「エレメントハンター(TVアニメ動画)」

総合得点
59.3
感想・評価
65
棚に入れた
462
ランキング
6171
★★★★☆ 3.4 (65)
物語
3.5
作画
3.3
声優
3.4
音楽
3.6
キャラ
3.5

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ネタバレ

どらむろ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

日韓合作の、元素覚えられる教育アニメ。レン&アリーの甘酸っぱい恋愛が見所です♪

2009年頃にNHK教育テレビで放送された、日韓合作アニメ。
近未来、元素が消失する謎の災害に襲われた地球を救うべく、12歳の少年少女が強化服を装備して異次元を冒険して、地球で消失してしまった元素を「捕獲」していく。
SFアドベンチャー風味のジュブナイルで、教育テレビらしく元素についての勉強も出来たり。
日本製アニメに比べ色々と粗はあるも、中々面白かった。

※2016年1月29日追記
本作のSF設定を担当した金子隆一さんは「恐竜惑星」初め「バーチャル三部作」のSF設定も担当しており、本作の基本プロットもバーチャル三部作を彷彿とします。
2013年8月30日に逝去されたとの由、今更ですがご冥福をお祈りいたします。


{netabare}『物語』
地球から特定の元素がごっそり消失していき、人類滅亡の淵に立たされている、かなり深刻な世界観。
地球滅亡を防ぐ為に冒険してキーアイテム(本作の場合は一つ一つの元素だが)を集めていく、90年代にNHKでも放映された韓国アニメ「虹の戦記イリス」に通じる基本プロットかも。
…また、主人公(たち)が異世界に出向いて活動していく展開は、本作のSF設定担当された金子隆一さんの「恐竜惑星」「ジーンダイバー」「救命戦士ナノセイバー」俗に「バーチャル三部作」を彷彿とさせる。
ハードなSF考証に基付く教育アニメ、こういう作品をこそNHKは頑張って欲しいです。


深刻な危機にさらされて生きている為、登場人物はかなりの悲しみを背負っていたりするも、それに負けずに前向きに立ち向かう活力が良い感じ。
人類の希望が12歳の少年少女なのは、異世界に行けるのが、ある特別な子供だけだから、っぽい設定あり。
ジュブナイル要素の強い物語で、危機にさらされた世界で生きる子供達の葛藤や、時に対立しつつも力を合わせて任務に挑んで絆深めたりする。
元素捕獲の任務では、それぞれの元素固有の特性を見抜いて捕獲方法を工夫せねばならず、その過程で視聴者にも元素や化学の知識を啓蒙していく、流石教育テレビらしい。
化学に疎い私のような無知な大人にとっても興味深かった。

恋愛要素も見逃せない。
主人公レンと、エリート少女アリーとの絆は(甘酸っぺえぇぇぇ!)と当時大いに萌えた視聴者も多かっただろう!
13話「運命を呼ぶ特異点」でアリー危うし!?
14話「運命の自由落下」でピンチのアリーをレンが受け止めに行く展開が超燃える&萌える!
このシーンは「交響詩篇エウレカセブン」のレントンとエウレカを彷彿としました♪

元気一杯な自信家レンが挫折を味わいスランプになった際、父親の言葉が立ち直りの切っ掛けとなる展開は、やはり90年代NHKで放送された韓国アニメ「装甲救助部隊レストル」を彷彿とさせる。
やはり韓国、儒教のお国柄ならではなのかなぁと思った。

感情を知らない機械少女ユノが自らの命を犠牲にしてレン達を救い、最後の瞬間に涙の意味を知り涙を流すエピソードは、感涙モノ。
ユノかわいいよユノ。ここは感動の名エピソードだった。

終盤は陰謀に巻き込まれたり、カー博士の秘密が明かされたり、真相が判明していく。
正直、政治的陰謀や思想対決はあんまり面白くないのだが、子供たちこそが未来を切り開く的な展開は、まあ良かった。

総じて、元素や化学の興味深い知識が得られる、レンとアリーの恋愛が萌える、ユナの最期が泣ける!の3点が見所のアニメだった。
いくつかの不満はあれど最後まで飽きずに視聴出来た事、レン&アリーの萌えとユナの最期が名エピソードだった事をもって、高評価。


『作画』
キャラデザは韓国の方が担当、結構好きです。キアラやアリー、ユノ、ハンナら女子は可愛い。
表情はやや固くぎこちなさが目立ち、動画にすると粗が目立つ。
とはいえ、個人的にはそこまで目くじらを立てる程の欠陥は感じなかった。
アニメの面白さは作画クオリティーだけではないので、とりあえずキャラデザが好きなら別にいいという考え方。

『声優』
主人公レンを演じた本城雄太郎君は当時12歳、溌剌とした好演が光った。
年相応の自然な元気さもさることながら、実際中々上手かった。
佐々木望さんや陶山章央さんらベテラン勢が非常に豪勢、さすがNHK。
ホミの桑島法子さんの少年声も良かった。また小山力也さんの父親らしい優しい演技も見所。
ユノの最期の演技、中山さらさんの好演あっての感動だろう。

『音楽』
石川智晶さんのOP「First Pain」が流石の良曲。
ED「スイヘイリーベ 〜魔法の呪文〜」は楽しく元素を覚えられる♪

『キャラ』
世界滅亡の危機の最中でも前向きに生きる少年少女たちが皆個性的だった。
レンと甘酸っぱい恋愛見せてくれるアリー可愛い。エリートでお固いヒロイン→次第にレンに心開く。萌える!
レンとアリーは、エウレカセブンのレントンとエウレカに匹敵するベストカップルかも知れん!
キアラのお転婆な可愛さも中々。機械で感情知らなかったけど最期に涙流して死んでいったユノも、非常にツボだった。
レンの父親やカー博士ら大人の魅力が高いのも良作の証。
…川嶋主税のガチクズっぷりが、あかん。
邪推だが、あからさまな悪党の名前が日本人なのは、感じ悪いなぁー?
まあ、大して気にはしてませんけど。{/netabare}

投稿 : 2016/01/29
閲覧 : 570
サンキュー:

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