「精霊の守り人(TVアニメ動画)」

総合得点
80.7
感想・評価
1229
棚に入れた
6413
ランキング
435
★★★★★ 4.1 (1229)
物語
4.2
作画
4.2
声優
3.9
音楽
3.9
キャラ
4.1

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にゃんにゃ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

夭折、それは自然の摂理。運命に抗う男の物語

はからずとも世界の命運を背負った1人の少年。
しかし、その真意に気づくものは誰一人としていない。



過去、自らの業により奪うことになってしまった8人の魂。
その魂を弔うべく、用心棒として人を救う道を選んだ女性、バルサ。

あるとき宮内のいざこざに巻き込まれたバルサは、
第二皇子であるチャグムの用心棒を引きうけることになった。
そして2人の、王宮の追手からの逃避行が始まった。

しかし、真に戦う相手は国ではなかった。
それに気づいたとき、すべての摂理は明かされる。


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とてもシンプルな、ファンタジーアドベンチャーストーリー。
ファンタジーと言いつつも、設定・キャラはとてもリアルで、空想のものとは思えない。
だからこそ、つよいインパクトも無く物足りなく感じてしまう人もいるのかと思うが、
個人的には毎話わくわくで、とても楽しめた。

ストーリーが進むうえで基本となるのが「バルサ、チャグムの生活」
最初はバルサにとってただの守る対象でしかなかったチャグムだが、
次第に親子の絆が芽生え始める。そこにタンダも加わり、もう普通の家族にしか見えない。
成長し、最後に誤ることなく英断を下したチャグムを見たときには、
もとよりその素質はあれども、思わず「すばらしい子に育てたね、バルサ」
と、言いたくなってしまった。

「それをできる立場にいるのにやらないのは罪だ」
バルサの、そしてジグロの想いは間違いなくこの子に受け継がれたのだなと。

個人的には、バルサのミスリードに乗っかってほしかったのだが…



また雰囲気がとてもいい。
動きの無いアニメって観てて飽きちゃうことが多いが、これは違う。
「静」がすごく魅力的。
動きの無いシーンがかなり多いが、なぜか、そーゆーシーンほど見入ってしまう。
一言一言にすごく引きつけられるし、些細な動きもまたその場の雰囲気をうまく伝えてくれる。
細かいところが、とても丁寧だからこそ活きる「静」といったところか。

ここで一言「アニメは動いてなんぼだろ?」

そう、このアニメは「静」だけじゃない。「動」も半端なくかっこいい。
バトルシーンはほとんどないいが、バトルが始まったときのドキドキ感は類を見ない。
緊迫感がこっちにも伝わってくるほどの臨場感。
このアニメのキャラは皆戦いを好まない。
だからこそそこにかける想いが、自分の中でこれほどの迫力を生むのかもしれない。


と、このレビューはバルサ、チャグム、(ジグロ)だけで話を進めたが、
他にもたくさんの魅力的なキャラがいる。
個人的には、
大工の棟梁に扮したゼン(ちょー脇役)
刀鍛冶(たぶん8話にしか出ない)
の2人がとてもよかった。



少しでも気になった人はぜひ観てほしい。
個人差はあれど決して、観て損するアニメではないと思う。


それにしても、
強い女と、それに惚れた男を描かせたら、神山監督の右に出るものはいないね。

投稿 : 2011/10/23
閲覧 : 397
サンキュー:

18

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