「SHIROBAKO(TVアニメ動画)」

総合得点
91.4
感想・評価
3716
棚に入れた
15353
ランキング
32
★★★★★ 4.2 (3716)
物語
4.3
作画
4.2
声優
4.1
音楽
3.9
キャラ
4.2

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ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

アニメファン、クリエイター必見の作品

世界観:6
ストーリー:9
リアリティ:9
キャラクター:8
情感:10
合計:42

<あらすじ>
シロバコとは映像業界で使われる白い箱に入ったビデオテープの事でありひとつの作品が完成した際に、制作者が最初に手にする事が出来る成果物である。イラストや写真等で華やかに作られている販売用パッケージと比べれば、白い箱に入っただけのテープは地味かもしれない。しかし、そこにはクリエイター達の想いが詰まっている。
この物語は、5人の夢追う女の子を中心に、シロバコの完成を目指し奮闘するアニメ業界にスポットを当て日々起こるトラブルや、クリエイティブな仕事ゆえに起こる葛藤や挫折、集団で作るからこそ起こる結束や衝突といったアニメ業界の日常を描いた群像劇作品である。
そして、5人が共に目指した夢への挑戦。
その先に見出す希望へと続くサクセスストーリー。
そう、アニメの今がここにある・・・
(公式HPより)

(2016年1月)TVの一挙放映を録画していたので、その機会に一気見しました。

P.A.WORKSの絵なのでちょっとメインキャラクターたちが可愛すぎるのと、彼女たちの顔が似すぎていること(瞳の色と髪型・色で区別させるのは安易だと思います)、{netabare}ドンドンドーナツ、ドリフト・カーチェイスなど、{/netabare}序盤は抵抗もありましたが、徐々に物語に入れました。

主人公の宮森あおいを中心に、多くの関係者が登場します。登場の度に役職と名前が表示されるのはわかりやすかったです。これを見ると、アニメにはどれだけの人が関わり、その人たちがどんな想いを持っていて、どのように制作されているのか等が、門外漢だった自分にも想像できました(もちろん、イイ話になっている部分も多分にあるのでしょうが)。

アニメがどのように創られているかは、アニメをより深く愉しむ目を養うためには見る側としても知っておきたかったので、ちょうど1年50作品を見たところでしたのでよい機会となりました。雲の描写にこだわっている方がいましたが、今後は背景描写にも心情が含まれているのではないか等、より注目できるというものです。このような観点でも、アニメファンは見て損はないと思います。

また、この作品は、アニメ業界の舞台裏を書いたものですが、私にとっては、クリエイターへのエールが込められていることを強く感じました。アニメに限らず、どんな業界でも、モノづくりをしている方、それが好きな方、どうしても創作活動がやめられない方には、強く響く作品だと思います。

自分がなぜ、モノづくりをしているのか、好きなのか、やめられないのか、そういう方にとっては自問自答を繰り返すテーマですが、SHIROBAKOでは、主人公をはじめ、多くの登場人物がそのことに向き合って、アニメ制作を進めていきます。これは普遍的なテーマなので少しピントがぼやけてしまった面もありますが、良かったと思います。

<採点基準を踏まえたコメント>
世界観…現実舞台のため基礎点が4点。減点は特になし。加点では、OPEDに印象のある曲がなかったため音楽での加点はせず、6点としました。

ストーリー…{netabare}7話の作画トラブル、最初はタローの自己責任問題かと思いきや、8話冒頭に絡んでくるとか、落合氏の退社で最終話の担当になるとか、ずかちゃんのオーディションや声優を決める会議をさらりと進めた上で、原作者との話し合いを経て、ずかちゃんが参加できるというストーリー展開は巧みで印象的でした(新人でも妹役で使うなら自然ですしね)。{/netabare}2クールとなると中だるみも起こりやすくなり、並回もありましたが、特に後半は一気見可能な面白さ。最終話の締めも綺麗だったので9点。

リアリティ…{netabare}ドンドンドーナツ、ドリフト・カーチェイスがあるので満点はなし。他にも人形劇を交える作風、監督が原作者に会う過程等にフィクションが混在していましたが、ドンドンドーナツもドリフトも終盤には気にならず^^{/netabare}全体的に問題は感じなかったので9点としました。

キャラクター…概ね満足なので8点をつけました。主人公5人のキャラデザ、スポットのあて方は改良の余地はあったかと思います。

情感…私がクリエイター人間なので琴線に触れる場面が多かったこともありますが、久しぶりに多くの回で感動できる作品でした。{netabare}武蔵野動画の過去回想、最終話の宮森のスピーチも印象的でしたが、何と言ってもずかちゃんが報われるシーンの出来が素晴らしい。展開的にはなるべくしてなったものですが、最後の台詞と宮森には感動しました。{/netabare}10点を付ける作品は滅多にないので、未視聴の方は是非おすすめします。

<2019.2.3追記>
これまで約200作品の深夜アニメを見てきたわけですが、4.7に壁が出来ており、そこを抜けた作品は4つしかありません。そのうちの1作が本作となっています。
2クールで、序盤盛り上がりに欠ける面もありますが、アニメ好きで未視聴であれば絶対に見るべきだし、一般層でも深く楽しめる内容だと思います。
参考評価推移を追加します(評価は変わっていません)。

(参考評価推移:3話3.6→4話3.7→8話3.8→10話3.9→12話4.1→16話4.2→18話4.3→19話4.4→22話4.5→23話4.8→24話4.9)

投稿 : 2019/02/03
閲覧 : 631
サンキュー:

92

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