蒼い星 さんの感想・評価
3.0
物語 : 2.0
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
ひとの不幸は蜜の味。
人の心の底のヘドロのような感情を描いた作品。
他のアニメと違って作画と演技が実写みたいで凄く生々しいですね。
学校の雰囲気なんか本物みたいです。
『萌えなんていらねえ!』
『他の連中と同じことは、やりたくねえ!!』
『俺の才能を見せつけてやるぜ!』
実際に役者さんを集めて演技させてカメラ回した映像からの実写トレス?とロトスコで、
金と手間暇をかけて迫力のある映像に仕上がっています。
非常に挑戦的な監督さんですね。
でも、ここまで実写寄りのタッチにするのなら、
『ドラマでやれば良いんじゃね?』
『アニメじゃないだろ!!』
『俺はアニメを観たいんだよ!なんだよコレは!?』
見た人の多くが一度は抱いた感想だと思います。
生きていることのモヤモヤに対する叫びや衝動を描いた過激な作品ですね。
親・兄弟・交友関係・学校・職場などのしがらみに抑圧を感じて、
『ぶっ壊したい!』
『あいつもこいつもうぜえ!!』
と、思っている人ならこのアニメに共感できるかもしれません。
また、クセが強いですが主題歌4つは中々に良いですね。
実のところ私は、このアニメはダメだと思いました。
このアニメの一番イヤなところ …展開が遅過ぎる。
原作では中学生編の最終巻はTV放映開始の10ヶ月前に発売されていました。
きちんと中学生編1~6巻を1クールにまとめて作る時間的余裕はあったはずです。
しかし、 チャー研並に無言で歩いてるだけのシーンとか風景にBGMを流し続けてダラダラと尺稼ぎをしまくった挙句に、
1クール全13話の最終回が非常に中途半端なところで終わってしまいました。
最終回のラスト数分は打ち切りっぽくて、あっけにとられましたね。
結局ね、このアニメは長濱監督とかが実験的作品をやりたくて、
やりたい放題やって、視聴者がそれを面白いと思うか?なんて全然無視してると思いますね。
BDの売上は300枚前後。2期なんてプロデューサーが絶対に許さないでしょうし、
それならそれで1クールで6巻最後までやる責任がありましたね。
私は物珍しさもあって最初は悪の華を楽しんでいたのですが、正直なところ途中で飽きてしまいました。
インパクトとか受け狙いに頼った作品の限界ですね。
本質的な部分で、このアニメは独り善がりの極みだということ、
それと、未完でこのアニメを最終回にしたアニメスタッフに抗議の意味を込めて、点数をマイナス修正しました。
これにて感想を終わります。