「クレヨンしんちゃん 爆発!温泉わくわく大決戦(アニメ映画)」

総合得点
66.5
感想・評価
110
棚に入れた
612
ランキング
2749
★★★★☆ 3.6 (110)
物語
3.5
作画
3.6
声優
3.8
音楽
3.5
キャラ
3.8

U-NEXTとは?(31日間無料トライアル)

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 2.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

タイトルなし

小学生だったか中学生だったかの頃、クレしんシリーズでもおそらく、一番好きだった作品。
相変わらず無駄に凝ったリアリティー演出には舌を巻く。銃のSEの差別化、巨大ロボの進撃に対する日本政府の描写、地域住民の反応といった【現実味のない現実】感が素晴らしい臨場感をもたらしてくれている。
中盤以降のYUZAMEの侵攻シーンなんて、特撮映画みたい。

ただし、今回はキャラクターの魅力という点では、過去作に一歩劣っていた。
本作の敵役である垢まみれの犯行動機のくだらなさに焦点が向きがちだが、実は今回のお話は、これまでのクレしんのような勧善懲悪の形とは少し異なっている。
YUZAMEが悪だとして、じゃあ温泉Gメンが正義側かというと、そんなこともないのだ。

それは草津という人物が証明している。彼がしんのすけらと共に風呂に入るシーンがあったが、草津はなんと、自分専用の風呂を特別に用意しているのだ。
おまけに、しんのすけが水で埋めようとした途端、鬼の形相で詰め寄り、この風呂で入れないなら他の風呂に入れとまで言い出す。
ここから分かるのは、草津がひどく自分勝手な人間ということだ。自分の理想を頑として譲ろうとしない頑固さもみてとれる。(思えばこれは、終盤の自供シーンに向けた伏線だったのかも)

だからこそ、金の魂の湯に選ばれたのは、妙な拘りなど持たない、野原一家だったのだろう。
本作が描いているのは、争いなんて大体が、風呂に浸かれば解決しちゃうような、しょーもない理由ばかりだ、ってこと。

……でも、できれば入浴シーンからの変身→ロボ撃破までの間に、野原一家が団結する流れがもう少し強く欲しかったところ。
前半=中盤にかけて、ひろしとみさえが険悪な空気を放つという、これまでのクレしんシリーズに比べてもストレスの溜まる展開だった分、不健康ランドでの敗北から自宅へ【帰る】までに、家族会議のようなものを挿んでくれたら、より盛り上がっていたことと思う。



まぁ指宿ちゃんが素晴らしかったから許すけど。
なんなのあの子、めっちゃかわええ。
ちょっと天然気味の中年殺しで、しかも惚れっぽいという。草津さんがセクハラまがいの行為に及ぶ気持ちもよく分かる。
敵の罠である温泉を前にして「先輩、私もう我慢できない……」のシーンでは、もはや僕の頭の中にストーリーなんて概念は消え去っていた。
東松山よねさんに勝るとも劣らない魅力的な女性キャラクター、眼福でした。

でも、他のキャラクターに関してはちょっとなぁ……。草津さんは上記の理由でいまいち好きになれないし、フロイラン、ジョーはどうもキャラクターとしては弱い。
これまでのクレしん映画と比べると、作画と演出の力技で魅せてきた感はあるかな。

投稿 : 2015/08/23
閲覧 : 300

クレヨンしんちゃん 爆発!温泉わくわく大決戦のレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
クレヨンしんちゃん 爆発!温泉わくわく大決戦のレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

ページの先頭へ