「寫眞館(アニメ映画)」

総合得点
66.1
感想・評価
31
棚に入れた
161
ランキング
2924
★★★★☆ 3.8 (31)
物語
4.1
作画
4.1
声優
3.2
音楽
4.0
キャラ
3.8

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ネタバレ

蒼い星 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

美しい映画です。

アニメーション制作:スタジオコロリド
2013年に公開された17分弱の短編アニメ映画。

アニメ業界の大ベテラン、なかむらたかしさんが、
監督・脚本・原画を手がけてます。

時は明治の末期・20世紀初頭。
人力車に乗って軍人さんと洋装の貴婦人の夫婦が、
丘の上にある、日の丸寫眞館を訪れるところから始まります。
写真屋の主人は人を笑顔にする名人。
大人も子供も彼の手にかかれば、笑ってパシャッ!
写真に撮られるのを恥ずかしがってた貴婦人も花束を手渡されて笑顔に。

やがて夫婦に娘が生まれ、写真を撮影に来ますが、
この娘、口をへの字に結んで睨んだ目つきで何をやっても笑わない。

ここまでで映画の2割ほどです。

絵画か絵本みたいな優しい風景。
ショパンのピアノの音色。
声優・台詞無しで話は進んでいく。

公式サイトで事前情報を見て女の子が笑ってめでたしめでたしなハートフルな話かと予想してたのですが、
映画の中で時代がどんどん流れていく。
なんだろう、このアニメを見て暖かさと美しさと儚さを同時に感じてしまったり。
人の一生ってこんな感じにあっという間に過ぎてしまうんだろうなあって。
台詞がなくても娘や写真屋の主人の気持ちが伝わってきます。

主人は単に仕事で人を笑わせてるのではなく、人が喜ぶ顔が好きで人の幸せを素直に喜べる人。
娘も人並みに感情が豊かなのですが笑顔を作るのが本当に苦手なだけなのです。

最後まで観たところ商業ラインに乗せられるような作品ではないですが、
これを観たらアニメーションの魅力と可能性を再発見できるような、芸術的な感じのする映画でした。

あまり、伝えられてなくてご免なさい。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2016/01/11
閲覧 : 378
サンキュー:

41

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