「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ Ⅱ(TVアニメ動画)」

総合得点
67.0
感想・評価
399
棚に入れた
1510
ランキング
1601
★★★★☆ 3.5 (399)
物語
3.3
作画
3.7
声優
3.6
音楽
3.6
キャラ
3.5
ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 2.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

敗者を描く物語、それ自体は嫌いではないけど

 序盤から、その出自ゆえに鉄華団が敗者になる結末は可能性としてはあり得るとは感じていたが、
ここまで一方的な結末になるとは予想だにしなかった。
 特に1期2期と通して見ると、1期が鉄華団の上昇期なら、本作は下降期といった感じで全体的に
鬱的な印象が強い。
 結末から溯って考えると
「ほどほどのところで終わりにして、そこで安定できなかったのかな?」という思いが生じたりも
するが良きにせよ悪しきにせよ、色々なしがらみができてしまうとそういうことは許されない立場に
なってしまい、停滞も後退もできない状況となれば、もはや進み続けるしかなかったのだろうなとい
いう感じ。
 そして、平和で安定した環境を作るための作中でも言われていた上がりになるしかなく、
そのための焦りがより変な方向に行ってしまったみたい。この辺は子供主体の組織ゆえの
真っ直ぐさによるものもあったような。

 歴史ものでは源義経、新撰組など歴史的敗者をメインに扱った作品は多いが、本作もそういった
滅びの美学のようなものを描きたかったのかなという印象。
 ほろ苦い結末はそれはそれでビターな味わいがあるが、バトルものでよくあるカタルシスは
得られにくい。
 1期でも辛いことはあったが、それに対する溜飲を下げる展開があったのに対して、本作は
あまり報われることがなく(ラフタ・フランクランド暗殺の首謀者であるジャスレイ・
ドノミコルスに対する報いなどはあったが)、よりその傾向が強かったみたい。
 特に主人公サイドから見たラスボス的存在であるラスタル・エリオンが無傷で、ギャラルホルンの
民主化に推進した良い人といった評価で終わっているのが余計にそう思わせる。
 政争ものなどは対立する二極を善悪に分けずに、異なる正義のぶつかり合いとして描くことが
多く、本作もそうだったのかもしれない。
 ラスタルの大義などをもっと描いていたら印象が変わったかもしれないが、目標のための非情な
行動ばかり描写されていたから悪役感が強まってしまった感じ。
 この辺は彼と行動を共にしたガエリオ・ボードウィンやジュリエッタ・ジュリスにも近い感が
あった。

 個人的にはこの作品に限らず、結末そのものはありのままに受け止めるので、結果に関しては
これはこれでありなんだけど、そこに至るための話の流れ、キャラの扱い、設定や世界感の
活かし方はあまり上手くいっていないなという感が強かった。
 特に話の流れに関しては、本作における最大の山場のクーデターにおけるマクギリス・ファリドの
あまりの無策振りには呆れた。1期ではかなり切れ者の印象が強かったので、バエルがあまり効果を
生まなかった場合の二の手三の手は準備してあると思ったんだけど。

 キャラの関しても、作り手側が扱いに困っているような印象のキャラが多い。
 キャラ同士の関係性に関してもそういった印象が強く、特に恋愛絡みは全体の流れを追うのに尺を
取られて希薄になっていった感じ。
 メインの三日月・オーガス、アトラ・ミクスタ、クーデリア・藍那・バーンスタインの納得ずくの
三角関係?はその典型といった印象で、むしろ脇役であったラフタと昭弘・アルトランドの関係性の
方が印象深い。
 あとメリビット・ステープルトンに関して、当初はオルガ・イツカの相手役といった印象
だったが、オルガのような主要キャラの恋愛を描くとなるとそれなりの内容が必要で、その辺が
面倒になったか、時間が無かったかで、「意外性を狙ってナディ・雪之丞・カッサパとくっつけて
みました」みたいな印象があった。

 ビーム兵器はほとんど登場せず、更に飛び道具もそれほど有効ではないため、鈍器で殴り合うのが
主体という泥臭いモビルスーツ戦は、原始的な暴力性という魅力に溢れ、ガンダムというブランドの
中では異色な感が強くて面白かった。
 ただ、本作では戦闘においてダインスレイヴがキーポイントになることが多すぎで、その辺に
単調さを感じてしまった。

2019/03/03

投稿 : 2019/03/03
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サンキュー:

6

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