「カードキャプターさくら クロウカード編(TVアニメ動画)」

総合得点
83.7
感想・評価
992
棚に入れた
5738
ランキング
306
★★★★★ 4.1 (992)
物語
4.1
作画
3.9
声優
4.0
音楽
4.0
キャラ
4.3

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ネタバレ

因果 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

「萌え」を忘れかけたあなたに

はじめに。カードキャプターさくらとは、主人公である木之本桜がひょんなことからクロウカードという魔法のカードを集めるべく魔法少女となって夜の町を奔走するアニメである…

以下、本編とはあまり関係ない自白につき読み飛ばして頂いても大いに結構。

{netabare}しばらくあにこれをしなかった時期があったが、それもそのはず、私は高校三年生、受験戦争の渦中にあったのだ。

それゆえ、1本視聴するのに時間がかかるアニメ趣味を離れ、比較的短く済む映画趣味にシフトしていた。クリストファーノーランはすげぇなぁとかジャッキーチェンに弟子入りしたいなぁとか考えながらも、やっぱりアニメが見たいなぁと鬱憤を溜めていたわけなのだ。

そして遂に我慢も限界に達した1月、私は禁忌に触れてしまった。

そう、それが「カードキャプターさくら」なのである・・・

1月ってセンター直前じゃねぇかバカかよと思う方もいるだろうが安心してほしい。



バカなのだ。



全てはNHK第三衛星放送で毎週水曜18時30分からやっている再放送が悪い。絶対に許さない、そしてありがとう。

数話で切り上げようと思ったが、俺は木之本桜にまんまと恋をしてしまった。それこそ勉強に手がつかなくなるレベルであった。あれよあれよという間に話数はどんどん消化され、2月の初頭にはあと僅か数話を数える程度になり、第一志望の受験日が刻一刻と迫っていた。

そうして遂に最終話を見終わった日、俺はあまりの喪失感からペンを握ることすらできず部屋の隅で三角座りをしながらシミの付いた壁を見つめていた。次の日が試験日当日だというのに。{/netabare}

とまぁ兎にも角にもこのアニメには「魔性」の2文字がふさわしい。切羽詰まって無我夢中に疾走する忙しない現代オタクでさえもを問答無用でつっ転ばせられるポテンシャルを持つまさに魔性のアニメなのだ。

この魔性の発生源はなんといってもやはり木之本桜の可憐なる立ち振る舞いにあるだろう。天真爛漫で時に不注意、友達思いで温厚篤実、年上の好青年に淡い恋心を抱いて心をときめかせ、彼の言葉に顔を赤らめる…

そう、木之本桜はつまるところ「萌え」の権化なのだ。「ぼくたちのかんがえたさいきょうのヒロイン」をディテールまでこだわり尽くして具現化させた、まさに欲望のターミナルステーションみたいなキャラクターなのだ。

俺と同じような感性を持ったオタクならまず惚れずにはいられまい。彼女を守りたいという庇護欲と彼女のケアを受けたいという被庇護欲のアンビバレンスに苛まれ、心臓は鼓動を増し、次元の壁の存在をこれでもかというほど憎ましく思うことだろう。

それに加え周囲のキャラクターも「絶品」である。

木之本桜への恋心を募らせながらもその本心を韜晦し中立的ポジションに立ち続ける悲哀の親友「大道寺知世」、普段は妹である木之本桜を煽るような態度を取りながらも陰では彼女の安全を誰よりも強く願う頼れる兄貴「木之本桃矢」、木之本桜が心を寄せる優しき美青年「月城雪兎」、初めこそカード集めのライバルである木之本桜への敵対心を剥き出しにしていたものの、日々を重ねるごとに彼女の魅力に気付いてしまい苦悩する少年「李小狼」など…

キャラ同士の詳しい相関性については重大なネタバレを多く含むのでここでは省かせていただくが、「どんどんこじれていく」とだけは言っておこう。

そんな萌え的側面と恋愛ドラマ的側面と美少女アクション的側面が全部折衷した奇跡のアニメがこの「カードキャプターさくら」なのである。

クソ多忙な時期でさえついつい続きが気になってしまう程度には魅力の大きい作品なので、暇な方もクソ忙しくて猫の手でも借りたい方も、さぁさぁみんな手を取り合ってテレビの前に鎮座ましましするのです!

それでは皆さんご一緒に!

せーのっ!

「封印解除(レリーーーーズ)!!!!」

投稿 : 2017/04/12
閲覧 : 276
サンキュー:

4

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