「天鏡のアルデラミン(TVアニメ動画)」

総合得点
78.1
感想・評価
871
棚に入れた
4817
ランキング
506
★★★★☆ 3.7 (871)
物語
3.9
作画
3.6
声優
3.7
音楽
3.6
キャラ
3.8

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jethro さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 5.0 作画 : 3.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

イクタ・ソロークというカリスマらしからぬ男

2016年夏アニメの中で総合評価的に最も素晴らしかった作品がReゼロだとするならば
「最も優れた物語」だったのが本作なのではないでしょうか
「物語」というと語弊があるかもしれません
本作の場合、正しくは「戦略」といったほうがより相応しい

「銀河英雄伝説」のヤン・ウエンリーかはたまた
「伝説の勇者の伝説」のライナ・リュートか
両者とも言わずと知れた「戦争の心理」を鋭く読み解く「英雄」だ
一方は大義とのバランスの重要性に根付き
一方は庶民間とのバランスに根付く
本作の主人公イクタ・ソロークとはこの両者の資質を兼ね備えた人物であり
普段の昼行灯(役に立たない)的な行動と実務時のキレの良さに
大きなギャップがある
それゆえカッコイイ、いわゆるギャップ萌えキャラだ

最終回視聴に至った今では考えられないが
第2話で敵国兵士を平和的解決の余地がありそうな雰囲気の中バッサリと
「だまし討ち殺害する」という行為に、引いてしまい
正直、「切る」事を本気で検討したことがありました。
しかし、容易く人を殺すという行為を成さなければならない「酷い戦争状態」にあること
そして若干12歳にしてカトヴァーナ帝国第三皇女、シャミーユに「死」の重さを痛感させる一出来事としてとても重要なシチェーションだった事を、その後の彼らを知る事により痛感させられました。

静かに、しかし視聴するものの興奮を引き起こさずにはにはいられないイクタ・ソロークというキャラクターの魅力は
ウィットに溢れる彼の奇才ぶりだけではない
質実剛健の女剣士ヤトリとの関係性や
そのほかの「我が友」たちが存在してこその魅力である事が重要だ
つまり彼は天才かもしれないが、天才は常に優遇されるわけではない
脇を固めるレギュラーのキャラクターたちは、常に独自の意見を持ち
イクタに対し意見する、時には組み伏せる時もある
これよってイクタは変わっていく

自由奔放な天才の決まり文句で「その立場じゃないから関係ない」「めんどくさい」
という、人を見透かしたような発言が鼻に付く事があるが
イクタに至っては場をわきまえない提言、「言いたいことを言う」を頻発することから、怠惰性に根付くものではないと言える、(それらはアニメであまり語られることのなかった彼の父親に由縁するのかもしれない)
イクタは言い過ぎればヤトリが「否めてくれる」と信じているのだ
このような人間関係がイクタという人物を更に魅力的な存在へと引き立てる

最初に言ったが「物語」逸品の本作、だがアニメとしての魅力はどうかというと
残念ながら予算相応的
「相応」だから文句は言えない・・・のだが
物語と天秤にかけるといかんせんバランスが悪い
かといって「物語」が完璧かというと、そういう訳でもない
それは、タイトルにもなっている「精霊」が生かされていないからなのだ
ハッキリ言って「精霊」という存在はあっても無くても良いように思われる
何か意味があるのかも知れないが、これがなかなか伝わってこない
何かの比喩的な表現なのか否か、本作中を見るだけでは判断しずらい
残念な二点だったが
これを差し引いてもイクタ・ソロークというキャラクターの魅力は大きい
ヒーロー、ヒロインを指し示す色恋のエッセンスも十分に振りまかれ
グイグイと視聴者を引っ張って行く
イクタと出会い、彼を見続けたことにより
引き出されたシャミーユ皇女の頭角は国を守るための意表をつく途方もない発想となり
物語が締めくくられる
このイクタへの命令シーン、最高にシビレました。最終回に相応しいキメでした。

ヤトリへのファンサービスフォローも怠り無く描いたスタッフの皆様に感謝

是非2期へつなげてもらいたい次第です。

投稿 : 2016/10/02
閲覧 : 114
サンキュー:

6

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