「スカイクロラ - The Sky Crawlers(アニメ映画)」

総合得点
64.3
感想・評価
423
棚に入れた
1993
ランキング
3789
★★★★☆ 3.6 (423)
物語
3.6
作画
4.0
声優
3.3
音楽
3.6
キャラ
3.4

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ネタバレ

takekaiju さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

開始5分で面白いとわかる

まずオープニングのドッグファイトが圧巻だ!
立体感ある雲の描写、その間を飛び交う戦闘機の悠々とした姿、砕ける外装、飛び散る血潮……スケールの大きさを感じさせてくれ、鑑賞者を惹きつけてやまない始まり方をする。
そこから、雲を裂きながら帰還する戦闘機の視点とともにクレジットが流れ、最後に監督・押井守の文字を見ればこの作品の面白さは決定されたようなもの。

物語の舞台は、19世紀の欧州をモデルにしていそうだが、現代風の街並みがあったり主要人物は日本語を話す割に英語やポーランド語が飛び交ったりと乱雑な世界観をしている。主人公カンナミの視点を中心に、所属するPMCでの日々の暮らしと戦闘機を用いた空中戦が物語の主軸となっている。

戦争と空戦をテーマにしている作品としては珍しく、戦争の理由や戦況の優劣、政治背景や世界、社会状勢に関する描写がほとんどない。どちらかというと、戦争に従事する主人公たちパイロットの姿を淡々と描いた作品である。
では、単なる一人称小説かというとそうではなく、上司のクサナギが戦争の必要性を語ったり死なない体である自分たちを呪う登場人物たちの吐露があったりと、作者の、スタッフたちの思想が窺える。

エンディングも実にあっさりとした終わり方をしていて、
{netabare}
主人公のカンナミが誰にも倒せない敵方のエースパイロットにあっけなく撃墜されて終わってしまう。{/netabare}

いわゆるアニメ的、ラノベ的展開を期待していると肩透かしを食らう一方、芸術性という点においては高く評価できる作品だと思う。

投稿 : 2015/09/27
閲覧 : 341
サンキュー:

3

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