「ソードアート・オンライン(TVアニメ動画)」

総合得点
90.4
感想・評価
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棚に入れた
46683
ランキング
55
ネタバレ

RFC さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

すべてが最高

 友人に勧められて見始めて一気に引きこまれました。

【作品概要】
 ゲームの世界にいよいよヴァーチャルリアリティーが
 導入され、画面を見るのではなく、
 自分がそこにいることが出来るようになりました。
 そんな近未来の物語。
 私はこの作品のテーマは「出会いと絆」だと思います。

【作品に対する感想】

 いろいろ批判も多い作品ですが、私は絶対お勧めです。

1)物語
 主人公キリトは人付き合いが苦手な根暗な
 ネットゲーマーですが、失敗と成功、
 さまざまな経験を積み重ねて成長していきます。

 前半はデスゲームからの生還、
 後半はヒロイン:アスナの救出が描かれています。

 前半のアインクラッド編では1万人の人間が
 ・ゲーム内で死亡したら本当に死にます。
 ・クリアするまでゲームから出られません。
 というソードアートオンラインという
 ゲームに囚われてしまいます。

 そんな状況で人がどうなっていくか、
 リアルに描かれています。
  皆で協力して脱出しようとする者、
  われ先に脱出しようとする者、
  町から出ずに誰かが何とかしてくれるのを待つ者、
  絶望して自殺する者、
  犯罪を扇動する者、
  殺人を愉しむ者…。
 人はなかなか一枚岩にはなれません。

 後半のフェアリィダンス編では
 ゲーム中で死んでも本当に死ぬことはありません。
 普通のヴァーチャルリアリティのゲームです。
 しかし、ゲーム内にアスナが囚われている可能性があり、
 手掛かりを求めてキリトは飛び込みます。

 舞台はアルブヘイムオンラインというゲームであり、
 空を自由に飛べます。バトルも空中戦が多くなり、
 スピード感が凄かったです。
 後半のヒロインはリーファという古参プレイヤー。
 ビギナーのキリトを知識面でフォローします。

 アルブヘイムの話はもしキリトが普通のプレイヤーであれば
 達成不可能で、アインクラッドの頃からの奇跡の積み重ねが
 細い細い糸を手繰り寄せました。
 何一つ欠けても繋がらなかったわけで、
 無駄になることなんて何もないんだなあと
 改めて心に刻みました。
 無駄にするも活かすも自分次第ですね。

 なおハーレム展開と評されることも多々あるSAOですが、
 私はあまりそう思っていないです。
 {netabare}
 命がかかった状況であれだけの力や優しさを見せられたら
 好意を持つことは自然と思いますし、キリトの方は
 きちんとアスナと共にありたいと意志表示しています。
 {/netabare}

2)声優
 SAOの中の人KingOFKingは子安さんだと思います。
 従来はガンダムSEEDのムゥ・ラ・フラガ、
 頭文字Dの高橋涼介、まほろまてぃっくの流河濤、
 ムーミンのスナフキンなどクールなナイスガイを
 演じることが多かったと思っていましたが、
 最近は演技の幅も広がり、変人を演じても
 トップクラスになりましたね。
 {netabare}
 ほんとにこのSAOでの下衆野郎の演技は凄いですね。
 私がキリトの立場でも殺す以外の選択肢はないと
 思うくらいでした。 
{/netabare}

 松岡さんの泣いてる時の演技は本当に凄かったと思います。

3)キャラ
{netabare}
 ①キリトについて
  世間では俺TUEEE!+ハーレムの代名詞と
  なってしまいましたが、彼はもともと対人スキル低で
  他のゲーマーからは敬遠されおおよそ主人公らしくない
  人物だったと思います。
  それが自身が死ぬような危機、自己犠牲、他人と触れ合い、
  温かみと喪失を味わって…いろんな経験・失敗をして、
  泥水を啜って成長していくから好感が持てるのだと思います。
  ただ、年長者に対してお前とかアンタとかいうのは
  いただけません(^^;

 ②アスナについて
  1話でヒロイン枠確定と思いきや、
  一旦別れてしまったのが意外でした。
  こういう風にヒロインが簡単に主人公に
  なびかないのもいいですね。
  ちゃんと自分の意思で動いている感じがよかったと思います。
  あとは仮想世界とはいえ、家族まで踏み込んだところは
  想定外で良かったと思います。家族を持つってことは
  セックスしていちゃいちゃしてればいいわけでは
  ないですからね。

 ③サチについて
  普通の女子1。
  彼女あってキリトは大きく成長したわけですが、
  現実に戻った彼女を見てみたかったと思わずには
  いられなかったです。

 ④クラインについて
  凄くいい人なのにあまりにバカっぽく描かれ過ぎてて
  扱い酷いと思いました。クラインが活躍する話が
  見てみたいです。

 ⑤リズについて
  普通の女子2。
  私の中では嫁にするには一番いいんじゃないかと
  思えるんですが、世間の評価はいまいちのようで。
  不憫よのう。

 ⑤リーファについて
  混乱して見当違いなことを言ってしまったり、
  等身大の中学生という感じで良かったです。
{/netabare}  

4)作画
 アインクラッド編では命がかかった状態ゆえに、
 バトルでの緊迫感は尋常ではなかったです。
 RPGでコマンド入力するのとは違う、自分が
 巨大なモンスターに踏み込んでいかなければならない
 恐怖感がありありと伝わってきました。

 途中から気になりだしたのですが、作中女性キャラのお尻の
 カットがやたら多かったのですが、監督のこだわりですかね?


5)音楽
 音楽は素晴らしいですね。
 サントラがやっと発売になりましたが、即買いです。
 作曲者の梶浦さんはガンダムSEEDなどでも活躍されたそうで。
{netabare}
 ①OP/EDについて
  OP/EDはヒロインの心の声でしょうか?
  アインクラッド編のはアスナの。
  フェアリィダンス編のはリーファの。
  ClossingFieldの半角文字群がうねる絵は
  すごく印象的で象徴的でした。
  INNOCENCE…「隠してた感情が悲鳴を上げてる」に尽きます。
  武道家の所以か、しがらみに囚われたアスナよりも
  ストレートですね。

 ②テンションMAXなシーン
  swordland
   1話の最後で流れて以来、
   BOSS等クライマックスの定番。
  luminous sword
   キリアスの共闘で流れてました。テンションアゲアゲ!
  we have to defeat it
   大ピンチの曲。世界樹での絶望感は半端ないですね。
  got to win
   リーファの一番の見せ場ですね。

 ③いい感じのシーン
  a tender feeling
   グリセルダの優しい笑顔、ニシダさんの「そうですなぁ」
   キリアスの事後などいいシーンの定番。
  at nightfall
   キリアスのキュンなシーンのテーマです。
   衣擦れが聴こえてきそうなほど綺麗で丁寧な
   ストリングが印象的でした。

 ④感傷的なシーン
  in your past
   ユイとの別れのシーン。sword landのアレンジですね。
  a tiny love
   独白や心境の吐露でよく流れてました。

 ⑤町のテーマ
  the first town
   牧歌的な感じがいいです
  everyday life
   キリアスが昼寝してた時に流れてましたね。Fl.が綺麗
  with my friend
   重い話が多い中、ほっと一息ですね。
 
{/netabare}
 
6)印象的なシーン
{netabare}
 ①サチ「ありがとう、そしてさよなら」
  自分を責め続けたキリトがほんの少し救われた瞬間。
  何回見ても泣けます。

 ②お昼寝キリト・アスナ
  アスナの副団長としての顔を見た後だけに、
  寝ぼけまなこ+よだれ+草
  に防御力無視のダメージを受けました。
  最初私はアスナが
  「女子の寝顔を見続けたことはご飯1回でチャラにしてあげる」
  と言っているのかと勘違いしてました。

 ③青眼の悪魔での二刀流開帳
  直前で盾を持たないキリトの隠し事について
  話題が出ておきながら
  この場面になるまで全く想定してませんでした。
  やっとリズの剣に持ち替えたのかと思いきや、二刀流かよ!
  あの静止画は鳥肌がぞわぞわってなりました。

 ④キリト「結婚しよう」アスナ「…はい」
  対人スキル低のキリトがちゃんと意思表示した瞬間。
  アスナの幸せそうな表情が最高でした。 
  
 ⑤アインクラッド崩壊
  もの哀しい音楽とともにアインクラッドが崩壊。
  そこで生きた意味を見出した二人の悲しみと寂しさと
  何とも言えない心の内がにじみ出た表情が良かった。
  アスナの「愛して…愛して…います…」が健気過ぎて泣ける。

 ⑥須郷「英雄君」
  須郷に現実世界での力の差を見せつけられたシーン。
  視聴者側も怒りと焦燥感がこみ上げます。
  子安さんのねちっこい演技がさらに憎悪を駆り立てます。

 ⑦キリト「アスナ…!アスナっ・・!」
  世界樹攻略1回目。
  狂うほどにアスナを求めるキリト。
  圧倒的な物量で攻め立てる守護騎士に対する絶望感を
  こみ上げるアスナとの記憶で跳ね返すキリト。
  ウルウルしてきますね。

 ⑧鍍金の勇者
  自分の無力さを認めているゆえの自虐的宣言。
  そのあとちゃんと
  「そう(ヒーローに)なれるように頑張るよ」
  っていつまでも無力であることを否定しています。
  かっこいいですね。
  

{/netabare}

7)「?」なシーン 
{netabare}
 ①アインクラッドの最後、ヒースクリフとの戦いで死んだはずの
  キリトとアスナが生きていたのは何故?
  
 ②ユージーン将軍との一騎打ち。最後の一撃でユージーン将軍を
  真っ二つにした際に爆発したのは何故?
  ほかのサラマンダーはそんなことなかったのに。

 ③アインクラッド編で茅場が完全消去したはずの鋼鉄の城。
  ALOで再現できたのはなぜ?


{/netabare}

8)プログレッシブについて
 アインクラッド編は1層から始まって、突然50層くらいまで飛んで…
 と、かなり途中の工程が描かれてません。
 これは原作でも同様なのですが、アインクラッド編を1層から順に
 書き連ねているのがソードアートオンラインプログレッシブ。
 
 1層攻略後に別れたはずのキリアスがその後も暫定パーティーとして
 2層以降も一緒に行動したら…というifと私は解釈しています。
 というのが現在6層攻略完了ですが、
 キリアスの心の距離が近くなりすぎてどうあがいても
 サチの話に繋がりそうもないので。
 キリアスラブが大好きな方へかなりお勧めですね。
 もちろんデスゲーム故の本気で危ないシーンもありつつ、
 いちゃラブ要素もこゆいといった内容です。
 

投稿 : 2022/06/12
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サンキュー:

60

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