「劇場版 響け!ユーフォニアム ~ 北宇治高校吹奏楽部へようこそ ~(アニメ映画)」

総合得点
72.2
感想・評価
302
棚に入れた
1686
ランキング
1173
★★★★★ 4.1 (302)
物語
3.9
作画
4.3
声優
4.0
音楽
4.3
キャラ
4.1

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ネタバレ

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

立川極音上映で久々に観てきました!

立川シネマシティで行われた
極上音響上映に行ってきました

TV版1期から名場面だけを切り取ってきたような総集編映画ですが
TVの尺には収まらなかった演奏を
新規にロングサイズで収録しているのも
この作品の大きな強みです
それがこの極音上映と非常に相性が良かった!

極上の名に恥じぬ水準の音響で
映画を見ているというよりは
フィルムコンサートにでも来ているかのような感覚
ここまでくると家に帰ればいくらでも見られる作品だったとしても
お金を払って映画館まで足を運ぶ価値があると思えますね

完全に音響面に期待して観に行ったわけですが
それ以外でも思わぬ収穫がありました

この1期総集編劇場版の後に
2期、届けたいメロディ、リズと青い鳥と
ユーフォシリーズは作品中の時間で1年が経っています
その間にも様々な人間ドラマがありました
それに伴いキャラクター達もずいぶんと成長しました
特に大きく変化したのは
デカリボンこと優子パイセンと
ジョイナスあすかパイセンでしょうか
彼女たちの変化を見届けたうえで
再びここに戻ってくると
初めて見た時とはまた違った印象を受けることになります{netabare}

この時点までに出ていた作品だけを見ると
新人いびりも見える優子の行動ですが
シリーズを通してとにかく仲間思いな彼女を見続けていけば
香織のことを案じるあまり暴走してしまっていることがわかります
次期部長として責任をもって北宇治を引っ張っていく
一回り大人になった彼女の姿と
気持ちが先行して空回りしている彼女を対比してみると
その成長ぶりは一目瞭然でしょう

ミステリアスな完璧超人あすか
その人間らしい側面にフォーカスが当たるのは
2期の後半と2期総集編「届けたいメロディ」
彼女の抱えていたものをはっきりさせたうえで
「ようこそ」の時点で彼女の発する意味深なセリフを聞くと
その真意に近い部分までが透けて見えてきます
どこまで冗談でどこまで本気なのか
「ようこそ」の時点では何ともつかみどころのないキャラクターでしたが
分厚い冗談のヴェールで幾重にもくるんで
誰にも届かないことが前提のSOSのようなものを
少しずつ吐露していることがわかります{/netabare}

誓いのフィナーレの公開が来年四月に決まりました
それまでに1期2期としっかり見直せればベストでしょうが
なかなかそこまでの時間は取れないという方も多いでしょう
そんな方は「ようこそ」と「届けたいメロディ」を
もう一度見返してみるのがおすすめです

もしかしたらフィナーレの公開が近づいたところで
立川シネマシティの極音上映も
もう一回くらいやるかもしれません
遠方の方は難しいでしょうが
アクセスが難しくないのであれば
お金払ってまで旧作なんて・・・
と言わずにぜひ観に行ってみてください

以下旧レビュー

初日舞台挨拶行ってきました

今回の劇場版は、いわゆる総集編というやつです
でも、総集編なら別に見なくてもいいや。秋の2期を待とう
と考えている人はちょっと待って欲しいです

新作カットが増えてますよ!なんてのはどこの総集編でもやってますが
京アニの総集編映画は全シーンでセリフを録り直しています
だからTVシリーズとはまた全然違った印象のシーンになってたりするんです
メインキャストの中で、もえばすだけは
境界の彼方でこの手法を体験済みだったようですが
他のキャストさん方は初めての体験だったと
アニメジャパンのステージで言ってました

「TVシリーズの時は原作もあえて読まないようにして
毎回キャラと同じ目線で新鮮な気持ちで物語と向き合えたのが
取り直しの際はもう既に物語の先を知ってしまっているがゆえに
まっさらな状態にリセットするのがすごく難しかった」
とはともよちゃんの言

要求される演技自体もTVシリーズとは大きく変わっています
一話一話の中でバランスを取っていたTVシリーズで言えば
各話の中心だったセリフばかりが総集編として選ばれているため
そのセリフの持つ意味合いがTVシリーズと劇場版で大きく変化しています

だからTVシリーズをある程度覚えていると
一つ一つのセリフに込められた思いのわずかな違いが
全く別のシーンのように物語を変貌させているのがよくわかります

なかでも今回特に印象的だったのは
久美子の「上手くなりたい」の部分
劇場版ではTV版よりさらに苦しそうな感じになってます
元々すごく好きなシーンだったのですが
TV版も劇場版もどちらも違った味わいがあって
甲乙つけがたい魅力がありますね

物語のエピソードの取捨選択もかなり思い切った形で
葉月や緑はもはやメインと呼んでいいのかわからないレベルで
葵先輩なんか名前すら出してもらえなくなりました

そして、その分久美子と麗奈の描写がギュッと濃縮されて詰まった120分
中3の「本気で全国行けると思ってたの?」に始まり
「特別になりたい」「私間違ってる?」「ライクじゃなくてラブだから」「殺してもらっても構わない」
二人の関係の進展がセリフによくあらわれています

尺の都合で贅肉をそぎ落とすどころか
腕の1~2本切り落とさないとならないのが
劇場版総集編の常ですが
二人に描写を絞ったことで
本編よりも印象的に久美子と麗奈の関係を描けていると思います

さて、このシリーズを語るにあたって外せないのは音楽の話
今回はサンフェスのマーチングシーンのライディーンがフル尺になってたり
三日月の舞の演奏シーンが長くなったりしてますね
ちなみに三日月の舞って曲は、他の演奏曲と同様に
有名な吹奏楽曲なのだとばかり思っていましたが
EDクレジットで松田彬人作曲・編曲のオリジナル曲だと知りました
アニメの劇伴作家ってこういうのも作れるんですねぇ

EDといえば劇場版EDはTV版OPのDREAMSOLISTER
アニメジャパンのユーフォステージでもお鶴さんが歌ってましたが
今回は伴奏が吹奏楽バージョンになってます
これはこれで、ユーフォらしくていいですね

先日北宇治カルテットとTRUEのアニサマ出演が発表されました
時期的に秋に予定されている2期の曲のお披露目になる可能性もありますね!
もっとも現状では2期も彼女たちが担当するのかすら定かではありません

私は2巻以降は読んでないのですが
2期のメインは今回の映画で初めてセリフをもらった{netabare}オーボエの鎧塚みぞれ{/netabare}らしい
というような話も耳にした事が有ります
そうなるとカルテットではなく彼女が一曲担当する可能性も?

今回の映画で彼女の担当声優は
吹奏楽部部員という中にまとめてカモフラージュされているようです
私も劇場で見たときはこんな子いたっけ?
くらいにしか思わずあまり注意していなかったのですが
終焉後のあいさつでともよちゃんが共演できてうれしいと発言していたので
おそらくそれなりに知名度のある方が担当されてるんではないでしょうか?
うーん・・・気になりますね
よし!気になって仕方がないのでもう一回見てこよう(☆_-

おまけ

今回の舞台挨拶で一番面白かった話

さふぁいあ役の萌絵氏は
香織先輩役のみのりんとデカリボン役の山岡ゆりと試写会に行ったそうな
この組み合わせは同じ京アニの境界の彼方つながりでしょうか?

試写会を観終わった後山岡さんが言った一言

「やっぱり私、今でもソロは香織先輩が吹くべきだったと思ってます」

いやいやwデカリボンのセリフならともかく
なんで中の人まで香織推しになっちゃってるの!?
中の人感化され過ぎでしょwww

(追記)
大ヒット舞台挨拶行ってきました

2度目なのでメインキャラの後ろでちらっと映るサブキャラとか
楽器の細かい描写とか細部まで注目して見れました

同時に改めて複数回の視聴に耐えうる作品であることを再確認しました

テレビ版に比べて場面転換が速く
なおかつ久美子の出てるシーンばかりなので
久美子の会話相手によるテンションの差が激しくて面白いですね
大きく分けると4つ

目上の人 
滝先生・2~3年生 
ややかしこまった感じ(まぁ当然か)

友人
葉月・緑輝・立華の子
ちょっとぼんやりしてる時が多い
強く自分を出さない

特別な人
特別さん
完全に二人の世界に陶酔しちゃってます

腐れ縁
塚本(TV版では姉もここ)
言いたい放題w

麗奈には自分の綺麗な部分だけを見せようとしているのに対し
秀一には全くのノーガード
いわば麗奈とは恋人関係で秀一は熟年夫婦のような感じ
この辺の違いがとても面白いですね

もう一人心情を包み隠さず吐き出せた相手である姉が
劇場版で出番がなくなったのは痛いですね
「だって、私ユーフォ好きだもん。私ユーフォが好きだもん」
TV版で姉に吹部を続ける意味があるのかと聞かれた時の久美子のセリフ
ここはやっぱり削ってほしくなかったなぁ

やっぱりTV版と比べてしまうと
どうしてもいろいろ足りなくてもどかしい部分があるのは確かです
したがって物語を0.5下げることにしました

ちなみに例の二年生{netabare}鎧塚みぞれ役はスタッフロールの並び的に種崎敦美っぽいですね
今期だとはいふりの撃ちたがり水雷長西崎芽衣ちゃんをやってますね
・・・みぞれと全然イメージ違いますが
まぁ裏の頃から演じ分けには定評がある部類の声優さんですし
彼女が演じる可能性は高いように思います
と言っても裏の方でブレイクした頃にはもうそっちから撤退してたので
あまり詳しくは知らないのですが・・・{/netabare}

おまけ2

今回の舞台挨拶ハイライト

今回のトークはユーフォニアム3人衆

黄前久美子役:黒沢ともよ
子役時代から天才性を発揮してきた
20歳芸歴17年というベテランの新人(命名鷲崎健)
SoundHorizon時代から追いかけているので
もう10年近くファンをやってます

田中あすか役:寿美菜子
まぁ説明不要でしょう
スフィアのメンバーで代表作はけいおん!の紬かな?
ともよちゃんとはアイカツ時代からの親交

中川夏紀役:藤村鼓乃美
ほとんど知らない声優さんでした
アニソングランプリ第2回の決勝大会にでてたみたいですね
あの回はHIMEKAがすべて持って行ったこと位しか覚えてないなぁ

そしてトーク中の一コマ

藤村「舞台挨拶って初めてなんです。初めてのオーディオコメンタリーの時もこの3人でしたし、お二人と一緒で良かったです」
黒沢「いやいや私達なんかで・・・あ!」
寿「・・・ん?達?なんか?」
黒沢「あ、あ・・・くぁwせdrftgyふじこ」
うはwリアル久美子ktkr!

投稿 : 2018/10/28
閲覧 : 525
サンキュー:

56

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