「昭和元禄落語心中(TVアニメ動画)」

総合得点
80.6
感想・評価
867
棚に入れた
3988
ランキング
391
★★★★☆ 4.0 (867)
物語
4.1
作画
3.9
声優
4.3
音楽
3.9
キャラ
4.0

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jethro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

珠玉と呼ぶにふさわしい

珠玉なんて言葉自体、死語になりつつあるご時世ですが
本作を表現するときこの言葉以外検討がつきませんでした。
昨今、時代劇、特に昭和初期なんて物を描いても、
現代風アレンジが求められる物ですが
本作にそういった小手先の・・・というより
視聴者に媚び売るような釣りネタなんてものはありません
日本の古典落語を題材にした正真正銘の文芸作品です。
その中でも、添い遂げることができない男女の究極の恋愛の象徴
「心中」をテーマにしています。
本作では主人公たち3人の恋愛模様も重要な要素となっていますが
廃れゆく「落語」と共に想いを遂げる
「落語との心中」と重ね合わせることによって
より重厚な人間関係と物語の面白さを表現しています。

私は、昭和初期に生まれたわけでもなければ戦争も体験していません
でも「人情」みたいなものは理解しているつもりです。
携帯電話やインターネットが無かった時代
人の想いってものが、どんな形で、どんなコミュニケーションを経て
人と人をつなげていたのか
本作を目の当たりにすると
何もかも今はもう無いものばかりの光景に新鮮な驚きを感じました。
と同時に憧憬の眼差しでこの光景に見入っている自分がいました。
「言わなきゃ伝わらない」ものが言わずもがな人と人をつなぎ想いを重ねる
利便極まる現代ツールが無いからこそ「思いやり」や「情け」が
必要不可欠で大切で・・・人の本能に備わっていた・・・まだ存在した時代
登場人物たちの一言一句、その中に込められたもの
「どうしてわかってくれないんだい」あきらめの言葉を口にしても
「そうは言っても、あいつは・・・」という言葉が至極当然のごとく存在する時代
ともすれば「めんどうくさい」で済まされる現代
ここに登場する人物たちの気持ちを理解不能な人たちもいるのでは・・・
そんな事を逆説的に推察
汗水垂らすような艶めく恋愛なんて現代では求めてないのかも
そんな冷めた現代だからこそ
本作への憧れやまず、圧倒的な没入感と感情移入ができたように思います。

本原作は2013年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門で優秀賞を受賞していますが
本作は本年度の同アニメーション部門でも受賞間違いなしと推察します。

投稿 : 2016/04/02
閲覧 : 126
サンキュー:

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