photon さんの感想・評価
2.7
物語 : 1.5
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
心理現象
妖怪もののランキングをつくろうと思って観賞。
主人公の立ち位置がGS美神の横島みたいな感じ。
てっきりタイトルはTriple X Syndrome(超女性)の改変かと思ったけれどどうやら違うらしい。
怪現象というよりも心理現象を発端としたものの方がメインな感じ。
物語シリーズと似ている処が多いような印象を受けたけれど時期的にはこちらの作品の方が古いので、物語シリーズの原作者が影響を受けているのかも知れない。
妖怪が登場する話は大体粋な演出が施されているように思う。
占術関連は近代や西洋のものがベースになっているようだけれど、出自の怪しいもの(六曜とか)を参考にしている点はエログロナンセンスが風靡した昭和モダンの雰囲気を感じさせる。
人の心理作用が怪現象の結果に影響を与えるのは妖怪ではなく、むしろSFやファンタジーの類なので期待していたものとは違った。
個人的にこの手の話はポストモダンや分析哲学辺りの本の方が公理系(アニメでいう処の設定に近いかも)とかしっかりしていてスリルもあるから余り印象に残らない。
作中に登場する文献なんかは設定の一つなのであまり気になることはないのだけれど、例えば妖怪ということばの概念をあまりに捻じ曲げて解釈してしまうと作品とは呼べない無秩序な代物と成り果ててしまう。疑いなくことば遊びに興じる作品がこの状況に陥り易いのだけれど、本作品もそれに近い状況に陥りつつあった。但し、原作に人数をかけている為か、ある種の挑戦のようなものとして受け取ることができないでもない。
1話完結型で鳥籠の話は少し新鮮さを感じた。