runa21 さんの感想・評価

3.0
物語 : 2.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態：観終わった

ファフナーはやっぱりファフナーだった

EXODUSの1期を見たときは、
あれ？どうしちゃったの？
面白いし、見どころがきちんと描かれていて、
魅せ方がすごくうまい！！かっこいい！！
っと言う感想を抱いた。


が、2期まで完走してみると
ファフナーはやっぱりファフナーだった。



1期の後、まぁ、予想通りと言ってはなんですが、
鬱展開に・・・。
どんどんひどい現実と向き合っていかなければならない人たち。

島の人たちは新しい力を手に入れたけど、
新しい同化現象と闘わなければならなくなっていき、

もう一方は味方であったはずの人類軍が突然攻めてきて・・・
人間とも戦わなければならなくなった。


そして訳も分からず
誰が敵で誰が味方なのか、そんなあやふやな中で
ラストの戦いへ！！


ラストに突入しても、人類軍側の動きがわからない。
なぜあの時にあの人たちはあんな行動をとったのか・・・。
それだったらそもそも・・・。
ラストシーンでありながら、イライラが解消しなかった。
詳しく書くとネタバレしすぎちゃうので書かないですが・・・。


とにかく、訳が分からないまま戦っているので、
ラストのシーンでありながら、盛り上がりは乏しかった・・・。


残念ながら1期の
一騎と総士がピンチに駆け付けるあのシーンが、
このEXODUSのベストシーンになってしまった。

あのシーンは本当にかっこよかった。
ゆえに、ラストへの期待値が高まってしまったのかもしれない。


だが、この物語が
「ファフナー」であることを忘れてはいけなかった。




ただ、島側の人間模様はちょっとほほえましかった。


全く別の作品のお話で出てきたセリフなんですが、
「恋愛ネタはどんなときにも人の心を明るくする」
という言葉がありました。

この暗い中にありながらも、
やっぱりちょっとだけ見え隠れする
彼らの恋愛模様に少しだけ明るさを見出しました。

そしてそれは、戦いの中に身を置く人たちだけでなく
見ているこちら側にも明るさを与えてくれました。
そこがこの物語の一番の救いかも。



特にミミカちゃんはいいですね。
初め出てきたときは、
そこまで魅力的には映らなかったんですが、
同化現象に悩まされるようになっても、
それでも明るく振舞っているんですよね。

それでも、やっぱり女の子だから、
顔に影響が出てしまったときには、
誰にも会いたくないと落ち込み、
母親さえも、近づけさせなかったんですよね。

そこで出てきたのが、同期のパイロットのレオ君。
やはり彼も初めはそこまで注目していなかったんですが、
彼はおそらくミミカちゃんが好きで、
彼女が同化現象で落ち込んでいるときにも、
駆け付けて、支えてあげるんですよね。

パイロット同士だからこそ
彼らはお互いの不安が理解できるんでしょうね。

戦いで無理をして
同化がすすんでしまったミミカちゃんがあんな姿になっても、
レオ君が大切に扱っている様子がいい！！すごくいい！！

そしてあんな姿になっても、
みんなが出撃するときには一緒に出撃するミミカちゃん！！
いい！！すごくいい！！


鬱展開の中で、
彼ら二人のやり取りが、とてもよかった！！


後もう一人、すごいと思ったのはやっぱりカノンかな。
彼女はもともと外から来た人でありながら
一騎に惹かれていって、
島を好きになっていくんですよね。

そんな彼女が、
一騎と二人だけの未来ではなく、
島の未来のために答えを導き出そうと命を削る様子は、
島を守るために、自らを犠牲にしてきた先人たちの姿と重なる。
彼女も立派な島の一員となっていた。

彼女の戦いは、彼女にしか理解できないものだったかもしれないが、
あの戦いがあってこその、この未来だったのだと思うと・・・。

すごいですねぇ。


そして、この暗い時期にあえて結婚式を挙げた二人。
暗いからこそ、明るい話題をと思ったのかもしれない。
倒れた母親に見せてあげたかったのかもしれない。

無印のファフナーではまだ頼りなかった二人が、
まさかこんなに大人になったなんて・・・。


っと、無印時代からずっと見ていたからこそ、
感じるものも結構あって、

EXODUSをラストまで見て、
「ファフナーはやっぱりファフナーだった」
という感想は変わらないけど、
見てよかったとは思った。