「藍より青し(TVアニメ動画)」

総合得点
68.5
感想・評価
374
棚に入れた
2220
ランキング
2015
★★★★☆ 3.6 (374)
物語
3.6
作画
3.4
声優
3.6
音楽
3.5
キャラ
3.7

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ネタバレ

RFC さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

15年前の萌を詰め込んだ優しい物語

原作読破中にアニメも視聴。

【作品概要】
 東京で独り暮らしの普通っぽい大学生、花菱薫。
 池袋駅で和服の女の子が困っているところを助けるところから
 物語は始まります。

【作品に対する感想】
 タイトルにも書きましたが、2000年ごろの萌を詰め込んだ作品と思います。
 薫と葵のひたすらな純愛にキュンとなります。

 ヒロイン葵の一途(過ぎる)想いを「重い」と受け取るか「嬉しい」
 と受け取るかでこの作品の好き嫌いが分かれると思います。

 ●視聴当時
  一途な葵とそれにこたえようと頑張る薫。
  ええなあ…と思ってました。

 ●いま改めて視聴すると
  随分と汚れた自分がここにいる と感じます(笑
  大学生ごろの自分を思い出して懐かしくなりますね。

 この作品の良かったところはただ当人同士の相思相愛で終わるのではなく
 その後ろの親まで描かれていたことです。
 人は一人で生きてるわけではないですからね。

1)物語
 薫と葵のイチャラブを楽しむ作品ですね。 
 しかし事情によりそれを公表できないため、
 それが障害になり物語にアクセントを加えています。
 
 相思相愛を知らないサブヒロインが強烈なアプローチを
 薫に仕掛けるため、悪くいえばハーレムともいえます。
 ただ、最近の都合のいいハーレムと違って、各ヒロインの深掘りが
 出来ているところは良かったと思います。
 
 各話のタイトルは二文字ないし一文字。
 「和」の雰囲気がいいですね。


2)作画
 流石に絵は古さを感じます。
 
 あと純愛と言いつつ、女の子の肌色成分はかなり多めなので、
 その手の描写が苦手な方は引くかもしれません。


3)声優
 薫…保志総一郎
 葵…川澄綾子

 という当時の鉄板の二人を当ててきてます。
 この二人だから優しい雰囲気が醸成されたんだと思います。

 妙子…若かりし頃の水橋かおりの炉ボイスに萌えますね。
    大学生に当てる声かどうかは微妙なところですが。
 ティナ…結構おばさん臭い声で驚きましたが、
     逆に作品全体のバランスが取れてていい気がします。

5)キャラ
 ①花菱薫
  過去に視聴していた時はちょっとヘタレと思ってましたが、
  今視聴すると、まあしょうがないかなと思いました。
  凡庸な青春を歩んだ人が突然数万人規模の会社の社長令嬢と
  許嫁とか言われても、簡単に覚悟出来るものではありません。

  ただ葵以外の女の子に優柔不断過ぎるのがちょっと目に余ります。
  最後の葵父に思いの丈を伝えに言った覚悟は唯一頑張ったかなと。

 ②桜庭葵
  過去に視聴していた時は一途ないい娘と思ってましたが、
  今視聴すると盲信的な危うさも感じました。
  もちろん一途ゆえの強さもあるのですが。
  その強さゆえ「薫さまに尽くすためだけに」という生き方が
  ものすごくもったいないように思えます。
  まあ本人がそれでいいと思ってるので、いいんですけど。

 ③神楽崎雅
  過去に視聴していた時はいつも上から目線で偉そうに…
  と思っていましたが、今視聴すると当然のことですよね。
  凡庸な人間に葵の夫たる資格はない。
  そりゃそうです。数万人の人生を背負う立場になるんですから。

 ④葵母
  過去に視聴してた時は理解ある母親だなと思ってましたが、
  今視聴すると表情の奥に強さを感じます。
  リスクを負ってでも娘に経験させることが大事と考えたのでしょう。
  普通ではありえない大胆な判断をします。
  
 ⑤美幸繭
  作中では葵のライバルとしてかなりうざい娘に描かれてますが、
  素直に愛情表現してるだけなんですよね。
  この娘はこの娘で譲れない思いがあるわけで。

 ⑥ティナ・フォスター
  普段の粗雑な素行と対照的に心の中は乙女な娘。
  飲み会の時には豪快さは大学時代の先輩を思い出します。
  博多の方からするとこの娘の博多弁は合ってるんでしょうか?


 ⑦水無月妙子 
  ボーダーラインを越えたドジっ子。  
  基本的にガンバリ屋さんは好きですが、
  流石にここまで来ると生きていけないレベルのように感じます。

  この娘メガネ外した方が美人になります。

 ⑧水無月ちか
  元気で何でも器用にこなす中学生。
  こんな後輩いたら凄く楽しそうです。

6)好きなシーン
{netabare}
 ①葵、薫宅で入浴する
  彼女でもない女の子を普通アパートの風呂に入れるか?と思いました。
  脱衣所なんて当然ないんですりガラスの向こうでぬぎぬぎする
  しかないんですが、悶絶する薫の「独り暮らしあるある」で笑いました。

 ②雅 フェレットを助ける
  「物はいくらでも直せる、でも命は!」
  雅さんの優しさが垣間見えるシーン。

 ③葵 薫の布団で猫化
  こういうノリが2000年ごろの萌かと。
  やっぱりあの時代の人間だけにこういうの好きです。  

 ④ティナと繭の喧嘩漫才
  大人げなさ過ぎてうざい時もありますが、基本面白いです。
  お弁当と胃薬のネタが一番面白かったです。

 ⑤英語の原級、比較級、最上級の説明
  もうティナの勢いだけの解説に吹くしかなかったです。
  ばりすごか!がばすごか!!ぎゃんすごか!!!

 ⑥雅「正直言って、あなたのこと嫌いでした」
  こんなことはっきり言えるほど雅は薫を信頼し始めているのだなと
  感じました。



{/netabare}
  
7)「?」と思ったシーン
{netabare}
 ①初期の頃葵の作ったご飯を一人喜んで食べてる薫
  葵からすると常識なのかもしれませんが、
  やっぱり一般的には違和感があります。
  薫もご飯食べてないで、気付けよと言いたくなりました。


 ②雅 怪しいリキュールでつぶれる
  「酒の飲み方くらい知ってます」
  と言っておいて、怪しいリキュールを喉を鳴らして飲むのは
  流石におかしいかと。
  それとも強がりで知ってると言っただけで、実は知らなかったとか?

 ③葵父 VS 薫
  葵父は娘への深い愛でとても大切に思っています。
  故に家を出た薫を「娘の想いを踏みにじった者」として
  とても嫌っていることが最後に語られます。

  薫からすると家を出たのは相応の理由あってのことですが、
  葵父にとってはそんなことはどうでもいい話です。
  
  結局薫は葵父が望む答えを何一つ用意できず、
  葵への想いの大きさを訴える事しか出来ませんでした。
  このあたりは人生経験や立場の差から、仕方ないと思います。

  それだけに葵父が薫を認めた(許したわけではないが)
  というのが唐突で、「なんで?」と思ってしまいました。

{/netabare}

投稿 : 2017/06/04
閲覧 : 282
サンキュー:

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