「ふたりはプリキュア(TVアニメ動画)」

総合得点
65.1
感想・評価
171
棚に入れた
994
ランキング
3375
★★★★☆ 3.7 (171)
物語
3.6
作画
3.5
声優
3.7
音楽
3.7
キャラ
3.9

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ネタバレ

HINAKA さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

改めて『ふたりはプリキュア』の『ふたりはプリキュア・Max Heart』最終回での感動!!

この記事は2010年02月23日に〈旧ブログ(現FC2ブログ)〉に載せたものを、そのまま引用した上で一部書き直しています。

(「プリキュアシリーズの華でもあるバトルシーンも肉弾戦を封印~」という報を受けて)改めてここに新規掲載させて、頂きます。「女の子だって暴れたい!」とは、何だったのかと。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

今回、たまたまと言うか何とかやっと、初代『ふたりはプリキュア』と、続く『ふたりはプリキュアMax Heart』の最終回を、改めてレンタルで見る事が出来ました!
いやはや、もう7年も前になるのですか?さすがに記憶がうろ覚えの部分も、確かにあって再びより感動を、新たにしました!

既にこの作品に関しては、前ブログ記事「元祖『ふたりはプリキュア!』を、《MaxHeart・第15話》から(リンク済み)」という記事で詳しく、しつこく、執拗に、取り上げています。
但しこの時の記事は、言わば通常の?この作品が、どれだけそれまでのいわゆるセーラームーン・シリーズに代表される、〈戦隊式魔法少女〉とは異なるのか!?に、拘りました。
しかし今回、特に本当の最終回と言える、Max Heartの第47話・最終回を見て、不覚にも改めて感動してしまいました!

と言うのはそもそも、いわゆる絶対色とか決戦色とか言われる、白と黒を最初からヒロイン達の、コスチューム・デザインとした!ところから始まっています。
何でこれがと言うと、これは男の子向き女の子向きを問わず、まず基本的に「黒」は敵のそれも最強の証!的な使われ方をする事が、ある種の伝統化していました。そして「白」は、もちろん「味方」の最終決戦色的な扱いを受ける事が、多かったのです。もしくは、「黒も白も」最初から謎の存在!に、多い設定でもありました。
さらにこの色に関しては、特撮やアニメならではの問題もありました。アニメでは、特に黒と白は、その微妙な陰影を付けることが難しく、ドレスなどの動きが決まったデザインならばともかく、バトル・アクション物の戦闘服に選ぶと言う事は、基本的に「有り得なァ~いっ!(ピュア・ブラック、美墨なぎさの決まり文句!)」ものです。

「白」も同じ事が言えますが、特に実写の戦隊モノだと「汚れが目立つ!」という、ある種現実的で深刻な問題があります。
という訳で、女の子ならピンクか黄色、もしくは水色などという暗黙の了解があったのですが、これは最初からそれブチ破った!画期的な、戦闘色です。ちなみにもちろんこの案には、当初からスポンサーであると同時に、そのキャラクター商品の発売元であるバンダイからも、相当な疑念が出されたようです。

ところが、後に示すようにこのシリーズの生みの親とも言うべき、プロデューサーとシリーズ・ディレクターは、ほぼ完全に、「魔法少女モノ」とは縁の無かった人達でした。
特にプロデューサーはその企画書の冒頭に、堂々と「女の子だって暴れたい!」と言う有名な、キャッチコピー的なコンセプトを記しました。そしてドラゴンボールなどを演出して来た監督は、「どちらも、戦闘服で基本的に動き回っている時に着ているのだから、余り細かい事を気にする必要は無い」と、判断したようです。
むしろ「動き回って、(作業的に)困らないけれども、動く事で格好良く見えるデザインの方が、重要だと思う」と言って、ミニスカートであるにも関わらず、中が見えなくてもおかしく無い、しかも綺麗に格好良く見えるという、ある種無茶なデザインを要求しました。

これは基本的に決め技以外は、全て完全な徒手空拳の殴る蹴るの肉弾戦を、メインにするというこれもそれまでの魔法少女モノとは、明らかに一線を画す、文字通りの格闘戦型バトル・アクションを、取り入れるという考えがあればこその、判断だったと思います。
そして、決めワザは常に同じ(基本的に1種類)という、かなり無茶な設定です。しかしその結果、力を込めたこのシーンを作っておけば、後は何度でもその使い回しで済むという、ある種姑息な?狙いもあったようです。

さらに、服装の次は髪型ですが、何と2人しかいないのに(これも異色です!何しろ、タイトルで「ふたりは~」と断言しているのですから・・・後からテコ入れで、味方を増やす事もできませんし、する気もなかったと言う事だと思います)片方は、最初から最後までショート・カットです!実はこれが、実際の女の子達に絶大な人気を博した、大きな理由である事は後で分かった事実のようです。

そして、多くの大きなお友達は気付いて驚いたのですが、このヒロイン達はどちらも変身前も変身後も、ツイン・テールがいません!セラームーン以来の、これも伝統となった魔法少女モノのセオリーを、ある種ことごとく破ったと言ってもいいのが、この初代『ふたりはプリキュア』と、続く『ふたりはプリキュアMax Heart』だと言えます。
とにかく縛り、制約の多いヒロインです。《1人では変身もできない》これはもう、文字通り確かに「ふたりはプリキュア」であると同時に、「ふたりでプリキュア!」と言えます。
もちろん《必殺の決めワザも2人いないとダメ!》とは・・・。
さらに肉弾格闘戦メインだけど、《女の子だから直接顔にダメージを与えてはイケナイ!》って、正直もう知らんッ!と、いう感じです。それなのに、《必殺の決め技以外は魔法の力では防御もできない》要するに、彼女達はシールドも張れないのです・・・。その為顔面ガードは、常に両手が主になります。

そのような事もあって、始めから服のデザイン的に、手袋(グローブ)のような(ブラックの場合で)、手の甲までを覆う形の衣装です。
また後に様々な、有形無形の外圧なのか?大人の事情なのか!?で、かなり大幅に減りましたが、最初の頃は本当に容赦なく、コンクリートの壁に投げ付けられ、敵の攻撃に衣装の一部が千切れ(デザイン的に見えている部分以外の肌は露出させない……これも、大きなお友達には驚きでした!)、顔は傷では無いけど(血は流れません)、煤で汚れたように描く事で、ダメージを連想させます。
更に一番特徴的なのは、その体重を感じさせる描写の多用でしょう。そして、その必要からかこれも驚きですが、ハイヒールはもちろん踵の高い靴は、変身後でも履いていません。運動靴に近いような、いわゆるベタ靴で最後まで通す・・・のも、大いに異色です!

そして、実に激しく動きます!特に、コマのようにクルクル回りながら、空中で逆さまになって蹴りを入れたり、回転力を利用した巻き込み投げをするなど、とても知性派で科学部の部長である雪城ほのか〈ピュア・ホワイト(白)〉のする事とは思えません!ですが、これが彼女の得意技で、主に直線的に殴る蹴るのは、本来行動派でラクロス部のキャプテンでもある〈ピュア・ブラック(黒)〉の持ち味です。
ちなみにこのような事を裏付ける設定として、知性派のホワイトは祖母から嗜みとして、合気道を習っている?事にはなっています。

〈詳細参照:拙ブログ記事〉→
http://aonow.blog.fc2.com/blog-entry-927.html

投稿 : 2017/01/10
閲覧 : 263
サンキュー:

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