「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦(アニメ映画)」

総合得点
77.2
感想・評価
445
棚に入れた
2937
ランキング
588
★★★★☆ 4.0 (445)
物語
4.4
作画
3.9
声優
4.0
音楽
3.8
キャラ
4.2

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ネタバレ

無毒蠍 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

オトナ帝国と並んで名作との呼び声が高い10周年記念作品です。シリーズでも特に異彩を放つ作品でした。

美しく気品あふれる儚げなお姫様が出てくる…
そんな夢を野原一家全員が見るという不思議な出来事。
ある日しんのすけが帰宅するとシロが庭に大きな穴を掘ってしまい、
その穴の中から天正二年のしんのすけから家族に宛てた手紙が出てきたのを切欠に
しんのすけが天正二年にとんでしまうというお話です。

雲黒斎の野望と同じく過去にタイムスリップするネタですね。
シリーズで一度やったネタをまたやるというのは珍しいパターンですが
これだけの長寿シリーズなので同様のネタを違うアプローチでやるというのは納得です。
雲黒斎の野望がストレートにタイムスリップをあつかったSFだとしたら
この作品は夢見をもちいたファンタジー作品ですね。
目をとじると気がついたらそこは戦国時代だった…そんな感じの移動です。
雲黒斎の野望で使ったタイムマシンと違って行き方、戻り方が不明瞭なぶん謎の多い現象でした。

しんのすけが戦国時代で出会ったのは鬼の井尻と恐れられる井尻又兵衛と夢で見たお姫様の春日廉。
この二人との出会いが後にしんのすけの大きな財産となり彼をちょっぴり成長させます。

僕がこの作品をシリーズでも特に異彩を放ってると感じた要因は物語にあります。
今までのシリーズよりも脚本がドラマチックなんですよね。
クレしんはオトナ帝国など感動する作品は多数ありますがどれも設定からして少し変わってるものばかりです。
ですが本作はそれらと比較すると余計な味付けがされてない素材そのもののような仕上がりになってるのです。
なのでクレしんだけどクレしんっぽくない物語の動きに焦点を当てたような珍しいつくりになってました。
今までのドタバタ劇から一転、合戦に身分違いの恋やしんのすけの複雑な心情に
歴史の生き証人としてただただ記憶することしかできない野原一家の姿などが描かれます。
恋というエッセンスをこれほどまで純粋に綺麗にあつかった作品は今までのシリーズでもなかったので
本作が印象深い独自の色を出すことに成功してるのはそこにあるのかなと思います。
身分違いの恋という要素を子供向けとは思えない手法で見せてくれました。
井尻又兵衛の死…最後は結ばれて大団円とかそういう終わり方ではないのです。
クレヨンしんちゃんという作品で正しいのはおそらくむすばれて大団円だと思います、
子供向けだしそれが基本かと…でもこの作品はそうじゃない…
しんのすけと出会ったあの日、本当は井尻又兵衛という男は死ぬはずだった。
でもそれをしんのすけが救ってしまった…でも結局過去は変わらない。
井尻又兵衛の死は変わらない。
でももしあの日しんのすけと出会わずに死んでいたら
春日家も滅ぼされて廉も死んでいたかもしれません。
もしかしたらしんのすけたちが夢で見た廉の姿は
又兵衛が死んだ後のものだったかもね。
廉の又兵衛に生きててほしかったという強い想いが
しんのすけを呼び寄せ又兵衛を救わせたのかもしれません。
そんな感じの切ないお話をクレヨンしんちゃんでやったというのだから
やはりこの作品は異彩を放ってると思いますよ。

そして相変わらず野原一家の絆が素晴らしい。
しんのすけが天正二年に行ったと普通じゃ考えられない仮説をたてる
ひろしの勘の冴え方といったらなかったです。
しんのすけのいない世界に未練なんてねえ!と迷わず過去に飛ぶ潔さ。
このファミリーは本当に最高だぜ。

このアッパレ!戦国大合戦は大人も楽しめるクレしん映画の代表格ですね!
従来のシリーズよりもドラマチックなので物語で普通に楽しめると思います。
いつものドタバタ劇や笑いを求めてる人には物足りないかもしれませんがね。

【A80点】

投稿 : 2014/12/09
閲覧 : 344
サンキュー:

4

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