「迷家-マヨイガ-(TVアニメ動画)」

総合得点
62.7
感想・評価
916
棚に入れた
3513
ランキング
4609
★★★☆☆ 3.0 (916)
物語
2.7
作画
3.2
声優
3.1
音楽
3.1
キャラ
2.8

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ネタバレ

sekimayori さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8
物語 : 2.0 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 2.0 状態:観終わった

酷評というか、もうヤケクソ 【33点】

水島努×岡田磨里×ディオメディア、人生やり直しツアーに参加した30余人がたどり着いたのは、地図に載らない村・納鳴村で……。


テーマは悪くないし、なんだかんだ続きは気になる(怖いもの見たさ含め)。
話の大筋も崩壊してない(設定は破綻してる、ように見えるけれど、そもそも設定が存在したのか)。
そして落としどころは穏当(戻らない選択をする人も描くあたり、マリーさんって結構バランス感覚良いですよね)。
なんだけど。
画面の向こうにナナキ置いてきたレベルの、視聴後のこの虚脱感はなんでしょう……。


演出の淡泊さとか、トラウマとの対峙というネタの力不足もありそうですが。
個人的には、ネタからしてキャラ周辺の小規模な物語にしかなりえない作品で、キャラを楽しく見られなかったのが大きい。
キャラにひたすら喋らせる水島監督と、言葉のトゲと多弁さの奥底・行間を想像させる「間」を必要とする岡田脚本は、もともと相性良い方じゃなさそうです。
にしたって、物語の中心にいる主人公とヒロインが一番愛でづらくて、シリアスな笑いにすらならないのは……。
サブキャラたちはまだ生温かく見守れるんだけど(´・ω・`)


■ヤケクソ妄想
単なる企画段階の失敗、とは思いたくないので妄想しますけど、キャラのネタ元は心理学だったりするんだろうか。
(手元にたまたま残ってた、大学の一般教養科目で配られた臨床心理学のペラ本をチラ見して書いただけなので、超不正確ですが)

例えば吉宗。
母親とのアタッチメント(心理的結びつき)形成に失敗したから、逆に見境なく女性を求める。
吉宗としての自分を見てもらえない半ネグレクト状態だから、自己否定感を持ち、アダルトチルドレン(大人の望む「良い子」として振る舞う)になってしまった。

その他、自信家で自己の失敗を認めない美影は、自己愛性人格障害とか。
「プロ市民」気質のユウナは強迫性障害とか。
過剰に中二病なケツ君は統合失調症の陽性症状とか。
死ぬ人がわかるリオンはサヴァン症候群のメタファーとか。
もし参加者30余人が人格障害や何らかの心理傾向を体現しているのであれば、キャラ数の多さにも説明はつくのかも。
「ナナキを切り離す⇒何をするにもだるくなる」も心身症(精神状態が影響して起こる身体の不具合)がモデルになってて、心の問題も(決して身体と切り離された精神作用だけから発生するのではなく)身体の反応として起きるんだ、という知見の広がりを見せるために盛り込んだ、とか。

で、作品全体の狙いは、作品から視聴者が何らかの失望や不安感を覚えた時に我々はどう振る舞うのか、を視聴者自身に知覚させることにあるのかもしれない。
防衛機制(欲求が充足されなかった場合に、心に安定をもたらすための心理的なメカニズム)だけから見ても、
・私みたいに高尚そうにバカな考察をして説明しようとする<合理化>
・「あんな糞アニメ忘れた」と意識の外に追いやる<抑圧>
・「思い返せばSHIROBAKOもガルパンも大した作品じゃなかったわ」と矛先を変える<置き換え>
とか、我々が自然に抱く感想の源泉にも心理学的なメカニズムが見て取れる。

ただそうだとしても、心理傾向の取り出し方そんな乱雑でいいのか、とか、そもそもなんでそんな企てしやがったのか、とか、意味不明。
やっぱだめだなこの妄想。


それか、企画自体が、SHIROBAKOやガルパンから視聴者が作り出した「水島・レイジ・努」に引導を渡すための、監督による壮大な実験だったとか!?
おのれ水島努、エ○さだけには定評があるこはるんをスケープゴートに使いやがって!
おかげで夏は薄い本が増えそうだぜありがt(自主検閲

……なんて無理やりテンション上げても悲しいだけ……。
すんません、やっぱこのトラウマは切り離したままでいいですかね?
ダメなら処刑してください、らぶぽん(cv.加隈氏)になら罵られながら処刑されたいんで。


【個人的指標】 33点

投稿 : 2016/07/10
閲覧 : 377
サンキュー:

26

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