「宙のまにまに(TVアニメ動画)」

総合得点
77.6
感想・評価
1340
棚に入れた
7773
ランキング
598
★★★★☆ 3.6 (1340)
物語
3.6
作画
3.6
声優
3.7
音楽
3.6
キャラ
3.7

U-NEXTとは?(31日間無料トライアル)

ネタバレ

ダレイオス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

地味ながらまじめに天文部を頑張るのはいいね。

天文部が舞台なアニメですがスポーツ系以外は最近は訳のわからない部活動が舞台な
アニメが多い中、学生の部活動らしい部活かつ
あんまりフィクションでは取り上げにくい部活を選んだのは
独自性があって良かったのではないでしょうか
あまりメジャーな部活だと比較されたりして大変なので
題材選びは成功したアニメでした。

基本的なテーマは「天体観測」に重点を置いているようですね。
スポーツ系以外の部活ものアニメではあまりまじめに部活動しないものが多い中
まじめに天体観測したり、自作プラネタリウムを製作したり
かなり本格的に取り組んでいて好感は持てましたね。
星空もかなり綺麗な作画で星座や恒星について登場人物が説明してくれるので
わかりやすいし聞いていてナルホドなと思えるので「天体観測」の楽しさを
伝えるアニメとしてはかなり良かったです。

本作のストーリーは主人公、朔と幼馴染のヒロイン美星が朔の父親の都合で
7年前に転校して別れ離れになったが
朔の高校入学で偶然出会った所から始まる青春物語となっています。
美星は1つ年上のお姉さんにあたるが7年前と性格は変わらず
朔に付きまとったり抱きついたりで困らせる行動ばかりで朔に煙たがれるという所から始まります。
要するに最初はお邪魔虫に思われている
ヒロインと主人公の関係を序盤に置いているように見えました。
朔は幼い時も好んで美星と遊んでいたわけでないと自分で思い込んでいるので
美星との温度差があるがいい感じに出ているし、美星自身は朔に対して
恋愛感情というよりは友人として好きに見えました。(実際そう発言していますね。)
元気のいい女の子キャラにありがちですがスキンシップが多いキャラだけ
変に恋愛感情を持たせなかったのは成功だったかもしれません。
彼女は子供っぽい感じで勢いよく行動すいる姿はかなり可愛くて
笑顔が素敵なのも良かった。

姫は唯一明確に朔に恋愛感情を持っているキャラに見えましたが
それと同時に一番遠い所にいるキャラでしたね。
いつも朔にスキンシップする美星に対して激しく感情を出して嫉妬したりはするものの
肝心の朔に対しては遠くで見つめてデレてたり、心の中で妄想したりの程度で
恋愛面では行動的ではなかったですね。
天文部のメンバー入りの動機も朔がフリーだと知ったからであり
あまり天文部に対して協力的ではないのがポイントでした。
後半妙に意中にない変なキャラにアタックをされたり恋愛面ではかなり不遇に見えました。

文江生徒会長はよくある主人公の部を目の敵にしている生徒会キャラですが
比較的良心的で常識人だったりと最初から憎めない人です。
朔とフラグが立ったように見えましたが
空振りに終わったりとやや中途半端だったかもしれません。
生徒会長が一部活を気にしてくれるのはいかにもアニメらしいです。
私の通っていた学校での部活の部員に生徒会役人の人いましたが
忙しくて殆ど部活動に参加してくれなかったので逆にありがたいくらいですね。

一番大勝利したのは合同で天体観測をした他校の天文部部長のあゆみですね。
彼女はメインキャラではないはずなのにメインキャラ差し置いて一番恋愛面で優遇されてましたね。
おそらくこの手のパターンは萌えアニメではまずないのではないでしょうか
積極的に意中の男子にさりげなくアタックして男ゲットの荒業をやりのけてくれました。
描写的に大人の女性を感じることが出来たのも魅力的でした。
これはアニメというよりはドラマの演出でしたね。

ストーリー的には序盤の仲間集めを2話で完了させているので
構成的には天文部の活動をメインに持ってくることで
天文部の魅力をかなり見せることが出来たと思います。
合宿や学祭等の学校でおなじみのイベントも丁寧にやっていたので
上手くまとまっていたと思います。
その反面恋愛面では上手く結ばれるギリギリの関係どころか
片思いや友人として好きなぐらいに落ち着いていて視聴者的にはやや残念と思いつつも
美星は友人として好きな所は彼女らしくてむしろ良かったと思ったり
姫のそういう切ない雰囲気のお預け感覚はそんなに嫌いではないんですよね。むしろこういう関係は自分は好きだったりしますね。

ただし姫の雪山のエピソードに関しては色々残念だったかな

※ネタバレ注意

{netabare}姫が雪山で遭難して助けに来た朔に抱かれるシーンが出た時はついに恋愛進展が来たかと
思ったけど夢落ち同然の幻覚だったりとか、ギャグとしては面白いけど
本音は視聴していてかなりショックですね。
で助けに来たのは美星お前か・・・拍子抜けでした。{/netabare}

作画については美星や姫の作画は可愛く描けていたと思います。
表情もテレたりするシーンは丁寧に描けていたので萌えアニメとしても
合格点の作画はあると思います。
星空の作画なんかは星の輝きの大小が綺麗に描き込まれていて
かなり作りこんでいる感じがしたのでよく出来ているなと思いました。

声優さんは美星役の伊藤さんはたまにぎこちない感じはしましたが
基本的には演技力はあるなと感じる上手さはありました。
声質がキャラに合っていたので可愛さを声で表現出来たとは思います。
他の声優さんもかなり上手くて演技力はありました。

ヒロインのキャラが立っていてまじめに天文部の活動を主にあてた内容は
まとまっていました。
恋愛面は発展しなかったけど、こういう片思いの状態は嫌いではないので
雰囲気もかなり良かった。地味だけど良作と言える出来はあります。

投稿 : 2015/06/26
閲覧 : 352
サンキュー:

10

宙のまにまにのレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
宙のまにまにのレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

ダレイオスが他の作品に書いているレビューも読んでみよう

ページの先頭へ