


エンドロールを飾る「overtuRe」は途中で雷光を入れたかった様で、雷光が出るぐらいの曇天なので雨を、と雨を降らしてまさにVロックのPVっぽくなりましたね
2020年のトークショーで松浦社長も「演奏中に雨降らせたい」って言ってました


あこの「はぁー!」や「ほぉー!」など感嘆詞は全て櫻川めぐのアドリブだそうで、ほぼ全採用だそうな


























ここからは個人的な発見と考察です


結成前のセッションでリサが黄色いフェンダージャズベース?だかを弾いてるのは借り物なのかな?
それとも実はESPの前に持っていたんでしょうか?


(一軒家の立地的に)ブルジョワ説がほぼ確定してるRoseliaメンバーですが今井家の駐車場にはランドローバー(たぶんヴェラール)がありました
リアル金持ちですね、間違いありません


ダイジェストシーンで流れる最初のライブに私服で登壇し、まだ路線の定まってない初々しいRoseliaも可愛かったですね
てかダイジェストシーンの挿入歌が「Re:birth day」でそれもまたエモかったです


物語の鍵となる「Future World Fes コンテスト」は1年目の春〜秋の間で開かれてるという事は、2年目のFWFコンテストはアニメ版3期の時点では終了している事になりますよね
映画冒頭のFWFが夢オチや3年目以降の未来でなければRoseliaはFWF登壇を達成出来たということなのしょうか?
これに関してはこの冒頭そのものが幻想的に描かれているので夢オチの線が拭えませんが


本作の効率的で省エネルギーかつカッコいいライブシークエンスを目指す手法は、個人的には一定の評価をしつつも同じサンジゲン制作でありながら“生粋でベテランのアニメ屋”である水島精二監督の『D4DJ』とは真逆の道に進んでるのが面白かったです
『D4DJ』ってキャラのデフォルメとかキャラが口に運ぶ食べ物までモデリングしてるんですよ
アレには力入れるのソコなんだ…すげぇな…と考え方の違いを感じました


この構成(ゲームシナリオの再構築)での映画化が許されるのであればAftergllowとかも映画化出来るのでは…?
観たいです!特にAfterglowの映画!


それとこれは作品と直接関係無いですが今回コロナ渦の中、強行突破で『バンドリ』→『スタァライト』→『バンドリ』と映画を連続でやるわけですが、せめてFilm Live2は応援上映出来る世の中になってから公開しましょうよ…
ブシロードこーゆー時やる事が強引ですよねちょっと

投稿 : 2024/04/13
♥ : 6
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

時計と歯車とRoseliaノートと +

 ガルパでひときわ輝き、幻想的な音楽と歌で魅了するRoselia、始まりと葛藤を描いたお話だったです。ガルパでも湊友希那、氷川紗夜が、口ずさんでいた「FUTURE WORLD FES」が何なのか?なぜ挑むのか?がわかり、メンバーそれぞれのRoseliaに対する思いがもろに綴られていたです。二日連続で見たです。
 友希那がよく呟く、「あなた達、Roseliaに全てを賭ける覚悟がある?」という強い信念を見ることができるです。OPからインパクトのある歌、曲、パフォーマンスを見れるです。

 友希那が「FUTURE WORLD FES」を目指す理由、過去から結成に至るまでどうなるのか?です。友希那の行動、必然という感じに意外と早くメンバーはそろったです。
 揃ってからが大変というのか?目指す、できていたものが失いかけたもの、友希那の苛立ちがRoseliaらしいです。{netabare}自分にもメンバーにも厳しい友希那に反発して、一時離れるあこ、燐子もしかり、彼女らなりにRoseliaを対する思いや、紗夜の内に秘めた思いも見られるです。見守っていたリサの存在、Roseliaノーに書き込む作詞、Roseliaにとっての自分が、何を見えているのか?考えさせられるです。やたらと出る言葉「誇り」に通じていたです。{/netabare}
 メンバーそれぞれの葛藤、各々見つけた答えに行きつくまでが、興味深かったです。

 終盤におけるRoseliaピッタリな衣装、新たな歌詞、特に {netabare} アカペラで歌う友希那が、 {/netabare}非常に良かったです。{netabare}Roseliaにとっての自分と、友希那の心の変化というのか?成長をED前に聞くことができたです。これも、リサに対しての約束に入るのかなぁな言葉だったです。{/netabare}
 また、EDでの歌、曲Roseliaの幻想的な背景の演出も凄かったです。また見に行きたいと思ってしまったです。
 {netabare}ちょこっと、ポピパも出て来るです。2021 6.25「劇場版 BanG Dream! Episode of Roselia Ⅱ :Song I am.」も {/netabare}「私、気になります!」です。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 6

みのるし さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ロゼリアのボーカルの娘。

あの娘なんかおもろいな。

昔からあんなんなんかなと思ったら子供の頃はやっぱり子供らしのな。
いつからああゆう怖い感じになったのかねぇ。

まあそれはそうと。

ロゼリアのバンドがどうやってできあがってったかってゆうハナシで、もう一個ロゼリアの話あったんですが、あにこれで検索して出てきたのはこれだけだったのでまあそれはしょうがないとゆうことですが、要するに2話見たんですよ。

見る順番を間違えて最初にフューチャーバンドフェスに出演する話から見てしまって一瞬ありゃ~となりましたが、まあ別に見てるうちに気にならんくなったしですよ。

なんかバンドメンバーを深堀する話って純粋に面白いですよね。

太鼓のコは練習の鬼でちょっと若い。
ベースのコはボーカルの子と幼馴染で、性格はいいけどプレイがイマイチ。
ギターのコは最初っからギターがうまい(笑)
ボーカルのコはまああんなかんじ。
鍵盤のコもまああんなあんじ。

ボク的にはフツーバンドってゆうと太鼓とベースのリズムセクションが基本おらおらなイメージで鍵盤が変態でギターは人のゆうこと聞かない奴でボーカルがみんなやかましいぃ!だまらんかい!とゆう感じで統率が取れてるもんだと思ってましたが、ロゼリアは全然違いました。

基本みんないい人でした。

なるほどサウンドにも人柄ってでるからなぁ。(違)

演奏シーンはあんまりなかったですが面白かったです。

あとベースのコが書いた曲にギターソロがなかったのがさみしかったです。
なんせロゼリアのギターのコ。あの子うまいんだ(違)

投稿 : 2024/04/13
♥ : 5

74.6 6 2021年春(4月~6月)アニメランキング6位
劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト(アニメ映画)

2021年6月4日
★★★★★ 4.1 (63)
225人が棚に入れました
「スタァライト」――それは遠い星の、ずっと昔の、遙か未来のお話。この戯曲で舞台のキラめきを浴びた二人の少女は、運命を交換しました。「二人でスタァに」「舞台で待ってる」普通の楽しみ、喜びを焼き尽くして、運命を果たすために。わずか5歳で運命を溶鉱炉に。――危険、ですねぇ。やがて二人は再会します。一人は悲劇の舞台に立ち続け、もう一人は飛び入り、引き離され、飛び入り、二人の運命を書き換えて……キラめきに満ちた新章を生みだしたのでした。もう目を焼かれて塔から落ちた少女も、幽閉されていた少女もいません。ならば……その新章の結末は?「スタァライト」は作者不詳の物語。キラめきはどこから来て、どこに向かうのか。そして、この物語の『主演』は誰か。私は、それが観たいのです。ねぇ――聖翔音楽学園三年生、愛城華恋さん?

声優・キャラクター
小山百代、三森すずこ、富田麻帆、佐藤日向、岩田陽葵、小泉萌香、相羽あいな、生田輝、伊藤彩沙

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

レビューにはテンションとハッタリをぶつけんだよ!。

 平場のシーンが結構多くて、その間はもう「スヤァ…zz」ってなりそうになったけど、後半のレビューはテンションと勢いで持っていく感じは映画館で見る価値あった。ただ、それこそ「ウテナ」や「ガルパン」の劇場版みたいに、もう作品の本質と魅力を凝縮して、ストーリーはもう最小限のが良かったような。「マッド・マックス 怒りのデスロード」なシーンには笑った。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 10

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

出てきたキリンの役割は!

 舞台少女の織りなす数々の演技??、剣術をえがいていたです。一番の見所は、舞台と思えない風景の数々や面食らう演出だったです。

 音翔音楽学園三年生の進路決定やその経緯で、進められると思いきやです。
 愛城華恋、神楽ひかりの思い出が現在や舞台につながる設定だったり、別の舞台少女の剣の戦いや歌、語りが突然唐突に起こるです。

 私には、その様々な演技か?舞台か?現実か?分かりづらくなっていくようだったです。
 数多くそれが行われる中で、広範囲な舞台?セットが現実離れなすごい迫力で、爆発的に崩れたり、場面が切り替わっていく所が凄かったことは、認識できたです。

 スタァライトしきったと言われたけど、仮想現実と現実の区別がつきにくく、私にはよく意味がわからなかったです。
 ただ、キャラそれぞれが一つひとつの行動に、全力を傾けていたようには、感じたです。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 5

ルド さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

映画の出来は素晴らしいと思う

作画も演出もTVシリーズと比較して圧倒的にパワーアップしていて
アニメーションとして素晴らしい出来だった。
だが映画は本作の独特の演出が更に強烈になっていたため個人的にはクド過ぎで
TVシリーズ位の演出の濃さまでが自分の許容範囲だと理解させられた。
本作の演出を好きな人はこれ以上ない素晴らしい作品となっており、かなり人を選ぶ作品だが1つ完成系と言える映画だと思う。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 4

72.6 7 2021年春(4月~6月)アニメランキング7位
JUNK HEAD(アニメ映画)

2021年3月26日
★★★★☆ 3.9 (21)
101人が棚に入れました
人類は遺伝子操作により長寿を得たが、代償として生殖能力を失った。さらに環境汚染、ウィルス感染により、世界は滅亡への道を歩んでいた。新たな命を生み出すカギは、地下で独自に進化した人工生命体マリガンに隠されていた。今、未来を救うために“主人公”が迷宮へと潜入する─!
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

イカれた地下未来世界で得た生きる実感

ストップモーションSF長編アニメ。
堀 貴秀監督の個人制作短編『Junk Head1』(未見)から改変、追加し、
少人数体制、低予算、総制作期間7年で完成させた“三部作の第一章"。

【あらすじ】
{netabare}遠い未来……。人類は核により汚染された地上を捨て地下世界開発に活路を見出した。

人類が、地下の労働力として創造した人工生命体・マリガン。
が、自我に目覚めたマリガンはクローンを増やし叛逆。
長い戦乱の末、人類は地下を放棄し、地下のマリガンと棲み分け。

それからさらに約1500年……。
人類は未知のウイルスによる遺伝子崩壊により生殖機能を失ったが、
代わりに肉体の無機質化と、無限に等しい寿命を獲得した。

さらに1000年……。
新型ウイルスによる人口減で瀬戸際に立たされた人類は、
地下で独自の生殖を獲得したというマリガンの調査に乗り出す……。{/netabare}


【物語 4.0点】
上記の超壮大かつ、ぶっ飛んだSF設定の割に、
シナリオには意外とこじんまりとした日常コメディ風味もw

地下世界に潜入した人類・パートンが遭遇する、
人工生命体・マリガンたちの社会にも、
{netabare}上長より強い職場のお局様や、
肩書きにより態度を豹変させるサラリーマン的処世術
分業し過ぎて仕事の意義や全体像など誰も知らない労働現場{/netabare}
など、未来のディストピアで、
現代的なボケとツッコミの掛け合いが繰り広げられる。

これはシュールさを醸す芸風なのだろうか?と訝しむが、
(一応、低予算故の苦肉のコメディタッチでもあるとのことですがw)
こうした日常コメディも、寿命から解放され、
自我を脅かされる位、刺激が希薄化した未来の人間社会では
既に喪失、形骸化した日常の息づかい。

日常コメディ要素が、話が進むに連れ、
パートンが、死の危険に直面する地下世界にて、
生の実感を獲得していくというテーマ性にも不思議と合致していく。

私が印象に残っているのは、{netabare}人類・パートンとマリガン・リコとのダンスシーン。
バーチャルでしか踊ったことがない元“ダンス講師”が
初めて踊るリアルダンスが妙に感慨深かったです。{/netabare}


終盤、凶暴な野生のマリガンとの戦闘でも、
生と死のテーマは回収されていく。
不死者は死なないが、死なねば天国には行けないのです。


前半、私は退屈する場面もありましたが、
後半のテーマの収束感に一本取られたので高評点とします。


【作画 4.0点】
ほぼ人形劇で構築されたストップモーションアニメ。
舞台となる1/6スケールのミニチュアセット。
セット総数は絞った低予算体制だが、リアル志向には妥協がなく、
サビ、汚れなど、一つ一つの作り込みが半端じゃありません。

そのセット上で撮影される人形も、
場面に応じたダメージ描写、粘液付加など
“生感(なまかん)”溢れる造形で臨場感に貢献。

地下の高級食材“クノコ”({netabare}人類遺伝子由来のクローンの背中?で栽培w{/netabare})
の躍り食いできそうな鮮度からの劣化過程も生々しくて不気味w


【キャラ 4.0点】
主人公の人類・パートン。
寿命はおろか、食事、睡眠からも解放され、
僅かな電気刺激さえあれば頭部だけでも自我を保てる。
この着脱可能なキャラクター設定がシナリオ展開でも生かされている。
({netabare}喋れない身体に接続された時の扱いはいたたまれませんでしたw{/netabare})

アレクサンドル&ジュリアン&フランシス
黒ずくめのマリガン3バカトリオ。
コメディ要員か?と油断させておいて、
終盤カッコいい所を持って行く本作の敢闘賞。

その他のマリガン勢もSF世界観や社会風刺?の末端を体現する上々のキャラ活用。


【声優 3.0点】
少数の制作スタッフが掛け持ち。
どうせ音声は我々には分らない未来の別生物の言葉なので、
声優さんじゃなくても雰囲気は出ますw

どちらかと言うと、これは音楽の一部として加点した方が良いのでしょうか?(苦笑)

但し、{netabare}クノコに集(たか)る、マリガンの“チケチケ……”との鳴き声を
“ケチケチ……”と空耳させたの{/netabare}はツボにハマりましたw


【音楽 4.0点】
劇伴はエッジの効いたエレクトロ風のBGMが、
ドタバタしたコマ撮りの動きにより表現された、
未知のマリガンとの遭遇&逃亡シーンにもマッチしつつ、
日常コメディ風への大仰な起用により、シュール成分増量にも寄与w

ED主題歌は、“バルブ村の子どもたち”による「人類繁盛」
幼児風の歌声で繰り返される“ポッコリーノ♪ペッコリーナ♪”に中毒性ありw
これもどうせマリガンだから何言ってるか分りませんがw
(※古の人類の生殖活動をビンビンパパーン♪と謳った下ネタソングとのことなので
良い子は知らなくていいですwっていうか子供に何歌わせてるんですかw)


【感想】
他者との接触機会減少による生の実感の減退。
昨今のコロナ禍はそれを幾分前倒しただけで、
文明の進歩がもたらす利器による人間活動の代替は、
宿命的に人類の自我を脅かす。
そんな感想も抱いたSF映画でした。
刺激が欲しい方などにオススメです♪

投稿 : 2024/04/13
♥ : 15

ワドルディ隊員 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

情熱と狂気

このストップモーションアニメ映画は、堀貴秀氏が
ほぼ一人で作り上げた大作である。
数年前に30分バージョンのものを見て、衝撃を受けた記憶が
あったので気長に楽しみにしていた。

だが、それから100分以上になった今作が今年に公開されるのは
きちんと把握していなかった。そもそもこれを知ったのは
某動画サイトでこの作品が紹介されたのが理由だ。
(まあ、マスメディアが取り上げるようには思えないにしろ)
もう少し堀氏の動向を機にかけてよかったのでは
と自ら省みた次第。改めて某動画サイトに感謝。

見終わった感想だが、ほとんど一人かつ独学で作った
ものとは思えないほど濃厚な作品であった。
ジャンルとしてはいわゆるダークファンタジーものであるが、
「パンズラビリンス」や「パシフィックリム」でおなじみの
映画監督、ギレルモ・デル・デルトロが絶賛するのもうなずける出来だ。
(まあ、これはデルトロ本人がこういった作風の作品を
好むというのもあるが)

なんだかんだいって、いつの間にか自分もパンフレットを
購入していたのでこの作品のとりこになっていたのは間違いない。

王道ではあるが、個人的にはかなり見応えのあるストーリー構成。
観る前はゴッテゴテのファンタジーアドベンチャーもの
ではと思っていたが、日常要素も程よく加えられており、
うまいこと工夫されているのが分かる。
中だるみする場面もそこまでなく最後まで見ることができた。
主人公がガラクタでできた体という設定も
うまく生かしているように感じた。

愛らしくも魅力的なキャラクター達。
主人公を含む主要メンバーそれぞれに明確な役割が
与えられており、このキャラは不要だと感じたことは
ほとんどなかったように思う。

個人的には地獄の3鬼神こと3バカが一番のお気に入りだ。
当初はただのかませ犬では言う印象がぬぐえなかった
のだが、後半における大活躍で感銘を受けてしまった。
こういった人物になりたいものだと常々思う。

ギャグにおいても自分好みの部分に入る。いくつかあるのだが、
お気に入りキャラである3バカのやりとりや、トロちゃんの
愛称で呼ばれる野生動物が持っている特定の部位が
唐突にクローズアップされるシーンが印象的。

終盤において3バカの名前が明らかになるのだが、独自の
言葉ではなく日本人でも違和感なく聞こえるほど
そのままの通りの名で呼ばれるのも面白かった。

監督について調べていたところ、今までの職業経験の積み重ね
や監督自身の好きな映画による体験がよく反映されているのがわかる。
改めて思い返しても、相当こだわりを感じられる。内部まで
作られた背景セットや徹底されたカメラワーク、事細かな
キャラクターの動きが視聴者の目を釘付けにする。

監督自身の好きな映画についてだが、主に挙げられていた映画は3つ。
不思議惑星キン・ザ・ザ、エイリアン、ヘルレイザーがそれにあたる。
主人公たちが交わす独自の言語でのやりとり、クリチャーによる
舌なめずり、目玉を持たない地下に住む住民たち等々。
元ネタがわからないとピンとこないが、ある程度映画に
精通している人なら
ニヤッとするはず。

ちなみに、彼がこの作品を作ろうと思ったきっかけは、
(君の名は。でおなじみの)
「新海さんが一人で作ったと耳にしたから」だそうだ。

私自身は新海作品と非常に相性が悪く、いい思い出がないので
不安だという印象しかないが、堀さんに動機を起こさせたので
あれば話は変わってくる。
(新海氏の映画をほめているわけではない)

今までは前述のようなイメージだけだが、少なからず
堀さんに影響を及ぼした人物としては高く評価している。
こればかりは新海監督に感謝せねばならない。ありがとう新海監督。

(個人的な意見ではあるが)映画をそれなりに見ている方を
対象としているような気がするが、ファンタジーものが
好きなら一見の価値ありだと私は考えている。
まあ、グロ描写がそこそこある故に人を選ぶ作品で
あることに変わりはないが。
個人的には間違いなく良作だと思う。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 13

さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

世界観◎、造形◎、テンポ◎

ロストフューチャーなSF世界をテーマに描くストップモーションアニメ。
評判の高さから気になっていたけど、まさかアマプラが拾ってくれるとは。
雰囲気としてはシドニアの騎士とかメイドインアビスが近いかも。
不気味だけどかっこいいキャラクター造形と恐ろしく作りこまれた地下の町。
シリアスな見た目なのにキャラクターのやり取りがコミカルで、それを両立させているあたりにこの作品の狂気性が表れていると思う。
最初はそれが違和感としてあったけど、物語が進んできたときこの作品の世界の得体の知れなさと方向性の読めなさが味わいとなっていることに気づいた。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 12

72.5 8 2021年春(4月~6月)アニメランキング8位
漁港の肉子ちゃん(アニメ映画)

2021年6月11日
★★★★☆ 3.9 (48)
128人が棚に入れました
食いしん坊で能天気な肉子ちゃんは、情に厚くて惚れっぽいから、すぐ男にだまされる。一方、クールでしっかり者、11歳のキクコは、そんな母・肉子ちゃんが最近ちょっと恥ずかしい。そんな共通点なし、漁港の船に住む母娘の秘密が明らかになるとき、二人に、最高の奇跡が訪れる――!
ネタバレ

みのるし さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

日本アカデミー賞受賞おめでとうございます。

実は劇場には足を運べてないのですが、DVD出たら必ず見ます!!

恋雨も海獣の子も素晴らしかったので渡辺歩監督には期待大なのであります!!

早く見てみたいのであります!

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

そんなわけでなかなかアマプラで見れるようにならんなと思ってたのですが、先だってNHKのEテレで放送されましたんでこれわとゆうことで録画して見ました。

驚いたことにこのハナシにはエンタメには絶対必要といっても過言ではないカタルシス的なモノがない。

要するにどんでん返しとゆうか『なにー!そうだったのかー!』的な。

普通映画ってゆうのはそおゆうとっておきのシーンがあってそこに深く感動したりするもんだと思ってたんですが。

無いんですよ。
このハナシには無いんですよ。

そもそもですな。

話の序盤で肉子ちゃんとキクコちゃんは{netabare}親子ではない{/netabare}とゆうことが簡単に想像ついちゃうストーリー展開になってるわけで、後半そこが明らかになっても『ま、そうだわな』とゆう感じになるとゆうかなり渋い作りになってたわけです。

だからといってこの話はなんやねんおもんないやんけとゆうことにはなりません。

なぜか。

おそらく人の苦労話はドラマチックに描けば描くほど嘘くさくなるとゆう考え方を渡辺監督とさんまさんが共有したんではないかと。

肉子ちゃんのキャラデザこそありえへんぐらいデフォルメされてるんですが、演出は実はものすごいリアルで、苦労した人ほどこの話をかみしめて共感できるのではないかとボクは勝手に思いました。

なのでどこかのシーンでいきなり堰を切ったように涙があふれてとまらないといったようなことは全くなく、そこここのなんてことの無いシーンでなんてゆうのか人間の業みたいなものを『ふっ』と笑ってしまうようなそおゆう深みと出会えるそんな物語でありました。

家族愛とか親子愛とかそおゆうのんを感じさせる感動作品と思ってたんですが全然違います。

そおゆうべっとりした話ではありません。


まあなんとゆうか、うまいことゆえないすけどええ映画でした。


あと意外と飯テロアニメだったのもよかったです。
フレンチトーストも焼肉もすごいおいしそうでした。


ああ。あとラストシーン。

キクコちゃんがトイレで{netabare} 女の子{/netabare}になるシーン。
ボクはあそこでどおゆうわけか思わずガッツポーズをしちゃいました。

ボクが感じたのはそおゆう映画だったなとゆうことです。

おしまい。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 9

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

漁港は人生の俯瞰。利他の痴愚と聖性。ただ、解釈より感情かな。

 純文学的ではありますが、どこかメッセージ性もある感じで大衆文学と純文学の中間のような感覚を持ちます。人間の人生のどこかにある暗い部分のドラマを切り取って、描くことで人間の本質について考えるきっかけ、と言えばいいんでしょうか。

 正直いえばオール4の評価は評価の放棄です。オール3ではないという程度の意味です。

 とにかく日本文学的な暗さ、貧しさを描くために、娼婦を出すところはありきたりと言えばありきたりです。キノコのイメージでぼやかしていましたけどそういうことです。

 ただ、そうなるとありきたりな「だめんずうぉーかー」になるところを、キクリンからみた物語にすることで、肉子ちゃんに聖性を見ます。誰かに依存することでしか幸せを感じられなかった肉子ちゃんの「事件」後の気持と、キクリンを対比することで何を感じるのか、でしょうね。

 模型は多分漁港なんでしょうね。つまり、人間いろんなことはあるけど、俯瞰して見ると小さいものだと。表情と模型の関係…隠れてみんな恥ずかしい事をしている、俯瞰してみれば人生なんて箱庭見たいなものだ。だから、一人は可哀想という気持ち…そして人間の負の感情…そう言ったもので悩むより、恥ずかしいとかメンツとかでなく、素直に話をしよう。ここは模型を見ることによる視点の変化なんでしょう。
 地蔵はこんな港街にも長い歴史と不幸な出来事があって、それでも存続して人が暮らしている、ということでしょうか。

 この模型で人生を俯瞰することが肉子ちゃんとみうの人生にもつながってきます。マリアに手を差し伸べるキクリンの気持ちからここに展開する理由でしょう。お腹の痛みは「女の心・人生・肉体の痛み」のことでしょうか。
 本作からは肉子ちゃんの欲望・無垢・痴愚から生まれる利他による幸せ、あるいは聖性を感じます。男のために生きているように見えて「誰かのために生きる」肉子ちゃんの姿が見えてきます。彼女が望むのは金でも安楽でも肉体でもなく利他です。それがみうであってもキクリンであっても、同じことです。
 いままで肉体でお金を稼いでいたのは男のためお金のためだから。そして、子供のためになると風俗は辞めます。そこに金銭の効率などの考えはなく、子供のためだから、でしょう。

 幸せですら望まない肉子ちゃんの利他が本質だからこその聖性なのかもしれません。つまり菩薩でありマリアということです。タイトルに名を冠しながらも内面が見えてこないのは、この聖性によるものだと思います。

 また、恥ずかしさというのもかなりクローズアップされていました。肉子ちゃんの体形と表情、娼婦にしゃべり方…つまり生きていることはみっともないけど、誰でもみっともないと。だったら、自分の望む生き方に幸せはあるのでは?

 キクリンと文学の関係ですね。人間の出会いがもたらすもの、でしょうか。ろくでもない小説書きだったけど、キクリンにいい影響が「偶然」与えられたということなのか、あるいは文学では幸せになれないし、肉子のようなある意味においての幸せを得られないという意味なのか。

 なお、司馬遼太郎の「峠」が借り物競争で出てきました。河井継之助という人の話らしいのですが、未読です。WIKIで若干確認しましたが、どうも病気であることを隠すために牛肉を食べたというエピソードがあるみたいで、それかなあ、という気もしますがよくわかりません。河井継之助は乱読派、精読派の論争で精読派だったらしいです。これが小説家との対比にはなります。

 なお「ライ麦畑でつかまえて」は落ちそうな子供を助けるという意味なので、ちょっと関連ありそうですけど、まだ深く考えてません。面倒ならウィキにかなり詳しくあらすじが載っています。

 本作を見るとどうしても安田浩之氏の「ちひろさん」「ちひろ」を思い出します。ベクトルは全く逆のような同じような。肉子ちゃんに内面はあるのか?ですね。肉子ちゃんの名前は何を表しているのでしょうか?

 見て何を感じるのか、でいいんでしょう。ただ、どんな視聴者層に向けた作品か不思議でしょうがない作品です。こういう作品はどちらかと言えば実写向けの気がします。まあ、肉子ちゃんが生々しくない方がいいのかもしれません。

 そもそも純文学は「画」をイメージするのも含めてのことですから、映像化は零れ落ちるものが多くて難しいものです。それを偶然の要素があったり生身の人間が演技する実写ではなく、記号性の塊ですべてが表現されてしまうアニメにすること自体に矛盾はあります。ありますが、かなり上手くアニメ化はしていると思います。特にみうの過去回想はなかなかの出来栄えでした。

 まあ、要するに解釈してもしょうがないですね。感動や意味も大切でしょうけど、とにかく見て何かを感じるのが大事なアニメでしょう。エンタメとして展開を期待する人には向かないアニメでしょう。ただ、面白いと思いますけど。

 初見なのでまた思いつくことがあれば追記します。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 8

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

面白おかしい肉子ちゃんに感謝な娘の話

 漁港の船で暮らす親子、キクコと肉子の生活を主にキクコ目線で、描かれたお話だったです。親子なのに漢字違い(喜久子、菊子)で同じ名前という、訳があるような似てない親子です。題名が肉子ちゃんなのに、娘が主人公にしか見えなかったです。

 肉子を描く描写が、面白く特徴を表していて楽しいです。いつもマイペースで楽しい肉子ちゃん。
 男運のなかった肉子ちゃんが、今キクコと船で暮らすようになった経緯から始まるです。

 肉子ちゃんというより、キクコの学校生活を通して自分自身を見つめ直すお話が、わりと濃く表していたと思うです。これは、意外と似たような成り行きを誰もが、体験しているような気もしないでもない気がしたです。
 自分や肉子ちゃんを見つめた先、とあるきっかけから、親子の秘密が明かされたです。でもそれは、キクコ自身もわかっていたことで、それでも互いに親子であるという認識をさらにはっきりさせたのだろうと思ったです。

 子供としてこういう脳天気な母親を恥ずかしく思うのは、普通かもしてません。でも、自分を常に大切にしてくれている、心配してくれるということも認めているです。そんなキクコの気持ちは、言葉となって肉子に伝えられたところは良かったです。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 8

70.6 9 2021年春(4月~6月)アニメランキング9位
映画ヒーリングっど♥プリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!(アニメ映画)

2021年3月20日
★★★★★ 4.2 (10)
41人が棚に入れました
「プリキュアシリーズ」の通算17作目にして、15代目のプリキュアに当たる。
これに映画作品

70366 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

タイトルなし

プリキュア映画史上で一番ドラゴンボール度が高かった。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 2

70.4 10 2021年春(4月~6月)アニメランキング10位
劇場版 Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット- 後編Paladin; Agateram(アニメ映画)

2021年4月23日
★★★★☆ 3.8 (27)
187人が棚に入れました
『劇場版 Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット-』の後編

声優・キャラクター
宮野真守、島﨑信長、高橋李依
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

嘆きの騎士、感無量というのかな?

 前編で山の民もろとも巨大な光の塊で、殺されかけられるもアーラシュの捨て身の犠牲によって、ピンチを免れたベディ(ベディヴィエール)、藤丸、マシュだったです。
 今回は、獅子王を倒すため、山の民とともに後から、太陽王も参戦して生徒キャメロットに攻め入るお話だったです。

 許されない罪を犯したと悩むベディがやたらと嘆き、藤丸とマシュに励まされたりしてたです。
 そこで明かされたみたいなマシュの英霊とは?だったです。その答え{netabare}は、太陽王の御前で円卓の騎士ランスロットと戦うことになって、明らかになったです。ランスロットと関係があり、{/netabare}今までにないマシュの本質というのかを見たです。
 この場面に限らずマシュは、、全体を通して今まで以上に活躍した今作です。

{netabare} 太陽王オジマンディアスにより明かされる聖槍、聖都キャメロットの秘密がこの時代背景にあわない最新のテクノロジーみたいで、人類補完計画??を思わせる恐るべき計画だったです。{/netabare}
 オジマンディアスの神殿、聖槍などのデザインは、最終決戦においてデザイン、スケールもしかり、大きな役割を果たしていたです。

 ついに攻め入る聖都、次々と立ちはだかる円卓の騎士との闘いも、迫力があったです。とある戦いに割って入る山の翁の存在感もベディにとっても相手にとっても重要な役割のようだったです。

 ついに対峙する獅子王に藤丸、マシュそしてベディどう決着をつけるのか?注目になるのです。{netabare}ここまでくるとベディと獅子王の世界になり、ベディの贖罪が何なのか?目的も分かるです。「これで、いいのか?」な衝撃の結末の行方は?です。

 何だか、藤丸とマシュ、ダヴィンチちゃんだけが生き残ったように思える光景で、聖槍に取り込まれた人々はどうなったのか?全滅してしまったようでよくわからなかったです。
 最後の最後、円卓の騎士の誰かさんの信念を描いていたのか?ベディでなくこのキャラ?なぜ出すか?わかりずらいです。{/netabare}

投稿 : 2024/04/13
♥ : 3
ネタバレ

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

責務と贖罪

視聴前 さてどうしたものか

視聴後 内山昂輝さんすきいいい

後編です
前編の内容は一応記憶していますし、なんなら原作(ゲームストーリー)も大体は把握しています。前編同様流石に原作を見返す気にはならなかったので曖昧な記憶のまま視聴。
見終わって最初に見終わったこと。
「あれってこんなことやってたんだ」
正直キャメロットの終盤は{netabare}静謐ちゃんと呪腕が捨て身でトリスタンと戦って、3人とも超かっこよかった{/netabare}ことぐらいしか把握(記憶)してませんでしたので、本作が全く新しいものに感じました。
もしかしたら私の記憶の欠如ではなく、物語の調整によるものなのかもしれません。そこら辺は他の方を確認してください。
まぁでもノリと勢いで解決してる節があるので、全然知らなくてもなんとかなるかもしれません。

さて原作を知らない人からすると難しい内容かもしれません。かく言う私も完全なストーリー説明を出来るか、と問われたら唸るしかありません。感覚的な内容と辻褄の合った推測でしか本作を説明出来ません。アーサー王のの伝説の大体の概要を把握した上で、FGO世界の仕組みをある程度理解した上での本作で、ようやく感覚的ですからね。結構難しいでしょう。
しかし、おそらくアーサー王を知らなくとも、魔術を知らなくとも、結末は把握出来ると思います。必要最低限の情報は作中でくれるので、心配はいりません。
が、アーサー王の伝説の概要くらいは知っといた方がいいかもしれませんね

作画は4.5にしたかったのですが、一部作画崩壊なのかそういう表現なのかはわかりませんが、なんか微妙なシーンがありました。他は良かったんですがね…

監督は末澤慧さん。原画マンだそう。単独監督は初だそうです
脚本は小太刀右京さん。ロード・エルメロイのさn方ですね
キャラデザは細居美恵子さんと黄瀬和哉さんと温泉中也さん。
劇伴は芳賀敬太さんと深澤秀行さん。
アニメ制作はプロダクションIGさん。前編は制作でしたが今回はアニメ制作として関わっています

主題歌はjin nakamuraさん作詞作編曲、宮野真守さん歌唱の「透明」

総合評価 内山昂輝さんを愛している

投稿 : 2024/04/13
♥ : 2

二足歩行したくない さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

不忠の果て、たどり着いた旅の終わり

スマホゲーム「Fate/Grand Order(FGO)」の第六特異点を元にした劇場版アニメの後編。
前作ラストでロンゴミニアドを打ち破った続きからとなります。

劇場公開はコロナのため、予定を延期となりました。
ただ、それによって間は狭まり、前編から約半年を空けた後の上映となります。
前後編ではありますが、各編の間で時間的な隔たり等もなく、前編の続きから始まります。
前編までのあらすじや振り返りはなく、また、もはや当然のことながら、FGOの設定や世界観の説明もないため、FGOを知らない方が後編から見てもさっぱり意味がわからないと思います。
「キャメロット後編が最初に触れるFGOです」なんて方はまずいないと思いますが、視聴前にはFGOの設定を理解し、かつ、前編を視聴済みである必要があります。

前作ラストで宝具を発動したアーラシュが消え去り、カルデア一行は獅子王を倒す決心を新たにします。
獅子王の元へ行くにしても駒が足りないため協力者を募り、強力な力を得てキャメロットに突撃、バトルを繰り広げる展開です。
前篇ではキャメロット編の登場キャラクター紹介、状況説明が主でしたが、後編はほぼバトルで、ラストに向けた進撃が中核です。
全体的に元がゲームシナリオのためか、展開がやや強引でご都合主義がひどく、運や気まぐれによったストーリーと思いました。
マシュに宿ったサーヴァントが明かされるタイミングや、それによる展開の仕方は見事でしたが、個人的には少しあっさりしすぎていないか?と感じました。
一方で、私自身アーサー王伝説にそれほど詳しくないのですが、多分、一般的ではない知識を持ち出して"実は"をやっているので、マシュのサーヴァントの真名を知って衝撃を受ける方はそれほどいないと思われるため、仕方ないのかなとも思います。

また、明確な敵として登場するものの、面識もないはずサーヴァント同士が、自分の想いを叫びまくりながら殺し合います。
熱いシーンですが、ほぼ初対面なのに昔からの戦友みたいな戦闘をするのにも違和感を感じました。
サーヴァントたちがカルデア一行に助力する理由が希薄で、90分の前後編では尺が短すぎたのではと思います。

アーサー王の王国"キャメロット"編、最終回ということで、本作ではストーリーにアーサー王伝説ががっつり絡みます。
アーサー王伝説はFateシリーズを追っているとちょくちょく登場するのですが、本作は特にアーサー王伝説がメインのシナリオになっていることもあって、一通り予習しておいた方がいいかもしれないと思うレベルでした。
私自身、アーサー王伝説に詳しければもっと楽しめたように感じました。

ストーリー展開は微妙でしたが、バトルの作画はしっかりしていて、なかなかの高クオリティだったと思います。
キャラクターも立っていて、各キャラクターが円卓の騎士とぶつかる場面はかなり燃えました。
私的には、バトルの熱さにより、前後編あわせてよかったと良い作品だったと思いました。
良作でしたが、バビロニアの牛若ちゃんのようなHENTAIキャラもおらず、もう少しサービスカットが欲しかったですね。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 2

70.2 11 2021年春(4月~6月)アニメランキング11位
名探偵コナン 緋色の弾丸(アニメ映画)

2021年4月16日
★★★★☆ 3.7 (78)
411人が棚に入れました
世界最大のスポーツの祭典「WSG-ワールド・スポーツ・ゲームス-」の記念すべき東京開催を迎えようとしている日本。その開会式に併せて、日本の技術を総集結した、最高時速1000kmを誇る世界初「真空超電導リニア」が新名古屋駅と東京に新設される芝浜駅間に開発することが発表された。世界の注目を集める中、名だたる大会スポンサーが集うパーティー会場で突如事件が発生し、企業のトップが相次いで拉致されてしまう異常事態に。その裏には事件を監視する赤井秀一の姿、そして赤井からの指令を待つFBIの姿があった。コナンの推理により、15年前にアメリカのボストンで起きた忌まわしきWSG連続拉致事件との関連性が浮かび上がり、当時の事件もFBIの管轄だったことが判明する。果たしてこれは偶然なのか? 世界中から大勢の人々が集まる日本で、いったい何が起ころうとしているのか?

声優・キャラクター
高山みなみ、山崎和佳奈、小山力也、池田秀一、浜辺美波

kakelu さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

赤井一家?誰それ?面白かったから気にしない。

安定のコナンクオリティ。
外れなしで面白い!!
今作は赤井一家がでてくるらしいけど、原作を追っているわけではないから、
正直あんまり関係性がわからん。
リニア乗ってみたい。現実はいつできるんだっけ?
被害者が少ない、優しい事件だったのかな。
(最後えげつないけど笑)

投稿 : 2024/04/13
♥ : 5
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

「またせたな」って、そうだよ!

 映画名探偵コナン史上初めての上映延期となる一年後、ついに見たです。時期にこだわるところも含めて、改めてコナンだなぁと思うです。これがあったおかげで、総集編な「緋色の不在証明」の上映もあったり、TV放送「緋色の帰還」もあったです。TV放送の序章だけが、宮城県の地震放送で殆どを潰されるトラブルもあったけど、知っている話だったからまぁいいかだったです。
 今までを見ていると、大規模な爆発が多くて当たり前な映画ではあるけど、今回はそれと違った手口を引き金にした、コナン、世良、ターゲット、犯人を巻き込む命からがらなお話だったです。

 事件から始まり、現在で園子の招待で真空電動リニアお披露目イベントに招待されたコナン達です。そこから始まる連続誘拐、終盤に起こる犯人の真の狙いへと進むのです。
 15年前の米国でおきた事件の模倣事件に絡み、沖矢昴こと赤井秀一、FBIも乗り出してくるです。
 さらに、世良、メアリーも関わりです。羽田秀吉も後半で偶然のように絡むです。

{netabare}  超電導を利用した犯行や、予知能力的な狙撃を見てこんな事が可能なのか?と疑ったり、驚いたりしたです。
 どのようにコナンや赤井一家が、合流するのかも楽しみの一つです。
 犯人を追い詰めるコナンと世良が、どのようなピンチを招くのか?爆発以上のリニアでの活躍、命がけでハラハラしたです。
 予知能力は、将棋の太刀筋にもできるようで、デレっとした羽田秀吉も活躍、どうして分かるのか?謎だったです。{/netabare}

 どんな犯罪者でも命は守るというコナンの信念を見たです。{netabare} 赤井の狙撃の意味を聞き、その結果も含めコナンの推理は、予測を超えた超能力的なものを感じたです。
 今回も関係なさそうな人が、犯行に関わりのある人物が犯人だったです。

 来年の予告もあったけど、何だか意味わからなかったです。{/netabare}

投稿 : 2024/04/13
♥ : 4

さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

キャラの見せ方が良い!

赤井ファミリー好きには堪らない映画でした。
ミステリーというよりはSFサスペンスという感じですが、そこを含めて好みど真ん中でしたね。
平常時なら間違いなくリピートしてたと思います。

今回、蘭他、一部を除いて活躍が一般人レベルだったおかげで赤井ファミリーとコナン君(と灰原)の活躍が化け物染みていたなあ…
いやあーヤバイよあれは。いや、大好物なんですが!

他にも演出上で何点か気にならないところが無いでも無いのですが、(沿線の火事をスルーする電車とか…)勢いがあったので、目を瞑りましょう。

勢いと言えば、序盤イマジナリーラインを超える描写があったのですが、謎解きの解よりよっぽど盛り上がりました。そして同時にこの映画ただ物じゃないや!と思いながら視聴したり。

観終わって、この映画やっぱりただ物じゃ無かったですね。個人的には歴代映画の中でもトップに食い込む面白い映画でした。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 2

69.8 12 2021年春(4月~6月)アニメランキング12位
映画 さよなら私のクラマー ファーストタッチ(アニメ映画)

2021年6月11日
★★★★☆ 3.7 (29)
131人が棚に入れました
恩田希は、子どもの頃から男子にまじってサッカーを続けてきた。誰よりも練習し、誰よりもうまかった彼女は、中学校にあがり、大きな壁にぶつかってしまう。“身体差<フィジカル>"──それは、時に激しくぶつかりあうサッカーでは、男子と女子を分けざるを得ない理由になった。それでも、希は諦めない──! “女子だから"という言葉をはねのけ、大好きなサッカーを仲間と続けるために。男子サッカー部のなかで苦闘する中学生編と、女子サッカーの頂点を目指す高校生編で送る、リアルで、熱い、青春の物語。いま、希は、見る誰をも魅了する、ファンタジスタとなる──!

声優・キャラクター
島袋美由利、若山詩音、内山昂輝、逢坂良太、土屋神葉、遊佐浩二、白石涼子
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

楽しいサッカーとは?

 TV放送前を描いた恩田中学生時代、サッカー奮闘記のお話だったです。

 才能溢れた恩田が、公式戦たった一試合だけ差異を理由に試合に使って貰えない日々だったです。そんな中でも希望を捨てずあがき続ける恩田の姿に感銘を受けたです。

 かつての幼馴染が成長した姿に闘志を燃やす恩田だったです。
 何だかんだ行動を起こしているのに無情にも、公式戦から外される恩田に納得いかなかったです。

{netabare}  はたから見れば替え玉としか言いようのない方法で出場した恩田が、大空翼とまでは行かないけどサッカーを楽しむこと面白いことを見せてくれた姿にgoodです。結果のつかないことが、残念だったです。
 でも、{/netabare}清々しさを見せてくれたように見えたです。TV放送に連動した場面もあるところも注目だったです

投稿 : 2024/04/13
♥ : 8
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

本当にTV版(高校編)と同じ原作者と制作陣?! →名誉挽回に視聴の価値あり

【レビューNo.74】(初回登録:2023/7/22)
コミック原作のアニメ映画で2021作品。105分位。
交流あるレビュアーさんの棚を覗いていたら「さよなら私のクラマー(TV版)」
があったので(案の定辛口w)、そういや映画版は結構よかったなっと。

(ストーリー)
主人公・恩田希の中学生時代を描いたもの。
希は小学生時代は恵まれた体と卓越したボールテクニックで、男子に混じりな
がらも大活躍していた。
中学生になり(女子サッカー部がなかったため)今までと同じように男子サッ
カー部に所属してサッカーを続けていたが、次第に男女のフィジカル差が顕著
になり、公式戦の接触プレイで当たり負けして、怪我を負ってしまう。
(希の才能を高く買っているからこそ、怪我で潰れないよう)以降公式戦は一
切出場させないという監督の方針に不満が募っていく日々。
そして、小学生の頃「親分」と希を慕っていた(転校で離れ離れになっていた)
谷安昭(ナメック)と再会を果たすのだが、彼は立派な体と、敵チームの主将
を任されるほどの選手に成長していた。
そんな彼に「その体でなにができる。俺は男というだけでお前を超えたレベル
にいるんだ。」と言い放たれ、希は次の新人戦で決着をつけるべく、まずは18
人の選手登録を目指して、あの手この手で挑戦を始めるのだった。

(評 価)
・作品の時系列について
 アニメとしては
 ・TV版(高校編)2021年4~6月放送
 ・映画版(中学編)2021年6月公開
 で、本作は高校編のスピンオフっぽい「前日譚」(後発)のイメージですが、
 新川直司先生の原作では
 ・本作(原題)「さよならフットボール」(中学編)
 ・「四月は君の嘘」
 ・「さよなら私のクラマー」(高校編)
 ということで、あくまでも本作が先で「君嘘」の後「女子サッカー漫画」を
 描きたいという思いがあり、そこに「恩田希」をサプライズ登場させた高校
 編が後発になります。
 なので、高校編のスピンオフ的な軽いものではなく、その当時の原作者の描
 きたかったテーマをしっかり盛り込んだ、なかなか骨太な作品に仕上がって
 いるという印象ですね。
 (「サッカーと正面から向きあった真摯な青春モノ」として、当時の原作者
   がガムシャラに描いてる様が伝わってくるみたいな・・・)

・意外と細かい描写も多くよく練られた前半パート
 {netabare}本作は大別すると
 ・新人戦18人の選手登録メンバー発表までを描いた前半パート
 ・ナメックのチームとの対戦を描いた後半パート
 になります。
 前半パートでは、上述ナメックとの再会が大きなポイントとなりますが、そ
 の他にも目に付いた点をピックアップ。
 ・サッカはフィジカルだけが全てじゃない。
  → でもフィジカルは全ての中の1つであることを受け入れようとする希。
 ・紅白戦で活躍する希。
  → しかし練習では、本番のように強く当たれないことを見抜いている監督。
    (特に女子の希には)
 ・男女のフィジカル差は時間が経つほど、女子には不利になっていく。
  → 今回しか男子と勝負できるチャンスがないと焦る希。
 ・やれることは全部やって臨んだ登録メンバー発表の日。
  → その結果を受け希は・・・
 ・その他後述「希を巡る3人の男子たち」の描写
 サッカー以外のシーンも多く、幾分冗長感はあるものの、目を引く細かい描
 写も多く、結構面白く構成されていると思います。
 その他、監督に選んでもらうために、お菓子等の賄賂作戦や謎の脅迫文等、
 原作者のコメディセンスは相変わらずズレてる感じですが、高校編のダダ滑
 りに比べれば、程よいアクセントになっていて許容範囲ですかねw{/netabare}

・希を巡る3人の男子たち
 {netabare}元々は小学校からのサッカー仲間ですが、
 ・谷安昭(ナメック)
  小学生の頃「親分」と希を慕っていた泣き虫で弱い存在だっただけに
  ・ナメックからしたら、希に対する憧れや成長した自分を認めてもらいた
   いという思いから、つい虚勢を張ってしまい素直になれない。
   (売り言葉に買い言葉で、上述のような厳しいことも言ってしまう)
  ・希からしたら、昔は格下だったのにそんな彼にすら追い越されたという
   厳しい現実の象徴的な存在。彼を認めることは自分の負けを認めるよう
   でこちらも素直になれない。
   (後の偵察で彼の努力については素直に評価した模様)
 ・山田鉄二(テツ)&竹井薫(タケ)
  ・小学校からずっとチームメイトの2人。希の頑張りも知っており一緒に
   試合に出たいと思う反面、監督の危険という判断も理解しており、彼ら
   も難しい立場。
  ・「恩田が他の男(ナメック)に夢中なのが気に入らないんだろ」
   という複雑な感情を見せる場面も。
  ・そして遅くまで練習し、その後爆睡した希を背負って帰る2人
  3人ともサッカー仲間としていろいろと思うところがあり、また希に恋愛感
  情が0かと言えば嘘になりそうな感じもあり、そういう男子たちの微妙な
  心理描写も、作品の彩としてしっかり機能しているという印象ですね。{/netabare}

・高校編とは雲泥の差、目を奪われる後半パート(試合シーン)
 {netabare}・希はベンチにすら入っていないので、当然試合には出られないのですが、
  後半「斜め上をいく手段」で、まんまと試合に出場しますw
 ・最初はナメックとの勝負にこだわり、正面突破を狙ってはナメックに潰さ
  れる希ですが、自分の原点である「サッカーを始めたきっかけ」を思い出
  すと、プレーが一転、持ち前の華麗なボールさばきを織り交ぜながら、周
  囲の動きを引き出すパス中心のスタイルでチームを機能させていきます。
 ・しかしナメックにもらったファールで足を痛め、満身創痍の中最後のワン
  プレーを絞り出した後、希が下した決断は・・・
  ある意味希が「私tueee」で終わらなかったところに、この作品の美学が
  あるように感じました。
 ・そしてチームの柱に成長したナメックや希を後押しするテツ&タケたちの
  プレーも見応えがありよかったかなっと。
 作画も本格的なサッカーアニメと比べると、力強さやスピード感では見劣り
 します。が、パスワークの描写が本当に綺麗です。それに希の個人技の描写
 も見事な演出で、高校編を視聴された方ならその歴然とした差に驚きを覚え
 たのでは。いやーホントにちゃんとサッカーの動きしてるなと(笑){/netabare}

まあ高校編でも問題視されていた、口の悪さや暴力的なところは昔からかと、
やはり主人公に共感しにくい方もおられるかもw
それに105分は少し長いとか感じるかな。(特に前半)
しかしテーマである、男女のフィジカルの差に苦悩しながらも、それに立ち向
かい自分の原点に立ち帰り、サッカーの楽しさを思い出しやり切った主人公は
(高校編では曖昧だったが)本作では紛れもない主人公だったし、それを支え
る周りの人たちも含め、骨太のストーリー展開で映画の尺で魅せるに相応しい、
しっかりした作品に仕上がっていたと思います。何より作画の差が・・・
あと物語の性質上回想シーンが何度か入りますが、この作品については程よい
感じで上手く機能していたように思います。
「高校編の名誉挽回」として視聴する価値はあるかなっと、個人的には評価し
ますね。

(追 記1)
この作品をレビューを書いてみて
・本作:映画版(中学編)>>>>TV版(高校編)
となった理由がいろいろとわかったので、その辺を書き始めたのが、意外と長
文になりそうで、「じゃあTV版のレビューを書いた方がよくねー?」って話で
また後日アップしようかなっと。

(追 記2)
昔、スピードスケートの髙木美帆選手が中学時代に夏のトレーニングとして、
男子に混じってサッカーをしている映像が放送されていたが、冷静に考えると
かなり凄いことだったんだな。体つきが全然負けてなかったんだよな。
さすが中学生でオリンピック選手に選ばれるフィジカルの持ち主だったわ。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 5

既読です。 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

原作ファン納得の仕上がり。

Tジョイシネマ私含めて2人でした。
でもマスクは着用して鑑賞しました。

TVアニメ版の不満点

・声の当て方が下手
・笑えるところをことごとく外す
・原作と解離し過ぎてまとめ下手
・モーションに原作の迫力なし

が今作では上手に描写されていました。
それでも、ほぼほぼ原作の踏襲であり
原作を超えてはなかったかなあ。

スラダンと同じでアニメ化はムズイ?

私的原作のアニメ化成功作品は

けいおん!・!!
響け!ユーフォニアム1・2(原作超え)
リズと青い鳥(これは完璧原作超え)
NEW GAME!・!!
まちかどまぞく
ARIAシリーズ
推しが武道館いってくれたら死ぬ
攻殻機動隊シリーズ
三月のライオン(調理上手のお手本)
めぞん一刻
スーパーカブ(まとめ上手ってだけ)
ゆるキャン△
ヴァイオレット(やはり吉田玲子最強)

かな?

なんか上からでスミマセン!

追記:

映画館で観た人は貰えた別冊、
原作にはない流れです。
周防ちゃん、相変わらずだなあ(爆

投稿 : 2024/04/13
♥ : 4

計測不能 13 2021年春(4月~6月)アニメランキング13位
#セカイが滅びる前にキミに会いたい(アニメ映画)

2021年5月24日
★★★★☆ 3.5 (5)
32人が棚に入れました
2020年の日本とよく似たパラレルワールドが舞台。富士山が噴火し、街の景色は一変、高校はオンライン授業が主流になった世界で、神奈川に住む主人公・ルイは爆心地の静岡に住む少女・ミチルとオンラインで出会い、遠距離恋愛をしていた。ルイとミチルはリアルで会ったことはないが、通話で話した時間は数百時間という、近くて遠い存在。そんな日々の中、富士山噴火の第2波が近づき、ルイはミチルに会うことを決心する。静岡の避難所で2人は出会い、閉鎖的な避難所をひっそり抜け出した。しかし、警察や大人たちに行く手を阻まれ、2人は車を奪い逃走することに…。行き場がなくなったとき、ミチルはルイに真実を打ち明ける。自分は別の世界から来たのだと。そして離れ離れになる2人。2人のいる世界の秘密とは、ルイはもう一度ミチルに会えるのか。
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

コロナ禍の現実で訴えるもの

 未来??に富士山が噴火し火山灰が、県をまたいで降り注ぐためマスク生活を余儀なくされた世界だったです。オンライン授業が主流になっており、SNSだかアプリだかで知り合った少年ルイ、少女?ミチルの交際とその果てのお話だったです。

 遠距離恋愛というもので、通話のやり取りをしていた二人でしたです。{netabare}}でもルイが、富士山近くに住むミチルに会いに行ったです。
 いろいろな後、出会うとミチルがルイを誘導するです。人のいないスナックに上がり込み、勝手に店の飲み物を飲んだり、タバコ吸ったりして、店に寝泊まりしていたところを補導される始末です。
 警官からミチルが銃を奪い、発砲して頭を打ち抜くと脅してパトカーを奪い逃走する展開にです。

 ミチルは自分の正体とこの時代にワープしてやってきた告白の後、ルイを安全な時代に転送させるです。

 そんなミチルを諦めきれないルイが、富士山が噴火間近の近くにいるミチルのところに友人からもらったスマホアプリ??で、タイムスリップして戻り二人でいるのです。
 これは後に、仲良く噴火に巻き込まれたものだと思うです。互いに愛し合っていたのはわからなくもないが・・・・・・です。{/netabare}

 アプリを使う手口は、レールガンにもあったです。ドラえもん秘密道具のようなものが、都合よく手に入ってしまうところに、非現実すぎるものを感じたです。

 コロナ禍のマスク生活、オンライン通信というものを別の事象に置き換え、一つの若者としての恋愛を通した行動を描いていたと思われるです。
 一日も早くマスクなしで過ごせる毎日へ、思いを込めてられているそうです。
 自主制作アニメだからなのか?、キャラ作画など粗さに「私、気になります!」だったです。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 2

計測不能 13 2021年春(4月~6月)アニメランキング13位
あの夏のルカ(アニメ映画)

2021年6月17日
★★★★☆ 3.8 (8)
30人が棚に入れました
北イタリアの海辺の街ポルト・ロッソを舞台に、主人公の少年ルカ・パグロが忘れられない夏を経験する。だが、彼は水に濡れると姿が変わってしまうシー・モンスターであるという秘密を抱えていた。それでも人間の世界への好奇心を止められず、ある日海の掟を破り親友のアルベルト・スコルファノと共に人間の世界へと足を踏み入れるのだった

Mi-24 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

瞬間変身の半魚人

安定の王道ストーリー。
意表を突くような事はないが、安心して見てられるとも言える。


子供の好奇心。知りたい、学びたいという気持ちは、大事にしましょう。がテーマかな。


良くも悪くも平凡、という感じの作品だった。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 1

計測不能 13 2021年春(4月~6月)アニメランキング13位
「宇宙戦艦ヤマト」という時代 西暦2202年の選択(アニメ映画)

2021年6月11日
★★★★★ 4.1 (6)
19人が棚に入れました
TVアニメ「宇宙戦艦ヤマト 2202 愛の戦士たち」全26話を再構成した劇場版
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

真田さん語る宇宙戦艦ヤマト

 2199、2202のヤマトを1969から遡り、真田さんのその頃の自分や思い出をナレーションの進行を通して語るお話だったです。総集編といえば総集編になるけれど、2199、2022のヤマトは通してみておいたほうが、再確認しやすい流れ出ないのかと思うです。

 2199以前の地球における出来事から、ガミラスとの遭遇を2199以上に話の流れがつかみ安かったです。語られることなかった話もあり、あのときはこうだった流れがあって、ヤマトが宇宙戦艦として生まれ変わったんだということが、私には認識しやすかったです。

 ガミラス、ガトランティスとともに自分が見た話の裏で、真田さんが古代を始め出会った人たちとの心情、過去、思いを綴っていたです。違う目線で語ってくれたことが、話を思い起こすと同時に人間じみたような真田さんらしさを聞くことができたです。
 話を通して常に人は選択を迫られ、目先の事実よりも人の立場としての未来を選んできたことを示し続けてくれたドキュメンタリーなお話は、改めてヤマトという作品そのものの良さを教えてくれたように感じたです。

{netabare}  これで締めくくりお疲れ様で、いいと思っていたです。でも、『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 前章-TAKE OFF-』2021年10月8日上映だそうです。{/netabare}

投稿 : 2024/04/13
♥ : 2

計測不能 13 2021年春(4月~6月)アニメランキング13位
トゥルーノース(アニメ映画)

2021年6月4日
★★★★☆ 3.8 (8)
17人が棚に入れました
絶望の淵で、人は「生きる意味」を見つけられるのか? 1960年代の帰還事業で日本から北朝鮮に移民した家族の物語。平壌で幸せに暮らすパク一家は、父の失踪後、家族全員 が突如悪名高き政治犯強制収容所に送還されてしまう。過酷な生存競争の中、主人公ヨハンは次第に純粋で優しい心を失い他者を欺く一方、母と妹は人間性を失わず倫理的に生きようとする。そんなある日、愛する家族を失うことがキッカケとなり、ヨハンは絶望の淵で「人は何故生きるのか」その意味を探究し始める。やがてヨハンの戦いは他の収監者を巻き込み、収容所内で小さな革命の狼煙が上がる。
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

突きつけられた悲惨な世界

 朝鮮民主主義共和国(北朝鮮)から亡命した男性による、政治犯強制収容所の実態を告白を通して、そこで生きる家族を描いていたお話だったです。過酷で無慈悲、迫害、人間とみなさない非人道的な扱いの中で、人間が希望を捨てず生きることを見せたです。衝撃的な3DCGアニメでしたです。
 時代背景としてこのレビュ時点、全世界で有名な金正恩(キム・ジョンウン)総書記の父親、故金正日(キム・ジョンイル)統制下の北朝鮮だったです。日本人13人を拉致したことに関与したとされていることで、知られているです。このアニメ、北朝鮮で上映したら、強制収容所に連行されるに違いないです。

 首都、平壌(ピョンヤン)で生活していた家族が、父親不在時に軍警察?により夜中押し入られ、父親を政治犯だと言われ、訳も分からず連行られるのが始まりです。父親に合わせることもなく強制収容所に一生収監され、怪我したり病気になったとしても医者自体が存在しない環境です。一生、無報酬の過酷な労働に従事させられ、監視監に獣として扱い非人道的な対応を受けるのです。例えば、すぐに従わない人をすぐ銃殺するなどです。

 物語、背景の環境が、アニメ以上にリアルに描かれていたです。{netabare}故金日成(キム・イルソン)、金正日の写真も実写でないながらも、それに近いCGだったです。
 キャラが、ゲームのバイオハザードを思わせるような感じだったです。序盤に出てきた物乞いをする老人たちなんか、バイオハザードのゾンビが襲ってくるみたいな感じです。 {/netabare}
 独特な楽器の奏でる赤とんぼや、北朝鮮っぽい国歌みたいな軍歌が、雰囲気をかもし出したりもしたです。

 生きるために、どんな屈辱にあってもあがき生きる少年インスの姿が、見るに忍びなかったです。周囲の人を裏切ってでも生きるしかない、そうするしかないところにどうすることもできないです。家族が危険にさらられても、助けることのできない無力さも見たです。
 絶望にさらされて、自分の生きる意味を見出し、皆を助けあい、死にゆく人をみとるところもこの状況下では、難しかったかもしれないながらもその姿を見たです。

 様々な苦境をに合い、理不尽に身内や仲間が汚される事を知り、目のあたりにしたインスの決断、賭けが行われるのです。{netabare}この計画からこの物語を語っていたのが、インスなのか注目であり最後に誰なのか明かされるのです。EDで強制収容所を否定する北朝鮮に、証拠の衛星写真も公開されるです。{/netabare}

 脱北、亡命した人たちそれぞれ事情が違いながらも、教育も受けられず人として生きる自由を与えられない環境下だったことを物語っていたと思うです。何も知らず無関係にも関わらず、突然巻き込まれるこの世界は、どうなのだろうか?です。事実であることを前提にするなら、理解しがたさを越した気持ちになったです。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 3

計測不能 13 2021年春(4月~6月)アニメランキング13位
クー!キン・ザ・ザ(アニメ映画)

2021年5月14日
★★★★★ 4.2 (4)
16人が棚に入れました
合言葉はクー!
モスクワの街角から銀河の最果てにワープ!?
著名なチェリストのチジョフとDJ志望の青年トリクは、雪に覆われたモスクワの大通りで裸足の異星人と遭遇する。そして思いがけずギン・ザ・ザ星雲の惑星ブリュクにワープしてしまう。そこは見渡す限りの砂漠に覆われ、身に着けるズボンの色によって階級が分かれた場所だった。ほとんど「クー!」(名詞・形容詞・副詞・感嘆詞など)しか言葉が存在しない異星人たちを相手に地球に帰ろうと2人は奮闘を始めるのだった。

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

2人で行ったクー!キン!ザ!ザ!3日連続クー!キン!ザ!ザ!いつも心にクー!キン!ザ!ザ!

1986年にソ連時代のグルジア(ジョージア)共和国で制作され、ソ連をはじめ世界中でカルト的な人気を集めた伝説のSF映画『不思議惑星キン・ザ・ザ』をゲオルギー・ダネリヤ監督自らが2013年にアニメ化した92分の長篇
オリジナルの実写版を観たことがなかったので本作の日本公開に合わせて実写版もリバイバル上映していたので両作ともセットで観てきました


























舞台は現代のモスクワ
世界的に著名なチェリストの中年男性、ウラジーミル
彼の甥だと名乗り物乞いの様に近付いて来た青年、トリク
2人は偶然出会った「自分は異星人だ」と言う怪しい出で立ちの男が持っていたテレポート装置に触れてしまった事がキッカケで、キン・ザ・ザ星雲の惑星プリュクに飛ばされてしまう
一面荒野が広がるプリュクで、ペペラッツと呼ばれる釣鐘型の宇宙船に乗って彼等の前に現れたのは、チャトル人のウエフとパッツ人のビー、それとロボットのアブラドクス
相手の思考が読める彼等は本来言語を必要としないが、公言可能な罵倒語は「キュー!」
それ以外の全ては「クー!」と口にした
トリクは地球の物を珍しがる彼等に自分達を助けてくれる様に交渉を図るが上手くいかない
しかしウラジーミルの持っていたマッチを「カッツェ!」と呼び興奮した彼等の態度が一変する
どうやらプリュクではマッチはとてつもなく貴重品らしい、ということに気付く
マッチ(カッツェ)をネタに地球へ帰る算段を模索する2人だが、プリュクの数々の不条理に振り回されていく


①チャトル人より身分の低いパッツ人はツァークと呼ばれる鼻輪の様な鈴を付け、「クー!」の挨拶を忘れずにしなければならない
②パッツ人が芸を披露する時は必ず檻の中から見せなければいけない
③エツィロップという権力者には「クー!」をしなければ暴力を振るわれても文句を言えない
④燃料は「ルツ」と呼ばれ水から作られる、逆に水はルツを戻さなければ手に入らない
⑤カッツェを沢山持つ者は黄色や赤のズボンを履き、身分の高さを証明する
⑥ペジェ様と呼ばれる“たるんだオッサン”を崇拝する


次々と身に降りかかる不条理にプライドの高いウラジーミルはウンザリしていた
しかしトリクが適当にチェロを弾いて歌ったロシア語の歌がやたらとウケた
歌を歌って稼げば地球帰還への資金になると一縷の望みを抱く二人だが・・・


























SF映画といってもとてつもなく派手な視覚効果やアクションがあるわけではない、ゆる~い中にちょいちょい風刺を利かせたコメディです
常々SF映画とは『スターウォーズ』の様なビッグバジェットだけではなく、要はアイデア次第なんだと思い知らされます


さてオリジナルの実写版とアニメ版の違いです
まず両者に直接的な繋がりは無く、アニメ版は純粋に現代を舞台にリメイクされた、と考えて差し支えないです
実写版では冴えないロシア人中年と苦労人なグルジア人青年の、当時のソ連社会を皮肉ったコンビでした
ですが本作では現代が舞台なので2人ともロシア人になり、社会のメタファーよりも惑星プリュクの不条理とソレにもがく2人の悲喜交々にフォーカスが絞られています
釣鐘型宇宙船に乗って現れる宇宙人も、ウエフとビーに加えマスコット的な位置付けとしてロボットのアブラドクスが加えられました
ですがそれ以外のあらすじは実写版、アニメ版、共に殆ど共通しています
アニメ版の方がややテンポが良いのであえてアニメ版だけ観るのもアリだと思います
ですが実写版のクライマックスで鍵を握る存在であるアルファ星人が登場しないのは胸が熱くなるポイントが1つ減ってしまった、とも感じました
キャッチコピーは【時空が歪む!】なんですけどね・・・肝心の時空を歪めるアルファ星人が出てこないという・・・
それと実写版では実質主役扱いされていたウエフとビーを演じるロシアでは著名な芸術家のエヴゲーニー・レオノフとユーリー・ヤコヴレフの“如何にも宇宙人らしい”怪演が光っていました
その一方、流石ダネリヤ監督自らがリメイクしただけのことはあり、両者を続けて観ても20年以上の時を隔て、しかも実写からアニメになった、とは思えないほど自然な仕上がりを見せています
作中では重要な役割をする劇伴もオリジナルと同じギア・カンチェリが手掛けています


あまり肩肘張らず観られるB級映画が好物の方や、オリジナル版を知っている方にオススメの作品だと感じました
観終わった後には『マッドマックス』の「V8!V8!V8!」と同じくらい本作の「クー!」を声に出したくなっていることでしょうw


ちなみにダネリヤ監督は2019年に逝去され本作が遺作となりました
面白い映画をありがとうございます

投稿 : 2024/04/13
♥ : 5

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

不思議世界にご招待?クー!

 とある劇場で先行上映され、見てきたです。

 どっかの星の異星人が出てきたと思ったら、場面が変わりオーケストラ会場と何が始まるかなぁ?だったです。
 チェロ演奏者のおっさんが帰り、甥を名乗る青年に絡まれるです。さらに怪しい男も出てきて、持っていたアイテムを青年が押すと、地球とは違う砂漠の大地に瞬間移動してたです。
 そこに、寺の鐘のような乗り物に乗ってきた2人の異星人と小型ロボットらも中心に星をさ迷うお話だったです。状況の変化に驚きもしないおっさんと青年が、無事に地球に帰れるのかなぁ?です。

 作画が日本にも米国にもない個性的なキャラ設定で、独自の世界感だったです。字幕上映で話す言葉は、ロシア語だそうです。実写があって、そのアニメ化だそうです。
 砂漠をさまよい置いていかれたり、新しい出会いがあったり、また再開したりと何処かマイペースで独特な冒険?進行だったです。ディズニーとは違う海外アニメは、上映時間の長いことが今までいろいろ見てきた中で感じるです。
 相手が異星人だけに、地球人とは違う価値観が見られるところも面白いです。

 終わりは、意外とあの場面からいつの間にな、あっさりとあっけないような印象だったけど、おっさんと青年には一緒にいた時間を気付かなかったか?分かっていたのか?という感じながら、どちらにしても感覚的に覚えているのかなぁという所だったです。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 4

計測不能 13 2021年春(4月~6月)アニメランキング13位
アネモネの嘘(アニメ映画)

2021年5月29日
★★★★☆ 4.0 (4)
16人が棚に入れました
彼女が僕に教えてくれたもの。それは人を愛する心。でも彼女は僕に嘘をついていて…。彼女の愛は嘘か真実か……。
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ランドリーから始まるサスペンス

 とあるミニシアターで、新作としておまけみたいに限定上映されたショートアニメです。Webアニメみたいな印象です。コインランドリーの出会いから始まる雄介、加奈の関係を主に雄介の心情を描いたお話だったです。因みにこの時、本編上映された2本のアニメより、こっちの方が面白かったです。

 コインランドリーで、泣いていた加奈に構ってしまった雄介が、元カレと別れて帰る場所がないと加奈の要求で、一緒に住むことになってしまったです。
 仲良くうまく生活している{netabare}ようだったけど、加奈を愛する反面、どこで働いているかも明かさない加奈に疑問を抱いていたです。

 ある日、三日たっても帰ってこない加奈だったとき雄介は、加奈の持ち物から加奈の正体を知ってしまったことで起きる、サスペンスへと変わるのです。
 今まで以上に加奈を思っていた反面、裏切られていた事、自分に向けられていた言葉は何だったのか?怒りと絶望、加奈を自分だけにしたい欲望の先に起こる {/netabare}身もよだつような展開にぞっとしたです。

 雄介の暗黒面、激しいヤンデレ属性の巻き起こす行動には、驚愕です。汚れたものをきれいにするために、ランドリーを使用するけどその利用方法が、凄まじかったです。「これで、いいのか?」だったです。いきなり知らない人と生活するのは、裏表があって怖いなぁ!です。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 1

計測不能 13 2021年春(4月~6月)アニメランキング13位
ケンダマスター拳(アニメ映画)

2021年5月24日
★★★★☆ 3.8 (4)
11人が棚に入れました
東京にあるケンダマ学園にすごい転校生がやってきた。筋肉もりもりマッチョマンの13歳、ケンちゃんだ。彼はケンダマの天才でどんな敵にも負けない強さを持っている。幼馴染のタマコとクラスのマドンナのサオリとの恋愛や、ライバルのミツルギとのバトルを通じて彼は成長していく。さらに、ケンちゃんは死んだ父親が残したケンダマロボを操縦して悪の組織ダークエンジェルとも戦っていた。果たしてケンちゃんは人類ケンダマ計画を阻止できるのか。そしてタマコとサオリとの恋愛はいかに。
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3

何でもかんでも、けん玉

 少し実写も混じった、おふざけアニメだったです。TVアニメ風の進行で、実在しないスポンサー紹介や実写CMが出てきたです。
 その実写CMというのは、主人公のコスプレした変な男が出て来るし、変な女性も水着姿で登場したり、意味わからなかったです。

 けん玉に家族を殺された、野生のけん玉に襲われたなどと、何でもかんでもけん玉けん玉で訳の分からない展開だったです。
{netabare} けん玉の試合にピンチになったとき、ロボットを呼び出して相手を踏みつけたりしたです。

 クラスのマドンナのサオリと付き合うことになって体をけん玉にしたり、幼馴染マコとのもつれで命を落としたりと、三角関係もあったです。親しいはずの人物が、悪の親玉だったりもあったです。

 CMだけでなく実写場面もあり、けん玉並べて恋愛告白みたいな展開もあったりしたです。{/netabare}

 全体的におふざけの連続で、最後もけん玉が別のものに置き換わって、繰り返すみたいだったです。全体的に作画も酷く、何が何だか?分からなかったです。面白おかしくしたい意図があったようだけれども、メチャクチャな設定、設定とも呼べない内容にしか見えなかったです。コメントするにも厳しいです。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 3

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

大須が沈んだ!下北沢が消し飛んだ!!コロナ禍が生んだ史上最低の問題作!!!カブトボーガーは必見!!!?

『マウスマン』シリーズ等で知られるインディアニメ監督のピエール伊藤の最新短編映画
同時上映はコロナ禍に影響を受けてビデオチャットでしか互いを認識してない少年達のボーイミーツガールを描いたディストピアSF『#セカイが滅びる前にキミに会いたい』
この前座として上映される『セカマエ』が(内容の精巧さはともかく)中々鬱屈とした作品でして、その反動を大きくつけた状態で直後に始まるのがこの『ケンダマスター拳』
精一杯肯定的に言えば破天荒な作品
オブラートに包まずに言えば“2021年、最も頭の悪い映画”です


まずタイトルが「ケンダマスター」なのでけん玉を題材にしたホビーアニメなんだろうと思いきや、キャッチコピーが「ケンダマを殺すため地獄から帰ってきた」とあります
ケンダマスターなのにケンダマを殺す???
なにやら『ニンジャスレイヤー』と同じ匂いがしますが観終えた後にはナルホド、もうこのキャッチしか考えられないなwと、至極納得するはずです


開始早々短編映画にもかかわらず提供バックや実写CMが挿入され「映画だから提供バック要らない」とのセルフツッコミも虚しく、淡々と鑑賞者を置いてけぼりにしてくれます
この世の全てがけん玉で決まる、と言わんばかりの世界観とストーリーが繰り広げられますが、純粋にけん玉の技で雌雄を決するワケではなく、けん玉で相手を殴り合う、という良い子に悪影響を与えかねないとてつもなく酷い勝負の仕方なのには開いた口が塞がりません


全52話のホビーアニメを意識してるらしく、冒頭で「第1話」とナレーションが入りますが後半パートでは早くも「最終回」が描かれ、文字通り置いてけぼりのすっ飛ばしを喰らいます


うーんこの支離滅裂な感じ、どこか既視感がある・・・と思いましたが『カブトボーグ』のパロディキャラが登場して合点がいきました!
まさにコレ『カブトボーグ』リスペクト作品だったわけですねw
作品内では『マウスマン』でも監督が意識していたと仰っていた『エヴァンゲリオン』のパロディシーンも度々挿入されるので、『エヴァ』と『カブトボーグ』を同列に語ったという事はこの作品の最な特徴たる(汚)点で間違いないでしょう!


内容がヤバイ上に画面のクオリティもかなり低い反面、キャストの芝居には物凄く力が入っていてその雲泥の差のギャップにも笑いが止まりません
それもそのはず前田剛、味里、岡本麻弥といったインディアニメである事を疑う豪華な声優陣が投入されています
そこに全力を注いだのか・・・と大いに呆れ、、、いえいえ褒め称えたいですw
ちなみに前田剛さんと言えばカブトボーガーの間ではロイドさんの役で有名ですねw


散々ボロクソに言ってますが作画のメンドくさそうな動きのカットは潔くCGで代用しているのは工夫が凝らされていてピエール伊藤監督、自分で言うほど頭悪くはないじゃないか・・・と感心しましたw


と、思ったものの舞台挨拶で「結局何故けん玉なのか?」については監督自身も分からないらしいので、やっぱりこの監督アタマオカシイと感じましたねw
監督の目標は新海誠監督のように下北沢トリウッドに行列を作ることらしいのでw観に行ける環境の方には強くオススメ致します

投稿 : 2024/04/13
♥ : 2

計測不能 13 2021年春(4月~6月)アニメランキング13位
ミッチェル家とマシンの反乱(アニメ映画)

2021年4月23日
★★★★☆ 4.0 (4)
10人が棚に入れました
家族でドライブ旅行中に、ロボットの反乱に巻き込まれたミッチェル家。変わり者ぞろいの一家は、力を合わせて人類の危機から世界を救うことができるのか!?

計測不能 13 2021年春(4月~6月)アニメランキング13位
映画 きかんしゃトーマス おいでよ!未来の発明ショー!(アニメ映画)

2021年3月26日
★★★★★ 5.0 (2)
10人が棚に入れました
本作で登場する新キャラクターは、なんと日本からやってきます!

ケンジは最先端の電気エンジンで自慢のスピードは世界一!“未来の発明ショー”の目玉としてソドー島にやってきます。気さくで誰からも好かれるケンジですが、これから起こる大事件に巻き込まれることをまだ知りません…。

ケンジが、トーマスと仲間たちとどんな冒険を繰り広げるのか、お楽しみに!

声優・キャラクター
比嘉久美子、田中完
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