「風が吹くとき(アニメ映画)」

総合得点
66.0
感想・評価
14
棚に入れた
74
ランキング
1901
★★★★☆ 3.6 (14)
物語
3.9
作画
3.6
声優
3.5
音楽
3.4
キャラ
3.5
ネタバレ

noindex さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

2011.3.11以後にこれを観ると身につまされる

ぽすれんでレンタル。老夫妻が核戦争後の急性放射線障害で苦しむ日々を描いた救いのない話。

夫妻の放射線被害への無知が指摘されるが、あの5年前の原発事故以後、珍妙奇天烈な放射線アレルギー理論が蔓延してる日本の現状を見ていると、笑うことはできないだろう。
そもそもこの作品において、ガイドライン通りに対応した夫妻には落ち度はない。
放射線被害の対策についてずさんすぎる行政への風刺が、この作品のテーマの一つと言えるだろう。

作品内では先の大戦についての思い出が多く語られる。
{netabare}ナチスドイツの爆撃を懐かしむ描写はイギリス映画ならではだろう。
「原爆用には古いのを着て、新しいのは戦後用にとっといて」
「何も見えないわ。どこにも放射能なんて見えないもの」
と言うセリフはクルものがあった。{/netabare}

福島原発事故後、放射能のせいで鼻血が出ただのと言い張る無知蒙昧な輩が今も後を絶たない。
しかしこの映画はそんなレベルの話ではなく、核の爆風が届く範囲に居た人間のその後であり、1ミリシーベルトを超える被爆で生じるという急性放射線症候群によって夫妻は苦しむ。

{netabare}木戸を立てかけただけのシェルターのせいで夫妻は被爆してしまうが、その数日後につぶやく「地下室の方が良かったんじゃない?」のセリフは悲劇としか言いようがない。散々能書き垂れた夫よりも直観的に正しい対策を言いあてる妻、地下室はじめじめしていると嫌がる夫。なんという皮肉だろう。地下室にいればだいぶ延命出来ただろうに。不幸が長引くだけかもしれないが。{/netabare}

映像は背景に実写を多用している。核による破壊後のセットはよく出来ていると思う。

日本語吹き替えは森繁久彌と加藤治子があてているが声優と全く遜色ない。アニメの声を若い役者がやると下手なことが多いがただの努力不足なんだろうね。

投稿 : 2016/03/24
閲覧 : 192
サンキュー:

6

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