タケ坊 さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態：観終わった
ずっと観ていたい...家族で観れる癒し系日常アニメの優等生
漫画原作の全12話。
当初はこの作品、スルーして観てなかったんですよね。。
今期のアニメはどうも個人的に視聴意欲の湧かないようなものが多くて、
どうせ本作も魔女の話ってことだから、魔法使ったりするのがメインかなと、
勝手なイメージを抱いてました。。
でもしばらく経って、この作品が素朴な日常系アニメと言う事が判り視聴を開始することに。。
危うく良作を観逃すところでした...いや～本当に素朴でほんわか、穏やかで優しい極上の癒やしですね。
物語は青森を舞台にした新米魔女、真琴を中心にした日常を描いたものですが、
散歩に花見、農作業に山菜採りに調理実習とか、喫茶店に茶を飲みに行くとか、
劇的に何かが起こるということはありません。
いや、劇的に何かが起こったら日常アニメとは言えないですね笑
それでも退屈せずにずっと観ていたい、と思わせるのは、
製作陣が原作の良さを理解し、その魅力を存分に伝える絶妙の演出が施されているからでしょう。
監督含め、J.C.STAFFの皆さんグッジョブ！ですね。
正直物語の内容に関しては、あまり書くことが無いんですけど、
「癒し系の日常アニメ」というジャンルの中では、間違いなくオススメできる優秀な作品ですね。
欲を言えば、もう少し心を動かされるようなエピソードなんかがあれば...とは思いますが。
まぁそれでも、この優しい世界観と癒やしは何物にも代えがたいですし、
印象としては、まだまだ話はこれから続いていくという感じですから。。
劇的な物語や起伏のあるものを求めている方にはオススメしませんが、
こういう作品が1クールに一本くらいあっても良いかと思いますね。
親子で観ても楽しめるような作品かと思います。
☆声優☆
まずキャスティングが興味深いですし、キャラとの相性が非常に良いと実感しますね。
茅野愛衣さんなどの所謂人気声優を、使い魔の動物に配して鳴き声だけで演じさせ、
メインのキャスティングは比較的これからが期待される声優を使っているのは、
敢えて狙ってのことでしょうが、これがハマっていますね。
人気声優で固めるのももちろんアリですが、本作のような素朴な味わいを追求すると、
あまりまだ声そのものが視聴者にイメージとして記憶されていない方が良い効果を生んだりするんですよね。
色々棒読みだとか言われている圭役の声優さんですが、
自分はむしろこの感じが作った感じがせず、素朴で良い味出してると思うんですよね。
（っていうか、制作側がこれを理解して起用しているのは当たり前）
というのも、自分の知ってる東北の男友達の喋り方が、凄く純朴で飾らない感じなんですが、
自分のイメージする東北の人に凄く合ってるので、
この辺り製作陣はよく解ってるなと笑
因みに自分の母親もまさに青森県の津軽地方出身なので、
子供の頃田舎へ行った時なんかは、ネイティブ津軽弁を体験して衝撃を受けたものですが、
本作に出てくるお父さんの津軽弁、なかなか良い味出してると思いますね。
まぁ、実際に話してみると、まだまだあんなもんじゃないですけどね笑
☆キャラ☆
物語がシンプルである以上、キャラの個性やインパクトはかなり重要になって来ると思われますが、
メインキャラのキャラ付けはしっかり出来ているし（かと言って突拍子もないものでもない）
脇役からちょい役まで出てくる登場人物、皆の好感度が高く、ほのぼのとしているのが特徴的。
癒し系日常アニメでは不愉快に思うキャラが居ない、というのも重要な要素の一つと言えるでしょう。
台詞のないキャラなんかも、ジブリ作品に出てくるかのような雰囲気、優しさがありますね。
☆作画☆
萌えを重視したキャラデザインが多い昨今、万人向けのデザインなのが個人的に好印象で、
かなり丁寧に描かれていると思います。
また、背景は細かい点までなかなか凝った描写がされてたり、
CG含めて派手さはない反面、安定感のある作画力で見せていると思いますね。
☆音楽☆
本作のほのぼのとした日常の数々の場面をを描くのに、一番演出上貢献していると思われるのがBGMの良さ。
素朴なアコースティックギターからピアノに打楽器、弦楽器、管楽器と、
場面場面で様々な楽器の使い分けが見事にされていると思いますし、
そのどれもが非常に耳障りが良く聴き入ってしまう。
今期のアニメの中では一番印象に残りましたね、素晴らしい仕事だと思います。
また、MIWAの楽曲のハマり具合いも抜群だし、OPアニメーションの出来も微笑ましい。
EDの楽曲は名残惜しさを感じるもので、これまたEDアニメーションとの相性抜群でしみじみエエわ～、って感じます。
