じぇりー さんの感想・評価

4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態：観終わった

2話完結あるいは3話完結でキャラとストーリーに深みが出た。

第4期まで続いた夏目友人帳もいよいよクライマックスだったのか。今作は単話完結のエピソードは少なく、「～参」と同様シリアスな展開が多く、ほのぼのシーンは少な目だった。

そして今回も夏目が妖怪に名前を返すあの美しいシーンもあまりなく、初期の頃の良さが失われつつあるなぁと感じた。
かといって今回の「～肆」が、初期のエピソードのような作品であったとしたら「毎回訳アリの妖怪に出くわしては、一悶着あり、その後名前を返し、妖怪たちと心を通わせる―というパターンばかりでは飽きが来てしまう」、というレビューを書いてしまいそうだ。
つまり、これもシリーズ化した作品の姿として考えると、至極全うな流れなのかもしれない。

でも、個人的には初期の頃のエピソードに近い第4話あたりがやはり王道でお気に入りだ。

OPテーマのアニメーションに、夏目の祖母のレイコや、妖怪に名前を返す本作の象徴的なシーンなどが一切登場せず、いまいち本編とリンクしていないように感じていたが、最後まで視聴してようやくこのようなOPになった理由が分かった。
しかし、これまでのシリーズに比べると少し物足りなかった感は否めない。

このシリーズを一連視聴してきて、内容・OP／EDアニメーションその他諸々含め、「続・夏目友人帳」までが個人的には最高潮だった。
でも、全体を通して概ね良い作品だった。観てよかったと思う。