「KEY THE METAL IDOL(OVA)」

総合得点
66.5
感想・評価
67
棚に入れた
324
ランキング
2769
★★★★☆ 3.7 (67)
物語
3.6
作画
3.6
声優
3.7
音楽
3.7
キャラ
3.6

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ネタバレ

Lovin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

観た感じ

■概要{netabare}
 原作:佐藤博暉

 監督:佐藤博暉
 キャラクタ原案:田中久仁彦
 キャラクタデザイン:石倉敬一
 制作:スタジオぴえろ
 話数:全15話

 OP:「In the Night」
   by 貴島サリオ

 ED:「私がそばにいる」
   by 貴島サリオ
{/netabare}
■感想
 LDを視聴。アイドルを目指す話。

 アイドルマスター、ラブライブ、アイカツ、プリパラとアイドルアニメが隆盛を極める現在、このビッグウェーヴに乗るべく、少し古めのアイドルアニメにスポットを当ててみた。

 片田舎で爺さんと二人暮しをする主人公キィ(巳真兎季子)は、爺さんが還らぬ人となった不慮の事故を機に、ある思いを果たすべく上京する。東京では偶然にも、夢を描いて既に上京していた中学の同級生、厨川さくらと再開する。上京した理由を聞いたさくらは、キィの夢をかなえるべくプロモーターに転身する。

 キィは、作中で大人気の鬱瀬美浦というアイドルに憧れ、彼女のようなアイドルを目指すが、一介の少女がトップアイドルと肩を並べるのは容易ではなく、様々な困難が壁となって立ち塞がる。しかし、決して明るくはないがポジティブな思考、さくらとの友情などによりこれを乗り越え、様々な人々との出会いと別れを繰り返していく。

 こうして様々な人の善意によりようやくステージに立つことができたキィは、アイドルとしてスターダムに伸し上がれるのか?鬱瀬美浦のようなトップアイドルになれるのか?ラストは中々に見応えはある。

 Q.何故こんな書き方をしたのか?
 {netabare}A.今時のヌルいアイドルもののように偽装したかったから。

 {netabare}この作品は、全編通して暗い。登場するキャラの大半は何処か怪しい。そして結構人が死ぬ。所謂鬱作品だ。作品として優れているとは思わないが、制作当初は2クールのOVAとして始まったらしく、できるなら完全版を観たかった。そのくらい濃密ではある。

 敵役として登場する蛙杖は、息子(或いは娘?)が難病に侵されており、巳真博士の研究を利用しようと画策していた、と言うのが本来の目的であったが、自身が社長を務める蛙杖重工での開発が思うように行かず、巳真博士の研究成果を強奪、揉み合う中で殺害してしまう。

 蛙杖の子供と言うのが、生きているのかすら定かではないうえ、研究を血生臭い方向に利用しようとしたため、巳真博士とは袂を分かち、周囲は距離を置いている。蛙杖重工社内では、Dと呼ばれる元軍人も研究に加担しており、巳真博士の研究や、その集大成であるキィの存在を巡って様々な争いが起こる。

 その他、影から兎季子をサポートする助手、さくらのバイトするレンタルビデオ店の常連、新興宗教の教祖など、怪しいキャラには事欠かないが、皆揃って初見では読めない苗字を持っている。巳真=みま、厨川=くりやがわ、くらいなら読めても、三和土=たたき、蛙杖=あじょう、などはまず無理だ。

 この作品のOPやEDは、この上ないくらい作風に合っている。つまりは非常に暗い曲である。もし明るい曲だとしたら、雰囲気は台無しになったことだろう。また、岩男潤子の演技も、キャラに相応しいものとなっており、非常に評価できると思う。

 欝過ぎて人に奨めるには躊躇してしまうが、一寸書き切れないくらい濃い作品になっている。敢えて沈みたい人など居ないと思うが、もし追う言う状況に陥ったのであれば、この作品でより沈めることは保証できる。{/netabare}{/netabare}

■蛇足:{netabare}
 サブタイトルは、コンピュータに関わる単語、

 とりわけBASICインタプリタで使用する単語が用いられている。
{/netabare}

投稿 : 2014/12/30
閲覧 : 537
サンキュー:

25

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